JPH09301992A - 2−チオシトシンアラビノシド誘導体ならびに同誘導体または2−チオシトシンアラビノシドの製造方法 - Google Patents

2−チオシトシンアラビノシド誘導体ならびに同誘導体または2−チオシトシンアラビノシドの製造方法

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JPH09301992A
JPH09301992A JP8142293A JP14229396A JPH09301992A JP H09301992 A JPH09301992 A JP H09301992A JP 8142293 A JP8142293 A JP 8142293A JP 14229396 A JP14229396 A JP 14229396A JP H09301992 A JPH09301992 A JP H09301992A
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thiocytosine arabinoside
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JP8142293A
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English (en)
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Minero Saneyoshi
峯郎 実吉
Hisatoyo Kato
久豊 加藤
Toshiyuki Nagata
敏幸 永田
Masao Yoshida
▲祇▼生 吉田
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬および核酸化学等の分野で有用である、新
規な2−チオシトシンアラビノシド誘導体およびその製
造方法ならびに該誘導体を出発物質とする2−チオシト
シンアラビノシドの製造方法を提供する。 【解決手段】下記式(1)で表される2−チオシトシン
アラビノシド誘導体またはそのハロゲン化水素塩。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはアシル基を示し、R2
アシル基を示す) 下記式(2)で表される2,2’−シクロシチジン誘導
体をチオ化反応させることにより2−チオシトシンアラ
ビノシド誘導体を製造する。 【化2】 (式中、R1 は水素原子またはアシル基を示し、R2
アシル基を示し、Xはハロゲン原子を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬および核酸化
学等の分野に有用である、新規な2−チオシトシンアラ
ビノシド誘導体およびその製造方法ならびに該誘導体を
出発物質とする2−チオシトシンアラビノシドの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】W.V.Ruyleらにより、ウリジン
を出発物質として7段階の経路で合成された下記式
(3)で表される2−チオシトシンアラビノシドは、抗
ウイルス活性を有することが知られている〔J.Me
d.Chem.,10,331(1967)〕。しかし
ながら、上記文献記載の製造方法は、極めて複雑で長い
工程を要するという欠点があり、実用的ではなかった。
【0003】
【化3】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生理
活性が注目される、新規な2−チオシトシンアラビノシ
ド誘導体またはそのハロゲン化水素塩を提供すること、
ならびに2−チオシトシンアラビノシドおよびその誘導
体の簡便な製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、新規な2−チオ
シトシンアラビノシド誘導体およびその簡便な製造方法
ならびに該誘導体から2−チオシトシンアラビノシドの
容易な製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明における第1発明〜第3
発明は、請求項1〜3にそれぞれ記載されているとお
り、下記式(1)で表される新規な2−チオシトシンア
ラビノシド誘導体またはそのハロゲン化水素塩である。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 およびR2 の意味は、請求項
1〜3において定義されたとおりである)
【0009】本発明における第4発明は、下記式(2)
で表される2,2’−シクロシチジン誘導体をチオ化反
応させることを特徴とする2−チオシトシンアラビノシ
ド誘導体の製造方法であり、また第5発明は第4発明に
おいて、チオ化反応をアンモニウム塩またはアルキルア
ミン塩ならびに硫化水素のアルカリ金属塩を用いる製造
方法である。
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1 およびR2 の意味は、請求項
1〜3において定義されたとおりであり、またXはハロ
ゲン原子を示す)
【0012】さらに、本発明における第6発明は、前記
2−チオシトシンアラビノシド誘導体を加水分解反応さ
せることを特徴とする2−チオシトシンアラビノシドの
製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における2−チオシトシン
アラビノシド誘導体およびそのハロゲン化水素塩として
は、出発原料入手の容易性、反応中間体である2,2’
−シクロシチジン誘導体の合成収率および2−チオシト
シンアラビノシド誘導体の精製効率の面で、前記式
(1)においてR1 が水素原子の場合、R2 は炭素数が
4個以上22個以下のアシル基が好ましく、特に直鎖の
アシル基が好ましい。具体的には、前記式(1)におけ
るR2 としてブチリル基、イソブチリル基、ヘキサノイ
ル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、
ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステ
アロイル基、ベヘノイル基、フェニルプロピオニル基、
オレイル基およびエライジニル基などが例示され、ヘキ
サノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイ
ル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル
基、ステアロイル基、ベヘノイル基、フェニルプロピオ
ニル基およびオレイル基が好ましく、ヘキサノイル基、
オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ラウロ
イル基、ミリストイル基、パルミトイル基およびステア
ロイル基が特に好ましい。
【0014】また、上記と同様な理由から、前記式
(1)におけるR1 およびR2 がいずれもアシル基の場
合、該アシル基の炭素数は22個以下が好ましく、さら
にR1 およびR2 が同一であるのが好適である。具体的
には、R1 およびR2 としてはアセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、イソブチリル基、ヘキサノイル基、
オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ラウロ
イル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイ
ル基、ベヘノイル基、シクロヘキサノイル基、1−アダ
マンタンカルボニル基、ベンゾイル基、フェニルプロピ
オニル基、オレイル基およびエライジニル基などが例示
される。
【0015】2−チオシトシンアラビノシド誘導体は安
定な化合物であるが、種類によっては、ハロゲン化水素
塩の方が結晶性が良好であるため、ハロゲン化水素塩の
状態として保存することが望ましい。ハロゲン化水素塩
としては、塩化水素塩、フッ化水素塩、臭化水素塩およ
びヨウ化水素塩があり、反応を容易に行うことができる
という理由から塩化水素塩が好ましい。前記ハロゲン化
水素塩は、例えば、メタノール等の溶媒存在下に、2−
チオシトシンアラビノシド誘導体とハロゲン化水素また
はその水溶液を反応させることにより製造できる。反応
条件は特に限定されないが、反応温度0℃〜50℃およ
び反応時間1時間〜10時間で反応を行うことが好適で
ある。
【0016】本発明の2−チオシトシンアラビノシド誘
導体は、前記2,2’−シクロシチジン誘導体を経由し
て製造することができる。例えば、公知の方法[J.M
ed.Chem.,19,645(1976)および
J.Med.Chem.,19,667(1976)]
に従い、市販のシチジンまたは2,2’−シクロシチジ
ン塩酸塩から、前記式(2)で表される3’−アシルま
たは3’,5’−ビスアシル−2,2’−シクロシチジ
ン誘導体を製造し、次いで、この2,2’−シクロシチ
ジン誘導体をチオ化反応させることにより、2−チオシ
トシンアラビノシド誘導体が製造できる。
【0017】前記チオ化反応は、種々の条件下に行うこ
とができるが、アンモニウム塩またはアルキルアミン塩
ならびに硫化水素のアルカリ金属塩の存在下に行うこと
が好ましい好適な反応温度は0℃〜100℃であり、ま
た反応時間は、反応に用いられる原料の種類および反応
温度により異なるが、10分間〜20時間であることが
好ましい。前記アンモニウム塩としては、塩化アンモニ
ウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、ギ酸ア
ンモニウム、酢酸アンモニム、安息香酸アンモニウム、
炭酸トリメチルアンモニウム、重炭酸トリメチルアンモ
ニウム、ギ酸トリメチルアンモニウム、酢酸トリメチル
アンモニム、安息香酸トリメチルアンモニウム、炭酸ト
リエチルアンモニウム、重炭酸トリエチルアンモニウ
ム、ギ酸トリエチルアンモニウム、酢酸トリエチルアン
モニムおよび安息香酸トリエチルアンモニウムなどが例
示され、これらの中でも、反応効率の面から弱酸のアン
モニウム塩が好ましく、炭酸アンモニウム、重炭酸アン
モニウム、ギ酸アンモニウム、炭酸トリメチルアンモニ
ウム、重炭酸トリメチルアンモニウム、ギ酸トリメチル
アンモニウム、炭酸トリエチルアンモニウム、重炭酸ト
リエチルアンモニウムおよびギ酸トリエチルアンモニウ
ムが特に好ましい。前記アルキルアミン塩としては、ト
リメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、トリ
プロピルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ジエチ
ルアミン塩酸塩およびエチルアミン塩酸塩などが例示さ
れ、これらの中でも、反応効率の面からトリメチルアミ
ン塩酸塩およびトリエチルアミン塩酸塩が好ましい。前
記硫化水素のアルカリ金属塩としては、水硫化リチウ
ム、水硫化ナトリウムおよび水硫化カリウムが好まし
く、入手容易な水硫化ナトリウムが特に好ましい。
【0018】前記チオ化反応におけるアンモニウム塩ま
たはアルキルアミン塩ならびに硫化水素のアルカリ金属
塩は、それぞれ、2,2’−シクロシチジン誘導体1モ
ルに対して2モル〜10モル使用することが好適であ
る。また、必要に応じて溶媒を使用することができ、溶
媒としては、前記チオ化反応を妨害するものでなければ
良く、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、水、メタノール、エタノール、アセトニトリル、
ジメチルスルホキシドおよびこれらの混合物が例示さ
れ、なかでも、N,N−ジメチルホルムアミドが好まし
い。
【0019】チオ化反応により得られた反応生成物は、
通常に利用される分離方法および精製方法により、分離
・精製処理を行うことが望ましい。例えば、酢酸エチ
ル、クロロホルムおよびジエチルエーテルなどの有機溶
媒による抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィーな
どによる分離・精製および再結晶による精製などが行う
ことが好ましい。
【0020】次に第6発明である、前記2−チオシトシ
ンアラビノシド誘導体の加水分解反応による2−チオシ
トシンアラビノシドの製造方法について説明する。該加
水分解反応は、2−チオシトシンアラビノシド誘導体の
アシル基を水素原子へ置換するものであり、該反応は、
水とともにアンモニア、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミンなどのアミン類および塩酸、
リン酸、炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、トリ
メチル酢酸などの酸類の存在下に行うことが好ましく、
特にアンモニアおよびトリメチルアミンの存在下に行う
ことが好適である。
【0021】前記加水分解反応の条件は、特に限定され
ないが、0℃〜100℃の温度で行うことが好ましい。
反応時間は、反応に用いられた原料の種類および反応温
度により異なるが、10分間〜20時間であることが好
ましい。反応により得られた反応生成物は、前記チオ化
反応の場合と同様な分離・精製を行うことが望ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明の2−チオシトシ
ンアラビノシド誘導体およびそのハロゲン化水素塩なら
びに2−チオシトシンアラビノシドの製造例について説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0023】[実施例1] 3’,5’−O−ジステアロイル−2−チオシトシンア
ラビノシド〔下記式(4)で表す化合物で以下化合物1
という〕の合成
【0024】
【化6】
【0025】前記文献記載の方法に従い調製された
3’,5’−O−ジステアロイル−2,2’−シクロシ
チジン塩酸塩3.02g(3.80mmol)およびト
リエチルアミン塩酸塩2.62g(19.0mmol)
をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに懸濁させ、
この懸濁液に70重量%の水硫化ナトリウム1.52g
(19.0mmol)を加え、攪拌下に、90℃で20
分間反応させた。放冷後、この反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸
マグネシウムにより乾燥させた後、濃縮を行い、さら
に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を
行った。次に、メタノール−イソプロピルアルコール溶
液中で再結晶化させ、無色結晶の化合物を1.18g得
た。 1H−NMRおよびIR分析により上記化合物1で
あることを確認した。化合物1の収率は39%であっ
た。
【0026】1H−NMRおよびIR分析のチャートの
各ピークならびにシリカゲル薄層クロマトグラフィーの
移動度を以下に示し、 1H−NMRチャート(CDCl
3 −D2 O)を図1に示す。 1) 1H−NMR(CDCl3 −D2 O)δ(pp
m):0.88(6H,t)、1.28(56H,
m)、1.63(4H,m)、2.37(4H,m)、
4.28(2H,m)、4.59(1H,m)、4.9
1(1H,m)、5.04(1H,m)、6.07(1
H,d)、6.90(1H,d)、7.81(1H,
d) 2)IR(KBr)cm-1:3360、2920、28
50、1740、1660、1530、1160 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.3
8(クロロホルム:メタノール=10:1)
【0027】[実施例2] 3’,5’−O−ビス(1−アダマンタンカルボニル)
−2−チオシトシンアラビノシド塩酸塩〔下記式(5)
で表す化合物で以下化合物2という〕の合成
【0028】
【化7】
【0029】前記文献記載の方法に従い調製された
3’,5’−O−ビス(1−アダマンタンカルボニル)
−2,2’−シクロシチジン塩酸塩884mg(1.5
1mmol)およびトリエチルアミン塩酸塩1.05g
(7.63mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド
8mlに懸濁させ、この懸濁液に70%水硫化ナトリウ
ム610mg(7.62mmol)を加え、攪拌下に、
90℃で20分間反応させた。この反応液に実施例1と
同様な処理および精製を行い、さらに、得られた化合物
をメタノール2mlに溶解させ、35%の濃塩酸0.1
5mlを加えて、室温にて3時間反応させて、無色結晶
の化合物を253mg得た。 1H−NMRおよびIR分
析により上記化合物2であることを確認した。化合物2
の収率は27%であった。 1H−NMRおよびIR分析
のチャートの各ピークならびにシリカゲル薄層クロマト
グラフィーの移動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(DMSO−d6 )δ(ppm):
1.66(12H,m)、1.85(12H,m)、
1.98(6H,m)、3.75(1H,br)、4.
25(2H,m)、4.34(1H,m)、4.46
(1H,m)、4.97(1H,m)、6.46(1
H,d)、6.69(1H,d)、7.87(1H,
d)、8.62(1H,s)、9.73(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3290、2910、28
50、1730、1680、1530、1180 3)アミノ基遊離体のシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー Rf:0.33(クロロホルム:メタノール=1
0:1)
【0030】[実施例3] 3’−O−ヘキサノイル−2−チオシトシンアラビノシ
ド〔下記式(6)で表す化合物で以下化合物3という〕
の合成
【0031】
【化8】
【0032】前記文献記載の方法に従い調製された3’
−O−ヘキサノイル−2,2’−シクロシチジン塩酸塩
38.0g(106mmol)および重炭酸アンモニウ
ム41.9g(530mmol)をN,N−ジメチルホ
ルムアミド300mlに懸濁させ、この懸濁液に70%
水硫化ナトリウム42.4g(529mmol)を加
え、攪拌下に、室温で3時間反応させた。この反応物に
実施例1と同様な処理および精製を行い、淡黄色粉末状
の化合物を17.6g得た。 1H−NMRおよびIR分
析により上記化合物3であることを確認した。化合物3
の収率は47%であった。 1H−NMRおよびIR分析
のチャートの各ピークならびにシリカゲル薄層クロマト
グラフィーの移動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(CDCl3 −DMSO−d6 )δ
(ppm):0.90(3H,t)、1.38(4H,
m)、1.67(2H,m)、2.37(2H,t)、
3.78(2H,m)、4.03(1H,m)、4.4
7(1H,m)、4.98(1H,m)、5.23(2
H,br)、6.10(1H,d)、6.83(1H,
d)、7.67(2H,br)、7.80(1H,d) 2)IR(KBr)cm-1:3340、2930、28
70、1740、1650、1530、1160 3)シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf:0.4
3(クロロホルム:メタノール=5:1)
【0033】[実施例4] 3’−O−オクタノイル−2−チオシトシンアラビノシ
ド塩酸塩〔下記式(7)で表す化合物で以下化合物4と
いう〕の合成
【0034】
【化9】
【0035】前記文献記載の方法に従い調製された3’
−O−オクタノイル−2,2’−シクロシチジン塩酸塩
37.5g(96.7mmol)および重炭酸アンモニ
ウム37.5g(474mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド500mlに懸濁させ、この懸濁液に70
%水硫化ナトリウム37.5g(468mmol)を加
え、攪拌下に、室温で2時間反応させた。この反応液に
実施例1と同様な処理を行い、さらに得られた化合物を
メタノール150mlに溶解させ、35%の濃塩酸10
mlを加えて、室温で3時間反応させて淡黄色結晶性の
化合物を34.2g得た。 1H−NMRおよびIR分析
により上記化合物4であることを確認した。化合物4の
収率は84%であった。 1H−NMRおよびIR分析の
チャートの各ピークならびにシリカゲル薄層クロマトグ
ラフィーの移動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(DMSO−d6 )δ(ppm):
0.85(3H,t)、1.28(8H,m)、1.5
5(2H,m)、2.37(2H,t)、3.67(2
H,m)、4.07(1H,m)、4.35(1H,
m)、4.93(1H,m)、6.50(1H,d)、
6.57(1H,d)、7.27(2H,br)、8.
02(1H,d)、8.80(1H,s),9.98
(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3260、3100、29
20、1730、1680、1640、1530、11
70 3)アミノ基遊離体のシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー Rf:0.47(クロロホルム:メタノール=5:
1)
【0036】[実施例5] 3’−O−ステアロイル−2−チオシトシンアラビノシ
ド塩酸塩〔下記式(8)で表す化合物で以下化合物5と
いう〕の合成
【0037】
【化10】
【0038】前記文献記載の方法に従い調製された3’
−O−ステアロイル−2,2’−シクロシチジン塩酸塩
25.0g(47.3mmol)およびトリエチルアミ
ン塩酸塩32.6g(237mmol)をN,N−ジメ
チルホルムアミド250mlに懸濁させ、この懸濁液に
70%水硫化ナトリウム19.0g(237mmol)
を加え、攪拌下に、90℃で45分間反応させた。この
反応物に実施例1と同様な処理および精製を行い、得ら
れた化合物をエタノール75mlに溶解させ、35%の
濃塩酸5mlを加えて、室温で5時間反応させて無色結
晶の化合物を2.38g得た。 1H−NMRおよびIR
分析により上記化合物5であることを確認した。化合物
5の収率は9%であった。H−NMRおよびIR分析の
チャートの各ピークならびにシリカゲル薄層クロマトグ
ラフィーの移動度を以下に示す。 1) 1H−NMR(DMSO−d6 )δ(ppm):
0.85(3H,t)、1.22(28H,m)、1.
54(2H,m)、2.37(2H,t)、3.67
(2H,m)、4.06(1H,m)、4.15(2
H,br)、4.38(1H,m)、5.00(1H,
m)、6.47(1H,d)、6.62(1H,d)、
8.04(1H,d)、8.56(1H,s)、9.6
7(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3260、2920、28
50、1740、1680、1530、1170. 3)アミノ基遊離体のシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー Rf:0.26(クロロホルム:メタノール=1
0:1)
【0039】[実施例6] 3’−O−ノナノイル−2−チオシトシンアラビノシド
塩酸塩〔下記式(9)で表す化合物で以下化合物6とい
う〕の合成(その1)
【0040】
【化11】
【0041】前記文献記載の方法に従い調製された3’
−O−ノナノイル−2,2’−シクロシチジン塩酸塩
9.56g(23.8mmol)およびトリエチルアミ
ン塩酸塩13.1g(95.2mmol)をN,N−ジ
メチルホルムアミド95mlに懸濁させ、この懸濁液に
70%水硫化ナトリウム7.62g(95.1mmo
l)を加え、攪拌下に、室温で20時間反応させた。こ
の反応物に実施例1と同様な処理および精製を行い、得
られた化合物をメタノール75mlに溶解させ、35%
の濃塩酸5mlを加え、室温で3時間反応させて無色結
晶の化合物を3.00g得た。 1H−NMRおよびIR
分析により上記化合物6であることを確認した。化合物
6の収率は29%であった。 1H−NMRおよびIR分
析のチャートの各ピークならびにシリカゲル薄層クロマ
トグラフィーの移動度を以下に示し、1H−NMRチャ
ート(DMSO−d6 )を図2に示す。 1) 1H−NMR(DMSO−d6 )δ(ppm):
0.86(3H,t)、1.26(10H,m)、1.
55(2H,m)、2.37(2H,t)、3.68
(2H,m)、4.07(1H,m)、4.20(2
H,br)、4.37(1H,m)、4.97(1H,
m)、6.49(1H,d)、6.62(1H,d)、
8.04(1H,d)、8.63(1H,s)、9.7
6(1H,s) 2)IR(KBr)cm-1:3260、3100、29
20、1730、1680、1640、1540、11
70 3)アミノ基遊離体のシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー Rf:0.47(クロロホルム:メタノール=5:
1)
【0042】[実施例7]〜[実施例15] 化合物6の合成(その2〜10) トリエチルアミン塩酸塩の代わりに、表1に記載したア
ンモニウム塩を用いた以外は実施例6と同様の操作を行
い、化合物6を得た。
【0043】
【表1】
【0044】[実施例16] 2−チオシトシンアラビノシド〔前記式(3)で表す化
合物〕の合成 実施例4により得られた化合物4 112g(266m
mol)に、1,4−ジオキサン250mlおよび25
重量%アンモニア水500mlを加え、室温で24時間
撹拌した。溶媒を濃縮後、酢酸エチルと水で分配させた
後、水層を濃縮した。得られた反応物をイソプロピルア
ルコール溶液中に再結晶させ、無色結晶の化合物を4
7.2g得た。得られた化合物の 1H−NMRおよびI
R分析のチャートの各ピークの値は、文献記載の値と一
致した。2−チオシトシンアラビノシドの収率は68%
であった。
【0045】
【発明の効果】本発明の新規な2−チオシトシンアラビ
ノシド誘導体またはそのハロゲン化水素塩は、その生理
活性が注目され、医薬および核酸化学等の分野において
有用である。また、本発明の2−チオシトシンアラビノ
シドおよびその誘導体の製造方法によれば、目的とする
化合物を極めて簡易に製造出来るので、その利用価値は
極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 化合物1に関する 1H−NMRチャートであ
る。
【図2】 化合物6に関する 1H−NMRチャートであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表される2−チオシトシン
    アラビノシド誘導体またはそのハロゲン化水素塩。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはアシル基を示し、R2
    アシル基を示す)
  2. 【請求項2】請求項1記載の式(1)において、R1
    水素原子であり、R2 が炭素数4個〜22個の直鎖のア
    シル基である2−チオシトシンアラビノシド誘導体また
    はそのハロゲン化水素塩。
  3. 【請求項3】請求項1記載の式(1)において、R1
    よびR2 のいずれもが炭素数22個以下の飽和のアシル
    基である2−チオシトシンアラビノシド誘導体またはそ
    のハロゲン化水素塩。
  4. 【請求項4】下記式(2)で表される2,2’−シクロ
    シチジン誘導体をチオ化反応させることを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれかに記載の2−チオシトシン
    アラビノシド誘導体の製造方法。 【化2】 (式中、R1 およびR2 の意味は、請求項1〜請求項3
    において定義したとおりであり、またXはハロゲン原子
    を示す)
  5. 【請求項5】請求項4記載のチオ化反応において、アン
    モニウム塩またはアルキルアミン塩ならびに硫化水素の
    アルカリ金属塩を用いることを特徴とする請求項4記載
    の2−チオシトシンアラビノシド誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項3のいずれかに記載の2
    −チオシトシンアラビノシド誘導体またはそのハロゲン
    化水素塩を加水分解反応させることを特徴とする2−チ
    オシトシンアラビノシドの製造方法。
JP8142293A 1996-05-13 1996-05-13 2−チオシトシンアラビノシド誘導体ならびに同誘導体または2−チオシトシンアラビノシドの製造方法 Pending JPH09301992A (ja)

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