JPH09295376A - 粘着施工に適する高可撓性化粧単板シート - Google Patents

粘着施工に適する高可撓性化粧単板シート

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JPH09295376A
JPH09295376A JP13599796A JP13599796A JPH09295376A JP H09295376 A JPH09295376 A JP H09295376A JP 13599796 A JP13599796 A JP 13599796A JP 13599796 A JP13599796 A JP 13599796A JP H09295376 A JPH09295376 A JP H09295376A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い可撓性を有し柔軟であり、かつ、吸湿・放
湿条件下に長期間曝されても、寸法および形態の変化が
小さく、粘着施工後、隣接シート相互間に隙間の発生並
びにシート端部の剥れが無い等、優れた寸法および形態
の経時的な安定性を有する、粘着施工に適する化粧単板
シートを提供する。 【解決手段】高可撓性化粧単板シート1において、銘木
単板2、接着剤層3、繊維質シート4、熱可塑性樹脂層
5および繊維質シート6を最上層よりこの順に積層成形
してなり、繊維質シート4は 150〜500 g/m2の坪量を有
し繊維質シート6は10〜100 g/m2の坪量を有し、熱可塑
性樹脂層5はその少なくとも一部において、環状ポリオ
レフィンコポリマー層または環状ポリオレフィンコポリ
マーのポリマーアロイ層を含む樹脂層よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧単板シートに
係り、より詳しくは、高い可撓性を保有するとともに、
寸法および形態の安定性がより改良され、粘着施工に大
変適するところの高可撓性化粧単板シートに関する。
【0002】本発明は、以下に述べる化粧単板シートの
用途の全般にわたって、特に制限されることなく、適用
されうる。:建築内装材例えば壁面材、天井表面材、柱
被覆材および可動間仕切り等の表面材:自動車、船舶の
内装製品の表面材:箪笥等の家具の外面化粧材:什器等
の一般木製品の外面化粧材:並びに電子機器および楽器
の外面化粧材など。
【0003】
【従来の技術】薄い木材単板を表面材とする化粧単板シ
ートは、従来より、上記の用途において、特に建物の壁
面材および家具の表面材として、頻繁に利用されてい
る。現在汎用されている一つの種類の化粧単板シート
は、単板の裏打ち材の一部として樹脂フィルムを使用し
た積層シート製品であり、それは例えば、木材単板、接
着剤層、紙または不織布、ポリオレフィン(ポリプロピ
レンまたはポリエチレン)フィルムおよび紙または不織
布を最上層よりこの順に積層し、圧着成形した構成をな
す。また、近年よく使用されている他の種類の化粧単板
シートは、鉄またはアルミニウム等の金属箔を裏打ち材
の一部として使用した積層シート製品である。これは例
えば、木材単板、接着剤層、紙または不織布、接着剤
層、アルミニウム箔、接着剤層および紙または不織布を
最上層よりこの順に積層し、圧着成形した構成をなす。
さらに、樹脂フィルムおよび金属箔の両方を裏打ち材の
一部として使用する化粧単板シートも製品開発されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、化粧単板シ
ートを粘着施工に、即ち粘着剤を用いて化粧単板シート
を壁面等に貼着する施工に用いるとき、貼着された化粧
単板シートが寸法および形態の安定性、特に経時的な安
定性に関して良好であるか否かが問題となる。すなわ
ち、寸法・形態の経時的な安定性が不良であると、粘着
施工後いくらか期間が経過したとき、化粧単板シートが
反り上がってその端部が壁面等より剥れるとか、化粧単
板シート相互の間に隙間が生じる等の不具合が発生す
る。化粧単板シートの表面材である銘木単板は、一般に
含水率が粘着施工時には高いがその後の時間経過ととも
に乾燥により減少することから、粘着施工の後、木材繊
維の方向と直行する方向に関して収縮する性質を有す
る。この結果として、化粧単板シートは、形態の経時的
な安定性に関して、木材繊維の方向と直交する方向のシ
ート端部が、粘着施工後長期間が経過すると、反り上が
る(単板表面側へ弯曲する)という傾向を有する。従っ
て、化粧単板シートにおける単板の裏打ち材としては、
粘着施工後の時間経過とともに進行増長するところの銘
木単板の反り上がりを有効に抑制することができる材料
であることが求められる。どちらかというと、銘木単板
の反りの向きとは反対の向きに化粧単板シートを反らす
ことができるような材料が化粧単板シートの裏打ち材に
適するのであろう。
【0005】また、従来の裏打ち材の一種であるポリオ
レフィンフィルムは、一般に柔軟でかつ伸縮が容易な樹
脂フィルムであるので、それを含む化粧単板シートに対
して十分高い可撓性を与え、よって曲面施工に適する化
粧単板シートを提供することができるという利点を有す
る。その上、ポリオレフィンフィルムは、他の材料との
接着性が良好であり、積層加工が容易であるという利点
を有するので、化粧単板シートの裏打ち材として汎用さ
れてきた。しかし、化粧単板シートの表面材である銘木
単板は一般に吸湿・放湿によりその寸法が相対的に大き
く変化するものであるが、裏打ち材のポリオレフィンフ
ィルムは、そのような銘木単板の膨張・収縮を制限する
能力に乏しく、この意味での寸法安定性が悪いという欠
点を有する。このため、ポリオレフィンフィルムを含む
従来の化粧単板シートは、これを粘着施工に用いたと
き、たとえ湿式施工の段階で化粧単板シート製品(例え
ば長さ:1〜2m、幅:60〜 100cm)を隙間なく隣接す
るように壁面等に貼着したとしても、施工後長期間が経
過するうちに、その後の乾燥により、数mm程度の隙間
が、貼着された隣り同士の2枚の化粧単板シートの間に
生じる場合がときどき起きるという問題を有していた。
これに対して、アルミニウム箔等の金属箔を含む化粧単
板シートは、かかる欠点を無くすべく、寸法安定性を改
良したものである。アルミニウム箔は、剛性が大変高い
ので、それを含む化粧単板シートの寸法変化を有効に抑
えることができる。しかし、その反面、金属箔を含む化
粧単板シートは、可撓性に劣り、柔軟さに欠けるので、
必ずしも曲面施工に適する製品とはいえない。しかも、
それは、製品の製造コストが高くなるという別の不利な
点をも有する。
【0006】以上のように、粘着剤を使用する表面施工
に最も適する化粧単板シートをデザインするに当って
は、可撓性、寸法安定性及び形態安定性の側面総てを十
分に考慮する必要があると導かれる。すなわち、粘着施
工に適する化粧単板シートは、高い可撓性を有する柔軟
なシートであって、かつ、単板が吸湿・放湿に繰り返し
曝されても、単板シートの寸法の変化および形態の変化
がともに小さく(単板シートの伸び縮みおよび端部の反
り上がりが事実上ほとんど無く)、それらの安定性に優
れたものであることが要求される。しかるに、これまで
知られた化粧単板シートはいずれも、これらの要求の総
てを満足することができないものであった。
【0007】本発明は、かかる事情を考慮してなされた
ものであって、高い可撓性を有し、かつ、単板の吸放湿
変化に影響されにくい大変優れた寸法安定性および形態
安定性を有し、よって、とりわけ、粘着剤を用いた表面
施工に適するところの高可撓性化粧単板シートを提供す
ることを課題とするものである。
【0008】本発明者は、かかる課題に関して鋭意研究
し、その結果、驚くべきことに今、化粧単板シートにお
ける銘木単板の裏打ち材の一部として、200〜500
g/m2 という高い坪量の繊維質シート(例えば樹脂含
浸紙)を採用し、かつ、同じく裏打ち材の一部として、
環状ポリオレフィンコポリマー層あるいはこの層とポリ
オレフィン層の組み合わせ等よりなる特定の熱可塑性樹
脂層を採用することにより、得られる化粧単板シート
は、高い可撓性を有し柔軟である上に、単板の吸湿・放
湿条件下に長期間曝されても、寸法および形態の変化が
大変小さく、施工後の隙間の発生およびシート端部の反
り上がり等が起きず、寸法および形態安定性の双方に優
れ、本発明者の知る限りにおいて最も粘着施工に適する
単板シート製品となることを見出し、ここに本発明を完
成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術に比
して格段に高坪量(厚肉)の繊維質シートと、柔軟であ
ってかつ引張り弾性率(ヤング率)が高くしかも引張り
伸びが小さいという性質を有する熱可塑性樹脂層(環状
ポリオレフィンコポリマー等よりなる)との組み合わせ
を化粧単板シートの単板裏打ち材に使用することによ
り、吸湿・放湿による化粧単板シートの寸法変化(伸び
縮み)を抑えるとともに、木材単板の乾燥による化粧単
板シートの端部の反り上がり(単板表面側への弯曲)を
抑制するようにしたものである。
【0010】本発明は、より明確には、銘木単板、接着
剤層、繊維質シートA、熱可塑性樹脂層Pおよび繊維質
シートBを最上層よりこの順に積層成形してなる化粧単
板シートであって、前記繊維質シートAは150〜50
0g/m2 の坪量を有し、かつ前記繊維質シートBは1
0〜100g/m2 の坪量を有し、さらに、前記熱可塑
性樹脂層Pはその少なくとも一部において、環状ポリオ
レフィンコポリマー層または環状ポリオレフィンコポリ
マーのポリマーアロイ層を含む樹脂層よりなることを特
徴とする、高可撓性化粧単板シートに関する。上記の高
可撓性化粧単板シートにおいて、熱可塑性樹脂層Pは、
より具体的には、環状ポリオレフィンコポリマー層、ポ
リオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポ
リオレフィン層の積層体、環状ポリオレフィンコポリマ
ー・ポリオレフィンアロイ層、および、ポリオレフィン
層/環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンア
ロイ層/ポリオレフィン層の積層体よりなる群から選択
される樹脂層である。
【0011】また、本発明は、第二の発明として、銘木
単板、接着剤層、繊維質シートC、熱可塑性樹脂層Q、
繊維質シートD、熱可塑性樹脂層Rおよび繊維質シート
Eを最上層よりこの順に積層成形してなる化粧単板シー
トであって、前記繊維質シートDは150〜500g/
2 の坪量を有し、かつ前記繊維質シートCおよび繊維
質シートEは10〜100g/m2 の坪量を有し、さら
に、前記熱可塑性樹脂層Rはその少なくとも一部におい
て、環状ポリオレフィンコポリマー層または環状ポリオ
レフィンコポリマーのポリマーアロイ層を含む樹脂層よ
りなることを特徴とする、高可撓性化粧単板シートにも
関する。上記の高可撓性化粧単板シートにおいて、前記
熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィン層、および、ポリオ
レフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオ
レフィン層の積層体よりなる群から選択される樹脂層で
あり、また、前記熱可塑性樹脂層Rは環状ポリオレフィ
ンコポリマー層、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィ
ンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体、環状ポリ
オレフィンコポリマー・ポリオレフィンアロイ層、およ
び、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー
・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体
よりなる群から選択される樹脂層である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の高可撓性化粧単板シート
の各積層要素を以下、順に説明する。本発明における銘
木単板は、各種の銘木より、例えば0.05ないし3.
0mmの厚さに、好ましくは0.10ないし0.4mmの厚
さに、切削加工された挽板または突板である。銘木単板
の木理は、特に限定されず、柾目、追柾、板目またはこ
ぶ杢など、いずれでもよい。また、銘木単板の樹種も特
には、限定されないが、好ましい樹種の例は、次のとお
りである。:檜、楢、欅、桜、楡、黒柿、栃、桂、楓、
槐、楠木等:ローズウッド、チーク、マホガニー、コク
タン(黒壇)、シタン(紫檀)、バーズアイメープル、
アメリカンブラックウォールナット、クラロウォールナ
ット、ラテヌォールナット、クィンスランドウォールナ
ット、ゼブラウッド、マンガシロ、ブラジリアンロー
ズ、カリン(花梨)、パーシモン、シルバーローズ、パ
ルマ、レッドウッド、パープルウッド、シルキーオー
ク、タイワンクス、チェリー、マグノリヤ、黒レオ(ダ
オ)、白レオ、サベリ、ブビンカ、マコレ、マドロー
ナ、ミルトル、メープル、アッシン、インブイヤー等。
【0013】接着剤層は、銘木単板とその下側の繊維質
シートAまたは繊維質シートCとの接着のために使用さ
れる。銘木単板と繊維質シートとの接着は比較的容易で
あるので、本発明において適用される接着剤の種類は特
に限定されるものでないが、例えば、エチレン酢酸ビニ
ル樹脂(EVA)接着剤、酢酸ビニル−アクリル共重合
体接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤、またはアクリ
ル系粘着剤などが有利に利用することができる。
【0014】繊維質シートは、壁面等の凹凸(不陸)を
補正して、貼着された化粧単板シートについて面一な表
面を形成するために、また単板の裏打ち材として機能さ
せるて作業性の向上を図るために、化粧単板シートの積
層要素として使用される。本発明においては、従来より
単板の裏打ち材として利用されてきた材料、例えば、和
紙、洋紙(例えば上質紙、中質紙等)、クラフト紙、薄
葉紙または樹脂含浸紙(ラテックス樹脂含浸紙)、並び
に、ポリエチレン不織布、ポリエステル/パルプ不織布
等の各種不織布など、総ての繊維質シートが適用されう
る。
【0015】本発明は、従来に比して著しく高坪量(厚
肉)の繊維質シートを化粧単板シートの中に導入したこ
とに特徴がある。第一の発明における繊維質シートA並
びに第二の発明における繊維質シートDは、150ない
し500g/m2 という高い坪量を有する(即ち、およ
そ0.24ないし0.90mmの厚さを有する)。一
方、その他の繊維質シート、つまり第一の発明における
繊維質シートB、並びに第二の発明における繊維質シー
トCおよび繊維質シートEは、10ないし100g/m
2 という従来より一般的な坪量を有する(即ち、およそ
0.025ないし0.10mmの厚さを有する)。繊維
質シートAおよび繊維質シートDについて、その坪量が
150g/m2 未満であると、製造後の乾燥に伴う銘木
単板の収縮による化粧単板シートの反り、特にシート端
部の反り上がりを有効に抑えて、要求される高い形態安
定性を化粧単板シートに付与することができず、反対
に、その坪量が500g/m2 を越えると、形態安定性
の面では十分な改良効果が得られるものの、化粧単板シ
ートとしてやや厚肉すぎる製品となり、曲面施工しづら
くなり、具合が悪い。かかる観点より、本発明において
は、化粧単板シートの芯材となる繊維質シートAおよび
Dは150ないし500g/m2 の坪量を有するシート
としたのである。繊維質シートAおよび繊維質シートD
は、250〜400g/m2 の坪量を有するものがより
好ましい。また、その他の繊維質シートは、20〜60
g/m2の坪量を有するのがより好ましい。また、より
好ましい繊維質シートAおよびDは、樹脂含浸紙、特に
ラテックス樹脂含浸紙よりなるものである。
【0016】本発明における熱可塑性樹脂層は、柔軟で
高い可撓性を有する樹脂層であるとともに、少なくとも
その一部の熱可塑性樹脂層は、引張り弾性率(ヤング
率)が高くしかも引張り伸びが小さいという特性を有
し、このため、一緒に積層された要素の伸び縮み、反り
変形などを有効に抑えることができる熱可塑性樹脂層で
ある。後者の熱可塑性樹脂層は、具体的には、第一の発
明における熱可塑性樹脂層P、および、第二の発明にお
ける熱可塑性樹脂層Rに相当する。熱可塑性樹脂層Pお
よび熱可塑性樹脂層Rはともに、それぞれ、その少なく
とも一部において、環状ポリオレフィンコポリマー層ま
たは環状ポリオレフィンコポリマーのポリマーアロイ層
を含む樹脂層よりなる。より具体的には、熱可塑性樹脂
層Pおよび熱可塑性樹脂層Rは、各々、 環状ポリオレフィンコポリマー層、 ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層
/ポリオレフィン層の積層体、 環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンアロ
イ層、および、 ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー・
ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体 よりなる群から選択される樹脂層である。
【0017】本発明は、熱可塑性樹脂層の中心的な材料
として、環状ポリオレフィンコポリマーを採用したこと
に特徴がある。本発明において、環状ポリオレフィンコ
ポリマーとは、シクロドレセン等の環状オレフィンとエ
チレン、プロピレン等のα−オレフィンとの共重合体を
指す。この共重合体は、それ自体公知であるか、または
それ自体知られた方法により、例えば、シクロドレセン
誘導体とα−オレフィンをバナジウム触媒またはメタロ
セン触媒の存在下で付加重合させることにより、あるい
は、シクロドレセン誘導体を適当な条件下で開環重合さ
せ、続いてこれを水素添加により還元することにより、
製造することができる。環状ポリオレフィンコポリマー
は、非晶質故に透明であるので、化粧単板シートの積層
要素に適用しても、化粧単板シートの表面の色調および
模様に悪影響を与えない。また、環状ポリオレフィンコ
ポリマーは、最も低い透湿係数を有し、かつ、吸水率も
低いという利点を有する。さらに、該コポリマーは、
酸、アルカリ、水蒸気に対する耐性にも優れている。し
かしながら、環状ポリオレフィンコポリマーの最も重要
な性質は、引張り弾性率(ヤング率)の温度依存性およ
び湿分依存性が極めて小さいことであり、また、収縮率
も大変小さく、引張り伸びの湿分依存性が小さいことで
ある。したがって、環状ポリオレフィンコポリマー層よ
りなる本発明の熱可塑性樹脂層は、かかる特性を有する
故に、化粧単板シートが乾燥した環境に置かれたときも
また化粧単板シートが湿潤な環境に置かれたときも、吸
湿・放湿による銘木単板の伸び縮み、並びに、単板シー
トの反り変形を有効に抑えることができる。本発明に使
用される環状ポリオレフィンコポリマーの中、より好ま
しい態様のものは、2.0×102 ないし5.0×10
2 kg/mm2 の引張り弾性率および2ないし40%の引張
り伸びを有する該コポリマーである。なお、上記の環状
ポリオレフィンコポリマーは、例えば三井石油化学工業
株式会社製で銘柄商標アペルの名のもと市販されている
製品より入手することができる。代表的な銘柄名は、A
PL6013、APL6509等である。
【0018】但し、環状ポリオレフィンコポリマーは、
紙、樹脂含浸紙等の繊維質シートとの接着性があまり良
くないという難点を有する。従って、環状ポリオレフィ
ンコポリマーの層を化粧単板シートの積層要素として単
独で使用するのではなく、環状ポリオレフィンコポリマ
ーを他の樹脂と組み合わせて、一つの樹脂フィルム部分
を構成する方法がより好ましい。本発明において、ポリ
オレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリ
オレフィン層の積層体を化粧単板シートの熱可塑性樹脂
層として採用するのは、かかる観点によるものである。
ここで、他の樹脂としてポリオレフィンを採用するの
は、ポリオレフィン、特に線状低密度ポリエチレン(L
LDPE)は、環状ポリオレフィンコポリマーとの密着
性が大変良好であり、環状ポリオレフィンコポリマーと
同時押出積層成形可能な樹脂であることによる。また、
上記のポリオレフィン層は、単独の樹脂層であってもよ
いが、異なる種類の複数の樹脂層よりなるものでもよ
い。本発明の高可撓性化粧単板シートは、双方の場合を
も包含する。より好ましいポリオレフィン層は、繊維質
シートとの接着性が良好なポリオレフィンと環状ポリオ
レフィンコポリマーとの接着性が良好なポリオレフィン
との積層体であり、そして前記繊維質シートがラテック
ス樹脂含浸紙であるとき、前記ポリオレフィン層として
とりわけ好ましいものは、エチレンエチルアクリレート
ランダムコポリマー(EEA)/線状低密度ポリエチ
レン(LLDPE)の積層体である。その他、より好ま
しいポリオレフィン層としては、エチレン酢酸ビニルコ
ポリマー(EVA)/線状低密度ポリエチレン(LLD
PE)の積層体あるいはアイオノマー/線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)の積層体を挙げることができ
る。
【0019】また、環状ポリオレフィンコポリマーとポ
リオレフィンの積層フィルムは、既に当業者に知られて
いる。従って、本発明において、そのような積層フィル
ムを熱可塑性樹脂層の材料に利用することも可能であ
る。かかる積層フィルムとしては、例えば光化学工業株
式会社よりAP−300シリーズの名で市販されている
製品を挙げることができる。その一連の製品は線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)/環状ポリオレフィンコ
ポリマー(以下、これをAPELと略して表記する場合
もある。)/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)と
いう積層フィルム製品であり、その代表的な銘柄名は、
AP−315(LLDPE 15μ/APEL 15 μ/LLDPE 15
μ)、AP−320(LLDPE 15μ/APEL 20 μ/LLDPE
15μ)、AP−325(LLDPE 15μ/APEL25 μ/LLDPE
15μ)、AP−340(LLDPE 10μ/APEL 40 μ/LLD
PE 10μ)およびAP−350(LLDPE 10μ/APEL 50
μ/LLDPE 10μ)である。従って、この積層フィルム製
品と他のポリオレフィン(例えば、EEA)とを積層さ
せ、これを本発明の熱可塑性樹脂層に採用することもで
きる。
【0020】また、さらに手法を発展させ、上記の環状
ポリオレフィンコポリマー層の代わりに、環状ポリオレ
フィンコポリマーと他のポリマーとのポリマーアロイ
層、つまり環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフ
ィンアロイ層を使用することも可能であると導かれる。
そして、この考えをさらに押し進めると、該ポリマーア
ロイとポリオレフィンの積層体、例えばポリオレフィン
/環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンアロ
イ/ポリオレフィンの三層積層体を樹脂フィルム要素と
して用いることもまた可能であると導かれる。本発明
は、環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンア
ロイ層を高可撓性化粧単板シートの熱可塑性樹脂層Pま
たはRに採用する場合も、またポリオレフィン/環状ポ
リオレフィンコポリマー・ポリオレフィンアロイ/ポリ
オレフィンの積層体を高可撓性化粧単板シートの熱可塑
性樹脂層PまたはRに採用する場合をも包含する。
【0021】本発明においてより好ましい環状ポリオレ
フィンコポリマー・ポリオレフィンアロイは、例えば
(A) 環状ポリオレフィンコポリマーおよび高密度ポリエ
チレンの(特には5:5の割合の)ポリマーアロイ、
(B) 環状ポリオレフィンコポリマーおよび低密度ポリエ
チレンの(特には7:3の割合の)ポリマーアロイ、並
びに、特に好ましいものとして(C) 環状ポリオレフィン
コポリマーおよび線状低密度ポリエチレンの(特には
9:1の割合の)ポリマーアロイである。これらポリマ
ーアロイは、市販されているかまたは公知の方法により
製造可能である。例えば、ポリマーアロイ(C) は、例え
ばAP−300の名で市販されている光化学工業株式会
社の単層フィルム製品より、入手できる。また、上記の
ポリマーアロイを樹脂フィルム要素としてポリオレフィ
ンと組み合わせて用いる場合、適用されるポリオレフィ
ンは、環状ポリオレフィンコポリマーとの物理的・化学
的性質の相関性、および同時押出成形の容易さ等の側面
より、ポリマーアロイ(A) を使用するときは、高密度ポ
リエチレン/ポリマーアロイ(A) /高密度ポリエチレン
の積層体を樹脂フィルム要素として適用するのがより好
ましく、またポリマーアロイ(B) を使用するときは、低
密度ポリエチレン/ポリマーアロイ(B) /低密度ポリエ
チレンの積層体を樹脂フィルム要素として適用するのが
より好ましく、さらにポリマーアロイ(C) を使用すると
きは、線状低密度ポリエチレン/ポリマーアロイ(C) /
線状低密度ポリエチレンの積層体を樹脂フィルム要素と
して適用するのがより好ましい。
【0022】また、本発明にあっては、熱可塑性樹脂層
は、一つの樹脂層または一つの樹脂積層体で構成されて
いてもよいが、かような熱可塑性樹脂層を二つ以上設け
ることもできる。第一の発明は、単層の熱可塑性樹脂層
を化粧単板シート内に含む場合に相当し、第二の発明
は、二層の熱可塑性樹脂層を化粧単板シート内に含む場
合に相当する。第二の熱可塑性樹脂層Qは、環状ポリオ
レフィンコポリマーを含む第一の熱可塑性樹脂層Rの働
きを補助する層として、あるいは、最適の安定性を得る
べく、表面材の単板の伸び縮み・反り変形とそのような
動きを抑制する熱可塑性樹脂層Rの作用との均衡を図る
もう一つの層として機能するものである。熱可塑性樹脂
層Qは、典型的には、 ポリオレフィン層、および、 ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層
/ポリオレフィン層の積層体 よりなる群から選択される樹脂層である。熱可塑性樹脂
層Qは、より好ましくは、上記の熱可塑性樹脂層Pおよ
びRと同様の材料を使用し、かつ同様の積層構成を採り
うる。つまり、熱可塑性樹脂層Rがポリオレフィン層/
環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の
積層体よりなるとき、熱可塑性樹脂層Qもまた、ポリオ
レフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオ
レフィン層の積層体でありうる。さらに、より好ましく
は、熱可塑性樹脂層Qは、熱可塑性樹脂層Rよりも薄肉
となるように設計される。
【0023】より好ましい熱可塑性樹脂層Pおよび熱可
塑性樹脂層Rは、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィ
ンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体もしくはポ
リオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー・ポリ
オレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体よりな
る樹脂層である。特に好ましい熱可塑性樹脂層Pおよび
熱可塑性樹脂層Rは、それぞれ、ポリオレフィン層/環
状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積
層体よりなる樹脂層であって、該環状ポリオレフィンコ
ポリマー層は15〜50μmの厚さを有するものであ
る。とりわけ好ましくは、熱可塑性樹脂層Qおよび熱可
塑性樹脂層Rが共に、ポリオレフィン層/環状ポリオレ
フィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体よりな
る場合であり、また、最も好ましくは、この場合におい
て、熱可塑性樹脂層R中の環状ポリオレフィンコポリマ
ー層が15〜50μmの厚さを有しかつ熱可塑性樹脂層
Q中の環状ポリオレフィンコポリマー層よりも10〜3
5μmより厚い層であるときである。
【0024】本発明の第一の発明に係る化粧単板シート
は、例えば、(a) まず、押出積層成形法に従い、熱可塑
性樹脂層Pを構成する単層または複数層の樹脂層を押出
し、同時に2種の繊維質シートA、Bを樹脂層Pの上側
および下側に重ねて、繊維質シートA/熱可塑性樹脂層
P/繊維質シートBよりなる積層体を成形し、次に、接
着剤を該積層体の上側の繊維質シートの上に塗布し、続
いて、銘木単板をその上にオーバーレイし、そしてその
後これら全体を熱圧締するというプロセスにより、製造
することができる。また、第一の発明に係る化粧単板シ
ートは、他の製法として、(b) 一方で、押出積層成形法
に従い、熱可塑性樹脂層Pを構成する単層または複数層
の樹脂層を押出し、同時に1種の繊維質シートBを該樹
脂層の下側に重ねて、熱可塑性樹脂層P/繊維質シート
Bよりなる積層体を成形し、また他方で、貼合わせによ
り、銘木単板/接着剤層/繊維質シートAよりなる単板
裏打ちシートを製造し、そしてその後、前記積層体およ
び前記単板裏打ちシートを熱圧締するというプロセスに
より、製造することができる。より好ましくは、銘木単
板としては、気乾含水率の水分状態に調湿された単板が
使用される。また、熱圧接着については、より好ましく
は、約125℃×3〜9kg/cm2 ×5〜10分間の
条件で熱圧締され、その後、圧力を維持したまま常温ま
で冷却するというプロセスにより行われる。
【0025】本発明の第二の発明に係る化粧単板シート
は、例えば、(c) まず、押出積層成形法に従い、熱可塑
性樹脂層Qを構成する単層または複数層の樹脂層および
熱可塑性樹脂層Rを構成する単層または複数層の樹脂層
をそれぞれ押出し、同時に、3種の繊維質シートC、
D、Eを樹脂層Qの上側に、樹脂層Qと樹脂層Rの間に
および樹脂層Rの下側に積層して、繊維質シートC/熱
可塑性樹脂層Q/繊維質シートD/熱可塑性樹脂層R/
繊維質シートEよりなる積層体を成形し、次に、接着剤
を該積層体の上側の繊維質シートの上に塗布し、続い
て、銘木単板をその上にオーバーレイし、そしてその後
これら全体を熱圧締するというプロセスにより、あるい
は、(d) 一方で、押出積層成形法に従い、熱可塑性樹脂
層Qを構成する単層または複数層の樹脂層および熱可塑
性樹脂層Rを構成する単層または複数層の樹脂層をそれ
ぞれ押出し、同時に、3種の繊維質シートD、Eを樹脂
層Qと樹脂層Rの間におよび樹脂層Rの下側に積層し
て、熱可塑性樹脂層Q/繊維質シートD/熱可塑性樹脂
層R/繊維質シートEよりなる積層体を成形し、また他
方で、貼合わせにより、銘木単板/接着剤層/繊維質シ
ートCよりなる単板裏打ちシートを製造し、そしてその
後、前記積層体および前記単板裏打ちシートを熱圧締す
るというプロセスにより、製造することができる。銘木
単板のより好ましい水分状態およびより好ましい熱圧接
着プロセスは、第一の発明の場合と同様である。
【0026】したがって、第一の発明のより好ましい、
就中最良の、実施形態は、以下のとおり挙げることがで
きる。 (i) 熱可塑性樹脂層Pはポリオレフィン層/環状ポリオ
レフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体もし
くはポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー
・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体
よりなる。 (ii)熱可塑性樹脂層Pはポリオレフィン層/環状ポリオ
レフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体より
なり、かつ、該環状ポリオレフィンコポリマー層は15
〜50μm、特に好ましくは25μmの厚さを有する。 (iii) 繊維質シートAは250〜400g/m2 、特に
は300g/m2 の坪量を有し、かつ繊維質シートBは
20〜60g/m2 、特には30g/m2 の坪量を有す
る。 (iv)繊維質シートAは樹脂含浸紙、特にはラテックス樹
脂含浸紙よりなる。 (v) 繊維質シートAは250〜400(特には300)
g/m2 の坪量を有しかつ繊維質シートBは20〜60
(特には30)g/m2 の坪量を有し、そして該繊維質
シートAは樹脂含浸紙(特にはラテックス樹脂含浸紙)
よりなり、また、熱可塑性樹脂層Pは、ポリオレフィン
層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン
層の積層体よりなり、該環状ポリオレフィンコポリマー
層は15〜50(特には25)μmの厚さを有する。
【0027】したがって、第二の発明のより好ましい、
就中最良の、実施形態は、以下のとおり挙げることがで
きる。 (i) 熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィン層よりなり、ま
た、熱可塑性樹脂層Rはポリオレフィン層/環状ポリオ
レフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体もし
くはポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー
・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体
よりなる。 (ii)熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィン層/環状ポリオ
レフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体より
なり、また、熱可塑性樹脂層Rはポリオレフィン層/環
状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積
層体もしくはポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコ
ポリマー・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層
の積層体よりなる。 (iii) 熱可塑性樹脂層Qおよび熱可塑性樹脂層Rは共
に、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー
層/ポリオレフィン層の積層体よりなる樹脂層であっ
て、熱可塑性樹脂層R中の環状ポリオレフィンコポリマ
ー層は15〜50、特には25μmの厚さを有しかつ熱
可塑性樹脂層Q中の環状ポリオレフィンコポリマー層よ
りも10〜35,特には10μmより厚い層である。 (iv)繊維質シートDは250〜400、特には300g
/m2 の坪量を有しかつ繊維質シートCおよび繊維質シ
ートEは共に20〜60、特には30g/m2 の坪量を
有する。 (v) 繊維質シートDは樹脂含浸紙、特にはラテックス樹
脂含浸紙よりなる。 (vi)繊維質シートDは250〜400、特には300g
/m2 の坪量を有しかつ繊維質シートCおよび繊維質シ
ートEは共に20〜60、特には30g/m2 の坪量を
有し、そして該繊維質シートDは樹脂含浸紙、特にはラ
テックス樹脂含浸紙よりなり、また、熱可塑性樹脂層Q
および熱可塑性樹脂層Rは共に、ポリオレフィン層/環
状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積
層体よりなる樹脂層であって、熱可塑性樹脂層R中の環
状ポリオレフィンコポリマー層は15〜50、特には2
5μmの厚さを有しかつ熱可塑性樹脂層Q中の環状ポリ
オレフィンコポリマー層よりも10〜35、特には10
μmより厚い層である。
【0028】
【実施例】以下、図面に示す各実施例に基づいて、本発
明をより具体的に説明する。図示された実施例はあくま
でも非制限的な例示にすぎず、これら実施例を本発明の
主旨および精神を逸脱しない限り変形または応用した態
様も総て本発明の範囲に包含されることは言うまでもな
い。
【0029】実施例1 この実施例は、本発明の第一の発明の実施形態を表す。
図1に示すように、高可撓性化粧単板シート1は、銘木
単板2、接着剤層3、繊維質シート4、熱可塑性樹脂層
5および繊維質シート6を最上層よりこの順に積層成形
してなる。銘木単板2は、樹種ホワイトオークの柾目単
板であって、約0.22mmの厚さを有する。また、接
着剤層3は、単板と繊維質シートの接着に用いられる接
着剤の層であり、アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルシ
ョンよりなる。上側の繊維質シート4、つまり繊維質シ
ートAは、300g/m2 の高い坪量を有するラテック
ス樹脂含浸紙よりなる。一方、下側の繊維質シート6、
つまり繊維質シートBは30g/m2 の坪量を有する薄
葉紙よりなる。そして、熱可塑性樹脂層5つまり熱可塑
性樹脂層Pは、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィン
コポリマー層/ポリオレフィン層の積層体、すなわち、
厚さ30μmのエチレンエチルアクリレートランダムコ
ポリマー(EEA)樹脂層/厚さ15μmの線状低密度
ポリエチレン(LLDPE)層/厚さ25μmの環状ポ
リオレフィンコポリマー(APEL)層/厚さ15μm
の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層/厚さ20
μmの低密度ポリエチレン(LDPE)層の積層体より
なる。
【0030】この例の高可撓性化粧単板シート1は、以
下の加工プロセスに従い、製造されている。 1)最初に、共押出しインフレーションラミネート方式に
従い、厚さ15μmのLLDPEフィルムと厚さ25μ
mのAPELフィルムと厚さ15μmのLLDPEフィ
ルムとを貼り合わせて、厚さ15μmのLLDPE層/
厚さ25μmのAPEL層/厚さ15μmのLLDPE
層の積層フィルムを製造する。なお、この積層フィルム
として、上記の市販品AP−325を利用することもで
きる。 2)次に、溶融押出しラミネート法に従い、LDPE溶融
樹脂を前記積層フィルム(LLDPE層/APEL層/
LLDPE層)の表面と繊維質シートBの表面との間に
押出しラミネートして、繊維質シートB/厚さ20μm
のLDPE層/LLDPE層/APEL層/LLDPE
層の積層体とする。 3)プロセス2)に続いて、溶融押出しラミネート法に従
い、EEA溶融樹脂を前記積層体(LLDPE層/AP
EL層/LLDPE層/LDPE層/繊維質シートB)
のLLDPE表面と繊維質シートAの表面との間に押出
しラミネートして、繊維質シートA/厚さ30μmのE
EA樹脂層/LLDPE層/APEL層/LLDPE層
/LDPE層/繊維質シートBの積層体を作り上げる。 4)その後、アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルションの
接着剤を、プロセス3)で作られた積層体の繊維質シート
Aの表面に塗布し、次いで乾燥させ、そして、ホワイト
オークの柾目単板をその上にオーバーレイする。 5)こうして得られたものを熱圧プレス機の中で、最初、
125℃×6 kg/cm2 ×10分の条件により熱圧締し、
その後、同じ加圧条件を保ったまま常温にまで冷却し、
しかる後、作られた高可撓性化粧単板シートをプレス機
より取り出す。
【0031】実施例2 この実施例は、本発明の第二の発明の実施形態を表す。
図2に示すように、高可撓性化粧単板シート11は、銘
木単板12、接着剤層13、繊維質シート14、熱可塑
性樹脂層15、繊維質シート16、熱可塑性樹脂層17
および繊維質シート18を最上層よりこの順に積層成形
してなる。銘木単板12は、樹種ホワイトオークの柾目
単板であって、約0.22mmの厚さを有する。また、
接着剤層13は、単板と繊維質シートの接着に用いられ
る接着剤の層であり、アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマ
ルションよりなる。上側の繊維質シート14、つまり繊
維質シートCは、30g/m2 の坪量を有する薄葉紙よ
りなる。また中間の繊維質シート16、つまり繊維質シ
ートDは、300g/m2 の高い坪量を有するラテック
ス樹脂含浸紙よりなる。さらに、下側の繊維質シート1
8、つまり繊維質シートEは30g/m2 の坪量を有す
る薄葉紙よりなる。そして、上側の熱可塑性樹脂層1
5、つまり熱可塑性樹脂層Qは、ポリオレフィン層/環
状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積
層体、すなわち、厚さ20μmの低密度ポリエチレン
(LDPE)層/厚さ15μmの線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)層/厚さ15μmの環状ポリオレフィ
ンコポリマー(APEL)層/厚さ15μmの線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)層/厚さ30μmのエチ
レンエチルアクリレートランダムコポリマー(EEA)
樹脂層の積層体よりなる。また、下側の熱可塑性樹脂層
17、つまり熱可塑性樹脂層Rは、ポリオレフィン層/
環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層の
積層体、すなわち、厚さ30μmのエチレンエチルアク
リレートランダムコポリマー(EEA)樹脂層/厚さ1
5μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層/厚
さ25μmの環状ポリオレフィンコポリマー(APE
L)層/厚さ15μmの線状低密度ポリエチレン(LL
DPE)層/厚さ20μmの低密度ポリエチレン(LD
PE)層の積層体よりなる。
【0032】この例の高可撓性化粧単板シート11は、
以下の加工プロセスに従い、製造されている。 1)最初に、共押出しインフレーションラミネート方式に
従い、厚さ15μmのLLDPEフィルムと厚さ25μ
mのAPELフィルムと厚さ15μmのLLDPEフィ
ルムとを貼り合わせて、厚さ15μmのLLDPE層/
厚さ25μmのAPEL層/厚さ15μmのLLDPE
層の積層フィルムを製造する。同様に、共押出しイン
フレーションラミネート方式に従い、厚さ15μmのL
LDPEフィルムと厚さ15μmのAPELフィルムと
厚さ15μmのLLDPEフィルムとを貼り合わせて、
厚さ15μmのLLDPE層/厚さ15μmのAPEL
層/厚さ15μmのLLDPE層の積層フィルムをも
製造する。なお、積層フィルムとして、上記の市販品
AP−315を利用することもでき、また積層フィルム
として、上記の市販品AP−325を利用することも
できる。 2)次に、溶融押出しラミネート法に従い、LDPE溶融
樹脂を前記積層フィルム (LLDPE層/APEL層/LLDPE層)の表面
と繊維質シートEの表面との間に押出しラミネートし
て、繊維質シートE/厚さ20μmのLDPE層/LL
DPE層/APEL層(25μm厚)/LLDPE層の
積層体とする。同様に、溶融押出しラミネート法に従
い、LDPE溶融樹脂を前記積層フィルム(LLDP
E層/APEL層/LLDPE層)の表面と繊維質シー
トCの表面との間に押出しラミネートして、繊維質シー
トC/厚さ20μmのLDPE層/LLDPE層/AP
EL層(15μm厚)/LLDPE層の積層体とす
る。 3)プロセス2)に続いて、溶融押出しラミネート法に従
い、EEA溶融樹脂を前記積層体(LLDPE層/A
PEL層(15μm厚)/LLDPE層/LDPE層/
繊維質シートC)のLLDPE表面と繊維質シートDの
表面との間に押出しラミネートして、繊維質シートD/
厚さ30μmのEEA樹脂層/LLDPE層/APEL
層(15μm厚)/LLDPE層/LDPE層/繊維質
シートCの積層体を作り上げる。 4)そして、プロセス3)に続いて、溶融押出しラミネート
法に従い、EEA溶融樹脂を前記積層体(LLDPE
層/APEL層(25μm厚)/LLDPE層/LDP
E層/繊維質シートE)のLLDPE表面と前記積層体
(繊維質シートD/EEA樹脂層/LLDPE層/A
PEL層(15μm厚)/LLDPE層/LDPE層/
繊維質シートC)の繊維質シートD表面との間に押出し
ラミネートして、繊維質シートE/LDPE層/LLD
PE層/APEL層(25μm厚)/LLDPE層/厚
さ30μmのEEA樹脂層/繊維質シートD/EEA樹
脂層/LLDPE層/APEL層(15μm厚)/LL
DPE層/LDPE層/繊維質シートCの積層体を作
り上げる。 5)その後、アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルションの
接着剤を上記積層体の繊維質シートCの表面に塗布
し、次いで乾燥させ、そして、ホワイトオークの柾目単
板をその上にオーバーレイする。 6)こうして得られたものを熱圧プレス機の中で、最初、
125℃×6 kg/cm2 ×10分の条件により熱圧締し、
その後、同じ加圧条件を保ったまま常温にまで冷却し、
しかる後、作られた高可撓性化粧単板シートをプレス機
より取り出す。
【0033】実施例3 この実施例は、本発明の第二の発明の実施形態を表す。
この例の高可撓性化粧単板シート11は、実施例2と同
様、銘木単板12、接着剤層13、繊維質シート14、
熱可塑性樹脂層15、繊維質シート16、熱可塑性樹脂
層17および繊維質シート18を最上層よりこの順に積
層成形してなる(図2参照)。銘木単板12は、樹種ホ
ワイトオークの柾目単板であって、約0.22mmの厚
さを有する。また、接着剤層13は、単板と繊維質シー
トの接着に用いられる接着剤の層であり、アクリル・酢
酸ビニル樹脂系エマルションよりなる。上側の繊維質シ
ート14、つまり繊維質シートCは、30g/m2 の坪
量を有する薄葉紙よりなる。また中間の繊維質シート1
6、つまり繊維質シートDは、300g/m2 の高い坪
量を有するラテックス樹脂含浸紙よりなる。さらに、下
側の繊維質シート18、つまり繊維質シートEは30g
/m2 の坪量を有する薄葉紙よりなる。そして、上側の
熱可塑性樹脂層15、つまり熱可塑性樹脂層Qは、ポリ
オレフィン層、すなわち、厚さ30μmのエチレンエチ
ルアクリレートランダムコポリマー(EEA)樹脂層よ
りなる。一方、下側の熱可塑性樹脂層17、つまり熱可
塑性樹脂層Rは、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィ
ンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体、すなわ
ち、厚さ30μmのエチレンエチルアクリレートランダ
ムコポリマー(EEA)樹脂層/厚さ15μmの線状低
密度ポリエチレン(LLDPE)層/厚さ25μmの環
状ポリオレフィンコポリマー(APEL)層/厚さ15
μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層/厚さ
20μmの低密度ポリエチレン(LDPE)層の積層体
よりなる。
【0034】この例の高可撓性化粧単板シート11は、
以下の加工プロセスに従い、製造されている。 1)最初に、共押出しインフレーションラミネート方式に
従い、厚さ15μmのLLDPEフィルムと厚さ25μ
mのAPELフィルムと厚さ15μmのLLDPEフィ
ルムとを貼り合わせて、厚さ15μmのLLDPE層/
厚さ25μmのAPEL層/厚さ15μmのLLDPE
層の積層フィルムを製造する。なお、この積層フィルム
として、上記の市販品AP−325を利用することもで
きる。 2)次に、溶融押出しラミネート法に従い、LDPE溶融
樹脂を前記積層フィルム(LLDPE層/APEL層/
LLDPE層)の表面と繊維質シートEの表面との間に
押出しラミネートして、繊維質シートE/厚さ20μm
のLDPE層/LLDPE層/APEL層/LLDPE
層の積層体(i) とする。 3)プロセス2)に続いて、溶融押出しラミネート法に従
い、EEA溶融樹脂を前記積層体(i) (LLDPE層/
APEL層/LLDPE層/LDPE層/繊維質シート
E)のLLDPE表面と繊維質シートDの表面との間に
押出しラミネートして、繊維質シートD/厚さ30μm
のEEA樹脂層/LLDPE層/APEL層/LLDP
E層/LDPE層/繊維質シートEの積層体(ii)を作り
上げる。 4)そして、プロセス3)に続いて、溶融押出しラミネート
法に従い、EEA溶融樹脂を前記積層体(ii)(繊維質シ
ートD/EEA樹脂層/LLDPE層/APEL層/L
LDPE層/LDPE層/繊維質シートE)の繊維質シ
ートD表面と繊維質シートCの表面との間に押出しラミ
ネートして、繊維質シートE/LDPE層/LLDPE
層/APEL層/LLDPE層/EEA樹脂層/繊維質
シートD/厚さ30μmのEEA樹脂層/繊維質シート
Cの積層体(iii) を作り上げる。 5)その後、アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルションの
接着剤を積層体(iii) の繊維質シートCの表面に塗布
し、次いで乾燥させ、そして、ホワイトオークの柾目単
板をその上にオーバーレイする。 6)こうして得られたものを熱圧プレス機の中で、最初、
125℃×6 kg/cm2 ×10分の条件により熱圧締し、
その後、同じ加圧条件を保ったまま常温にまで冷却し、
しかる後、作られた高可撓性化粧単板シートをプレス機
より取り出す。
【0035】実施例1ないし3の化粧単板シート1はい
ずれも、高い可撓性を有し、柔軟であり、その上、吸放
湿の条件下での寸法および形態の変化が大変小さく、粘
着剤を用いる表面施工に使用したとき、施工後長期間経
過した段階で、隣接シート相互間に隙間が発生せず、か
つ、カールによるシート端部の剥れも起きなかった。
【0036】試験例 上記の実施例と同様の手順および条件に従い(但し、熱
圧接着のプロセスについては下記の条件に従う。)、以
下の6種類の化粧単板シートを試料として製造し、そし
て、これら試料について、反り試験および寸法安定性の
試験を以下に述べる方法により行った。
【0037】−各化粧単板シートの積層構成− 最上層から最下層への積層構成を順に記す。 試料A: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シートC(薄葉紙、坪量30g/m2 ) −熱可塑性樹脂層Q (低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15
μm]/環状ポリオレフィンコポリマー(APEL)層
[厚さ25μm]/線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)層[厚さ15μm]/エチレンエチルアクリートラ
ンダムコポリマー(EEA)樹脂層[厚さ30μm]の
積層体) −繊維質シートD(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300
g/m2 ) −熱可塑性樹脂層R (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]/線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)層[厚さ15μm]/環状ポリオレフ
ィンコポリマー(APEL)層[厚さ25μm]/線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15μm]
/低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
の積層体) −繊維質シートE(薄葉紙、坪量30g/m2 ) 試料B: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シートC(薄葉紙、坪量30g/m2 ) −熱可塑性樹脂層Q (低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15
μm]/環状ポリオレフィンコポリマー(APEL)層
[厚さ15μm]/線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)層[厚さ15μm]/エチレンエチルアクリートラ
ンダムコポリマー(EEA)樹脂層[厚さ30μm]の
積層体) −繊維質シートD(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300
g/m2 ) −熱可塑性樹脂層R (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]/線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)層[厚さ15μm]/環状ポリオレフ
ィンコポリマー(APEL)層[厚さ25μm]/線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15μm]
/低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
の積層体) −繊維質シートE(薄葉紙、坪量30g/m2 ) 試料C: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シートC(薄葉紙、坪量30g/m2 ) −熱可塑性樹脂層Q (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]) −繊維質シートD(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300
g/m2 ) −熱可塑性樹脂層R (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]/線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)層[厚さ15μm]/環状ポリオレフ
ィンコポリマー(APEL)層[厚さ25μm]/線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15μm]
/低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
の積層体) −繊維質シートE(薄葉紙、坪量30g/m2 ) 試料D: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シートA(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300
g/m2 ) −熱可塑性樹脂層P (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]/線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)層[厚さ15μm]/環状ポリオレフ
ィンコポリマー(APEL)層[厚さ25μm]/線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)層[厚さ15μm]
/低密度ポリエチレン(LDPE)層[厚さ20μm]
の積層体) −繊維質シートB(薄葉紙、坪量30g/m2 ) 試料E: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シート(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300g
/m2 ) −熱可塑性樹脂層 (エチレンエチルアクリレートランダムコポリマー(E
EA)樹脂層[厚さ30μm]) −繊維質シート(薄葉紙、坪量30g/m2 ) 試料F: −銘木単板(樹種ホワイトオークの柾目単板、0.22
mm厚) −接着剤層(アクリル・酢酸ビニル樹脂系エマルショ
ン) −繊維質シート(ラテックス樹脂含浸紙、坪量300g
/m2
【0038】−各化粧単板シートの熱圧接着の条件− 試料Aないし試料Fのそれぞれについて、1回のプレス
につき3個の各試料の積層体(なお、銘木単板の含有水
分は気乾含水率に調整されている。)を熱圧プレス機の
中に上下の熱板の間に0.3mm厚のペーパークッショ
ンを介して挿入し、そして、挿入された積層体を以下の
3通りの条件a)〜c)で以て熱圧接着することにより、化
粧単板シートに仕上げた。 a)125℃×6 kg/cm2 ×2分の条件で熱圧締し、その
後、同圧のまま常温にまで冷却する。 b)125℃×6 kg/cm2 ×5分の条件で熱圧締し、その
後、同圧のまま常温にまで冷却する。 c)125℃×6 kg/cm2 ×10分の条件で熱圧締し、そ
の後、同圧のまま常温にまで冷却する。
【0039】−各化粧単板シートの反り試験− 試料Aないし試料Fの各々について、図3に示すように
化粧単板シートのストリップ10(90mm(銘木単板
の繊維方向)×280mmの寸法を有する。)2枚を、
銘木単板の表面を上にして、次の雰囲気条件の下に一定
期間の間放置する。その後、各ストリップの両端につい
て上方へ反り上がった高さを反りhとして計測する(な
お、図中、Lは放置後のストリップの長さを示す。)。 a)20℃×60%RH、7日間放置 b)25℃×10%RH、7日間放置 なお、RHは相対湿度を表わす。
【0040】−各化粧単板シートの寸法安定性試験− 試料Aないし試料Fの各々について、図4に示すように
化粧単板シートのストリップ10(30mm(銘木単板
の繊維方向)×220mmの寸法を有する。)3枚の表
面にそれぞれ、ストリップ端縁よりいくらか離れた位置
に2本の基準線p、q(基準線p、q間の間隔:180
mm)を記入する。最初に、このストリップ10を、銘
木単板の表面を上にして、20℃×60%RHの雰囲気
条件の下に放置する。そして、該ストリップ10が平衡
状態に達した段階で、読み取り顕微鏡を用いて、基準線
p、q間の長さL1 を計測する。次に、平衡状態にある
ストリップ10を20℃の水中に30分間の間浸漬し、
次いでこれを水中より取り上げ、そして、読み取り顕微
鏡を用いて、基準線p、q間の長さL2 を計測する。し
かる後、長さL1 および長さL2 より、寸法変化率
(%)を次の式(I) より算出する。 寸法変化率(%)=(L2 −L1 )/L1 ×100 (I)
【0041】−反り試験の結果− 次の表1は、各試料の反り試験の結果を示す。
【表1】 また、図5のグラフは、20℃×60%、7日間放置の
場合における結果を表わし、そして、図6のグラフは、
25℃×10%、7日間放置の場合における結果を表わ
す。
【0042】−寸法安定性試験の結果− 次の表2は、各試料の寸法安定性試験の結果を示す。
【表2】 また、図7のグラフは、上記の結果を表わすものであ
る。
【0043】−考察− 表1より、化粧単板シートの反りは、試料についてC≒
D<E<B<A<Fの順に増大していることがわかる。
なお、乾燥時(25℃×10%RH)において、反りは、圧締
時間が長くなるほど、より小さくなる傾向も見られた
(図6参照)。また、表2より、化粧単板シートの寸法
変化率は、試料についてA<B<C<D<E<Fの順に
増大していることがわかる。即ち、A、B、C、D、
E、Fの順に、吸湿・放湿による寸法変化がより大きい
積層構成であると認められる。なお、同表より、寸法変
化率の値は、熱圧接着の条件にあまり影響されないこと
も確認される。
【0044】以上の結果より、寸法変化率については、
熱可塑性樹脂層、特にその中の環状ポリオレフィンコポ
リマー(APEL)層の厚さをより厚くするほど、より
小さなものとなり、従って、環状ポリオレフィンコポリ
マー層がより厚いとき、寸法安定性がより改良されると
いう関係が導かれる。また、反り防止については、次の
関係が成立すると認められる。 この表並びに表1より、反り防止の効果に関しては、裏
打ち側の環状ポリオレフィンコポリマー層(熱可塑性樹
脂層R中のAPEL層)の厚さをより厚くするほど、よ
り改良されるという関係が導かれ、また、銘木単板側の
環状ポリオレフィンコポリマー層(熱可塑性樹脂層Q中
のAPEL層)の厚さを前記の裏打ち側の環状ポリオレ
フィンコポリマー層の厚さよりも10〜35μmより薄
くしたときも、反り防止の効果が改良されるので、かよ
うな積層構成も好ましい態様であると認められる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高い可撓性を有し、柔軟であり、その上、単板の吸湿・
放湿条件下に長期間曝されても、寸法および形態の変化
が大変小さく、施工後において収縮による隣接シート相
互間に隙間が発生せずかつカールによるシート端部の剥
れが起きない等、単板の吸放湿変化に影響されない優れ
た寸法および形態の経時的な安定性を有し、従って、と
りわけ粘着剤を用いた表面施工に適するところの高可撓
性化粧単板シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の高可撓性化粧単板シートを
示す拡大断面図である。
【図2】本発明の実施例2、3の高可撓性化粧単板シー
トを示す拡大断面図である。
【図3】化粧単板シートの反り試験のプロセスを示す図
である。
【図4】寸法安定性の試験に使用される化粧単板シート
のストリップを示す平面図である。
【図5】化粧単板シートの反り試験の結果を示すグラフ
である。
【図6】異なる温湿条件での化粧単板シートの反り試験
の結果を示すグラフである。
【図7】化粧単板シートの寸法安定性試験の結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 高可撓性化粧単板シート 2 銘木単板 3 接着剤層 4 繊維質シートA 5 熱可塑性樹脂層P 6 繊維質シートB 10 化粧単板シートのストリップ 11 高可撓性化粧単板シート 12 銘木単板 13 接着剤層 14 繊維質シートC 15 熱可塑性樹脂層Q 16 繊維質シートD 17 熱可塑性樹脂層R 18 繊維質シートE

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銘木単板、接着剤層、繊維質シートA、
    熱可塑性樹脂層Pおよび繊維質シートBを最上層よりこ
    の順に積層成形してなる化粧単板シートであって、前記
    繊維質シートAは150〜500g/m2 の坪量を有
    し、かつ前記繊維質シートBは10〜100g/m2
    坪量を有し、さらに、前記熱可塑性樹脂層Pはその少な
    くとも一部において、環状ポリオレフィンコポリマー層
    または環状ポリオレフィンコポリマーのポリマーアロイ
    層を含む樹脂層よりなることを特徴とする、高可撓性化
    粧単板シート。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂層Pは、環状ポリオレ
    フィンコポリマー層、ポリオレフィン層/環状ポリオレ
    フィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体、環状
    ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンアロイ層、
    および、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリ
    マー・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレフィン層の積
    層体よりなる群から選択される樹脂層である、請求項1
    記載の高可撓性化粧単板シート。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂層Pは、ポリオレフィ
    ン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィ
    ン層の積層体もしくはポリオレフィン層/環状ポリオレ
    フィンコポリマー・ポリオレフィンアロイ層/ポリオレ
    フィン層の積層体よりなる樹脂層である、請求項2記載
    の高可撓性化粧単板シート。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂層Pは、ポリオレフィ
    ン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィ
    ン層の積層体よりなる樹脂層であって、該環状ポリオレ
    フィンコポリマー層は15〜50μmの厚さを有する、
    請求項3記載の高可撓性化粧単板シート。
  5. 【請求項5】 前記繊維質シートAは250〜400g
    /m2 の坪量を有し、かつ前記繊維質シートBは20〜
    60g/m2 の坪量を有する、請求項1記載の高可撓性
    化粧単板シート。
  6. 【請求項6】 前記繊維質シートAは樹脂含浸紙よりな
    る、請求項1記載の高可撓性化粧単板シート。
  7. 【請求項7】 前記繊維質シートAは250〜400g
    /m2 の坪量を有し、かつ前記繊維質シートBは20〜
    60g/m2 の坪量を有し、そして該繊維質シートAは
    樹脂含浸紙よりなり、また、前記熱可塑性樹脂層Pは、
    ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/
    ポリオレフィン層の積層体よりなる樹脂層であって、該
    環状ポリオレフィンコポリマー層は15〜50μmの厚
    さを有する、請求項1ないし6のうちいずれか一項に記
    載の高可撓性化粧単板シート。
  8. 【請求項8】 銘木単板、接着剤層、繊維質シートC、
    熱可塑性樹脂層Q、繊維質シートD、熱可塑性樹脂層R
    および繊維質シートEを最上層よりこの順に積層成形し
    てなる化粧単板シートであって、前記繊維質シートDは
    150〜500g/m2 の坪量を有し、かつ前記繊維質
    シートCおよび繊維質シートEは10〜100g/m2
    の坪量を有し、さらに、前記熱可塑性樹脂層Rはその少
    なくとも一部において、環状ポリオレフィンコポリマー
    層または環状ポリオレフィンコポリマーのポリマーアロ
    イ層を含む樹脂層よりなることを特徴とする、高可撓性
    化粧単板シート。
  9. 【請求項9】 前記熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィン
    層、および、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコ
    ポリマー層/ポリオレフィン層の積層体よりなる群から
    選択される樹脂層であり、また、前記熱可塑性樹脂層R
    は環状ポリオレフィンコポリマー層、ポリオレフィン層
    /環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィン層
    の積層体、環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフ
    ィンアロイ層、および、ポリオレフィン層/環状ポリオ
    レフィンコポリマー・ポリオレフィンアロイ層/ポリオ
    レフィン層の積層体よりなる群から選択される樹脂層で
    ある、請求項8記載の高可撓性化粧単板シート。
  10. 【請求項10】 前記熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィ
    ン層よりなる樹脂層であり、また、前記熱可塑性樹脂層
    Rはポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー
    層/ポリオレフィン層の積層体もしくはポリオレフィン
    層/環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレフィンア
    ロイ層/ポリオレフィン層の積層体よりなる樹脂層であ
    る、請求項9記載の高可撓性化粧単板シート。
  11. 【請求項11】 前記熱可塑性樹脂層Qはポリオレフィ
    ン層/環状ポリオレフィンコポリマー層/ポリオレフィ
    ン層の積層体よりなる樹脂層であり、また、前記熱可塑
    性樹脂層Rはポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコ
    ポリマー層/ポリオレフィン層の積層体もしくはポリオ
    レフィン層/環状ポリオレフィンコポリマー・ポリオレ
    フィンアロイ層/ポリオレフィン層の積層体よりなる樹
    脂層である、請求項9記載の高可撓性化粧単板シート。
  12. 【請求項12】 前記熱可塑性樹脂層Qおよび前記熱可
    塑性樹脂層Rは共に、ポリオレフィン層/環状ポリオレ
    フィンコポリマー層/ポリオレフィン層の積層体よりな
    る樹脂層であって、前記熱可塑性樹脂層R中の環状ポリ
    オレフィンコポリマー層は15〜50μmの厚さを有し
    かつ前記熱可塑性樹脂層Q中の環状ポリオレフィンコポ
    リマー層よりも10〜35μmより厚い層である、請求
    項11記載の高可撓性化粧単板シート。
  13. 【請求項13】 前記繊維質シートDは250〜400
    g/m2 の坪量を有しかつ前記繊維質シートCおよび前
    記繊維質シートEは共に20〜60g/m2 の坪量を有
    する、請求項8記載の高可撓性化粧単板シート。
  14. 【請求項14】 前記繊維質シートDは樹脂含浸紙より
    なる、請求項8記載の高可撓性化粧単板シート。
  15. 【請求項15】 前記繊維質シートDは250〜400
    g/m2 の坪量を有しかつ前記繊維質シートCおよび前
    記繊維質シートEは共に20〜60g/m2 の坪量を有
    し、そして該繊維質シートDは樹脂含浸紙よりなり、ま
    た、前記熱可塑性樹脂層Qおよび前記熱可塑性樹脂層R
    は共に、ポリオレフィン層/環状ポリオレフィンコポリ
    マー層/ポリオレフィン層の積層体よりなる樹脂層であ
    って、前記熱可塑性樹脂層R中の環状ポリオレフィンコ
    ポリマー層は15〜50μmの厚さを有しかつ前記熱可
    塑性樹脂層Q中の環状ポリオレフィンコポリマー層より
    も10〜35μmより厚い層である、請求項8ないし1
    4のうちいずれか一項に記載の高可撓性化粧単板シー
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005049829A (ja) * 2003-07-14 2005-02-24 Konica Minolta Holdings Inc 微細形状を有する成形物、光学素子、成形方法及び成形装置

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