JPH09265936A - イオン検出装置 - Google Patents
イオン検出装置Info
- Publication number
- JPH09265936A JPH09265936A JP8073578A JP7357896A JPH09265936A JP H09265936 A JPH09265936 A JP H09265936A JP 8073578 A JP8073578 A JP 8073578A JP 7357896 A JP7357896 A JP 7357896A JP H09265936 A JPH09265936 A JP H09265936A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion
- ions
- conversion dynode
- entrance
- dynode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 変換ダイノードのグリッドを除去し、変換ダ
イノードのイオンの入射口の面積を小さくしてイオンの
散乱の影響を除去した場合にも、イオンの中心軌道の変
化を補償してイオンの変換ダイノードへの入射効率を高
めることができるようにする。 【解決手段】 四重極14で質量分離され、第2イオン
レンズ15により引き出されたイオンは、偏向電極9に
向かい、ここで軌道を調整された後、変換ダイノード1
に入射して二次電子e- に変換される。この二次電子e
- はAl層6を透過してシンチレータ7に達し、そこで
発生した蛍光はAl層6で反射した後、又は直接に光電
子増倍管8に入射し、この光電子増倍管8からイオンの
検出信号が出力される。そして、イオンの中心軌道が変
化し、イオンの軌道が変換ダイノードのイオン入射口2
からはずれてイオンの入射効率が低下した場合には、偏
向電極9に印加する電圧を調整することにより、変換ダ
イノード1のイオン入射口2の中央にイオンの中心軌道
を移動させることができる。
イノードのイオンの入射口の面積を小さくしてイオンの
散乱の影響を除去した場合にも、イオンの中心軌道の変
化を補償してイオンの変換ダイノードへの入射効率を高
めることができるようにする。 【解決手段】 四重極14で質量分離され、第2イオン
レンズ15により引き出されたイオンは、偏向電極9に
向かい、ここで軌道を調整された後、変換ダイノード1
に入射して二次電子e- に変換される。この二次電子e
- はAl層6を透過してシンチレータ7に達し、そこで
発生した蛍光はAl層6で反射した後、又は直接に光電
子増倍管8に入射し、この光電子増倍管8からイオンの
検出信号が出力される。そして、イオンの中心軌道が変
化し、イオンの軌道が変換ダイノードのイオン入射口2
からはずれてイオンの入射効率が低下した場合には、偏
向電極9に印加する電圧を調整することにより、変換ダ
イノード1のイオン入射口2の中央にイオンの中心軌道
を移動させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分析計等のイ
オンを検出することにより試料分析を行う装置に使用さ
れるイオン検出装置に関する。
オンを検出することにより試料分析を行う装置に使用さ
れるイオン検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】質量分析装置で試料の分析を行う場合、
まず、イオン化部で試料をイオン化し、これをイオンレ
ンズで収束して質量分離部に送り込む。質量分離部では
所定の質量数(質量/電荷比、m/z)を有するイオン
のみを通過させ、イオン検出装置でこれを検出する。
まず、イオン化部で試料をイオン化し、これをイオンレ
ンズで収束して質量分離部に送り込む。質量分離部では
所定の質量数(質量/電荷比、m/z)を有するイオン
のみを通過させ、イオン検出装置でこれを検出する。
【0003】図4はこのような質量分析装置の一例を示
す図であり、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ
等により分離された試料、或いは他の方法により供給さ
れる試料はイオン源11においてイオン化された後、抽
出電極12により引き出され、イオンレンズ13により
四重極14の受入れに適した形状及び方向に集束され
る。四重極14においては、所定の質量数(m/z)を
有するイオンのみが安定的に振動して通過し、この質量
数は四重極14に印加するDC/AC重畳電圧に応じて
変化させることができる。四重極14を通過したイオン
は第2イオンレンズ15によりイオン検出装置16に導
入される。
す図であり、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ
等により分離された試料、或いは他の方法により供給さ
れる試料はイオン源11においてイオン化された後、抽
出電極12により引き出され、イオンレンズ13により
四重極14の受入れに適した形状及び方向に集束され
る。四重極14においては、所定の質量数(m/z)を
有するイオンのみが安定的に振動して通過し、この質量
数は四重極14に印加するDC/AC重畳電圧に応じて
変化させることができる。四重極14を通過したイオン
は第2イオンレンズ15によりイオン検出装置16に導
入される。
【0004】一般のイオン検出装置はイオンが高質量に
なるほど検出効率が落ちるため、高感度のイオン検出を
行う場合は、イオンを変換ダイノードに照射し、その表
面に衝突させて二次電子を発生させ、この二次電子を二
次電子検出器で検出するようにしている。
なるほど検出効率が落ちるため、高感度のイオン検出を
行う場合は、イオンを変換ダイノードに照射し、その表
面に衝突させて二次電子を発生させ、この二次電子を二
次電子検出器で検出するようにしている。
【0005】このとき、質量分析のためのイオンを生成
するイオン源では電子照射による分子励起や高電圧によ
る帯電等により中性分子からイオンが生成され、そのイ
オンがイオンレンズ等により質量分離部に引き込まれる
が、イオン源の構造上、イオン化されない中性分子や光
も一部質量分離部に入り込む。このような中性粒子がイ
オン検出装置に入射して変換ダイノードに衝突すると検
出目的イオンと同様に二次電子を生成し、これが二次電
子検出器により捕捉されてバックグラウンドノイズを形
成する。このような中性粒子に起因するバックグラウン
ドノイズを低減するため、変換ダイノードは質量分析装
置の中心線より外れた位置に中心線と平行に置かれてい
る。
するイオン源では電子照射による分子励起や高電圧によ
る帯電等により中性分子からイオンが生成され、そのイ
オンがイオンレンズ等により質量分離部に引き込まれる
が、イオン源の構造上、イオン化されない中性分子や光
も一部質量分離部に入り込む。このような中性粒子がイ
オン検出装置に入射して変換ダイノードに衝突すると検
出目的イオンと同様に二次電子を生成し、これが二次電
子検出器により捕捉されてバックグラウンドノイズを形
成する。このような中性粒子に起因するバックグラウン
ドノイズを低減するため、変換ダイノードは質量分析装
置の中心線より外れた位置に中心線と平行に置かれてい
る。
【0006】図5はこのようなイオン検出装置の従来の
構造を示す図である。図5において、1は筒状又は箱状
になった変換ダイノードで、イオン入射口2と二次電子
出口3を備え、グリッド4が変換ダイノード1のイオン
入射口2に設けられている。この変換ダイノード1に
は、第2イオンレンズ15から中心線と平行に出射した
イオンを吸収加速して自身に入射させるため、そのイオ
ンと反対電荷の高電圧(3〜10kV)が印加されてい
る。グリッド4は、入射イオンが正イオンの場合、発生
した二次電子の逆流が生じることを防止するため、発生
した二次電子を出口側に効率よく導けるような電界を変
換ダイノード内につくっている。一方、5は二次電子検
出器であり、シンチレータ7と光電子増倍管8よりな
り、シンチレータ7の表面に設けられたAl層6には、
電子を引き寄せ、加速するために変換ダイノード1に対
して2〜3kV以上正になる電圧V1 が印加されてい
る。質量分析における検出器では、高速走査時の分解能
の低下や、検出器に入るイオンの質量数の切り換えに起
因する偽ピークの発生を抑えるため、シンチレータ7に
おいて発生する蛍光の残光時間を短くする必要があるの
で、蛍光減衰時間が10nsec以下と短いプラスチッ
クシンチレータが使用されている。シンチレータ7の表
面に形成されるAl層6の厚さは、変換ダイノード1か
ら放出された2次電子が十分透過することができる程度
とする必要があり、50〜100nm程度の厚さになっ
ている。このAl層6は、シンチレータ7内で発生した
蛍光を反射させて光電子増倍管8に導入すると共に、シ
ンチレータの表面を変換ダイノード1に対して正の高電
位に保持するという役割を有し、シンチレータ7に入射
する2次電子を加速するとともに、表面における電荷の
蓄積を防止して発光の効率を高めている。
構造を示す図である。図5において、1は筒状又は箱状
になった変換ダイノードで、イオン入射口2と二次電子
出口3を備え、グリッド4が変換ダイノード1のイオン
入射口2に設けられている。この変換ダイノード1に
は、第2イオンレンズ15から中心線と平行に出射した
イオンを吸収加速して自身に入射させるため、そのイオ
ンと反対電荷の高電圧(3〜10kV)が印加されてい
る。グリッド4は、入射イオンが正イオンの場合、発生
した二次電子の逆流が生じることを防止するため、発生
した二次電子を出口側に効率よく導けるような電界を変
換ダイノード内につくっている。一方、5は二次電子検
出器であり、シンチレータ7と光電子増倍管8よりな
り、シンチレータ7の表面に設けられたAl層6には、
電子を引き寄せ、加速するために変換ダイノード1に対
して2〜3kV以上正になる電圧V1 が印加されてい
る。質量分析における検出器では、高速走査時の分解能
の低下や、検出器に入るイオンの質量数の切り換えに起
因する偽ピークの発生を抑えるため、シンチレータ7に
おいて発生する蛍光の残光時間を短くする必要があるの
で、蛍光減衰時間が10nsec以下と短いプラスチッ
クシンチレータが使用されている。シンチレータ7の表
面に形成されるAl層6の厚さは、変換ダイノード1か
ら放出された2次電子が十分透過することができる程度
とする必要があり、50〜100nm程度の厚さになっ
ている。このAl層6は、シンチレータ7内で発生した
蛍光を反射させて光電子増倍管8に導入すると共に、シ
ンチレータの表面を変換ダイノード1に対して正の高電
位に保持するという役割を有し、シンチレータ7に入射
する2次電子を加速するとともに、表面における電荷の
蓄積を防止して発光の効率を高めている。
【0007】次に、図5のイオン検出装置の動作を入射
イオンが正イオンの場合について説明する。四重極14
で質量分離され、第2イオンレンズ15により引き出さ
れたイオンは、−5〜−6kVの電圧が印加された変換
ダイノード1に向かって進み、変換ダイノード1のイオ
ン入射口2、グリッド4を通過してその壁面に衝突す
る。これにより、変換ダイノード1に入射したイオンの
量に応じた量の二次電子e- が放出される。二次電子出
口3から放出された二次電子e- は、Al層6に印加さ
れた−3〜−3.5kVの電圧V1 によってAl層6に
引き寄せられる。なお、変換ダイノード1の入射口2に
はグリッド4が設けられ、発生した二次電子が出口3側
に導かれるような電界が形成されているので、入射イオ
ンが正イオンの場合にも、発生した二次電子の逆流は生
じない。この二次電子e- はAl層6を透過してシンチ
レータ7に達し、そこで蛍光を発生させる。この蛍光は
Al層6で反射した後、又は直接に光電子増倍管8に入
射し、イオンの検出信号が出力される。
イオンが正イオンの場合について説明する。四重極14
で質量分離され、第2イオンレンズ15により引き出さ
れたイオンは、−5〜−6kVの電圧が印加された変換
ダイノード1に向かって進み、変換ダイノード1のイオ
ン入射口2、グリッド4を通過してその壁面に衝突す
る。これにより、変換ダイノード1に入射したイオンの
量に応じた量の二次電子e- が放出される。二次電子出
口3から放出された二次電子e- は、Al層6に印加さ
れた−3〜−3.5kVの電圧V1 によってAl層6に
引き寄せられる。なお、変換ダイノード1の入射口2に
はグリッド4が設けられ、発生した二次電子が出口3側
に導かれるような電界が形成されているので、入射イオ
ンが正イオンの場合にも、発生した二次電子の逆流は生
じない。この二次電子e- はAl層6を透過してシンチ
レータ7に達し、そこで蛍光を発生させる。この蛍光は
Al層6で反射した後、又は直接に光電子増倍管8に入
射し、イオンの検出信号が出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオン検出装置
は以上のように構成されているが、上記のように変換ダ
イノードのイオン入射口にグリッドを設けると、変換ダ
イノードにイオンが入射する際、多数のイオンが散乱さ
れるので、効率が低下するという問題があった。この問
題は、グリッドを除去する変わりに、変換ダイノードの
イオン入射口の面積を小さくすると、二次イオンが逆流
せず、イオン検出効率を改善することができるが、この
ように変換ダイノードの入射口の面積を小さくすると、
検出器の前段部である分析部でイオンのエネルギーを変
えたり、イオン源の形状が変わったり、変換ダイノード
の電圧の変更等によりイオンの中心軌道が変わった時、
イオン入射口からはずれるイオンが生じ、イオンの入射
効率が落ちるという新たな問題が生じていた。
は以上のように構成されているが、上記のように変換ダ
イノードのイオン入射口にグリッドを設けると、変換ダ
イノードにイオンが入射する際、多数のイオンが散乱さ
れるので、効率が低下するという問題があった。この問
題は、グリッドを除去する変わりに、変換ダイノードの
イオン入射口の面積を小さくすると、二次イオンが逆流
せず、イオン検出効率を改善することができるが、この
ように変換ダイノードの入射口の面積を小さくすると、
検出器の前段部である分析部でイオンのエネルギーを変
えたり、イオン源の形状が変わったり、変換ダイノード
の電圧の変更等によりイオンの中心軌道が変わった時、
イオン入射口からはずれるイオンが生じ、イオンの入射
効率が落ちるという新たな問題が生じていた。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、変換ダイノードのグリッドを除去し、
変換ダイノードのイオンの入射口の面積を小さくしてイ
オンの散乱の影響を除去するとともに、イオンの中心軌
道が変わった場合にも、イオンの変換ダイノードへの入
射効率を高めることができる、イオン検出装置を提供す
ることを目的とする。
たものであって、変換ダイノードのグリッドを除去し、
変換ダイノードのイオンの入射口の面積を小さくしてイ
オンの散乱の影響を除去するとともに、イオンの中心軌
道が変わった場合にも、イオンの変換ダイノードへの入
射効率を高めることができる、イオン検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のイオン検出装置は、入射口より入射するイ
オンの進行方向から偏向した位置に設けられた変換ダイ
ノードと、入射イオンによって上記変換ダイノードで生
成される二次電子を検出する二次電子検出器とを有する
ものにおいて、入射口と変換ダイノードとの間にイオン
偏向電極が設けられ、このイオン偏向電極に印加される
電圧が上記変換ダイノードに印加される電圧に比べて小
さいことを特徴とする。
め、本発明のイオン検出装置は、入射口より入射するイ
オンの進行方向から偏向した位置に設けられた変換ダイ
ノードと、入射イオンによって上記変換ダイノードで生
成される二次電子を検出する二次電子検出器とを有する
ものにおいて、入射口と変換ダイノードとの間にイオン
偏向電極が設けられ、このイオン偏向電極に印加される
電圧が上記変換ダイノードに印加される電圧に比べて小
さいことを特徴とする。
【0011】本発明のイオン検出装置は上記のように構
成されているので、検出器の前段部である分析部でのイ
オンエネルギーの変更、イオン源の形状変更、変換ダイ
ノードの印加電圧変更等によりイオンの中心軌道が変わ
った場合にも、イオン偏向電極に印加する電圧を変える
ことにより、イオンのずれた中心軌道をもとに戻すこと
ができるので、イオンの変換ダイノードへの入射効率を
高い状態に保つことができる。この場合、変換ダイノー
ドには高電圧が印加されており、イオンはこの高電圧に
よって軌道が曲げられた状態にあるので、イオン偏向電
極に印加する電圧は小さな値でもイオンのずれた中心軌
道を簡単にもとに戻すことができる。
成されているので、検出器の前段部である分析部でのイ
オンエネルギーの変更、イオン源の形状変更、変換ダイ
ノードの印加電圧変更等によりイオンの中心軌道が変わ
った場合にも、イオン偏向電極に印加する電圧を変える
ことにより、イオンのずれた中心軌道をもとに戻すこと
ができるので、イオンの変換ダイノードへの入射効率を
高い状態に保つことができる。この場合、変換ダイノー
ドには高電圧が印加されており、イオンはこの高電圧に
よって軌道が曲げられた状態にあるので、イオン偏向電
極に印加する電圧は小さな値でもイオンのずれた中心軌
道を簡単にもとに戻すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明のイオン検出装置の
一実施例を図1〜図3により説明する。
一実施例を図1〜図3により説明する。
【0013】図1は本発明のイオン検出装置の一実施例
の構成を示す図であり、図5の従来のイオン検出装置と
異なる点は、偏向ダイノード1にグリッドが設けられて
いない点と、第2イオンレンズ15と変換ダイノード1
との間にイオン偏向電極9が設けられている点である。
このように、変換ダイノードにグリッドを設けないと、
発生した二次電子の逆流が生じ、検出効率が低下する
が、変換ダイノードのイオンが入射する入射口2を小さ
くすることによりイオン検出効率を改善することができ
る。この入射口2の大きさは2〜3mm×10mm位で
あればグリッドがなくても二次電子は逆流せずに、出口
3より二次電子検出器5に導かれる。しかし、イオン入
射口2を小さくすると、イオンの中心軌道が変わった場
合、イオン入射口2から外れるイオンが生じ、効率が落
ちるので、第2イオンレンズ15と変換ダイノード1と
の間にイオン軌道を調整するための偏向電極9が設けら
れている。この偏向電極9には約-100〜+100Vの電圧V
2 が可変で印加できるようになっており、この電圧を調
整することにより、イオンの軌道を調整することができ
る。
の構成を示す図であり、図5の従来のイオン検出装置と
異なる点は、偏向ダイノード1にグリッドが設けられて
いない点と、第2イオンレンズ15と変換ダイノード1
との間にイオン偏向電極9が設けられている点である。
このように、変換ダイノードにグリッドを設けないと、
発生した二次電子の逆流が生じ、検出効率が低下する
が、変換ダイノードのイオンが入射する入射口2を小さ
くすることによりイオン検出効率を改善することができ
る。この入射口2の大きさは2〜3mm×10mm位で
あればグリッドがなくても二次電子は逆流せずに、出口
3より二次電子検出器5に導かれる。しかし、イオン入
射口2を小さくすると、イオンの中心軌道が変わった場
合、イオン入射口2から外れるイオンが生じ、効率が落
ちるので、第2イオンレンズ15と変換ダイノード1と
の間にイオン軌道を調整するための偏向電極9が設けら
れている。この偏向電極9には約-100〜+100Vの電圧V
2 が可変で印加できるようになっており、この電圧を調
整することにより、イオンの軌道を調整することができ
る。
【0014】次に、図1のイオン検出装置の動作を入射
イオンが正イオンの場合について説明する。図5の従来
のイオン検出装置と同様に、四重極14で質量分離さ
れ、第2イオンレンズ15により引き出されたイオン
は、偏向電極9に向かい、ここで軌道を調整された後、
−5〜−6kVの電圧が印加された変換ダイノード1に
向かって進み、変換ダイノード1の入射口2を通過して
その壁面に衝突する。これにより、変換ダイノード1に
入射したイオンの量に応じた量の二次電子e- が放出さ
れる。二次電子出口3から放出された二次電子e- は、
Al層6に印加された−3〜−3.5kVの電圧V1 に
よってAl層6に引き寄せられ、Al層6を透過してシ
ンチレータ7に達し、そこで蛍光を発生させる。この蛍
光はAl層6で反射した後、又は直接に光電子増倍管8
に入射し、この光電子増倍管8からイオンの検出信号が
出力される。
イオンが正イオンの場合について説明する。図5の従来
のイオン検出装置と同様に、四重極14で質量分離さ
れ、第2イオンレンズ15により引き出されたイオン
は、偏向電極9に向かい、ここで軌道を調整された後、
−5〜−6kVの電圧が印加された変換ダイノード1に
向かって進み、変換ダイノード1の入射口2を通過して
その壁面に衝突する。これにより、変換ダイノード1に
入射したイオンの量に応じた量の二次電子e- が放出さ
れる。二次電子出口3から放出された二次電子e- は、
Al層6に印加された−3〜−3.5kVの電圧V1 に
よってAl層6に引き寄せられ、Al層6を透過してシ
ンチレータ7に達し、そこで蛍光を発生させる。この蛍
光はAl層6で反射した後、又は直接に光電子増倍管8
に入射し、この光電子増倍管8からイオンの検出信号が
出力される。
【0015】ところで、上記のように検出器の前段にあ
る質量分析部でイオンの検出エネルギーを変えたり、イ
オン源の形状や変換ダイノードの電圧を変更したりする
と、イオンの中心軌道が変化する。例えば、図2の破線
のように、正イオンの中心軌道が変換ダイノード1の前
方にきた場合には、偏向電極9に印加する電圧をさらに
正の方向に増加させることにより、図2の実線で示すよ
うに、変換ダイノード1の入射口2の位置にイオンの中
心軌道を戻すことができる。また、図3の破線で示すよ
うに、変換ダイノード1の後方にイオンの中心軌道がき
てしまった場合には、偏向電極9に印加する電圧を減ず
る方向に調整することにより、図3の実線で示すように
変換ダイノードの入射口の中央にイオンの中心軌道を移
動させることができる。
る質量分析部でイオンの検出エネルギーを変えたり、イ
オン源の形状や変換ダイノードの電圧を変更したりする
と、イオンの中心軌道が変化する。例えば、図2の破線
のように、正イオンの中心軌道が変換ダイノード1の前
方にきた場合には、偏向電極9に印加する電圧をさらに
正の方向に増加させることにより、図2の実線で示すよ
うに、変換ダイノード1の入射口2の位置にイオンの中
心軌道を戻すことができる。また、図3の破線で示すよ
うに、変換ダイノード1の後方にイオンの中心軌道がき
てしまった場合には、偏向電極9に印加する電圧を減ず
る方向に調整することにより、図3の実線で示すように
変換ダイノードの入射口の中央にイオンの中心軌道を移
動させることができる。
【0016】この場合、イオンの中心軌道を変換ダイノ
ード1の入射口2の中央に移動させるには、偏向電極9
に印加する電圧を適当な範囲で走査し、イオンの検出出
力が最大になる印加電圧を検出し、その電圧を偏向電極
に印加することにより、容易に行うことができる。
ード1の入射口2の中央に移動させるには、偏向電極9
に印加する電圧を適当な範囲で走査し、イオンの検出出
力が最大になる印加電圧を検出し、その電圧を偏向電極
に印加することにより、容易に行うことができる。
【0017】本発明では、上記のように変換ダイノード
に高電圧が印加されており、第2イオンレンズから入っ
たイオンは変換ダイノードの方向に進むように軌道がで
きており、偏向電極に印加する電圧は偏向ダイノードに
印加する電圧に比べて小さい値でよく、高電圧を必要と
することなく、容易にイオンの中心軌道を調整すること
ができる。
に高電圧が印加されており、第2イオンレンズから入っ
たイオンは変換ダイノードの方向に進むように軌道がで
きており、偏向電極に印加する電圧は偏向ダイノードに
印加する電圧に比べて小さい値でよく、高電圧を必要と
することなく、容易にイオンの中心軌道を調整すること
ができる。
【0018】なお、上記実施例では第2イオンレンズを
イオン検出装置の入射口として使用しているが別個にイ
オン検出装置のイオン入射口を設けてもよく、また、上
記実施例では、正イオンを検出するものとして説明した
が、変換ダイノードに印加する電圧の符号を反転して正
とすることにより、負のイオンについても同様に検出す
ることができる。
イオン検出装置の入射口として使用しているが別個にイ
オン検出装置のイオン入射口を設けてもよく、また、上
記実施例では、正イオンを検出するものとして説明した
が、変換ダイノードに印加する電圧の符号を反転して正
とすることにより、負のイオンについても同様に検出す
ることができる。
【0019】また、二次電子検出器として二次電子をシ
ンチレータにより光に換え、光電子増倍管で検出する方
法に代えて、二次電子検出器として二次電子増倍管で直
接受ける方法等を使用することもでき、シンチレータ7
の前面に設けたAl層6の代わりに、Al層と同様の役
割を果たす、他の金属層を形成してもよい。
ンチレータにより光に換え、光電子増倍管で検出する方
法に代えて、二次電子検出器として二次電子増倍管で直
接受ける方法等を使用することもでき、シンチレータ7
の前面に設けたAl層6の代わりに、Al層と同様の役
割を果たす、他の金属層を形成してもよい。
【0020】さらに、上記実施例では偏向電極に-100〜
100 Vの電圧を印加すると説明したが、電圧値はこの範
囲に限られるものでなく、他の値でもよく,-500 〜500
Vにすれば、イオンの軌道調整範囲を拡大することがで
きる。
100 Vの電圧を印加すると説明したが、電圧値はこの範
囲に限られるものでなく、他の値でもよく,-500 〜500
Vにすれば、イオンの軌道調整範囲を拡大することがで
きる。
【0021】
【発明の効果】本発明のイオン検出装置は上記のように
構成されており、変換ダイノードのグリッドを除去し、
変換ダイノードのイオンの入射口の面積を小さくしてい
るので、イオンの散乱の影響を除去できるとともに、質
量分析部でのイオン検出エネルギーの変更、イオン源の
形状変更及び変換ダイノードの印加電圧の変更等により
イオンの中心軌道が変わった場合にも、偏向電極に印加
する電圧を変えることにより、イオンのずれた中心軌道
をもとに戻すことができ、イオンの変換ダイノードへの
入射効率を高い状態に保つことができる。
構成されており、変換ダイノードのグリッドを除去し、
変換ダイノードのイオンの入射口の面積を小さくしてい
るので、イオンの散乱の影響を除去できるとともに、質
量分析部でのイオン検出エネルギーの変更、イオン源の
形状変更及び変換ダイノードの印加電圧の変更等により
イオンの中心軌道が変わった場合にも、偏向電極に印加
する電圧を変えることにより、イオンのずれた中心軌道
をもとに戻すことができ、イオンの変換ダイノードへの
入射効率を高い状態に保つことができる。
【0022】この場合、変換ダイノードには高電圧が印
加されており、イオンはこの高電圧によって軌道が曲げ
られた状態にあるので、イオン偏向電極に印加する電圧
は小さな値でもイオンのずれた中心軌道を簡単にもとに
戻すことができる。
加されており、イオンはこの高電圧によって軌道が曲げ
られた状態にあるので、イオン偏向電極に印加する電圧
は小さな値でもイオンのずれた中心軌道を簡単にもとに
戻すことができる。
【図1】本発明のイオン検出装置の一実施例を示す図で
ある。
ある。
【図2】イオンの軌道の変化を示す図である。
【図3】イオンの軌道の変化を示す図である。
【図4】一般的な質量分析装置を示す図である。
【図5】従来のイオン検出装置を示す図である。
1 変換ダイノード 2 イオン入射口 3 二次電子出口 5 二次電子検出器 6 Al層 7 シンチレータ 8 光電子増倍管 9 偏向電極
Claims (1)
- 【請求項1】 入射口より入射するイオンの進行方向か
ら偏向した位置に設けられた変換ダイノードと、入射イ
オンによって上記変換ダイノードで生成される二次電子
を検出する二次電子検出器とを有するイオン検出装置に
おいて、入射口と変換ダイノードとの間にイオン偏向電
極が設けられ、このイオン偏向電極に印加される電圧が
上記変換ダイノードに印加される電圧に比べて小さいこ
とを特徴とするイオン検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8073578A JPH09265936A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | イオン検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8073578A JPH09265936A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | イオン検出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09265936A true JPH09265936A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13522326
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8073578A Pending JPH09265936A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | イオン検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09265936A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011086403A (ja) * | 2009-10-13 | 2011-04-28 | Canon Anelva Corp | コンバージョン型イオン検出ユニット |
| WO2021152874A1 (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-05 | 浜松ホトニクス株式会社 | 撮像ユニット、質量分析装置、及び質量分析方法 |
| JP2021125288A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | 浜松ホトニクス株式会社 | 質量分析装置、及び質量分析方法 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP8073578A patent/JPH09265936A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011086403A (ja) * | 2009-10-13 | 2011-04-28 | Canon Anelva Corp | コンバージョン型イオン検出ユニット |
| WO2021152874A1 (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-05 | 浜松ホトニクス株式会社 | 撮像ユニット、質量分析装置、及び質量分析方法 |
| JP2021125289A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | 浜松ホトニクス株式会社 | 撮像ユニット、質量分析装置、及び質量分析方法 |
| JP2021125288A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | 浜松ホトニクス株式会社 | 質量分析装置、及び質量分析方法 |
| GB2607243A (en) * | 2020-01-31 | 2022-11-30 | Hamamatsu Photonics Kk | Imaging unit, mass spectrometer, and mass spectrometry method |
| US12243735B2 (en) | 2020-01-31 | 2025-03-04 | Hamamatsu Photonics K.K. | Imaging unit, mass spectrometer, and mass spectrometry method |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Sztáray et al. | Suppression of hot electrons in threshold photoelectron photoion coincidence spectroscopy using velocity focusing optics | |
| CA2450465C (en) | Mass spectrometers and methods of ion separation and detection | |
| JP4176159B2 (ja) | 改善された2次電子検出のための磁界を用いた環境制御型sem | |
| JP3570393B2 (ja) | 四重極質量分析装置 | |
| US8692188B2 (en) | Mass spectrometers and methods of ion separation and detection | |
| JPS62264546A (ja) | 質量分析器 | |
| US5464975A (en) | Method and apparatus for charged particle collection, conversion, fragmentation or detection | |
| JPH0359547B2 (ja) | ||
| US6040574A (en) | Atmospheric-particle analyzer | |
| JP3189652B2 (ja) | 質量分析装置 | |
| EP0210182B1 (en) | Secondary ion collection and transport system for ion microprobe | |
| US5750993A (en) | Method of reducing noise in an ion trap mass spectrometer coupled to an atmospheric pressure ionization source | |
| US5665967A (en) | Apparatus and method for surface analysis | |
| JP2567736B2 (ja) | イオン散乱分析装置 | |
| JP2564404B2 (ja) | 質量分析方法 | |
| JP2008515169A (ja) | 超高質量範囲質量分析計システム | |
| CN103645240B (zh) | 使用二次离子质谱仪同时分析非金属元素和金属元素的系统和方法 | |
| JPH10188878A (ja) | イオン検出器 | |
| JPH10154483A (ja) | イオン検出器 | |
| JP3575441B2 (ja) | イオントラップ型質量分析装置 | |
| JPH1012188A (ja) | 大気圧イオン化イオントラップ質量分析方法及び装置 | |
| JP3906320B2 (ja) | 質量選別器 | |
| JPH09265936A (ja) | イオン検出装置 | |
| JPH07192687A (ja) | イオン検出方法,質量分析方法,イオン検出装置、及び、質量分析装置 | |
| JPH08138621A (ja) | イオン検出装置 |