JPH09283145A - リチウム系二次電池用炭素材及びその製造方法 - Google Patents
リチウム系二次電池用炭素材及びその製造方法Info
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- JPH09283145A JPH09283145A JP8115254A JP11525496A JPH09283145A JP H09283145 A JPH09283145 A JP H09283145A JP 8115254 A JP8115254 A JP 8115254A JP 11525496 A JP11525496 A JP 11525496A JP H09283145 A JPH09283145 A JP H09283145A
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 熱伝導率が400W/m・K以上、
6K〜300Kの温度域で比抵抗率が2×10-4Ω・c
m以下であるリチウム系非水二次電池負極材用メソフェ
ーズピッチ系黒鉛繊維。 メソフェーズピッチを原料
とし、不融化繊維を400℃〜1200℃で炭化し、平
均粒径5〜50μmにミルド化後、2200℃以上で黒
鉛化した黒鉛繊維ミルド。 芳香族炭素比率fa0.
6以上、数平均分子量100〜350の炭化水素を触媒
の存在下で重合させた、軟化点250℃以上、100%
のメソフェーズピッチを原料とすること。 【効果】 特定の原料を特定の条件で繊維化、ミルド
化、黒鉛化したので、リチウムのドープ容量が大で、充
放電効率も高く、高速での充放電が可能である。
6K〜300Kの温度域で比抵抗率が2×10-4Ω・c
m以下であるリチウム系非水二次電池負極材用メソフェ
ーズピッチ系黒鉛繊維。 メソフェーズピッチを原料
とし、不融化繊維を400℃〜1200℃で炭化し、平
均粒径5〜50μmにミルド化後、2200℃以上で黒
鉛化した黒鉛繊維ミルド。 芳香族炭素比率fa0.
6以上、数平均分子量100〜350の炭化水素を触媒
の存在下で重合させた、軟化点250℃以上、100%
のメソフェーズピッチを原料とすること。 【効果】 特定の原料を特定の条件で繊維化、ミルド
化、黒鉛化したので、リチウムのドープ容量が大で、充
放電効率も高く、高速での充放電が可能である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム系非水二次
電池用負極材料に適した黒鉛繊維及びその製造法に関す
る。更に詳しくは、本発明によって得られた負極材用黒
鉛繊維を用いたリチウム系非水二次電池は、充放電容量
が大きく、高エネルギー密度を有し、且つ充放電サイク
ル特性に優れている特徴を有する。
電池用負極材料に適した黒鉛繊維及びその製造法に関す
る。更に詳しくは、本発明によって得られた負極材用黒
鉛繊維を用いたリチウム系非水二次電池は、充放電容量
が大きく、高エネルギー密度を有し、且つ充放電サイク
ル特性に優れている特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は小型・軽量・高性能化
を目指して急速な技術発展を遂げ、それによりセルラ
ー、PHS、カムコーダー、パソコンに代表される携帯
用電子機器の普及が一段と進んだ。この新しい機器の発
展に伴い、新たな二次電池として登場したのがニッケル
水素電池やリチウム系非水二次電池である。特に、リチ
ウム系非水二次電池は、高エネルギー密度及び高起電力
である他、非水電解液を用いるために作動温度範囲が広
く、長期保存に優れ、さらに軽量小型である等の多くの
利点を有している。従って、このようなリチウム系非水
二次電池は、携帯用電子機器電源をはじめとして、電気
自動車、電力貯蔵用などの高性能電池としての実用化が
期待されている。
を目指して急速な技術発展を遂げ、それによりセルラ
ー、PHS、カムコーダー、パソコンに代表される携帯
用電子機器の普及が一段と進んだ。この新しい機器の発
展に伴い、新たな二次電池として登場したのがニッケル
水素電池やリチウム系非水二次電池である。特に、リチ
ウム系非水二次電池は、高エネルギー密度及び高起電力
である他、非水電解液を用いるために作動温度範囲が広
く、長期保存に優れ、さらに軽量小型である等の多くの
利点を有している。従って、このようなリチウム系非水
二次電池は、携帯用電子機器電源をはじめとして、電気
自動車、電力貯蔵用などの高性能電池としての実用化が
期待されている。
【0003】リチウム系非水二次電池の性能と安全性の
向上は、負極に金属リチウムに代わって炭素系の材料を
用いることによって実現した。すなわち、炭素系の材料
を負極に用いた場合、リチウムイオンは炭素構造中に取
り込まれるためリチウムデンドライトは形成されない。
これによりデンドライト析出による問題が解決し、安全
性が飛躍的に高められた。この負極に用いられる炭素系
材料としては2つの系統があり、フルフリルアルコール
の焼成物のような低結晶性炭素材料(以下単に「炭素
材」と称す)とメソカーボンマイクロビーズ(MCM
B)の黒鉛化処理品や天然黒鉛等の黒鉛化材料(以下単
に「黒鉛材」と称す)が実用化されてきている。
向上は、負極に金属リチウムに代わって炭素系の材料を
用いることによって実現した。すなわち、炭素系の材料
を負極に用いた場合、リチウムイオンは炭素構造中に取
り込まれるためリチウムデンドライトは形成されない。
これによりデンドライト析出による問題が解決し、安全
性が飛躍的に高められた。この負極に用いられる炭素系
材料としては2つの系統があり、フルフリルアルコール
の焼成物のような低結晶性炭素材料(以下単に「炭素
材」と称す)とメソカーボンマイクロビーズ(MCM
B)の黒鉛化処理品や天然黒鉛等の黒鉛化材料(以下単
に「黒鉛材」と称す)が実用化されてきている。
【0004】炭素材は、重量当たりのリチウムの取り入
れ量、すわわち重量当たりの容量が大きいことが特長的
である。黒鉛系の理論容量と言われるC6 Liの容量に
当たる372mAh/gを遥かに超える放電容量を示す
炭素材が種々報告されている。しかし、これらの炭素材
は、初回充放電効率(初回放電容量/初回充電容量)が
低く、またサイクル特性が悪い、或いは炭素材そのもの
の密度が小さい等の問題があり、小型の二次電池のよう
な場合には種々解決しなければならない問題がある。
れ量、すわわち重量当たりの容量が大きいことが特長的
である。黒鉛系の理論容量と言われるC6 Liの容量に
当たる372mAh/gを遥かに超える放電容量を示す
炭素材が種々報告されている。しかし、これらの炭素材
は、初回充放電効率(初回放電容量/初回充電容量)が
低く、またサイクル特性が悪い、或いは炭素材そのもの
の密度が小さい等の問題があり、小型の二次電池のよう
な場合には種々解決しなければならない問題がある。
【0005】一方、黒鉛材の場合は、反応機構がリチウ
ムの黒鉛層間へのインタカレーション・デインタカレー
ションという単純な反応から成り立っていること、それ
に伴って初回充放電効率が比較的高いこと、黒鉛材その
ものの密度が高いこと等から容積当たり高エネルギーが
得られることから期待が高まっている。しかし、黒鉛化
処理したMCMBを用いた場合には、充放電の繰り返し
による黒鉛材の膨張・収縮の繰り返しが原因と考えられ
る導電性不良が発生し、長期間の使用に耐え難いもので
ある。
ムの黒鉛層間へのインタカレーション・デインタカレー
ションという単純な反応から成り立っていること、それ
に伴って初回充放電効率が比較的高いこと、黒鉛材その
ものの密度が高いこと等から容積当たり高エネルギーが
得られることから期待が高まっている。しかし、黒鉛化
処理したMCMBを用いた場合には、充放電の繰り返し
による黒鉛材の膨張・収縮の繰り返しが原因と考えられ
る導電性不良が発生し、長期間の使用に耐え難いもので
ある。
【0006】また、天然黒鉛にあっては、黒鉛化度が高
い場合に、単位重量あたりの充放電可能容量は相当に大
きいが、無理なく取り出せる電流密度が小さく、また高
電流密度での充放電を行うと充放電効率が低下するとい
う問題がある。このような材料は大電流を取り出す必要
があり、かつ充電時間を短縮するために、高電流密度で
充電を行うことが望ましい高負荷電源、例えば駆動モー
ター等を有する機器用電源の負極に用いるには不適であ
る。
い場合に、単位重量あたりの充放電可能容量は相当に大
きいが、無理なく取り出せる電流密度が小さく、また高
電流密度での充放電を行うと充放電効率が低下するとい
う問題がある。このような材料は大電流を取り出す必要
があり、かつ充電時間を短縮するために、高電流密度で
充電を行うことが望ましい高負荷電源、例えば駆動モー
ター等を有する機器用電源の負極に用いるには不適であ
る。
【0007】このような黒鉛材の一つとして、特開平5
−325967号公報に開示されているように、メソフ
ェーズの体積含有率が70%以上のピッチを原料とした
炭素繊維の黒鉛化処理したものが、諸電池特性の測定結
果から優れることが指摘されている。この公報によると
原料とするメソフェーズピッチは易黒鉛化質の高いもの
であれば特に原料に制限されるものではなく、また、紡
糸条件、不融化条件等何ら規定されているものではな
い。しかし、より高性能な負極材を求められている現状
では、特定の原料を特定の製造条件で製造しなければ、
品質の安定した高性能な負極材を製造することが出来な
い。
−325967号公報に開示されているように、メソフ
ェーズの体積含有率が70%以上のピッチを原料とした
炭素繊維の黒鉛化処理したものが、諸電池特性の測定結
果から優れることが指摘されている。この公報によると
原料とするメソフェーズピッチは易黒鉛化質の高いもの
であれば特に原料に制限されるものではなく、また、紡
糸条件、不融化条件等何ら規定されているものではな
い。しかし、より高性能な負極材を求められている現状
では、特定の原料を特定の製造条件で製造しなければ、
品質の安定した高性能な負極材を製造することが出来な
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のリチ
ウム系非水二次電池が未だ充放電容量が小さく、初期の
充放電効率が低く、充放電速度が遅く、さらにサイクル
寿命が短いと言う課題を解決する負極材の製造方法を提
供することを目的とする。
ウム系非水二次電池が未だ充放電容量が小さく、初期の
充放電効率が低く、充放電速度が遅く、さらにサイクル
寿命が短いと言う課題を解決する負極材の製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、メソフェー
ズピッチ系炭素繊維の製造に関し、原料から紡糸、不融
化、炭化の各工程を詳細に検討した結果、特定の原料を
用い特定の製造条件とすることで、優れた性能を有する
リチウム系非水二次電池の負極材用炭素繊維の製造が可
能なことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は: 1) 熱伝導率が400W/m・K以上で、且つ6K以上
300K以下の温度域において比抵抗率が2×10-4Ω
・cm以下であるリチウム系非水二次電池負極材用メソ
フェーズピッチ系黒鉛繊維を提供する。 2) メソフェーズピッチ系不融化繊維を400℃以上1
200℃以下の温度範囲で炭化し、次いで平均粒径が5
μm以上50μm以下となるようにミルド化した後、2
200℃以上で黒鉛化した、熱伝導率が400W/m・
K以上で、且つ6K以上300K以下の温度域において
比抵抗率が2×10-4Ω・cm以下であるリチウム系非
水二次電池負極材用メソフェーズピッチ系黒鉛繊維ミル
ドを提供する。また
ズピッチ系炭素繊維の製造に関し、原料から紡糸、不融
化、炭化の各工程を詳細に検討した結果、特定の原料を
用い特定の製造条件とすることで、優れた性能を有する
リチウム系非水二次電池の負極材用炭素繊維の製造が可
能なことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は: 1) 熱伝導率が400W/m・K以上で、且つ6K以上
300K以下の温度域において比抵抗率が2×10-4Ω
・cm以下であるリチウム系非水二次電池負極材用メソ
フェーズピッチ系黒鉛繊維を提供する。 2) メソフェーズピッチ系不融化繊維を400℃以上1
200℃以下の温度範囲で炭化し、次いで平均粒径が5
μm以上50μm以下となるようにミルド化した後、2
200℃以上で黒鉛化した、熱伝導率が400W/m・
K以上で、且つ6K以上300K以下の温度域において
比抵抗率が2×10-4Ω・cm以下であるリチウム系非
水二次電池負極材用メソフェーズピッチ系黒鉛繊維ミル
ドを提供する。また
【0010】3) 芳香族炭素比率faが0.6以上で、
且つ数平均分子量が100以上350以下の炭化水素を
触媒の存在下で重合させた、軟化点が250℃以上、且
つメソフェーズ成分が実質的に100%のメソフェーズ
ピッチを原料とする黒鉛繊維ミルドを提供する。さらに
は、 4) 芳香族炭素比率faが0.6以上で、且つ数平均分
子量が100以上350以下の炭化水素をフッ化水素と
フッ化硼素の存在下で重合させた軟化点が250℃以上
のメソフェーズ成分が実質的に100%のメフェーズピ
ッチを原料とし、 紡糸粘度が5ポイズ以上100ポイズ以下の粘度範
囲で紡糸し、 次いで、150℃から350℃の温度範囲におい
て、酸素含有率が4wt%以上10wt%以下となるよ
うに不融化し、 次いで、不活性ガス中で400℃以上1200℃以
下の温度範囲で炭化し、 次いで、平均粒径が5μm以上50μm以下となる
ようにミルド化し、 次いで、2200℃以上の温度で黒鉛化処理を行う
ことを特徴とする黒鉛繊維ミルドの製造方法も提供す
る。
且つ数平均分子量が100以上350以下の炭化水素を
触媒の存在下で重合させた、軟化点が250℃以上、且
つメソフェーズ成分が実質的に100%のメソフェーズ
ピッチを原料とする黒鉛繊維ミルドを提供する。さらに
は、 4) 芳香族炭素比率faが0.6以上で、且つ数平均分
子量が100以上350以下の炭化水素をフッ化水素と
フッ化硼素の存在下で重合させた軟化点が250℃以上
のメソフェーズ成分が実質的に100%のメフェーズピ
ッチを原料とし、 紡糸粘度が5ポイズ以上100ポイズ以下の粘度範
囲で紡糸し、 次いで、150℃から350℃の温度範囲におい
て、酸素含有率が4wt%以上10wt%以下となるよ
うに不融化し、 次いで、不活性ガス中で400℃以上1200℃以
下の温度範囲で炭化し、 次いで、平均粒径が5μm以上50μm以下となる
ようにミルド化し、 次いで、2200℃以上の温度で黒鉛化処理を行う
ことを特徴とする黒鉛繊維ミルドの製造方法も提供す
る。
【0011】以下、本発明を具体的に説明する。 (1)原料ピッチについて なお、本発明において2000℃以上で熱処理(黒鉛
化)された炭素繊維を特に黒鉛繊維と称し、更に後述の
ようにミルド化(粉砕)されたものを黒鉛繊維ミルドと
称す。 <ピッチ原料>高性能なリチウム系非水二次電池の負極
材用黒鉛繊維を製造するためには、ピッチの原料となる
炭化水素源を選択することが重要である。出発原料の選
択を誤ると、以後の製造方法で如何に工夫を行っても限
界があり、最終的に目的とする高性能な負極用炭素材と
することが出来ない。ピッチ製造のための原料として
は、芳香族炭素比率faが0.6以上であることが必須
である。好ましくは、0.7以上である。
化)された炭素繊維を特に黒鉛繊維と称し、更に後述の
ようにミルド化(粉砕)されたものを黒鉛繊維ミルドと
称す。 <ピッチ原料>高性能なリチウム系非水二次電池の負極
材用黒鉛繊維を製造するためには、ピッチの原料となる
炭化水素源を選択することが重要である。出発原料の選
択を誤ると、以後の製造方法で如何に工夫を行っても限
界があり、最終的に目的とする高性能な負極用炭素材と
することが出来ない。ピッチ製造のための原料として
は、芳香族炭素比率faが0.6以上であることが必須
である。好ましくは、0.7以上である。
【0012】芳香族炭素比率とは全炭素原子に対する芳
香環構造の炭素原子の比率であり、ナフタリンのような
芳香族炭素が全ての場合はfa=1となる。faが0.
6未満の場合は、メソフェーズを構成する芳香族分子の
平面構造性が低く、このようなピッチを原料として得ら
れる黒鉛繊維は、黒鉛化が進み難く、負極としての容量
が大きくならない。さらに、ピッチ製造のための原料と
しては、数平均分子量で示すならば100以上350未
満、好ましくは120以上330未満であることも必須
である。
香環構造の炭素原子の比率であり、ナフタリンのような
芳香族炭素が全ての場合はfa=1となる。faが0.
6未満の場合は、メソフェーズを構成する芳香族分子の
平面構造性が低く、このようなピッチを原料として得ら
れる黒鉛繊維は、黒鉛化が進み難く、負極としての容量
が大きくならない。さらに、ピッチ製造のための原料と
しては、数平均分子量で示すならば100以上350未
満、好ましくは120以上330未満であることも必須
である。
【0013】数平均分子量が100以下の場合は、得ら
れるピッチ収率が極端に低くなり好ましくない。一方3
50以上の場合は、原料炭化水素の分子種がいたずらに
多くなり、様々な反応が進行し生成するピッチの均一性
が損なわれ、ひいては最終製品の品質のバラツキが大き
くなり好ましくない。
れるピッチ収率が極端に低くなり好ましくない。一方3
50以上の場合は、原料炭化水素の分子種がいたずらに
多くなり、様々な反応が進行し生成するピッチの均一性
が損なわれ、ひいては最終製品の品質のバラツキが大き
くなり好ましくない。
【0014】<ピッチ製造>高分子量の炭化水素は、不
活性ガス中で300℃以上の温度で熱処理することによ
り脱水素熱縮重合反応により次第に高分子化し、ピッチ
となる。一方、低分子量の炭化水素を原料とするピッチ
化反応としては、特開昭61−83317号公報におい
て塩化アルミニウム等のルイス酸触媒存在下で熱処理す
る方法が開示されている。また、特開昭63−1469
20号公報においては、縮合多環炭化水素を含有する物
質をフッ化水素・三フッ化硼素の存在下で重合させる方
法が開示されている。
活性ガス中で300℃以上の温度で熱処理することによ
り脱水素熱縮重合反応により次第に高分子化し、ピッチ
となる。一方、低分子量の炭化水素を原料とするピッチ
化反応としては、特開昭61−83317号公報におい
て塩化アルミニウム等のルイス酸触媒存在下で熱処理す
る方法が開示されている。また、特開昭63−1469
20号公報においては、縮合多環炭化水素を含有する物
質をフッ化水素・三フッ化硼素の存在下で重合させる方
法が開示されている。
【0015】本発明によると、芳香族炭素比率および数
平均分子量の性状、すなわちfaが0.6以上で且つ数
平均分子量が100以上350以下の炭化水素を原料と
し、この炭化水素1モルに対してフッ化水素を0.1モ
ル〜20モル、三フッ化硼素を0.05モル〜1モルの
比率で添加熱重合するピッチ製造が好ましい。この時の
反応温度は250℃〜350℃である。フッ化水素及び
三フッ化硼素の量がそれぞれ20モル、1モルを超えて
多く使用しても反応速度の増加が見られず有利でない。
一方、フッ化水素及び三フッ化硼素の量がそれぞれ0.
1モル、0.05モル未満では、実質的に100%のメ
ソフェーズピッチが得られない。
平均分子量の性状、すなわちfaが0.6以上で且つ数
平均分子量が100以上350以下の炭化水素を原料と
し、この炭化水素1モルに対してフッ化水素を0.1モ
ル〜20モル、三フッ化硼素を0.05モル〜1モルの
比率で添加熱重合するピッチ製造が好ましい。この時の
反応温度は250℃〜350℃である。フッ化水素及び
三フッ化硼素の量がそれぞれ20モル、1モルを超えて
多く使用しても反応速度の増加が見られず有利でない。
一方、フッ化水素及び三フッ化硼素の量がそれぞれ0.
1モル、0.05モル未満では、実質的に100%のメ
ソフェーズピッチが得られない。
【0016】また、反応温度が250℃以下の場合も反
応速度が著しく遅くなり好ましくない。一方、反応温度
が350℃を超えて高くなると、反応速度が暴走的にな
り均一なピッチが得難く好ましくない。製造されたピッ
チの軟化点としては250℃以上、好ましくは260℃
以上である。軟化点が250℃未満では、不融化工程に
おいて酸化ガスとの反応性が乏しく不融化反応時間が長
くかかるとともに繊維内部にまで酸素が拡散し黒鉛層面
の配向を乱し、結果として黒鉛化が進行しにくくなり好
ましくない。また、いたずらに軟化点が高くなると紡糸
が困難になり好ましくない。好ましくは、310℃以
下、更に好ましくは300℃以下である。ここでいう軟
化点はいわゆるメトラー軟化点である。
応速度が著しく遅くなり好ましくない。一方、反応温度
が350℃を超えて高くなると、反応速度が暴走的にな
り均一なピッチが得難く好ましくない。製造されたピッ
チの軟化点としては250℃以上、好ましくは260℃
以上である。軟化点が250℃未満では、不融化工程に
おいて酸化ガスとの反応性が乏しく不融化反応時間が長
くかかるとともに繊維内部にまで酸素が拡散し黒鉛層面
の配向を乱し、結果として黒鉛化が進行しにくくなり好
ましくない。また、いたずらに軟化点が高くなると紡糸
が困難になり好ましくない。好ましくは、310℃以
下、更に好ましくは300℃以下である。ここでいう軟
化点はいわゆるメトラー軟化点である。
【0017】さらに、原料ピッチの必須の条件としてピ
ッチが実質的に100%メソフェーズであることであ
る。光学的に等方性成分が含まれるとその部分の黒鉛化
が進行し難く好ましくない。メソフェーズの含有量は偏
光顕微鏡観察により求めることが出来る。
ッチが実質的に100%メソフェーズであることであ
る。光学的に等方性成分が含まれるとその部分の黒鉛化
が進行し難く好ましくない。メソフェーズの含有量は偏
光顕微鏡観察により求めることが出来る。
【0018】(2)紡糸について 原料ピッチを紡糸する際の必須条件は、紡糸粘度が5ポ
イズ以上100ポイズ以下であることである。この紡糸
粘度は、予め求めておいた原料ピッチの粘度−温度チャ
ートと紡糸時のノズル温度とから設定することが可能で
ある。紡糸粘度が5ポイズ未満では、紡糸時のショット
の発生が極端に多くなり、糸径のバラツキも大きく、ま
た、ノズルの汚れも激しく安定製造の観点からも好まし
くない。糸径の極端なバラツキは、個々の繊維の黒鉛化
度に差が生じることになり好ましくない。紡糸において
は、ノズルの各紡糸ホールの吐出量を等しくさせること
が、糸径並びに糸品質を一定にする上でも必要である
が、紡糸粘度を5ポイズ未満にすると、紡糸ノズルの背
圧が低くなり外部要因の影響を受け易いので、その結果
として各ホールの圧力に不揃いが生じる。
イズ以上100ポイズ以下であることである。この紡糸
粘度は、予め求めておいた原料ピッチの粘度−温度チャ
ートと紡糸時のノズル温度とから設定することが可能で
ある。紡糸粘度が5ポイズ未満では、紡糸時のショット
の発生が極端に多くなり、糸径のバラツキも大きく、ま
た、ノズルの汚れも激しく安定製造の観点からも好まし
くない。糸径の極端なバラツキは、個々の繊維の黒鉛化
度に差が生じることになり好ましくない。紡糸において
は、ノズルの各紡糸ホールの吐出量を等しくさせること
が、糸径並びに糸品質を一定にする上でも必要である
が、紡糸粘度を5ポイズ未満にすると、紡糸ノズルの背
圧が低くなり外部要因の影響を受け易いので、その結果
として各ホールの圧力に不揃いが生じる。
【0019】すなわち、各ホールからのピッチの吐出量
が変動することになり糸径のバラツキ等が生じることと
なる。糸径のバラツキは変動係数で20以下となるよう
に条件を調整することが望ましい。また、紡糸粘度を低
下させるためには、紡糸温度を高くしなければならず、
紡糸粘度をいたずらに低下させることは、ピッチの熱変
質が起こりやすい温度範囲となり好ましくない。
が変動することになり糸径のバラツキ等が生じることと
なる。糸径のバラツキは変動係数で20以下となるよう
に条件を調整することが望ましい。また、紡糸粘度を低
下させるためには、紡糸温度を高くしなければならず、
紡糸粘度をいたずらに低下させることは、ピッチの熱変
質が起こりやすい温度範囲となり好ましくない。
【0020】紡糸粘度が100ポイズを越えるような高
粘度の場合は、原料ピッチ中に含まれるメソフェーズの
運動の自由度が小さいため、紡糸ホールを通過する際や
ホール通過後の延伸工程でのせん断応力においても、繊
維軸方向への配向が充分に行われず、最終黒鉛化焼成後
においても黒鉛層の配向が劣り、同じ黒鉛化温度におけ
る黒鉛化の発達が100ポイズ以下で紡糸したものに比
べ劣り好ましくない。
粘度の場合は、原料ピッチ中に含まれるメソフェーズの
運動の自由度が小さいため、紡糸ホールを通過する際や
ホール通過後の延伸工程でのせん断応力においても、繊
維軸方向への配向が充分に行われず、最終黒鉛化焼成後
においても黒鉛層の配向が劣り、同じ黒鉛化温度におけ
る黒鉛化の発達が100ポイズ以下で紡糸したものに比
べ劣り好ましくない。
【0021】紡糸方法としては特に限定されるものでは
なく、メルトスピニング、メルトブロー、遠心紡糸、過
流紡糸等種々の方法を使用することが出来るが、5〜1
00ポイズの低粘度紡糸、紡糸時の生産性及び得られる
繊維の品質の観点から、メルトブロー法が好ましい。こ
の時の紡糸孔の大きさは、0.1mmφ以上0.5mm
φ以下、好ましくは0.15mmφ以上0.3mmφ以
下である。また、紡糸速度は毎分1000m以上、好ま
しくは毎分1500m以上、さらに好ましくは毎分20
00m以上である。
なく、メルトスピニング、メルトブロー、遠心紡糸、過
流紡糸等種々の方法を使用することが出来るが、5〜1
00ポイズの低粘度紡糸、紡糸時の生産性及び得られる
繊維の品質の観点から、メルトブロー法が好ましい。こ
の時の紡糸孔の大きさは、0.1mmφ以上0.5mm
φ以下、好ましくは0.15mmφ以上0.3mmφ以
下である。また、紡糸速度は毎分1000m以上、好ま
しくは毎分1500m以上、さらに好ましくは毎分20
00m以上である。
【0022】紡糸温度は原料ピッチにより幾分変化する
が、原料ピッチの軟化点以上でピッチが変質しない温度
以下であれば良く、通常300℃以上400℃以下、好
ましくは380℃以下である。また、糸径に関しては特
に限定されるものではなく、メルトブロー法において
は、1μm程度の直径の繊維から数十μmの糸径まで紡
糸可能である。繊維の直径が極端に太くなると、単位重
量当たりの繊維の表面積が相対的に小さくなるため、次
工程の不融化時に時間がかかると共に、繊維の脆さが原
因となって電極シート作製時繊維割れが生じ好ましくな
い。
が、原料ピッチの軟化点以上でピッチが変質しない温度
以下であれば良く、通常300℃以上400℃以下、好
ましくは380℃以下である。また、糸径に関しては特
に限定されるものではなく、メルトブロー法において
は、1μm程度の直径の繊維から数十μmの糸径まで紡
糸可能である。繊維の直径が極端に太くなると、単位重
量当たりの繊維の表面積が相対的に小さくなるため、次
工程の不融化時に時間がかかると共に、繊維の脆さが原
因となって電極シート作製時繊維割れが生じ好ましくな
い。
【0023】一方、あまりに繊維径が細いと不融化時に
酸素が繊維の内部にまで浸透しその結果黒鉛化度が上が
りにくくなり好ましくない。従って、繊維の直径として
は3μmから30μm程度が好ましい。さらに好ましく
は5μmから20μmである。さらに、紡出後の繊維の
冷却速度も重要な因子となる。すなわち、所定の黒鉛配
向となるように制御されノズルから出た繊維は、その構
造を保持したままの状態で冷却固化する必要がある。い
たずらに、冷却速度が遅いと紡糸時に配向制御された繊
維内部の構造が緩和され、繊維軸方向に揃った配向に乱
れが生じ最終の黒鉛化処理を施しても黒鉛化度が抑えら
れる。
酸素が繊維の内部にまで浸透しその結果黒鉛化度が上が
りにくくなり好ましくない。従って、繊維の直径として
は3μmから30μm程度が好ましい。さらに好ましく
は5μmから20μmである。さらに、紡出後の繊維の
冷却速度も重要な因子となる。すなわち、所定の黒鉛配
向となるように制御されノズルから出た繊維は、その構
造を保持したままの状態で冷却固化する必要がある。い
たずらに、冷却速度が遅いと紡糸時に配向制御された繊
維内部の構造が緩和され、繊維軸方向に揃った配向に乱
れが生じ最終の黒鉛化処理を施しても黒鉛化度が抑えら
れる。
【0024】好ましい平均冷却速度は1×104 ℃/秒
以上、好ましくは1×105 ℃/秒以上である。このよ
うに、繊維内部における黒鉛層面の配向状態は、紡糸工
程でほぼ決定される。従って、紡糸条件の制御が、原料
ピッチの選定とともに、繊維の黒鉛化度の決定に重要な
因子となる。上記の特定の原料ピッチを用い、特定の紡
糸条件で紡糸したものを黒鉛化処理することによって、
基本的に黒鉛層面が繊維表面に開放した繊維構造を有す
るメソフェーズ系炭素繊維の骨格を形成することが可能
となる。
以上、好ましくは1×105 ℃/秒以上である。このよ
うに、繊維内部における黒鉛層面の配向状態は、紡糸工
程でほぼ決定される。従って、紡糸条件の制御が、原料
ピッチの選定とともに、繊維の黒鉛化度の決定に重要な
因子となる。上記の特定の原料ピッチを用い、特定の紡
糸条件で紡糸したものを黒鉛化処理することによって、
基本的に黒鉛層面が繊維表面に開放した繊維構造を有す
るメソフェーズ系炭素繊維の骨格を形成することが可能
となる。
【0025】(3)不融化について 不融化方法としては、二酸化窒素や酸素等の酸化性ガス
雰囲気中で加熱処理する方法や、硝酸やクロム酸等の酸
化性水溶液中で処理する方法、さらには、光やγ線等に
よる重合処理方法も可能であるが、より簡便な不融化方
法は、空気中で加熱処理する方法である。不融化工程
は、炭化水素と酸素との反応により酸化縮重合させるこ
とにより、熱可塑性のピッチを溶融しない状態まで高分
子化する工程である。
雰囲気中で加熱処理する方法や、硝酸やクロム酸等の酸
化性水溶液中で処理する方法、さらには、光やγ線等に
よる重合処理方法も可能であるが、より簡便な不融化方
法は、空気中で加熱処理する方法である。不融化工程
は、炭化水素と酸素との反応により酸化縮重合させるこ
とにより、熱可塑性のピッチを溶融しない状態まで高分
子化する工程である。
【0026】この不融化工程における酸化反応が不足す
ると、次工程である炭化工程で繊維が溶融し繊維同士が
融着したり、或いは繊維形態を保持出来なくなり好まし
くない。この不融化工程における酸素とピッチ中の芳香
族炭化水素との反応は、芳香族化合物の二重結合を開烈
する反応も進行させる。この反応は、紡糸工程で形成さ
せた繊維軸方向に秩序だって配向した黒鉛層の配向の乱
れを促進することになり、結果として、黒鉛化の進行を
阻害することとなる。すなわち、酸化反応が進みすぎる
と黒鉛化が進み難くなり好ましくない。
ると、次工程である炭化工程で繊維が溶融し繊維同士が
融着したり、或いは繊維形態を保持出来なくなり好まし
くない。この不融化工程における酸素とピッチ中の芳香
族炭化水素との反応は、芳香族化合物の二重結合を開烈
する反応も進行させる。この反応は、紡糸工程で形成さ
せた繊維軸方向に秩序だって配向した黒鉛層の配向の乱
れを促進することになり、結果として、黒鉛化の進行を
阻害することとなる。すなわち、酸化反応が進みすぎる
と黒鉛化が進み難くなり好ましくない。
【0027】したがって、適度な不融化条件が存在する
ことになる。不融化糸における酸素含有率で示すならば
4wt%以上10wt%以下、好ましくは5wt%以上
8wt%以下である。4wt%未満の場合は、炭化工程
で繊維内部の黒鉛化層の再溶融に伴う配向の乱れが生
じ、黒鉛化が進み難い。一方、10wt%を越える場合
は、繊維内部にまで酸素が進入し、紡糸工程で生成した
繊維軸方向に秩序だって配向した黒鉛層の乱れが生じ、
この場合も黒鉛化の発達が困難となる。
ことになる。不融化糸における酸素含有率で示すならば
4wt%以上10wt%以下、好ましくは5wt%以上
8wt%以下である。4wt%未満の場合は、炭化工程
で繊維内部の黒鉛化層の再溶融に伴う配向の乱れが生
じ、黒鉛化が進み難い。一方、10wt%を越える場合
は、繊維内部にまで酸素が進入し、紡糸工程で生成した
繊維軸方向に秩序だって配向した黒鉛層の乱れが生じ、
この場合も黒鉛化の発達が困難となる。
【0028】このような不融化条件に合致するより具体
的な製造条件を示すならば、空気雰囲気中での不融化の
温度範囲としては、150℃から350℃の温度範囲を
徐々に加熱昇温することが有効である。最高処理温度を
350℃以上にすると酸素との熱反応が過激になり、酸
化重量減少が起こり好ましくない。また、150℃以下
ではいたずらに不融化に時間がかかることになり好まし
くない。より好ましくは、170℃から300℃の温度
範囲を平均昇温速度4℃〜10℃、さらに好ましくは5
℃〜8℃とすることである。
的な製造条件を示すならば、空気雰囲気中での不融化の
温度範囲としては、150℃から350℃の温度範囲を
徐々に加熱昇温することが有効である。最高処理温度を
350℃以上にすると酸素との熱反応が過激になり、酸
化重量減少が起こり好ましくない。また、150℃以下
ではいたずらに不融化に時間がかかることになり好まし
くない。より好ましくは、170℃から300℃の温度
範囲を平均昇温速度4℃〜10℃、さらに好ましくは5
℃〜8℃とすることである。
【0029】(4)炭化、ミルド化、黒鉛化について (i) 炭化 不融化処理を施した繊維は、不活性ガス雰囲気下で加熱
処理することにより炭素繊維(及び黒鉛繊維)とするこ
とができる。この時の昇温速度や保持時間は特に限定さ
れるものでない。黒鉛化度の進行程度は、最高処理温度
に最も依存し、次に処理時間に関係する。
処理することにより炭素繊維(及び黒鉛繊維)とするこ
とができる。この時の昇温速度や保持時間は特に限定さ
れるものでない。黒鉛化度の進行程度は、最高処理温度
に最も依存し、次に処理時間に関係する。
【0030】(ii)ミルド化 現行の負極の一般的な製造方法は、粉体形状の炭素系材
料をバインダーや各種添加材とともに溶媒を用いスラリ
ー状にし、銅箔上に塗工する方法が用いられている。こ
の場合、炭素系材料を特定の範囲の粒径に粉砕する必要
が生じる。なお、本発明では、繊維を特定の範囲の粒径
に粉砕することを「ミルド化」と称す。一般的に、繊維
のミルド化とは繊維長を1mm以下に粉砕することをい
い、ピッチ系炭素繊維のミルド化の場合、平均繊維長が
200μm以下で、かつアスペクト比が100以下とな
る。また、電池の性能面から見て、ミルド化された繊維
の粒径が小さいほうが、繊維体積(もしくは重量)当た
りの繊維断面積が大きくなり好ましい反面、いたずらに
微粉砕すると活性な黒鉛層の露出も増加し、電解液と反
応し容量が低下する等の欠点も生じる。
料をバインダーや各種添加材とともに溶媒を用いスラリ
ー状にし、銅箔上に塗工する方法が用いられている。こ
の場合、炭素系材料を特定の範囲の粒径に粉砕する必要
が生じる。なお、本発明では、繊維を特定の範囲の粒径
に粉砕することを「ミルド化」と称す。一般的に、繊維
のミルド化とは繊維長を1mm以下に粉砕することをい
い、ピッチ系炭素繊維のミルド化の場合、平均繊維長が
200μm以下で、かつアスペクト比が100以下とな
る。また、電池の性能面から見て、ミルド化された繊維
の粒径が小さいほうが、繊維体積(もしくは重量)当た
りの繊維断面積が大きくなり好ましい反面、いたずらに
微粉砕すると活性な黒鉛層の露出も増加し、電解液と反
応し容量が低下する等の欠点も生じる。
【0031】このため、本発明においては、繊維の平均
粒径が5〜50μm、好ましくは10〜30μmとなる
ようにミルド化することが必須条件である。なお、繊維
の粒径の測定はレーザー回折粒度測定装置による。本発
明のメソフェースピッチ系炭素繊維をミルド化する際に
は、或る一定の温度履歴を受けた時点でミルド化するこ
とが必須条件である。すなわち、不融化処理後のミルド
化前の適度な炭化処理温度としては、400℃以上12
00℃以下、好ましくは500℃以上1000℃以下、
さらに好ましくは600℃以上800℃以下である。
粒径が5〜50μm、好ましくは10〜30μmとなる
ようにミルド化することが必須条件である。なお、繊維
の粒径の測定はレーザー回折粒度測定装置による。本発
明のメソフェースピッチ系炭素繊維をミルド化する際に
は、或る一定の温度履歴を受けた時点でミルド化するこ
とが必須条件である。すなわち、不融化処理後のミルド
化前の適度な炭化処理温度としては、400℃以上12
00℃以下、好ましくは500℃以上1000℃以下、
さらに好ましくは600℃以上800℃以下である。
【0032】1200℃以上でミルド化すると、繊維軸
方向への開裂が多くなるので活性な表面が多くなり電解
液の分解の観点で負極として好ましくないばかりでな
く、繊維の硬度が高くなり粉砕装置の炭素繊維との接触
部の磨耗が多くなり好ましくない。また、400℃以下
では繊維の構造形成が不十分であるため、繊維の機械物
性の発達が未熟であり、粉砕時の衝撃により繊維形状を
なくすまで微粉化し、初期充放電効率の低い負極材とな
り好ましくない。
方向への開裂が多くなるので活性な表面が多くなり電解
液の分解の観点で負極として好ましくないばかりでな
く、繊維の硬度が高くなり粉砕装置の炭素繊維との接触
部の磨耗が多くなり好ましくない。また、400℃以下
では繊維の構造形成が不十分であるため、繊維の機械物
性の発達が未熟であり、粉砕時の衝撃により繊維形状を
なくすまで微粉化し、初期充放電効率の低い負極材とな
り好ましくない。
【0033】炭素繊維をミルド化する方法としては、ビ
クトリーミル、ジェットミル、クロスフローミル、ター
ボミル等でミルド化することが有効である。炭素繊維の
ミルド化を効率良く行うためには、例えばプレートを取
り付けたローターを高速に回転することにより、繊維軸
に対し直角方向に炭素繊維を寸断する方法が適切であ
る。ミルド化繊維の繊維長(粒径)は、ローターの回転
数、プレートの角度及びローターの周辺に取り付けられ
たフィルターの目の大きさ等を調整することによりコン
トロールすることが可能である。
クトリーミル、ジェットミル、クロスフローミル、ター
ボミル等でミルド化することが有効である。炭素繊維の
ミルド化を効率良く行うためには、例えばプレートを取
り付けたローターを高速に回転することにより、繊維軸
に対し直角方向に炭素繊維を寸断する方法が適切であ
る。ミルド化繊維の繊維長(粒径)は、ローターの回転
数、プレートの角度及びローターの周辺に取り付けられ
たフィルターの目の大きさ等を調整することによりコン
トロールすることが可能である。
【0034】(iii)黒鉛化 黒鉛繊維ミルドの製造は、上記の温度範囲で軽度炭化し
た後ミルド化処理を実施し、その後黒鉛化処理すること
が必須である。このような二段熱処理することにより、
ミルド化時の繊維の縦割れが防げると共に、ミルド化時
に新たに表面に露出した黒鉛層面がより高温の二次熱処
理時に縮重合・環化反応して、その表面の活性度が低下
することも、電解液の分解を阻止する上で効果がある。
た後ミルド化処理を実施し、その後黒鉛化処理すること
が必須である。このような二段熱処理することにより、
ミルド化時の繊維の縦割れが防げると共に、ミルド化時
に新たに表面に露出した黒鉛層面がより高温の二次熱処
理時に縮重合・環化反応して、その表面の活性度が低下
することも、電解液の分解を阻止する上で効果がある。
【0035】黒鉛化するための温度としては、2500
℃以上、好ましくは2700℃以上、さらに好ましくは
2800℃以上である。ただし、炭化ホウ素や酸化ホウ
素などのホウ素化合物を添加後黒鉛化する場合は、黒鉛
化温度としては2200℃以上あれば十分な黒鉛化度が
得られる。この時のホウ素化合物の添加量は被処理物に
対して有効ホウ素量として2wt%以上7wt%以下で
ある。添加量が2wt%以下ではホウ素化合物の添加効
果が少なく、また7wt%以上ではそれ以上添加しても
効果はあまり上がらなくなり、コストからも何らプラス
とはならない。
℃以上、好ましくは2700℃以上、さらに好ましくは
2800℃以上である。ただし、炭化ホウ素や酸化ホウ
素などのホウ素化合物を添加後黒鉛化する場合は、黒鉛
化温度としては2200℃以上あれば十分な黒鉛化度が
得られる。この時のホウ素化合物の添加量は被処理物に
対して有効ホウ素量として2wt%以上7wt%以下で
ある。添加量が2wt%以下ではホウ素化合物の添加効
果が少なく、また7wt%以上ではそれ以上添加しても
効果はあまり上がらなくなり、コストからも何らプラス
とはならない。
【0036】(iv)黒鉛繊維ミルドの特徴 このようにして本発明による特定の原料を用い、特定の
条件で製造された黒鉛繊維ミルドは黒鉛結晶構造の発達
した非水系二次電池に最適な黒鉛化材料となる。本発明
の黒鉛繊維ミルドは、X線回折法による結晶子パラメー
ターで示すと、格子面間隔(d002 )は0.34nm以
下,さらに好ましくは0.338nm以下、C軸方向の
結晶子の大きさ(Lc)は20nm以上、好ましくは3
0nm以上である。しかし、この程度の黒鉛化が発達し
た領域になるともはやX線回折データのみで黒鉛材の微
妙な差を表すことは困難となる。
条件で製造された黒鉛繊維ミルドは黒鉛結晶構造の発達
した非水系二次電池に最適な黒鉛化材料となる。本発明
の黒鉛繊維ミルドは、X線回折法による結晶子パラメー
ターで示すと、格子面間隔(d002 )は0.34nm以
下,さらに好ましくは0.338nm以下、C軸方向の
結晶子の大きさ(Lc)は20nm以上、好ましくは3
0nm以上である。しかし、この程度の黒鉛化が発達し
た領域になるともはやX線回折データのみで黒鉛材の微
妙な差を表すことは困難となる。
【0037】本発明者によると、リチウム系非水二次電
池用負極材に適した黒鉛繊維ミルドに必須の条件の一つ
として、2200℃以上の温度で黒鉛化処理した時の繊
維軸方向の熱伝導率が400W/m・K以上であり、且
つ6K以上300K以下の温度域において、比抵抗率が
2×10-4Ω・cm以下となるように原料ピッチと製造
方法を選択することである。なお、本発明では、黒鉛繊
維ミルドの場合、熱伝導率及び比抵抗の測定が困難なた
め、これらの測定は、ミルド化する前の測定に適した長
さの炭素繊維を使用し、黒鉛繊維ミルドを同じ温度条件
で黒鉛化処理したものの測定結果をもって測定値とし
た。
池用負極材に適した黒鉛繊維ミルドに必須の条件の一つ
として、2200℃以上の温度で黒鉛化処理した時の繊
維軸方向の熱伝導率が400W/m・K以上であり、且
つ6K以上300K以下の温度域において、比抵抗率が
2×10-4Ω・cm以下となるように原料ピッチと製造
方法を選択することである。なお、本発明では、黒鉛繊
維ミルドの場合、熱伝導率及び比抵抗の測定が困難なた
め、これらの測定は、ミルド化する前の測定に適した長
さの炭素繊維を使用し、黒鉛繊維ミルドを同じ温度条件
で黒鉛化処理したものの測定結果をもって測定値とし
た。
【0038】熱伝導率が400W/m・K以下、あるい
は6K以上300K以下の温度域において比抵抗率が2
×10-4Ω・cm以上である場合は、たとえX線回折デ
ータが上記範囲を満たしていても黒鉛化が進行しておら
ず容量の少ない負極材となり好ましくない。なお、本発
明において、熱伝導率はモノフィラメントを用い光交流
法により測定した。また、比抵抗率の測定はJISR7
601に準拠して測定した。
は6K以上300K以下の温度域において比抵抗率が2
×10-4Ω・cm以上である場合は、たとえX線回折デ
ータが上記範囲を満たしていても黒鉛化が進行しておら
ず容量の少ない負極材となり好ましくない。なお、本発
明において、熱伝導率はモノフィラメントを用い光交流
法により測定した。また、比抵抗率の測定はJISR7
601に準拠して測定した。
【0039】(5)電池について 本発明による炭素材を負極に用い、リチウムイオン二次
電池を作成する場合には、電解液としてはリチウム塩を
溶解し得るものであればよいが、特に非プロトン性の誘
電率が大きい有機溶媒が好ましい。また、このようにし
て作られた炭素材からの負極は、単位体積当たりの容量
が大きく、電池の小型化に好適である。
電池を作成する場合には、電解液としてはリチウム塩を
溶解し得るものであればよいが、特に非プロトン性の誘
電率が大きい有機溶媒が好ましい。また、このようにし
て作られた炭素材からの負極は、単位体積当たりの容量
が大きく、電池の小型化に好適である。
【0040】上記有機溶媒としては、例えば、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、4−メチル−ジオキソラン、アセトニトリル、ジメ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート等を挙げることができる。これらの溶媒
を単独あるいは適宜混合して用いることが可能である。
電解質としては、安定なアニオンを生成するリチウム
塩、例えば、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、
六塩化アンチモン酸リチウム、六フッ化アンチモン酸リ
チウム(LiPF6 )等が好適である。
ンカーボネート、エチレンカーボネート、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、4−メチル−ジオキソラン、アセトニトリル、ジメ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート等を挙げることができる。これらの溶媒
を単独あるいは適宜混合して用いることが可能である。
電解質としては、安定なアニオンを生成するリチウム
塩、例えば、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、
六塩化アンチモン酸リチウム、六フッ化アンチモン酸リ
チウム(LiPF6 )等が好適である。
【0041】また、リチウムイオン二次電池の正極とし
ては、例えば、酸化クロム、酸化チタン、酸化コバル
ト、五酸化バナジウム等の金属酸化物、リチウムマンガ
ン酸化物(LiMn2 O4 )、リチウムコバルト酸化物
(LiCoO2 )、リチウムニッケル酸化物(LiNi
O2 )等のリチウム金属酸化物;硫化チタン、硫化モリ
ブデン等の遷移金属のカルコゲン化合物及びポリアセチ
レン、ポリパラフェニレン、ポリピロール等の導電性を
有する共役系高分子物質等を用いることが出来る。
ては、例えば、酸化クロム、酸化チタン、酸化コバル
ト、五酸化バナジウム等の金属酸化物、リチウムマンガ
ン酸化物(LiMn2 O4 )、リチウムコバルト酸化物
(LiCoO2 )、リチウムニッケル酸化物(LiNi
O2 )等のリチウム金属酸化物;硫化チタン、硫化モリ
ブデン等の遷移金属のカルコゲン化合物及びポリアセチ
レン、ポリパラフェニレン、ポリピロール等の導電性を
有する共役系高分子物質等を用いることが出来る。
【0042】これらの正極と負極との間に合成繊維製又
はガラス繊維製の不織布、織布やポリオレフィン系多孔
質膜、ポリテトラフルオロエチレンの不織布等のセパレ
ータを設ける。本発明の二次電池は、前記セパレータ、
集電体、ガスケット、封口板、ケース等の電池構成要素
と本発明の特定の負極を用い、常法に従って円筒型、角
型或いはボタン型等の形態のリチウムイオン二次電池に
組み立てることができる。
はガラス繊維製の不織布、織布やポリオレフィン系多孔
質膜、ポリテトラフルオロエチレンの不織布等のセパレ
ータを設ける。本発明の二次電池は、前記セパレータ、
集電体、ガスケット、封口板、ケース等の電池構成要素
と本発明の特定の負極を用い、常法に従って円筒型、角
型或いはボタン型等の形態のリチウムイオン二次電池に
組み立てることができる。
【0043】
【作用】本発明による非水二次電池用負極材として用い
られる黒鉛繊維は、ある特定の炭化水素化合物を原料と
し、特定の条件で原料ピッチを製造し、さらに特定の紡
糸、不融化、炭化・黒鉛化を行うことで、これまでにな
く高容量、高充放電効率を得ることができる。この黒鉛
繊維を負極に用いると、これまでになく電気容量が大き
く、充放電効率、特に初期充放電効率が高く、さらにサ
イクル特性に優れた負極の製造が可能となる。特に、特
筆すべきは、本発明による黒鉛繊維を用いた場合、充放
電速度をこれまでのものに比べ数倍早くすることが可能
となる。
られる黒鉛繊維は、ある特定の炭化水素化合物を原料と
し、特定の条件で原料ピッチを製造し、さらに特定の紡
糸、不融化、炭化・黒鉛化を行うことで、これまでにな
く高容量、高充放電効率を得ることができる。この黒鉛
繊維を負極に用いると、これまでになく電気容量が大き
く、充放電効率、特に初期充放電効率が高く、さらにサ
イクル特性に優れた負極の製造が可能となる。特に、特
筆すべきは、本発明による黒鉛繊維を用いた場合、充放
電速度をこれまでのものに比べ数倍早くすることが可能
となる。
【0044】
【実施例】以下実施例により更に具体的に説明するが、
これらは本発明の範囲を制限するものではない。 (実施例1)数平均分子量=280、fa=0.68の
石油系接触分解油を原料とし、このもの1モルに対して
フッ化水素を5モルオートクレーブに仕込み、攪拌下、
フッ化硼素を0.5モル供給した後、300℃で3時間
熱処理を行った。得られたピッチは、偏光顕微鏡観察に
より100%のメソフェーズ成分を有するピッチであ
り、メトラー軟化点は286℃であった。また、原料炭
化水素に対するピッチ収率は69%であった。このメソ
フェーズピッチを原料として、幅1.5mmのスリット
の中に直径0.2mmφの紡糸孔を一列に400個有す
る口金を用い、スリットから加熱空気を噴出させて、溶
融ピッチ牽引して平均直径13μmのピッチ繊維を製造
した。この時、紡糸ノズルの温度は355℃、吐出量は
0.6g/ホール・分であった。予めハーケ社のロドビ
スコ粘度計により測定していた原料ピッチの粘度−温度
からこの時の紡糸粘度は12ポイズと求められた。
これらは本発明の範囲を制限するものではない。 (実施例1)数平均分子量=280、fa=0.68の
石油系接触分解油を原料とし、このもの1モルに対して
フッ化水素を5モルオートクレーブに仕込み、攪拌下、
フッ化硼素を0.5モル供給した後、300℃で3時間
熱処理を行った。得られたピッチは、偏光顕微鏡観察に
より100%のメソフェーズ成分を有するピッチであ
り、メトラー軟化点は286℃であった。また、原料炭
化水素に対するピッチ収率は69%であった。このメソ
フェーズピッチを原料として、幅1.5mmのスリット
の中に直径0.2mmφの紡糸孔を一列に400個有す
る口金を用い、スリットから加熱空気を噴出させて、溶
融ピッチ牽引して平均直径13μmのピッチ繊維を製造
した。この時、紡糸ノズルの温度は355℃、吐出量は
0.6g/ホール・分であった。予めハーケ社のロドビ
スコ粘度計により測定していた原料ピッチの粘度−温度
からこの時の紡糸粘度は12ポイズと求められた。
【0045】紡出された繊維を、捕集部分が15メッシ
ュのステンレス製金網で出来たベルトの背面から吸引し
つつベルト上に捕集し、引き続き、空気中、170℃か
ら300℃まで平均昇温速度7℃/分で昇温して不融化
処理を行った。元素分析の結果、得られた不融化糸の酸
素含有率は6.2wt%であり、この不融化糸を、70
0℃で一次炭化後ミルド化し平均粒度21μm(レーザ
ー回折式による)の炭素繊維ミルドを得た。このものを
アルゴンガス中、3000℃まで3℃/分の速度で昇温
し、さらに3000℃で1時間保持し、黒鉛繊維ミルド
を得た。
ュのステンレス製金網で出来たベルトの背面から吸引し
つつベルト上に捕集し、引き続き、空気中、170℃か
ら300℃まで平均昇温速度7℃/分で昇温して不融化
処理を行った。元素分析の結果、得られた不融化糸の酸
素含有率は6.2wt%であり、この不融化糸を、70
0℃で一次炭化後ミルド化し平均粒度21μm(レーザ
ー回折式による)の炭素繊維ミルドを得た。このものを
アルゴンガス中、3000℃まで3℃/分の速度で昇温
し、さらに3000℃で1時間保持し、黒鉛繊維ミルド
を得た。
【0046】同様にして得られた一次炭化糸をミルド化
することなく上記と同様にして黒鉛化処理を行った繊維
長の長い黒鉛繊維の熱伝導率は1060W/m・Kであ
り、この黒鉛繊維ミルドの熱伝導率も同様の値が得られ
ているものと考えられた。また、同様にして比抵抗率の
測定を繊維長の長い繊維を用い測定した結果を図1に示
す。6Kから300Kの全温度域においてほぼ1. 6×
10-4Ω・cmと一定したものであった。この黒鉛繊維
ミルドのX線回折測定の結果d002 =0.3367、L
c002 =59nmであった。
することなく上記と同様にして黒鉛化処理を行った繊維
長の長い黒鉛繊維の熱伝導率は1060W/m・Kであ
り、この黒鉛繊維ミルドの熱伝導率も同様の値が得られ
ているものと考えられた。また、同様にして比抵抗率の
測定を繊維長の長い繊維を用い測定した結果を図1に示
す。6Kから300Kの全温度域においてほぼ1. 6×
10-4Ω・cmと一定したものであった。この黒鉛繊維
ミルドのX線回折測定の結果d002 =0.3367、L
c002 =59nmであった。
【0047】この黒鉛繊維ミルド5gにポリテトラフル
オロエチレン粉末0.15gを加え混練し、負極シート
とし3極セルで充放電試験を行った。試験は、陽極に金
属リチウムを用い、エチレンカーボネート(EC)/ジ
メチルカーボネート(DMC)を1/1に調整した混合
炭酸エステル溶媒に、電解質として過塩素酸リチウム
(LiCl04 )を1モルの濃度で溶解させた電解液中
で実施し、充放電容量特性を測定した。充放電容量特性
の測定は100mAh/gの定電流放電下で行い、放電
容量は電池電圧が2Vに低下するまでの容量とした。初
回の放電容量は310mAh/g、充放電効率が92
%、2回目の放電容量305mAh/g、充放電効率約
100%と高い値を示した。
オロエチレン粉末0.15gを加え混練し、負極シート
とし3極セルで充放電試験を行った。試験は、陽極に金
属リチウムを用い、エチレンカーボネート(EC)/ジ
メチルカーボネート(DMC)を1/1に調整した混合
炭酸エステル溶媒に、電解質として過塩素酸リチウム
(LiCl04 )を1モルの濃度で溶解させた電解液中
で実施し、充放電容量特性を測定した。充放電容量特性
の測定は100mAh/gの定電流放電下で行い、放電
容量は電池電圧が2Vに低下するまでの容量とした。初
回の放電容量は310mAh/g、充放電効率が92
%、2回目の放電容量305mAh/g、充放電効率約
100%と高い値を示した。
【0048】(実施例2)実施例1と黒鉛化時に300
0℃で10時間保持した以外同様にして黒鉛繊維ミルド
を得た。得られた黒鉛繊維ミルドを用い、実施例1と同
様にして、物性の測定及び電極評価を行ったところ、d
002 =0.3364、Lc002 =65nmの結晶性を示
し、熱伝導率は1250W/m・Kで、比抵抗率は図1
に示すように1.3×10-4Ω・cmとほぼ一定した値
であった。また、初回の放電容量が315mAh/g
で、充放電効率が93%と高い値を示した。
0℃で10時間保持した以外同様にして黒鉛繊維ミルド
を得た。得られた黒鉛繊維ミルドを用い、実施例1と同
様にして、物性の測定及び電極評価を行ったところ、d
002 =0.3364、Lc002 =65nmの結晶性を示
し、熱伝導率は1250W/m・Kで、比抵抗率は図1
に示すように1.3×10-4Ω・cmとほぼ一定した値
であった。また、初回の放電容量が315mAh/g
で、充放電効率が93%と高い値を示した。
【0049】(実施例3)実施例1と同様にして得たメ
ソフェーズピッチ系繊維を大気中平均速度5℃で昇温し
不融化処理を行った。得られた不融化糸の酸素含有率は
8.7wt%で、この不融化糸を450℃で軽度炭化を
行った後ミルド化し、次いで、炭化ホウ素を軽度炭化し
た繊維ミルドに対して5wt%添加し、2200℃で1
時間保持し黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得た。得
られた黒鉛繊維ミルドを用い、実施例1と同様にして物
性の測定及び電極評価を行ったところ、d002 =0.3
366、Lc002 =45nmの結晶性を示し、熱伝導率
は550W/m・Kで、比抵抗率は図1に示すように
1.9×10-4Ω・cmとほぼ一定した値であった。ま
た、初回の放電容量が305mAh/gで、充放電効率
が91%と高い値を示した。
ソフェーズピッチ系繊維を大気中平均速度5℃で昇温し
不融化処理を行った。得られた不融化糸の酸素含有率は
8.7wt%で、この不融化糸を450℃で軽度炭化を
行った後ミルド化し、次いで、炭化ホウ素を軽度炭化し
た繊維ミルドに対して5wt%添加し、2200℃で1
時間保持し黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得た。得
られた黒鉛繊維ミルドを用い、実施例1と同様にして物
性の測定及び電極評価を行ったところ、d002 =0.3
366、Lc002 =45nmの結晶性を示し、熱伝導率
は550W/m・Kで、比抵抗率は図1に示すように
1.9×10-4Ω・cmとほぼ一定した値であった。ま
た、初回の放電容量が305mAh/gで、充放電効率
が91%と高い値を示した。
【0050】(比較例1)市販のソーネルP100とソ
ーネルP120の2種のメソフェーズピッチ系炭素繊維
を用い、実施例1と同様にして、物性の測定及び電極評
価を行った。各繊維の物性は、ソーネルP100がd
002 =0.3389、Lc002 =29nmの結晶性を示
し、熱伝導率は580W/m・Kである。ソーネルP1
20がd002 =0.3376、Lc002 =32nmの結
晶性を示し、熱伝導率は720W/m・Kであった。比
抵抗率は図1に示すように6Kから300Kにおける温
度の上昇と共にどちらも下がる傾向を示し、最も低い値
でも2×10-4Ω・cmを上回っていた。また、3極セ
ル評価の結果は、ソーネルP100が放電容量が258
mAh/g、初回充放電効率が82%であり、ソーネル
P120が放電容量が275mAh/g、初回充放電効
率が83%とどちらも低い値であった。なお、実施例
1、2、3と比較例1の測定結果を表1にまとめて示
す。
ーネルP120の2種のメソフェーズピッチ系炭素繊維
を用い、実施例1と同様にして、物性の測定及び電極評
価を行った。各繊維の物性は、ソーネルP100がd
002 =0.3389、Lc002 =29nmの結晶性を示
し、熱伝導率は580W/m・Kである。ソーネルP1
20がd002 =0.3376、Lc002 =32nmの結
晶性を示し、熱伝導率は720W/m・Kであった。比
抵抗率は図1に示すように6Kから300Kにおける温
度の上昇と共にどちらも下がる傾向を示し、最も低い値
でも2×10-4Ω・cmを上回っていた。また、3極セ
ル評価の結果は、ソーネルP100が放電容量が258
mAh/g、初回充放電効率が82%であり、ソーネル
P120が放電容量が275mAh/g、初回充放電効
率が83%とどちらも低い値であった。なお、実施例
1、2、3と比較例1の測定結果を表1にまとめて示
す。
【0051】(実施例4)実施例1で得られたメソフェ
ーズピッチを用い、紡糸温度=334℃、吐出量=0.
4g/ホール・分、紡糸粘度=45ポイズで紡糸を行っ
た。この繊維を用い実施例1と同様にして不融化、炭
化、ミルド化及び黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得
た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を
実施したところ、熱伝導率が802W/m・Kで、比抵
抗率が(6K〜300Kにおいて)1.7×10-4Ω・
cmとほぼ一定した値であった。また、初回放電容量=
300mAh/g、初回充放電効率=91%であった。
ーズピッチを用い、紡糸温度=334℃、吐出量=0.
4g/ホール・分、紡糸粘度=45ポイズで紡糸を行っ
た。この繊維を用い実施例1と同様にして不融化、炭
化、ミルド化及び黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得
た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を
実施したところ、熱伝導率が802W/m・Kで、比抵
抗率が(6K〜300Kにおいて)1.7×10-4Ω・
cmとほぼ一定した値であった。また、初回放電容量=
300mAh/g、初回充放電効率=91%であった。
【0052】(比較例2)紡糸粘度を110ポイズ(紡
糸温度=318℃)に変えて紡糸を行った以外、実施例
4と同様に黒鉛化処理まで行い、実施例1と同様に物性
の測定及び負極特性評価を実施したところ、熱伝導率が
380W/m・Kで、初回放電容量も275mAh/g
と低い値を示した。
糸温度=318℃)に変えて紡糸を行った以外、実施例
4と同様に黒鉛化処理まで行い、実施例1と同様に物性
の測定及び負極特性評価を実施したところ、熱伝導率が
380W/m・Kで、初回放電容量も275mAh/g
と低い値を示した。
【0053】(比較例3)実施例4のメソフェーズピッ
チを原料として、紡糸粘度=3ポイズ(紡糸温度=37
0℃)で紡糸を行ったところ、紡糸開始後わずか10分
でノズルがピッチで汚れ紡糸不能となった。
チを原料として、紡糸粘度=3ポイズ(紡糸温度=37
0℃)で紡糸を行ったところ、紡糸開始後わずか10分
でノズルがピッチで汚れ紡糸不能となった。
【0054】(比較例4)実施例1と同様にして得たメ
ソフェーズピッチ系繊維を、大気中170℃から260
℃まで平均速度7℃/分で昇温し不融化処理を行った。
得られた不融化繊維の酸素含有率は3.7wt%であ
り、また繊維間に融着が見られ、柔軟性に劣るものであ
った。この不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド
化、黒鉛化し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1と同様
に、物性の測定及び負極特性評価を実施したところ、熱
伝導率は、1100W/m・Kであり、比抵抗率は、
(6Kから300Kにおいて)1.6×10-4Ω・cm
とほぼ一定した値であり、初回の放電量も310mAh
/gであったが、初回充放電効率が82%と低く、しか
も10回目の放電容量が、270mAh/gと低下し
た。
ソフェーズピッチ系繊維を、大気中170℃から260
℃まで平均速度7℃/分で昇温し不融化処理を行った。
得られた不融化繊維の酸素含有率は3.7wt%であ
り、また繊維間に融着が見られ、柔軟性に劣るものであ
った。この不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド
化、黒鉛化し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1と同様
に、物性の測定及び負極特性評価を実施したところ、熱
伝導率は、1100W/m・Kであり、比抵抗率は、
(6Kから300Kにおいて)1.6×10-4Ω・cm
とほぼ一定した値であり、初回の放電量も310mAh
/gであったが、初回充放電効率が82%と低く、しか
も10回目の放電容量が、270mAh/gと低下し
た。
【0055】(比較例5)実施例1と同様にして得たメ
ソフェーズピッチ系繊維を大気中170℃から300℃
まで平均速度1℃/分で昇温し不融化処理を行った。得
られた不融化繊維の酸素含有率は11.0wt%で、こ
の不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化、黒鉛
化し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1と同様に、物性の
測定及び負極特性評価を実施したところ、熱伝導率は、
320W/m・Kであり、初回放電量は260mAh/
gで、初回充放電効率効率も86%と低くかった。
ソフェーズピッチ系繊維を大気中170℃から300℃
まで平均速度1℃/分で昇温し不融化処理を行った。得
られた不融化繊維の酸素含有率は11.0wt%で、こ
の不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化、黒鉛
化し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1と同様に、物性の
測定及び負極特性評価を実施したところ、熱伝導率は、
320W/m・Kであり、初回放電量は260mAh/
gで、初回充放電効率効率も86%と低くかった。
【0056】(実施例5)工業用ナフタレン(数平均分
子量=132、fa=0.97)1モルに対し、0.5
モルのフッ化水素及び0.2モルのフッ化硼素をオート
クレーブに仕込み、280℃で3時間反応した。得られ
たピッチは収率72%であり、メトラー軟化点260
℃、100%メソフェーズ成分であった。この原料ピッ
チを実施例1と同様にして紡糸し、ピッチ繊維を得た。
この時の紡糸粘度は35ポイズであった。この繊維を酸
素含有率4.5wt%となるように不融化を行った後、
600℃で炭化した後ミルド化し、さらに、アルゴンガ
ス中2800℃で黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得
た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を
実施したところ、熱伝導率が420W/m・Kで、比抵
抗率が(6K〜300Kにおいて)1.9×10-4Ω・
cmとほぼ一定した値であった。また、初回放電容量=
302mAh/g、初回充放電効率=90%であった。
子量=132、fa=0.97)1モルに対し、0.5
モルのフッ化水素及び0.2モルのフッ化硼素をオート
クレーブに仕込み、280℃で3時間反応した。得られ
たピッチは収率72%であり、メトラー軟化点260
℃、100%メソフェーズ成分であった。この原料ピッ
チを実施例1と同様にして紡糸し、ピッチ繊維を得た。
この時の紡糸粘度は35ポイズであった。この繊維を酸
素含有率4.5wt%となるように不融化を行った後、
600℃で炭化した後ミルド化し、さらに、アルゴンガ
ス中2800℃で黒鉛化処理を行い黒鉛繊維ミルドを得
た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を
実施したところ、熱伝導率が420W/m・Kで、比抵
抗率が(6K〜300Kにおいて)1.9×10-4Ω・
cmとほぼ一定した値であった。また、初回放電容量=
302mAh/g、初回充放電効率=90%であった。
【0057】(比較例6)数平均分子量=380、fa
=0.72の石油留分を原料とし、実施例1と同様にし
てフッ化水素、フッ化硼素存在下熱処理を行った。得ら
れたピッチは偏光顕微鏡観察により100%のメソフェ
ーズ成分を有するピッチで、メトラー軟化点は295℃
とであった。この原料ピッチを実施例1と同様にして、
紡糸粘度35ポイズとなる紡糸温度で紡糸した後、酸素
含有率8.5wt%となるように不融化を行った。この
不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化し、30
00℃で黒鉛化処理し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1
と同様に、物性の測定及び負極特性評価を実施したとこ
ろ、熱伝導率が410W/m・Kであり、比抵抗率は
(6K〜300Kにおいて)2.0×10-4Ω・cmで
あったが、初回放電容量が280mAh/gと低い値を
示した。
=0.72の石油留分を原料とし、実施例1と同様にし
てフッ化水素、フッ化硼素存在下熱処理を行った。得ら
れたピッチは偏光顕微鏡観察により100%のメソフェ
ーズ成分を有するピッチで、メトラー軟化点は295℃
とであった。この原料ピッチを実施例1と同様にして、
紡糸粘度35ポイズとなる紡糸温度で紡糸した後、酸素
含有率8.5wt%となるように不融化を行った。この
不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化し、30
00℃で黒鉛化処理し黒鉛繊維ミルドを得た。実施例1
と同様に、物性の測定及び負極特性評価を実施したとこ
ろ、熱伝導率が410W/m・Kであり、比抵抗率は
(6K〜300Kにおいて)2.0×10-4Ω・cmで
あったが、初回放電容量が280mAh/gと低い値を
示した。
【0058】(比較例7)数平均分子量=120、fa
=0.52の石油留分を原料とし、実施例1と同様にし
てフッ化水素、フッ化硼素存在下熱処理を行った。得ら
れたピッチは、偏光顕微鏡観察により100%のメソフ
ェーズ成分を有するピッチで、メトラー軟化点は273
℃とであった。この原料ピッチを実施例1と同様にし
て、紡糸粘度40ポイズとなる紡糸温度で紡糸した後、
酸素含有率6.9wt%となるように不融化を行った。
この不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化し、
3000℃で黒鉛化処理し黒鉛繊維ミルドを得た。実施
例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を実施した
ところ、熱伝導率は440W/m・Kで、比抵抗率は
(6K〜300Kにおいて)2.0×10-4Ω・cmで
あったが、初回放電容量=262mAh/gと低い値を
示した。
=0.52の石油留分を原料とし、実施例1と同様にし
てフッ化水素、フッ化硼素存在下熱処理を行った。得ら
れたピッチは、偏光顕微鏡観察により100%のメソフ
ェーズ成分を有するピッチで、メトラー軟化点は273
℃とであった。この原料ピッチを実施例1と同様にし
て、紡糸粘度40ポイズとなる紡糸温度で紡糸した後、
酸素含有率6.9wt%となるように不融化を行った。
この不融化繊維を実施例1と同様に炭化、ミルド化し、
3000℃で黒鉛化処理し黒鉛繊維ミルドを得た。実施
例1と同様に、物性の測定及び負極特性評価を実施した
ところ、熱伝導率は440W/m・Kで、比抵抗率は
(6K〜300Kにおいて)2.0×10-4Ω・cmで
あったが、初回放電容量=262mAh/gと低い値を
示した。
【0059】(比較例8)実施例1と300℃での熱処
理時間を2.5時間とした以外同様にして、メソフェー
ズ含有量98%の軟化点277℃のピッチを製造した。
このピッチを実施例1と同様にして紡糸粘度40ポイズ
で紡糸した後、実施例1と同様にして、黒鉛繊維ミルド
を得た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評
価を実施したところ、熱伝導率が340W/m・Kで、
比抵抗率(6K〜300Kにおいて)も2.2×10-4
Ω・cmであり、また、初回放電容量も275mAh/
gと低い値を示した。
理時間を2.5時間とした以外同様にして、メソフェー
ズ含有量98%の軟化点277℃のピッチを製造した。
このピッチを実施例1と同様にして紡糸粘度40ポイズ
で紡糸した後、実施例1と同様にして、黒鉛繊維ミルド
を得た。実施例1と同様に、物性の測定及び負極特性評
価を実施したところ、熱伝導率が340W/m・Kで、
比抵抗率(6K〜300Kにおいて)も2.2×10-4
Ω・cmであり、また、初回放電容量も275mAh/
gと低い値を示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明によるリチウム系非水二次電池用
黒鉛繊維ミルドは、特定の原料を特定の条件で繊維化、
ミルド化、黒鉛化したものであり、リチウムに対するド
ープ容量が大きく、充放電効率も高く、且つ、高速での
充放電が可能である。本発明による炭素繊維を負極に用
いると、これまでになく容量、サイクル特性に優れ、リ
チウムデンドライトの生成の少ないリチウム系非水二次
電池を製造することが可能となる。
黒鉛繊維ミルドは、特定の原料を特定の条件で繊維化、
ミルド化、黒鉛化したものであり、リチウムに対するド
ープ容量が大きく、充放電効率も高く、且つ、高速での
充放電が可能である。本発明による炭素繊維を負極に用
いると、これまでになく容量、サイクル特性に優れ、リ
チウムデンドライトの生成の少ないリチウム系非水二次
電池を製造することが可能となる。
【図1】実施例及び比較例で得られた黒鉛繊維の熱伝導
率と比抵抗率との関係を表すグラフである。
率と比抵抗率との関係を表すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱伝導率が400W/m・K以上で、且
つ6K以上300K以下の温度域において比抵抗率が2
×10-4Ω・cm以下であることを特徴とするリチウム
系非水二次電池負極材用メソフェーズピッチ系黒鉛繊
維。 - 【請求項2】 メソフェーズピッチを原料とし、常法に
よって得られた不融化繊維を400℃以上1200℃以
下の温度範囲で炭化し、次いで平均粒径が5μm以上5
0μm以下となるようにミルド化した後、2200℃以
上で黒鉛化した、熱伝導率が400W/m・K以上で、
且つ6K以上300K以下の温度域において比抵抗率が
2×10-4Ω・cm以下であることを特徴とするリチウ
ム系非水二次電池負極材用メソフェーズピッチ系黒鉛繊
維ミルド。 - 【請求項3】 芳香族炭素比率faが0.6以上で、且
つ数平均分子量が100以上350以下の炭化水素を触
媒の存在下で重合させた、軟化点が250℃以上で、且
つメソフェーズ成分が実質的に100%のメソフェーズ
ピッチを原料とすることを特徴とする請求項2記載の黒
鉛繊維ミルド。 - 【請求項4】 芳香族炭素比率faが0.6以上で、且
つ数平均分子量が100以上350以下の炭化水素をフ
ッ化水素とフッ化硼素の存在下で重合させた軟化点が2
50℃以上のメソフェーズ成分が実質的に100%のメ
フェーズピッチを原料とし、 紡糸粘度が5ポイズ以上100ポイズ以下の粘度範
囲で紡糸し、 次いで、150℃から350℃の温度範囲におい
て、酸素含有率が4wt%以上10wt%以下となるよ
うに不融化し、 次いで、不活性ガス中で400℃以上1200℃以
下の温度範囲で炭化し、 次いで、平均粒径が5μm以上50μm以下となる
ようにミルド化し、 次いで、2200℃以上の温度で黒鉛化処理を行う
ことを特徴とする請求項2記載のリチウム系二次電池用
黒鉛繊維ミルドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8115254A JPH09283145A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | リチウム系二次電池用炭素材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8115254A JPH09283145A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | リチウム系二次電池用炭素材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09283145A true JPH09283145A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14658142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8115254A Pending JPH09283145A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | リチウム系二次電池用炭素材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09283145A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1186689A1 (en) * | 2000-09-12 | 2002-03-13 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive polymer composition and thermally conductive molded article |
| EP1199328A1 (en) * | 2000-10-19 | 2002-04-24 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive polymer sheet |
| EP1265281A3 (en) * | 2001-06-06 | 2004-05-12 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive molded article and method of making the same |
| KR101286343B1 (ko) * | 2008-12-26 | 2013-07-15 | 가부시끼가이샤 구레하 | 부극 탄소 재료의 제조 방법 |
| KR101418634B1 (ko) * | 2009-01-21 | 2014-07-14 | 가부시끼가이샤 구레하 | 비수전해질 이차 전지용 부극 재료의 제조 방법 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP8115254A patent/JPH09283145A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1186689A1 (en) * | 2000-09-12 | 2002-03-13 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive polymer composition and thermally conductive molded article |
| US6730731B2 (en) | 2000-09-12 | 2004-05-04 | Polymatech Co., Ltd | Thermally conductive polymer composition and thermally conductive molded article |
| EP1199328A1 (en) * | 2000-10-19 | 2002-04-24 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive polymer sheet |
| US6652958B2 (en) | 2000-10-19 | 2003-11-25 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive polymer sheet |
| EP1265281A3 (en) * | 2001-06-06 | 2004-05-12 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive molded article and method of making the same |
| US7264869B2 (en) | 2001-06-06 | 2007-09-04 | Polymatech Co., Ltd. | Thermally conductive molded article and method of making the same |
| KR101286343B1 (ko) * | 2008-12-26 | 2013-07-15 | 가부시끼가이샤 구레하 | 부극 탄소 재료의 제조 방법 |
| KR101418634B1 (ko) * | 2009-01-21 | 2014-07-14 | 가부시끼가이샤 구레하 | 비수전해질 이차 전지용 부극 재료의 제조 방법 |
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