JPH0931271A - 難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物 - Google Patents

難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物

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JPH0931271A
JPH0931271A JP20525495A JP20525495A JPH0931271A JP H0931271 A JPH0931271 A JP H0931271A JP 20525495 A JP20525495 A JP 20525495A JP 20525495 A JP20525495 A JP 20525495A JP H0931271 A JPH0931271 A JP H0931271A
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JP
Japan
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ethylene
flame
resin composition
retardant
olefin copolymer
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JP20525495A
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Masazumi Sonoda
雅澄 園田
Katsuhiro Hotta
勝廣 堀田
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NUC Corp
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Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】難燃性、耐磨耗性が高く、加工性やその他の特
性が良好で、特に従来の組成物に比べ機械的特性が格段
に優れ、自動車用電線被覆等に好適であるエチレン系樹
脂組成物の提供。 【解決手段】メルトフローレート(MFR)0.1〜5
g/10分、密度(δ)0.900〜0.930g/c
3 、Mw/Mn3.0以下である、シングルサイト触
媒を使用して製造される実質的に直鎖状のエチレン−α
−オレフィン共重合体100重量部と、MFR0.1〜
5g/10分、δ0.931〜0.950g/cm3
直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体15〜100
重量部からなる樹脂成分100重量部に無機系難燃剤
〔Mg(OH)2 ,Al(OH)3 等〕65〜150重
量部を配合した難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃耐磨耗性エチレ
ン系樹脂組成物に関し、より詳しくは、難燃性、耐熱性
および耐磨耗性等に優れ、従来のものに比べ機械的特性
に一層優れ、低温特性、絶縁性、加工性、耐油性、柔軟
性も良好であり、自動車用電線被覆等に好適に使用でき
るエチレン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のエレクトロニクス化が進
行し、各種電装部品を駆動するための電力や制御信号を
電送するための自動車内配線が増加し、これに使用する
電線が増加している。これらの電線は、燃費向上や車内
空間を増加させ居住性を改善するため、軽量化と薄肉化
が図られてきている。一方、これらの電線はエンジン、
車体等の振動により、電線同士または電線と他の自動車
部品等との摩擦により磨耗を生じるおそれがあり、耐磨
耗性が要求されている。また、上記の電線は高温、寒
冷、風雨、高湿等の条件下で使用されるので、耐熱性、
低温特性、難燃性、耐湿性等が要求されている。さら
に、これらの電線は自動車の潤滑油、ガソリン、グリー
ス、作動油等に接触するので、耐油性が要求されてい
る。
【0003】上記の自動車用電線の被覆材としての要求
を満たす材料として、従来は物性、コスト、加工性、ワ
イヤーハーネス組立作業性等で格段に有利とされている
ポリ塩化ビニル樹脂組成物(以下、PVCコンパウンド
と呼称する)が使用されてきた。しかしながら、PVC
コンパウンドは、耐熱性、耐候性、柔軟性、加工性等を
付与するため、可塑剤が配合されており、これが樹脂表
面にブリードすることがあり、電線の表面がべとついた
り、風合いが悪化したり、接触している他の樹脂からな
る部品へ移行することがあり、また、耐油性、プリント
性等にも問題を生ずることがあり、改善が求められてい
た。さらに、PVCコンパウンドを被覆した自動車用電
線は、廃棄自動車焼却時または廃棄自動車から自動車用
電線を取りだし焼却するとき、発煙量が多かったり、有
害なガスが発生したり、アルカリ性の焼却灰を多量に発
生する等の問題があった。また、PVCコンパウンドを
被覆した自動車用電線から被覆層を取りだし、リサイク
ルして使うことは非常に困難である。
【0004】自動車用電線に使用するPVCコンパウン
ドの前記の問題点を解決するため、本出願人は、特定の
物性を有する種類の異なる直鎖状エチレン−α−オレフ
ィン共重合体2種類と特定の難燃剤とからなる組成物を
開発し、特許出願した(特開平6−20089号公報参
照)。この難燃剤エチレン系樹脂組成物は、その目的を
ある程度達成したものの、エチレン系樹脂に難燃剤を多
量に添加する関係上、機械的特性は未だ十分に満足する
ものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したP
VCコンパウンドまたは難燃性エチレン系樹脂組成物の
欠点を改良し、難燃性、耐熱性、耐磨耗性、絶縁性、低
温特性、耐油性、柔軟性等に優れ、従来よりなお一層機
械的特性に優れ、しかも加工性も良好であり、焼却時に
有害なガスやアルカリ性焼却灰の発生もなく、容易にリ
サイクル可能なエチレン系樹脂組成物の提供を課題す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討した結果、下記の組成物を見出
し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、メルト
フローレート0.1〜5g/10分、密度0.900〜
0.930g/cm3 および重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.0以下
である、シングルサイト触媒を使用して製造された実質
的に直鎖状であるエチレン−α−オレフィン共重合体
(A)100重量部と、メルトフローレート0.1〜5
g/10分および密度0.931〜0.950g/cm
3 である直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体
(B)15〜100重量部とからなる樹脂成分100重
量部に無機系難燃剤(C)65〜150重量部を配合し
たことを特徴とする難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物
に関する。
【0007】本発明において使用されるエチレン−α−
オレフィン共重合体(A)は、本発明の組成物のベース
材料であり、エチレンとα−オレフィン、例えば炭素原
子数3ないし12のα−オレフィンとの共重合体であ
る。α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げること
ができる。これらの中で、難燃耐磨耗性エチレン系樹脂
組成物の機械的特性および加工性等の点からオクテン−
1が特に好ましい。
【0008】上記エチレン−α−オレフィン共重合体
(A)は以下の物性:メルトフローレート0.1〜5g
/10分、密度0.900〜0.930g/cm3 およ
び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との
比(Mw/Mn)3.0以下を有するものである。ここ
で、メルトフローレートはJIS K7210に準拠し
て測定され、0.1g/10分未満であると加工性が劣
り、5g/10分を越えると機械的特性や耐磨耗性が劣
り、望ましくない。また、密度はJIS K7112に
準拠して測定され、0.900g/cm3未満であると
耐磨耗性、耐熱性、耐油性が劣り、0.930g/cm
3 を越えると、柔軟性、伸び、加工性が劣り、また、樹
脂成分中に難燃剤を均一に分散し保持することができ
ず、望ましくない。なお、樹脂成分(A)の上記密度範
囲は一般に低密度に分類される。さらに、重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)は、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定さ
れ、3.0以下であることが必要であり、好ましくは
2.5以下である。Mw/Mnが3.0を越えると機械
的特性が劣るので望ましくない。このMw/Mnは分子
量分布の指標となる値であり、小さい程、分子量分布が
小さい。
【0009】本発明において、上記エチレン−α−オレ
フィン共重合体(A)の製造の際に使用されるシングル
サイト触媒は、活性点が同種(シングルサイト)であ
り、エチレンに対して高い重合活性を有するものであ
る。このシングルサイト触媒はメタロセン触媒、また、
発明者の名前からカミンスキー触媒とも呼ばれている。
本発明に用いられる触媒としてはこれをさらに改良した
もの、例えば、適当に拘束された幾何形状を有する触媒
(Constrained Geometry Catalysts)で、周期表第3〜1
0族またはランタノイド(ランタン系列)の金属原子
と、拘束を誘起する原子団で置換された非局在化された
π(パイ)結合を有する原子団とを含む金属配位錯体を
含有するものが好ましい。好ましい触媒錯体は、次式:
【化1】 (式中、Mは周期表第3〜10族またはランタノイドの
金属原子であり、Cp*はMにη5 結合様式で結合して
いるシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジ
エニル基であり、Zはホウ素または周期表第14族の元
素、そして場合に応じて硫黄原子または酸素原子を含有
する原子団であり、該原子団は20個までの水素原子以
外の原子を有するか、またはCp*およびZは一緒にな
って縮合環系を形成し、Xは互いに独立してアニオン性
配位子または30個までの水素原子以外の原子を有する
中性ルイス塩基配位子であり、nは0、1、2、3また
は4であり、かつ、Mの原子価より2少ない数であり、
そしてYは、ZおよびMと結合するアニオン性または非
アニオン性配位子で、窒素原子、リン原子、酸素原子ま
たは硫黄原子を含んでおり、そして20個までの水素原
子以外の原子を有するか、または必要に応じてYとZは
一緒になって縮合環系を形成する)で表されるものであ
る。
【0010】上記触媒錯体の具体的な化合物としては、
(第三ブチルアミド)(テトラメチル−η5 −シクロペ
ンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジ
クロライド、(第三ブチルアミド)(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチ
タンジクロライド、(メチルアミド)(テトラメチル−
η5 −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイル
ジルコニウムジクロライド、(メチルアミド)(テトラ
メチル−η5 −シクロペンタジエニル)−1,2−エタ
ンジイルチタンジクロライド、(エチルアミド)(テト
ラメチル−η5−シクロペンタジエニル)メチレンチタ
ンジクロライド、(第三ブチルアミド)ジベンジル(テ
トラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シランジル
コニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テ
トラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シランチタ
ンジクロライド、(フェニルホスフィド)ジメチル(テ
トラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シランジル
コニウムジベンジル、(第三ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン
チタンジメチル等が例示される。
【0011】上記触媒は、さらに活性化共触媒を含有す
る。該共触媒としては、高重合度または低重合度のアル
ミノキサン、特にメチルアルミノキサンが適当でる。い
わゆる変性メチルアルミノキサンもまた上記共触媒とし
ての使用に適している。
【0012】本発明におけるエチレン−α−オレフィン
共重合体(A)の重合は、好ましくは溶液重合法により
行われ、通常の溶液重合法に対する条件がそのまま採用
できる。すなわち、重合温度は0〜250℃であり、重
合圧力は常圧から100MPaである。必要ならば、懸
濁法、スラリー法、気相法またはそれ以外の方法に従っ
て重合は行われ得る。担体を用いることができるが、好
ましくは触媒は均一(例えば可溶性)状態で用いられ
る。もちろん、触媒成分およびその共触媒成分が重合プ
ロセスに直接添加され、適当な溶剤または希釈剤(濃縮
モノマーも含む)がその重合プロセスに用いられた場合
に、活性触媒系が反応器中で形成されることは好ましい
ことである。しかしながら、活性触媒は、それを重合混
合物に添加する前に、適当な溶剤中、別の工程で形成さ
れてもよく、この方法もまた好ましい。なお、エチレン
−α−オレフィン共重合体(A)の製法の詳細は、特開
平6−306121号公報や特表平7−500622号
公報等に記載されている。
【0013】本発明において使用されるもう一つのベー
ス材料である直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体
(B)は、エチレンとα−オレフィン、例えば炭素原子
数3ないし12のα−オレフィンとの共重合体である。
α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、ブテン
−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテ
ン−1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることがで
きる。
【0014】上記直鎖状エチレン−α−オレフィン共重
合体(B)は以下の物性:メルトフローレート0.1〜
5g/10分および密度0.931〜0.950g/c
3を有するものである。ここで、メルトフローレート
はJIS K7210に準拠して測定され、0.1g/
10分未満であると加工性が劣り、5g/10分を越え
ると機械的特性や耐磨耗性が劣り、望ましくない。ま
た、密度はJIS K7112に準拠して測定され、
0.931g/cm3未満であると耐熱性、耐磨耗性、
耐油性が劣り、0.950g/cm3 を越えると、加工
性、柔軟性、伸び等が劣り、また、樹脂成分中に難燃剤
を均一に分散し保持することができず、望ましくない。
なお、樹脂成分(B)の上記密度範囲は一般に中密度に
分類される。
【0015】本発明における直鎖状エチレン−α−オレ
フィン共重合体(B)の製造に用いられる触媒は特に制
限されるものではなく、前記シングルサイト触媒でもよ
く、また、その他の従来一般的に用いられている触媒で
もよい。一般的な触媒の一つは、チーグラー系触媒と呼
ばれるもので、チタン化合物やバナジウム化合物等の遷
移金属化合物からなる主触媒、有機アルミニウム等の有
機金属化合物からなる助触媒およびケイ素、チタン、マ
グネシウム等の酸化物または塩化物からなる触媒担体か
ら構成される触媒である。その他には、フィリップス系
触媒と呼ばれるもので、酸化クロムからなる主触媒およ
びケイ素、アルミニウム等の酸化物からなる触媒担体か
ら構成される触媒がある。さらに、スタンダート系触媒
と呼ばれる、酸化モリブデンからなる主触媒と、アルミ
ニウムの酸化物からなる触媒担体とから構成される触媒
等がある。
【0016】上記直鎖状エチレン−α−オレフィン共重
合体(B)の重合は、溶液重合法、懸濁重合法、気相重
合法等の方法を使用することができる。一般的には、重
合の際の温度は0〜250℃であり、圧力は高圧(50
MPa以上)、中圧(10〜50MPa)または低圧
(常圧〜10MPa)である。
【0017】この直鎖状エチレン−α−オレフィン共重
合体(B)の配合量は、前記したエチレン−α−オレフ
ィン共重合体(A)100重量部に対して、15〜10
0重量部である。この配合量が15重量部未満では耐磨
耗性、耐熱性、耐油性が劣り望ましくなく、一方、10
0重量部を越えると、加工性、柔軟性、伸び等が劣り、
また樹脂成分中に難燃剤を均一に分散し保持することが
できないので、望ましくない。
【0018】本発明において使用される無機系難燃剤
(C)としては、ハンタイト、ハイドロマグネサイト、
三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、リン酸カ
ルシウム、酸化ジルコン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、ホ
ウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、無水アルミナ、二硫化モリ
ブデン、粘土、赤リン、ケイソウ土、カオリナイト、モ
ンモリロナイト、ハイドロタルサイト、タルク、シリ
カ、ホワイトカーボン、ゼオライト、アスベスト、リト
ポン等が例示される。これら無機系難燃剤を使用する場
合、該難燃剤の表面をステアリン酸、オレイン酸、パル
ミチン酸等の脂肪酸または金属塩、パラフィン、ワック
ス、またはそれらの変性物、有機シラン、有機ボラン、
有機チタネート等で被覆する等の表面処理を施すことが
好ましい。
【0019】上記難燃剤の配合量は、樹脂成分〔エチレ
ン−α−オレフィン共重合体(A)および直鎖状エチレ
ン−α−オレフィン共重合体(B)の合計量〕100重
量部に対して65〜150重量部である。これは、難燃
剤の配合量が65重量部未満であると難燃性が不足し、
一方、150重量部を越えると加工性が悪化するばかり
でなく、成形品の機械的特性、耐磨耗性、低温特性、柔
軟性等を悪化させることによる。
【0020】本発明の難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成
物は、本発明の特性を損なわない範囲で、その使用目的
に応じて、各種添加剤や補助資材を配合することができ
る。それら各種添加剤や補助資材としては、安定剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑
剤、加工性改良剤、充填剤、分散剤、銅害防止剤、中和
剤、発泡剤、気泡防止剤、着色剤、カーボンブラック等
を挙げることができる。また、架橋のための架橋剤、例
えば有機過酸化物、硫黄またはシラン系架橋剤や架橋助
剤を添加することにより架橋させたり、電離性放射線を
照射する等として架橋させたることもできる。
【0021】本発明の難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成
物は、所定量の上記成分(A)、(B)および(C)
に、必要に応じて上記各種添加剤や補助資材、架橋剤等
を適当量配合し、一般的な方法、例えばニーダー、バン
バリーミキサー、コンティニュアスミキサーまたは押出
機等を用いて均一に混合混練することにより製造され得
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるエチレ
ン−α−オレフィン共重合体(A)には、米国ザ・ダウ
ケミカル社からアフィニティー(登録商標)として販売
されているものがある。当該樹脂は、シングルサイト触
媒の一種である幾何拘束触媒を使用して製造されたもの
で、エチレン−α−オレフィン共重合体の主鎖に、該主
鎖の炭素原子1000個あたり0.01〜3個の割合で
長鎖分岐を含有している。この長鎖分岐を含有している
が故に、Mw/Mnが小さい、すなわち、分子量分布が
小さいにもかかわらず、加工性が良好である。分子量分
布が小さいということは、機械的特性が優れているとい
うことである。従来、エチレン−α−オレフィン共重合
体において、小さな分子量分布、すなわち優れた機械的
特性と、良好な加工性とは両立しなかったが、本発明に
おける上記樹脂成分(A)は機械的特性と加工性の両方
に優れており、しかも低密度のものを選択することによ
り、多量の難燃剤であってもエチレン−α−オレフィン
共重合体に均一に分散させ保持することを可能にしたも
のである。また、本発明における中密度直鎖状エチレン
−α−オレフィン共重合体(B)は優れた耐磨耗性等を
付与する。さらに、本発明の組成物には難燃剤として無
機系難燃剤(C)が用いられており、焼却時に有害ガス
を発生しない。
【0023】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0024】実施例1 表1に示す組成物をバンバリーミキサーにて180℃で
10分間混練した後、造粒してペレットを得る。このよ
うにして作製したペレットを用いて、熱プレス成形機に
より160℃、150kg/cm2 、3分間成形するこ
とにより得られたシートを使用して、以下の物性を測定
する。結果もまた表1にまとめて示す。
【0025】測定された物性および測定条件 (1)引張強度・伸び:JIS C3005Kの18項
に準拠し、JIS K6301の3.2.2に規定する
ダンベル状3号試験片(厚さ1mm)を用い、引張速度
は200mm/分で行う。 (2)酸素指数:JIS K7201に準拠し、試験片
はA−1号を用いて行う。 (3)耐磨耗性:JASO D611の11.2ブレー
ド往復法に準拠して行う。絶縁体の被覆厚は0.3mm
とし、荷重は5Nと7Nとする。 (4)耐熱性:JIS C3005の25項に準拠し、
試験片は25.1.1(3)に規定するシートを用い、
試験温度120℃にて行う。 (5)耐低温脆化性:JIS K7216に準拠して行
う。 (6)耐油性:JIS K7114に準拠し、試験片は
JIS K6301の3.2.2に規定する3号試験片
を用い、浸漬試薬はJASO D611の6項に規定す
るものを用いる。各種変化率を測定後、引張試験を行
い、引張強度・伸びの残率を算出する。 (7)柔軟性(1%モジュラス):JIS K6301
に準拠して行う。
【0026】実施例2および3,比較例1〜8 表1に示す組成物を用いて、実施例1と同様の操作を繰
り返す。それぞれの物性評価の結果もまた表1にまとめ
て示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示す結果から以下のことが明らかで
ある。まず、本発明の実施例は全て、測定した全ての物
性において優れているが、比較例1〜8は1またはそれ
以上の物性において劣っている。これは、上記比較例1
〜6では樹脂成分または組成が本発明で使用するものと
異なり、また、比較例7および8は、樹脂成分および組
成は本発明で使用するものと同じであるものの、難燃剤
の配合量が本発明のものと異なっているからである。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の難
燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物は、使用される一方の
主成分のエチレン系樹脂が分子量分布の狭いものである
ので機械的特性が非常に優れており、しかも主鎖に一定
量の長鎖分岐を含んでいるので加工性に優れ、さらに、
密度が低密度に分類されるものであるので、多量の難燃
剤を均一に分散・保持することができる。また、他方の
主成分として中密度直鎖状エチレン−α−オレフィン共
重合体を配合しているので、耐磨耗性等にも優れてい
る。さらに、難燃剤としては無機系のものを使用してい
るので、焼却時に有害なガスを発生しない。従って、本
発明の難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物は、難燃性、
耐磨耗性、耐熱性、絶縁性、加工性、低温特性、耐油
性、柔軟性等の諸特性に優れるとともに、焼却時に環境
汚染が少なく、機械的特性が従来の組成物に比べ格段に
向上したものである。このような優れた特性、特に優れ
た加工性および機械的特性を有する難燃耐磨耗性エチレ
ン系樹脂組成物は自動車用電線被覆等のために極めて適
した材料である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフローレート0.1〜5g/10
    分、密度0.900〜0.930g/cm3 および重量
    平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
    w/Mn)3.0以下である、シングルサイト触媒を使
    用して製造された実質的に直鎖状であるエチレン−α−
    オレフィン共重合体(A)100重量部と、メルトフロ
    ーレート0.1〜5g/10分および密度0.931〜
    0.950g/cm3 である直鎖状エチレン−α−オレ
    フィン共重合体(B)15〜100重量部とからなる樹
    脂成分100重量部に無機系難燃剤(C)65〜150
    重量部を配合したことを特徴とする難燃耐磨耗性エチレ
    ン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−α−オレフィン共重合体
    (A)のα−オレフィンがオクテン−1である請求項1
    記載の難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物。
JP20525495A 1995-07-19 1995-07-19 難燃耐磨耗性エチレン系樹脂組成物 Pending JPH0931271A (ja)

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JP2003082143A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Sanwa Kako Co Ltd 架橋ポリエチレン樹脂発泡体及びその製造方法
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