JPH09291045A - 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 - Google Patents
2,6−ジメチルナフタレンの製造方法Info
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- JPH09291045A JPH09291045A JP9036556A JP3655697A JPH09291045A JP H09291045 A JPH09291045 A JP H09291045A JP 9036556 A JP9036556 A JP 9036556A JP 3655697 A JP3655697 A JP 3655697A JP H09291045 A JPH09291045 A JP H09291045A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ジメチルナフタレン異性化反応生成物から結晶
化により2,6−ジメチルナフタレンを析出させ、高純
度の2,6−ジメチルナフタレンを高い回収率で得るに
際して、濾過性の良い好ましい性状の2,6−ジメチル
ナフタレン結晶を析出させ、高純度の2,6−ジメチル
ナフタレンを工業的に有利に分離、回収する方法を提供
する。 【解決手段】脂肪族飽和炭化水素および脂環式飽和炭化
水素などの溶媒の存在下、ジメチルナフタレン異性化反
応生成物から2,6−ジメチルナフタレンを結晶化す
る。
化により2,6−ジメチルナフタレンを析出させ、高純
度の2,6−ジメチルナフタレンを高い回収率で得るに
際して、濾過性の良い好ましい性状の2,6−ジメチル
ナフタレン結晶を析出させ、高純度の2,6−ジメチル
ナフタレンを工業的に有利に分離、回収する方法を提供
する。 【解決手段】脂肪族飽和炭化水素および脂環式飽和炭化
水素などの溶媒の存在下、ジメチルナフタレン異性化反
応生成物から2,6−ジメチルナフタレンを結晶化す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の原料として有用な2,6−ジメチルナ
フタレンの製造方法に関する。2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸は、優れた引っ張り強度と耐熱性を有するポリ
エチレンナフタレート繊維やフィルム等の製造に用いら
れる高性能ポリエステルの原料として工業的に重要な用
途を持っている。
ンジカルボン酸の原料として有用な2,6−ジメチルナ
フタレンの製造方法に関する。2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸は、優れた引っ張り強度と耐熱性を有するポリ
エチレンナフタレート繊維やフィルム等の製造に用いら
れる高性能ポリエステルの原料として工業的に重要な用
途を持っている。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジメチルナフタレン(以下ジメ
チルナフタレンをDMNと記す)は、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の原料となるものであり、高い純度が要
求される。即ち、ポリエチレンナフタレート繊維やフィ
ルム等の製造に用いられる高性能ポリエステルの原料と
しての2,6ナフタレンジカルボン酸は高純度の物であ
る必要があり、その原料としての2,6−DMNも高純
度である必要がある。DMNには2個のメチル基の位置
により10個の異性体が存在し、2,6ナフタレンジカ
ルボン酸原料としての2,6−DMNはこれら他の異性
体を実質的に含まない高純度のものである必要がある。
チルナフタレンをDMNと記す)は、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の原料となるものであり、高い純度が要
求される。即ち、ポリエチレンナフタレート繊維やフィ
ルム等の製造に用いられる高性能ポリエステルの原料と
しての2,6ナフタレンジカルボン酸は高純度の物であ
る必要があり、その原料としての2,6−DMNも高純
度である必要がある。DMNには2個のメチル基の位置
により10個の異性体が存在し、2,6ナフタレンジカ
ルボン酸原料としての2,6−DMNはこれら他の異性
体を実質的に含まない高純度のものである必要がある。
【0003】2,6−DMNの製造法としてタール留
分、石油留分から分離する方法、ナフタレンあるいはメ
チルナフタレンをメチル化後に異性化分離する方法等が
ある。これらの留分や生成物は10種の異性体のほとん
どを含み、多くの異性体混合物から2,6−DMNを分
離する必要がある。
分、石油留分から分離する方法、ナフタレンあるいはメ
チルナフタレンをメチル化後に異性化分離する方法等が
ある。これらの留分や生成物は10種の異性体のほとん
どを含み、多くの異性体混合物から2,6−DMNを分
離する必要がある。
【0004】一方、特開昭49−134634号ではオ
ルトキシレンとブタジエンからO-トリルペンテン-2を高
収率で得る方法が示されている。また特開昭50−89
353号ではO-トリルペンテン-2を環化して1,5−ジ
メチルテトラリンを製造する方法が示され,特開昭48
−76852号では1,5−ジメチルテトラリンを脱水
素して高収率高選択率で1,5−DMNを製造する方法
が示されている。さらに特開昭50−129534号で
は1,5−DMNを異性化して、主として1,5−、
1,6−、2,6−DMNからなる異性体混合物を得る
方法が示されている。従ってこれらの方法を組み合わせ
ることにより、オルトキシレンとブタジエンから主とし
て1,5−、1,6−、2,6−DMNからなる異性体
混合物を得ることができ、この異性体混合物から2,6
−DMNを分離する方法もある。
ルトキシレンとブタジエンからO-トリルペンテン-2を高
収率で得る方法が示されている。また特開昭50−89
353号ではO-トリルペンテン-2を環化して1,5−ジ
メチルテトラリンを製造する方法が示され,特開昭48
−76852号では1,5−ジメチルテトラリンを脱水
素して高収率高選択率で1,5−DMNを製造する方法
が示されている。さらに特開昭50−129534号で
は1,5−DMNを異性化して、主として1,5−、
1,6−、2,6−DMNからなる異性体混合物を得る
方法が示されている。従ってこれらの方法を組み合わせ
ることにより、オルトキシレンとブタジエンから主とし
て1,5−、1,6−、2,6−DMNからなる異性体
混合物を得ることができ、この異性体混合物から2,6
−DMNを分離する方法もある。
【0005】上記のように、従来知られている2,6−
DMN製造方法では、DMN異性体混合物から2,6−
DMNを分離、回収する必要がある。ジメチルナフタレ
ン10異性体の沸点、融点は次の通りであり、各異性体
の沸点は非常に近接しており、通常有機化合物の分離精
製によく用いられている蒸留により2,6−DMNを精
製することはきわめて困難である。
DMN製造方法では、DMN異性体混合物から2,6−
DMNを分離、回収する必要がある。ジメチルナフタレ
ン10異性体の沸点、融点は次の通りであり、各異性体
の沸点は非常に近接しており、通常有機化合物の分離精
製によく用いられている蒸留により2,6−DMNを精
製することはきわめて困難である。
【0006】 沸点(℃) 融点(℃) 1,5−DMN 269 82 1,6−DMN 266 −16 2,6−DMN 262 112 1,7−DMN 263 −14 1,8−DMN 270 65 2,7−DMN 262 98 1,3−DMN 265 −4.2 1,4−DMN 265 6 2,3−DMN 269 104 1,2−DMN 271 −3.5
【0007】この表からも明らかなように、DMN異性
体の内では2,6−DMNの融点が最も高い。一方、
2,6−DMNは1,5−DMN、2,7−DMN、
2,3−DMNと共晶を形成することが知られている。
このため異性体混合物から結晶化により2,6−DMN
を結晶として析出させるためには、混合物中の2,6−
DMNとこれら異性体との量比が共晶組成比よりも大き
い必要がある。即ち混合物中の2,6−DMNに対する
1,5−DMNのモル比が1.9以下、2,7−DMN
のモル比が1.4以下、2,3−DMNのモル比が1.
1以下である異性体混合物を冷却したとき、2,6−D
MNが結晶として最初に析出してくる。
体の内では2,6−DMNの融点が最も高い。一方、
2,6−DMNは1,5−DMN、2,7−DMN、
2,3−DMNと共晶を形成することが知られている。
このため異性体混合物から結晶化により2,6−DMN
を結晶として析出させるためには、混合物中の2,6−
DMNとこれら異性体との量比が共晶組成比よりも大き
い必要がある。即ち混合物中の2,6−DMNに対する
1,5−DMNのモル比が1.9以下、2,7−DMN
のモル比が1.4以下、2,3−DMNのモル比が1.
1以下である異性体混合物を冷却したとき、2,6−D
MNが結晶として最初に析出してくる。
【0008】2,6−DMNの分離方法として、結晶化
による方法、吸着による方法、ある種の有機化合物を用
いて2,6−DMNと錯体を形成させ、これを分離した
後、該錯体を分解する方法等が提案されている。これら
各方法の内では、結晶化による方法が最も簡便であり、
工業的分離方法として適している。特に、オルトキシレ
ンとブタジエンから、主として1,5−、1,6−、
2,6−DMNからなる異性体混合物を製造し、これか
ら分離する場合は、精製原料中の異性体種が少ないこと
から、結晶化による方法が有効である。ナフタレン類を
メチル化後に異性化分離する場合、タール留分、石油留
分から分離する場合は、多くの異性体混合物から2,6
−DMNを分離する必要があり、この場合は吸着法と結
晶化法の組み合わせる方法が用いられる。
による方法、吸着による方法、ある種の有機化合物を用
いて2,6−DMNと錯体を形成させ、これを分離した
後、該錯体を分解する方法等が提案されている。これら
各方法の内では、結晶化による方法が最も簡便であり、
工業的分離方法として適している。特に、オルトキシレ
ンとブタジエンから、主として1,5−、1,6−、
2,6−DMNからなる異性体混合物を製造し、これか
ら分離する場合は、精製原料中の異性体種が少ないこと
から、結晶化による方法が有効である。ナフタレン類を
メチル化後に異性化分離する場合、タール留分、石油留
分から分離する場合は、多くの異性体混合物から2,6
−DMNを分離する必要があり、この場合は吸着法と結
晶化法の組み合わせる方法が用いられる。
【0009】DMN異性体混合物から結晶化により2,
6−DMNを分離する方法として、特公昭50−225
53号では該混合物を−10〜20℃に冷却し、析出し
た結晶をメタノールで処理する方法を示している。これ
はメタノールで処理することにより濾過性の向上を図っ
たものとみられるが、2段階の操作が必要となる。また
特開昭48−5767号では該混合物を芳香族炭化水素
を用いて洗浄、あるいは再結晶する方法を示している。
この場合、結晶を分離した後の母液に芳香族炭化水素が
含まれることとなる。通常この母液は異性化して2,6
−DMN濃度を高めた後結晶化工程に戻されることとな
る。異性化は通常シリカアルミナ、ゼオライト、HF等
の酸性触媒を用い加熱条件下で行われるが、その際芳香
族炭化水素が含まれると、DMNと芳香族炭化水素の間
で一部不均化が起こり、2,6−DMNの得率を低下さ
せることとなる。
6−DMNを分離する方法として、特公昭50−225
53号では該混合物を−10〜20℃に冷却し、析出し
た結晶をメタノールで処理する方法を示している。これ
はメタノールで処理することにより濾過性の向上を図っ
たものとみられるが、2段階の操作が必要となる。また
特開昭48−5767号では該混合物を芳香族炭化水素
を用いて洗浄、あるいは再結晶する方法を示している。
この場合、結晶を分離した後の母液に芳香族炭化水素が
含まれることとなる。通常この母液は異性化して2,6
−DMN濃度を高めた後結晶化工程に戻されることとな
る。異性化は通常シリカアルミナ、ゼオライト、HF等
の酸性触媒を用い加熱条件下で行われるが、その際芳香
族炭化水素が含まれると、DMNと芳香族炭化水素の間
で一部不均化が起こり、2,6−DMNの得率を低下さ
せることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、オルト
キシレンとブタジエンを原料として1,5−DMNを合
成し、これを異性化して、主として1,5−、1,6
−、2,6−DMNからなる異性化反応生成物を得た。
該異性化反応生成物をそのまま冷却して2,6−DMN
の結晶を析出せしめたところ、鱗片状の結晶が得られ
た。またこのようにして得られた結晶は、濾過の際、母
液との分離効率が悪く、高純度の2,6−DMNを得る
ことが困難であった。さらに1,5−、1,6−、2,
6−DMN以外の、2,7−、1,7−DMN等の異性
体を含む異性化反応生成物を結晶化原料としたときも同
じように鱗片状の結晶が得られ、濾過効率が極めて悪か
った。これらの現象から、DMN異性化反応生成物をそ
のまま冷却して2,6−DMNを結晶として析出させる
方法は、析出する2,6−DMN結晶の性状が悪く、工
業的な操業には適していない。
キシレンとブタジエンを原料として1,5−DMNを合
成し、これを異性化して、主として1,5−、1,6
−、2,6−DMNからなる異性化反応生成物を得た。
該異性化反応生成物をそのまま冷却して2,6−DMN
の結晶を析出せしめたところ、鱗片状の結晶が得られ
た。またこのようにして得られた結晶は、濾過の際、母
液との分離効率が悪く、高純度の2,6−DMNを得る
ことが困難であった。さらに1,5−、1,6−、2,
6−DMN以外の、2,7−、1,7−DMN等の異性
体を含む異性化反応生成物を結晶化原料としたときも同
じように鱗片状の結晶が得られ、濾過効率が極めて悪か
った。これらの現象から、DMN異性化反応生成物をそ
のまま冷却して2,6−DMNを結晶として析出させる
方法は、析出する2,6−DMN結晶の性状が悪く、工
業的な操業には適していない。
【0011】本発明の目的は、以上の如き状況から、D
MN異性化反応生成物から結晶化により2,6−DMN
を析出させ、高純度の2,6−DMNを高い回収率で得
るに際して、濾過性の良い好ましい性状の2,6−DM
N結晶を析出させ、高純度の2,6−DMNを工業的に
有利に分離、回収する方法を提供することである。
MN異性化反応生成物から結晶化により2,6−DMN
を析出させ、高純度の2,6−DMNを高い回収率で得
るに際して、濾過性の良い好ましい性状の2,6−DM
N結晶を析出させ、高純度の2,6−DMNを工業的に
有利に分離、回収する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決する手段】本発明者らは、DMN異性化反
応生成物を冷却して析出する2,6−DMNの結晶の性
状を改善し、濾過性を向上させる方法について鋭意検討
を行った結果、結晶化時に脂肪族飽和炭化水素や脂環式
飽和炭化水素などの溶媒を共存させることにより、析出
する2,6−DMN結晶の性状が大きく変化し、濾過性
が著しく改善されることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、溶媒の存在下、ジメチルナフタレン異性
化反応生成物から2,6-ジメチルナフタレンを結晶化する
ことを特徴とする2,6-ジメチルナフタレンの製造方法で
ある。
応生成物を冷却して析出する2,6−DMNの結晶の性
状を改善し、濾過性を向上させる方法について鋭意検討
を行った結果、結晶化時に脂肪族飽和炭化水素や脂環式
飽和炭化水素などの溶媒を共存させることにより、析出
する2,6−DMN結晶の性状が大きく変化し、濾過性
が著しく改善されることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、溶媒の存在下、ジメチルナフタレン異性
化反応生成物から2,6-ジメチルナフタレンを結晶化する
ことを特徴とする2,6-ジメチルナフタレンの製造方法で
ある。
【0013】また本発明者らは、本発明によって得られ
た2,6-ジメチルナフタレンを液相酸化することにより、
高性能2,6-ナフタレンジカルボン酸ないしそのエステル
が極めて有利に製造されることを見出した。従って本発
明には、上記により得られた2,6-ジメチルナフタレンを
液相酸化することを特徴とする2,6-ナフタレンジカルボ
ン酸の製造方法および該2,6-ナフタレンジカルボン酸を
エステル化することを特徴とする2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルの製造方法も含まれる。
た2,6-ジメチルナフタレンを液相酸化することにより、
高性能2,6-ナフタレンジカルボン酸ないしそのエステル
が極めて有利に製造されることを見出した。従って本発
明には、上記により得られた2,6-ジメチルナフタレンを
液相酸化することを特徴とする2,6-ナフタレンジカルボ
ン酸の製造方法および該2,6-ナフタレンジカルボン酸を
エステル化することを特徴とする2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルの製造方法も含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において原料に用いられる
DMN異性化反応生成物としては、オルトキシレンとブ
タジエンを原料として合成された1,5-DMNの異性化反
応生成物や、該異性化反応生成物から2,6-DMN結晶を
分離した後の母液とオルトキシレンとブタジエンを原料
として合成された1,5-DMNとの混合物を異性化して得
られた反応生成物が好適に用いられる。
DMN異性化反応生成物としては、オルトキシレンとブ
タジエンを原料として合成された1,5-DMNの異性化反
応生成物や、該異性化反応生成物から2,6-DMN結晶を
分離した後の母液とオルトキシレンとブタジエンを原料
として合成された1,5-DMNとの混合物を異性化して得
られた反応生成物が好適に用いられる。
【0015】本発明において2,6−DMNの結晶を析
出させるためには前述の共晶組成の関係から、DMN異
性化反応生成物は次の組成比を有することが必要であ
る。 1,5−DMN/2,6DMN<1.9 2,7−DMN/2,6DMN<1.4 2,3−DMN/2,6DMN<1.1 オルトキシレンとブタジエンを原料として合成されたD
MN異性化反応生成物は、異性化反応に用いられる触媒
にもよるが、通常1,5−DMNが5〜20%、1,6
−DMNが35〜50%、2,6−DMNが35〜50
%、その他のDMN異性体が5%以下であり、このよう
なDMN異性化反応生成物は前述の組成比を満足するこ
とから、これを冷却することにより2,6−DMN結晶
を得ることができる。
出させるためには前述の共晶組成の関係から、DMN異
性化反応生成物は次の組成比を有することが必要であ
る。 1,5−DMN/2,6DMN<1.9 2,7−DMN/2,6DMN<1.4 2,3−DMN/2,6DMN<1.1 オルトキシレンとブタジエンを原料として合成されたD
MN異性化反応生成物は、異性化反応に用いられる触媒
にもよるが、通常1,5−DMNが5〜20%、1,6
−DMNが35〜50%、2,6−DMNが35〜50
%、その他のDMN異性体が5%以下であり、このよう
なDMN異性化反応生成物は前述の組成比を満足するこ
とから、これを冷却することにより2,6−DMN結晶
を得ることができる。
【0016】本発明における溶媒には、操作温度条件に
おいて液体であり、DMNとの分離が容易なものであれ
ば特に制限はないが、脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽和
炭化水素が好適に用いられる。脂肪族飽和炭化水素およ
び脂環式飽和炭化水素の炭素数は好ましくは5〜14、
更に好ましくは6〜12であり、例えば、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデ
カン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、シクロオ
クタン、メチルシクロオクタン、デカリン、メチルデカ
リン、ジメチルデカリン等が挙げられる。
おいて液体であり、DMNとの分離が容易なものであれ
ば特に制限はないが、脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽和
炭化水素が好適に用いられる。脂肪族飽和炭化水素およ
び脂環式飽和炭化水素の炭素数は好ましくは5〜14、
更に好ましくは6〜12であり、例えば、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデ
カン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、シクロオ
クタン、メチルシクロオクタン、デカリン、メチルデカ
リン、ジメチルデカリン等が挙げられる。
【0017】溶媒の使用量は、溶媒への2,6−DMN
の溶解度、DMN異性化反応生成物中の2,6−DMN
濃度、操作温度、スラリー濃度等を勘案して決められ
る。すなわち溶媒の使用量は結晶化温度が室温付近とな
るようにすることが好ましい。室温以下の低温で結晶化
を行う場合は冷却に要するエネルギーが必要であり、あ
まり高温で行う場合は加熱にエネルギーを要することと
なる。結晶化させたときの析出結晶量は多い方が、単位
操作当たりの結晶収率が高くなり好ましいが、結晶量が
多くなり過ぎると、輸送、撹拌等のハンドリングが困難
になり、通常はスラリー濃度10〜40%が好ましい。
例えば、1,5−DMN、1,6−DMN、2,6−D
MN濃度がそれぞれ8%、46%、46%のDMN異性
体混合物とその1/2重量のノルマルヘプタンを加熱、
混合して全体を液体とし、これを25℃に冷却した時、
スラリー濃度は約20%となる。
の溶解度、DMN異性化反応生成物中の2,6−DMN
濃度、操作温度、スラリー濃度等を勘案して決められ
る。すなわち溶媒の使用量は結晶化温度が室温付近とな
るようにすることが好ましい。室温以下の低温で結晶化
を行う場合は冷却に要するエネルギーが必要であり、あ
まり高温で行う場合は加熱にエネルギーを要することと
なる。結晶化させたときの析出結晶量は多い方が、単位
操作当たりの結晶収率が高くなり好ましいが、結晶量が
多くなり過ぎると、輸送、撹拌等のハンドリングが困難
になり、通常はスラリー濃度10〜40%が好ましい。
例えば、1,5−DMN、1,6−DMN、2,6−D
MN濃度がそれぞれ8%、46%、46%のDMN異性
体混合物とその1/2重量のノルマルヘプタンを加熱、
混合して全体を液体とし、これを25℃に冷却した時、
スラリー濃度は約20%となる。
【0018】このように溶媒使用量は種々の因子により
変化するが、通常はDMN異性化反応生成物に対し0.
01〜20重量倍の範囲であり、好ましくは、0.1〜
10重量倍である。溶媒使用量がこの範囲よりも小さい
と、2,6−DMN結晶性状の改善効果が小さく、濾過
が困難な結晶しか得られない。溶媒使用量がこの範囲を
越えても結晶性状の改善効果は乏しく、結晶化槽が大き
くなり、プロセスの経済性が低くなる。
変化するが、通常はDMN異性化反応生成物に対し0.
01〜20重量倍の範囲であり、好ましくは、0.1〜
10重量倍である。溶媒使用量がこの範囲よりも小さい
と、2,6−DMN結晶性状の改善効果が小さく、濾過
が困難な結晶しか得られない。溶媒使用量がこの範囲を
越えても結晶性状の改善効果は乏しく、結晶化槽が大き
くなり、プロセスの経済性が低くなる。
【0019】溶媒共存下でDMN混合液から2,6−D
MNを結晶として析出させる際に用いる結晶化槽には特
に制限はなく、通常再結晶操作に用いられるものをその
まま用いることができる。また結晶を析出させた後、結
晶を母液から分離するための装置にも特に制限はなく、
固液分離に通常用いられるもの、例えば遠心分離機、フ
ィルター等をそのまま用いることができる。通常結晶は
固液分離機にて分離された後、リンスされる。このリン
スには結晶化の際に用いたものと同じ溶媒を用いること
が好ましい。
MNを結晶として析出させる際に用いる結晶化槽には特
に制限はなく、通常再結晶操作に用いられるものをその
まま用いることができる。また結晶を析出させた後、結
晶を母液から分離するための装置にも特に制限はなく、
固液分離に通常用いられるもの、例えば遠心分離機、フ
ィルター等をそのまま用いることができる。通常結晶は
固液分離機にて分離された後、リンスされる。このリン
スには結晶化の際に用いたものと同じ溶媒を用いること
が好ましい。
【0020】結晶化による精製は、先にも記したよう
に、生成する結晶の性状により濾過分離の操作性、得ら
れる結晶の純度が大きく影響されることが知られてい
る。すなわち前述の如くDMN異性化反応生成物から析
出させた2,6−DMN結晶は鱗片状であり、濾過性が
非常に悪い。しかしDMN異性体混合液から1,5−D
MNを析出させた場合、1,5−DMN結晶は大きな板
状結晶となり、濾過性は極めて良い。このように結晶性
状は、置換基の位置が変わっただけでも大きく変化し、
その物質特有の性質に由来する。
に、生成する結晶の性状により濾過分離の操作性、得ら
れる結晶の純度が大きく影響されることが知られてい
る。すなわち前述の如くDMN異性化反応生成物から析
出させた2,6−DMN結晶は鱗片状であり、濾過性が
非常に悪い。しかしDMN異性体混合液から1,5−D
MNを析出させた場合、1,5−DMN結晶は大きな板
状結晶となり、濾過性は極めて良い。このように結晶性
状は、置換基の位置が変わっただけでも大きく変化し、
その物質特有の性質に由来する。
【0021】本発明により脂肪族飽和炭化水素または脂
環式飽和炭化水素の溶媒を共存させた状態で結晶化を行
うことにより、2,6−DMN結晶の性状が改善され、
工業的に容易に結晶化分離を行うことができる。溶媒と
して芳香族炭化水素を用いても2,6−DMN結晶の性
状は改善できるが、脂肪族や脂環式の飽和炭化水素の方
が効果が大きい。また通常は2,6−DMNの得率を上
げるため、結晶を分離した後の母液は異性化に供され、
その異性化生成液を再び結晶化する方式が採られるが、
溶媒として芳香族炭化水素を用いて結晶化を行った場
合、結晶を分離した後の母液には芳香族炭化水素が含ま
れることとなり、この芳香族炭化水素は異性化工程にお
いてDMNと不均化を起こしDMN得率を低下させるの
で、工業的見地から結晶化の際の共存物としては不適当
である。
環式飽和炭化水素の溶媒を共存させた状態で結晶化を行
うことにより、2,6−DMN結晶の性状が改善され、
工業的に容易に結晶化分離を行うことができる。溶媒と
して芳香族炭化水素を用いても2,6−DMN結晶の性
状は改善できるが、脂肪族や脂環式の飽和炭化水素の方
が効果が大きい。また通常は2,6−DMNの得率を上
げるため、結晶を分離した後の母液は異性化に供され、
その異性化生成液を再び結晶化する方式が採られるが、
溶媒として芳香族炭化水素を用いて結晶化を行った場
合、結晶を分離した後の母液には芳香族炭化水素が含ま
れることとなり、この芳香族炭化水素は異性化工程にお
いてDMNと不均化を起こしDMN得率を低下させるの
で、工業的見地から結晶化の際の共存物としては不適当
である。
【0022】2,6−DMNはこれらの炭化水素に対し
ある程度の溶解性を有している。従って該炭化水素を用
いることにより、同一の2,6−DMN結晶収率を得る
ためには結晶化温度を下げる必要がある。必要な結晶化
温度の低下は、炭化水素の種類、使用量等によって変化
する。脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽和炭化水素の溶
媒、例えば溶媒としてノルマルヘプタンをDMN混合液
と等重量用いた場合、2,6−DMNが析出し始める温
度は、溶媒を用いない場合に比べ約25℃低くなる。結
晶化温度が低下することは冷却に要するエネルギーを増
大させることとなるので、脂肪族飽和炭化水素や脂環式
飽和炭化水素の共存は通常は工業的には好ましくない。
従って本発明は通常は工業的には好ましくない成分を共
存させるものと見られるが、2,6−DMN結晶の性状
が著しく改善されるので、その欠点を補って余りある効
果を得ることができる。
ある程度の溶解性を有している。従って該炭化水素を用
いることにより、同一の2,6−DMN結晶収率を得る
ためには結晶化温度を下げる必要がある。必要な結晶化
温度の低下は、炭化水素の種類、使用量等によって変化
する。脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽和炭化水素の溶
媒、例えば溶媒としてノルマルヘプタンをDMN混合液
と等重量用いた場合、2,6−DMNが析出し始める温
度は、溶媒を用いない場合に比べ約25℃低くなる。結
晶化温度が低下することは冷却に要するエネルギーを増
大させることとなるので、脂肪族飽和炭化水素や脂環式
飽和炭化水素の共存は通常は工業的には好ましくない。
従って本発明は通常は工業的には好ましくない成分を共
存させるものと見られるが、2,6−DMN結晶の性状
が著しく改善されるので、その欠点を補って余りある効
果を得ることができる。
【0023】脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽和炭化水素
の溶媒を共存させることにより析出する2,6−DMN
結晶の性状が改善される原因についてははっきりしな
い。スラリー中の結晶濃度が高いとき小さな結晶ができ
易いことが知られているが、溶媒を用いることによりス
ラリー中の結晶濃度を下げる効果によるものではない。
即ち、DMN異性化反応生成物を単独で冷却して2,6
−DMNを析出させ、結晶濃度25%のスラリーを作っ
て得られた結晶に比べ、脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽
和炭化水素とDMN異性化反応生成物とを混合後冷却し
て2,6−DMNを析出させ、結晶濃度25%のスラリ
ーを作って得られた結晶は性状が良く、前者は濾過が困
難であるのに対し、後者は容易に濾過することができ
る。
の溶媒を共存させることにより析出する2,6−DMN
結晶の性状が改善される原因についてははっきりしな
い。スラリー中の結晶濃度が高いとき小さな結晶ができ
易いことが知られているが、溶媒を用いることによりス
ラリー中の結晶濃度を下げる効果によるものではない。
即ち、DMN異性化反応生成物を単独で冷却して2,6
−DMNを析出させ、結晶濃度25%のスラリーを作っ
て得られた結晶に比べ、脂肪族飽和炭化水素や脂環式飽
和炭化水素とDMN異性化反応生成物とを混合後冷却し
て2,6−DMNを析出させ、結晶濃度25%のスラリ
ーを作って得られた結晶は性状が良く、前者は濾過が困
難であるのに対し、後者は容易に濾過することができ
る。
【0024】2,6−DMNの液相酸化方法としては特
に制限はなく、従来公知の様々な方法を用いることがで
きるが、一般的には、酢酸などの溶媒中においてCo−
Mn−Br系触媒の存在下、分子状酸素により液相酸化
する方法を挙げることができる。具体的には、酢酸また
は少量の水を含む含水酢酸を溶媒とし、これに触媒とし
てコバルト化合物、マンガン化合物および臭素化合物を
添加し、圧力5〜40kg/cm2 G 、温度180〜250
℃程度の条件下、2,6−DMNを酸素含有ガスで酸化
することにより、80%以上の高い収率で2,6−ナフ
タレンジカルボン酸が生成する。この際、触媒のコバル
ト化合物、マンガン化合物および臭素化合物は2,6−
DMN1モルに対し、コバルト原子として0.002〜
0.1モル、マンガン原子として0.01〜0.2モル
および臭素原子として0.01〜0.2モルの割合で用
いられる。
に制限はなく、従来公知の様々な方法を用いることがで
きるが、一般的には、酢酸などの溶媒中においてCo−
Mn−Br系触媒の存在下、分子状酸素により液相酸化
する方法を挙げることができる。具体的には、酢酸また
は少量の水を含む含水酢酸を溶媒とし、これに触媒とし
てコバルト化合物、マンガン化合物および臭素化合物を
添加し、圧力5〜40kg/cm2 G 、温度180〜250
℃程度の条件下、2,6−DMNを酸素含有ガスで酸化
することにより、80%以上の高い収率で2,6−ナフ
タレンジカルボン酸が生成する。この際、触媒のコバル
ト化合物、マンガン化合物および臭素化合物は2,6−
DMN1モルに対し、コバルト原子として0.002〜
0.1モル、マンガン原子として0.01〜0.2モル
および臭素原子として0.01〜0.2モルの割合で用
いられる。
【0025】反応終了液から、公知の手段により2,6
−ナフタレンジカルボン酸を取り出す。酸化反応形式と
しては、回分式、連続式のいずれであっても良い。得ら
れた2,6−ナフタレンジカルボン酸は更に公知の手段
によりエステル化が行われ、高純度の2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルが得られる。本発明の2,6−
DMNの製造方法によれば、例えばo−キシレンとブタ
ジエンを原料として得られる1,5−DMNを主成分と
するDMN混合物の異性化反応生成物から、高純度2,
6−DMNを、効率良く、高い得率で、かつ工業的にも
有利に製造することができる。このようにして得られた
2,6−DMNを液相酸化することにより、高性能ポリ
エステルの原料などに有用な2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルや高純度2,6−ナフタレンジカルボン
酸が極めて有利に製造される。
−ナフタレンジカルボン酸を取り出す。酸化反応形式と
しては、回分式、連続式のいずれであっても良い。得ら
れた2,6−ナフタレンジカルボン酸は更に公知の手段
によりエステル化が行われ、高純度の2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルが得られる。本発明の2,6−
DMNの製造方法によれば、例えばo−キシレンとブタ
ジエンを原料として得られる1,5−DMNを主成分と
するDMN混合物の異性化反応生成物から、高純度2,
6−DMNを、効率良く、高い得率で、かつ工業的にも
有利に製造することができる。このようにして得られた
2,6−DMNを液相酸化することにより、高性能ポリ
エステルの原料などに有用な2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルや高純度2,6−ナフタレンジカルボン
酸が極めて有利に製造される。
【0026】
【実施例】以下に実施例及び比較例を以て本発明の方法
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお以下の各実施例、比較例に
おける各成分の濃度はガスクロマトグラフィーにより求
めた。
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお以下の各実施例、比較例に
おける各成分の濃度はガスクロマトグラフィーにより求
めた。
【0027】参考例1 オルトキシレンとブタジエンを原料として合成された
1,5−DMNを主成分とするDMNをHFを触媒とし
て用いて異性化し、表1に示した組成のDMN異性化反
応生成物を得た。
1,5−DMNを主成分とするDMNをHFを触媒とし
て用いて異性化し、表1に示した組成のDMN異性化反
応生成物を得た。
【0028】参考例2 オルトキシレンとブタジエンを原料として合成された
1,5−DMNを主成分とするDMNをH型モルデナイ
ト(東ソー製)を触媒として用いて異性化し、表1に示
した組成のDMN異性化反応生成物を得た。
1,5−DMNを主成分とするDMNをH型モルデナイ
ト(東ソー製)を触媒として用いて異性化し、表1に示
した組成のDMN異性化反応生成物を得た。
【0029】
【表1】組成(wt%) 参考例1 参考例2 1,5-DMN 8.54 15.73 1,6-DMN 41.12 45.87 2,6-DMN 48.73 35.10 DMN 他異性体 0.14 0.39 低沸点物 0.60 1.80 高沸点物 0.87 1.11
【0030】実施例1 参考例1で得たDMN異性化反応生成物100gとノル
マルヘプタン100gを、撹拌機付きの400ccガラ
ス容器に採り、撹拌しながら75℃に昇温して全体を均
一な液とした。撹拌しながら50℃に冷却し、その後2
時間かけて20℃迄冷却し、同温度に30分保持して結
晶を析出させた。析出した結晶は盤状であった。次いで
内容物をG2グラスフィルター(標準最大孔径100〜
150μm)にて吸引濾過し、得られた結晶を分析した
ところ、2,6−DMN純度は91.3%であった。吸
引濾過後、20℃のノルマルヘプタン30gでリンス
し、表2に示す組成の結晶32.6gを得た。採取され
た結晶中の2,6−DMNの原料中の2,6−DMNに
対する百分率(以下、結晶収率と云う)は66.4%で
ある。
マルヘプタン100gを、撹拌機付きの400ccガラ
ス容器に採り、撹拌しながら75℃に昇温して全体を均
一な液とした。撹拌しながら50℃に冷却し、その後2
時間かけて20℃迄冷却し、同温度に30分保持して結
晶を析出させた。析出した結晶は盤状であった。次いで
内容物をG2グラスフィルター(標準最大孔径100〜
150μm)にて吸引濾過し、得られた結晶を分析した
ところ、2,6−DMN純度は91.3%であった。吸
引濾過後、20℃のノルマルヘプタン30gでリンス
し、表2に示す組成の結晶32.6gを得た。採取され
た結晶中の2,6−DMNの原料中の2,6−DMNに
対する百分率(以下、結晶収率と云う)は66.4%で
ある。
【0031】実施例2 ノルマルヘプタン100gに替えてシクロヘキサン60
gを用いた以外は実施例1と同様に操作して結晶を析出
させた。析出した結晶は盤状であった。次いで、内容物
をG2グラスフィルターにて吸引濾過した。結晶を分析
したところ、2,6−DMN純度は88.7%であっ
た。吸引濾過後、20℃のシクロヘキサン30gでリン
スし、表2に示す組成の結晶34.0gを得た。結晶収
率は69.1%である。
gを用いた以外は実施例1と同様に操作して結晶を析出
させた。析出した結晶は盤状であった。次いで、内容物
をG2グラスフィルターにて吸引濾過した。結晶を分析
したところ、2,6−DMN純度は88.7%であっ
た。吸引濾過後、20℃のシクロヘキサン30gでリン
スし、表2に示す組成の結晶34.0gを得た。結晶収
率は69.1%である。
【0032】比較例1 参考例1で得られたDMN異性化反応生成物200gを
用い、ノルマルヘプタンを用いなかった以外は実施例1
と同様にして結晶を析出させた。析出した結晶は細かく
鱗片状であった。次いで内容物をG2グラスフィルター
にて吸引濾過し、得られた結晶を分析したところ、2,
6−DMN純度は74.1%であった。吸引濾過後、2
0℃のノルマルヘプタン100gでリンスし、2,6−
DMN純度83.0%の結晶88.2gを得た。結晶収
率は75.1%である。
用い、ノルマルヘプタンを用いなかった以外は実施例1
と同様にして結晶を析出させた。析出した結晶は細かく
鱗片状であった。次いで内容物をG2グラスフィルター
にて吸引濾過し、得られた結晶を分析したところ、2,
6−DMN純度は74.1%であった。吸引濾過後、2
0℃のノルマルヘプタン100gでリンスし、2,6−
DMN純度83.0%の結晶88.2gを得た。結晶収
率は75.1%である。
【0033】比較例2 参考例1で得られたDMN異性化反応生成物200g
を、実施例1で用いた400ccガラス製容器に採り、
75℃にて全量を溶解した後、2時間かけて45℃迄冷
却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。析出
した結晶は細かく鱗片状であった。次いで、内容物をG
2グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分
析したところ、2,6−DMN純度は78.2%であっ
た。吸引濾過後、20℃のノルマルヘプタン100gで
リンスし、2,6−DMN純度84.7%の結晶74.
6gを得た。結晶収率は64.8%である。結晶収率は
実施例1とほぼ同等であるが、実施例1に比べリンスに
使用したノルマルヘプタン量が多いにもかかわらず、
2,6−DMN純度が著しく低い。
を、実施例1で用いた400ccガラス製容器に採り、
75℃にて全量を溶解した後、2時間かけて45℃迄冷
却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。析出
した結晶は細かく鱗片状であった。次いで、内容物をG
2グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分
析したところ、2,6−DMN純度は78.2%であっ
た。吸引濾過後、20℃のノルマルヘプタン100gで
リンスし、2,6−DMN純度84.7%の結晶74.
6gを得た。結晶収率は64.8%である。結晶収率は
実施例1とほぼ同等であるが、実施例1に比べリンスに
使用したノルマルヘプタン量が多いにもかかわらず、
2,6−DMN純度が著しく低い。
【0034】実施例3 ノルマルヘプタンに替えてトルエンを用いた以外は実施
例1と同様に結晶化、濾過、リンスを行い、表2に示す
組成の結晶29.6gを得た。結晶収率は57.4%で
ある。析出した結晶はDMN異性化反応生成物をそのま
ま冷却した場合よりは大きいが、ノルマルヘプタンを用
いた場合に比べ小さかった。また得られた結晶の純度
は、DMN異性化反応生成物をそのまま冷却した場合よ
りは高いが、ノルマルヘプタンを用いた場合に比べ低
い。
例1と同様に結晶化、濾過、リンスを行い、表2に示す
組成の結晶29.6gを得た。結晶収率は57.4%で
ある。析出した結晶はDMN異性化反応生成物をそのま
ま冷却した場合よりは大きいが、ノルマルヘプタンを用
いた場合に比べ小さかった。また得られた結晶の純度
は、DMN異性化反応生成物をそのまま冷却した場合よ
りは高いが、ノルマルヘプタンを用いた場合に比べ低
い。
【0035】実施例4 参考例2で得られたDMN異性化反応生成物100gと
イソオクタン100gを用い、50℃から0℃まで3時
間で冷却した以外は実施例1と同様にして結晶を析出さ
せた。析出した結晶は盤状であった。次いで内容物をG
2グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分
析したところ、2,6−DMN純度は86.3%であっ
た。吸引濾過後、0℃のイソオクタン30gでリンス
し、表2に示す組成の結晶24.8gを得た。結晶収率
は70.1%である。
イソオクタン100gを用い、50℃から0℃まで3時
間で冷却した以外は実施例1と同様にして結晶を析出さ
せた。析出した結晶は盤状であった。次いで内容物をG
2グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分
析したところ、2,6−DMN純度は86.3%であっ
た。吸引濾過後、0℃のイソオクタン30gでリンス
し、表2に示す組成の結晶24.8gを得た。結晶収率
は70.1%である。
【0036】
【表2】 組成(wt%) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 1,5-DMN 0.12 0.15 0.91 0.21 1,6-DMN 0.56 0.73 4.39 0.61 2,6-DMN 99.31 99.10 94.54 99.15 DMN 他異性体 <0.01 <0.01 0.01 <0.01 低沸点物 <0.01 0.01 0.06 0.02 高沸点物 0.01 0.01 0.09 0.01
【0037】比較例3 参考例2で得られたDMN異性化反応生成物200g
を、実施例1で用いた400ccガラス製容器に採り、
75℃にて全量を溶解した後、2時間かけて45℃迄冷
却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。析出
した結晶は細かく鱗片状であった。次いで内容物をG2
グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分析
したところ、2,6−DMN純度は68.5%であっ
た。吸引濾過後、20℃のノルマルヘプタン100gで
リンスし、2,6−DMN純度77.3%の結晶30.
5gを得た。結晶収率は33.6%である。結晶化時の
結晶濃度は実施例4とほぼ同等である。しかし析出した
結晶の性状が悪いため、実施例4に比べリンス液量が多
いにもかかわらず得られた結晶の純度は著しく悪い。
を、実施例1で用いた400ccガラス製容器に採り、
75℃にて全量を溶解した後、2時間かけて45℃迄冷
却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。析出
した結晶は細かく鱗片状であった。次いで内容物をG2
グラスフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分析
したところ、2,6−DMN純度は68.5%であっ
た。吸引濾過後、20℃のノルマルヘプタン100gで
リンスし、2,6−DMN純度77.3%の結晶30.
5gを得た。結晶収率は33.6%である。結晶化時の
結晶濃度は実施例4とほぼ同等である。しかし析出した
結晶の性状が悪いため、実施例4に比べリンス液量が多
いにもかかわらず得られた結晶の純度は著しく悪い。
【0038】実施例5 1,5−DMNを主とするDMN異性体混合物と、1,
7−DMNを主とするDMN異性体混合物を混合し、H
モルデナイトを触媒として異性化を行い表3に示す組成
のDMN異性化反応生成物(結晶化原料)を得た。この
DMN異性化反応生成物100gとノルマルヘプタン1
00gを撹拌機付きの400ccガラス容器に採り、撹
拌しながら75℃に昇温して全体を均一な液とした。撹
拌しながら50℃に冷却し、その後3時間かけて10℃
迄冷却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。
析出した結晶は盤状であった。次いで内容物をG2グラ
スフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分析した
ところ、2,6−DMN純度は90.7%であった。吸
引濾過後、10℃のノルマルヘプタン30gでリンス
し、表3に示す組成の結晶24.1gを得た。結晶収率
は60.6%である。
7−DMNを主とするDMN異性体混合物を混合し、H
モルデナイトを触媒として異性化を行い表3に示す組成
のDMN異性化反応生成物(結晶化原料)を得た。この
DMN異性化反応生成物100gとノルマルヘプタン1
00gを撹拌機付きの400ccガラス容器に採り、撹
拌しながら75℃に昇温して全体を均一な液とした。撹
拌しながら50℃に冷却し、その後3時間かけて10℃
迄冷却し、同温度に30分保持して結晶を析出させた。
析出した結晶は盤状であった。次いで内容物をG2グラ
スフィルターにて吸引濾過し、得られた結晶を分析した
ところ、2,6−DMN純度は90.7%であった。吸
引濾過後、10℃のノルマルヘプタン30gでリンス
し、表3に示す組成の結晶24.1gを得た。結晶収率
は60.6%である。
【0039】実施例6 実施例5と同様の結晶化原料を用い、ノルマルヘプタン
に代えてデカリンを用いた以外は実施例5と同様に結晶
化、濾過、リンスを行い、表3に示す組成の結晶12.
0gを得た。結晶収率は59.4%である。
に代えてデカリンを用いた以外は実施例5と同様に結晶
化、濾過、リンスを行い、表3に示す組成の結晶12.
0gを得た。結晶収率は59.4%である。
【0040】
【表3】 組成(wt%) 結晶化原料 実施例5 実施例6 1,5-DMN 11.12 0.11 0.10 1,6-DMN 35.09 0.36 0.31 2,6-DMN 39.44 99.13 99.25 1,7-DMN 5.43 0.03 0.04 2,7-DMN 4.71 0.31 0.25 OtherDMN 2.03 0.03 0.02 低沸点物 1.36 0.02 0.02 高沸点物 0.82 0.01 0.01
【0041】実施例7 酢酸288.9 gに、水3.2 g、酢酸コバルト(4水塩)0.
64g 、酢酸マンガン(4水塩)5.35g、臭化水素(47%
水溶液)1.94gを混合し溶解させ触媒液を調合した。次
に攪拌機,還流冷却器及び原料送液ポンプを備えた 0.5
Lチタン製オートクレーブ (反応器) に、前記の触媒液
120gを仕込んだ。残りの触媒液 180gを、実施例1よ
り得た2,6-ジメチルナフタレン (DMN)30gと混合し
原料供給槽に仕込み、加熱してDMNを溶解させ、原料
液を調製した。窒素で反応系内の圧力を18 kg/cm2 G に
調整し、攪拌しながら温度 200℃に加熱した。温度およ
び圧力が安定した後、原料液及び圧縮空気を反応器に供
給して酸化反応を開始した。排ガス中の酸素濃度が2容
量%になるように供給空気流量を調節しながら、原料液
を1時間かけて連続的に供給した。この時の反応器内の
酸素分圧は0.12 kg/cm2 (絶対圧) である。原料液の供
給終了後、空気の供給を9分間継続した。反応終了後、
オートクレーブを室温まで冷却して反応生成物を取り出
し、ガラスフィルターで吸引濾過し結晶を分離後、水を
20重量%含む酢酸80gでリンス洗浄した。分離ケーキは
重量測定後、乾燥器で乾燥し、粗2,6-ナフタレンジカル
ボン酸(NDA)結晶 40.82gを得た。乾燥結晶中の2,
6-NDA純度は96.8重量%、供給した2,6-DMN基準の
2,6-NDA収率は95.2モル%であった。
64g 、酢酸マンガン(4水塩)5.35g、臭化水素(47%
水溶液)1.94gを混合し溶解させ触媒液を調合した。次
に攪拌機,還流冷却器及び原料送液ポンプを備えた 0.5
Lチタン製オートクレーブ (反応器) に、前記の触媒液
120gを仕込んだ。残りの触媒液 180gを、実施例1よ
り得た2,6-ジメチルナフタレン (DMN)30gと混合し
原料供給槽に仕込み、加熱してDMNを溶解させ、原料
液を調製した。窒素で反応系内の圧力を18 kg/cm2 G に
調整し、攪拌しながら温度 200℃に加熱した。温度およ
び圧力が安定した後、原料液及び圧縮空気を反応器に供
給して酸化反応を開始した。排ガス中の酸素濃度が2容
量%になるように供給空気流量を調節しながら、原料液
を1時間かけて連続的に供給した。この時の反応器内の
酸素分圧は0.12 kg/cm2 (絶対圧) である。原料液の供
給終了後、空気の供給を9分間継続した。反応終了後、
オートクレーブを室温まで冷却して反応生成物を取り出
し、ガラスフィルターで吸引濾過し結晶を分離後、水を
20重量%含む酢酸80gでリンス洗浄した。分離ケーキは
重量測定後、乾燥器で乾燥し、粗2,6-ナフタレンジカル
ボン酸(NDA)結晶 40.82gを得た。乾燥結晶中の2,
6-NDA純度は96.8重量%、供給した2,6-DMN基準の
2,6-NDA収率は95.2モル%であった。
【0042】
【発明の効果】以上の実施例より明らかなように本発明
の方法によれば、DMN異性化反応生成物から2,6−
DMNを再結晶によって分離精製するに際し、2,6−
DMN結晶の性状が改善され、高純度の2,6−DMN
結晶を高収率で採取することができる。本発明の方法は
2,6−DMN結晶が容易に分離されることから工業的
に極めて有利な方法である。また得られた2,6−DM
Nを液相酸化することにより、高性能ポリエステルの原
料などに有用な2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルや高純度2,6−ナフタレンジカルボン酸が極めて有
利に製造される。従って、本発明の工業的意義は非常に
大きい。
の方法によれば、DMN異性化反応生成物から2,6−
DMNを再結晶によって分離精製するに際し、2,6−
DMN結晶の性状が改善され、高純度の2,6−DMN
結晶を高収率で採取することができる。本発明の方法は
2,6−DMN結晶が容易に分離されることから工業的
に極めて有利な方法である。また得られた2,6−DM
Nを液相酸化することにより、高性能ポリエステルの原
料などに有用な2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルや高純度2,6−ナフタレンジカルボン酸が極めて有
利に製造される。従って、本発明の工業的意義は非常に
大きい。
Claims (5)
- 【請求項1】溶媒の存在下、ジメチルナフタレン異性化
反応生成物から2,6-ジメチルナフタレンを結晶化するこ
とを特徴とする2,6-ジメチルナフタレンの製造方法。 - 【請求項2】脂肪族飽和炭化水素および脂環式飽和炭化
水素から選ばれた一種以上の溶媒を用いる請求項1記載
の2,6-ジメチルナフタレンの製造方法。 - 【請求項3】ジメチルナフタレン異性化反応生成物が、
オルトキシレンとブタジエンを原料として合成された1,
5-ジメチルナフタレンの異性化反応生成物、および/ま
たは該異性化反応生成物から2,6-ジメチルナフタレン結
晶を分離した母液の異性化反応生成物である請求項1ま
たは請求項2記載の2,6-ジメチルナフタレンの製造方
法。 - 【請求項4】請求項1〜3の何れかに記載の得られた2,
6-ジメチルナフタレンを液相酸化することを特徴とする
2,6-ナフタレンジカルボン酸の製造方法。 - 【請求項5】請求項4に記載の得られた2,6-ナフタレン
ジカルボン酸をエステル化することを特徴とする2,6-ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9036556A JPH09291045A (ja) | 1996-02-28 | 1997-02-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4123296 | 1996-02-28 | ||
| JP8-41232 | 1996-02-28 | ||
| JP9036556A JPH09291045A (ja) | 1996-02-28 | 1997-02-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09291045A true JPH09291045A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=26375622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9036556A Pending JPH09291045A (ja) | 1996-02-28 | 1997-02-20 | 2,6−ジメチルナフタレンの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09291045A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006070000A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | ナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造方法 |
| WO2008050691A1 (en) | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for production of 2,6-dimethyl-1-naphthaldehyde |
-
1997
- 1997-02-20 JP JP9036556A patent/JPH09291045A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006070000A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | ナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造方法 |
| WO2008050691A1 (en) | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for production of 2,6-dimethyl-1-naphthaldehyde |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
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|
| A02 | Decision of refusal |
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