JPH09293786A - 多層配線を有する半導体装置及びその配線方法 - Google Patents

多層配線を有する半導体装置及びその配線方法

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JPH09293786A
JPH09293786A JP8105452A JP10545296A JPH09293786A JP H09293786 A JPH09293786 A JP H09293786A JP 8105452 A JP8105452 A JP 8105452A JP 10545296 A JP10545296 A JP 10545296A JP H09293786 A JPH09293786 A JP H09293786A
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wiring
layer
semiconductor device
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resistance
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Masato Kubota
正人 久保田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号遅延を抑えたい配線ほど上層側から下層
側に抵抗が大きくなるように、各配線層の使用手順を指
定して、各信号線の遅延時間短縮を図る。 【解決手段】 各構成回路の出力側から優先的に使用す
る配線層の優先使用順位を、例えば配線層の上層側から
下層側へ一方方向に決定する工程(ST5)と、決定し
た優先使用順位に基づいて、各構成回路間の配線を行う
工程(ST6)とを有する。また、多層配線の信号遅延
の許容量を、各構成回路間ごとに(例えば出力バッファ
の大きさで)見積もる工程(例えば、ST1の初期設定
で行われる出力バッファの各構成回路ごとの読取入力)
を設ける。これにより、見積もった信号遅延の許容量が
出力側で小さい構成回路ほど、より上層側の配線層から
使用を開始するように優先使用順位の決定がなされ(S
T5)、より多くの配線層を用いて配線が行われる(S
T6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線を有する
半導体装置及びその配線方法に係わる。詳しくは、より
遠くまで信号を運ぶ等の理由で信号遅延を抑えたい配線
ほど、より遅延時間の短縮が可能なように、配線層の選
択を行う配線方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回路配線に際しては、その構成トランジ
スタの出力抵抗が配線抵抗に比べ大きい場合は、単位長
さあたりの配線抵抗を上げてもその容量を小さくし、ま
た、これとは逆に、構成トランジスタの出力抵抗が配線
抵抗に比べて小さな場合は、配線容量を上げてもその抵
抗を下げるほうが、回路配線による信号伝搬の遅延時間
を短くできることが一般に知られている。
【0003】言い換えると、同一のトランジスタ出力抵
抗に対しては、配線長が比較的に短いときは、単位長さ
あたりの配線抵抗が比較的に高くても全体の抵抗はさほ
ど大きくならないことから、配線容量を小さくする効果
が遅延時間短縮にきいてくる。しかし、配線長が長いと
きは、今度は、配線容量よりも単位長さあたりの抵抗値
を下げたほうが、遅延時間短縮には有利となる。
【0004】図6は、配線長と遅延時間との関係を模式
的に表した図である。この図は、基準となる配線Aに比
べて、単位長さあたり抵抗値が大きく容量値が小さな配
線B(例えば、配線Aに比べて細長い線)の遅延時間
を、配線Aの遅延時間で正規化したものである。このよ
うな配線Bは、配線長が短い間は基準となる配線Aより
も信号伝搬速度が速いが、配線長が長くなるにしたがっ
て信号伝搬速度が相対的に遅くなる。従って、遠くに信
号を運ぶ配線ほど、少なくとも抵抗を下げる必要がある
ことが、この図からも判る。
【0005】以上は配線長と信号遅延の関係であるが、
また、同じ配線長なら、信号の出発点近くの配線は、た
とえ容量が大きくなったとしても抵抗を下げ、他方、負
荷に近い部分では、たとえ抵抗が上がったとしても逆に
容量を下げることにより、信号伝搬の遅延時間が短くな
ることも、一般によく知られている。
【0006】これは、分布定数的に存在する配線容量の
信号遅延に与える影響が、配線抵抗の大小によって変わ
ることに起因する。すなわち、信号の出発点に近い未だ
配線抵抗が低いところでは、容量が大きくてもその間に
はいってくる抵抗が小さいほうが先に電気を通し易いの
に対し、負荷側に近い配線抵抗が大きなところでは、逆
に容量間の抵抗が見えてきてしまうので、容量自体を小
さくしてやるほうが信号遅延に対して有利である。
【0007】このような観点から、従来の回路配線で
は、遅延時間短縮に有利な方法の一つとして、均一幅で
配線するよりも、図7に示すように、同じ面積なら信号
の出発点近くでは配線を太くし、負荷に近づけるほど細
くするといった方法があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の配
線方法を半導体集積回路に適用しようとしても、以下に
述べる2つの点で問題があった。第1に、上記したよう
に配線の長さに応じた幅の制御が必要となるが、経路だ
けを検索する従来の半導体用の配置配線プログラムで
は、この同一配線内で幅を変えるといった配線方法に対
応できなかった。
【0009】第2に、配線幅が変化するため、配線密度
を一定にしようとすると、図7に示すように、周囲の近
隣の配線を折り曲げながら近づけることとなるが、この
折り曲げるための領域によって無駄なスペースが生じる
ことがあった。すなわち、配線幅が一定でないことによ
り、集積度の低下を招くおそれが強かった。
【0010】ところで、一般に、半導体集積回路は、単
位長さあたりの抵抗値や容量値の異なる幾つもの配線層
を層間絶縁膜を介して積層させた多層配線構造が採用さ
れ、その高集積化が図られている。したがって、同一配
線内で幅を変えるといった上記配線方法と同じ効果を、
多層配線の配線層の接続で実現することができれば、各
層においては同一幅が維持できることから、上記した配
線長さに応じた幅制御及び集積度低下の問題を招くこと
なく、遅延時間短縮のための有効な方策となり得る。
【0011】しかし、従来の多層配置用の自動配置配線
プログラムでは、配線層の優先的な使用確率を設定でき
るのみで、配線の使用手順の指定を行うことまでには対
応しておらず、このため遅延時間短縮の面では不十分な
ものであった。図8には、この従来の自動配置配線プロ
グラムにより、上層にいくほど低抵抗な3層配線を設定
する際の3通りの配線結果を例示する。この3例は、何
れの層も略同じ使用確率となっている。この従来の自動
配置配線プログラムでは、低抵抗な最上層を使用したい
場合、通常は、同図(a)のような配線結果が出力され
ることが多い。しかし、先に説明した図7と同様な効果
を得るためには、図8(b)のように、信号の出発点側
から負荷側に向かって、上層側から下層側に各配線層を
使い分けなければならず、逆に同図(c)のような配線
は避けなければならない。
【0012】また、従来の自動配置配線プログラムで
は、より遠くまで信号を運ぶ配線か近くに運ぶ配線かと
いった区別なしに、配線層の使用確率のみ設定される結
果、低抵抗な配線層の使用頻度が配線領域の許容量を越
えた場合に、使用の優先順位決定ができずに配線領域が
不足して配線が完了しないことも問題であった。
【0013】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、より遠くまで信号を運ぶ等の理由から信号遅延を抑
えたい配線ほど上層側から下層側に向かうように、各配
線層の使用手順を指定できる半導体装置の配線方法を新
たに提案し、これを用いて有効に各信号線の遅延時間短
縮を図った半導体装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明の半導
体装置の配線方法では、回路出力側から優先的に使用す
る配線層の優先使用順位の決定、即ち信号伝達方向に対
する配線層配置のプライオリティ付けを行うこととし
た。しかも、この優先使用順位の決定を、単位時間あた
りの抵抗や容量等の電気的特性に応じて信号遅延が小さ
い配線層から大きな配線層へ一方方向に限ることとし
た。
【0015】すなわち、本配線方法は、各構成回路の出
力側から優先的に使用する配線層の優先使用順位を、信
号遅延が小さい配線層から大きな配線層へ一方方向に決
定する工程と、決定した優先使用順位に基づいて、各構
成回路間の配線を行う工程とを少なくとも含むことを特
徴とする。
【0016】これにより、配線層が多層となる場合、必
ず、その多層配線内の電気的特性(例えば抵抗や容量)
に応じた信号遅延が、回路出力側で最も小さく負荷側に
向かって徐々に大きくなるように、配線層間の連結がな
される。その結果、図7に示す同一配線内で線幅を変え
たと同様な効果が得られ、信号遅延の時間短縮が図られ
る。
【0017】この優先使用順位を決定する工程より前
に、多層配線の信号遅延の許容量を、各構成回路間ごと
に(例えば出力バッファの大きさで)見積もる工程を設
け、見積もった信号遅延の許容量に応じて、優先使用順
位の決定や配線を行うとよい。すなわち、この場合、優
先使用順位の決定工程では、見積もった信号遅延の許容
量が出力側で小さい構成回路ほど、より信号遅延の小さ
な配線層から使用を開始するように前記優先使用順位の
決定を行い、配線工程では、見積もった信号遅延の許容
量が出力側で小さい構成回路ほど、より多くの配線層を
用いて各構成回路間の配線を行うことを他の特徴とす
る。
【0018】これにより、例えばクロックラインやバス
ライン等、信号遅延を抑えたい配線ほど、より上層側の
配線層が信号出発点側にくるように、また、より多くの
配線層を用いて配線がなされる。この結果、決定した優
先使用順位により、特定の配線層の混雑が予想されるよ
うな場合でも、従来のように配線スペース不足で配線が
終了しないといった事態を招くことがなく、半導体装置
全体で最適な遅延時間の短縮化が達成される。
【0019】本発明の半導体装置は、これを構成する構
成回路の出力側は、構成回路ごとに各階層の配線層に接
続してあるとともに、最下層より上の配線層は、下層側
に向かって次の階層の配線層に順次連結してあること
で、全ての構成回路の入力側が、最下層の配線層に接続
してあることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置及
びその配線方法を、図面にもとづいて詳細に説明する。
従来から、半導体プロセスの立場では、平坦化といった
プロセスの容易性から、下層側ほど膜厚を薄くし上層側
ほど厚くするほうが好ましいとされる。加えて、加工性
の面では、より上層側にいくほどL/S(Line and Spa
ce)間隔も広くしたほうが好ましいであろうし、また、
最下層はポリシリコン膜などの比較的に高抵抗な材料の
使用を余儀なくされる場合も多い。
【0021】他方、設計の立場では、近くを結ぶ信号線
は下層側の配線を利用し、例えばクロックラインやバス
ラインといった遠くまで信号を運ぶ配線は、邪魔なもの
が少ないといった意味で配線の自由度が高い上層側の配
線を利用するといった、信号の種類に応じた配線層の使
い分けがなされている。
【0022】本発明の半導体装置においても、これらの
事情から下層側から上層側に向けて、配線層の電気的特
性が次第に変化する多層配線構造(例えば、上層側ほど
低抵抗)を前提としている。多層配線構造は、2層以
上、何層でもよいが、以下の説明では3層の場合を例に
説明する。
【0023】図1は、配線の断面方向からみた半導体装
置の多層配線構造図を、3層配線で2例示す。同図
(a)は、各層の膜厚を変えずにL/Sを上層にいくほ
ど緩やかにした場合、同図(b)は、逆にL/Sは変え
ずに、上層にいくほど膜厚を厚くした場合である。な
お、この両者の中間、即ち膜厚及びL/Sの双方を変え
る場合、或いは双方を変えなくとも、材料(抵抗率)の
違いで上層側にいくほど低抵抗となる多層配線構造を実
現した場合も、本発明を同様に適用し得る。
【0024】図1(a),(b)に示すように、この多
層配線(上側配線層1,中間配線層2,下側配線層3)
は、半導体基板4上に、層間絶縁層5,6,7,8で相
互に絶縁されたかたちで形成されている。図1(a),
(b)では、両者とも上層にいくほど低抵抗となってい
るのに対し、配線容量の面では違いが生じる。すなわ
ち、同図(a)の場合は、上側配線層1,中間配線層
2,下側配線層3の順で、表面積が大きくなっているも
のの、配線相互間のスペース間隔も広がっており、配線
容量で支配的な線間容量が余り変わらないため、配線容
量自体に差がでない。これに対し、図(b)の場合は、
スペース間隔に変化がないため、表面積が大きくなって
いる上層側ほど配線容量も結果的に大きなものとなる。
【0025】図2には、図1の半導体装置を配線方向に
沿ってみた多層配線構造図を例示する。図中、一点破線
で囲った各部は、配置配線上の3つのセルを示す。この
配置配線上のセルは、例えばメモリであれば、メモリ
部,制御部,或いはデコーダやI/Oコントローラとい
った各周辺回路の単位で、または、それらを構成する各
回路単位で、もっと細かくは、その回路を構成する機能
部単位でと、種々な大きさの単位で構成される。この図
のセルでは、信号を出力する駆動側のセル1と、その信
号を入力する負荷側のセル2及びセル3とについて、そ
の信号受渡し部分のみ拡大して示している。なお、この
図では、簡略化のため図1に示す層間絶縁層5,6,
7,8は省略してある。
【0026】駆動側のセル1には、図示しない他のセル
からの信号を入力するための入力端子11と、セル2,
3にそれぞれ信号を送りだすための出力端子12,13
とを備えている。この図示例の入力端子11は、下側配
線層3の端部と、プラグ10とで構成され、受信した信
号をセル1内に具備する入力側電極層14にプラグ10
を介して接続させている。
【0027】出力端子12は、出力抵抗が高い第1の出
力側電極層15に接続され、出力端子13は、出力抵抗
が低い第2の出力側電極層16に接続されている。この
図示例では、出力端子12は、上側配線層1の端部を含
み、この端部下側にプラグ10と、中間配線層2又は下
側配線層3と同時形成される節部2a,3aと、を交互
につなげて構成されている。これに対し、他の出力端子
13は、下側配線層3の端部と、プラグ10のみで構成
されている。
【0028】このセル1内に具備する各出力側電極層1
5,16は、入力側電極層11と同様な構成でもよい
が、この図では、出力バッファの終端トランジスタの不
純物拡散領域として描いてある。すなわち、半導体基板
4表面には、素子分離領域9が選択的に形成され、その
素子分離領域9の間隔内表面には、出力抵抗が異なる出
力側電極層15,16とが形成されている。
【0029】負荷側のセル2は、セル1に比較的に近い
距離に配置されているのに対し、もう一つの負荷側のセ
ル3は、セル1に比較的に遠い距離に配置されている。
これら負荷側のセル2,3内には、それぞれセル1と同
様な構成の入力端子21,31を具備している。これに
より、セル2,3内の入力側電極層22,32がセル1
からの信号を入力可能に構成されている。
【0030】そして、セル1の出力端子12と遠方のセ
ル3の入力端子31とは、上側配線層1,中間配線層
2,下側配線層3を順に降下段状につないで接続されて
いる。各配線層1,2,3同士は、プラグ10で連結さ
れている。また、セル1の他の出力端子13は、下側配
線層3を介して近隣のセル2の入力端子21に接続され
ている。
【0031】このように、本発明の半導体装置では、信
号遅延が問題となる遠方のセル3に接続されるべき出力
端子12は予め上方に出しておき、この信号の出発点側
は低抵抗な上側配線層1を利用し、信号の伝搬に伴って
次第に配線層の電気的特性が変化する(例えば、抵抗が
次第に高くなる)ように、各配線層の接続がなされてい
る。このため、各セル1,2,3の入力端子11,2
1,31は、いずれも最下層側の下側配線層3に接続さ
れている。また、特に図1(b)のような多層配線構造
を採用した場合では、配線抵抗の他に、配線容量が信号
の伝搬に伴って小さくなるように、各配線層の接続がな
される。これにより、先に説明し図7に示すような、同
一配線内で配線幅を次第に狭くした場合と同様な効果が
得られる。
【0032】一方、信号遅延が余り問題とならない近隣
のセル3への接続は、下側配線層3を利用して行ってい
る。すなわち、本発明の半導体装置では、より遠くまで
信号を運ぶ配線ほど信号伝搬の遅延時間を短縮できるよ
うな配線がなされている。この意味において、本発明で
は、図2に示す配線接続に限定されず、種々の変形が考
えられる。例えば、セル3が余り遠くなく多少信号遅延
があっても問題がない等の場合、図3(a)に示すよう
に、高出力抵抗側の出力端子12を一段下げ(即ち、出
力端子の最上段部分12aを形成せずに)、中間配線層
2から配線を始めるようにしてもよい。近隣のセル2と
の間で信号遅延を極力低減したい場合等では、同図
(b)に示すように、低出力抵抗側の出力端子13を逆
に一段上げ(即ち、出力端子の最上段部分13aを形成
して)、中間配線層2から配線を始めるようにしてもよ
い。
【0033】また、図2では、出力端子12,13は略
垂直に立ち上げて構成しているが、端子構成は図示のも
のに限定されない。例えば、他の配線等が邪魔で垂直立
ち上げができないような場合には、図4(a),(b)
に示すように、コ字状に迂回させたり、上り段状に形成
することもできる。この場合の節部2a,3aが余り長
いと、信号の出発点側が高抵抗となってしまい前記した
図7と同様な効果が得られないので、本発明において、
節部2a,3aの長さは、他の配線層を迂回できる程度
にとどめておく必要がある。また、図4(c)に一例を
示すように、プラグを長く形成し、節部3a(或いは節
部2a、又は節部2a,3a双方)を省略してもよい。
【0034】さらに、このような遅延時間短縮のための
配線接続は、遠方に信号を送り配線が長くなる場合に限
らず、例えば多数のセルに接続されて負荷容量が大きく
なる場合にも、同様に適用可能である。つぎに、本発明
の配線方法について、図5のフロー図に沿って説明す
る。このフロー図は、本発明の配線方法を含む配置配線
の全体の流れを示している。
【0035】本配線方法は、半導体装置を構成する各構
成回路と、信号遅延に関与する電気的特性が互いに異な
る複数の配線層を、その電気的特性が次第に変化するよ
うに、絶縁層を介して積層させてある多層配線とを有す
る半導体装置に適用される。例えば、単位長さあたりの
抵抗を上層側ほど小さくした場合、その結果として単位
長さあたりの容量が上層側ほど大きくなった場合等に適
用される。後者の容量も変化する場合では、抵抗と容量
の積が上層側ほど小さくすると、信号遅延時間を短くで
き好ましい。なお、本発明で「構成回路」とは、それぞ
れの信号処理を担う各構成回路の他に、幾つかの構成回
路をまとめた機能ブロック、或いは各構成回路の機能部
分等の総称である。
【0036】まず、ステップST1で、初期設定が行わ
れる。この初期設定では、例えば、各配線層のL/S間
隔,その最小値や最大値,接続端子の大きさ等が設定さ
れる。また、設計後の各構成回路について、出力バッフ
ァの大きさが読み取られ、初期入力される。これによ
り、次に述べる配線層の信号遅延の見積もりが行われ
た。
【0037】本実施形態では、この出力バッファは、各
構成回路を接続する配線層の信号遅延の許容量を見積も
る手段として用いられる。なぜなら、例えばクロックラ
インやバスライン等、より遠くまで信号を運び多くの負
荷を接続する配線層は、これが論理設計の段階で考慮さ
れ、出力バッファの大きさに反映されていることから、
出力バッファの大きな構成回路ほど、出力側配線層の信
号遅延の許容量が小さいものと考えることができるから
である。この信号遅延の許容量を見積もる手段として
は、設計段階で予定されている各構成回路間ごとの配線
遅延時間そのものであってもよい。
【0038】次のステップST2では、配置配線のフロ
アプランが策定される。ここでは、設計後の各構成回路
ごとに、最適と思われる仮配置を行う。そして、半導体
装置全体で機能するように、仮配置した各構成回路同士
を仮接続する。この最初の配置配線は、ステップST3
(例えば動作シミュレーション)で、その結果が評価さ
れる。配置配線に問題がある場合には、ステップST4
において、上記ステップST1で初期入力された出力バ
ッファの大きさが変更され、ステップST2の配置配線
のフロアプランの修正が行われる。この出力バッファの
変更,フロアプランの修正は、評価(ステップST3)
で問題なしとされるまで繰り返される。ステップST3
の評価結果で問題がない場合は、この時点で、配置配線
プランと出力バッファが確定し、次のステップST5に
進む。
【0039】ステップST5では、各構成回路の出力側
に最も近い配線層(以下、出力側配線層ともいう)の指
定と、信号の伝達方向に向かって配線層の配置プライオ
リティ付けが行われる。すなわち、出力側配線層の指定
とともに、優先使用順位が決定される。
【0040】本発明では、この出力側配線層を指定する
際に、確定した出力バッファの大きさに応じて、大きな
出力バッファを有する構成回路ほど、より上層側の配線
層が指定される。また、本発明における優先使用順位の
決定では、例えば上層側から下層側へ一方方向になるよ
うに決められており、これにより多層配線の場合には、
信号の出発点側に、より低抵抗な上層側の配線層が用い
られ、負荷側にいくにしたがって高抵抗な下層側の配線
層が用いられる。
【0041】そして、次のステップST6で、確定した
配置配線プランをもとに、上記出力側配線層及び優先使
用順位にしたがって、自動配置配線が行われる。この
際、確定した出力バッファの大きさも参照され、出力バ
ッファが大きな構成回路ほど、その出力側が、より多く
の配線層を用いて負荷側と結線される。
【0042】自動配置配線の結果は、次のステップST
7(例えば、動作シミュレーション)で評価される。こ
の評価の結果、予定した動作性能をクリアしていない場
合には、必要に応じて、ステップST4の出力バッファ
の変更を行った(図では、で示す)後にステップST
2の前(Aで示す)に戻るか、ステップST5の出力側
配線層の指定をやり直した(で示す)後にステップS
T5の前(Bで示す)に戻るか、或いは(及び)を
行った後に(A)に戻るかを決定し、この決定にしたが
った処理を行う。
【0043】ステップST7の評価結果で、予定した動
作性能をクリアしている場合は、当該配置配線が終了す
る。本実施形態の配線方法では、出力バッファの大きさ
に応じて各構成回路の出力側配線層が設定され、負荷側
に向かう配線層の使用順位が、例えば上層側から下層側
に向かう一方に予め決められている(ステップST
5)。また、自動配置配線においても、出力バッファの
大きさに応じて配線層の使用数が決められる(ステップ
ST6)。これにより、出力バッファの大きな構成回路
ほど、その出力側の配線層の抵抗が、負荷側に向かって
次第に小さくなるように配線が行われ、より信号遅延を
抑制しやすくなる。また、評価(ステップST3又はス
テップST7)の結果に応じて、出力バッファのサイズ
変更を行う(ステップST4)ことから、半導体装置全
体における信号遅延の最適化が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
半導体装置の配線方法によれば、より遠くまで信号を運
んだり多くの負荷が接続される等を理由に、信号遅延を
抑えたい配線ほど、出力側に最も近い配線層を、より信
号遅延の小さな配線層で指定できるとともに、信号の伝
達方向に向かって例えば上層側から下層側に向かうよう
に、各配線層の使用手順を決定できる。
【0045】このため、本配線方法で製造した半導体装
置、及び本発明の半導体装置では、その信号の出発点側
で、例えば、最も低抵抗な上層側の配線層から始めて、
負荷側に信号が伝達されるのにともなって、次第に高抵
抗な下層側の配線層へと推移する。この結果、特に出発
点側が最も低抵抗なことで、信号遅延が抑制される。
【0046】他方、上層側ほど低抵抗となる上記多層配
線は、半導体プロセスの面からみれば、配線層の膜厚や
線幅が上層側ほど大きくなっていることに起因する。こ
のため、線間容量も上層側ほど大きくなっている場合も
多い。この場合、抵抗と容量の積が駆動側で小さくなる
ようにすると信号遅延が抑制される。
【0047】また、本発明の配線方法では、信号遅延を
抑えるべき配線か否かの区別を行う際、その判断の手段
として出力バッファを用いているので、その判断及び変
更が容易であり、遅延時間短縮の最適化も行い易い。こ
の信号遅延の容易性から、配置配線のやり直し回数を低
減でき、また、従来のように配線スペース不足で配線が
終了しないといった事態を招くことがなく、この結果、
本発明の配線方法が設計効率の向上に大きく寄与するも
のと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な、断面方向からみた多層配
線構造図である。同図(a)は、各層の膜厚を変えずに
L/S(Line and Space)を上層にいくほど緩やかにし
た場合、同図(b)は、逆にL/Sは変えずに、上層に
いくほど膜厚を厚くした場合である。
【図2】本発明の半導体装置例を、配線方向に沿ってみ
た多層配線構造図である。
【図3】配線接続の変形例を示し、(a)は高出力抵抗
側の出力端子を一段下げた場合、(b)は低出力抵抗側
を一段上げた場合である。
【図4】出力端子形状の変形例を示し、(a)はコ字状
に迂回させた場合、(b)は上り段状に形成した場合、
(c)はプラグを長くし節部を省略した場合である。
【図5】本発明の配線方法例を含む配置配線のフロー図
である。
【図6】従来技術の説明に用いた配線長と遅延時間との
関係を模式的に表した図である。
【図7】従来の回路配線で遅延時間短縮に有利な方法の
一つとして、同一配線内で次第に線幅を細くする方法を
示す図である。
【図8】従来の半導体用の自動配置配線プログラムによ
り、上層にいくほど低抵抗な3層配線についての配線結
果例を示し、(a)は通常の出力例、(b)は遅延時間
短縮に好ましい例、(c)は好ましくない例である。
【符号の説明】
1…上側配線層(配線層)、2…中間配線層(配線
層)、2a…端子の節部、3…下側配線層(配線層)、
3a…端子の節部、4…半導体基板、5〜8…層間絶縁
層、9…素子分離領域、10…プラグ、11…セル1の
入力端子、12…第1の出力端子、12a…出力端子の
最上段部分、13a…出力端子の最上段部分、14…セ
ル1の入力側電極層、15…第1の出力側電極層、16
…第2の出力側電極層、21…セル2の入力端子、22
…セル2の入力側電極層、31…セル3の入力端子、3
2…セル3の入力側電極層、セル1〜3…(構成回
路)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置を構成する各構成回路と、 信号遅延に関与する電気的特性が互いに異なる複数の配
    線層を、該電気的特性が次第に変化するように、絶縁層
    を介して積層させてなる多層配線とを有し、 該多層配線を介して、各構成回路同士を接続させる半導
    体装置の配線方法であって、 各構成回路の出力側から優先的に使用する配線層の優先
    使用順位を、前記電気的特性に応じて信号遅延が小さい
    配線層から大きな配線層へ一方方向に決定する工程と、 決定した優先使用順位に基づいて、各構成回路間の配線
    を行う工程とを含む、 多層配線を有する半導体装置の配線方法。
  2. 【請求項2】 前記優先使用順位を決定する工程より前
    には、前記多層配線について、その信号遅延の許容量
    を、各構成回路間ごとに見積もる工程を設け、 前記優先使用順位を決定する工程では、見積もった信号
    遅延の許容量が出力側で小さい構成回路ほど、より信号
    遅延の小さな配線層から使用を開始するように前記優先
    使用順位の決定を行い、 前記各構成回路間の配線工程では、見積もった信号遅延
    の許容量が出力側で小さい構成回路ほど、より多くの配
    線層を用いて各構成回路間の配線を行う、 請求項1に記載の多層配線を有する半導体装置の配線方
    法。
  3. 【請求項3】 前記信号遅延の許容量を見積もる工程で
    は、各構成回路の出力バッファの大きさで該許容量の大
    きさを判断する請求項2に記載の多層配線を有する半導
    体装置の配線方法。
  4. 【請求項4】 配線が最適に行われたか否かを評価し、
    その評価結果をもとに、特定の構成回路について、その
    出力バッファの大きさを変更する工程を更に有する請求
    項3に記載の多層配線を有する半導体装置の配線方法。
  5. 【請求項5】 前記電気的特性は、配線層の単位長さあ
    たりの抵抗であり、該抵抗が前記各構成回路の出力側ほ
    ど小さくなるように、前記多層配線を構成した請求1に
    記載の多層配線を有する半導体装置の配線方法。
  6. 【請求項6】 前記電気的特性は、配線層の単位長さあ
    たりの抵抗であり、該抵抗が前記各構成回路の出力側ほ
    ど小さくなるように、前記多層配線を構成した請求2に
    記載の多層配線を有する半導体装置の配線方法。
  7. 【請求項7】 前記電気的特性は、配線層の単位長さあ
    たりの抵抗および容量であり、該抵抗と容量との積が前
    記各構成回路の出力側ほど小さくなるように、前記多層
    配線を構成した請求1に記載の多層配線を有する半導体
    装置の配線方法。
  8. 【請求項8】 前記電気的特性は、配線層の単位長さあ
    たりの抵抗および容量であり、該抵抗と容量との積が前
    記各構成回路の出力側ほど小さくなるように、前記多層
    配線を構成した請求2に記載の多層配線を有する半導体
    装置の配線方法。
  9. 【請求項9】 半導体装置を構成する各構成回路と、信
    号遅延に関与する電気的特性が互いに異なる複数の配線
    層を、該電気的特性が次第に変化するように、絶縁層を
    介して積層させてなる多層配線とを有し、 該多層配線を介して、各構成回路同士を接続させてなる
    半導体装置であって、 上記構成回路の出力側は、構成回路ごとに各階層の配線
    層に接続してあるとともに、 最下層の配線層より上層側の配線層は、下層側に向かっ
    て次の階層の配線層に順次連結してあることで、全ての
    構成回路の入力側が、最下層の配線層に接続してある多
    層配線を有する半導体装置。
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