JPH09301853A - 貼付剤および貼付製剤 - Google Patents

貼付剤および貼付製剤

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JPH09301853A
JPH09301853A JP11894896A JP11894896A JPH09301853A JP H09301853 A JPH09301853 A JP H09301853A JP 11894896 A JP11894896 A JP 11894896A JP 11894896 A JP11894896 A JP 11894896A JP H09301853 A JPH09301853 A JP H09301853A
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patch
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JP11894896A
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English (en)
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Mitsuhiko Hori
光彦 堀
Kenjiro Ajinomi
憲二郎 味呑
Yoshihisa Nakano
善久 仲野
Saburo Otsuka
三郎 大塚
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚面に接着する粘着剤層の厚みが薄くても
充分な皮膚接着性を発揮する貼付剤を提供し、しかも粘
着剤層に経皮吸収用薬物を含有させた場合には、薬物の
放出性や皮膚透過性、含有薬物の有効利用率が高まる貼
付製剤を提供する。 【解決手段】 厚みが0.5〜20μmの支持体の片面
に、厚みが10〜100μmの非弾性層および厚みが1
〜15μmの粘着剤層を順次形成する。非弾性層と粘着
剤層との間には特定の布帛もしくはプラスチッチクフィ
ルムを介在させることが好ましい。粘着剤層には経皮吸
収用薬物を含有させることによって貼付製剤とすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貼付剤および貼付製
剤に関し、詳しくは皮膚損傷部を被覆保護するための医
療用の貼付剤や、各種疾患の治療や予防を行なうための
薬物を連続的に経皮投与するための貼付製剤に関するも
のであり、皮膚面に対して充分な皮膚接着性を有すると
共に、貼付時の操作性や貼付感に優れた貼付剤および貼
付製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚面にガーゼなどを固定するための絆
創膏および巻絆、損傷皮膚を保護するためのドレッシン
グなどに代表される医療用の貼付剤や、経皮吸収用の薬
物を皮膚面を通して経皮投与するための貼付製剤は、従
来から各種提案、開発されている。これらの貼付剤や貼
付製剤は、通常、不織布や各種プラスチックフィルムを
支持体に用い、この片面に粘着剤層を形成したものとし
て提供されている。
【0003】このような医療用貼付剤や貼付製剤のよう
に粘着力を利用して皮膚面に貼付する製品は、その開発
過程において良好な皮膚接着性を有する必要があるだけ
でなく、貼付する皮膚面の動きに対して優れた追従性が
必要であると共に、皮膚面に対して無刺激性であった
り、貼付時に良好な操作性を発揮するなどの特性も兼備
する必要がある。
【0004】特に、経皮吸収用の薬物を粘着剤層中に含
有させた貼付製剤の場合には、貼付中に皮膚面からの浮
きや剥がれ現象が生じると薬物が体内に吸収されなくな
り、所望の薬理効果を発揮できなくなるという致命的な
欠陥に陥ることになる。また、このような薬物を含有す
る貼付製剤の場合、粘着剤層中からの薬物の放出性や、
薬物の皮膚透過性を良好にして治療に充分な量の薬物を
投与する必要がある。
【0005】通常、薬物の皮膚透過性は投与する薬物の
濃度に比例依存するために、同量の薬物を皮膚面に投与
する場合には、粘着剤層中の薬物濃度を高濃度にして、
さらに粘着剤層の厚みを薄くする方が、薬物の皮膚透過
速度が高まる傾向を示す。さらに、粘着剤層中での薬物
の拡散移動段階が薬物放出性における律速段階となる場
合には、粘着剤層の厚みを薄くするほど薬物の放出性が
高まり薬物の利用率も高くなる。
【0006】以上のように粘着剤層の厚みを薄くするほ
ど貼付製剤からの薬物の放出性や皮膚透過性、含有薬物
の利用率が高まり効果的であるが、粘着剤層の厚みを薄
くすると、一般に皮膚接着性は低下する傾向を示す。特
に、粘着剤層の厚みが15μm以下になると、粘着剤と
しての粘着特性が優れていても粘着性を発揮するのに充
分な厚みが確保できないので、皮膚接着性が極端に低下
して前記したような皮膚面からの浮きや剥がれ現象を生
じる可能性が高くなる。このような貼付製剤の場合に
は、従来は貼付製剤の上から被覆固定するカバーテープ
を併用したり、巻絆などによって固定することが実情で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
従来の技術に鑑み、粘着剤層の厚みが薄い製剤であって
も充分な皮膚接着性を発揮できる貼付剤および貼付製剤
を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、非弾性層を支持体
と粘着剤層の間に介在させることによって、単なる上げ
底効果ではなく優れた皮膚接着性をも発揮できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は厚み0.
5〜20μmの支持体の片面に、厚み10〜100μm
の非弾性層および厚み1〜15μmの粘着剤層が順次形
成されていることを特徴とする貼付剤を提供するもので
ある。
【0009】さらに、本発明は上記貼付剤における粘着
剤層に経皮吸収用薬物を含有してなる貼付製剤を提供す
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の貼付剤や貼付製剤に用い
る支持体は0.5〜20μmの厚み範囲を有するもので
あり、好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは5〜
12μmの厚みを有するものであって、皮膚面に貼付剤
や貼付製剤を適用した際に柔軟性を有し、かつ皮膚追従
性を有するものである。
【0011】このような支持体はキャスティングまたは
押出しして上記厚み範囲のフィルムに成型した際に、貼
付剤や貼付製剤の柔軟性や皮膚追従性を阻害しないもの
が好ましく、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレンなどの各種
プラスチックからなるフィルムを好ましく採用すること
ができるが、極薄厚の支持体の場合には非破断性や製造
し易さの点からポリエチレンテレフタレートなどのポリ
エステル系のフィルムを用いることが好ましい。
【0012】また、本発明における支持体はプラスチッ
クフィルムの単層構造体や積層構造体だけに限らず、例
えば上記厚み範囲のプラスチックフィルムの片面もしく
は両面に、金属箔や坪量の少ない布帛などを積層した積
層フィルムであってもよい。但し、この場合であっても
柔軟性などの特性の維持の点から、支持体の全体厚を本
発明にて限定している支持体厚みの上限(20μm)に
近くすることが好ましいことは云うまでもない。
【0013】本発明において上記支持体の片面には厚み
10〜100μm、好ましくは20〜80μmの非弾性
層が形成されている。この非弾性層は本発明の構成にお
いて最も重要な構成要件であって、後述する粘着剤層の
厚みが従来品の厚みよりも小さいにも関わらず、充分な
皮膚接着性を発現させる作用を有するものである。これ
は本発明の貼付剤や貼付製剤における粘着剤層の表面が
貼付する皮膚表面の形状に応じて随時変形し、さらに皮
膚面の動きに追従する。本発明の貼付剤や貼付製剤は弾
性変形する支持体と塑性変形する粘着剤とを構成要素と
しているので、全体としては疑似弾性変形する。このと
き粘着剤層に直接的または間接的に隣接する非弾性層も
粘着剤層と同様な変形をするので、本発明のように粘着
剤層の厚みが薄くても良好な皮膚接着性を発揮できるの
である。
【0014】なお、本発明における「非弾性」とは、応
力を加えると直ちにそれに応じた歪みが生じ、応力を取
り去れば直ちに元の状態に戻る性質である弾性ではな
く、これとは応答が異なる性質を指すものである。具体
的には弾性変形の限界を超えた変形によって元の状態に
戻らない塑性や、応答に遅れを生じる応力緩和、粘性流
動をも伴う粘弾性、一定の応力を加え続けることによっ
て歪みを増すクリープなどを本発明における非弾性とい
う。
【0015】このような非弾性層としては、上記したよ
うに粘着剤層の変形に応じて非弾性変形可能なものであ
れば特に制限されないが、支持体および粘着剤層との接
着性(投錨性)の点からは粘着剤によって形成すること
が好ましい。本発明において非弾性層として用いること
ができる粘着剤としてはアクリル系粘着剤、天然ゴム系
粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニ
ルエステル系粘着剤などが挙げられる。好ましくは後述
する粘着剤層を形成する粘着剤と同様のものを用いるこ
とができる。
【0016】また、非弾性層の厚みは10〜100μm
の範囲に調整するが、10μmに満たないと貼付時や貼
付中に充分な塑性変形を起こすことができず、充分な皮
膚接着性を発揮しなくなる。一方、100μmを超える
厚みの場合には非弾性層自体の剛性が大きくなるので、
やはり充分な皮膚接着性を発揮しにくくなる。従って、
本発明では非弾性層の厚みを10〜100μmの厚みに
調整することが重要である。
【0017】さらに、本発明の貼付剤および貼付製剤を
構成する粘着剤層は、その粘着力によって皮膚面に接着
するものであり、上記非弾性層に直接的もしくは間接的
に隣接して1〜15μm、好ましくは10〜15μmの
厚みで形成される。粘着剤層の厚みが1μmに満たない
場合には、皮膚接着性が充分でなくなり貼付中に脱落や
剥がれの現象が生じる可能性が高い。また、粘着剤層に
厚みが15μmを超えると、従来品における粘着剤層の
厚みと大差がなく、例えば粘着剤層中に薬物を含有する
貼付製剤とした場合には薬物の放出性などに有意差を生
じなくなる。
【0018】上記粘着剤層としては皮膚面に接した際に
カブレなどを生じないような従来から用いられているア
クリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着
剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、ビ
ニルエーテル系粘着剤などの医療用粘着剤から構成する
ことが好ましい。これらのうち粘着剤の品質の安定性や
粘着特性の調整のしやすさの点からは、アクリル酸アル
キルエステルやメタクリル酸アルキルエステルを主成分
とするアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
【0019】上記アクリル系粘着剤としては、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを40重量%以上の割合で
重合した重合体が好ましい。特に好ましくは一種もしく
は二種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル50
〜98重量%と、一種もしくは二種以上の共重合性単量
体2〜50重量%を共重合して得られる共重合体が用い
られる。
【0020】このような(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、アルキル基の炭素数が2〜18、好ま
しくは4〜12の一級〜三級アルコールと、アクリル酸
もしくはメタクリル酸とから得られるエステルを用いる
ことができる。
【0021】一方、共重合性単量体としては、共重合反
応に関与する不飽和二重結合を分子内に少なくとも一個
有すると共に、カルボキシル基(例えば(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸など)
やヒドロキシル基(例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロ
ピルエステルなど)、スルホキシル基(例えばスチレン
スルホン酸、アリルスルホン酸、(メタ)アクリル酸ス
ルホプロピルエステル、(メタ)アクリロイルオキシナ
フタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンス
ルホン酸など)、アミノ基(例えば(メタ)アクリル酸
アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルア
ミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブ
チルアミノエチルエステルなど)、アミド基(例えば
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)
アクリルアミドなど)、アルコキシル基(例えば(メ
タ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アク
リル酸エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸メ
トキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル
酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)ア
クリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエ
ステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエ
ステルなど)などの官能基を側鎖に有する単量体を用い
ることができる。これら以外に共重合できる単量体とし
ては、例えば(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メ
チルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリ
ドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピ
ラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニル
カプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリ
ンなどを用いることができる。
【0022】これらの共重合性単量体は一種もしくは二
種以上共重合することができるが、粘着特性としての接
着性や凝集性、粘着剤層中に含有する経皮吸収用薬物の
放出性などの点から、カルボキシル基含有単量体やヒド
ロキシル基含有単量体の少なくとも一種を必須成分と
し、必要に応じて上記に例示の他の単量体を共重合する
ことが好ましい。
【0023】本発明の貼付剤または貼付製剤における粘
着剤層には、粘着力を調整することによって皮膚面から
の剥離時に生じる角質損傷を防止して皮膚刺激性を低減
したり、経皮吸収用薬物を含有する貼付製剤における薬
物の拡散移動性(または薬物放出性)や薬物溶解性など
を向上させる目的で、常温で液状の各種助剤を粘着剤層
中に60重量%以下、好ましくは0.1〜60重量%、
さらに好ましくは30〜50重量%の範囲で含有させる
ことができる。このような助剤は粘着剤中に含有させた
場合、少量の場合には問題は生じないが、本発明の場合
には60重量%以上含有させると、粘着剤層が可塑化さ
れて凝集力不足となって、皮膚面から貼付剤や貼付製剤
を剥離するときに粘着剤が皮膚面に残留する、所謂糊残
り現象を生じることがあり、皮膚面の汚染や皮膚刺激を
発現する恐れがある。従って、このような場合には、粘
着剤層に架橋処理を施すことが好ましい。
【0024】架橋方法としては紫外線照射や電子線照射
などの放射線照射による物理的架橋や、ポリイソシアネ
ート化合物や有機過酸化物、有機金属塩、金属アルコラ
ート、金属キレート化合物、多官能性化合物(多官能性
外部架橋剤やジアクリレートやジメタクリレートなどの
多官能性内部架橋剤)などの架橋剤を用いた化学的架橋
処理などが挙げられる。これらの架橋処理のうち、架橋
反応性や架橋度合の調整のしやすさ、取り扱い性の点か
ら、三官能性イソシアネート、チタンまたはアルミニウ
ムからなる金属アルコラート、あるいは金属キレート化
合物を用いた外部架橋処理や、多官能性単量体を共重合
した内部架橋処理が好ましい。これらの架橋剤は、塗
工、乾燥するまでは溶液の増粘現象を起こさず、極めて
作業性に優れたものであり、架橋剤の配合量は粘着剤層
の固形分100重量部に対して0.01〜5重量部、好
ましくは0.05〜1重量部程度である。
【0025】上記常温で液状の助剤としては、前記粘着
剤と相溶性を有するものが好ましく、具体的にはエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類、
オリーブ油、ヒマシ油、スクワレン、ラノリンなどの油
脂類、酢酸エチル、エチルアルコール、1,3−ブタン
ジオール、エトキシ化ステアリルアルコール、ジメチル
デシルスルホキシド、メチルオクチルスルホキシド、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルラウリルアミド、ドデシルピロ
リドン、N−メチルピロリドン、イソソルビトールなど
の有機溶剤、モノカプリル酸ソルビタンなどの液状界面
活性剤、流動パラフィンなどの炭化水素類、モノカプリ
ン酸、オレイン酸などの脂肪酸、グリセリンエステル、
フタル酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリス
チン酸イソトリデシル、セバシン酸ジエチル、ラウリル
酸エチル、オレイン酸エチル、オレイン酸、アジピン酸
ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチ
ン酸オクチルなどのエステル類などが挙げられ、これら
を一種もしくは二種以上含有させることができる。
【0026】本発明の貼付剤は上記構成を基本構成とす
るものであるが、本発明では粘着剤層中に経皮吸収用薬
物を含有させることによって、皮膚面を通して体内へ薬
物を投与して各種疾患の治療または予防することを目的
とした貼付製剤とすることができる。
【0027】含有させることができる経皮吸収用薬物と
しては、経皮吸収用途に用いることができれば特に制限
はなく、その治療目的の応じて任意に選択することがで
きる。例えばコルチコステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠
鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物
質、麻酔剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管拡
張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモン剤、抗鬱
剤、、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤、生体医薬など
の種類の薬物であって、皮膚面上に滞留するものではな
く、皮下もしくは血中にまで浸透して局所作用もしくは
全身作用を発揮する経皮吸収可能な薬物が使用できる。
これらの薬物は必要に応じて二種以上併用することもで
きる。また、上記粘着剤層への均一な分散性や経皮吸収
性の点から、これらの薬物のうち脂溶性薬物(溶解量
0.4g以下/水100ml・常温)を用いることが好
ましい。また、上記経皮吸収用薬物のうち、特に経皮投
与に適した薬物としては、イソソルビドジニトレートや
ニトログリセリンなどの冠血管作用薬、エストラジオー
ルやテストステロンなどのホルモン薬、ブプレノルフィ
ンやモルヒネなどの鎮痛薬、アゼラスチンやイブジラス
トなどの抗アレルギー薬、ツロブテールやサルブタモー
ルなどの気管支拡張薬、クロニジンやプロプラノロール
などの降圧薬が挙げられる。
【0028】これらの経皮吸収用薬物の含有量は、薬物
種や投与目的に応じて適宜設定することができるが、通
常、全粘着剤中に1〜60重量%、好ましくは2〜30
重量%程度の範囲で含有させる。含有量が1重量%に満
たない場合は、治療や予防に有効な量の放出が期待でき
ない場合があり、また、60重量%を超えると増量によ
る効果の増大が期待できないので経済的にも不利である
ばかりか、皮膚に対する接着性にも劣る傾向を示す。な
お、本発明においては上記薬物は粘着剤中に全部が溶解
している必要はなく、粘着剤への溶解度以上の薬物を含
有させて未溶解状態の薬物が含有されていてもよいもの
である。この場合、未溶解状態の薬物は貼付製剤中で含
有量にバラツキがないように均質分散している必要があ
る。
【0029】但し、長期間に及ぶ持続放出性の付与や単
位面積当たりの含有量を増加させての放出量の増大、皮
膚刺激性の軽減のための製剤の小型化などの観点から
は、上記重量範囲にかかわらず含有させてもよいことは
云うまでもない。
【0030】上記のような貼付剤および貼付製剤におい
て、本発明では非弾性層と粘着剤層との間に、坪量が2
〜30g/m2 、好ましくは4〜20g/m2 の布帛も
しくは厚さ2〜20μm、好ましくは5〜12μmのプ
ラスチックフィルムが介在させることができる。このよ
うに布帛やプラスチックフィルムを介在させることによ
って、貼付剤または貼付製剤の厚みを実質的に厚くでき
て取り扱い性を向上させることができると共に、貼付製
剤の場合には粘着剤層中に含有する薬物が非弾性層へ拡
散移行することを抑制することができる。なお、このよ
うな薬物が非弾性層へ拡散移行することを防止するに
は、上記手段の他に前記した支持体と非弾性層との積層
界面における支持体面および/または非弾性層面を架橋
処理することによっても達成することができる。
【0031】このような布帛としては実用的にはポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン、木
綿などの入手が容易で比較的安価な材料からなる織布や
不織布、編布などを用いることが好ましい。
【0032】一方、上記プラスチックフィルムとして
は、前記した支持体に使用できる材質の他、ナイロン、
サラン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、サーリ
ンを用いることができるが、極薄厚の支持体の場合には
機械的強度や製造し易さ、価格面でポリエステルを用い
ることが好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明の貼付剤および貼付製剤は以上の
ような構成からなるものであって、従来では粘着剤層で
あった部分を非弾性層と粘着剤層との2層から構成し、
必要に応じて非弾性層と粘着剤層との間に特定の布帛ま
たはプラスチックフィルム層を介在させているので、粘
着剤層の厚みが1〜15μmと極めて薄くても充分な皮
膚接着性を発揮することができ、カバーテープなどの接
着補助手段を用いる必要がない。しかも、粘着剤層に経
皮吸収用薬物を含有させて貼付製剤とした場合には、粘
着剤層の厚みが薄いので薬物の放出性や皮膚透過性、含
有薬物の利用率が高まるという効果も発揮するのであ
る。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応
用が可能である。
【0035】実施例1 アクリル系粘着剤(アクリル酸2−エチルヘキシルエス
テル/アクリル酸=95/5重量比の共重合体)の有機
溶剤溶液を、セパレータの片面に乾燥後の厚みが10μ
mとなるように塗布、乾燥して粘着剤層を形成した。
【0036】一方、支持体としてのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚み6μm)の片面に、シリコーン
系粘着剤溶液を乾燥後の厚みが40μmとなるように塗
布、乾燥して、非弾性層としてのシリコーン系粘着剤層
を形成した。
【0037】次いで、上記にて得た粘着剤層をシリコー
ン系粘着剤層と貼り合わせ、支持体/シリコーン系粘着
剤層/アクリル系粘着剤層/セパレータの構造を有する
貼付剤を作製した。
【0038】実施例2 実施例1においてアクリル系粘着剤層中に30重量%の
リドカインが含有するように粘着剤層を調製した以外
は、実施例1と同様にして貼付製剤を作製した。
【0039】実施例3 アクリル系粘着剤(アクリル酸2−エチルヘキシルエス
テル/アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル=90
/10重量比の共重合体)の有機溶剤溶液を、セパレー
タの片面に乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布、
乾燥して粘着剤層を形成した。
【0040】一方、支持体としてのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚み6μm)の片面に、上記アクリ
ル系粘着剤溶液を乾燥後の厚みが40μmとなるように
塗布、乾燥して、非弾性層としてのアクリル系粘着剤層
を形成し、さらに形成した非弾性層(アクリル系粘着剤
層)の上にポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み
6μm)を貼り合わせた。
【0041】次いで、上記にて得た粘着剤層をポリエチ
レンテレフタレートフィルム面に貼り合わせ、支持体/
アクリル系粘着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム/アクリル系粘着剤層/セパレータの構造を有する
貼付剤を作製した。
【0042】実施例4 実施例3においてアクリル系粘着剤層中に30重量%の
リドカインが含有するように粘着剤層を調製した以外
は、実施例3と同様にして貼付製剤を作製した。
【0043】実施例5 アクリル系粘着剤(アクリル酸2−エチルヘキシルエス
テル/N−ビニルピロリドン=75/25重量比の共重
合体)の固形分60重量部に対して、ピロカルピン30
重量部、ミリスチン酸イソプロピルエステル20重量部
を配合し、得られた溶液をセパレータの片面に乾燥後の
厚みが10μmとなるように塗布、乾燥して粘着剤層を
形成した。
【0044】一方、支持体としてのポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚み6μm)の片面に、上記粘着剤
層を形成したアクリル系粘着剤の溶液を、乾燥後の厚み
が40μmとなるように塗布、乾燥して、非弾性層とし
てのアクリル系粘着剤層を形成し、さらに形成した非弾
性層(アクリル系粘着剤層)の上にポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚み2μm)を貼り合わせた。
【0045】次いで、上記にて得た粘着剤層をポリエチ
レンテレフタレートフィルム面に貼り合わせ、支持体/
アクリル系粘着剤層/ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム/アクリル系粘着剤層/セパレータの構造を有する
貼付製剤を作製した。
【0046】実施例6 実施例1においてシリコーン系粘着剤層とアクリル系粘
着剤層との間に、坪量が12g/m2 のポリエステル製
織布を介在させた以外は、実施例1と同様にして、支持
体/シリコーン系粘着剤層/布帛/アクリル系粘着剤層
/セパレータの構造を有する貼付剤を作製した。
【0047】実施例7 実施例6においてアクリル系粘着剤層中に10重量パー
セントのプロプラノロールが含有するように粘着剤層を
調製した以外は、実施例6と同様にして貼付製剤を作製
した。
【0048】比較例1 実施例1において非弾性層としてのシリコーン系粘着剤
層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして貼付剤
を作製した。
【0049】比較例2 実施例2において非弾性層としてのシリコーン系粘着剤
層を設けなかった以外は、実施例2と同様にして貼付剤
を作製した。
【0050】比較例3 実施例5において非弾性層としてのアクリル系粘着剤
層、および2μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを設けなかった以外は、実施例5と同様にして貼付
剤を作製した。
【0051】上記各実施例および比較例にて作製した貼
付剤および貼付製剤について、下記の評価試験を行い、
その結果を表1に示した。
【0052】比較例4 実施例3において非弾性層としてのアクリル系粘着剤
層、および介在プラスチックフィルム層としてのポリエ
チレンテレフタレートフィルムを設けなかった以外は、
実施例3と同様にして貼付剤を作製した。
【0053】<取り扱い性>各サンプルを10cm2 の
大きさに裁断し、これをボランティア5名の下腕部内側
に貼付する操作を行い、その際の取り扱い性を下記基準
にて評価した。
【0054】 3:貼付操作時に粘着剤層面同士のくっつきがなく、き
れいに貼付できる。 2:きれいに貼付できるが、取り扱い性にやや難があ
る。 1:貼付時に皺が入ったり、粘着剤層面同士がくっつ
き、取り扱いにくい。
【0055】<皮膚接着性>各サンプルを10cm2 の
大きさに裁断し、これをボランティア5名の下腕部内側
に6時間貼付し、その際の皮膚面への接着状態を下記基
準にて評価した。
【0056】 3:接着性が良好で、6時間にわたって浮きや剥がれが
見られなかった。 2:貼付部位周辺に僅かに浮きや剥がれが見られた。 1:皮膚接着性が悪く、貼付部位の略全面に浮きや剥が
れが見られた。
【0057】<ベークライト板への接着性>各サンプル
を12mm幅×100mm長さの大きさに裁断し、これ
をベークライト板に貼り付け、300mm/分の引っ張
り速度で180度ピーリング試験を行った。なお、試験
方法は日本薬局方における絆創膏の粘着力試験に準じ
た。
【0058】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 三郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み0.5〜20μmの支持体の片面
    に、厚み10〜100μmの非弾性層および厚み1〜1
    5μmの粘着剤層が順次形成されていることを特徴とす
    る貼付剤。
  2. 【請求項2】 非弾性層と粘着剤層との間に、坪量が2
    〜30g/m2 の布帛もしくは厚さ2〜20μmのプラ
    スチックフィルムを介在してなる請求項1記載の貼付
    剤。
  3. 【請求項3】 非弾性層が粘着剤によって形成されてい
    る請求項1記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の粘着剤層に経皮吸収用薬
    物を含有してなる貼付製剤。
  5. 【請求項5】 支持体と非弾性層との積層界面における
    支持体面および/または非弾性層面が架橋処理されてい
    る請求項4記載の貼付製剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009154169A1 (ja) 2008-06-19 2009-12-23 学校法人近畿大学 ペプチド誘導体およびそれを含む涙液分泌促進組成物
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