JPH09316542A - 磁気特性に優れたフェライトステンレス鋼板および成形品の製造方法 - Google Patents

磁気特性に優れたフェライトステンレス鋼板および成形品の製造方法

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JPH09316542A
JPH09316542A JP8130066A JP13006696A JPH09316542A JP H09316542 A JPH09316542 A JP H09316542A JP 8130066 A JP8130066 A JP 8130066A JP 13006696 A JP13006696 A JP 13006696A JP H09316542 A JPH09316542 A JP H09316542A
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JP
Japan
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temperature
steel sheet
less
stainless steel
magnetic
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JP8130066A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miyamoto
博之 宮本
Shinji Tsuge
信二 柘植
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温で短時間の磁気焼鈍によって磁気特性が回
復するフェライトステンレス鋼板の製造方法を提供する
こと。 【解決手段】重量%で、C:0.015%以下、N:
0.015%以下、Cr:10〜14%、Si:2%以
下、Mn:2%以下、P:0.04%以下、S:0.0
2%以下、Ti:0.05〜0.5%、Al:0〜0.
1%、Cu:0〜0.5%、V:0〜0.5%、Ni:
0〜0.5%、Mo:0〜1%でかつ、C+N≦0.0
2%、重量比でTi/(C+N)≧5を満足し、残部が
Feおよび不可避的不純物からなる素鋼板を700〜9
00℃の温度域の温度Tで均熱し、その後、素鋼板の温
度が少なくとも600℃になるまでは下記式(a)を満
たす冷却速度で冷却する。 logC≦14.5−(3T/200)・・・・・(a) ただし、C:冷却速度(℃/h)、T:均熱温度(℃)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気焼鈍後の磁気
特性に優れたフェライトステンレス鋼板の製造方法、お
よびその方法で製造したフェライトステンレス鋼板を素
材として磁気シールド部材等のフェライトステンレス成
形品を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェライトステンレス鋼板は、耐食軟磁
性材料として磁気シ−ルド用部材に利用されてきた。フ
ェライトステンレス鋼板から磁気シ−ルド用部材を製造
するためには、プレス等により所望の部材形状に成形加
工した後に、磁気特性を回復させるために磁気焼鈍を施
す必要がある。しかし、従来の方法によって製造された
フェライトステンレス鋼板の磁気特性を回復させるため
には、高温での長時間の磁気焼鈍を必要とする。高温で
の長時間の磁気焼鈍には、生産性を低下させたり、焼鈍
中に製品が変形して寸法誤差が生じるという問題があ
る。
【0003】従来の磁気焼鈍においては、例えば特開昭
50−78516号公報、特開昭58−126920号
公報、特開平5−255817号公報、および特開平6
−49605号公報に示されているように、850〜1
000℃で2〜4時間という高温で長時間の処理が行わ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
で短時間の磁気焼鈍によって磁気特性が回復するフェラ
イトステンレス鋼板の製造方法およびその方法で製造し
たフェライトステンレス鋼板を素材とするフェライトス
テンレス成形品の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】熱間圧延や冷間圧延によ
って鋼板に加工したフェライトステンレス鋼には、通
常、再結晶による成形性の向上のための最終焼鈍が施さ
れる。その後、ユーザー自身がその鋼板をプレス加工や
曲げ加工等により所要の部材形状に成形し、次の工程と
して磁気特性を回復するための磁気焼鈍を行う。
【0006】本発明者らが研究を重ねた結果、(1)特
定組成のフェライトステンレス鋼板に、(2)特定の条
件の最終焼鈍を施すことにより、従来の磁気焼鈍と較べ
て低温で短時間の処理によって磁気特性が回復するフェ
ライトステンレス鋼板を製造することができた。
【0007】第1の発明は、下記(1)の組成のフェラ
イトステンレス鋼板(以下、素鋼板と記す。)に下記
(2)の最終焼鈍を施して、フェライトステンレス鋼板
を製造する方法である(以下、第1の発明によって製造
したフェライトステンレス鋼板を本ステンレス鋼板と記
す。)。第2の発明は、(1)、(2)によって製造し
た本ステンレス鋼板に下記(3)の成形加工を施した
後、下記(4)の磁気焼鈍を施すことによりフェライト
ステンレス成形品を製造する方法である。
【0008】(1)素鋼板の組成 重量%で、C:0〜0.015%、N:0〜0.015
%、Cr:10〜14%、Si:0〜2%、Mn:0〜
2%、P:0〜0.04%、S:0〜0.02%、T
i:0.05〜0.5%、Al:0〜0.1%、Cu:
0〜0.5%、V:0〜0.5%、Ni:0〜0.5
%、Mo:0〜1%でかつ、C+N≦0.02%、重量
比でTi/(C+N)≧5を満足し、残部がFeおよび
不可避的不純物からなる素鋼板。
【0009】素鋼板は、規定の組成を有するように溶製
された後に通常の熱間圧延あるいは熱間圧延後に冷間圧
延を施す方法によって製造される。
【0010】(2)最終焼鈍 本発明でいう最終焼鈍とは、素鋼板を700〜900
℃の温度域の温度Tで均熱し、その後下記式(a)を
満たす冷却速度で冷却することである。
【0011】 logC≦14.5−(3T/200)・・・・・(a) ただし、C:冷却速度(℃/h)、T:均熱温度(℃) 均熱について 素鋼板を700〜900℃の温度域の温度Tで均熱す
る。ここでいう均熱とは、素鋼板の温度を700〜90
0℃の温度域のある特定温度Tを中心としてT±50℃
の温度域で保持することを意味している。均熱時間は、
900℃程度では、数分で十分であり、低い均熱温度に
設定するほど、均熱時間を長くするのが好ましい。例え
ば、700℃の均熱では10時間以上保持するのが好ま
しい。
【0012】使用する焼鈍炉は、箱型焼鈍炉の方が徐冷
しやすいために好ましいが、連続焼鈍炉を用いても本発
明の規定を満足する最終焼鈍を行う限り問題はない。
【0013】冷却 均熱を施した素鋼板を下記式(a)を満たす冷却速度で
冷却する。
【0014】 logC≦14.5−(3T/200)・・・・・(a) ただし、C:冷却速度(℃/h)、T:均熱温度(℃) 素鋼板の温度が600℃になるまでは(a)を満たす冷
却速度で冷却する必要がある。それは、後述するFeT
iP析出物を粗大化するためである。600℃未満の温
度域では、生産性を上げるために(a)を超える冷却速
度で冷却しても構わない。
【0015】上記の(a)を満足する冷却速度で冷却す
るためには、100℃/h未満の冷却速度を設定した場
合は箱型焼鈍炉を、100℃/h以上の冷却速度を設定
した場合は、生産性を上げるために連続焼鈍炉を用いる
のが好ましい。
【0016】(3)成形加工 上記(1)(2)に記載した方法によって製造した本ス
テンレス鋼板にプレス加工または曲げ加工等を施して所
望の形状とする。
【0017】(4)磁気焼鈍 (3)により所望の形状とした本ステンレス鋼板に低温
で短時間の磁気焼鈍を施して磁気特性を回復させる。
【0018】本発明でいう低温でかつ短時間の磁気焼鈍
とは、750℃以下の温度で保持時間が60分間以下程
度の条件の焼鈍を意味している。磁気焼鈍は、550〜
750℃で5分〜60分間行うことが好ましい。この磁
気焼鈍は、例えばエレマ炉を用いて行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明方法を詳細に説明する。な
お、化学組成の「%」の表示は「重量%」を意味する。
【0020】(1)素鋼板の組成について C,N:CおよびNは、磁気特性を著しく悪化させる元
素なので含有量を極力低くすることが望ましく、含有し
ていなくてもよい元素である。素鋼板のCおよびNの含
有量の上限はそれぞれ0.015%でかつ含有量の合計
は0.02%以下とした。それぞれの含有量が0.01
%以下でかつ含有量の合計は0.015%以下とするの
が好ましい。
【0021】Cr:Crを10%以上含有させることに
より、本ステンレス鋼板の耐食性は著しく向上する。一
方、Crが14%を超えると磁気特性と成形性が悪化す
る。したがって、Crの含有量は10〜14%とした。
好ましくは11〜12%である。
【0022】Si:Siは、添加しなくてもよいが添加
すれば脱酸作用や磁気特性を高める。この効果を確実に
得るには、Siを0.5%以上含有させるのが好まし
い。しかし、2%を超えるSiは磁気焼鈍の際に磁気特
性の回復を遅らせるばかりでなく、成形性を損なう場合
がある。したがって、Siの含有量を2%以下とした。
好ましくは1%以下である。
【0023】Mn:Mnは、添加しなくてもよいが、添
加すれば脱酸効果が高まる。この効果を確実に得るに
は、Mnを0.5%以上含有させるのが好ましい。しか
し、2%を超えて含有させると磁気特性や成形性が悪化
する。したがって、Mnの含有量を2%以下とした。好
ましくは1%以下である。
【0024】P:Pは、磁気焼鈍の際に微細な金属間化
合物(FeTiP)として析出し、磁気特性の回復を妨
げる元素である。したがって、Pは極力低くすることが
望ましい。0.04%は許容上限値である。好ましく
は、0.02%以下である。
【0025】Al:Alは、添加しなくてもよいが、添
加すれば脱酸効果が著しく高まる。この効果を確実に得
るには、Alを0.01%以上含有させるのが好まし
い。しかし、0.1%を超えて含有させると成形性が悪
化する。したがって、Alの含有量を0〜0.1%とし
た。好ましくは0〜0.05%である。
【0026】S:Sは、添加しなくてもよいが、添加す
れば磁気特性、耐食性および成形性を高める。この効果
を確実に得るには、Sを0.005%以上含有させるの
が好ましい。しかし、Sの含有量が0.02%を超える
とこれらの特性は逆に悪化する。したがて、Sの含有量
を0.02%以下とした。好ましくは、0.01%以下
である。
【0027】Ti:Tiは、TiCあるいはTiNとし
て析出し、磁気特性、成形性および冷間加工性、ならび
に耐食性を高める。さらに磁気焼鈍において磁気特性の
回復を速める元素でもある。しかし含有量が0.05%
未満、または5×(C+N)未満では、これらの効果が
得られない。一方、含有量が0.5%を越えると磁気特
性の回復を遅らせるばかりでなくフェライトステンレス
鋼板を硬化させ、成形性を悪化する。したがって、Ti
の含有量を0.05〜0.5%でかつ重量比でTi/
(C+N)≧5とした。好ましくは0.1〜0.3%で
かつ重量比でTi/(C+N)≧5である。
【0028】Cu,Ni,V,Mo:これらは、添加し
なくてもよい元素である。添加すれば耐食性を高める。
しかし、Cu、NiおよびVをそれぞれ0.5%以上、
Moを1%超えて含有させても耐食性を向上させる効果
は増えず、原料コストが上昇するのみである。また、こ
れらの量を超えて含有させるとフェライトステンレス鋼
板の磁気特性および成形性を悪化させる。従って、C
u,V,Niの含有量は0〜0.5%、Moの含有量は
0〜1%とした。好ましいのは、Cu,V,Niの含有
量を0〜0.2%とし、Moの含有量は、耐食性向上の
ために下限を0.5%、上限を1%とすることである。
【0029】(2)最終焼鈍の条件について 素鋼板に施す本発明の最終焼鈍は、フェライトステンレ
ス成形品の磁気特性を低温でかつ短時間の磁気焼鈍によ
って回復させるための重要な工程である。最終焼鈍は、
素鋼板を700〜900℃の温度域の温度Tで均熱し、
その後、前記した式(a)を満たす冷却速度で冷却する
ことにより行う。焼鈍中の雰囲気は、特に制限はなく、
例えば大気中で行うことができる。
【0030】ここでいう均熱とは、素鋼板の温度を70
0℃以上900℃以下のある特定温度Tを中心としてT
±50℃の温度域で少なくとも数分〜数十時間保持する
ことを意味している。
【0031】この最終焼鈍を素鋼板に施すとFeTiP
の析出が促進され、最終焼鈍時にFeTiPが十分析出
し、成形後の磁気焼鈍の際には微細なFeTiPは析出
しない。もしも磁気焼鈍の際に微細なFeTiPを析出
させてしまうと、微細なFeTiPは、ユーザーがプレ
ス等の加工を行った際に発生する塑性歪の回復を遅延さ
せるので、磁気特性の回復が遅れてしまう。したがっ
て、低温で短時間の磁気焼鈍によって磁気特性を回復さ
せるには、最終焼鈍時にFeTiPを十分析出させてお
き、磁気焼鈍時には、微細なFeTiPを析出させない
ようにしておくことが必要である。
【0032】700℃未満の均熱では、最終焼鈍時のF
eTiPの析出が十分でなく、最終焼鈍後に固溶Pが残
留する。この残留している固溶Pが磁気焼鈍時にFeT
iPとして析出し、磁気特性の回復を遅延させるので、
高温で長時間の磁気焼鈍を施さなくてはならない。均熱
温度が900℃を超えると逆に最終焼鈍時にFeTiP
が析出したとしてもFeTiPは溶解し、各元素は固溶
してしまうので固溶Pが残留してしまう。したがって、
磁気焼鈍時にFeTiPとして析出し、磁気特性の回復
を遅延させるのである。
【0033】均熱温度が上記を満たす範囲であっても、
特に高温側の場合、冷却速度C(℃/h)がlogC>
14.5−(3T/200)となる速度で冷却するとF
eTiPの析出が十分でない。したがって冷却速度Cの
範囲をlogC≦14.5−(3T/200)と限定し
た。上式を満たす冷却速度での冷却は600℃までで十
分であり、さらに低温に冷却するには、急冷や空冷を行
っても構わない。
【0034】(3)成形加工および(4)磁気焼鈍 上記(1)(2)に記載した方法によって製造した本ス
テンレス鋼板にプレス加工または曲げ加工を施して所望
の形状成形品とする。その後、その成形品に低温で短時
間の磁気焼鈍を施こして磁気特性を回復させる。この
(3)(4)の工程によりフェライトステンレス成形品
を製造することができる。成形加工については何等特別
のものでなくてよい。磁気焼鈍については、例えばエレ
マ炉を用いて550〜750℃で5分〜60分間という
従来の磁気焼鈍と比較して低温で短時間の磁気焼鈍を施
すことにより、フェライトステンレス成形品の磁気特性
を回復することができる。
【0035】
【実施例】本発明の方法により、本ステンレス鋼板を製
造し、その後成形加工、磁気焼鈍を施してしフェライト
ステンレス成形品を製造した。
【0036】(実施例1)表1に実験に使用したフェラ
イトステンレス鋼の組成を示した。表1のA〜Fは本発
明で定める素鋼板の組成を有するフェライトステンレス
鋼、表1の1〜5は組成が本発明の規定の範囲から外れ
ているフェライトステンレス鋼である。
【0037】
【表1】
【0038】これらの組成のフェライトステンレス鋼の
鋳片に、熱間圧延を施して板厚2mmの熱延板に加工し
た。その後、最終焼鈍として650〜900℃の温度で
5時間均熱した後に、101〜105℃/hの速度で60
0℃まで炉冷しその後は空冷した。これらの熱延板の表
面のスケ−ルをコーレン浴および硝沸酸浴に浸漬して除
去した後、成形加工を模擬する目的で圧下率20%の冷
間圧延により冷延板に成形加工した。
【0039】その後、冷延板をJIS C 2504に
記載の外径45mm、内径33mmのリング状の試験片
に加工し、650℃の温度で15分間保持する磁気焼鈍
を行ってフェライトステンレス成形品を製造した。
【0040】磁気焼鈍は、エレマ炉を用いた。磁気特性
を測定する試験は、リング状の試験片を2枚重ね、最大
印加磁界を50エルステッド、印加速度を6.7エルス
テッド/秒(1サイクル当たり30秒)とする条件で行
い、最大透磁率および保磁力を測定した。本発明が目的
とするフェライトステンレス鋼板は、最大透磁率が高
く、保磁力が低いほど優れているものとする。
【0041】表2および表3は、表1に示した組成の熱
延板に施した最終焼鈍の条件、磁気焼鈍後に測定した最
大透磁率および保磁力の測定結果をまとめたものであ
る。なお、磁気特性は、最大透磁率が700以上、保磁
力が5.0エルステッド以下のものを優れているものと
して評価を○で表した。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表1のA〜Fの鋼で、本発明で規定する条
件を満足する最終焼鈍を施したものは、最大透磁率70
0以上、保磁力5.0エルステッド以下の優れた磁気特
性を有していた。特に均熱温度800℃、冷却速度10
1〜102℃/hの最終焼鈍を施したものは、保磁力を
4.0エルステッド程度まで下げることができた。
【0045】表1の鋼1〜5か、もしくはA〜Fの素鋼
板であっても最終焼鈍が本発明の条件から外れているも
のは、最大透磁率が700未満、保磁力が5.0エルス
テッドを超える磁気特性しか得られなかった。本実施例
では、磁気焼鈍の条件を650℃で15分間保持するも
のとしたが、これより高温、長時間の条件で磁気焼鈍を
行ってもよい。
【0046】(実施例2)表1のAの組成を有する鋳片
に、実施例1と同様の方法の熱間圧延を施して熱延板と
した。次に最終焼鈍として、一部の熱延板は800℃の
温度で5時間均熱した後に、102℃/hの速度(式
(a)を満たす速度)で600℃まで炉冷し、その後は
空冷した。また、残りの熱延板は900℃の温度で5時
間均熱した後に、105℃/hの速度(式(a)を満た
さない速度)で冷却した。その後、実施例1と同様の方
法でリング状の試験片に加工した。次に、それらの試験
片に600〜750℃の温度で15分間保持する磁気焼
鈍を施してフェライトステンレス成形品を製造した。磁
気特性を測定する試験は、実施例1と同じ方法で行っ
た。
【0047】図1は、本発明で規定する冷却速度(10
2℃/h)と本発明で規定する冷却速度から外れている
速度(105℃/h)で最終焼鈍時の冷却を行った試験
片に対し、磁気焼鈍温度を変化させて製造したフェライ
トステンレス成形品の保磁力(Hc)を示したものであ
る。本発明方法で製造したフェライトステンレス成形品
は、磁気焼鈍温度が600℃で優れた保磁力(5エルス
テッド以下)を有しているのに対し、本発明方法で規定
する条件から外れている方法で製造したフェライトステ
ンレス成形品は、700℃以上の磁気焼鈍を施さなけれ
ば満足する保磁力が得られていないことがわかる。
【0048】
【発明の効果】第1の発明によって、従来の磁気焼鈍と
比較して低温で短時間の処理によって磁気特性が回復す
るフェライトステンレス鋼板の製造方法を提供すること
ができた。また、第2の発明によって、低温で短時間の
磁気焼鈍による高い生産性と低い寸法誤差性を兼ね備え
た、フェライトステンレス成形品の製造方法を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法と本発明で規定する条件から外れて
いる方法によって製造したフェライトステンレス成形品
の磁気焼鈍温度における保磁力の影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/16 H05K 9/00 W H05K 9/00 H01F 1/16 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.015%以下、N:
    0.015%以下、Cr:10〜14%、Si:2%以
    下、Mn:2%以下、P:0.04%以下、S:0.0
    2%以下、Ti:0.05〜0.5%、Al:0〜0.
    1%、Cu:0〜0.5%、V:0〜0.5%、Ni:
    0〜0.5%、Mo:0〜1%でかつ、C+N≦0.0
    2%、重量比でTi/(C+N)≧5を満足し、残部が
    Feおよび不可避的不純物からなる素鋼板を700〜9
    00℃の温度域の温度Tで均熱し、その後、素鋼板の温
    度が少なくとも600℃になるまでは下記式(a)を満
    たす冷却速度で冷却することを特徴とするフェライトス
    テンレス鋼板の製造方法。 logC≦14.5−(3T/200)・・・・・(a) ただし、C:冷却速度(℃/h)、T:均熱温度(℃)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法によって製造したフ
    ェライトステンレス鋼板にプレス成形または曲げ成形を
    施し、その後、550〜750℃の温度で保持時間が5
    〜60分間の磁気焼鈍を施すことを特徴とするフェライ
    トステンレス成形品の製造方法。
JP8130066A 1996-05-24 1996-05-24 磁気特性に優れたフェライトステンレス鋼板および成形品の製造方法 Pending JPH09316542A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6855213B2 (en) 1998-09-15 2005-02-15 Armco Inc. Non-ridging ferritic chromium alloyed steel
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JP2011202212A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Nisshin Steel Co Ltd フェライト単相系ステンレス鋼のスラブ

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