JPH09306776A - 磁性薄膜の製造方法及び磁気ヘッド - Google Patents
磁性薄膜の製造方法及び磁気ヘッドInfo
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- JPH09306776A JPH09306776A JP12321896A JP12321896A JPH09306776A JP H09306776 A JPH09306776 A JP H09306776A JP 12321896 A JP12321896 A JP 12321896A JP 12321896 A JP12321896 A JP 12321896A JP H09306776 A JPH09306776 A JP H09306776A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板上に窒素雰囲気のプラズマ中で鉄系膜を
形成した後真空中で磁性膜を形成する方法において、磁
気特性を向上できる磁性薄膜の製法及びその製法による
磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 基板1を蒸着装置にセットし、1×10
-6Torr以下となるまで排気する。続いて、基板1の成膜
面側の温度が200℃となるまで加熱して、窒素ガスを所
定のガス圧力、ここでは、3×10-4Torrになるように
蒸着装置に流すとともに、プラズマを発生させた状態で
鉄タブレットに電子銃から電子をあてることにより鉄を
容融・蒸着させ、鉄膜2を700〜900Åの厚みに成膜す
る。次に、十分真空に排気した後、センダスト膜3を電
子ビーム蒸着により約5μmの厚みで成膜する。センダ
スト膜3の表面保護膜として、SiO2膜4を2000Å形成
し、窒素雰囲気で700℃で5時間の熱処理を行い、積
層体を得る。
形成した後真空中で磁性膜を形成する方法において、磁
気特性を向上できる磁性薄膜の製法及びその製法による
磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 基板1を蒸着装置にセットし、1×10
-6Torr以下となるまで排気する。続いて、基板1の成膜
面側の温度が200℃となるまで加熱して、窒素ガスを所
定のガス圧力、ここでは、3×10-4Torrになるように
蒸着装置に流すとともに、プラズマを発生させた状態で
鉄タブレットに電子銃から電子をあてることにより鉄を
容融・蒸着させ、鉄膜2を700〜900Åの厚みに成膜す
る。次に、十分真空に排気した後、センダスト膜3を電
子ビーム蒸着により約5μmの厚みで成膜する。センダ
スト膜3の表面保護膜として、SiO2膜4を2000Å形成
し、窒素雰囲気で700℃で5時間の熱処理を行い、積
層体を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性薄膜の製層方
法に関し、より詳細には、基板上に磁性薄膜を形成する
磁性薄膜の製造方法及びその製造方法により得られた磁
性薄膜を用いた磁気ヘッドに関する。
法に関し、より詳細には、基板上に磁性薄膜を形成する
磁性薄膜の製造方法及びその製造方法により得られた磁
性薄膜を用いた磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高い保磁力を有する磁気記録媒
体対応の磁気ヘッドは、その記録時に高い飽和磁束密度
が要求される。また、再生時には、十分な再生感度を得
るために、特に、高い周波数で高い透磁率を有すること
が必要とされる。そこで、従来では、スパッタ法等の成
膜方法でセンダスト等の磁性薄膜を直接基板上に形成す
るような方法がとられた。また、センダスト薄膜は金属
であるために、高周波数での渦電流損失を考慮すべく、
フェライト材料との複合で使われていた。これらの薄膜
を使ったヘッドは、例えば、図8及び図9に示すよう
な、薄膜積層ヘッド,MIG(Metal In Gap)型ヘッド
である。図8は、非磁性基板1a上に直接センダストの
薄膜3aを形成した磁気ヘッドを示す図で、(B)は全
体図、(A)は要部を示すものである。図8に示すもの
は、センダスト薄膜3aをSiO2膜4を介して2層積層形
成するものである。なお、図8において、5はガラス層
である。図9は、フェライト基板1b上に直接センダス
トの薄膜3aを形成したMIGヘッドを示す図で、
(B)は全体図、(A)は要部を示すものである。な
お、図9において、5はガラス層であり、また、同図に
示すものは、後出する特開平6−244048号公報に
記載されている。
体対応の磁気ヘッドは、その記録時に高い飽和磁束密度
が要求される。また、再生時には、十分な再生感度を得
るために、特に、高い周波数で高い透磁率を有すること
が必要とされる。そこで、従来では、スパッタ法等の成
膜方法でセンダスト等の磁性薄膜を直接基板上に形成す
るような方法がとられた。また、センダスト薄膜は金属
であるために、高周波数での渦電流損失を考慮すべく、
フェライト材料との複合で使われていた。これらの薄膜
を使ったヘッドは、例えば、図8及び図9に示すよう
な、薄膜積層ヘッド,MIG(Metal In Gap)型ヘッド
である。図8は、非磁性基板1a上に直接センダストの
薄膜3aを形成した磁気ヘッドを示す図で、(B)は全
体図、(A)は要部を示すものである。図8に示すもの
は、センダスト薄膜3aをSiO2膜4を介して2層積層形
成するものである。なお、図8において、5はガラス層
である。図9は、フェライト基板1b上に直接センダス
トの薄膜3aを形成したMIGヘッドを示す図で、
(B)は全体図、(A)は要部を示すものである。な
お、図9において、5はガラス層であり、また、同図に
示すものは、後出する特開平6−244048号公報に
記載されている。
【0003】前述のような従来のヘッドに用いられてい
た磁性薄膜は、基板の上に直接形成されていた。そのた
め、スパッタ法等で形成されたセンダスト薄膜などにお
いて、十分な透磁率が得られないという問題を有してい
た。この問題の発生原因は、材料が異なるための熱膨張
係数の相違により熱応力が発生したり、薄膜の成長過程
が異種材料の上に形成されるため影響を受けたり、基板
と薄膜の間に拡散が起こったりしていたためである。こ
のような問題を解決すべく、従来では、特開平6−24
4048号公報,特開平6−53068号公報及び特開
昭62−88113号公報に開示されているように、熱
応力等を考慮し、例えば、センダストの初期成長過程で
酸化や窒化をさせていた。この場合は、確かに熱膨張係
数の差からくる熱応力は減少させることができ、構造的
にもセンダストの最密面である(110)面の回折強度が
増加していることが報告されている。この最密面に配向
させることによる効果は、確かにある程度は膜の透磁率
を向上さらせることを可能としているが、透磁率が1000
0を越えるような膜を得る効果はない。
た磁性薄膜は、基板の上に直接形成されていた。そのた
め、スパッタ法等で形成されたセンダスト薄膜などにお
いて、十分な透磁率が得られないという問題を有してい
た。この問題の発生原因は、材料が異なるための熱膨張
係数の相違により熱応力が発生したり、薄膜の成長過程
が異種材料の上に形成されるため影響を受けたり、基板
と薄膜の間に拡散が起こったりしていたためである。こ
のような問題を解決すべく、従来では、特開平6−24
4048号公報,特開平6−53068号公報及び特開
昭62−88113号公報に開示されているように、熱
応力等を考慮し、例えば、センダストの初期成長過程で
酸化や窒化をさせていた。この場合は、確かに熱膨張係
数の差からくる熱応力は減少させることができ、構造的
にもセンダストの最密面である(110)面の回折強度が
増加していることが報告されている。この最密面に配向
させることによる効果は、確かにある程度は膜の透磁率
を向上さらせることを可能としているが、透磁率が1000
0を越えるような膜を得る効果はない。
【0004】もう一つの方法として、センダスト膜形成
の前の他の材料による下地膜を形成する方法が開発され
ており、下地膜を鉄膜としたものについては、村田らに
よる「Fe-Al-Si膜の磁気特性に及ぼす下地膜の効果」
(第12回日本応用磁気学会学術講演会 1988)に報告
があるが、この報告も最密面である(110)面をより強
く配向させる効果についてであり、鉄膜の成長は窒素雰
囲気中ではない。また、特開昭62−88113号公報
に開示されているように、拡散防止に下地膜を使用した
報告もあるが、磁性材料におけるかかる特性の向上を目
的とするものではない。一方、磁性材料の結晶構造につ
いて、上記の考えとは異なり、配向面を(110)面では
なく、(111)とすることにより大幅な軟磁気特性の向
上が図れると、「Crystal structure and magnetic sof
tness of Fe-Si polycrystalline films」(J.Appl.phy
s.,vol.67(11),pp.6981-pp.6990,1990)でA.Hosono等が
計算により指摘している。しかし、彼らが軟磁性膜を
(111)配向させるために試みている手法は、本発明と
は全く異なるものであり、これらの例は、スパッタ法で
の検討を主とするものである。
の前の他の材料による下地膜を形成する方法が開発され
ており、下地膜を鉄膜としたものについては、村田らに
よる「Fe-Al-Si膜の磁気特性に及ぼす下地膜の効果」
(第12回日本応用磁気学会学術講演会 1988)に報告
があるが、この報告も最密面である(110)面をより強
く配向させる効果についてであり、鉄膜の成長は窒素雰
囲気中ではない。また、特開昭62−88113号公報
に開示されているように、拡散防止に下地膜を使用した
報告もあるが、磁性材料におけるかかる特性の向上を目
的とするものではない。一方、磁性材料の結晶構造につ
いて、上記の考えとは異なり、配向面を(110)面では
なく、(111)とすることにより大幅な軟磁気特性の向
上が図れると、「Crystal structure and magnetic sof
tness of Fe-Si polycrystalline films」(J.Appl.phy
s.,vol.67(11),pp.6981-pp.6990,1990)でA.Hosono等が
計算により指摘している。しかし、彼らが軟磁性膜を
(111)配向させるために試みている手法は、本発明と
は全く異なるものであり、これらの例は、スパッタ法で
の検討を主とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来の方法における問題点に鑑みてなされたもの
で、従来の方法とは異なる方法、すなわち、基板上に窒
素雰囲気のプラズマ中で鉄系膜を形成し、その上に真空
中で磁性膜を形成する方法において、磁気特性を向上で
きる磁性薄膜の製造方法及びその製造方法により得られ
た磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供することをその目
的としている。
うな従来の方法における問題点に鑑みてなされたもの
で、従来の方法とは異なる方法、すなわち、基板上に窒
素雰囲気のプラズマ中で鉄系膜を形成し、その上に真空
中で磁性膜を形成する方法において、磁気特性を向上で
きる磁性薄膜の製造方法及びその製造方法により得られ
た磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供することをその目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
上に、鉄系膜及び磁性膜を形成させる磁性薄膜の製造方
法において、前記基板上に電気抵抗値が50μΩ・cm以
上となるように前記鉄系膜を窒素雰囲気のプラズマ中で
該プラズマ発生時の電力を制御可能にして蒸着し、続い
て真空中で蒸着法により前記磁性薄膜を蒸着するように
したものである。
上に、鉄系膜及び磁性膜を形成させる磁性薄膜の製造方
法において、前記基板上に電気抵抗値が50μΩ・cm以
上となるように前記鉄系膜を窒素雰囲気のプラズマ中で
該プラズマ発生時の電力を制御可能にして蒸着し、続い
て真空中で蒸着法により前記磁性薄膜を蒸着するように
したものである。
【0007】請求項2の発明は、基板上に、鉄系膜及び
磁性膜を形成させる磁性薄膜製造方法において、前記基
板上に前記鉄系膜を窒素雰囲気のプラズマ中で、該鉄系
膜の成膜速度とプラズマ発生時の電力の間に下記の関係
式が成り立つように蒸着し、続いて真空中で蒸着法によ
り磁性薄膜を蒸着するようにしたものである。
磁性膜を形成させる磁性薄膜製造方法において、前記基
板上に前記鉄系膜を窒素雰囲気のプラズマ中で、該鉄系
膜の成膜速度とプラズマ発生時の電力の間に下記の関係
式が成り立つように蒸着し、続いて真空中で蒸着法によ
り磁性薄膜を蒸着するようにしたものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記鉄系膜及び前記磁性薄膜により構成され
る単位層を複数層成層するようにしたものである。
において、前記鉄系膜及び前記磁性薄膜により構成され
る単位層を複数層成層するようにしたものである。
【0009】請求項4の発明は、磁気ヘッドを請求項1
ないし3の磁性薄膜の製造方法によって得られた磁性薄
膜を用いて構成するようにしたものである。
ないし3の磁性薄膜の製造方法によって得られた磁性薄
膜を用いて構成するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
を用いて説明する。図1は、本発明による基板上に積層
された軟磁性薄膜の一実施形態の構成を示す図である。
被成膜材であるセラミックスからなる基板1の上に窒素
雰囲気のプラズマ中で形成された鉄系膜2と、真空中で
形成されたセンダスト膜3と、保護膜であるSiO2膜4に
より構成される積層体の形態を示す断面図である。本実
施形態では、基板としては、非磁性材料であるセラミッ
クスを使用しているが、フェライト等の磁性材料でもか
まわない。
を用いて説明する。図1は、本発明による基板上に積層
された軟磁性薄膜の一実施形態の構成を示す図である。
被成膜材であるセラミックスからなる基板1の上に窒素
雰囲気のプラズマ中で形成された鉄系膜2と、真空中で
形成されたセンダスト膜3と、保護膜であるSiO2膜4に
より構成される積層体の形態を示す断面図である。本実
施形態では、基板としては、非磁性材料であるセラミッ
クスを使用しているが、フェライト等の磁性材料でもか
まわない。
【0011】上記した構成の基板に積層された軟磁性薄
膜の積層体の製造過程についての実施形態を以下に説明
する。まず、基板1を蒸着装置にセットし、1×10-6
Torr以下となるまで真空に排気する。続いて基板1を所
定の温度まで加熱するが、本実施形態では、基板1の成
膜面側の温度が200℃となるようにした。続いて、窒素
ガスを所定のガス圧力になるように蒸着装置に流す。こ
こでは、3×10-4Torrとなるように窒素ガスを流し続
けている。この条件で、鉄系膜2の蒸着速度・プラズマ
発生時のグリッド電流・グリッド電圧をいろいろ変化さ
せ、鉄系膜2を700〜900Åの厚みに蒸着した。
膜の積層体の製造過程についての実施形態を以下に説明
する。まず、基板1を蒸着装置にセットし、1×10-6
Torr以下となるまで真空に排気する。続いて基板1を所
定の温度まで加熱するが、本実施形態では、基板1の成
膜面側の温度が200℃となるようにした。続いて、窒素
ガスを所定のガス圧力になるように蒸着装置に流す。こ
こでは、3×10-4Torrとなるように窒素ガスを流し続
けている。この条件で、鉄系膜2の蒸着速度・プラズマ
発生時のグリッド電流・グリッド電圧をいろいろ変化さ
せ、鉄系膜2を700〜900Åの厚みに蒸着した。
【0012】本実施形態の蒸着装置は、図2のようなも
ので、銅製のコイルにDC電圧を与えておき、別に設けた
熱フィラメントを熱することにより熱電子を供給して、
プラズマを発生させる。プラズマが発生している状態で
の銅製のコイルにかかっているDC電圧をグリッド電圧Vg
と呼び、その時流れる電流をグリッド電流Igと呼ぶ。プ
ラズマ発生時の電力Wは、グリッド電圧Vg×グリッド電
流Igである。
ので、銅製のコイルにDC電圧を与えておき、別に設けた
熱フィラメントを熱することにより熱電子を供給して、
プラズマを発生させる。プラズマが発生している状態で
の銅製のコイルにかかっているDC電圧をグリッド電圧Vg
と呼び、その時流れる電流をグリッド電流Igと呼ぶ。プ
ラズマ発生時の電力Wは、グリッド電圧Vg×グリッド電
流Igである。
【0013】本実施形態では、ACフィラメントには、1
6V,9Aの交流電流を流した。このような装置で所定
のDC電圧・電流を流すことにより、プラズマが発生す
る。この状態で鉄タブレットに電子銃から電子をあてる
ことにより鉄を容融・蒸着させ、鉄を700〜900Åの厚み
に成膜する。なお、この時点で成膜を止めたサンプルを
サンプルAとし、後述の比較測定の対象とする。さら
に、この後、真空槽への窒素導入を止め、プラズマ発生
を止め、1×10-6Torr以下まで十分真空に排気した
後、センダスト膜3を電子ビーム蒸着により約5μmの
厚みで成膜する。その時使用したFeAlSi電金タブレッド
は4Wt%Al-27.5wt%Si-Bal.Feの組成のもので、被成膜基
板温度は、250℃に設定した。成膜速度は、5000Å/m
in.であった。さらに、センダスト膜3の表面保護膜と
して、SiO2膜4を2000Å形成し、窒素雰囲気で700℃
で5時間の熱処理を行い、この積層体を得た。なお、こ
のサンプルをサンプルBとする。
6V,9Aの交流電流を流した。このような装置で所定
のDC電圧・電流を流すことにより、プラズマが発生す
る。この状態で鉄タブレットに電子銃から電子をあてる
ことにより鉄を容融・蒸着させ、鉄を700〜900Åの厚み
に成膜する。なお、この時点で成膜を止めたサンプルを
サンプルAとし、後述の比較測定の対象とする。さら
に、この後、真空槽への窒素導入を止め、プラズマ発生
を止め、1×10-6Torr以下まで十分真空に排気した
後、センダスト膜3を電子ビーム蒸着により約5μmの
厚みで成膜する。その時使用したFeAlSi電金タブレッド
は4Wt%Al-27.5wt%Si-Bal.Feの組成のもので、被成膜基
板温度は、250℃に設定した。成膜速度は、5000Å/m
in.であった。さらに、センダスト膜3の表面保護膜と
して、SiO2膜4を2000Å形成し、窒素雰囲気で700℃
で5時間の熱処理を行い、この積層体を得た。なお、こ
のサンプルをサンプルBとする。
【0014】このようにして得た積層体について、各種
の測定を行った。測定項目は、センダスト膜3の透磁率
・X線回折による(111)面と(110)面の回折強度比I
(111)/I(110)である。サンプルAについて行った
測定結果として、鉄膜2の蒸着速度・プラズマ発生時の
グリッド電流・グリッド電圧・電力と、蒸着された鉄膜
2の電気抵抗値の関係を表1に示す。
の測定を行った。測定項目は、センダスト膜3の透磁率
・X線回折による(111)面と(110)面の回折強度比I
(111)/I(110)である。サンプルAについて行った
測定結果として、鉄膜2の蒸着速度・プラズマ発生時の
グリッド電流・グリッド電圧・電力と、蒸着された鉄膜
2の電気抵抗値の関係を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】また、サンプルBについて行った測定結果
として、基板1と軟磁性薄膜3の間に形成する鉄膜2の
蒸着速度・プラズマ発生時のグリッド電流・グリッド電
圧・電力と、その上に蒸着された軟磁性材料薄膜3の透
磁率・X線回折による(111)面と(110)面の回折強度
比I(111)/I(110)の関係を表2に示す。
として、基板1と軟磁性薄膜3の間に形成する鉄膜2の
蒸着速度・プラズマ発生時のグリッド電流・グリッド電
圧・電力と、その上に蒸着された軟磁性材料薄膜3の透
磁率・X線回折による(111)面と(110)面の回折強度
比I(111)/I(110)の関係を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】図3は、本発明の図1の実施形態における
サンプルの測定結果(測定データは上記表1及び表2と
同じ)を示すグラフで、蒸着速度・プラズマ発生時の電
力に対する透磁率を図(A)に、同じく回折強度比I
(111)/I(110)を図(B)に示す。図3より、基板
上に鉄系膜及び磁性膜を形成させる磁性薄膜の製造方法
であって、該磁性膜であるセンダスト膜と基板の間に窒
素雰囲気のプラズマ中で鉄膜を蒸着する時、鉄膜の成膜
速度とプラズマ発生時の電力の間に下記の関係式(すな
わち、図3(A),(B)のグラフ中の直線の以下の範
囲を意味する)が成り立つように蒸着し、続いて真空中
で蒸着法により磁性薄膜であるセンダスト膜を蒸着する
ことにより透磁率が10000を越えるような、従来では考
えられないような高い特性の磁性膜が得られている。 関係式:成膜速度(Å/sec)<+0.3×プラズマ発生
時の電力(W)+2 (プラズマ発生時の電力(W)>0)
サンプルの測定結果(測定データは上記表1及び表2と
同じ)を示すグラフで、蒸着速度・プラズマ発生時の電
力に対する透磁率を図(A)に、同じく回折強度比I
(111)/I(110)を図(B)に示す。図3より、基板
上に鉄系膜及び磁性膜を形成させる磁性薄膜の製造方法
であって、該磁性膜であるセンダスト膜と基板の間に窒
素雰囲気のプラズマ中で鉄膜を蒸着する時、鉄膜の成膜
速度とプラズマ発生時の電力の間に下記の関係式(すな
わち、図3(A),(B)のグラフ中の直線の以下の範
囲を意味する)が成り立つように蒸着し、続いて真空中
で蒸着法により磁性薄膜であるセンダスト膜を蒸着する
ことにより透磁率が10000を越えるような、従来では考
えられないような高い特性の磁性膜が得られている。 関係式:成膜速度(Å/sec)<+0.3×プラズマ発生
時の電力(W)+2 (プラズマ発生時の電力(W)>0)
【0019】また、基板1と磁性膜であるセンダスト膜
3の間に形成した、鉄膜2の電気抵抗値とその上に形成
したセンダスト膜3の透磁率・X線回折による(111)
面と(110)面の回折強度比I(111)/I(110)の関係
を図4(鉄膜の電気抵抗値に対するセンダスト膜の透磁
率を図(A)に、回折強度比I(111)/I(110)を図
(B)に示す)に示す。図4より、センダスト膜3と基
板1の間に、電気抵抗値が50μΩ・cm以上となる鉄膜
2を窒素雰囲気のプラズマ中で蒸着し、続いて真空中で
蒸着法により軟磁性薄膜であるセンダスト膜3を形成す
ることにより、磁性膜のX線回折による(111)面と(1
10)面の回折強度比I(111)/I(110)が向上し、つ
まり、センダストを(111)面に十分配向させることが
でき、透磁率を大幅に向上させた磁性薄膜を得ることが
できる。
3の間に形成した、鉄膜2の電気抵抗値とその上に形成
したセンダスト膜3の透磁率・X線回折による(111)
面と(110)面の回折強度比I(111)/I(110)の関係
を図4(鉄膜の電気抵抗値に対するセンダスト膜の透磁
率を図(A)に、回折強度比I(111)/I(110)を図
(B)に示す)に示す。図4より、センダスト膜3と基
板1の間に、電気抵抗値が50μΩ・cm以上となる鉄膜
2を窒素雰囲気のプラズマ中で蒸着し、続いて真空中で
蒸着法により軟磁性薄膜であるセンダスト膜3を形成す
ることにより、磁性膜のX線回折による(111)面と(1
10)面の回折強度比I(111)/I(110)が向上し、つ
まり、センダストを(111)面に十分配向させることが
でき、透磁率を大幅に向上させた磁性薄膜を得ることが
できる。
【0020】上記実施形態においては、基板1に鉄膜2
・センダスト膜3・2酸化珪素4の順で積層したが、こ
の積層構造を単位サイクルとして、複数サイクル重ねて
もよい。図5は、基板1上に積層される層として、鉄膜
2・センダスト膜3・2酸化珪素4の順で積層した1サ
イクルの積層単位を複数サイクル積層した実施形態を示
す図である。また、上記本実施形態においては、鉄膜蒸
着時にDC電力によりプラズマを発生させたが、銅の電極
にRFを加えてもよい。また、鉄膜蒸着時に本実施形態に
おいては、いわゆる反応性プラズマ蒸着法を用いている
が、アルゴンガスと窒素ガスの混合雰囲気による反応性
スパッタ法を用いてもよい。磁性膜であるセンダストの
形成も、スパッタ法,メッキ法等でもよい。
・センダスト膜3・2酸化珪素4の順で積層したが、こ
の積層構造を単位サイクルとして、複数サイクル重ねて
もよい。図5は、基板1上に積層される層として、鉄膜
2・センダスト膜3・2酸化珪素4の順で積層した1サ
イクルの積層単位を複数サイクル積層した実施形態を示
す図である。また、上記本実施形態においては、鉄膜蒸
着時にDC電力によりプラズマを発生させたが、銅の電極
にRFを加えてもよい。また、鉄膜蒸着時に本実施形態に
おいては、いわゆる反応性プラズマ蒸着法を用いている
が、アルゴンガスと窒素ガスの混合雰囲気による反応性
スパッタ法を用いてもよい。磁性膜であるセンダストの
形成も、スパッタ法,メッキ法等でもよい。
【0021】本発明の製造方法によって得られた磁性薄
膜を用いた磁気ヘッドの実施形態を図6及び図7に示
す。図6は傾斜型の薄膜積層ヘッドを示し、図(A)
は、全体図、図(B)は、その要部を示すものである。
本実施形態においては、非磁性基板1a上に成膜した鉄
膜2a・センダスト膜3a・2酸化珪素膜4のうち磁気
ヘッドの磁気コアを主にになうセンダスト膜3aの厚み
を約3μmとして高い周波数での渦電流効果による透磁
率の低下を防ぐようにしている。なお、図6中、5はガ
ラス層である。2酸化珪素膜4の厚みは、鉄膜2a・セ
ンダスト膜3a・2酸化珪素4の積層単位の1サイクル
と次のサイクルの電気的・磁気的な結合を分離するため
に、約0.2μmとした。サイクル数は、必要とされる
トラック幅により適宜調整し、トラック幅が6μm程度
の場合は、2サイクルを適当とした。
膜を用いた磁気ヘッドの実施形態を図6及び図7に示
す。図6は傾斜型の薄膜積層ヘッドを示し、図(A)
は、全体図、図(B)は、その要部を示すものである。
本実施形態においては、非磁性基板1a上に成膜した鉄
膜2a・センダスト膜3a・2酸化珪素膜4のうち磁気
ヘッドの磁気コアを主にになうセンダスト膜3aの厚み
を約3μmとして高い周波数での渦電流効果による透磁
率の低下を防ぐようにしている。なお、図6中、5はガ
ラス層である。2酸化珪素膜4の厚みは、鉄膜2a・セ
ンダスト膜3a・2酸化珪素4の積層単位の1サイクル
と次のサイクルの電気的・磁気的な結合を分離するため
に、約0.2μmとした。サイクル数は、必要とされる
トラック幅により適宜調整し、トラック幅が6μm程度
の場合は、2サイクルを適当とした。
【0022】図6の形状で、同一トラック幅・同一コイ
ル巻線数で本発明の実施形態の表2の(b)の条件、及
び従来の磁性薄膜の製造方法である表2の(a)の条件
で磁性薄膜を形成し、薄膜積層磁気ヘッドを製造し、保
磁力1500(Oe)のMEテープを用いて、テープ・ヘッド間
の相対速度21m/ses.で自己録再で1MH〜20MHzの帯
域で測定を行った所、この本発明による磁気ヘッドは、
従来の磁気ヘッドに比較して1MH〜20MHzの帯域で1
〜2dB高い出力を示した。
ル巻線数で本発明の実施形態の表2の(b)の条件、及
び従来の磁性薄膜の製造方法である表2の(a)の条件
で磁性薄膜を形成し、薄膜積層磁気ヘッドを製造し、保
磁力1500(Oe)のMEテープを用いて、テープ・ヘッド間
の相対速度21m/ses.で自己録再で1MH〜20MHzの帯
域で測定を行った所、この本発明による磁気ヘッドは、
従来の磁気ヘッドに比較して1MH〜20MHzの帯域で1
〜2dB高い出力を示した。
【0023】図7は、本発明の磁性薄膜の製造方法をM
IGヘッドに用いた場合を示し、図(A)は、全体図、
図(B)は、その要部を示すものである。これは、フェ
ライト1b上に、まず、上述の実施形態のように鉄膜2
aを形成し、続してセンダスト等の磁性膜3aを形成す
る。このようにしてできた磁気コアを接合することによ
りMIG磁気ヘッドを得る。
IGヘッドに用いた場合を示し、図(A)は、全体図、
図(B)は、その要部を示すものである。これは、フェ
ライト1b上に、まず、上述の実施形態のように鉄膜2
aを形成し、続してセンダスト等の磁性膜3aを形成す
る。このようにしてできた磁気コアを接合することによ
りMIG磁気ヘッドを得る。
【0024】
【発明の効果】請求項1ないし3の効果:窒素雰囲気の
プラズマ中で、本発明において限定された製造条件で鉄
系膜を蒸着し、その上に磁性薄膜をさらに蒸着するとい
う方法により、軟磁性薄膜を(111)面に配向させるこ
とを可能として、薄膜の結晶磁気異方性エネルギーを非
常に小さくすることが可能となり、透磁率が10000を越
えるような従来の軟磁性薄膜にはないような高い特性の
膜を得ることができる。請求項4の効果:上記請求項1
ないし3の製造方法により得られる磁性薄膜を磁気ヘッ
ドに用いることにより、磁気ヘッドの特性を大幅に向上
させることが可能となる。
プラズマ中で、本発明において限定された製造条件で鉄
系膜を蒸着し、その上に磁性薄膜をさらに蒸着するとい
う方法により、軟磁性薄膜を(111)面に配向させるこ
とを可能として、薄膜の結晶磁気異方性エネルギーを非
常に小さくすることが可能となり、透磁率が10000を越
えるような従来の軟磁性薄膜にはないような高い特性の
膜を得ることができる。請求項4の効果:上記請求項1
ないし3の製造方法により得られる磁性薄膜を磁気ヘッ
ドに用いることにより、磁気ヘッドの特性を大幅に向上
させることが可能となる。
【図1】本発明による基板上に積層された軟磁性薄膜の
一実施形態の構成を示す図である。
一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の磁性薄膜の製造方法の一実施形態に使
用した蒸着装置の概略図である。
用した蒸着装置の概略図である。
【図3】本発明の図1の実施形態におけるサンプルの測
定結果を示すグラフで、蒸着速度・プラズマ発生時の電
力に対する透磁率を図(A)に、回折強度比I(111)/
I(110)を図(B)に示す。
定結果を示すグラフで、蒸着速度・プラズマ発生時の電
力に対する透磁率を図(A)に、回折強度比I(111)/
I(110)を図(B)に示す。
【図4】図3と同じサンプルについての測定結果を示す
グラフで、鉄膜の電気抵抗値に対するセンダスト膜の透
磁率を図(A)に、回折強度比I(111)/I(110)を
図(B)に示す。
グラフで、鉄膜の電気抵抗値に対するセンダスト膜の透
磁率を図(A)に、回折強度比I(111)/I(110)を
図(B)に示す。
【図5】鉄膜・センダスト膜・2酸化珪素の順で積層し
た1サイクルの積層単位を複数サイクル積層した実施形
態を示す図である。
た1サイクルの積層単位を複数サイクル積層した実施形
態を示す図である。
【図6】本発明の磁性薄膜の製造方法により形成された
磁性薄膜を用いた磁気ヘッド(傾斜型薄膜積層ヘッド)
の実施形態を示す図である。
磁性薄膜を用いた磁気ヘッド(傾斜型薄膜積層ヘッド)
の実施形態を示す図である。
【図7】本発明の磁性薄膜の製造方法により形成された
磁性薄膜を用いた磁気ヘッド(MIGヘッド)の実施形
態を示す図である。
磁性薄膜を用いた磁気ヘッド(MIGヘッド)の実施形
態を示す図である。
【図8】非磁性基板上に直接センダストの薄膜を形成し
た磁気ヘッドを示す図で、(B)は全体図、(A)は要
部を示すものである。
た磁気ヘッドを示す図で、(B)は全体図、(A)は要
部を示すものである。
【図9】フェライト基板上に直接センダストの薄膜を形
成したMIGヘッドを示す図で、(B)は全体図、
(A)は要部を示すものである。
成したMIGヘッドを示す図で、(B)は全体図、
(A)は要部を示すものである。
1…基板、1a…非磁性基板、1b…フェライト、2…
鉄系膜、2a…鉄膜、3,3a…センダスト膜、4…Si
O2膜、5…ガラス層。
鉄系膜、2a…鉄膜、3,3a…センダスト膜、4…Si
O2膜、5…ガラス層。
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に、鉄系膜及び磁性膜を形成させ
る磁性薄膜の製造方法において、前記基板上に電気抵抗
値が50μΩ・cm以上となるように前記鉄系膜を窒素雰
囲気のプラズマ中で該プラズマ発生時の電力を制御可能
にして蒸着し、続いて真空中で蒸着法により前記磁性薄
膜を蒸着するようにしたことを特徴とする磁性薄膜の製
造方法。 - 【請求項2】 基板上に、鉄系膜及び磁性膜を形成させ
る磁性薄膜製造方法において、前記基板上に前記鉄系膜
を窒素雰囲気のプラズマ中で、該鉄系膜の成膜速度とプ
ラズマ発生時の電力の間に下記の関係式が成り立つよう
に蒸着し、続いて真空中で蒸着法により磁性薄膜を蒸着
するようにしたことを特徴とする磁性薄膜の製造方法。 関係式:成膜速度(Å/sec)<+0.3×プラズマ発生
時の電力(W)+2 (プラズマ発生時の電力(W)>0) - 【請求項3】 前記鉄系膜及び前記磁性薄膜により構成
される単位層を複数層成層するようにしたことを特徴と
する請求項1又は2記載の磁性薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3の磁性薄膜の製造方法
によって得られた磁性薄膜を用いるようにしたことを特
徴とする磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12321896A JPH09306776A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 磁性薄膜の製造方法及び磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12321896A JPH09306776A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 磁性薄膜の製造方法及び磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09306776A true JPH09306776A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14855130
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12321896A Pending JPH09306776A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 磁性薄膜の製造方法及び磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09306776A (ja) |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP12321896A patent/JPH09306776A/ja active Pending
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