JPH09312014A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09312014A
JPH09312014A JP12594096A JP12594096A JPH09312014A JP H09312014 A JPH09312014 A JP H09312014A JP 12594096 A JP12594096 A JP 12594096A JP 12594096 A JP12594096 A JP 12594096A JP H09312014 A JPH09312014 A JP H09312014A
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JP
Japan
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magnetic
acid
bisphenol
weight
recording medium
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JP12594096A
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Inventor
Eiji Ota
栄治 太田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強磁性金属粒子等の表面活性の高い磁性粉末
と結合剤を主体とする磁性層を有する磁気記録媒体にお
いて、磁性層のシクロヘキサノン等の溶媒の変成を制御
し、分散性の改善を図り、走行耐久性、電磁変換特性の
向上を図る。 【解決手段】 磁気記録媒体の添加剤である分散剤とし
て多価カルボン酸とビスフェノールA型エポキシオリゴ
マーを併用し、硬化剤としてイソシアネート化合物を用
いて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布型の磁気記録
媒体に関する。更に詳しくは、走行耐久性、電磁変換特
性に優れる塗布型の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野、特にVTR(ビデオレ
コーダ)等においては、高画質化を図るために、より一
層の高密度記録化が要求されている。この高密度化に伴
い、従来より磁気記録媒体用の磁性粉末として使用され
てきた酸化鉄系材料に代わり、鉄、または鉄を主体とす
る金属材料が用いられる様になってきている。これらの
鉄あるいは鉄を主体とする強磁性金属粒子は、酸化鉄や
オキシ水酸化鉄、あるいはCo,Ni,Cr,Mn,C
u,Zn,Tiなどの鉄以外の金属を含む水酸化鉄やオ
キシ水酸化鉄などを水素ガス等の還元性ガスによって還
元することによって製造される。これら強磁性粉末は、
従来の酸化鉄系強磁性粉末よりも優れた磁気特性を示し
ている。
【0003】ところが、上記磁性金属微粒子は表面活性
が高く、また鉄以外の上記金属により修飾されているの
で表面の酸、あるいは塩基性度が強くなることもあり、
結合剤と共に塗料化するに有機溶媒としてシクロヘキサ
ノン等のケトン系溶媒を使用した場合に変成物を生成
し、結合剤の磁性粉末への吸着を阻害し分散性、静磁気
特性、及び耐久性を悪化させる虞れがある。
【0004】このような性質は、磁気記録媒体の低ノイ
ズ化に伴い磁性粉末の細分化が進められるに従ってます
ます強くなる傾向にある。このため、上記磁性金属粒子
を磁気記録媒体の磁性粉末として用いた場合には、樹脂
やシクロヘキサノン等の変成物を生成する様な有機溶媒
との組み合わせによる塗料化の工程中として、ボールミ
ルにて混合分散中、あるいはその前処理として上記磁性
粉末と樹脂を混練中にシクロヘキサノン等の変成物を生
成し分散性の低下、あるいは静磁気特性の悪化等の問題
が生ずる。
【0005】この問題に対しては以下の様な方法が考案
されている。 (1)強磁性金属粒子の表面での有機溶媒等の変成物の
生成の抑制化を図るためには、強磁性金属粒子の表面に
水分を付着させることによって表面活性能を抑制した
り、(2)強磁性金属粒子の表面を活性度の低いSi元
素等により被覆するような方法が有用である。しかし、
(1),(2)の方法では、樹脂の吸着量を減少させて
しまうこともあり、その結果、本来樹脂の持っている分
散能の悪化、及び分散安定性の悪化を生じさせることも
あり、必ずしも満足出来るものではない。 (3)強磁性金属粒子の表面を低分子量有機物あるいは
オリゴマー等により被覆し、有機溶媒の接触を抑制させ
る方法も知られている。(3)の方法は、高分散性な磁
性塗料が得られるが、低分子量体の増加に伴い、磁性層
の可塑化が起こりやすくなり、表面処理としてのカレン
ダー処理の効率が上がり高出力な磁気記録媒体が得られ
るが、磁性層の可塑化が起こり易くなった為に耐久性の
悪化を招きやすくなるものと思われる。
【0006】この様に、強磁性金属粒子等の表面活性の
高い磁性粉末を用いた場合のシクロヘキサノン等の溶媒
の変成の抑制による分散性の改善、更には走行耐久性を
損なわずに、より一層の分散性を向上させるには、従来
の方法で満足されてはいない問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来の問題点即ち、強磁性金属粒子等の表面活性の高い
磁性粉末を用いた場合のシクロヘキサノン等の溶媒の変
成の抑制による分散性の改善、更には走行耐久性を損な
わずに、より一層の分散性の向上を達成せんがために発
明されたものであり、走行耐久性、電磁変換特性に優
れ、高密度記録に適した磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録媒
体は、磁性層中に添加する分散剤として多価カルボン酸
とビスフェノールA型エポキシオリゴマーを併用して成
る。分散剤として多価カルボン酸とビスフェノールA型
エポキシオリゴマーを併用することより、表面活性の高
い磁性粉末を用いた場合の溶剤の変成を抑制し、分散性
を改善でき、走行耐久性、電磁変換特性の向上が図れ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者等は、前述の目的を達成
せんものと鋭意研究の結果、非磁性体支持体上に磁性粉
末を結合剤中に分散した磁性層を設けてなる磁気記録媒
体に於いて、当該磁性層中に分散剤として多価カルボン
酸とビスフェノールA型エポキシオリゴマーを併用する
ことにより、更には/或いは、磁性粉末と結合剤と混合
し、混練、分散工程を行い塗料化した後に硬化剤として
イソシアネート化合物を添加することにより、更には/
或いは、用いるビスフェノールA型エポキシオリゴマー
の量を当該磁性粉末に対して0.5〜5重量部とするこ
とにより、更には/或いは、用いる多価カルボン酸の量
を当該磁性粉末に対して0.5〜5重量部とすることに
より、走行耐久性を損なわずに分散性、静磁気特性の改
善が出来ることを見出し、本発明を完成するに至ったも
のである。
【0010】即ち、本発明に係る磁気記録媒体は、非磁
性支持体上に磁性粉末を結合剤中に分散した磁性層を設
けてなる磁気記録媒体に於いて、磁性層中に分散剤とし
て多価カルボン酸とビスフェノールA型エポキシオリゴ
マーを併用する構成とする。
【0011】本発明は、更に、磁性粉末と結合剤とを混
合し、混練、分散工程を行い塗料化した後に硬化剤とし
てイソシアネート化合物を添加した構成とする。
【0012】本発明は、更に、用いるビスフェノールA
型エポキシオリゴマーの含有量を磁性粉末100重量部
に対して0.5〜5重量部とした構成とする。
【0013】本発明は、更に、用いる多価カルボン酸の
量を磁性粉末100重量部に対して0.5〜5重量部と
した構成とする。
【0014】本発明は、更に、用いるビスフェノールA
型エポキシオリゴマーの分子量を5000以下とした構
成とする。
【0015】本発明は、更に、用いる多価カルボン酸と
して、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、林檎酸、グルタ
ミン酸、クエン酸、フタル酸、ピロメリット酸、テトラ
ヒドロフタル酸及びその無水物から選ばれた1種以上を
用いる構成とする。
【0016】以下、実施例を説明する。
【0017】本実施例に用いる多価カルボン酸化合物及
びその無水物としては、カルボン酸を複数個有するもの
であっても良く、同時に水酸基を複数個含有していても
良い。例示すると、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、林
檎酸、グルタミン酸、クエン酸、フタル酸、ピロメリッ
ト酸、テトラヒドロフタル酸等と及びその無水物が挙げ
られ、これらの例に限られるものではないことは無論で
ある。
【0018】そして、之等の多価カルボン酸化合物及び
その無水物から選ばれた1種、或いは2種以上を併用す
ることができる。これら多価カルボン酸化合物及びその
無水物は、強磁性粉末、及び結合剤、添加剤、溶剤等と
共に混合、分散工程を経て塗料化される時に、強磁性粉
末の表面の活性点にて生成されるシクロヘキサノン等の
ケトン系溶剤の変成を抑制する。
【0019】この多価カルボン酸化合物及びその無水物
の使用量としては、用いる磁性粉末に対して0.5〜5
重量部が適当であり、更に望ましくは、1〜3重量部が
適当である。この使用量は磁性粉末の表面積にもよる
が、0.5重量部よりも少ないと強磁性粉末の活性点に
作用し、抑制する効果が少なく、5重量部よりも多いと
強磁性粉末の活性点を抑制するに充分ではあるが、結合
剤樹脂の作用する部分が極めて少なくなり過ぎ、分散性
が低下する恐れがあり、上記の範囲内で適当量使用され
れば何等問題は無い。
【0020】ビスフェノールA型エポキシオリゴマー
は、分子量5000g/mol以下のものを使用するの
がよい。分子量が5000を超えると、分散性が悪く、
また溶けにくく、実用的ではない。本発明に用いる分子
量5000g/mol以下のビスフェノールA型エポキ
シオリゴマーとしては、化1に示されるものが使用され
る。
【0021】
【化1】 (但し、n=1,2,3,4,5,‥‥の繰り返し単位
であり、取り扱い上反応性の希釈剤を添加し、粘度調整
をされても良い。)
【0022】このビスフェノールA型エポキシオリゴマ
ーの有する水酸基、及びエステル結合部は強磁性金属粉
末の活性点に作用し、前述の多価カルボン酸化合物と同
様にシクロヘキサノン等のケトン系溶媒の変成を抑制す
る。この様に金属磁性粉末の表面活性点に作用しやすい
性質と汎用されている結合剤樹脂の10000g/mo
l〜100000g/molの分子量と比較してビスフ
ェノールA型エポキシオリゴマーの分子量が5000g
/mol以下と小さい為に、結合剤樹脂よりも先に磁性
粉末の凝集構造の隙間に浸透、吸着しやすく、分散助剤
として作用する性質と、その分子量の低い事による塗布
時の塗料のレベリングをし易くする性質を有する。
【0023】更には、表面処理工程の際には可塑剤とし
て働き、表面性を向上させる。しかし、単に可塑剤とし
て作用した場合には、記録再生時の駆動時に塗膜が脆く
なり易くなってしまうが、ビスフェノールA型エポキシ
オリゴマーの有する水酸基がイソシアネート化合物と反
応性のある官能基として働き塗膜の脆くなるのを低下す
る。
【0024】更にはビスフェノールA型エポキシオリゴ
マーの両端にはエポキシ基が存在し、このエポキシ基
は、イソシアネート化合物が水分等と反応して生成され
るアミンとの反応性が水酸基よりも高く、架橋点として
作用し易い。
【0025】多価カルボン酸は強い吸着力の為に磁性粉
表面の活性点を修飾するが、ビスフェノールA型エポキ
シオリゴマーの様に吸着力が多価カルボン酸よりも弱い
場合には、多価カルボン酸の吸着を阻害することなく、
磁性粉末の凝集構造の中の表面活性点に作用する事が可
能であり、上記の様に多価カルボン酸とビスフェノール
A型エポキシオリゴマーを併用することによって、分散
性、塗膜の強度を低下させずに表面処理効率の向上等に
寄与するものと推察される。
【0026】このビスフェノールA型エポキシオリゴマ
ーの使用量としては、用いる磁性粉末100重量部に対
して0.5〜5重量部が適当であり、更に望ましくは、
1〜3重量部が適当である。この使用量は、磁性粉末の
表面積にもよるが、0.5重量部よりも少ないと強磁性
粉末の活性点に作用し、抑制する効果が少なく、5重量
部よりも多いと強磁性粉末の活性点を抑制するに充分で
はあるが、結合剤樹脂の作用する部分が極めて少なくな
り過ぎ、分散性が低下する恐れがある為であり、上記の
範囲内で適当量使用されれば何等問題は無い。
【0027】イソシアネート化合物としては、結合剤樹
脂、或いは/及び本発明にて必須であるビスフェノール
A型エポキシオリゴマーと立体的な架橋を実現するため
に1分子内に複数個、望ましくは3個以上のイソシアネ
ート基を有している方が良い。
【0028】この条件に合致する硬化剤としては、トリ
レンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)等やこれらから、誘導される3量体等の
多量体、これらと3,3,3,−トリメチロールプロパ
ン(TMP)等のポリオール化合物と反応した構造を持
つ化合物等が挙げられる。日本ポリウレタン製の商品名
で具体的な例を挙げればHDIの3量体にコロネートE
H、TMPとHDIの化合物にコロネートHL、TMP
とTDIの化合物にコロネートL等がある。
【0029】これらイソシアネート化合物の量として
は、イソシアネート基のモル数が結合剤樹脂に含まれる
水酸基のモル数と同等以上となるように、通常、対結合
剤比率で10〜30重量%の添加量を必要とする。
【0030】本発明が適用される磁気記録媒体として
は、先ず磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布することに
より磁性塗膜が磁性層として形成される、いわゆる塗布
型の磁気記録媒体が挙げられる。塗布型の磁気記録媒体
において、非磁性支持体や磁性塗膜を構成する磁性粉末
等は従来公知のものがいずれも使用可能で、何等限定さ
れるものではない。
【0031】例示するとすれば、磁性粉末としては、γ
−Fe2 3 、Fe3 4 、γ−Fe2 3 とFe3
4 とのベルトライド化合物、Co含有γ−Fe2 3
Co含有Fe3 4 、Coを含有するγ−Fe2 3
Fe3 4 とのベルトライド化合物、CrO2 に1種ま
たはそれ以上の金属元素、たとえばTe,Sb,Fe,
Biなどを含有させた酸化物、Fe,Co,Niなどの
金属、Fe−Co,Fe−Ni,Fe−Al,Fe−N
i−Al,Fe−Al−P,Fe−Ni−Si−Al,
Fe−Ni−Si−Al−Mn,Fe−Mn−Zn,F
e−Ni−Zn,Co−Ni,Co−P,Fe−Co−
Ni,Fe−Co−Ni−Cr,Fe−Co−Ni−
P,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−B
i,Mn−Al,Fe−Co−V、などの合金、窒化
鉄、炭化鉄などが挙げられる。もちろん、還元時の焼結
防止または形状維持等の目的で添加されるAl,Si、
P,Bなどの軽金属元素が適当量含有したとしても、本
発明の効果を妨げるものではない。
【0032】本発明に用いることの可能な樹脂結合剤と
しては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、
メタクリル酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリ
ル酸エステル−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルブチラー
ル、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレー
ト、セルロースダイアセテート、セルーローストリアセ
テート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、合成ゴム等の熱可塑性樹脂などがある。さらに、こ
の従来公知の結合剤として熱硬化性樹脂は、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等がある。
【0033】磁性層、及び下層非磁性層におけるこれら
結合剤は、上記磁性粉及び下層非磁性層100重量部に
対して、1から200重量部、好ましくは、1から50
重量部である。結合剤の使用量が、多すぎると相対的に
磁性粉の磁性層に占める割合が低下し、出力の低下とな
り、少なすぎると、磁性層及び下層非磁性層の力学的強
度が低下し、磁気媒体の走行耐久性が低下する。
【0034】本発明においては、必要に応じて潤滑剤、
非磁性補強粒子、導電性粒子などを上記磁性層及び下層
非磁性層に含有させることができ、配合比等も通常の磁
気記録媒体の場合に準じて設定され、目的に準じて設定
されれば良い。
【0035】上記潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブ
デン、シリコーンオイル、炭素数10から22までの脂
肪酸、ならびに、これと炭素数2から26までのアルコ
ールからなる脂肪酸エステル、テルペン系化合物、なら
びにこれらのオリゴマーなどがある。
【0036】上記非磁性補強粒子としては、酸化アルミ
ニウム、酸化クロム、炭化珪素、ダイヤモンド、ガーネ
ット、エメリー、窒化ホウ素などがある。この粒子は、
磁性粉100重量部に対して、20重量部、好ましく
は、10重量部以下がよい、又、平均粒径は、1.0μ
m以下、好ましくは0.5μm以下がよい。
【0037】上記導電性粒子としては、カーボンブラッ
ク、黒鉛、その他金属粒子などがある。
【0038】非磁性支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなど
のポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類、セルローストリアセテート、セルロースジアセテ
ートなどのセルロース類、ビニル系樹脂、ポリイミド
類、ポリカーボネート類に代表されるような高分子材料
あるいは、金属、ガラス、セラミクスなどにより形成さ
れる支持体等である。
【0039】上記非磁性支持体上に磁性層を形成するに
は、前記磁性層形成材料を塗料して塗布乾燥して形成さ
れるが、この塗料化に用いられる溶剤は、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ヘシクロ
ヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、
エチレングリコールアセテート等のエステル系溶媒、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、2−エトキシエ
タノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素系溶媒、メチレンクロライド、エチレンクロライ
ド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒などが用いられる。
【0040】上記塗料作製のための分散・混練には、ロ
ールミル、ボールミル、サンドミル、アジター、ニーダ
ー、エクストルーダー、ホモジナイザー、超音波分散機
などが用いられる。さらに、このように形成された塗料
を非磁性支持体上に塗布するには、グラビアコーター、
ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、ドクターブレ
ードコーター、リバースロールコーター、ディッピング
コーター、エアナイフコーター、ダイコーターなどが用
いられ、先ず下層非磁性層を前記塗布方法により形成し
た後に、下層非磁性層が湿潤状態にて上層磁性層をダイ
コーター等の処方により塗布されれば良く、所望により
本発明の目的を達成できる範囲で塗布方法を選択されれ
ば良い。
【0041】以下、本発明の具体的な実施例について説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
いことはいうまでもない。
【0042】(実施例1)先ず、市販のビスフェノール
A型エポキシオリゴマー(油化シェルエポキシ製)を用
意した。このオリゴマーの重量平均分子量(ポリスチレ
ン換算)は380g/molであり、高速液体クロマト
(昭和電工)により測定した。多価カルボン酸として
は、クエン酸(和光純薬製)を用意した。
【0043】次に、磁気記録用磁性粉末を準備した。磁
気特性及び粉体特性を以下に示した。 飽和磁化 = 125 Am2 /Kg 角型比 = 0.49 保持力 = 119 kA/m 比表面積 = 53 m2 /g 針状比 = 10 但し、磁気特性は試料振動型磁力計(東英工業製)で、
比表面積はBET一点方(津島製作所製)で測定した。
針状比は、等化型電子顕微鏡観察で無作為に選んだ10
0点の平均値を採用した。
【0044】上述のクエン酸とビスフェノールA型エポ
キシオリゴマーと磁性粉末と、結合剤樹脂と添加剤とし
てカーボン、α−Al2 3 を用い、以下の塗料組成に
て、混合、混練、分散工程を経て塗料化した。
【0045】 〔塗料組成〕 強磁性磁性粉末 100重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 Na含有) 10重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(−OSO3 K含有) 10重量部 クエン酸 2重量部 ビスフェノールA型エポキシオリゴマー(380g/mol) 2重量部 α−Al2 3 (平均粒径240nm) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 ヘプチルステアレート 1重量部 ミリスチン酸 2重量部
【0046】得られた磁性塗料には、硬化剤としてイソ
シアネート化合物:コロネートL(日本ポリウレタン社
製)を添加して、14μmのPET(ポリエチレンテレ
フタレート)フィルム上に塗布、配向、乾燥した。この
得られたテープは、表面処理工程としてカレンダー処理
を行い、硬化促進の為に60℃の硬化炉にて24時間硬
化させた。
【0047】得られた塗布テープの評価として、磁性層
の分散性は、グロスメーター(日光電色工業製)で光沢
度として評価した。光線の入射角度は45度とした。
(JIS−8741に準ずる)。磁気特性は、試料振動
型磁力計で測定した。結果は表2に示した。
【0048】また、得られたテープの耐久性の評価とし
ては、メチルエチルケトンを浸した綿棒でテープ表面を
摺動し、ベースフィルムが見えるまでの回数を耐溶剤性
として評価し、結果を表2に示した。ここに、摺動回数
が多い方が架橋性が良く、可塑化が無く、耐久性に優れ
ていることになる。
【0049】(実施例2〜11)、(比較例1〜6) 実施例1と同様に表1に示す因子を変更して実施例2〜
11、比較例1〜6を作製し、その結果を表2に示し
た。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】先ず、多価カルボン酸であるクエン酸とビ
スフェノールA型エポキシオリゴマーの添加の有無を実
施例1と比較例1〜7より比較すると、表2の結果よ
り、無添加の比較例1,5よりクエン酸或いはビスフェ
ノールA型エポキシオリゴマーを添加した比較例2,
3,6,7にて分散性(Gloss45°)、静磁気特
性が改良されており、更にクエン酸及びビスフェノール
A型エポキシオリゴマーを併用した実施例1、比較例4
ではそれぞれを単独に使用した場合と比較して大幅に改
良れているのが判る。
【0053】この時の耐溶剤性を比較すると、イソシア
ネート化合物の硬化剤を使用した実施例1と比較例5,
6,7に比べて硬化剤を使用していない比較例1〜4で
は大幅に下回っているのが判る。
【0054】これらより、クエン酸とビスフェノールA
型エポキシオリゴマーをそれぞれ使用するよりも併用し
て用い、イソシアネート化合物の硬化剤を更に併用した
場合に於いて、耐溶剤性を損なわずに分散性、静磁気特
性が改善されることが判る。
【0055】同様に、クエン酸を他の多価カルボン酸に
変えた場合、及びその無水物を実施例2〜6、比較例
1,8〜15と比較すると、耐溶剤性はイソシアネート
化合物の硬化剤を使用した場合に大幅に改善され、分散
性も改善されることが判り、ビスフェノールA型エポキ
シオリゴマーを使用した実施例2〜6では更に大きく分
散性が改善されるのが確認できる。
【0056】よって、クエン酸と同様に他の多価カルボ
ン酸の場合にも、ビスフェノールA型エポキシオリゴマ
ーをそれぞれ使用せず併用して用い、イソシアネート化
合物の硬化剤を更に併用した場合に於いて耐溶剤性を損
なわずに分散性、静磁気特性が改善されることが判る。
【0057】図1,2には、クエン酸とビスフェノール
A型エポキシオリゴマーの添加量をそれぞさ変化させた
場合のGloss45°と耐溶剤性の関係を示した。
【0058】図から明らかな様に、耐溶剤性を損なわず
に、おのおの使用した場合よりも分散性を改善させるに
は0.5重量部以上、5重量部以下とすれば分散性、静
磁気特性が向上することが判る。
【0059】実施例1,11,12,比較例18よりビ
スフェノールA型エポキシオリゴマーの重量平均分子量
の結果を比較すると、重量平均分子量が7000g/m
olでは耐溶剤性は良好であるが、分散性の向上の効果
が無くなることが判る。よって、重量平均分子量が50
00g/mol以下のビスフェノールA型エポキシオリ
ゴマーを用いるのが適当であり、これにより耐溶剤性を
損なわずに分散性、静磁気特性が向上することが判る。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、金属粉末の表面活性能
によるケトン系の溶剤の変成を防ぐものとして多価カル
ボン酸を用い、イソシアネート化合物の硬化剤と反応性
のあるビスフェノールA型エポキシオリゴマーを分散剤
として併用することによって、更には、これにイソシア
ネート化合物を併用することによって、磁性粉末の表面
に作用する分散剤としての作用と、カレンダー表面処理
効率の増加、更には架橋基を有することによる硬化性の
向上が得られ、磁性塗膜の強度を低下させずに、分散性
に優れた磁気記録媒体を実現することができる。したが
って、本発明によれば高密度記録に好適な高分散性塗布
型の磁気記録媒体の製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クエン酸とビスフェノールA型エポキシオリゴ
マーを併用した場合のクエン酸の添加量に対するGlo
ss45°のグラフである。
【図2】クエン酸とビスフェノールA型エポキシオリゴ
マーを併用した場合のビスフェノールA型エポキシオリ
ゴマーの添加量に対するGloss45°のグラフであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層を設けてなる磁気記録媒体において、 前記磁性層中の分散剤として、多価カルボン酸とビスフ
    ェノールA型エポキシオリゴマーを併用することを特徴
    とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ビスフェノールA型エポキシオリゴ
    マーの含有量が磁性粉末100重量部に対して0.5〜
    5重量部であることを特徴とする請求項1に記載の磁気
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記多価カルボン酸の含有量が磁性粉末
    100重量部に対して0.5〜5重量部であることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ビスフェノールA型エポキシオリゴ
    マーの分子量は5000g/mol以下とすることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記多価カルボン酸は、コハク酸、グル
    タル酸、酒石酸、林檎酸、グルタミン酸、クエン酸、フ
    タル酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸及びそ
    の無水物から選ばれた1種以上を用いることを特徴とす
    る請求項1に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記磁性層中に硬化剤としてイソシアネ
    ート化合物が添加されてなることを特徴とする請求項1
    に記載の磁気記録媒体。
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