JPH09267761A - 可変絞り弁および油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

可変絞り弁および油圧パワーステアリング装置

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JPH09267761A
JPH09267761A JP8104023A JP10402396A JPH09267761A JP H09267761 A JPH09267761 A JP H09267761A JP 8104023 A JP8104023 A JP 8104023A JP 10402396 A JP10402396 A JP 10402396A JP H09267761 A JPH09267761 A JP H09267761A
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throttle
output shaft
cylindrical surface
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Masanobu Inoue
昌宣 井ノ上
Tadahide Nakamura
匡秀 中村
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した特性を有する安価で小型の可変絞り
弁を提供する。 【解決手段】 ハウジング7′に軸方向移動可能に挿入
されるスプール62に、径方向の隙間を介してネジ部材
64がねじ合わされる。そのネジ部材64のアクチュエ
ータ80による回転駆動により、スプール62が軸方向
移動して絞り部67の開度が変化する。そのアクチュエ
ータの出力シャフト80aに、ネジ部材64が、径方向
の隙間を介して回転伝達可能に連結される。そのネジ部
材64の一端面において開口する第1支持孔64bによ
り出力シャフト80aが支持される。その出力シャフト
80aと軸方向に間隔をおいた位置で、ハウジング7′
側に形成された第2支持孔73によりネジ部材64が支
持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプールの軸方向
変位に伴い開度が変化する絞り部を備える可変絞り弁
と、その可変絞り弁を用いた油圧パワーステアリング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧パワーステアリング装置において
は、操舵抵抗に応じ開度が変化する複数の絞り部を有す
る油圧制御弁を用い、その絞り部の開度を操舵抵抗に応
じ変化させることで、操舵補助力発生用油圧アクチュエ
ータに作用する油圧を制御している。
【0003】そのアクチュエータに作用する油圧に対す
る操舵抵抗の関係を、車速や操舵角等の運転条件に応じ
て変化させ、高速になる程に操舵の安定性を向上すると
共に低速になる程に操舵の応答性を向上することを図っ
ている。そのため、その油圧制御弁における複数の絞り
部を第1の組と第2の組とに組分けし、第1の組に属す
る絞り部では第2の組に属する絞り部よりも操舵抵抗の
変化に対する油圧変化割合を大きくし、第1の組に属す
る絞り部により制御される圧油流量の第2の組に属する
絞り部により制御される圧油流量に対する割合を、車速
や操舵角等の運転条件に応じ変化させている。その割合
を変化させるため、運転条件に応じ開度が変化する可変
絞り弁を、その油圧制御弁に接続している。
【0004】そのような可変絞り弁として、ハウジング
と、このハウジングに軸方向移動可能に挿入されるスプ
ールと、このスプールに径方向の隙間を介してねじ合わ
されるネジ部材と、このネジ部材を回転駆動するアクチ
ュエータと、そのネジ部材の回転によるスプールの軸方
向移動によって開度が変化する絞り部とを備えたもの
(実公平3‐9572号公報参照)を用いることができ
る。すなわち、そのネジ部材の回転角度をステッピング
モータ等のアクチュエータにより、車速や操舵角等に応
じて変化させることで、その絞り部の開度を変化させ、
その絞り部を通過する流体の流量や圧力を制御できる。
【0005】上記従来の可変絞り弁においては、そのネ
ジ部材とアクチュエータの出力シャフトとは、ピンを圧
入することで固定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ネジ部材とアクチュエ
ータの出力シャフトとを、ピンの圧入等により固定した
場合、そのネジ部材と出力シャフトは径方向に相対変位
することができない。そのため、その出力シャフトの軸
心に対し、そのネジ部材にねじ合わされるスプールの雌
ねじ孔の軸心の位置精度や、そのスプールが挿入される
ハウジングの挿入孔の軸心の位置精度が非常に高くない
と、スプールの外周とハウジングの挿入孔の内周とがこ
じれてしまい、作動不良の原因になる。しかし、そのよ
うな位置精度を高くするには、部品加工精度や組み立て
精度を高くする必要があるため、製造コストが上昇す
る。
【0007】そこで、スプールとネジ部材とを径方向の
隙間を介してねじ合わせ、また、出力シャフトとネジ部
材を径方向の隙間を介して回転伝達可能に連結すること
が考えられる。これにより、スプールとネジ部材と出力
シャフトは径方向に相対変位でき、径方向の遊びを確保
できるので、上記位置精度がそれ程高くない場合でも、
スプールの外周とハウジングの挿入孔の内周とがこじれ
るのを防止できる。
【0008】しかし、アクチュエータの出力シャフトと
ネジ部材との間に径方向の隙間があると、ネジ部材の軸
心が出力シャフトの軸心に対し傾斜してしまう。すなわ
ち、ネジ部材の軸心とスプールの軸心とは少なくとも公
差分だけは偏心するため、ネジ部材の回転によりスプー
ルを軸方向移動させる際に、ネジ部材に径方向力が作用
する。その径方向力が作用すると、ネジ部材と出力シャ
フトとスプールとの間に径方向の隙間があることによ
り、ネジ部材の軸心は出力シャフトの軸心に対し傾斜す
る。そのように軸心が傾斜した状態でネジ部材が回転す
ると、ネジ部材が揺動するため、スプールの外周とハウ
ジングの挿入孔の内周とがこじれて作動状態が不安定に
なり、所望の絞り特性を得ることができなくなる。その
ため、上記のように可変絞り弁を油圧パワーステアリン
グ装置に適用した場合、所望の操舵特性を得ることがで
きなくなる。
【0009】本発明は、上記課題を解決することのでき
る可変絞り弁と油圧パワーステアリング装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハウジング
と、このハウジングに軸方向移動可能に挿入されるスプ
ールと、このスプールに径方向の隙間を介してねじ合わ
されるネジ部材と、このネジ部材を回転駆動するアクチ
ュエータと、そのネジ部材の回転によるスプールの軸方
向移動によって開度が変化する絞り部とを備える可変絞
り弁において、その出力シャフトに、そのネジ部材が、
径方向の隙間を介して回転伝達可能に連結され、そのネ
ジ部材に、一端面において開口する第1支持孔が軸心に
沿って形成され、その第1支持孔に、その出力シャフト
が、その第1支持孔の内周の円柱面が出力シャフトの外
周の円柱面によって支持されるように挿入され、そのハ
ウジング側に、その出力シャフトと軸方向に間隔をおい
た位置で、そのネジ部材の軸心に沿い第2支持孔が形成
され、その第2支持孔に、そのネジ部材が、そのネジ部
材の外周の円柱面が第2支持孔の内周の円柱面によって
支持されるように挿入されていることを特徴とする。
【0011】本発明の構成によれば、スプールとネジ部
材とのねじ合わせ部に径方向の隙間があり、アクチュエ
ータの出力シャフトにネジ部材を、径方向の隙間を介し
て回転伝達可能に連結しているので、スプールとネジ部
材と出力シャフトは径方向に相対変位できる。これによ
り、出力シャフトの軸心に対し、そのネジ部材にねじ合
わされるスプールの雌ねじ孔の軸心の位置精度や、その
スプールが挿入されるハウジングの挿入孔の軸心の位置
精度がそれ程高くなくても、スプールの外周とハウジン
グの挿入孔の内周とがこじれることはない。
【0012】また、出力シャフトとネジ部材とスプール
との間に径方向の隙間があり、ネジ部材の軸心とスプー
ルの軸心との偏心に基づきネジ部材に径方向力が作用し
たとしても、本発明の構成によれば、ネジ部材の軸心が
出力シャフトの軸心に対し傾斜するのを抑制できる。こ
れは、ネジ部材における第1支持孔の内周の円柱面が出
力シャフトの外周の円柱面によって支持され、この支持
位置から軸方向に離れた位置において、ネジ部材におけ
る外周の円柱面がハウジング側の第2支持孔の内周の円
柱面によって支持されることによる。すなわち、ネジ部
材は2点支持されるので、径方向力が作用したとしても
出力シャフトの軸心に対し傾斜するのが抑制される。こ
れにより、ネジ部材の回転時の揺動を抑制し、スプール
の外周とハウジングの挿入孔の内周とがこじれるのを防
止でき、作動状態が安定して所望の絞り特性を得ること
ができる。
【0013】さらに、ネジ部材の端面において開口する
第1支持孔の内周の円柱面を、出力シャフトの外周の円
柱面により支持することで、ネジ部材の軸方向寸法を大
きくすることなく、ネジ部材の2点支持を可能にしてい
る。これにより、可変絞り弁の大型化を防止できる。
【0014】本発明の可変絞り弁において、その第1支
持孔の内周の円柱面と出力シャフトの外周の円柱面との
間の径方向の隙間と、その第2支持孔の内周の円柱面と
ネジ部材の外周の円柱面との間の径方向の隙間とは、そ
のスプールとネジ部材とのねじ合わせ部における径方向
の隙間と、その出力シャフトとネジ部材との回転伝達部
における径方向の隙間よりも小さくされているのが好ま
しい。これにより、径方向力が作用した場合のネジ部材
の軸心の出力シャフトの軸心に対する傾斜を小さくし、
ネジ部材の回転時の揺動をより抑制し、スプールの外周
とハウジングの挿入孔の内周とがこじれるのをより確実
に防止でき、作動状態をより安定させて所望の絞り特性
を得ることができる。
【0015】本発明の可変絞り弁においては、そのスプ
ールの軸心とネジ部材の軸心とが、スプールとネジ部材
との連れ回りを防止できるように偏心しているのが好ま
しい。その偏心によりスプールとネジ部材との連れ回り
を防止することで、その連れ回りを防止するための専用
の部品や加工が不要になる。よって、部品点数が多くな
ることはなく、構造および組立が簡単になり、コストお
よび工数を低減できる。また、その偏心により、ネジ部
材に作用する径方向力は大きくなるが、ネジ部材の回転
時の揺動を抑制しているので、スプールの外周とハウジ
ングの挿入孔の内周とがこじれるのを防止でき、作動状
態が安定して所望の絞り特性を得ることができる。
【0016】本発明の油圧パワーステアリング装置は、
操舵抵抗に応じ開度が変化する複数の絞り部を有する油
圧制御弁を備え、その絞り部の開度を操舵抵抗に応じ変
化させることで操舵補助力発生用油圧アクチュエータに
作用する油圧が制御され、その油圧制御弁における複数
の絞り部は第1の組と第2の組とに組分けされ、第1の
組に属する絞り部では第2の組に属する絞り部よりも操
舵抵抗の変化に対する油圧変化割合が大きくされ、第1
の組に属する絞り部により制御される圧油流量の第2の
組に属する絞り部により制御される圧油流量に対する割
合を変化させることができるように、本発明の可変絞り
弁が油圧制御弁に接続され、その可変絞り弁のネジ部材
を回転駆動するアクチュエータを運転条件に応じ制御す
る手段が設けられていることを特徴とする。
【0017】本発明の油圧パワーステアリング装置によ
れば、本発明による可変絞り弁のスプールを運転条件に
応じ軸方向に変位させることで、第1の組に属する絞り
部により制御される圧油流量の第2の組に属する絞り部
により制御される圧油流量に対する割合を変化させるこ
とができる。その割合の変化により、高速になる程に操
舵の安定性を向上し、低速になるほどに操舵の応答性を
向上することができる。そのスプールの軸方向変位によ
り、可変絞り弁の絞り部の開度制御を精密に安定して行
なうことで、所望の操舵特性を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0019】図1に示すラックピニオン式油圧パワース
テアリング装置1は、車両のハンドル(図示省略)に連
結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー6
を介し連結される出力軸3とを備えている。そのトーシ
ョンバー6は、ピン4により入力軸2に連結され、セレ
ーション5により出力軸3に連結されている。その入力
軸2は、ベアリング8を介しバルブハウジング7により
支持され、また、ベアリング12を介し出力軸3により
支持されている。その出力軸3はベアリング10、11
を介しラックハウジング9により支持されている。その
出力軸3にピニオン15が形成され、このピニオン15
に噛み合うラック16に操舵用車輪(図示省略)が連結
される。これにより、操舵による入力軸2の回転は、ト
ーションバー6を介してピニオン15に伝達される。そ
のピニオン15の回転により、ラック16は車両幅方向
に移動し、このラック16の移動により車両の操舵がな
される。なお、入出力軸2、3とハウジング7との間に
はオイルシール42、43が介在する。また、ラック1
6を支持するサポートヨーク40が、バネ41の弾力に
よりラック16に押し付けられている。
【0020】操舵補助力発生用油圧アクチュエータとし
て油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シリン
ダ20は、ラックハウジング9により構成されるシリン
ダチューブと、ラック16に一体化されるピストン21
とを備えている。そのピストン21により仕切られる油
室22、23に、操舵方向と操舵抵抗とに応じて圧油を
供給するため、ロータリー式油圧制御弁30が設けられ
ている。
【0021】その制御弁30は、バルブハウジング7に
相対回転可能に挿入されている筒状の第1バルブ部材3
1と、この第1バルブ部材31に同軸中心に相対回転可
能に挿入されている第2バルブ部材32とを備えてい
る。その第1バルブ部材31は出力軸3に、ピン29に
より同行回転するよう連結されている。その第2バルブ
部材32は、入力軸2と一体的に成形されている。すな
わち、入力軸2の外周部により第2バルブ部材32が構
成され、第2バルブ部材32は入力軸2と同行回転す
る。よって、第1バルブ部材31と第2バルブ部材32
とは、操舵抵抗に応じ前記トーションバー6がねじれる
ことで、同軸中心に相対回転する。
【0022】そのバルブハウジング7に、ポンプ70に
接続される入口ポート34と、前記油圧シリンダ20の
一方の油室22に接続される第1ポート37と、他方の
油室23に接続される第2ポート38と、直接にタンク
71に接続される第1出口ポート36と、後述の可変絞
り弁60を介しタンク71に接続される第2出口ポート
61とが設けられている。各ポート34、36、37、
38、61は、その第1バルブ部材31と第2バルブ部
材32との内外周間の弁間流路27を介し互いに接続さ
れる。
【0023】すなわち、図3、図4に示すように、第1
バルブ部材31の内周に8ケの凹部50a、50b、5
0cが周方向に関し互いに等間隔に形成され、第2バル
ブ部材32の外周に8ケの凹部51a、51b、51c
が周方向に関し互いに等間隔に形成されている。図4は
実線により第2バルブ部材32の展開図を示し、鎖線に
より第1バルブ部材31に形成された凹部50a、50
b、50cを示す。第1バルブ部材31に形成された凹
部50a、50b、50cの間に第2バルブ部材32に
形成された凹部51a、51b、51cが位置する。
【0024】その第1バルブ部材31に形成された凹部
は、2ケの右操舵用凹部50aと、2ケの左操舵用凹部
50bと、4ケの連絡用凹部50cとを構成する。その
2ケの右操舵用凹部50aは、第1バルブ部材31に形
成された流路53と前記第1ポート37とを介し油圧シ
リンダ20の右操舵補助力発生用油室22に接続され、
互いに周方向に180°離れて配置される。その2ケの
左操舵用凹部50bは、第1バルブ部材31に形成され
た流路54と前記第2ポート38とを介し油圧シリンダ
20の左操舵補助力発生用油室23に接続され、互いに
周方向に180°離れて配置される。
【0025】その第2バルブ部材32に形成された凹部
は、4ケの圧油供給用凹部51aと、2ケの第1圧油排
出用凹部51bと、2ケの第2圧油排出用凹部51cと
を構成する。その4ケの圧油供給用凹部51aは、第1
バルブ部材31に形成された圧油供給路55と前記入口
ポート34とを介しポンプ70に接続され、互いに周方
向に90°離れて配置される。その2ケの第1圧油排出
用凹部51bは、入力軸2に形成された流路52aから
入力軸2とトーションバー6との間を通り、入力軸2に
形成された流路52b(図1参照)と第1出口ポート3
6とを介しタンク71に接続され、互いに周方向に18
0°離れて配置される。その2ケの第2圧油排出用凹部
51cは、第1バルブ部材31に形成された流路59と
第2出口ポート61とを介し可変絞り弁60に接続さ
れ、互いに周方向に180°離れて配置されている。
【0026】各第1圧油排出用凹部51bは右操舵用凹
部50aと左操舵用凹部50bとの間に配置され、各第
2圧油排出用凹部51cは連絡用凹部50cの間に配置
され、右操舵用凹部50aと連絡用凹部50cとの間お
よび左操舵用凹部50bと連絡用凹部50cとの間に圧
油供給用凹部51aは配置される。
【0027】その第1バルブ部材31に形成された凹部
50a、50b、50cの軸方向に沿う縁と第2バルブ
部材32に形成された凹部51a、51b、51cの軸
方向に沿う縁との間が絞り部A、A′、B、B′、C、
C′、D、D′を構成する。これにより、各絞り部A、
A′、B、B′、C、C′、D、D′はポンプ70とタ
ンク71と油圧シリンダ20とを接続する弁間流路27
に配置されている。
【0028】図5に示すように、その第2バルブ部材3
2に形成された凹部51a、51b、51cの軸方向に
沿う縁は面取り部とされている。その連絡用凹部50c
と第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部B′、D′
における第2圧油排出用凹部51cの軸方向に沿う縁
(図3において△で囲む)の面取り部の幅をW、圧油供
給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′における圧油供給用凹部51aの軸方向に沿
う縁(図3において□で囲む)の面取り部の幅をW′、
その他の第2バルブ部材32に形成された凹部の軸方向
に沿う縁(図3において○で囲む)の面取り部の幅を
W″として、図4、図5に示すように、W>W′>W″
とされている。操舵抵抗のない状態(図4、図5の状
態)にある各絞り部A、A′、B、B′、C、C′、
D、D′を全閉するのに要する両バルブ部材31、32
の相対回転角度(以下、「閉鎖角度」という)を互いに
比較すると、連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部5
1cとの間の絞り部B′、D′の閉鎖角度θrは、圧油
供給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′の閉鎖角度θsよりも大きく、両閉鎖角度θ
r、θsは、他の各絞り部A、B、C、Dの閉鎖角度θ
tよりも大きい。これにより、第1バルブ部材31と第
2バルブ部材32との間の各絞り部は、複数の絞り部
A、B、C、Dからなる第1の組と、第1の組に属する
各絞り部A、B、C、Dよりも閉鎖角度の大きな複数の
絞り部A′、B′、C′、D′からなる第2の組とに組
分けされる。また、第2の組に属する絞り部は、圧油供
給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′と、この絞り部A′、C′よりも閉鎖角度の
大きな連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cと
の間の絞り部B′、D′の2種類とされる。
【0029】その入力軸2と出力軸3は、路面から操舵
用車輪を介し伝達される抵抗によるトーションバー6の
ねじれによって相対回転する。その相対回転により第1
バルブ部材31と第2バルブ部材32とが相対回転する
ことで、各絞り部A、B、C、D、A′、B′、C′、
D′の流路面積が変化し、油圧シリンダ20が操舵方向
と操舵抵抗に応じた操舵補助力を発生する。第1の組に
属する絞り部A、B、C、Dは第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′よりも、閉鎖角度が小さいの
で、その操舵抵抗の変化に対する油圧変化割合は大きく
なる。
【0030】すなわち、図4は操舵が行なわれていない
状態を示し、両バルブ部材31、32の間の絞り部A、
B、C、D、A′、B′、C′、D′は全て開かれ、入
口ポート34と各出口ポート36、61とは弁間流路2
7を介し連通し、ポンプ70から制御バルブ30に流入
する油はタンク71に還流し、操舵補助力は発生しな
い。
【0031】この状態から右方へ操舵することによって
生じる操舵抵抗により両バルブ部材31、32が相対回
転すると、図3に示すように、圧油供給用凹部51aと
右操舵用凹部50aとの間の絞り部Aおよび左操舵用凹
部50bに隣接する圧油供給用凹部51aと連絡用凹部
50cとの間の絞り部A′の流路面積が大きくなり、右
操舵用凹部50aと第1圧油排出用凹部51bとの間の
絞り部Bおよび左操舵用凹部50bに隣接する圧油供給
用凹部51aに隣接する連絡用凹部50cと第2圧油排
出用凹部51cとの間の絞り部B′の流路面積が小さく
なり、圧油供給用凹部51aと左操舵用凹部50bとの
間の絞り部Cおよび右操舵用凹部50aに隣接する圧油
供給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
C′の流路面積が小さくなり、左操舵用凹部50bと第
1圧油排出用凹部51bとの間の絞り部Dおよび右操舵
用凹部50aに隣接する圧油供給用凹部51aに隣接す
る連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cとの間
の絞り部D′の流路面積が大きくなる。これにより、図
中矢印で示す圧油の流れにより油圧シリンダ20の右操
舵補助力発生用油室22に操舵方向と操舵抵抗に応じた
圧力の圧油が供給され、また、左操舵補助力発生用油室
23からタンク71に油が還流し、車両の右方への操舵
補助力が油圧シリンダ20からラック16に作用する。
【0032】左方へ操舵すると、第1バルブ部材31と
第2バルブ部材32とは、右方に操舵した場合と逆方向
に相対回転し、絞り部A、A′の流路面積が小さくな
り、絞り部B、B′の流路面積が大きくなり、絞り部
C、C′の流路面積が大きくなり、絞り部D、D′の流
路面積が小さくなるの。よって、車両の左方への操舵補
助力が油圧シリンダ20からラック16に作用する。
【0033】図1、図8に示すように、その第2出口ポ
ート61に連通する可変絞り弁60は、バルブハウジン
グ7に接続された第2バルブハウジング7′と、この第
2バルブハウジング7′に形成された挿入孔66に軸方
向(図1、図8において上下方向)に移動可能に挿入さ
れたスプール62とを有する。その挿入孔66の内周面
とスプール62の外周面は円柱面とされている。
【0034】そのスプール62に、そのスプール62の
軸心62oと偏心した軸を有する通孔62dが形成され
ている。その通孔62dの内周下部に雌ねじ孔62d′
が形成され、その雌ねじ孔62d′にねじ合わされるネ
ジ部材64が設けられている。これにより、そのスプー
ル62の軸心62oとネジ部材64の軸心64oとは、
図中Eだけ偏心する。図9に示すように、そのネジ部材
64のねじ山の谷径daは、雌ねじ孔62d′のねじ山
の内径Daよりも小さく、そのネジ部材64のねじ山の
外径dbは、雌ねじ孔62d′のねじ山の谷径Dbより
も小さくされている。これにより、そのネジ部材64は
スプール62に、遊びを構成する径方向の隙間を介して
ねじ合わされる。なお、ネジ部材64と雌ねじ孔62
d′は台形ネジにより構成され、各ねじ山断面の台形部
の非平行2辺のなす角度は30°とされている。
【0035】その挿入孔66の一端は、プラグ(基準位
置設定部材)68がシールを介しねじ込まれることで閉
鎖され、そのプラグ68の回転はロックナット69によ
りロック可能である。その挿入孔66の他端は、その第
2バルブハウジング7′に形成されたアクチュエータ室
72に、後述の第2支持孔73を介して連絡する。その
第2支持孔73に、上記ネジ部材64が挿通されてい
る。
【0036】そのアクチュエータ室72に、そのネジ部
材64を回転駆動するステッピングモータ(アクチュエ
ータ)80が内蔵されている。図8、図10の(1)、
(2)に示すように、そのステッピングモータ80の出
力シャフト80aにブロック91が圧入され、そのブロ
ック91にネジ部材64の端部が凹部64aを介して嵌
め合わされている。その凹部64aは、その出力シャフ
ト80aの径方向に関し相対向する一対の平行面64
a′、64a″を有し、両平行面64a′、64a″の
間隔Gは、そのブロック91の幅よりも僅かに大きくさ
れている。これにより、その出力シャフト80aにネジ
部材64が、径方向の隙間を介して回転伝達可能に連結
されている。
【0037】そのネジ部材64に、上記両平行面64
a′、64a″の間の一端面において開口する第1支持
孔64bが、軸心に沿って形成されている。その第1支
持孔64bに、そのモータ80の出力シャフト80a
が、その第1支持孔64bの内周の円柱面が出力シャフ
ト80aの外周の円柱面80a′によって支持されるよ
うに、径方向の隙間を介して挿入されている。その第1
支持孔64bの内周の円柱面と出力シャフト80aの外
周の円柱面80a′との間の径方向の隙間は、そのスプ
ール62とネジ部材64とのねじ合わせ部における径方
向の隙間と、その出力シャフト80aとネジ部材64と
の回転伝達部における径方向の隙間よりも小さくされて
いる。
【0038】また、その出力シャフト80aと軸方向に
間隔をおいた位置で、第2バルブハウジング7′に第2
支持孔73が、ネジ部材64の軸心に沿い形成されてい
る。その第2支持孔73に、そのネジ部材64が、その
ネジ部材64の外周の円柱面64′が第2支持孔73の
内周の円柱面によって支持されるように、径方向の隙間
を介して挿入されている。その第2支持孔73の内周の
円柱面とネジ部材64の外周の円柱面64′との間の径
方向の隙間は、上記スプール62とネジ部材64とのね
じ合わせ部における径方向の隙間と、上記出力シャフト
80aとネジ部材64との回転伝達部における径方向の
隙間よりも小さくされている。
【0039】そのネジ部材64の外周とアクチュエータ
室72の内周との間にリング状のシール部材92と、そ
のシール部材92の保持リング93とが配置されてい
る。
【0040】そのステッピングモータ80は、そのアク
チュエータ室72の開口72aを閉鎖するカバー94に
溶接されている。そのカバー94は第2バルブハウジン
グ7′に、防水シール用パッキン95を介して複数のネ
ジ96によって取り付けられている。その防水シール用
部材はパッキン95に限定されず、例えばOリングを用
いてもよい。そのステッピングモータ80は、リード線
80a″を介し車載コントローラ63に接続される。図
10(1)に示すように、そのリード線80a″は、そ
のカバー94に形成された通孔94aに嵌め込まれたゴ
ム製の防水シール用筒状部材97を介して、アクチュエ
ータ室72の外部に導出されている。
【0041】そのコントローラ63は車速センサ(図示
省略)に接続され、そのステッピングモータ80を車速
に応じ制御する。すなわち、高速になるとネジ部材64
は一方向に回転してスプール62は図中下方に変位し、
低速になるとネジ部材64は他方向に回転してスプール
62は図中上方に変位する。
【0042】そのスプール62の外周に周溝62aが形
成され、その挿入孔66の内周に周溝66aが形成さ
れ、両周溝62a、66aの間が絞り部67とされてい
る。その絞り部67の開度は、高速になってスプール6
2が図中下方に変位すると大きくなり、低速になってス
プール62が上方に変位すると小さくなる。
【0043】その挿入孔66の内周の周溝66aと第2
出口ポート61とを連通する連絡流路58が、バルブハ
ウジング7と第2バルブハウジング7′とに亘り形成さ
れ、その連絡流路58からの圧油の漏れを防止するた
め、そのバルブハウジング7と第2バルブハウジング
7′との間にリング状のシール部材98aが配置されて
いる。そのスプール62の外周の周溝62aとスプール
62の通孔62dとを連通する径方向孔62cがスプー
ル62に形成されている。そのスプール62の通孔62
dはスプール62の上方空間に連絡する。そのスプール
62の上方空間と第1出口ポート36とを連通する流路
76が、バルブハウジング7と第2バルブハウジング
7′とに亘り形成され、その連絡流路76からの圧油の
漏れを防止するため、そのバルブハウジング7と第2バ
ルブハウジング7′との間にリング状のシール部材98
bが配置されている。これにより、ポンプ70から供給
される圧油は、前記弁間流路27および第2出口ポート
61から連絡流路58に導かれ、この連絡流路58から
絞り部67に至り、この絞り部67から第1出口ポート
36を介しタンク71に至る。なお、スプール62には
通孔62dと平行にドレン流路62hが形成され、スプ
ール62の上方空間と下方空間とを接続する。
【0044】上記プラグ68の端面とスプール62の端
面との当接位置を基準位置として、そのネジ部材64の
軸方向移動距離に対応するネジ部材64の回転角度に応
じて、その絞り部67の開度が制御されている。そのプ
ラグ68の第2ハウジング7′に対するねじ込み量を変
化させることで、その基準位置は調節可能とされてい
る。
【0045】そのプラグ68とスプール62の一端との
間に、圧縮コイルバネ90が配置され、そのバネ90に
よってスプール62に軸方向の弾力が付与されている。
【0046】その絞り部67の流路面積の最大値は、第
2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の全流路
面積の最大値(両バルブ部材31、32の相対回転角が
大きくなる程に流路面積が小さくなる特性における最大
値である。すなわち、右操舵時は絞り部B′、C′の全
流路面積の最大値をいい、左操舵時は絞り部A′、D′
の全流路面積の最大値をいう。以下「全流路面積の最大
値」という場合は同旨)以上、若しくは絞り機能を奏さ
なくなるまで大きくされている。その絞り部67の流路
面積の最小値は、第2の組に属する絞り部A′、B′、
C′、D′の全流路面積の最小値(両バルブ部材31、
32の相対回転角が大きくなる程に流路面積が小さくな
る特性における最小値である。すなわち、右操舵時は絞
り部B′、C′の全流路面積の最小値をいい、左操舵時
は絞り部A′、D′の全流路面積の最小値をいい、全閉
状態を含む。以下「全流路面積の最小値」という場合は
同旨)以下とされる。
【0047】これにより、図2に示す油圧回路が構成さ
れ、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′と
タンク71との間の油路の流路面積が、車速に応じた可
変絞り弁60の作動により変化する。すなわち、第1の
組に属する絞り部A、B、C、Dにより制御される圧油
流量の、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、
D′により制御される圧油流量に対する割合が、可変絞
り弁60の作動により変化する。
【0048】図7において、実線Xは、両バルブ部材3
1、32の相対回転角に対する第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dの流路面積の変化特性を示す。1点鎖線
Uは、その相対回転角に対する第2の組に属する連絡用
凹部50cと第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部
B′、D′の流路面積の変化特性を示す。1点鎖線V
は、その相対回転角に対する第2の組に属する圧油供給
用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、
C′の流路面積の変化特性を示す。実線Yは、その相対
回転角に対する第2の組に属する全ての絞り部A′、
B′、C′、D′の流路面積の合成した変化特性を示
す。破線Rは、可変絞り弁60により設定される可変絞
り弁自身の絞り部67a、67bの中速走行時における
流路面積を示す。
【0049】上記構成によれば、低速走行時において
は、スプール62は図1、図8において上方に変位し、
このスプール62の変位により可変絞り弁60の絞り部
67は全閉状態になる。よって、油圧シリンダ20に作
用する油圧は、第1の組の絞り部A、B、C、Dの流路
面積の変化特性線Xに応じ制御される。この場合、図6
において一点鎖線で示すように、操舵入力トルクが小さ
く、両バルブ部材31、32の相対回転角が小さくて
も、第1の組に属する絞り部A、B、C、Dの流路面積
を小さくし、操舵補助力を発生させる油圧の増加割合を
大きくし、低速走行時における操舵の高応答性を満足さ
せることができる。
【0050】高速走行時においては、スプール62は図
1、図8において下方に変位し、このスプール62の変
位によって可変絞り弁60の絞り部67の流路面積は、
第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の全流
路面積の最大値以上になる。よって、油圧シリンダ20
に作用する油圧は、第2の組の絞り部A′、B′、
C′、D′の流路面積の変化特性線Y及び第1の組の絞
り部A、B、C、Dの流路面積の変化特性線Xの合成特
性に応じ制御される。この場合、図6において実線で示
すように、操舵入力トルクを大きくし、両バルブ部材3
1、32の相対回転角を大きくしない限り、第2の組に
属する絞り部A′、B′、C′、D′の流路面積は小さ
くなることなく大きく保持され、操舵補助力を発生させ
る油圧の増加割合は小さいので、高速走行時における操
舵の安定性を満足させることができる。
【0051】中速走行時においては、スプール62の変
位により可変絞り弁60の絞り部67の流路面積は、第
2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の全流路
面積の最小値よりも大きく最大値よりも小さくなる。こ
れにより、図7に示すように、第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dが最小値(本実施形態では全閉状態)に
なるまでの間(図7において両バルブ部材の相対回転角
がθaになるまでの間)は、その第1の組に属する絞り
部A、B、C、Dの全流路面積の変化特性線Xに絞り部
67の流路面積の特性線Rを合成した特性に応じた操舵
補助力が付与される。第1の組に属する絞り部A、B、
C、Dが全閉状態になった時点から、第2の組に属する
絞り部A′、B′、C′、D′の全流路面積が可変絞り
弁60の絞り部67の流路面積よりも小さくなるまでの
間(図7において両バルブ部材の相対回転角がθaとθ
bとの間)では、操舵補助力は絞り部67の流路面積に
より定まる一定値になる。しかる後に、第2の組に属す
る絞り部A′、B′、C′、D′の全流路面積が可変絞
り弁60の絞り部67の流路面積よりも小さくなると、
第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の全流
路面積の変化特性線Yに応じた操舵補助力が付与され
る。
【0052】その第1の組に属する絞り部A、B、C、
Dが全閉状態になった後に、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の全流路面積が可変絞り弁60
の絞り部67の流路面積よりも小さくなるまでの間(θ
a〜θbの間)は、その第2の組に属する絞り部A′、
B′、C′、D′が全閉状態になる点と、第1の組に属
する絞り部A、B、C、Dが全閉状態になる点との差
(θc−θa)を小さくすることなく、小さくされてい
る。すなわち、仮に、第2の組に属する圧油供給用凹部
51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、C′
が、連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cとの
間の絞り部B′、D′と同様に図中1点鎖線Uで示す相
対回転角に対する流路面積変化特性を有すると仮定する
と、相対回転角に対する第2の組に属する全ての絞り部
A′、B′、C′、D′の全流路面積の合成変化特性
は、図7において2点鎖線Mで示すものになる。そうす
ると、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′
の流路面積が、可変絞り弁60の自身の絞り部67a、
67bの流路面積よりも小さくなるまでの間(両バルブ
部材の相対回転角がθaとθdとの間)は大きくなるの
で、図6において2点鎖線で示すように、操舵補助力を
操舵抵抗に応じ制御できない領域Lが大きくなる。これ
に対し、上記実施形態では、第2の組に属する圧油供給
用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、
C′の閉鎖角度θsは、連絡用凹部50cと第2圧油排
出用凹部51cとの間の絞り部B′、D′の閉鎖角度θ
rよりも小さいので、中速走行時において操舵補助力を
操舵抵抗に応じ制御できない領域を小さくできる。しか
も、圧油供給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の
絞り部A′、C′が全閉状態になる点(図7において両
バルブ部材の相対回転角がθeの点)では、連絡用凹部
50cと第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部
B′、D′は未だ閉じていないので、操舵補助力を操舵
抵抗に応じ制御できる領域は小さくなることはない。
【0053】上記可変絞り弁60によれば、スプール6
2とネジ部材64とのねじ合わせ部に径方向の隙間があ
り、出力シャフト80aにネジ部材64を、径方向の隙
間を介して回転伝達可能に連結しているので、スプール
62とネジ部材64と出力シャフト80aは径方向に相
対変位できる。これにより、出力シャフト80aの軸心
に対し、そのネジ部材64にねじ合わされるスプール6
2の雌ねじ孔62d′の軸心の位置精度や、そのスプー
ル62が挿入される第2バルブハウジング7′の挿入孔
66の軸心の位置精度がそれ程高くなくても、スプール
62の外周と第2バルブハウジング7′の挿入孔66の
内周とがこじれることはない。
【0054】また、出力シャフト80aとネジ部材64
とスプール62との間に径方向の隙間があり、ネジ部材
64の軸心64oとスプール62の軸心62oとの偏心
に基づきネジ部材64に径方向力が作用したとしても、
ネジ部材64の軸心64oが出力シャフト80aの軸心
に対し傾斜するのを抑制できる。これは、ネジ部材64
は第1支持孔64bの内周の円柱面が、出力シャフト8
0aの外周の円柱面80a′によって支持され、この支
持位置から軸方向に離れた位置において、ネジ部材64
の外周の円柱面64′が、第2バルブハウジング7′に
形成された第2支持孔73の内周の円柱面によって支持
されることによる。すなわち、ネジ部材64は出力シャ
フト80aと第2バルブハウジング7′とによって2点
支持されているので、径方向力が作用したとしても出力
シャフト80aの軸心に対し傾斜することはない。これ
により、ネジ部材64の回転時の揺動を抑制できる。
【0055】さらに、ネジ部材64の端面において開口
する第1支持孔64bの内周の円柱面を、出力シャフト
80aの外周の円柱面80a′により支持することで、
ネジ部材64の軸方向寸法を大きくすることなく、ネジ
部材64の2点支持を可能にしている。これにより、可
変絞り弁60の大型化を防止できる。
【0056】また、第1支持孔64bの内周の円柱面と
出力シャフト80aの外周の円柱面80a′との間の径
方向の隙間と、第2支持孔73の内周の円柱面とネジ部
材64の外周の円柱面64′との間の径方向の隙間は、
スプール62とネジ部材64とのねじ合わせ部における
径方向の隙間と、その出力シャフト80aとネジ部材6
4との回転伝達部における径方向の隙間よりも小さくさ
れている。これにより、径方向力が作用した場合のネジ
部材64の軸心64oの出力シャフト80aの軸心に対
する傾斜を小さくし、ネジ部材64の回転時の揺動をよ
り抑制できる。
【0057】また、スプール62の軸心とネジ部材64
の軸心とが偏心することで、スプール62とネジ部材6
4との連れ回りが防止される。これにより、その連れ回
りを防止するための専用の部品や加工が不要で、部品点
数が多くなることはなく、構造および組立が簡単で、コ
ストおよび工数を低減できる。その偏心により、ネジ部
材64に作用する径方向力は大きくなるが、ネジ部材6
4の回転時の揺動を抑制しているので、スプール62の
外周と第2バルブハウジング7′の挿入孔66の内周と
がこじれるのをより確実に防止でき、作動状態が安定し
て所望の絞り機能を奏することができ、所望の操舵特性
を得ることができる。
【0058】また、そのスプール62にバネ90により
軸方向の弾力を作用させることで、ネジ部材64のネジ
山とスプール62の通孔62dに形成された雌ねじ62
d′のネジ山との間に径方向の遊びを設けてネジ部材6
4を円滑に回転させ、且つ、その遊びによるスプール6
2の軸方向の変位を防止できる。これにより、その可変
絞り弁60の絞り部67の開度制御を精密に行ない、所
望の操舵特性を得ることができる。
【0059】図11は可変絞り弁60の変形例を示す。
上記実施形態との相違は、ネジ部材64と第2バルブハ
ウジング7′との間にスペーサ150を介在させ、この
スペーサ150に第2支持孔73を形成することで、ネ
ジ部材64を第2バルブハウジング7′側により支持し
ている点にある。なお、そのスペーサ150と第2バル
ブハウジング7′との間にはシールリング151を介在
させている。他は上記実施形態と同様で、同一部分は同
一符号で示す。
【0060】なお、本発明の可変絞り弁は上記各実施形
態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態で
は、スプールの軸心とネジ部材の軸心とが、スプールと
ネジ部材との連れ回りを防止できるように偏心している
が、そのような偏心をしていない場合にも、スプールの
軸心とネジ部材の軸心とは少なくとも公差の範囲で偏心
するため、本発明を適用できる。また、ネジ部材とアク
チュエータの出力シャフトとは、例えばセレーションや
スプライン等を介して回転伝達可能に連結されてもよ
い。また、上記実施形態では本発明をラックピニオン式
油圧パワーステアリング装置に適用したが、例えばボー
ルスクリュー式油圧パワーステアリング装置にも適用す
ることができる。また、本発明の可変絞り弁は、パワー
ステアリング装置以外の油圧装置にも適用できる。
【0061】
【発明の効果】本発明の可変絞り弁によれば、特性を安
定化させ、製造コストを低減し、小型化を図ることがで
き、本発明の油圧パワーステアリング装置によれば、所
望の操舵特性を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置の縦断面図
【図2】その油圧パワーステアリング装置の油圧回路を
示す図
【図3】その油圧パワーステアリング装置の制御弁の横
断面構造の説明図
【図4】その制御弁の展開図
【図5】その制御弁の要部の拡大図
【図6】その油圧パワーステアリング装置における入力
トルクと油圧との関係及び両バルブ部材の相対回転角と
油圧との関係を示す図
【図7】その制御弁の絞り部の流路面積とバルブ部材の
相対回転角との関係を示す図
【図8】その油圧パワーステアリング装置の可変絞り弁
の縦断面図
【図9】ネジ部材と雌ねじ孔のねじ山を示す図
【図10】(1)は図8のX‐X線断面図、(2)は
(1)の(2)‐(2)線断面図
【図11】可変絞り弁の変形例の縦断面図
【符号の説明】
7′ 第2バルブハウジング 60 可変絞り弁 62 スプール 64 ネジ部材 64′ 外周円柱面 64b 第1支持孔 67 絞り部 73 第2支持孔 80 ステッピングモータ(アクチュエータ) 80a 出力シャフト 80a′ 外周円柱面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、このハウジングに軸方向
    移動可能に挿入されるスプールと、このスプールに径方
    向の隙間を介してねじ合わされるネジ部材と、このネジ
    部材を回転駆動するアクチュエータと、そのネジ部材の
    回転によるスプールの軸方向移動によって開度が変化す
    る絞り部とを備える可変絞り弁において、 その出力シャフトに、そのネジ部材が、径方向の隙間を
    介して回転伝達可能に連結され、 そのネジ部材に、一端面において開口する第1支持孔が
    軸心に沿って形成され、 その第1支持孔に、その出力シャフトが、その第1支持
    孔の内周の円柱面が出力シャフトの外周の円柱面によっ
    て支持されるように挿入され、 そのハウジング側に、その出力シャフトと軸方向に間隔
    をおいた位置で、そのネジ部材の軸心に沿い第2支持孔
    が形成され、 その第2支持孔に、そのネジ部材が、そのネジ部材の外
    周の円柱面が第2支持孔の内周の円柱面によって支持さ
    れるように挿入されていることを特徴とする可変絞り
    弁。
  2. 【請求項2】 その第1支持孔の内周の円柱面と出力シ
    ャフトの外周の円柱面との間の径方向の隙間と、その第
    2支持孔の内周の円柱面とネジ部材の外周の円柱面との
    間の径方向の隙間とは、そのスプールとネジ部材とのね
    じ合わせ部における径方向の隙間と、その出力シャフト
    とネジ部材との回転伝達部における径方向の隙間よりも
    小さくされている請求項1に記載の可変絞り弁。
  3. 【請求項3】 そのスプールの軸心とネジ部材の軸心と
    が、スプールとネジ部材との連れ回りを防止できるよう
    に偏心している請求項1または2に記載の可変絞り弁。
  4. 【請求項4】 操舵抵抗に応じ開度が変化する複数の絞
    り部を有する油圧制御弁を備え、その絞り部の開度を操
    舵抵抗に応じ変化させることで操舵補助力発生用油圧ア
    クチュエータに作用する油圧が制御され、その油圧制御
    弁における複数の絞り部は第1の組と第2の組とに組分
    けされ、第1の組に属する絞り部では第2の組に属する
    絞り部よりも操舵抵抗の変化に対する油圧変化割合が大
    きくされ、第1の組に属する絞り部により制御される圧
    油流量の第2の組に属する絞り部により制御される圧油
    流量に対する割合を変化させることができるように、請
    求項1〜3の何れかに記載の可変絞り弁が油圧制御弁に
    接続され、その可変絞り弁のネジ部材を回転駆動するア
    クチュエータを運転条件に応じ制御する手段が設けられ
    ていることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020083315A (ko) * 2001-04-27 2002-11-02 한국델파이주식회사 파워스티어링 펌프의 컨트롤 밸브
KR100646445B1 (ko) * 2005-08-26 2006-11-14 주식회사 만도 자동차의 전자 제어 동력 보조 조향장치

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