JPH09291428A - 仮撚加工機 - Google Patents

仮撚加工機

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JPH09291428A
JPH09291428A JP35490696A JP35490696A JPH09291428A JP H09291428 A JPH09291428 A JP H09291428A JP 35490696 A JP35490696 A JP 35490696A JP 35490696 A JP35490696 A JP 35490696A JP H09291428 A JPH09291428 A JP H09291428A
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heater
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俊正 黒田
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照邦 生田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 捲縮率と染着率とのピーク温度差を従来
よりも近づけ、ヒーター温度に対するそれらの勾配をナ
ダラカにすることにより加工時のヒーター温度に対する
捲縮斑、染着斑を少なくし、且つ短時間セットでの仮撚
加工を可能としてヒーター長を短くしてコンパクトな設
備で加工出来る仮撚加工法を提供する。 【解決手段】 第1ヒーター3として、糸条通過溝13
を有し、溝底16が円弧状径路をなしたスリットガイド
15を糸条通過溝13に沿って具備した非接触ヒーター
を用い、その温度を350℃以上800℃以下、熱処理
時間を0.04秒以上0.12秒以下に維持して、実質
的にポリエチレンテレフタレートからなるポリエステル
繊維糸条Yを仮撚加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル繊維の
仮撚加工法に関し、特にポリエステル部分配向糸の同時
延伸仮撚加工においてヒーター汚れがなく、しかも得ら
れる加工糸の染着斑を低減させることのできる仮撚加工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維の仮撚加工を行
なう際には、仮撚具(スピンドル、フリクションディス
ク、ベルト等)により実撚を入れた部分に熱セット用の
第1ヒーターが用いられているが、このヒーターは接触
式の熱板で溝と曲率を有したものである。
【0003】この熱板の加熱方法は熱媒を用いるダウサ
ムボックスを有するものや、電熱ヒーターを埋込んだも
のであり、また、仮撚による実撚部のトルクが大であり
このトルク発生の為に糸条がヒーターから飛び出さない
様、溝と曲率を有したものとしている。
【0004】また、加工速度によりヒーター長さも異な
り、通常市販されている加工機のヒーター長は加工速度
100m/分位のものでは1m長程度、400m/分位
のものでは1.5m程度、600m/分位のものでは
2.0m程度、900m/分位のものでは2.5m程度
に設計されている。これらヒーター設計で基本的な考え
はヒーター温度を250℃以下にすることと、セット時
間を少なくとも0.17秒以上にすることである(これ
らの考えは、日本繊維機械学会「フィラメント加工 技
術マニュアル」上巻P90〜P94に詳細に述べられて
いる)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ポリエステ
ルの仮撚加工において、最大の欠点は錘内および錘間で
染斑が発生し易いことであり、且つこの原因は次のよう
に説明できる。
【0006】すなわち、第1ヒーター温度を上げて行く
と捲縮率が高くなり、ある最大値をとってから低下し、
一方、染着率はヒーター温度を上げて行くと低下し、あ
る最低値を取って急激に増大する。そして、この染着率
最低のヒーター温度が捲縮率最大のヒーター温度より低
温である。従ってこれらの間にはピーク温度差が存在す
るのである。
【0007】捲縮率からすれば捲縮率最大のヒーター温
度で加工を行なう方が好ましく、また捲縮の斑もあまり
発生しない。一方、染着斑の点からは染着率最低のヒー
ター温度で加工することが好ましいのであるが、この温
度で加工すると捲縮率が低いので通常はこれらのピーク
温度間で行なっているのであり、それ故にヒーター温度
の斑があれば、捲縮差、染着差が発生する条件になって
いる。
【0008】これとは別に、加工時の熱板に代えて非接
触ヒーターを第1ヒーターとして使用する考えもこれま
で種々提案されているが、非接触である為のバルーニン
グ制御が出来なかったり、またセット時間を0.2秒以
上必要であるとの考えのもとにメリットがなく、また錘
内・間差のコントロールが困難で実用化されていないの
が現実である。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のピーク温度差を従来よ
りも近づけ、しかもヒーター温度に対するそれらの勾配
をナダラカにすることにより加工時のヒーター温度に対
する捲縮斑、染着斑を少なくすることを主たる目的とす
る。
【0010】本発明の他の目的は、セット時間について
短時間セットでの仮撚加工が可能ならしめ、以てヒータ
ー長を短くしてコンパクトな設備で加工出来る仮撚加工
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、実質的にポリ
エチレンテレフタレートからなるポリエステル繊維を仮
撚加工する際に、第1ヒーターを非接触ヒーターとして
その温度を350℃以上800℃以下、熱処理時間を
0.04秒以上0.12秒に維持して仮撚加工すること
により、染斑が少なくヒーター汚れのない仮撚加工法を
提供するものである。
【0012】本発明で云う、実質的にポリエチレンテレ
フタレートからなるポリエステル繊維とは、繰返し単位
の85モル%以上がポリエチレンテレフタレートであ
り、必要に応じて少なくとも1種以上の共重合成分を共
重合して成る共重合ポリエステルでもよく、またこれら
ポリエステルは艶消剤、制電剤、防炎剤、滑剤等の添加
剤を含んでもよい。
【0013】次にポリエステル繊維の仮撚加工とは、第
1ヒーターのみで仮撚加工するワンヒータータイプのも
のと第1、第2ヒーターを用い第2ヒーターで第1ヒー
ターで熱セットされた高捲縮糸の高トルク糸をオーバー
フィード下またはアンダーフィード下で熱セットし低捲
縮性、低トルク性にするツーヒーター加工のものも含む
ものである。
【0014】本発明は、この様な仮撚加工において第1
ヒーターが非接触ヒーターで、そのヒーター温度が35
0℃以上800℃以下であつて熱処理時間が0.04秒
以上0.12秒以下である必要がある。
【0015】先ず、非接触ヒーターである必要性は、熱
処理時間を0.04秒〜0.12秒で行なうとき接触ヒ
ーターであるとそのヒーター温度が230℃〜280℃
位になり、この温度であると糸掛け時または断糸した
時、接触ヒーター上でポリエステルが融着しまたは融解
しヒーター上に溶融ポリマーが付着し清掃が困難とな
り、単なる清掃のみでは十分に付着ポリマーが取れない
為に次に糸掛けしてもすぐ断糸することになる。従っ
て、熱板型の第1ヒーターはその温度を230℃以上に
することは操業上問題であり、実用性がないが非接触ヒ
ーターであると熱伝達が悪い為ヒーター温度を上げ得る
のであるが、その時でも350℃以上にしておく必要性
がある。以下図面により更に詳しく説明する。
【0016】
【実施例】図1は現在広く使用されている高速仮撚機の
概略図で、原糸1は、フィードローラー2を通り、第1
ヒーター(熱板型の通常2.5m長)3に導入され、ガ
イド群4により方向変化され冷却プレート(通常2.5
m長)5を通り仮撚具(例えば、通常用いられている3
軸外接フリクションディスク)6により仮撚され、第1
デリベリーローラー7により引き取られる。
【0017】一方、ツーヒーター加工ならば第2ヒータ
ー(非接触ヒーター1.5m長)8に導入され、任意の
条件で熱セットされ、次の第2デリベリローラー9によ
り引き取られ11のワインダーで巻き取られる。
【0018】これに対し、図2は直線的に第1ヒータ
ー、冷却プレート、第2ヒーターを配置したもので、通
常400m/分以下の低速加工機のレイアウトである。
この場合でも3の第1ヒーター長は1.5〜2m位が使
用されている。
【0019】本発明で云う第1ヒーターは、図1、図2
の3に相当するもので、図3に概略図が示されている。
図3(イ)は非接触ヒーターの平面図で12はヒーター
の本体を示しており、このヒーター12には2本の溝1
3が2本設けてある。そしてこの溝13にはほぼ10c
m間隔で矢羽根型ガイド15が設けてあり、糸条Yはこ
のガイドにより定位置を走ることになる。
【0020】図3(ロ)は図3(イ)の横断面図であ
り、ヒーター本体12にはシーズヒーター14が嵌入さ
れており、溝にはガイド15が設置されており、糸条Y
はガイド15の底16を走行する。
【0021】糸条Yがこのガイド群を通る様子を側面か
ら見た図が図3(ハ)であり、従って糸条Yはガイド1
5の底部16をある曲率で次ぎ次ぎと走行する様になっ
ている。
【0022】本発明の非接触ヒーターは図3で示す如く
撚によるバルーニングを防止する為にガイドを設けたも
のが必要であり、この意味では完全な非接触ヒーターを
意図するものではない。そこで、図3(ハ)の17の位
置で測定される温度が350℃以上であることが必要で
あるが、この理由は350℃未満で若しも断糸した時ガ
イド等に溶融ポリマーが付着しそれがなかなか灰になら
ないが、350℃以上だと短時間で分解し灰になりスカ
ムとして残らないことに因る。その為に常にヒーター中
のガイドは新しい状態と変わらない状態で保たれるので
ありヒーター清掃も不要となる。勿論、350℃未満で
も仮撚加工は出来るが、その場合従来の概念であるセッ
ト時間が0.2秒以上と云う概念に近づき染斑の点でも
不利である。一方、800℃を越えると、セット時間も
0.04秒未満になることがあり、それに加えてヒータ
ーの耐久性が悪くなる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル繊維のセ
ット時間とヒーター温度の関係が図4の如くなることが
明確となり、これは従来の概念を変えるものである。
【0024】図4は仮撚捲縮率が最も高くなるヒーター
温度HTとセット時間(t)の関係を示しており、これ
らの間にはlogHT∞−Kt+Lの関係があり、Kと
Lの定数が同一ヒーターでセット時間を変更すると3ツ
のブロックA、B、Cに分かれるのである。そしてこの
関係は接触ヒーター、非接触ヒーターでも同一傾向を示
し、図4においてイが非接触ヒーター、ロが接触ヒータ
ーの場合である。
【0025】図4において、Aゾーン即ちセット時間が
0.12秒以上の場合は、従来の概念通りであり、この
ゾーンでは加工時の染斑が出やすい。これに対して本発
明の0.04〜0.12秒のセット時間のゾーンBで
は、染着率最低となるヒーター温度が捲縮率最大となる
ヒーター温度に近づき、従って両温度の間に差が小さく
なるばかりかそれらのプロフィールがなだらかになる
為、染斑も発生しにくいのである。
【0026】次に0.04秒以下のセット時間になる
と、捲縮率が十分上がらなくなりまたその加工糸強度も
低下するので好ましくない。故に捲縮率も高く強度も低
下しないで、染着安定性のよいBゾーン即ちセット時間
が0.04秒以上0.12秒以下が好ましく、且つ操業
上から非接触ヒーターが好ましく、その温度範囲はセッ
ト時間と実用化のためから350℃以上800℃以下と
なるのである。
【0027】図5(イ)に図4Aゾーンでのヒーター温
度に対する捲縮率と染着率の関係が示してある。セット
時間が0.12秒以上の時には捲縮率が最大になるA点
のヒーター温度と染着率最低になるB点のヒーター温度
差△Tが大であり、それぞれのプロフィールもかなり急
激であるに対し、図5(ロ)は図4のBゾーンでの様子
を示すもので、即ちセット時間が0.04秒〜0.12
秒の間ではB点がA点に近づき△Tが小さくなり、また
それぞれのプロフィールもなだらかになっている。
【0028】従って本発明においてセット時間が0.0
4秒以上0.12秒以下で非接触ヒーター温度を350
℃〜800℃で仮撚加工すれば、染着安定性がよく加工
出来ることが理解出来よう。また、セット時間が従来概
念より短時間でよい為にヒーター長が900m/分加工
の従来ヒーターであると2.5mが使用されているが、
同速加工だと本発明は60cm〜1.8m長でより好ま
しくは65cm〜70cm長で十分であり、かなり設備
のコンパクト化が可能である。またヒーター長の短縮の
みならず、冷却板長も従来の概念で900m/分加工機
には2.5mが使用されているが加工デニールにより最
も好ましい長さは異なるが、30デニール位だと60c
m長で、150de位だとlm長位で良好に加工出来る
のであり、従ってこれらを組み合せた考えであると図2
で示した如き糸道を曲げないでストレートに出来、従来
の400m/分位の加工機の大きさで900m/分加工
が出来るのである。
【0029】しかも、本発明によれば、建屋の高さや広
さが従来加工機よりも少さくて能力の大きな設備が設け
られるという大きな利点があるばかりか従来の熱板型ヒ
ーターではスカム発生が経時的に発生し、10日間〜1
ケ月でヒーター清掃を必要としていたが、このようなヒ
ーター清掃も不要となるのである。
【0030】
【実施例1】酸化チタンを0.03重量%含有する固有
粘度〔η〕=0.63のポリエチレンテレフタレートを
295℃で溶融し、吐出温度285℃で高速紡糸し、複
屈折△n=0.045の部分配向糸(POY)115デ
ニール36フィラメント糸と△n=0.042のPOY
225デニール48フィラメント糸を得た。
【0031】これらの原糸2種を図2のレイアウトにお
いて第1ヒーター3として40cm長と70cm長の非
接触ヒーター、冷却板5としてlm長を使用して加工し
た。比較例として接触熱板型ヒーターも1mと50cm
長を使用した。
【0032】加工条件はPOYである為に同時延伸仮撚
法で行ない、延伸倍率1.55倍、仮撚数はPOY22
5de/48filのものについては2300回/m、
115de/36filのものについては3200回/
mになる様、仮撚具(ベルト仮撚法)を調整し、セット
時間は加工速度を変化させながら変更し、ワンヒーター
仮撚糸を得た。
【0033】その際、ヒーター温度に対する捲縮率(T
C)が最大になるヒーター温度HTTCと染着率が最低
になるヒーター温度HTLを検討した。そしてこれら加
工糸の加工条件とTC、HTTC、HTL、セット時間
および△T=HTTC−HTL、加工糸の強度(St)
を表1に示した。
【0034】
【表1】 この表1の捲縮率TCは、加工糸が1500デニールに
なる様、綛にとり、デニール当り2mgの軽荷重を掛け
沸水中で20分間処理し、その後20℃65%RHの室
で一昼夜自然乾燥した後、デニール当り200mgの重
荷重を掛け1分間放置後の長さをl、その後重荷重を
取り除き軽荷重に変更し、1分後の長さlを測定し、
次式で計算される。 TC(%)=100×(l−l)/l 一方、染着率差は加工糸を筒編し、60℃で温水で精練
後、イーストマンポリエステルブルーGLFを編地重量
に対し4重量%を溶比100:1に溶解させ、室温から
ボイルするまで30分間で昇温させながら染色し、ボイ
ル状態で更に30分間染色し、その後取り出し水洗脱水
後、100℃熱風乾燥機で乾燥後、分光光度計でL値を
測定し最も淡染化した第1ヒーター温度をもってHTL
とした。表1のNo.で丸で囲んだものが本発明のもの
である。他のNo.のものは比較例である。No.1、
2、6のものはTCおよび強度が大であるが同時に△T
も大であり、図5(イ)の様なプロフィールを示してい
る為染斑が発生しやすい。また、No.1、6は非接触
のヒーター温度が235℃、360℃で特にNo.1の
ものはヒーター内で断糸した時、ガイドに付着し清掃が
困難であつた。No.5、9はセット時間が短かい為、
TCも小であり同時に強度低下が大である。これらに対
し本発明に当たるNo.3、4、7、8はTC、強度も
大であり、しかも△Tも小さくなっている。更にヒータ
ー温度も350℃以上になっている為、断糸してもガイ
ドに付着したものが短時間で分解し清掃が不要であっ
た。また、スカムが付着することなく、常にきれいな状
態で加工出来た。No.10は従来の加工知識上のもの
であり、TC、強度は良好であるが△Tが大であり、N
o.11、12、13のものはセット時間からは本発明
内であるが接触ヒーターを使用している為、ヒーター温
度が融点以上になつており、ヒーター上のスカム発生が
特に大であり、また断糸すると融着物が付着し清掃か非
常に困難であつた。No.14はセット時間が図4のC
ゾーンに入る為、TC、強度も特に低い。次にNo.1
5、19のものはNo.1、2と同様な傾向であり従来
の概念上のものである。No.16、17,20、2
1、22のものは本発明内のものであり全ての点で良好
であった。また、No.18、23のものはNo.5、
9と同様、TC、強度低下大であり好ましくはないもの
である。
【0035】以上の実施例からも理解される如く、本発
明のものは捲縮性、強度,染斑共に良好な加工糸が得ら
れ、操業上からも設備がコンパクトになり、また清掃特
にヒータースカムの問題を解決しうるものであり、従来
の仮撚加工糸製造概念を打破したものである。また、今
迄にも非接触ヒーターを第1ヒーターに使用する考えは
提供されてはいたか、単なるアイデアに過ぎず本発明の
如くセット時間と温度の関係を明確にし、バルーニング
規制をも提供したもので初めて実用化出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常使用されている高速仮撚機のレイアウトを
示す略線図である。
【図2】中速仮撚機のレイアウトを示す略線図である。
【図3】本発明を実施するに好ましく使用される非接触
タイプの第1ヒーターの概略図であり、(イ)は平面
図、(ロ)は(イ)の横断面図、(ハ)は糸条Yがこの
ガイド群を通る様子を側面から見た図である。
【図4】第1ヒーター温度とそのセット時間の関係を示
すグラフである。
【図5】第1ヒーター温度と捲縮率、染着率の関係を示
すグラフであり、(イ)はセット時間が0.12秒以上
を示し、(ロ)はセット時間が0.04〜0.12秒を
示す。
【符号の説明】
1 原糸 2 フィードローラー 3 第1ヒーター 4 ガイド群 5 冷却プレート 6 仮撚具 7 第1デリベリーローラー 8 第2ヒーター 9 第2デリベリローラー 11 ワインダー 12 非接触ヒーター本体 13 糸条通過溝 14 シーズヒーター 15 スリットガイド 16 ガイド15の底 17 非接触ヒーターの温度測定位置 Y 糸条
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 仮撚加工機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は仮撚加工機に関し、
特にポリエステル部分配向糸の同時延伸仮撚加工におい
てヒーター汚れがなく、しかも得られる加工糸の染着斑
を低減させることのできる仮撚加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維の仮撚加工を行
なう際には、仮撚具(スピンドル、フリクションディス
ク、ベルト等)により実撚を入れた部分に熱セット用の
第1ヒーターが用いられているが、このヒーターは接触
式の熱板で溝と曲率を有したものである。
【0003】この熱板の加熱方法は熱媒を用いるダウサ
ムボックスを有するものや、電熱ヒーターを埋込んだも
のであり、また、仮撚による実撚部のトルクが大であり
このトルク発生の為に糸条がヒーターから飛び出さない
様、溝と曲率を有したものとしている。
【0004】また、加工速度によりヒーター長さも異な
り、通常市販されている加工機のヒーター長は加工速度
100m/分位のものでは1m長程度、400m/分位
のものでは1.5m程度、600m/分位のものでは
2.0m程度、900m/分位のものでは2.5m程度
に設計されている。これらヒーター設計で基本的な考え
はヒーター温度を250℃以下にすることと、セット時
間を少なくとも0.17秒以上にすることである(これ
らの考えは、日本繊維機械学会「フィラメント加工 技
術マニュアル」上巻P90〜P94に詳細に述べられて
いる)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ポリエステ
ルの仮撚加工において、最大の欠点は錘内および錘間で
染斑が発生し易いことであり、且つこの原因は次のよう
に説明できる。
【0006】すなわち、第1ヒーター温度を上げて行く
と捲縮率が高くなり、ある最大値をとってから低下し、
一方、染着率はヒーター温度を上げて行くと低下し、あ
る最低値を取って急激に増大する。そして、この染着率
最低のヒーター温度が捲縮率最大のヒーター温度より低
温である。従ってこれらの間にはピーク温度差が存在す
るのである。
【0007】捲縮率からすれば捲縮率最大のヒーター温
度で加工を行なう方が好ましく、また捲縮の斑もあまり
発生しない。一方、染着斑の点からは染着率最低のヒー
ター温度で加工することが好ましいのであるが、この温
度で加工すると捲縮率が低いので通常はこれらのピーク
温度間で行なっているのであり、それ故にヒーター温度
の斑があれば、捲縮差、染着差が発生する条件になって
いる。
【0008】これとは別に、加工時の熱板接触ヒータに
代えて糸との接触が全くない非接触高温ヒーターを第1
ヒーターとして使用する考えもこれまで種々提案されて
いるが、非接触である為のバルーニング制御が出来なか
ったり、またセット時間を0.2秒以上必要であるとの
考えのもとにメリットがなく、また錘内差・錘間差のコ
ントロールが困難で実用化されていないのが現実であ
る。
【0009】
【発明の目的】本発明は、ヒーター汚れがなく、断糸し
ても短時間で容易にヒーターへの再糸掛けができ、且つ
染着斑を少なくできる仮撚加工機を提供することを主た
る目的とする。
【0010】本発明の他の目的は、セット時間について
短時間セットでの仮撚加工が可能ならしめ、以てヒータ
ー長を短くしてコンパクトな設備で加工出来る仮撚加工
機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、糸条を仮撚具
の上流側に設けたヒーターを通過させ同時延伸仮撚法で
加工する仮撚加工機において、前記ヒーターが、 糸条の走行方向に沿って開口を有する複数の糸条走行
溝と、 糸条走行溝内で糸条走行方向に沿って連続して設けた
複数の糸ガイドと、 糸ガイドを設けた糸条走行溝内空間部を、仮撚加工時
に断糸時の糸ガイドへの付着糸条を短時間で分解してス
カムとして残らない温度に加熱できるよう前記ヒーター
に埋設されたシーズヒーターと、を有し、前記各糸ガイ
ドが、 前記糸条走行溝の開口側に糸条走行溝の底側に向かっ
て漸次糸導入空間が小さくなった糸条導入部および 糸条走行溝の溝底側に糸条導入部から糸条が導入され
て糸条が当接する糸条当接部を有し、糸条の走行時に、
前記シーズヒーターによって加熱される空間部にさらさ
れる前記糸条当接部に糸条が次々と押し当てられて走行
するよう一連の前記糸条当接部が配置されていることを
特徴とする仮撚加工機により、染斑が少なく、ヒーター
内の前記糸当接部に汚れもなくて断糸後短時間で容易に
再糸掛けを行うことのできる仮撚加工機を提供するもの
である。
【0012】本発明で云う、実質的にポリエチレンテレ
フタレートからなるポリエステル繊維とは、繰返し単位
の85モル%以上がポリエチレンテレフタレートであ
り、必要に応じて少なくとも1種以上の共重合成分を共
重合して成る共重合ポリエステルでもよく、またこれら
ポリエステルは艶消剤、制電剤、防炎剤、滑剤等の添加
剤を含んでもよい。
【0013】次にポリエステル繊維の仮撚加工とは、第
1ヒーターのみで仮撚加工するワンヒータータイプのも
のと第1、第2ヒーターを用い第2ヒーターで第1ヒー
ターで熱セットされた高捲縮糸の高トルク糸をオーバー
フィード下で熱セットし低捲縮性、低トルク性にするツ
ーヒータータイプのものも含むものである。
【0014】本発明では、この様な仮撚加工機において
第1ヒーターが非接触ヒーターであり、好ましくは、そ
のヒーター温度が350℃以上800℃以下であつて熱
処理時間が0.04秒以上0.12秒以下となるように
構成する。
【0015】非接触ヒーターである必要性は、ポリエス
テル繊維糸条の熱処理時間を0.04秒〜0.12秒で
行なうとき接触ヒーターであるとそのヒーター温度が2
30℃〜280℃位になり、この温度であると糸掛け時
または断糸した時、接触ヒーター上でポリエステルが融
着しまたは融解しヒーター上に溶融ポリマーが付着し清
掃が困難となり、単なる清掃のみでは十分に付着ポリマ
ーが取れない為に次に糸掛けしてもすぐ断糸することに
なる。従って、熱板型の第1ヒーターはその温度を25
0℃以上にすることは操業上問題であり実用性がない
が、非接触ヒーターであると熱伝達が悪い為ヒーター温
度を糸条の融点温度以上に上げ得るのであり、また、そ
の必要があるのである。以下図面により更に詳しく説明
する。
【0016】
【実施例】図1は現在広く使用されている高速仮撚機の
概略図で、原糸1は、フィードローラー2を通り、第1
ヒーター(熱板型の通常2.5m長)3に導入され、ガ
イド群4により方向変化され冷却プレート(通常2.5
m長)5を通り仮撚具(例えば、通常用いられている3
軸外接フリクションディスク)6により仮撚され、第1
デリベリーローラー7により引き取られる。つまり、フ
ィードローラー2、第1ヒーター3、冷却プレート5お
よび仮撚具6は上流側から下流側に順次配置されてい
る。
【0017】一方、ツーヒーター加工ならば第2ヒータ
ー(非接触ヒーター1.5m長)8に導入され、任意の
条件で熱セットされ、次の第2デリベリローラー9によ
り引き取られ11のワインダーで巻き取られる。
【0018】これに対し、図2は直線的に第1ヒータ
ー、冷却プレート、第2ヒーターを配置したもので、通
常400m/分以下の低速加工機のレイアウトである。
この場合でも3の第1ヒーター長は1.5〜2m位が使
用されている。
【0019】本発明で云う第1ヒーターは、図1、図2
の3に相当するもので、図3に実施例として概略図が示
されている。図3(イ)は非接触ヒーターの平面図で1
2はヒーターの本体を示しており、このヒーター12に
は糸条Yの走行方向に沿って開口13aおよび溝底13
bを有する糸条走行溝13が2本設けてある。そしてこ
の溝13には糸条走行方向に沿ってほぼ10cm間隔で
矢羽根型ガイド15が設けてあり、糸条Yはこのガイド
15により定位置を走ることになる。
【0020】図3(ロ)は図3(イ)の横断面図であ
り、ヒーター本体12にはシーズヒーター14が嵌入さ
れており、溝にはガイド15が設置されており、糸条Y
はガイド15の底16を走行する。すなわち、図3
(ロ)に示すように、各矢羽根型ガイド15は、糸条走
行溝13の開口13a側に、糸条走行溝13の溝底13
b側に向かって漸次糸導入空間が小さくなった糸条導入
部15aを有し、糸条走行溝の溝底13b側に、該糸条
導入部15bから糸条が導入されて糸条Yが当接する糸
条当接部16(スリット15bの底部)を有している。
従って、糸条走行方向に沿って設けられている開口13
aの上側から糸条の走行定点である各糸条当接部16
(図3(ロ))に糸条を円滑、且つ、一気に糸掛けする
ことができる。上述のように、各溝13の開口13aの
上側から糸ガイド15に糸掛けを行えるようにした構造
であるため、溝13内の温度が不安定になるおそれがあ
るが、この点については、シーズヒーターを埋設したヒ
ーター本体12に2本の溝13を設けているため、ヒー
ター本体12の蓄熱容量を大きくできること、各溝13
内の空間部を均一に加熱しやすいこと、および両溝1
3、13間の相互温度補償作用が生じるため、溝内温度
の安定化と錘間温度斑の低減を図ることができる。
【0021】糸条Yがこのガイド15群を通る様子を側
面から見た図が図3(ハ)であり、従って糸条Yはガイ
ド15の底部16をある曲率で次ぎ次ぎと走行する様に
なっている。つまり、糸条Yは各ガイド15の糸条当接
部16で屈曲しながら走行し、かつフィードローラー2
およびデリベリローラー7により、後述する実施例1で
述べるような延伸倍率で延伸され延伸張力を受けながら
走行するため、糸条Yはシーズヒーター14によって加
熱される空間部にさらされる糸条当接部16に次々と強
く押し当てられて走行することになる。
【0022】本発明の非接触ヒーターは図3で示す如く
撚によるバルーニングを防止する為にガイドを設け糸と
ガイドとが強く接触するようにすることが必要であり、
この意味では糸との接触が全くない完全な非接触高温ヒ
ーターとは全く思想を異にする。実施例を示す図3
(ハ)の17の位置で測定される温度はシーズヒーター
14により350℃以上に維持される。この理由は、3
50℃未満では若しも断糸した時に、ガイド等に溶融ポ
リマーが付着し、それがなかなか灰にならないが、35
0℃以上だと短時間で分解し灰になりスカムとして残ら
ないことによる。その為に、常にヒーター中のガイドは
新しい状態と変わらない状態で保たれるのであり、ヒー
ター清掃も不要となる。つまり、シーズヒーター14
は、常時、糸ガイド15を設けた糸条走行溝内空間部
を、断糸時における糸ガイド15への付着糸条Yを短時
間で分解してスカムとして残らない温度に加熱している
のである。勿論、350℃未満でも仮撚加工は出来る
が、その場合従来の概念であるセット時間が0.2秒以
上と云う概念に近づき染斑の点でも不利である。一方、
800℃を越えると、セット時間も0.04秒未満にな
ることがあり、それに加えてヒーターの耐久性が悪くな
る。
【0023】ここで、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、ポリエステル繊維のセット時間とヒーター温度の関
係が図4の如くなることが明確となり、これは従来の概
念を変えるものである。
【0024】図4は仮撚捲縮率が最も高くなるヒーター
温度HTとセット時間(t)の関係を示しており、これ
らの間にはlogHT∞−Kt+Lの関係があり、Kと
Lの定数が同一ヒーターでセット時間を変更すると3ツ
のブロックA、B、Cに分かれるのである。そしてこの
関係は接触ヒーター、非接触ヒーターでも同一傾向を示
し、図4において(イ)が非接触ヒーター、(ロ)が接
触ヒーターの場合である。
【0025】図4において、Aゾーン即ちセット時間が
0.12秒以上の場合は、従来の概念通りであり、この
ゾーンでは加工時の染斑が出やすい。これに対して0.
04〜0.12秒のセット時間のゾーンBでは、染着率
最低となるヒーター温度が捲縮率最大となるヒーター温
度に近づき、従って両温度の間に差が小さくなるばかり
かそれらのプロフィールがなだらかになる為、染斑も発
生しにくいのである。
【0026】次に0.04秒以下のセット時間になる
と、捲縮率が十分上がらなくなり、また、その加工糸強
度も低下するので好ましくない。故に捲縮率も高く強度
も低下しないで、染着安定性のよいBゾーン即ちセット
時間が0.04秒以上0.12秒以下が好ましく、且つ
操業上から非接触ヒーターが好ましく、その温度範囲は
セット時間と実用化のためから350℃以上800℃以
下とするのが好ましいのである。
【0027】図5(イ)に図4Aゾーンでのヒーター温
度に対する捲縮率と染着率の関係が示してある。セット
時間が0.12秒以上の時には捲縮率が最大になるA点
のヒーター温度と染着率最低になるB点のヒーター温度
差△Tが大であり、それぞれのプロフィールもかなり急
激であるに対し、図5(ロ)は図4のBゾーンでの様子
を示すもので、即ちセット時間が0.04秒〜0.12
秒の間ではB点がA点に近づき△Tが小さくなり、また
それぞれのプロフィールもなだらかになっている。
【0028】従ってセット時間が0.04秒以上0.1
2秒以下で非接触ヒーター温度を350℃〜800℃で
仮撚加工すれば、染着安定性がよく加工出来ることが理
解出来よう。また、このような加工条件とすればセット
時間が従来概念より短時間でよい為に、900m/分加
工の従来ヒーターであると2.5mのヒーター長のもの
が使用されているのに対し、同速加工だと60cm〜
1.8m長でより好ましくは65cm〜70cm長で十
分であり、かなり設備のコンパクト化が可能である。ま
たヒーター長の短縮のみならず、冷却板長も従来の概念
で900m/分加工機には2.5mが使用されているが
加工デニールにより最も好ましい長さは異なるが、30
デニール位だと60cm長で、150de位だとlm長
位で良好に加工出来るのであり、従って、これらを組み
合せた考えであると図2で示した如き糸道を曲げないで
ストレートに出来、従来の400m/分位の加工機の大
きさで900m/分加工が出来るのである。
【0029】しかも、上述したような熱セット条件とす
れば、建屋の高さや広さが従来加工機よりも少さくて能
力の大きな設備が設けられるという大きな利点があるば
かりか、従来の熱板型ヒーターではスカム発生が経時的
に発生し、10日間〜1ケ月でヒーター清掃を必要とし
ていたが、このようなヒーター清掃も不要となるのであ
る。
【0030】
【実施例1】酸化チタンを0.03重量%含有する固有
粘度〔η〕=0.63のポリエチレンテレフタレートを
295℃で溶融し、吐出温度285℃で高速紡糸し、複
屈折△n=0.045の部分配向糸(POY)115デ
ニール36フィラメント糸と△n=0.042のPOY
225デニール48フィラメント糸を得た。
【0031】これらの原糸2種を図2のレイアウトにお
いて第1ヒーター3として40cm長と70cm長の非
接触ヒーター、冷却板5としてlm長を使用して加工し
た。比較例として接触熱板型ヒーターも1mと50cm
長を使用した。
【0032】加工条件はPOYである為に同時延伸仮撚
法で行ない、延伸倍率1.55倍、仮撚数はPOY22
5de/48filのものについては2300回/m、
115de/36filのものについては3200回/
mになる様、仮撚具(ベルト仮撚法)を調整し、セット
時間は加工速度を変化させながら変更し、ワンヒーター
仮撚糸を得た。なお、上記延伸倍率は、フィードローラ
ー2とデリベリローラー9の周速比率で与えられる。ま
た、延伸倍率が上記のように1.55であるから、22
5デニールの加工原糸は約150デニール(=225÷
1.55)の仮撚糸となり、115デニールの加工原糸
は約75デニール(=115÷1.55)となる。
【0033】その際、ヒーター温度に対する捲縮率(T
C)が最大になるヒーター温度HTTCと染着率が最低
になるヒーター温度HTLを検討した。そしてこれら加
工糸の加工条件とTC、HTTC、HTL、セット時間
および△T=HTTC−HTL、加工糸の強度(St)
を表1に示した。
【0034】
【表1】 この表1の捲縮率TCは、加工糸が1500デニールに
なる様、綛にとり、デニール当り2mgの軽荷重を掛け
沸水中で20分間処理し、その後20℃65%RHの室
で一昼夜自然乾燥した後、デニール当り200mgの重
荷重を掛け1分間放置後の長さをl、その後重荷重を
取り除き軽荷重に変更し、1分後の長さlを測定し、
次式で計算される。 TC(%)=100×(l−l)/l 一方、染着率差は加工糸を筒編し、60℃で温水で精練
後、イーストマンポリエステルブルーGLFを編地重量
に対し4重量%を溶比100:1に溶解させ、室温から
ボイルするまで30分間で昇温させながら染色し、ボイ
ル状態で更に30分間染色し、その後取り出し水洗脱水
後、100℃熱風乾燥機で乾燥後、分光光度計でL値を
測定し最も淡染化した第1ヒーター温度をもってHTL
とした。表1のNo.で丸で囲んだものが本発明の好ま
しい実施態様のものである。他のNo.のものは比較例
である。No.1、2、6のものはTCおよび強度が大
であるが同時に△Tも大であり、図5(イ)の様なプロ
フィールを示している為染斑が発生しやすい。また、N
o.1、6は非接触のヒーター温度が235℃、360
℃で、特にNo.1のものはヒーター内で断糸した時、
ガイドに付着し清掃が困難であつた。No.5、9はセ
ット時間が短かい為、TCも小であり同時に強度低下が
大である。これらに対し本発明の好ましい実施態様に当
たるNo.3、4、7、8はTC、強度も大であり、し
かも△Tも小さくなっている。更にヒーター温度も35
0℃以上になっている為、断糸してもガイドに付着した
ものが短時間で分解し清掃が不要であった。また、スカ
ムが付着することなく、常にきれいな状態で加工出来
た。No.10は従来の加工知識上のものであり、T
C、強度は良好であるが△Tが大であり、No.11、
12、13のものはセット時間からは本発明の好ましい
実施態様内であるが接触ヒーターを使用している為、ヒ
ーター温度が融点以上になつており、ヒーター上のスカ
ム発生が特に大であり、また断糸すると融着物が付着し
清掃か非常に困難であつた。No.14はセット時間が
図4のCゾーンに入る為、TC、強度も特に低い。次に
No.15、19のものはNo.1、2と同様な傾向で
あり、従来の概念上のものである。No.16、17,
20、21、22のものは本発明の好ましい実施態様内
のものであり全ての点で良好であった。また、No.1
8、23のものはNo.5、9と同様、TC、強度低下
大であり好ましくはないものである。
【0035】以上の実施例からも理解される如く、本発
明によれば、ヒーター汚れがなく、断糸しても短時間で
ヒーターへの再糸掛けができる。更に、染着斑を少なく
でき、操業上からも設備がコンパクトになり、従来の仮
撚加工糸製造概念を打破したものである。また、今迄に
も非接触ヒーターを第1ヒーターに使用する考えは提供
されてはいたが、単なるアイデアに過ぎず、本発明の如
く断糸時の簡便迅速な再糸掛性と強力なバルーニング規
制をも提供したもので初めて実用化出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常使用されている高速仮撚機のレイアウトを
示す略線図である。
【図2】中速仮撚機のレイアウトを示す略線図である。
【図3】本発明に係る非接触タイプの第1ヒーターの概
略図であり、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)の横断面
図、(ハ)は糸条Yがこのガイド群を通る様子を側面か
ら見た図である。
【図4】第1ヒーター温度とそのセット時間の関係を示
すグラフである。
【図5】第1ヒーター温度と捲縮率、染着率の関係を示
すグラフであり、(イ)はセット時間が0.12秒以上
を示し、(ロ)はセット時間が0.04〜0.12秒を
示す。
【符号の説明】 1 原糸 2 フィードローラー 3 第1ヒーター 4 ガイド群 5 冷却プレート 6 仮撚具 7 第1デリベリーローラー 8 第2ヒーター 9 第2デリベリローラー 11 ワインダー 12 非接触ヒーター本体 13 糸条通過溝 14 シーズヒーター 15 スリットガイド 16 ガイド15の底 17 非接触ヒーターの温度測定位置 Y 糸条
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にポリエチレンテレフタレートか
    らなるポリエステル繊維を仮撚加工する際に、第1ヒー
    ターを非接触ヒーターとし、その温度を350℃以上8
    00℃以下、熱処理時間を0.04秒以上0.12秒以
    下に維持して仮撚加工することを特徴とする仮撚加工
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4112790A1 (en) 2021-06-09 2023-01-04 TMT Machinery, Inc. Manufacturing method of processed yarn and yarn processor

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