JPH09280104A - エンジンの点火プラグ室における水抜き構造 - Google Patents

エンジンの点火プラグ室における水抜き構造

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JPH09280104A
JPH09280104A JP9071496A JP9071496A JPH09280104A JP H09280104 A JPH09280104 A JP H09280104A JP 9071496 A JP9071496 A JP 9071496A JP 9071496 A JP9071496 A JP 9071496A JP H09280104 A JPH09280104 A JP H09280104A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのレイアウト上からシリンダヘッド
の加工だけでは水抜き孔を設けることができない場合に
も、何ら支障なく水抜き孔を設けることができる点火プ
ラグ室の水抜き構造を提供する。 【解決手段】 点火プラグ室10’内の先端部から下向
きに水抜き孔12を穿設し、この水抜き孔12の下端を
シリンダヘッド2の下面に開口させる。シリンダヘッド
2とシリンダブロック3との間には、通常、ガスケット
13が介装されるため、このガスケット13にも水抜き
孔12に連通する開口を設ける。そして、シリンダブロ
ック3には、水抜き孔12の延長方向に下向きの第2水
抜き孔14を直線状に穿設したのち、この第2水抜き孔
14の下端部に直交して傾斜した第2水抜き孔15を直
線状に穿設し、この第2水抜き孔15の一端を、シリン
ダブロック3の側面に開口させる。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に自動二輪車
用エンジンの点火プラグ室に関し、詳しくは点火プラグ
(点火栓)のプラグ室(取付穴)に水が溜まるのを防止
するための水抜き構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は4ストロークV型2気筒エンジン
を搭載した自動二輪車を示すもので、図7は前側気筒を
示す図6のa−a断面図で、図7に示すようにシリンダ
3’のボアが大きく、1気筒に2つの点火プラグ7・
7’を備えている。図の右側の点火プラグ7は、取付穴
の窪み8が浅く、水が溜まらない構造であるため、とく
に水抜き構造は施されていない。この発明の対象とする
エンジンは、クランクシャフトに連結したチェンやギ
ヤ、ベルトなどの駆動機構によってシリンダヘッド2上
のカムシャフトを回すタイプで、その駆動機構用トンネ
ル、図7ではカムチェントンネル2aを横切って、図の
左側の点火プラグ7を設けるため、スリーブ10をシリ
ンダヘッド2の側面に設けた開口からカムチェントンネ
ル2a内を貫通してねじ込み、カムチェントンネル2a
とは仕切られた点火プラグ室10’を形成している。点
火プラグ7は点火プラグ室10’内に挿入して取り付け
られ、点火プラグ7の基部側には、グロメットと呼ばれ
るシール部材11が先端部に装着されたプラグキャップ
7aが被せられる。しかし、点火プラグ室10’内をシ
ール部材等で完全に密封してしまうと、エンジンの熱に
より空気が加熱されて膨張し、プラグキャップ7aなど
を吹き飛ばすおそれがあるため、シール部材11に空気
抜き孔を設けたり、シール部材11とスリーブ10との
間にわずかな隙間ができるようにしている。
【0003】このため、雨水等がその隙間や空気抜き孔
を通して点火プラグ室10’内に浸入し、溜まるおそれ
があるので、水抜き孔(構造)を設けて浸入した雨水等
を排出できるようにする必要がある。従来は、図7〜図
9に示すように、点火プラグ室10’内の先端部から気
筒の傾斜を利用してシリンダヘッド2に下向きに傾斜す
る水抜き孔21を穿設したものが一般的である。図10
はシリンダヘッド2の側面に開口した水抜き孔21を示
している。
【0004】なお、先行技術文献に、たとえば実開平3
−65837号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンのレイアウトが異なると、上記した従来の水抜き構造
つまり、シリンダヘッド2のみに水抜き孔21を設けた
構造では、対応できない場合がある。すなわち、図11
・図12はその一例を示すもので、図11は後側気筒を
示す図6のA−A断面図、図12は図11のC方向矢視
図である。この例の場合、図11の右側の点火プラグ室
10’に水抜き孔を設ける必要があるが、気筒が車体の
後方へ下向きに傾斜しているため、点火プラグ室10’
の先端付近から後方へ下向きに傾斜する水抜き孔を設け
ようとすると、排気管2eと干渉するためにシリンダヘ
ッド2に対して外部に開口する水抜き孔を設けることが
できない。また、排気ポートおよび排気管取付用フラン
ジ部は、後側シリンダヘッドの場合も前側シリンダヘッ
ド2(図10参照)と同様にシリンダヘッドのほぼ全高
にわたっているため、キリ孔の穿設方向(角度)を上下
方向に振って対処することができない。さらに左右方向
に振ることも考えられるが、図12から明らかなよう
に、一方に排気管2eが他方にカムチェントンネル2a
があるため、これも不可能である。
【0006】この発明は上述のような点に鑑みなされた
もので、エンジンのレイアウト上からシリンダヘッドの
加工だけでは水抜き孔を設けることができない場合に
も、何ら支障なく水抜き孔を設けることができる点火プ
ラグ室の水抜き構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明にかかる点火プラグ室の水抜き構造は、a)シ
リンダヘッドに取り付けられる点火プラグのプラグ室が
駆動機構用トンネル内を貫通して設けられるスリーブに
より形成された、エンジンの点火プラグ室における水抜
き構造であって、b)前記シリンダヘッドの前記点火プラ
グ室からシリンダブロック側へ下向きに開口する水抜き
孔を穿設し、該水抜き孔の開口に一端が連通する第2水
抜き孔を前記シリンダブロックに穿設するとともに、c)
該第2水抜き孔の他端側を下向きに傾斜させて前記シリ
ンダブロックの側面に開口させている。
【0008】本発明の点火プラグ室の水抜き構造によれ
ば、上記b)の構成に基づきシリンダヘッドには点火プラ
グ室から下面に開口するキリ孔(ドリル孔)を穿つだけ
でよいから、従来の構造と違って排気ポートや駆動機構
用トンネルなどの位置に制約を受けることがない。ま
た、上記c)の構成に基づきシリンダヘッドに比べて外部
構造が比較的簡単なシリンダブロックに下向きに傾斜す
るキリ孔を穿つから、エンジンのレイアウトに応じてキ
リ孔の向きを比較的自由に選択でき、自由設計の範囲が
広がる。
【0009】そして、点火プラグ室内に浸入した雨水等
は、シリンダヘッドの下向き(鉛直方向)の水抜き孔お
よびシリンダブロックの第2の水抜き孔を通って外部へ
排出される。これにより、点火プラグ室に雨水等が溜ま
ることがなくなり、点火プラグが錆びて取り外しにくく
なったり、運転時に電気的リークが起きて出力不足にな
ったりすることがない。
【0010】請求項2に記載のように、d)前記エンジン
が一側方に駆動機構用トンネルとしてカムチェントンネ
ルを設けた二輪自動車用4ストロークV型2気筒エンジ
ンで、前側気筒が前方へ下向きに傾斜するとともに後側
気筒が後方へ下向きに傾斜し、各気筒のシリンダヘッド
は左右に対向する点火プラグを備え、e)前記後側気筒の
カムチェントンネル側の点火プラグ室に前記請求項1記
載の水抜き構造を採用し、f)前記前側気筒のカムチェン
トンネル側の点火プラグ室には、該点火プラグ室から下
向きに傾斜してシリンダヘッドの側面に開口する水抜き
孔を穿設することができる。
【0011】請求項2の点火プラグ室の水抜き構造によ
れば、従来の例にならって前後の気筒とも、カムチェン
トンネルと反対側の点火プラグには水抜き孔を設ける必
要がなく、また前側気筒のカムチェントンネル側点火プ
ラグ室に関しては従来のシリンダヘッドにだけ加工する
水抜き孔とし、後側気筒のカムチェントンネル側点火プ
ラグ室に関してシリンダヘッドおよびシリンダブロック
に加工する本発明の水抜き構造にしたから、加工工数が
最小限に抑えられていずれの点火プラグにも水が溜まら
ないようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるエンジン
の点火プラグ室の水抜き構造についてその実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0013】図6は本実施例の水抜き構造を備えたエン
ジン1を搭載した自動二輪車Zを示し、このエンジン1
は4ストロークV型2気筒エンジンである。本エンジン
1は水冷のエンジンで、前側気筒1Fが前方へ下向きに
傾斜し、後側気筒1Rが後方へ下向きに傾斜している。
前側気筒1Fは排気管2eを車体の前方に配置し、後側
気筒1Rは排気管2eを車体の後方に配置している。な
お、排気ポート2cに接続される排気管2eは前側気筒
1Fではカムチェントンネルの反対側に、後側気筒1R
ではカムチェントンネル側に配置されている。
【0014】図1は図6のA−A断面図、図2は図1の
C’方向矢視図、図3は図1のD’方向矢視図、図4は
図2のE'−E'断面図である。図1に示すように、後側
気筒1Rにおいてシリンダブロック3のシリンダ3’の
ボア径が大きく(100mm以上)、シリンダヘッド2
の左右に点火プラグ7・7’を対向して取り付けてい
る。シリンダヘッド2の上方にカム室5が設けられ、こ
のカム室5内にカムシャフト6が左右に跨がって回転自
在に配設され、カムシャフト6の一端にスプロケット6
aが一体回転可能に取着されている。このスプロケット
6aはシリンダヘッド2内のカムチェントンネル2aに
位置し、シリンダブロック3側のカムチェントンネル3
aに連通している。図2に示すように、シリンダヘッド
2の排気管2eは、自動二輪車Z(図6)の車体の後方
で、カムチェントンネル3a側に開口している。図2の
ようにシリンダヘッド2の上端部の後側に二つの排気ポ
ート2cが左右に並んで設けられ、また前側に二つの吸
気ポート2dが左右に並んで設けられている。排気管2
bは二つの排気ポート2cに共通で、両排気ポート2c
に連通している。シリンダブロック3のシリンダ3’の
周囲には、ウオータジャケット3jが形設されている。
【0015】図1に示すように、左側の点火プラグ7’
は、シリンダヘッド2の下部に凹状の浅い窪み8が形成
され、その窪み8の奥のネジ孔8aに点火プラグ7’が
ねじ込まれ、点火プラグ7’の基部に樹脂製のプラグキ
ャップ7a’が被せられている。一方、右側の点火プラ
グ7は、カムチェントンネル2aの前後方向の中央部を
貫通して配置されるが、このためシリンダヘッド2の側
面から内方に向けて比較的口径の大きなネジ孔9が設け
られ、このネジ孔9の奥のネジ孔9aにねじ込まれてい
る。また点火プラグ7の基部側の周囲には円筒状のスリ
ーブ10が配置され、このスリーブ10にはネジ部10
aが設けられ、ネジ孔9にねじ込んで取り付けられてい
る。そして、スリーブ10の内部がいわゆる点火プラグ
室10’に形成されている。この点火プラグ室10’内
において、点火プラグ7の中間部外周とプラグキャップ
7aとの間に、シール部材としてのゴム製の円筒状グロ
メット11が装着されている。本例の場合、スリーブ1
0の内周壁とグロメット11の外周面との間に、エア抜
き用のわずかな隙間を設けている。なお、点火プラグ7
の基部に樹脂製のプラグキャップ7aが被せられるが、
スリーブ10の内周壁とプラグキャップ7aとの間にも
隙間が設けられている。。
【0016】このため、点火プラグ室10’内に雨水等
が浸入するおそれがあり、水抜き孔を設ける必要があ
る。しかし、この点火プラグ室10’の後方には、上記
したとおり排気管2eの開口端が位置するため、従来の
ような水抜き孔21(図7〜図9参照)を設けることが
できない。そこで、以下のような工夫を凝らしている。
すなわち、図1および図4に示すように、点火プラグ室
10’内の先端部から下向きに水抜き孔12を穿設し、
この水抜き孔12の下端をシリンダヘッド2の下面に開
口させる。シリンダヘッド2とシリンダブロック3との
間には、通常、ガスケット13が介装されるため、この
ガスケット13にも水抜き孔12に連通する開口を設け
る。そして、シリンダブロック3には、水抜き孔12の
延長方向に下向きの第2水抜き孔14を直線状に穿設し
たのち、この第2水抜き孔14の下端部に直交して傾斜
した第2水抜き孔15を直線状に穿設し、この第2水抜
き孔15の一端を、図5のようにシリンダブロック3の
側面に開口させる。第2水抜き孔15はシリンダ3’の
中心軸線に対し直角方向(直交する方向)であるが、後
側気筒1Rが後方に下向きに傾斜しているため、水抜き
孔15は下向きに傾斜する。したがって、点火プラグ室
10’内に浸入した雨水等は、水抜き孔12・14・1
5を順に経て排出される。
【0017】なお、詳しい説明は省略するが、前側気筒
1Fについては、図7に示すように左側の点火プラグ室
10’にだけ水抜き孔を設ければよく、しかも図8のよ
うにシリンダヘッド2の前方へ直線状に水抜き孔を設け
ても、排気管2eと干渉することがないので、図9のよ
うに水抜き孔21を設けた従来の水抜き構造にし、構造
をやや簡略にしている。
【0018】以上、一実施例を紹介したが、言うまでも
なくこの発明は、2気筒のエンジンに限らず、単気筒あ
るいは3気筒以上のエンジンについても適用できる。
【0019】また駆動機構用トンネルはカムチェントン
ネルのほか、カムベルトトンネル、カムギヤトンネルな
どがある。
【0020】さらに上記第2水抜き孔14・15は直角
に接続された2本の孔からなるが、たとえば入口から出
口にかけて円弧状に湾曲する1本の孔や、入口から出口
にかけて直線状に傾斜する1本の孔から構成することも
できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明によるエンジンの点火プラグ室における水抜き
構造は、つぎの利点を有する。
【0022】1) エンジンのレイアウト上からシリンダ
ヘッドの加工だけでは水抜き孔を設けることができない
場合にも、何ら支障なく水抜き孔を設けることができ、
点火プラグの錆びつき等の不都合が生じない。
【0023】2) 請求項2記載の構造は、加工工数を最
小限に抑えていずれの点火プラグにも水が溜まらないよ
うにできるため、どの点火プラグ室に入った水も速やか
に排出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる水抜き構造を備えた後
側気筒を示す、図6のA−A断面図である。
【図2】図1のC’方向矢視図である。
【図3】図1のD’方向矢視図である。
【図4】図2のE'−E'断面図である。
【図5】本発明の実施例にかかる水抜き構造を備えたシ
リンダブロックを示す、図6のB’方向矢視図である。
【図6】本発明の実施例の水抜き構造を備えたエンジン
を搭載した自動二輪車を示す側面図である。
【図7】従来の水抜き構造を備えた前側気筒を示す、図
6のa−a断面図である。
【図8】図7のc方向矢視図である。
【図9】図8のd−d断面図である。
【図10】従来の水抜き構造を備えたシリンダヘッドを
示す、図6のb方向矢視図に相当する図面である。
【図11】本発明の水抜き構造を適用する前の後側気筒
を示す、図6のA−A断面図に相当する図面である。
【図12】図11のC方向矢視図である。
【符号の説明】
1 エンジン 1L・1R 気筒 2 シリンダヘッド 3 シリンダブロック 2a・3a カムチェントンネル 7・7’点火プラグ 10 スリーブ 10’点火プラグ室 12 第1水抜き孔 14・15 第2水抜き孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに取り付けられる点火プ
    ラグのプラグ室が駆動機構用トンネル内を貫通して設け
    られるスリーブにより形成された、エンジンの点火プラ
    グ室における水抜き構造であって、 前記シリンダヘッドの前記点火プラグ室からシリンダブ
    ロック側へ下向きに開口する水抜き孔を穿設し、 該水抜き孔の開口に一端が連通する第2水抜き孔を前記
    シリンダブロックに穿設するとともに、該第2水抜き孔
    の他端側を下向きに傾斜させて前記シリンダブロックの
    側面に開口させたことを特徴とするエンジンの点火プラ
    グ室における水抜き構造。
  2. 【請求項2】 前記エンジンが一側方に駆動機構用トン
    ネルとしてカムチェントンネルを設けた二輪自動車用4
    ストロークV型2気筒エンジンで、前側気筒が前方へ下
    向きに傾斜するとともに後側気筒が後方へ下向きに傾斜
    し、各気筒のシリンダヘッドは左右に対向する点火プラ
    グを備え、 前記後側気筒のカムチェントンネル側の点火プラグ室に
    前記請求項1記載の水抜き構造を採用し、 前記前側気筒のカムチェントンネル側の点火プラグ室に
    は、該点火プラグ室から下向きに傾斜してシリンダヘッ
    ドの側面に開口する水抜き孔を穿設したエンジンの点火
    プラグ室における水抜き構造。
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