JPH09305950A - 2層蒸着型磁気テープ - Google Patents
2層蒸着型磁気テープInfo
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- JPH09305950A JPH09305950A JP12343596A JP12343596A JPH09305950A JP H09305950 A JPH09305950 A JP H09305950A JP 12343596 A JP12343596 A JP 12343596A JP 12343596 A JP12343596 A JP 12343596A JP H09305950 A JPH09305950 A JP H09305950A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エラーレイトを低減し得る2層蒸着型磁気テ
ープを提供する。 【解決手段】 下層強磁性層1の膜厚を90nm±5n
mとし、上層強磁性層1の膜厚を60nm±5nmとし
て、より高い周波数(例えば3MHz)と、より低い周
波数(例えば1MHz)の電磁変換出力の差[dB]が
プラス側にシフトするように構成した。
ープを提供する。 【解決手段】 下層強磁性層1の膜厚を90nm±5n
mとし、上層強磁性層1の膜厚を60nm±5nmとし
て、より高い周波数(例えば3MHz)と、より低い周
波数(例えば1MHz)の電磁変換出力の差[dB]が
プラス側にシフトするように構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層蒸着型磁気テ
ープに関し、特にデータ用NT(ノントラッキング)シ
ステムにおいて使用される2層蒸着型磁気テープに関す
る。
ープに関し、特にデータ用NT(ノントラッキング)シ
ステムにおいて使用される2層蒸着型磁気テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、残留磁束密度(Br)の高い磁気
テープとして、ポリエステル等のベースフィルム上にC
o−Ni合金を非常に薄く蒸着させたCo−Ni蒸着テ
ープが開発されているが、現行のデータ用NTシステム
において使用される蒸着磁気テープは、記録用の強磁性
金属(Co−Ni合金)膜が2層形成された2層蒸着型
であり、通常の層厚(膜厚)設定は、上層60nm、下
層120nmとなっている。
テープとして、ポリエステル等のベースフィルム上にC
o−Ni合金を非常に薄く蒸着させたCo−Ni蒸着テ
ープが開発されているが、現行のデータ用NTシステム
において使用される蒸着磁気テープは、記録用の強磁性
金属(Co−Ni合金)膜が2層形成された2層蒸着型
であり、通常の層厚(膜厚)設定は、上層60nm、下
層120nmとなっている。
【0003】また、現行のデータ用NTシステムのデッ
キは、オーディオ用デッキとはエラーレイト特性が異な
り、テープの電磁変換出力特性における周波数特性にか
なりクリチカルな傾向がある。具体的には、周波数特性
がマイナスの場合、すなわち3MHzの電磁変換出力<
1MHzの電磁変換出力の関係が成り立つ場合、エラー
レイトは、その絶対値に比例して悪化する。これは、3
MHzと1MHzの出力波による符号間干渉が原因と考
えられている。
キは、オーディオ用デッキとはエラーレイト特性が異な
り、テープの電磁変換出力特性における周波数特性にか
なりクリチカルな傾向がある。具体的には、周波数特性
がマイナスの場合、すなわち3MHzの電磁変換出力<
1MHzの電磁変換出力の関係が成り立つ場合、エラー
レイトは、その絶対値に比例して悪化する。これは、3
MHzと1MHzの出力波による符号間干渉が原因と考
えられている。
【0004】ところで、現行の2層蒸着型磁気テープの
上下層の膜厚は、上記のように上層60nm、下層12
0nmであるが、製造ばらつきによる層(膜)厚みの不
均一性を考慮しても、上記周波数特性がマイナス側に振
れるようになる。すなわち、3MHzと1MHzの電磁
変換出力の差([dB]で表す)が−1.0dB近傍と
なり、デッキのエラーレイトが悪化していた。
上下層の膜厚は、上記のように上層60nm、下層12
0nmであるが、製造ばらつきによる層(膜)厚みの不
均一性を考慮しても、上記周波数特性がマイナス側に振
れるようになる。すなわち、3MHzと1MHzの電磁
変換出力の差([dB]で表す)が−1.0dB近傍と
なり、デッキのエラーレイトが悪化していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかながら、従来で
は、上記の不具合に対してデッキ側で対処することがで
きないため、テープ側による周波数特性の改善(プラス
側にシフト)が要望されていた。本発明は、このような
背景の下になされたもので、その目的は、エラーレイト
を低減し得る2層蒸着型磁気テープを提供することにあ
る。
は、上記の不具合に対してデッキ側で対処することがで
きないため、テープ側による周波数特性の改善(プラス
側にシフト)が要望されていた。本発明は、このような
背景の下になされたもので、その目的は、エラーレイト
を低減し得る2層蒸着型磁気テープを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、テープ状のベース媒体上に上下2層の金属磁
性層を蒸着した2層蒸着型磁気テープであって、前記上
層の膜厚を60nm前後とし、前記下層の膜厚を120
nmより薄くしたものである。
本発明は、テープ状のベース媒体上に上下2層の金属磁
性層を蒸着した2層蒸着型磁気テープであって、前記上
層の膜厚を60nm前後とし、前記下層の膜厚を120
nmより薄くしたものである。
【0007】また本発明では、テープ状のベース媒体上
に上下2層のCo−Ni合金層が蒸着した2層蒸着型磁
気テープであって、上層の膜厚を60nm±5nmと
し、下層の膜厚を90nm±5nmとし、上下2層のC
o−Ni合金層の磁化容易軸の方向が互いに逆方向とな
るように構成されたことを特徴とする。
に上下2層のCo−Ni合金層が蒸着した2層蒸着型磁
気テープであって、上層の膜厚を60nm±5nmと
し、下層の膜厚を90nm±5nmとし、上下2層のC
o−Ni合金層の磁化容易軸の方向が互いに逆方向とな
るように構成されたことを特徴とする。
【0008】従って、本発明においては、より高い周波
数と、より低い周波数の電磁変換出力の差がプラス側に
シフトされて周波数特性が改善され、デッキ走行時のエ
ラーレイトを低減し得る。
数と、より低い周波数の電磁変換出力の差がプラス側に
シフトされて周波数特性が改善され、デッキ走行時のエ
ラーレイトを低減し得る。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態例につ
いて説明する。図1は、本実施の形態例に係る2層蒸着
型磁気テープの断面図であり、この2層蒸着型磁気テー
プは、データ用NT(ノントラッキング)システムにお
いて使用される磁気テープである。本2層蒸着型磁気テ
ープは、図1に示したように、データ記録用の強磁性層
として、Co−Ni合金の蒸着薄膜からなる下層強磁性
層1と上層強磁性層2とが非磁性支持体3上に積層され
た構成となっており、下層強磁性層1の層厚(膜厚)は
90nm程度、上層強磁性層2の層厚(膜厚)は60n
m程度となっている。なお、上記非磁性支持体として
は、特に限定されず、この種の磁気記録媒体において使
用される材料が何れも使用可能である。
いて説明する。図1は、本実施の形態例に係る2層蒸着
型磁気テープの断面図であり、この2層蒸着型磁気テー
プは、データ用NT(ノントラッキング)システムにお
いて使用される磁気テープである。本2層蒸着型磁気テ
ープは、図1に示したように、データ記録用の強磁性層
として、Co−Ni合金の蒸着薄膜からなる下層強磁性
層1と上層強磁性層2とが非磁性支持体3上に積層され
た構成となっており、下層強磁性層1の層厚(膜厚)は
90nm程度、上層強磁性層2の層厚(膜厚)は60n
m程度となっている。なお、上記非磁性支持体として
は、特に限定されず、この種の磁気記録媒体において使
用される材料が何れも使用可能である。
【0010】また、非磁性支持体3の裏側には、テープ
の走行を滑らかにするための滑剤層4が設けられてい
る。なお、下層強磁性層1と上層強磁性層2は、図中、
ハッチングで示したように、コバルト(Co)の結晶の
成長方向(磁化容易軸の方向)が、互いに逆向きとなる
ように積層されている。
の走行を滑らかにするための滑剤層4が設けられてい
る。なお、下層強磁性層1と上層強磁性層2は、図中、
ハッチングで示したように、コバルト(Co)の結晶の
成長方向(磁化容易軸の方向)が、互いに逆向きとなる
ように積層されている。
【0011】上記の下層強磁性層1と上層強磁性層2の
層厚(膜厚)は、データ用NTデッキ上で走行させた際
のエラーレイトを低減することを意図して設定されたも
のであり、次のような実験により見い出されたものであ
る。すなわち、図2、図3に示したように、上層強磁性
層2の膜厚(t2)を60nmに一定した状態で下層強
磁性層1の膜厚(t1)を120nm±5nm、105
nm±5nm、90nm±5nm、75nm±5nmの
4つのグループに分けて変化させ、データ用NTデッキ
上で走行させた際の3MHzと1MHzの電磁変換出力
の差([dB]で表す、周波数特性fという)を測定し
た。この際、本2層蒸着型磁気テープは、データ用NT
システムで使用することを前提としているので、これら
実験対象の2層蒸着型磁気テープには、アナログデータ
ではなく、デジタルデータを記録した。
層厚(膜厚)は、データ用NTデッキ上で走行させた際
のエラーレイトを低減することを意図して設定されたも
のであり、次のような実験により見い出されたものであ
る。すなわち、図2、図3に示したように、上層強磁性
層2の膜厚(t2)を60nmに一定した状態で下層強
磁性層1の膜厚(t1)を120nm±5nm、105
nm±5nm、90nm±5nm、75nm±5nmの
4つのグループに分けて変化させ、データ用NTデッキ
上で走行させた際の3MHzと1MHzの電磁変換出力
の差([dB]で表す、周波数特性fという)を測定し
た。この際、本2層蒸着型磁気テープは、データ用NT
システムで使用することを前提としているので、これら
実験対象の2層蒸着型磁気テープには、アナログデータ
ではなく、デジタルデータを記録した。
【0012】なお、図2は、下層強磁性層1の磁化容易
軸の方向(下層順方向という)にテープを走行させ、図
3は、上層強磁性層2の磁化容易軸の方向(上層順方向
という)にテープを走行させた場合を示している。ま
た、±5nmと膜厚に幅を持たせたのは、測定および製
造上のばらつきによるものである。また、図2、図3に
おいて、×印は、実際の測定値を示している(図4、図
5も同様)。
軸の方向(下層順方向という)にテープを走行させ、図
3は、上層強磁性層2の磁化容易軸の方向(上層順方向
という)にテープを走行させた場合を示している。ま
た、±5nmと膜厚に幅を持たせたのは、測定および製
造上のばらつきによるものである。また、図2、図3に
おいて、×印は、実際の測定値を示している(図4、図
5も同様)。
【0013】図2、図3の測定結果を検討すると、下層
強磁性層1の膜厚(t1)が120nm±5nm、およ
び105nm±5nmの場合は、周波数特性fはマイナ
スとなり、エラーレイトが高くなっているが、下層強磁
性層1の膜厚(t1)が90nm±5nm、および75
nm±5nmの場合は、周波数特性fはプラス側にシフ
トしエラーレイトが低くなっていることが分かる。ま
た、下層強磁性層1の膜厚(t1)が90nm±5nm
の場合と75nm±5nmの場合とを比較すると、90
nm±5nmの場合の方がエラーレイトが低くなってお
り、かつ、90nm±5nmの場合の周波数特性fは0
[dB]≦f≦1.0[dB]となり、良好であること
が分かる。
強磁性層1の膜厚(t1)が120nm±5nm、およ
び105nm±5nmの場合は、周波数特性fはマイナ
スとなり、エラーレイトが高くなっているが、下層強磁
性層1の膜厚(t1)が90nm±5nm、および75
nm±5nmの場合は、周波数特性fはプラス側にシフ
トしエラーレイトが低くなっていることが分かる。ま
た、下層強磁性層1の膜厚(t1)が90nm±5nm
の場合と75nm±5nmの場合とを比較すると、90
nm±5nmの場合の方がエラーレイトが低くなってお
り、かつ、90nm±5nmの場合の周波数特性fは0
[dB]≦f≦1.0[dB]となり、良好であること
が分かる。
【0014】以上の検討により、下層強磁性層1の膜厚
(t1)は、現状の120nmより薄くし、90nm±
5nmとすることにより、エラーレイトを低減できるこ
とが判明した。また、図4、図5に示したように、下層
強磁性層1の膜厚(t1)を90nmに一定した状態で
上層強磁性層2の膜厚(t2)を90nm±5nm、7
5nm±5nm、60nm±5nm、45nm±5nm
の4つのグループに分けて変化させ、データ用NTデッ
キ上で走行させた際の3MHzと1MHzの電磁変換出
力の差(周波数特性f)を測定した。
(t1)は、現状の120nmより薄くし、90nm±
5nmとすることにより、エラーレイトを低減できるこ
とが判明した。また、図4、図5に示したように、下層
強磁性層1の膜厚(t1)を90nmに一定した状態で
上層強磁性層2の膜厚(t2)を90nm±5nm、7
5nm±5nm、60nm±5nm、45nm±5nm
の4つのグループに分けて変化させ、データ用NTデッ
キ上で走行させた際の3MHzと1MHzの電磁変換出
力の差(周波数特性f)を測定した。
【0015】なお、図4は、下層強磁性層1の磁化容易
軸の方向(下層順方向)にテープを走行させ、図5は、
上層強磁性層2の磁化容易軸の方向(上層順方向)にテ
ープを走行させた場合を示している。図4、図5の測定
結果を検討すると、上層強磁性層2の膜厚(t2)が9
0nm±5nm、および75nm±5nmの場合は、周
波数特性fはマイナスとなりエラーレイトが高くなって
いるが、上層強磁性層2の膜厚(t2)が60nm±5
nm、および45nm±5nmの場合は、周波数特性f
はプラス側にシフトしエラーレイトが低くなっているこ
とが分かる。また、上層強磁性層2の膜厚(t2)が6
0nm±5nmの場合と45nm±5nmの場合とを比
較すると、60nm±5nmの場合の方がエラーレイト
が低くなっており、かつ、60nm±5nmの場合の周
波数特性fは0[dB]≦f≦1.0[dB]となり、
良好であることが分かる。
軸の方向(下層順方向)にテープを走行させ、図5は、
上層強磁性層2の磁化容易軸の方向(上層順方向)にテ
ープを走行させた場合を示している。図4、図5の測定
結果を検討すると、上層強磁性層2の膜厚(t2)が9
0nm±5nm、および75nm±5nmの場合は、周
波数特性fはマイナスとなりエラーレイトが高くなって
いるが、上層強磁性層2の膜厚(t2)が60nm±5
nm、および45nm±5nmの場合は、周波数特性f
はプラス側にシフトしエラーレイトが低くなっているこ
とが分かる。また、上層強磁性層2の膜厚(t2)が6
0nm±5nmの場合と45nm±5nmの場合とを比
較すると、60nm±5nmの場合の方がエラーレイト
が低くなっており、かつ、60nm±5nmの場合の周
波数特性fは0[dB]≦f≦1.0[dB]となり、
良好であることが分かる。
【0016】以上の検討により、上層強磁性層2の膜厚
(t2)は、現状の60nmのままとすることにより、
エラーレイトを低減できることが判明した。すなわち、
図2、図3の検討結果と考え合わせると、上層強磁性層
2の膜厚(t2)は、現状通り60nm±5nmとし、
下層強磁性層1の膜厚(t1)だけを、現状の120n
mから90nm±5nmと薄くすることにより、エラー
レイトを低減し得ることが判明した。
(t2)は、現状の60nmのままとすることにより、
エラーレイトを低減できることが判明した。すなわち、
図2、図3の検討結果と考え合わせると、上層強磁性層
2の膜厚(t2)は、現状通り60nm±5nmとし、
下層強磁性層1の膜厚(t1)だけを、現状の120n
mから90nm±5nmと薄くすることにより、エラー
レイトを低減し得ることが判明した。
【0017】このように、エラーレイト低減化のための
上記最適条件は、±5nmの許容範囲を持っているが、
図6は、この許容範囲内で5nm単位で上層強磁性層2
の膜厚(t2)、および下層強磁性層1の膜厚(t1)
を変更したときの周波数特性f、およびエラーレイトを
示したものである。図6に示したように、上層強磁性層
2の膜厚(t2)を60nm±5nmとし、下層強磁性
層1の膜厚(t1)を90nm±5nmとした最適条件
の範囲内では、いずれの場合も、周波数特性fがプラス
側にシフトされて0≦f≦+1.0の範囲に収まり、エ
ラーレイトも0.10×10-2〜0.18×10-2と低
い範囲内に収まっている。
上記最適条件は、±5nmの許容範囲を持っているが、
図6は、この許容範囲内で5nm単位で上層強磁性層2
の膜厚(t2)、および下層強磁性層1の膜厚(t1)
を変更したときの周波数特性f、およびエラーレイトを
示したものである。図6に示したように、上層強磁性層
2の膜厚(t2)を60nm±5nmとし、下層強磁性
層1の膜厚(t1)を90nm±5nmとした最適条件
の範囲内では、いずれの場合も、周波数特性fがプラス
側にシフトされて0≦f≦+1.0の範囲に収まり、エ
ラーレイトも0.10×10-2〜0.18×10-2と低
い範囲内に収まっている。
【0018】一方、図7に示したように、上記最適条件
を満足しない場合は、周波数特性fがプラス側になると
は限らず、エラーレイトは0.25×10-2〜0.45
×10-2と高くなっている。以上の実験から、本実施の
形態例では、図1に示したように、上層強磁性層2の膜
厚(t2)を60nm±5nmとし、下層強磁性層1の
膜厚(t1)を90nm±5nmとしたのである。
を満足しない場合は、周波数特性fがプラス側になると
は限らず、エラーレイトは0.25×10-2〜0.45
×10-2と高くなっている。以上の実験から、本実施の
形態例では、図1に示したように、上層強磁性層2の膜
厚(t2)を60nm±5nmとし、下層強磁性層1の
膜厚(t1)を90nm±5nmとしたのである。
【0019】次に、上下の蒸着膜の形成動作例を説明す
る。本例では、連続巻取方式の真空斜方蒸着装置を用い
て、上層強磁性層2の膜厚60nm、下層強磁性層1の
膜厚上90nmの蒸着薄膜を形成した。まず、非磁性支
持体として非磁性体のポリエチレンテレフタレートをベ
ースとし、そのベースフィルムを10-2〜10ー4Pa程
度の真空度に保たれた真空室内で19m/minの速度
で移動走行させながら、るつぼ内に充填された強磁性材
料(Co−Ni合金)を電子ビームにより加熱・溶融さ
せ、この溶融されたCo−Ni合金の蒸発粒子をベース
フィルムに対して斜め方向から入射させて蒸着させるこ
とにより、下層(下層強磁性層1)を形成する。なお、
Co−Ni合金は、Niの含有率を20%程度として、
Coの磁気異方特性の確保、Niによる耐酸化性の向上
の均衡を図っている。
る。本例では、連続巻取方式の真空斜方蒸着装置を用い
て、上層強磁性層2の膜厚60nm、下層強磁性層1の
膜厚上90nmの蒸着薄膜を形成した。まず、非磁性支
持体として非磁性体のポリエチレンテレフタレートをベ
ースとし、そのベースフィルムを10-2〜10ー4Pa程
度の真空度に保たれた真空室内で19m/minの速度
で移動走行させながら、るつぼ内に充填された強磁性材
料(Co−Ni合金)を電子ビームにより加熱・溶融さ
せ、この溶融されたCo−Ni合金の蒸発粒子をベース
フィルムに対して斜め方向から入射させて蒸着させるこ
とにより、下層(下層強磁性層1)を形成する。なお、
Co−Ni合金は、Niの含有率を20%程度として、
Coの磁気異方特性の確保、Niによる耐酸化性の向上
の均衡を図っている。
【0020】この場合、真空室内に配設された円筒型の
冷却キャンにより、この冷却キャンに当接されて走行し
ているベースフィルムを−20℃に冷却することによ
り、ベースフィルムの熱劣化を防止し、ベースフィルム
の法線方向に対する入射角が45°以上になるように、
Co−Ni合金の蒸発粒子の入射方向を遮蔽板により制
御することにより、蒸着膜の保磁力を大きくする。ま
た、下層の膜厚が90nmとなるように蒸着レートを設
定すると共に、遮蔽板の近傍より酸素ガスを250cc
/minの割合で導入することにより、保磁力を大きく
して磁性特性を向上させると共に、蒸着時にCo−Ni
合金の表面に酸化膜を形成させて内部保護、および耐食
性を向上するようにする。
冷却キャンにより、この冷却キャンに当接されて走行し
ているベースフィルムを−20℃に冷却することによ
り、ベースフィルムの熱劣化を防止し、ベースフィルム
の法線方向に対する入射角が45°以上になるように、
Co−Ni合金の蒸発粒子の入射方向を遮蔽板により制
御することにより、蒸着膜の保磁力を大きくする。ま
た、下層の膜厚が90nmとなるように蒸着レートを設
定すると共に、遮蔽板の近傍より酸素ガスを250cc
/minの割合で導入することにより、保磁力を大きく
して磁性特性を向上させると共に、蒸着時にCo−Ni
合金の表面に酸化膜を形成させて内部保護、および耐食
性を向上するようにする。
【0021】次に、下層の蒸着薄膜が形成されて巻取ら
れたベースフィルムを、巻出し側にセットし、同様の真
空斜方蒸着により、下層の90nmの蒸着薄膜の上に6
0nmの膜厚の上層(上層強磁性層2)の蒸着薄膜(C
o−Ni合金薄膜)を形成する。ただし、この場合のテ
ープの走行速度は、19m/minから28m/min
にアップした。また、上層と下層の蒸着膜の結晶成長方
向が逆方向になるようにベースフィルムを走行させた。
れたベースフィルムを、巻出し側にセットし、同様の真
空斜方蒸着により、下層の90nmの蒸着薄膜の上に6
0nmの膜厚の上層(上層強磁性層2)の蒸着薄膜(C
o−Ni合金薄膜)を形成する。ただし、この場合のテ
ープの走行速度は、19m/minから28m/min
にアップした。また、上層と下層の蒸着膜の結晶成長方
向が逆方向になるようにベースフィルムを走行させた。
【0022】このように上層強磁性層2の膜厚を60n
m、下層強磁性層2の膜厚を90nmとした場合の磁気
特性は、図8に示したように、最大磁束密度Bmは43
5mT、残留磁束密度Brは383mT、再生出力Rs
は88%、保磁力Hcは100KA/mとなり、いずれ
も良好な結果が得られた。
m、下層強磁性層2の膜厚を90nmとした場合の磁気
特性は、図8に示したように、最大磁束密度Bmは43
5mT、残留磁束密度Brは383mT、再生出力Rs
は88%、保磁力Hcは100KA/mとなり、いずれ
も良好な結果が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上層の膜厚を60nm前後とし、下層の膜厚を120n
mより薄くなっているので、より高い周波数(例えば3
MHz)と、より低い周波数(例えば1MHz)の電磁
変換出力の差[dB]がプラス側にシフトされて周波数
特性が改善され、デッキ走行時のエラーレイトを低減す
ることが可能となる。
上層の膜厚を60nm前後とし、下層の膜厚を120n
mより薄くなっているので、より高い周波数(例えば3
MHz)と、より低い周波数(例えば1MHz)の電磁
変換出力の差[dB]がプラス側にシフトされて周波数
特性が改善され、デッキ走行時のエラーレイトを低減す
ることが可能となる。
【図1】本発明の実施の形態例に係る2層蒸着型磁気テ
ープの断面図である。
ープの断面図である。
【図2】上層の膜厚を一定にし、下層の膜厚を変化させ
た各種2層蒸着型磁気テープを下層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
た各種2層蒸着型磁気テープを下層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
【図3】上層の膜厚を一定にし、下層の膜厚を変化させ
た各種2層蒸着型磁気テープを上層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
た各種2層蒸着型磁気テープを上層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
【図4】下層の膜厚を一定にし、上層の膜厚を変化させ
た各種2層蒸着型磁気テープを下層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
た各種2層蒸着型磁気テープを下層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
【図5】下層の膜厚を一定にし、上層の膜厚を変化させ
た各種2層蒸着型磁気テープを上層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
た各種2層蒸着型磁気テープを上層の磁化容易方向に走
行させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図であ
る。
【図6】下層の膜厚90nm±5nm、上層の膜厚60
nm±5nmの最適条件の範囲内で5nm単位で膜厚を
変化させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図で
ある。
nm±5nmの最適条件の範囲内で5nm単位で膜厚を
変化させた場合の周波数特性、エラーレイトを示す図で
ある。
【図7】上記最適条件を満足しない場合の周波数特性、
エラーレイトを示す図である。
エラーレイトを示す図である。
【図8】上層の膜厚を60nm、下層の膜厚を90nm
とした場合の磁気特性を示す図である。
とした場合の磁気特性を示す図である。
1…下層強磁性層、2…上層強磁性層、3…非磁性支持
体、4…滑剤層
体、4…滑剤層
Claims (5)
- 【請求項1】 テープ状のベース媒体上に上下2層の金
属磁性層を蒸着した2層蒸着型磁気テープであって、 前記上層の膜厚を60nm前後とし、 前記下層の膜厚を120nmより薄くした、 ことを特徴とする2層蒸着型磁気テープ。 - 【請求項2】 前記上層の膜厚を60nm±5nmと
し、下層の膜厚を90nm±5nmとしたことを特徴と
する請求項1記載の2層蒸着型磁気テープ。 - 【請求項3】 前記上下2層の金属磁性層の金属磁性体
は、Co−Ni合金であることを特徴とする請求項1、
2のいずれかに記載の2層蒸着型磁気テープ。 - 【請求項4】 前記上下2層の金属磁性層の蒸着方向が
互いに逆方向となるように構成されたことを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の2層蒸着型磁気テー
プ。 - 【請求項5】 テープ状のベース媒体上に上下2層のC
o−Ni合金層を蒸着した2層蒸着型磁気テープであっ
て、上層の膜厚を60nm±5nmとし、下層の膜厚を
90nm±5nmとし、上下2層のCo−Ni合金層の
磁化容易軸の方向が互いに逆方向となるように構成され
たことを特徴とする2層蒸着型磁気テープ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12343596A JPH09305950A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 2層蒸着型磁気テープ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12343596A JPH09305950A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 2層蒸着型磁気テープ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09305950A true JPH09305950A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14860514
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12343596A Pending JPH09305950A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 2層蒸着型磁気テープ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09305950A (ja) |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP12343596A patent/JPH09305950A/ja active Pending
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