JPH0928768A - 薬剤含有シート - Google Patents
薬剤含有シートInfo
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- JPH0928768A JPH0928768A JP7189561A JP18956195A JPH0928768A JP H0928768 A JPH0928768 A JP H0928768A JP 7189561 A JP7189561 A JP 7189561A JP 18956195 A JP18956195 A JP 18956195A JP H0928768 A JPH0928768 A JP H0928768A
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- sheet
- porous metal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 薬剤が含有された薬剤含有シートにおいて、
設置が容易で、室内等の処理範囲全体に有効に効果が及
ぶようにすることを課題とする。 【解決手段】 多数の気孔を有する多孔質金属体がシー
ト状に形成され、該多孔質金属体は、多数の気孔を覆う
スケルトン部が、その内部に前記気孔より小径な内部微
細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で形成されてな
り、前記気孔または内部微細気孔に、少なくとも一種類
の薬剤が包含されている技術が採用される。
設置が容易で、室内等の処理範囲全体に有効に効果が及
ぶようにすることを課題とする。 【解決手段】 多数の気孔を有する多孔質金属体がシー
ト状に形成され、該多孔質金属体は、多数の気孔を覆う
スケルトン部が、その内部に前記気孔より小径な内部微
細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で形成されてな
り、前記気孔または内部微細気孔に、少なくとも一種類
の薬剤が包含されている技術が採用される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防虫や脱臭効果等
を有する薬剤含有シートに関する。
を有する薬剤含有シートに関する。
【0002】
【従来の技術】室内環境を良好に維持するために、以下
のような様々な処置や工夫が一般的に行われている。例
えば、和室等では、畳の材料にダニ(ケナガコナダニ
等)等が繁殖する場合があり、このため畳をよく日光に
干して乾燥させるとともに、フェニトロチオン等の薬剤
を吹き付け・注入等して殺虫・防虫処理を行っている。
そして、保存する衣類等においては、該衣類等につくカ
ツオブシムシ類等の害虫を駆除するため、パラジクロル
ベンゼン、ナフタリン、およびショウノウ等の防虫剤を
セロハン包み等に入れて衣類等とともに収納することが
行われている。
のような様々な処置や工夫が一般的に行われている。例
えば、和室等では、畳の材料にダニ(ケナガコナダニ
等)等が繁殖する場合があり、このため畳をよく日光に
干して乾燥させるとともに、フェニトロチオン等の薬剤
を吹き付け・注入等して殺虫・防虫処理を行っている。
そして、保存する衣類等においては、該衣類等につくカ
ツオブシムシ類等の害虫を駆除するため、パラジクロル
ベンゼン、ナフタリン、およびショウノウ等の防虫剤を
セロハン包み等に入れて衣類等とともに収納することが
行われている。
【0003】また、室内等の臭いをとるためには、脱臭
剤を入れた容器を室内等に設置する等の処置を行ってい
る。さらに、湿気を嫌う室内や容器等においては、乾燥
剤を入れる等の処置が行われている。
剤を入れた容器を室内等に設置する等の処置を行ってい
る。さらに、湿気を嫌う室内や容器等においては、乾燥
剤を入れる等の処置が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
処置等においては、以下のような課題がそれぞれ残され
ている。畳のダニ等の防虫処理では、大面積である畳全
面に薬剤を効果的かつ持続的に処置することが難しく、
衣類等につく害虫等の防虫処理では、衣類等が収納され
るタンスや収納ボックス等の内部全体に防虫効果が有効
に及ぶように薬剤を複数個所に点在させて設置しなけれ
ばならないとともに、薬剤が蒸発するため定期的な交換
が必要であり、設置および交換の手間がかかっていた。
また、室内等の脱臭や吸湿処理では、室内全体に脱臭・
吸湿効果が有効に及ぶように薬剤を入れた容器を複数個
所に点在させて設置しなければならないとともに、次第
に薬剤の効果が低下するため定期的な交換が必要であ
り、設置および交換の手間がかかっていた。
処置等においては、以下のような課題がそれぞれ残され
ている。畳のダニ等の防虫処理では、大面積である畳全
面に薬剤を効果的かつ持続的に処置することが難しく、
衣類等につく害虫等の防虫処理では、衣類等が収納され
るタンスや収納ボックス等の内部全体に防虫効果が有効
に及ぶように薬剤を複数個所に点在させて設置しなけれ
ばならないとともに、薬剤が蒸発するため定期的な交換
が必要であり、設置および交換の手間がかかっていた。
また、室内等の脱臭や吸湿処理では、室内全体に脱臭・
吸湿効果が有効に及ぶように薬剤を入れた容器を複数個
所に点在させて設置しなければならないとともに、次第
に薬剤の効果が低下するため定期的な交換が必要であ
り、設置および交換の手間がかかっていた。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、設置が容易で、室内等の処理範囲全体に有効に効
果が及ぶ薬剤含有シートを提供することを目的とする。
ので、設置が容易で、室内等の処理範囲全体に有効に効
果が及ぶ薬剤含有シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来知ら
れていない新規な構造を有する有孔金属焼結体の研究を
行っており、以下のような研究結果が得られた。一般に
水に界面活性剤と非水溶性有機溶剤を添加して混合する
と、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が内包された
微細にして整寸のミセルと呼ばれるコロイド状の液滴が
形成され、これが水中に均一に分散分布するようになる
が、前記界面活性剤と非水溶性有機溶剤に加えて、さら
に金属粉を添加して混合しても前記ミセルを形成し、こ
れが金属粉と共に水中に均一に分散分布した混合物とな
る。この場合、前記非水溶性有機溶剤として炭素数5〜
8の非水溶性炭化水素系有機溶剤を用いて、前記混合物
から、例えば公知のドクターブレード法やスリップキャ
スト法等の方法で所定形状の成形体を成形し、この成形
体を5℃以上の温度に保持すると、前記炭素数5〜8の
非水溶性炭化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を
有するので、これが気化し、ガスとなって成形体から蒸
発することから、成形体内には微細にして整寸の気泡が
多数発生して多孔質成形体が形成されるようになる。さ
らに前記混合物に結合剤として水溶性樹脂を加えると前
記多孔質成形体がハンドリング可能な強度をもつように
なり、また前記混合物に多価アルコール、油脂、エーテ
ル、およびエステルのうちの少なくとも1種を添加する
と、前記多孔質成形体が可塑性をもつようになる。この
ような状態の多孔質成形体に焼結を施すと、気孔を覆う
スケルトン部(骨格)で構成された多孔質金属体が得ら
れ、スケルトン部が、その内部に前記気孔より小径な内
部微細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で形成される
という研究結果を得たのである。
れていない新規な構造を有する有孔金属焼結体の研究を
行っており、以下のような研究結果が得られた。一般に
水に界面活性剤と非水溶性有機溶剤を添加して混合する
と、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が内包された
微細にして整寸のミセルと呼ばれるコロイド状の液滴が
形成され、これが水中に均一に分散分布するようになる
が、前記界面活性剤と非水溶性有機溶剤に加えて、さら
に金属粉を添加して混合しても前記ミセルを形成し、こ
れが金属粉と共に水中に均一に分散分布した混合物とな
る。この場合、前記非水溶性有機溶剤として炭素数5〜
8の非水溶性炭化水素系有機溶剤を用いて、前記混合物
から、例えば公知のドクターブレード法やスリップキャ
スト法等の方法で所定形状の成形体を成形し、この成形
体を5℃以上の温度に保持すると、前記炭素数5〜8の
非水溶性炭化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を
有するので、これが気化し、ガスとなって成形体から蒸
発することから、成形体内には微細にして整寸の気泡が
多数発生して多孔質成形体が形成されるようになる。さ
らに前記混合物に結合剤として水溶性樹脂を加えると前
記多孔質成形体がハンドリング可能な強度をもつように
なり、また前記混合物に多価アルコール、油脂、エーテ
ル、およびエステルのうちの少なくとも1種を添加する
と、前記多孔質成形体が可塑性をもつようになる。この
ような状態の多孔質成形体に焼結を施すと、気孔を覆う
スケルトン部(骨格)で構成された多孔質金属体が得ら
れ、スケルトン部が、その内部に前記気孔より小径な内
部微細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で形成される
という研究結果を得たのである。
【0007】本発明は、前記課題を解決するために、上
記の研究結果をもとに以下の構成を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の薬剤含有シートでは、薬剤が含有さ
れた薬剤含有シートであって、多数の気孔を有する多孔
質金属体がシート状に形成され、該多孔質金属体は、多
数の気孔を覆うスケルトン部が、その内部に前記気孔よ
り小径な内部微細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で
形成されてなり、前記気孔または内部微細気孔に、少な
くとも一種類の薬剤が包含されている技術が採用され
る。請求項2記載の薬剤含有シートでは、請求項1記載
の薬剤含有シートにおいて、前記スケルトン部を形成す
る有孔金属焼結体は、銀および銅の少なくとも一方が含
有されている技術が採用される。
記の研究結果をもとに以下の構成を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の薬剤含有シートでは、薬剤が含有さ
れた薬剤含有シートであって、多数の気孔を有する多孔
質金属体がシート状に形成され、該多孔質金属体は、多
数の気孔を覆うスケルトン部が、その内部に前記気孔よ
り小径な内部微細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で
形成されてなり、前記気孔または内部微細気孔に、少な
くとも一種類の薬剤が包含されている技術が採用され
る。請求項2記載の薬剤含有シートでは、請求項1記載
の薬剤含有シートにおいて、前記スケルトン部を形成す
る有孔金属焼結体は、銀および銅の少なくとも一方が含
有されている技術が採用される。
【0008】請求項1記載の薬剤含有シートでは、シー
ト状に形成されかつ前記気孔または内部微細気孔に、少
なくとも一種類の薬剤が包含されているので、敷設する
だけで設置が完了するとともに、薬剤による特定の薬効
がシート全面で有効に及ぶ。また、薬剤が含有されてい
ない気孔または内部微細気孔によって通気性が同時に確
保される。さらに、多数の気孔または内部微細気孔に薬
剤が包含されているので、単位面積当たりに含まれる薬
剤量が多く、薬効の持続性が高い。また、シート状であ
り可塑性を有しているので、平面以外の部分でも設置表
面に沿って配される。請求項2記載の薬剤含有シートで
は、スケルトン部を形成する有孔金属焼結体に、銀およ
び銅の少なくとも一方を含有することにより、抗菌性が
高い金属である銀および銅によって菌の発生が抑制され
る。
ト状に形成されかつ前記気孔または内部微細気孔に、少
なくとも一種類の薬剤が包含されているので、敷設する
だけで設置が完了するとともに、薬剤による特定の薬効
がシート全面で有効に及ぶ。また、薬剤が含有されてい
ない気孔または内部微細気孔によって通気性が同時に確
保される。さらに、多数の気孔または内部微細気孔に薬
剤が包含されているので、単位面積当たりに含まれる薬
剤量が多く、薬効の持続性が高い。また、シート状であ
り可塑性を有しているので、平面以外の部分でも設置表
面に沿って配される。請求項2記載の薬剤含有シートで
は、スケルトン部を形成する有孔金属焼結体に、銀およ
び銅の少なくとも一方を含有することにより、抗菌性が
高い金属である銀および銅によって菌の発生が抑制され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の第1形態を
図1および図2を参照しながら説明する。これらの図に
あって、符号1は薬剤含有シート、2は床、3は多孔質
金属体、Tは畳を示している。
図1および図2を参照しながら説明する。これらの図に
あって、符号1は薬剤含有シート、2は床、3は多孔質
金属体、Tは畳を示している。
【0010】薬剤含有シート1は、図1に示すように、
床2の全面に敷設され、その上に畳Tが敷設された状態
とされている。この薬剤含有シート1は、図2に示すよ
うに、多数の気孔Aを有する多孔質金属体3がシート状
に形成されたものであり、該多孔質金属体3は、多数の
気孔Aを覆うスケルトン部3aで構成され、該スケルト
ン部3aが、その内部に前記気孔Aより小径な内部微細
気孔aを多数包含する有孔金属焼結体で形成されてい
る。そして、前記内部微細気孔aには、薬剤Yとしてダ
ニ用防虫剤、例えば、代表的な低毒性有機リン殺虫剤の
フェニトロチオン、ピレスロイド、サリチル酸フェニル
等が包含されている。さらに、スケルトン部3aを構成
する有効金属焼結体は、銀および銅の少なくとも一方を
含有している。
床2の全面に敷設され、その上に畳Tが敷設された状態
とされている。この薬剤含有シート1は、図2に示すよ
うに、多数の気孔Aを有する多孔質金属体3がシート状
に形成されたものであり、該多孔質金属体3は、多数の
気孔Aを覆うスケルトン部3aで構成され、該スケルト
ン部3aが、その内部に前記気孔Aより小径な内部微細
気孔aを多数包含する有孔金属焼結体で形成されてい
る。そして、前記内部微細気孔aには、薬剤Yとしてダ
ニ用防虫剤、例えば、代表的な低毒性有機リン殺虫剤の
フェニトロチオン、ピレスロイド、サリチル酸フェニル
等が包含されている。さらに、スケルトン部3aを構成
する有効金属焼結体は、銀および銅の少なくとも一方を
含有している。
【0011】上記の薬剤含有シート1では、シート状に
形成されかつ前記内部微細気孔aに、薬剤Yが包含され
ているので、上記のように敷設するだけで設置が完了す
るとともに、薬剤Yによる薬効が、その上に敷設される
畳Tの下面全体に及ぶ。また、薬剤Yが含有されていな
い気孔Aによって通気性が同時に確保されている。さら
に、多数の内部微細気孔aに薬剤Yが包含されているの
で、単位面積当たりに含まれる薬剤量が多く、薬効の持
続性が高い。
形成されかつ前記内部微細気孔aに、薬剤Yが包含され
ているので、上記のように敷設するだけで設置が完了す
るとともに、薬剤Yによる薬効が、その上に敷設される
畳Tの下面全体に及ぶ。また、薬剤Yが含有されていな
い気孔Aによって通気性が同時に確保されている。さら
に、多数の内部微細気孔aに薬剤Yが包含されているの
で、単位面積当たりに含まれる薬剤量が多く、薬効の持
続性が高い。
【0012】また、スケルトン部3aを形成する有孔金
属焼結体に、銀および銅の少なくとも一方が含有されて
おり、抗菌性が高い金属である銀および銅によって菌の
発生が抑制されている。
属焼結体に、銀および銅の少なくとも一方が含有されて
おり、抗菌性が高い金属である銀および銅によって菌の
発生が抑制されている。
【0013】次に、本発明に係る薬剤含有シート1の製
造装置の一例を図3を参照して説明する。これらの図に
あって、符号10は薬剤含有シート製造装置、11Aは
キャリアシート供給ロール、11Bはキャリアシート巻
取りロール、12は発泡金属スラリー用貯槽、13はド
ラフター、14は金属体シート巻取りロールを示してい
る。
造装置の一例を図3を参照して説明する。これらの図に
あって、符号10は薬剤含有シート製造装置、11Aは
キャリアシート供給ロール、11Bはキャリアシート巻
取りロール、12は発泡金属スラリー用貯槽、13はド
ラフター、14は金属体シート巻取りロールを示してい
る。
【0014】薬剤含有シート製造装置10は、ドクター
ブレード法を適用したものであり、キャリアシート11
aを水平方向に送り出すキャリアシート供給ロール11
Aと、該キャリアシート供給ロール11Aから供給され
るキャリアシート11aを下流端で巻取るキャリアシー
ト巻取りロール11Bと、水平方向に移動するキャリア
シート11aの上方に配され貯留された発泡金属スラリ
ーSをキャリアシート11aの表面に塗布する発泡金属
スラリー用貯槽12と、該発泡金属スラリー用貯槽12
の下流に配され、発泡金属スラリーSを乾燥させてシー
ト状の多孔質金属体3とする複数のドラフター13と、
キャリアシート11aを多孔質金属体3から剥離するシ
ート剥離部材14aと、分離された多孔質金属体3を巻
取る金属体シート巻取りロール14とを備える。
ブレード法を適用したものであり、キャリアシート11
aを水平方向に送り出すキャリアシート供給ロール11
Aと、該キャリアシート供給ロール11Aから供給され
るキャリアシート11aを下流端で巻取るキャリアシー
ト巻取りロール11Bと、水平方向に移動するキャリア
シート11aの上方に配され貯留された発泡金属スラリ
ーSをキャリアシート11aの表面に塗布する発泡金属
スラリー用貯槽12と、該発泡金属スラリー用貯槽12
の下流に配され、発泡金属スラリーSを乾燥させてシー
ト状の多孔質金属体3とする複数のドラフター13と、
キャリアシート11aを多孔質金属体3から剥離するシ
ート剥離部材14aと、分離された多孔質金属体3を巻
取る金属体シート巻取りロール14とを備える。
【0015】前記発泡金属スラリー用貯槽12は、その
下端部の下流側に発泡金属スラリーSの排出口12aが
空けられ、その上部にはドクターブレード部12bが設
けられている。さらに、該ドクターブレード部12bの
側面には、排出される発泡金属スラリーSを所定の長さ
で切断するカッター12cが上下動可能に取り付けられ
ている。前記ドラフター13は、その上部に接続された
オーブン(図示せず)から送り込まれる高温状態の空気
を塗布された発泡金属スラリーSに吹き付けるファン1
3aを備える。
下端部の下流側に発泡金属スラリーSの排出口12aが
空けられ、その上部にはドクターブレード部12bが設
けられている。さらに、該ドクターブレード部12bの
側面には、排出される発泡金属スラリーSを所定の長さ
で切断するカッター12cが上下動可能に取り付けられ
ている。前記ドラフター13は、その上部に接続された
オーブン(図示せず)から送り込まれる高温状態の空気
を塗布された発泡金属スラリーSに吹き付けるファン1
3aを備える。
【0016】次に、上記の薬剤含有シート製造装置10
による本発明に係る薬剤含有シート1の作製方法の一工
程例を図2から図4を参照して説明する。
による本発明に係る薬剤含有シート1の作製方法の一工
程例を図2から図4を参照して説明する。
【0017】〔スラリー塗布工程〕まず、発泡金属スラ
リー用貯槽12内には、重量%で、 炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤:0.05
〜10%、 界面活性剤:0.05〜5%、 水溶性樹脂結合剤:0.5〜20%、 平均粒径:0.5〜500μmの金属粉:5〜80%、 必要に応じて、多価アルコール、油脂、エーテル、およ
びエステルのうちの1種または2種以上からなる可塑
剤:0.1〜15%、 水:残り、 からなる配合組成を有する混合物である発泡金属スラリ
ーSを貯めておく。
リー用貯槽12内には、重量%で、 炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤:0.05
〜10%、 界面活性剤:0.05〜5%、 水溶性樹脂結合剤:0.5〜20%、 平均粒径:0.5〜500μmの金属粉:5〜80%、 必要に応じて、多価アルコール、油脂、エーテル、およ
びエステルのうちの1種または2種以上からなる可塑
剤:0.1〜15%、 水:残り、 からなる配合組成を有する混合物である発泡金属スラリ
ーSを貯めておく。
【0018】上記発泡金属スラリーSは、図4の(a)
に示すように、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が
内包された微細にして整寸のミセル15aと呼ばれるコ
ロイド状の液滴が形成され、これが水中に均一に分散分
布するようになるが、前記界面活性剤と非水溶性有機溶
剤に加えて、さらに金属粉15bを添加して混合しても
前記ミセル15aを形成し、これが金属粉15bと共に
水中に均一に分散分布した状態となっている。なお、前
記金属粉15bには、銀または銅、もしくはこれらの合
金からなる金属粉が含まれている。
に示すように、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が
内包された微細にして整寸のミセル15aと呼ばれるコ
ロイド状の液滴が形成され、これが水中に均一に分散分
布するようになるが、前記界面活性剤と非水溶性有機溶
剤に加えて、さらに金属粉15bを添加して混合しても
前記ミセル15aを形成し、これが金属粉15bと共に
水中に均一に分散分布した状態となっている。なお、前
記金属粉15bには、銀または銅、もしくはこれらの合
金からなる金属粉が含まれている。
【0019】キャリアシート供給ロール11Aおよびキ
ャリアシート巻取りロール11Bを回転駆動して、キャ
リアシート11aを発泡金属スラリー用貯槽12側に移
動する。キャリアシート11aの移動とともに、カッタ
ー12cが上方に移動され、排出口12aが開口されて
該排出口12aから発泡金属スラリーSが発泡金属スラ
リー用貯槽12の下方を移動するキャリアシート11a
の表面上に排出、直接塗布される。
ャリアシート巻取りロール11Bを回転駆動して、キャ
リアシート11aを発泡金属スラリー用貯槽12側に移
動する。キャリアシート11aの移動とともに、カッタ
ー12cが上方に移動され、排出口12aが開口されて
該排出口12aから発泡金属スラリーSが発泡金属スラ
リー用貯槽12の下方を移動するキャリアシート11a
の表面上に排出、直接塗布される。
【0020】このとき、発泡金属スラリーSは、ドクタ
ーブレード部12bによって一定の厚さに成形される。
これによって、図4の(a)に示すように、キャリアシ
ート11aの表面にシート状のスラリー成形体15が形
成される。なお、所定長さのスラリー成形体15を形成
したときに、カッター12cを下方に移動させることに
よって発泡金属スラリーSの排出、塗布を止める。
ーブレード部12bによって一定の厚さに成形される。
これによって、図4の(a)に示すように、キャリアシ
ート11aの表面にシート状のスラリー成形体15が形
成される。なお、所定長さのスラリー成形体15を形成
したときに、カッター12cを下方に移動させることに
よって発泡金属スラリーSの排出、塗布を止める。
【0021】〔スラリー乾燥工程〕この後、スラリー成
形体15は、キャリアシート11aの移動によってドラ
フター13の下方に移送されるとともに、ドラフター1
3によって乾燥処理が施される。このとき、図4の
(b)に示すように、スラリー成形体15を5℃以上に
保持して乾燥させると、前記炭素数5〜8の非水溶性炭
化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を有するの
で、これが気化し、ガスとなってスラリー成形体15か
ら蒸発する。この後、さらに高温状態下で脱脂を行う。
このため、スラリー成形体15内には微細にして整寸の
気泡が多数発生して多孔質成形体が形成されるようにな
り、乾燥後、スケルトン部3aに覆われた多数の気孔A
を有する多孔質成形体16が形成される。
形体15は、キャリアシート11aの移動によってドラ
フター13の下方に移送されるとともに、ドラフター1
3によって乾燥処理が施される。このとき、図4の
(b)に示すように、スラリー成形体15を5℃以上に
保持して乾燥させると、前記炭素数5〜8の非水溶性炭
化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を有するの
で、これが気化し、ガスとなってスラリー成形体15か
ら蒸発する。この後、さらに高温状態下で脱脂を行う。
このため、スラリー成形体15内には微細にして整寸の
気泡が多数発生して多孔質成形体が形成されるようにな
り、乾燥後、スケルトン部3aに覆われた多数の気孔A
を有する多孔質成形体16が形成される。
【0022】〔シート剥離工程〕キャリアシート11a
上の多孔質金属体3を剥離するため、シート剥離部材1
4aによってキャリアシート11aと多孔質金属体3と
を2方向に枝分かれさせる。キャリアシート11aは、
キャリアシート巻取りロール11Bに巻回されて収納さ
れ、多孔質金属体3は、金属体シート巻取りロール14
に巻回されて収納される。
上の多孔質金属体3を剥離するため、シート剥離部材1
4aによってキャリアシート11aと多孔質金属体3と
を2方向に枝分かれさせる。キャリアシート11aは、
キャリアシート巻取りロール11Bに巻回されて収納さ
れ、多孔質金属体3は、金属体シート巻取りロール14
に巻回されて収納される。
【0023】〔多孔質成形体焼結工程〕この後、金属体
シート巻取りロール14に収納された多孔質金属体3
を、焼結炉(図示せず)内に入れて焼結処理を施す。こ
のとき、図4の(c)および図2に示すように、気孔A
を覆うスケルトン部3aで構成された多孔質金属体3が
得られ、スケルトン部3aが、その内部に前記気孔Aよ
り小径な内部微細気孔aを多数包含する有孔金属焼結体
となる。
シート巻取りロール14に収納された多孔質金属体3
を、焼結炉(図示せず)内に入れて焼結処理を施す。こ
のとき、図4の(c)および図2に示すように、気孔A
を覆うスケルトン部3aで構成された多孔質金属体3が
得られ、スケルトン部3aが、その内部に前記気孔Aよ
り小径な内部微細気孔aを多数包含する有孔金属焼結体
となる。
【0024】〔薬剤含浸・乾燥工程〕薬剤がダニ用防虫
剤の場合、上記のシート状の多孔質金属体3を、有機溶
媒等に薬剤Yを溶け込ませた薬剤液を貯めた薬剤液貯槽
等に浸して、内部に薬剤液を含浸させる。この後、多孔
質金属体3を薬剤液貯槽から引き上げると、小径である
内部微細気孔aには薬剤液が残留するが、大径である気
孔Aからは、薬剤液が抜け落ちて空孔状態となる。この
状態で、多孔質金属体3を、溶媒だけが蒸発し薬剤Yは
蒸発しない温度条件で適度に乾燥させると、内部微細気
孔aの内部には薬剤Yが残り、薬剤含有シート1が製造
される。
剤の場合、上記のシート状の多孔質金属体3を、有機溶
媒等に薬剤Yを溶け込ませた薬剤液を貯めた薬剤液貯槽
等に浸して、内部に薬剤液を含浸させる。この後、多孔
質金属体3を薬剤液貯槽から引き上げると、小径である
内部微細気孔aには薬剤液が残留するが、大径である気
孔Aからは、薬剤液が抜け落ちて空孔状態となる。この
状態で、多孔質金属体3を、溶媒だけが蒸発し薬剤Yは
蒸発しない温度条件で適度に乾燥させると、内部微細気
孔aの内部には薬剤Yが残り、薬剤含有シート1が製造
される。
【0025】次に、本発明の実施の第2形態を図5を参
照しながら説明する。第2形態における薬剤含有シート
では、第1形態の薬剤含有シート1が内部微細気孔aの
内部に薬剤Yを包含させていたのに対し、図5に示すよ
うに、気孔Aの内部に薬剤Yが包含されている点が異な
っている。したがって、空孔状態の内部微細気孔aによ
って通気性が確保されている。
照しながら説明する。第2形態における薬剤含有シート
では、第1形態の薬剤含有シート1が内部微細気孔aの
内部に薬剤Yを包含させていたのに対し、図5に示すよ
うに、気孔Aの内部に薬剤Yが包含されている点が異な
っている。したがって、空孔状態の内部微細気孔aによ
って通気性が確保されている。
【0026】この第2形態における薬剤含有シートの製
造方法は、前述した第1形態における薬剤含有シート1
の製造工程に対して、薬剤含浸・乾燥工程における多孔
質金属体3を浸した薬剤液が、薬剤Yを粒状態に保持し
粘性の低い懸濁液とされている点が異なっている。すな
わち、該懸濁液に浸した多孔質金属体3を引き上げる
と、粒状の薬剤Yが大径である気孔Aに残留し、低粘性
の液体成分は気孔Aおよび内部微細気孔aから抜け落ち
ることにより、第2形態の薬剤含有シートが製造され
る。このような薬剤および薬剤液として、例えば、乾燥
剤として、吸湿するが水に難溶である粉末状のシリカゲ
ル等を水中に入れて攪拌・混合したもの等が挙げられ
る。
造方法は、前述した第1形態における薬剤含有シート1
の製造工程に対して、薬剤含浸・乾燥工程における多孔
質金属体3を浸した薬剤液が、薬剤Yを粒状態に保持し
粘性の低い懸濁液とされている点が異なっている。すな
わち、該懸濁液に浸した多孔質金属体3を引き上げる
と、粒状の薬剤Yが大径である気孔Aに残留し、低粘性
の液体成分は気孔Aおよび内部微細気孔aから抜け落ち
ることにより、第2形態の薬剤含有シートが製造され
る。このような薬剤および薬剤液として、例えば、乾燥
剤として、吸湿するが水に難溶である粉末状のシリカゲ
ル等を水中に入れて攪拌・混合したもの等が挙げられ
る。
【0027】本発明に係る発泡金属スラリーにおいて、
その配合組成を上記の通りに限定した理由を説明する。
その配合組成を上記の通りに限定した理由を説明する。
【0028】(a) 炭素数5〜8の非水溶性炭化水素
系有機溶剤(以下、単に有機溶剤という) 上記有機溶剤には、界面活性剤の作用でミセルを形成
し、成形後5℃以上の温度に保持することで気化して、
微細にして整寸の気泡をスラリー成形体中に形成する作
用があるが、その割合が0.05%未満では気泡の発生
が不十分で、所望の高い気孔率をもった有孔金属焼結体
を製造することができず、一方その割合が10%を越え
ると。ミセルが大型化し、これに伴ないスラリー成形体
中に形成される気泡も大径化してしまい、スラリー成形
体および有孔金属焼結体の強度が急激に低下するように
なることから、その割合を0.05〜10%、望ましく
は0.5〜5%と定めた。また、上記有機溶剤の炭素数
を5〜8としたのは、その値が4以下で液体のものは常
温常圧下では存在せず(すべて気体)、一方その値が9
以上になると、蒸気圧が小さくなり、気泡形成がきわめ
て困難になるという理由に基づくものである。さらに、
上記有機溶剤としては、ネオペンタン、ヘキサン、イソ
ヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、オクタ
ン、およびトルエンの使用が望ましい。
系有機溶剤(以下、単に有機溶剤という) 上記有機溶剤には、界面活性剤の作用でミセルを形成
し、成形後5℃以上の温度に保持することで気化して、
微細にして整寸の気泡をスラリー成形体中に形成する作
用があるが、その割合が0.05%未満では気泡の発生
が不十分で、所望の高い気孔率をもった有孔金属焼結体
を製造することができず、一方その割合が10%を越え
ると。ミセルが大型化し、これに伴ないスラリー成形体
中に形成される気泡も大径化してしまい、スラリー成形
体および有孔金属焼結体の強度が急激に低下するように
なることから、その割合を0.05〜10%、望ましく
は0.5〜5%と定めた。また、上記有機溶剤の炭素数
を5〜8としたのは、その値が4以下で液体のものは常
温常圧下では存在せず(すべて気体)、一方その値が9
以上になると、蒸気圧が小さくなり、気泡形成がきわめ
て困難になるという理由に基づくものである。さらに、
上記有機溶剤としては、ネオペンタン、ヘキサン、イソ
ヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、オクタ
ン、およびトルエンの使用が望ましい。
【0029】(b) 界面活性剤 界面活性剤には、上記の通り有機溶剤を内包したミセル
を形成する作用があるが、その割合が0.05%未満で
は前記ミセルの形成が不安定となり、これが原因で微細
にして整粒のミセルを形成することができず、一方その
割合が5%を越えても前記作用により一層の向上効果が
現れないことから、その割合を0.05〜5%、望まし
くは0.5〜3%と定めた。また界面活性剤としては一
般に洗剤の使用でよく、市販の台所用中性合成洗剤(例
えば、アルキルグルコシドとポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルの28%混合水溶液)で十分である。
を形成する作用があるが、その割合が0.05%未満で
は前記ミセルの形成が不安定となり、これが原因で微細
にして整粒のミセルを形成することができず、一方その
割合が5%を越えても前記作用により一層の向上効果が
現れないことから、その割合を0.05〜5%、望まし
くは0.5〜3%と定めた。また界面活性剤としては一
般に洗剤の使用でよく、市販の台所用中性合成洗剤(例
えば、アルキルグルコシドとポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルの28%混合水溶液)で十分である。
【0030】(c) 水溶性樹脂結合剤 水溶性樹脂結合剤には、多孔質形成体の強度を向上させ
て、これのハンドリングを可能ならしめる作用がある
が、その割合が0.5%未満では所望の強度向上効果が
得られず、一方その割合が20%を越えると所定形状へ
の成形が困難になることから、その割合を0.5〜20
%、望ましくは2〜10%と定めた。また、上記水溶性
樹脂としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースアンモニウム、エチル
セルロース、およびポリビニルアルコールの使用が望ま
しい。
て、これのハンドリングを可能ならしめる作用がある
が、その割合が0.5%未満では所望の強度向上効果が
得られず、一方その割合が20%を越えると所定形状へ
の成形が困難になることから、その割合を0.5〜20
%、望ましくは2〜10%と定めた。また、上記水溶性
樹脂としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースアンモニウム、エチル
セルロース、およびポリビニルアルコールの使用が望ま
しい。
【0031】(d) 金属粉 金属粉は、焼結後有孔金属焼結体を構成するものである
から、従来の有孔金属焼結体を含め金属多孔質体に適用
されている金属材料で構成してよいが、その平均粒径が
0.5μm未満になると焼結体の高気孔率化が困難にな
り、一方その平均粒径が500μmを越えると混合原料
中での分散性が低下し、均質な焼結体の製造ができなく
なることから、その平均粒径を0.5〜500μm、望
ましくは5〜100μmと定めた。また、上記金属粉の
割合は5〜80%とするのがよく、これはその割合が5
%未満では焼結体の強度が急激に低下するようになり、
一方その割合が80%を越えると高気孔率化が困難にな
るという理由に基づくものであり、この場合20〜70
%の割合が望ましい。
から、従来の有孔金属焼結体を含め金属多孔質体に適用
されている金属材料で構成してよいが、その平均粒径が
0.5μm未満になると焼結体の高気孔率化が困難にな
り、一方その平均粒径が500μmを越えると混合原料
中での分散性が低下し、均質な焼結体の製造ができなく
なることから、その平均粒径を0.5〜500μm、望
ましくは5〜100μmと定めた。また、上記金属粉の
割合は5〜80%とするのがよく、これはその割合が5
%未満では焼結体の強度が急激に低下するようになり、
一方その割合が80%を越えると高気孔率化が困難にな
るという理由に基づくものであり、この場合20〜70
%の割合が望ましい。
【0032】(e) 可塑剤 可塑剤として添加される多価アルコール、油脂、エーテ
ル、およびエステルには、スラリー成形体に可塑性を付
与する作用がある。この可塑剤の割合が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方その割合が1
5%を越えると多孔質成形体の強度が急激に低下するよ
うになることから、その割合を0.1〜15%、望まし
くは2〜10%と定めた。また、上記多価アルコールと
してはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
およびグリセリン、上記油脂としてイワシ油、菜種油、
およびオリーブ油、上記エーテルとして石油エーテル、
さらにエステルとして、フタル酸ジNオクチル、ソルビ
タンモノオレート、ソルビタントリオレエート、ソルビ
タンパルミテート、およびソルビタンステアレートの使
用がそれぞれ望ましい。
ル、およびエステルには、スラリー成形体に可塑性を付
与する作用がある。この可塑剤の割合が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方その割合が1
5%を越えると多孔質成形体の強度が急激に低下するよ
うになることから、その割合を0.1〜15%、望まし
くは2〜10%と定めた。また、上記多価アルコールと
してはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
およびグリセリン、上記油脂としてイワシ油、菜種油、
およびオリーブ油、上記エーテルとして石油エーテル、
さらにエステルとして、フタル酸ジNオクチル、ソルビ
タンモノオレート、ソルビタントリオレエート、ソルビ
タンパルミテート、およびソルビタンステアレートの使
用がそれぞれ望ましい。
【0033】さらに、前記混合物に可燃材を加えると、
多孔質成形体の脱脂時および焼結時に燃焼消失させて、
気孔の形成を一段と促進させることができる。したがっ
て、可燃材としては、300℃以上の温度で、かつ上記
金属粉の焼結温度以下の温度で燃焼消失するものであれ
ば、特に材料的制限はないが、形状に関しては、粉末状
であれば、0.1〜200μm、望ましくは20〜10
0μmの平均粒径をもつものがよく、また繊維状であれ
ば、その長さは200μm以下、望ましくは30〜12
0μmであるのがよい。また、その割合が0.1%未満
では所望の気孔形成促進作用が得られず、一方その割合
が40%を越えると、多孔質成形体の乾燥時に、その表
面に凹凸が発生し易くなり、表面性状が悪化するように
なることから、その割合を0.1〜40%、望ましくは
5〜20%と定めた。さらに可燃材としては、パルプ、
綿、糸屑、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロー
ズ、非水溶性セルローズ樹脂、ポリビニルブチラル樹
脂、ポリビニル樹脂、アクリル樹脂、およびポリエチレ
ン樹脂等の使用が望ましい。
多孔質成形体の脱脂時および焼結時に燃焼消失させて、
気孔の形成を一段と促進させることができる。したがっ
て、可燃材としては、300℃以上の温度で、かつ上記
金属粉の焼結温度以下の温度で燃焼消失するものであれ
ば、特に材料的制限はないが、形状に関しては、粉末状
であれば、0.1〜200μm、望ましくは20〜10
0μmの平均粒径をもつものがよく、また繊維状であれ
ば、その長さは200μm以下、望ましくは30〜12
0μmであるのがよい。また、その割合が0.1%未満
では所望の気孔形成促進作用が得られず、一方その割合
が40%を越えると、多孔質成形体の乾燥時に、その表
面に凹凸が発生し易くなり、表面性状が悪化するように
なることから、その割合を0.1〜40%、望ましくは
5〜20%と定めた。さらに可燃材としては、パルプ、
綿、糸屑、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロー
ズ、非水溶性セルローズ樹脂、ポリビニルブチラル樹
脂、ポリビニル樹脂、アクリル樹脂、およびポリエチレ
ン樹脂等の使用が望ましい。
【0034】尚、前述した各形態では、畳Tの下に本発
明の薬剤含有シート1を一枚だけ敷設したが、多数枚を
重ねて敷設しても構わない。この場合、薬剤Yの薬効を
より長期間維持させることができる。さらに、脱臭剤や
乾燥剤を薬剤として包含させた場合には、室内全体にお
いて脱臭・吸湿効果が有効に及ぶ。また、他の形態とし
て、衣類等につく害虫等の防虫剤として、例えば、ナフ
タリン等を多孔質金属体に包含させて、衣類等が収納さ
れるタンスや収納ボックス等の底に本発明の薬剤含有シ
ートを敷設すると、タンスや収納ボックス等の内部全体
に防虫効果が有効に及ぶとともに、定期的な交換も容易
となる。包含させる薬剤として、上記に挙げたもの以外
の薬剤でも構わない。例えば、抗菌剤や錆止め剤等を包
含させてもよい。また、前述した本発明の薬剤含有シー
ト1の製造方法では、薬剤を含んだ薬剤液の中にシート
状の多孔質金属体を浸して内部に薬剤を取り入れたが、
他の方法で薬剤を包含させても構わない。例えば、気孔
より小さな粉末状とした薬剤を入れた容器の中にシート
状の多孔質金属体を入れ、その表面によく擦り込むこと
によって内部の気孔中に薬剤を入れて包含させてもよ
い。
明の薬剤含有シート1を一枚だけ敷設したが、多数枚を
重ねて敷設しても構わない。この場合、薬剤Yの薬効を
より長期間維持させることができる。さらに、脱臭剤や
乾燥剤を薬剤として包含させた場合には、室内全体にお
いて脱臭・吸湿効果が有効に及ぶ。また、他の形態とし
て、衣類等につく害虫等の防虫剤として、例えば、ナフ
タリン等を多孔質金属体に包含させて、衣類等が収納さ
れるタンスや収納ボックス等の底に本発明の薬剤含有シ
ートを敷設すると、タンスや収納ボックス等の内部全体
に防虫効果が有効に及ぶとともに、定期的な交換も容易
となる。包含させる薬剤として、上記に挙げたもの以外
の薬剤でも構わない。例えば、抗菌剤や錆止め剤等を包
含させてもよい。また、前述した本発明の薬剤含有シー
ト1の製造方法では、薬剤を含んだ薬剤液の中にシート
状の多孔質金属体を浸して内部に薬剤を取り入れたが、
他の方法で薬剤を包含させても構わない。例えば、気孔
より小さな粉末状とした薬剤を入れた容器の中にシート
状の多孔質金属体を入れ、その表面によく擦り込むこと
によって内部の気孔中に薬剤を入れて包含させてもよ
い。
【0035】
【実施例】次に、本発明に係る薬剤含有シートを実施例
により具体的に説明する。まず、金属粉として表1、2
に示される平均粒径および組成を有する各種の金属粉、
有機溶剤として、ネオペンタン(以下、A−1とい
う)、ヘキサン(同じくA−2という、以下同じ)、イ
ソヘキサン(A−3)、ヘプタン(A−4)、イソヘプ
タン(A−5)、ベンゼン(A−6)、オクタン(A−
7)、およびトルエン(A−8)、界面活性剤として上
記の市販の台所用中性合成洗剤、水溶性樹脂結合剤とし
て、メチルセルロース(以下、B−1という)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(同じくB−2という、
以下同じ)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(B−
3)、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(B−
4)、エチルセルロース(B−5)、およびポリビニル
アルコール(B−6)、可塑剤として、ポリエチレング
リコール(以下、C−1という)、オリーブ油(同じく
C−2という、以下同じ)、石油エーテル(C−3)、
フタル酸ジNブチル(C−4)、およびソルビタンモノ
オレート(C−5)をそれぞれ用意し、これらを表1、
2に示される配合組成で水に配合し、通常の条件で混合
することにより混合原料A〜Pをそれぞれ発泡金属スラ
リーとして調製した。
により具体的に説明する。まず、金属粉として表1、2
に示される平均粒径および組成を有する各種の金属粉、
有機溶剤として、ネオペンタン(以下、A−1とい
う)、ヘキサン(同じくA−2という、以下同じ)、イ
ソヘキサン(A−3)、ヘプタン(A−4)、イソヘプ
タン(A−5)、ベンゼン(A−6)、オクタン(A−
7)、およびトルエン(A−8)、界面活性剤として上
記の市販の台所用中性合成洗剤、水溶性樹脂結合剤とし
て、メチルセルロース(以下、B−1という)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(同じくB−2という、
以下同じ)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(B−
3)、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(B−
4)、エチルセルロース(B−5)、およびポリビニル
アルコール(B−6)、可塑剤として、ポリエチレング
リコール(以下、C−1という)、オリーブ油(同じく
C−2という、以下同じ)、石油エーテル(C−3)、
フタル酸ジNブチル(C−4)、およびソルビタンモノ
オレート(C−5)をそれぞれ用意し、これらを表1、
2に示される配合組成で水に配合し、通常の条件で混合
することにより混合原料A〜Pをそれぞれ発泡金属スラ
リーとして調製した。
【表1】
【表2】
【0036】ついで、これらの各種の混合原料を前述し
た薬剤含有シート製造装置10等によって、キャリアシ
ート11aの表面に塗布してスラリー成形体15を形成
するとともに、このスラリー成形体15にそれぞれ表
3、4に示される条件で気泡形成(多孔質成形体形
成)、脱脂および焼結を施すことにより、表面に多孔質
金属体1〜16を形成した薬剤含有シートをそれぞれ製
造した。
た薬剤含有シート製造装置10等によって、キャリアシ
ート11aの表面に塗布してスラリー成形体15を形成
するとともに、このスラリー成形体15にそれぞれ表
3、4に示される条件で気泡形成(多孔質成形体形
成)、脱脂および焼結を施すことにより、表面に多孔質
金属体1〜16を形成した薬剤含有シートをそれぞれ製
造した。
【表3】
【表4】
【0037】つぎに、これらの多孔質金属体1〜16を
形成した薬剤含有シートについて、有孔金属焼結体の気
孔率を測定するとともに、縦断面における任意10ケ所
を金属顕微鏡で200倍の倍率で観察して、それぞれの
観察個所における気孔の最大孔径と最小孔径を測定し、
その平均値を求めた。これらの測定結果を表5に示し
た。
形成した薬剤含有シートについて、有孔金属焼結体の気
孔率を測定するとともに、縦断面における任意10ケ所
を金属顕微鏡で200倍の倍率で観察して、それぞれの
観察個所における気孔の最大孔径と最小孔径を測定し、
その平均値を求めた。これらの測定結果を表5に示し
た。
【表5】
【0038】また、これらの多孔質金属体1〜16を形
成した薬剤含有シートについて、画像解析装置を併用し
て多孔質金属体の全体気孔率をそれぞれ測定し、かつB
ET法にて多孔質金属体の全体比表面積を測定し、さら
に前記多孔質金属体を構成する有孔金属焼結体のスケル
トン部の内部微細気孔の気孔率も測定した。これらの測
定結果を測定個所:30ケ所の平均値として表6に示し
た。
成した薬剤含有シートについて、画像解析装置を併用し
て多孔質金属体の全体気孔率をそれぞれ測定し、かつB
ET法にて多孔質金属体の全体比表面積を測定し、さら
に前記多孔質金属体を構成する有孔金属焼結体のスケル
トン部の内部微細気孔の気孔率も測定した。これらの測
定結果を測定個所:30ケ所の平均値として表6に示し
た。
【表6】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)本発明に係る薬剤含有シートによれば、シート状
に形成されかつ前記気孔または内部微細気孔に、薬剤が
包含されているので、敷設するだけで容易に設置できる
とともに、薬剤による特定の薬効がシート全面で有効に
及び、広範囲にわたって一様な薬効を得ることができ
る。また、薬剤が含有されていない気孔または内部微細
気孔によって通気性が同時に確保され、通気により薬剤
の拡散が促進される。さらに、多数の気孔または内部微
細気孔に薬剤が包含されているので、単位面積当たりに
含まれる薬剤量が多く、薬効の持続性が高いため、長期
間にわたって一定の薬効を得ることができるとともに、
交換頻度を少なくすることができる。そして、シート状
に形成されているので、平面以外の部分でも設置表面に
沿って配され、段部や曲面等への多様な設置適用範囲を
有するとともに、畳んだり巻回することによって収納が
容易となる。また、多種類の薬剤を混合して包含させる
ことにより、複数の薬効を同時に得ることができる。 (2)さらに、スケルトン部を形成する有孔金属焼結体
に、銀および銅の少なくとも一方を含有することによ
り、抗菌性が高い金属である銀および銅によって菌の発
生が抑制され、抗菌効果を付加することができる。
に形成されかつ前記気孔または内部微細気孔に、薬剤が
包含されているので、敷設するだけで容易に設置できる
とともに、薬剤による特定の薬効がシート全面で有効に
及び、広範囲にわたって一様な薬効を得ることができ
る。また、薬剤が含有されていない気孔または内部微細
気孔によって通気性が同時に確保され、通気により薬剤
の拡散が促進される。さらに、多数の気孔または内部微
細気孔に薬剤が包含されているので、単位面積当たりに
含まれる薬剤量が多く、薬効の持続性が高いため、長期
間にわたって一定の薬効を得ることができるとともに、
交換頻度を少なくすることができる。そして、シート状
に形成されているので、平面以外の部分でも設置表面に
沿って配され、段部や曲面等への多様な設置適用範囲を
有するとともに、畳んだり巻回することによって収納が
容易となる。また、多種類の薬剤を混合して包含させる
ことにより、複数の薬効を同時に得ることができる。 (2)さらに、スケルトン部を形成する有孔金属焼結体
に、銀および銅の少なくとも一方を含有することによ
り、抗菌性が高い金属である銀および銅によって菌の発
生が抑制され、抗菌効果を付加することができる。
【図1】本発明に係る薬剤含有シートの第1形態を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係る薬剤含有シートの第2形態におけ
る多孔質金属体の拡大断面図である。
る多孔質金属体の拡大断面図である。
【図3】本発明に係る薬剤含有シートの製造装置の一例
を説明するための概略断面図である。
を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明に係る薬剤含有シートの製造方法の一工
程例を説明するための概念図である。
程例を説明するための概念図である。
【図5】本発明に係る薬剤含有シートの第2形態におけ
る多孔質金属体の拡大断面図である。
る多孔質金属体の拡大断面図である。
1 薬剤含有シート 3 多孔質金属体 3a スケルトン部 15 スラリー成形体 15a ミセル 15b 金属粉 16 多孔質成形体 A 気孔 a 内部微細気孔 S 発泡金属スラリー Y 薬剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 孝二 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 薬剤が含有された薬剤含有シートであっ
て、 多数の気孔を有する多孔質金属体がシート状に形成さ
れ、 該多孔質金属体は、多数の気孔を覆うスケルトン部が、
その内部に前記気孔より小径な内部微細気孔を多数包含
する有孔金属焼結体で形成されてなり、 前記気孔または内部微細気孔に、少なくとも一種類の薬
剤が包含されていることを特徴とする薬剤含有シート。 - 【請求項2】 前記スケルトン部を形成する有孔金属焼
結体は、銀および銅の少なくとも一方が含有されている
ことを特徴とする請求項1記載の薬剤含有シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7189561A JPH0928768A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 薬剤含有シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7189561A JPH0928768A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 薬剤含有シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0928768A true JPH0928768A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16243399
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7189561A Withdrawn JPH0928768A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 薬剤含有シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0928768A (ja) |
-
1995
- 1995-07-25 JP JP7189561A patent/JPH0928768A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |