JPH09325143A - 検知剤 - Google Patents

検知剤

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JPH09325143A
JPH09325143A JP14276096A JP14276096A JPH09325143A JP H09325143 A JPH09325143 A JP H09325143A JP 14276096 A JP14276096 A JP 14276096A JP 14276096 A JP14276096 A JP 14276096A JP H09325143 A JPH09325143 A JP H09325143A
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Hidekazu Iwasaki
英一 岩崎
Masashi Sato
政志 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 III族−V族化合物半導体製造プロセスから
排出される有機V族化合物ならびにそれらの分解によっ
て生成する無機V族化合物を除去する除害剤の破過を、
色の変化により検出する検知剤を提供する。 【解決手段】 ゼオライトに指示薬として0.5〜2.
0重量%の過塩素酸銀を担持させて検知剤とし、最初ク
リーム色をした検知剤が有機V族化合物あるいは有機V
族化合物の分解によって生成する無機V族化合物と接触
して茶色あるいは橙色、さらには褐色あるいは赤褐色に
変色することによりそれらを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機V族化合物の
ターシャリーブチルアルシンあるいはターシャリーブチ
ルホスフィン、またはそれらの有機V族化合物の分解に
より生成する無機V族化合物のアルシンあるいはホスフ
ィン等の化合物を検出するための検知剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、化合物半導体製造用の原料ガス
はシラン、ボラン、ホスフィン、アルシンなどの水素化
ガスで、毒性が強いばかりでなく爆発性、発火性であ
る。より安全で取り扱いやすい原料の検討が行われ、常
温で液体である各種の有機化合物がそれらの代替物とし
て注目されている。しかし、有機化合物といえども毒性
があり、また引火性や可燃性を有しているので、取り扱
いには十分な注意が必要である。
【0003】水素化物ガスあるいは有機化合物などを原
料ガスとして使用している化合物半導体製造プロセスか
らの排出ガス中には、それらの原料ガスが未反応のま
ま、あるいは毒性がある原料ガスの分解生成物、さらに
は原料ガス間の反応によって生成する毒性成分が含まれ
ているので、それらの有害成分を除害装置を用いて無害
化する必要がある。除害装置としてはカートリッジに除
害剤を充填した乾式法が比較的多用されるが、その際、
除害剤の残存有効量を知るために除害剤の破過状況を把
握する必要がある。その手段として、有害成分と反応し
て変色し得る指示薬を担持させた検知剤が利用されてい
る。
【0004】水素化物ガスの検知剤としては、例えばア
ルシン、ホスフィン用では金化合物をシリカゲル粒に吸
着させたもの(特公平2−32254号)や、塩基性炭
酸銅を変色成分としたもの(特公平4−79576号)
などがある。
【0005】これらの検知剤を有機V族化合物、例えば
ターシャリーブチルアルシン(以下TBAという)ある
いはターシャリーブチルホスフィン(以下TBPとい
う)の検出に適用すると、塩基性炭酸銅を変色成分とし
た検知剤では有機V族化合物を全く検出しなかったり、
金化合物をシリカゲル粒に吸着させた検知剤では一旦変
色した後、時間の経過とともに色が褪色して元の色に戻
ってしまい、排ガス中に一時的に有機V族化合物が存在
した様な場合には、変色を見逃してしまうので使用する
ことができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】化合物半導体製造用の
原料ガスとして従来の水素化ガスに比べて、より安全性
が高い有機V族化合物、すなわちTBAやTBPが工業
的に利用されるためには、それに対応した検知剤の開発
が不可欠である。また、その検知剤はTBAやTBPの
分解により生成する無機V族化合物、すなわちアルシ
ン、ホスフィンに対しても変色し、それらを検出できる
ことも必要である。
【0007】本発明は、有機V族化合物ならびにそれら
の分解によって生成する無機V族化合物の両方を検出で
きる検知剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、ゼオライト
に変色成分として0.5〜2.0重量%の過塩素酸銀を
担持させることにより、有機V族化合物ならびに有機V
族化合物の分解によって生成する無機V族化合物を検出
するための検知剤を製造する。
【0009】ゼオライトに担持されている過塩素酸銀
は、有機V族化合物ならびにそれらの分解によって生成
する無機V族化合物と反応して変色するので、検知剤は
それらの化合物を高感度で検出することが可能になり、
変色反応も顕著であることから視覚によって確認するこ
とが容易になり、さらにその変色が長期間にわたって持
続することから除害剤の破過状況の確認が容易になる。
【0010】検知剤は水分含有量を5〜20重量%に調
整することにより、過塩素酸銀がTBAあるいはTBP
と直ちに反応し、かつ検知剤がベタつかずハンドリング
を容易にすることができる。
【0011】検知剤のゼオライトの結晶構造はX型とす
ることにより、反応速度をより速くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】結晶構造がX型のゼオライトに有
機V族化合物およびそれらの分解によって生成する無機
V族化合物により還元されて銀コロイドを遊離する過塩
素酸銀を0.5〜2.0重量%水溶液から担持させた
後、水分が5〜20重量%残留するように乾燥すること
により検知剤を製造する。
【0013】検知剤が有機V族化合物ならびにそれらの
分解によって生成する無機V族化合物の両方を検出する
ために、それらの化合物による還元反応により銀コロイ
ドを遊離する無機銀化合物を選択し生成する銀コロイド
により茶色あるいは橙色、さらには褐色あるいは赤褐色
へと変化する変色現象を利用する。この時の変色の相違
は、生成する銀コロイドの粒子径に依存する。
【0014】検知剤の感光性が鈍く光によって変色せ
ず、変色反応の前後の変化が顕著であるほど検知剤とし
て好ましい。さらに、無機銀化合物の着色力が低く、無
彩色であることが好ましいので、ハロゲン化銀、硝酸
銀、過塩素酸銀などの無機銀化合物の中で過塩素酸銀が
好ましい。検知剤は被検出ガスと接触すると直ちに反応
して呈色し、一旦変色した検知剤は時間の経過により褪
色しないことも要求される。
【0015】過塩素酸銀の担持量は、担持させる物質に
対して0.5から2.0重量%が好ましく、0.5重量
%以下では有機V族化合物およびそれらの分解によって
生成する無機V族化合物による還元反応により単離され
る銀コロイド量が不足することから、変色が不十分で視
覚による確認が困難である。一方、2.0重量%以上担
持すると過塩素酸銀による検知剤の着色により変色反応
前後の色の変化が見ずらくなる。
【0016】過塩素酸銀は水道水に含まれる塩素などの
ハロゲンと反応すると、感光しやすいハロゲン化銀とな
る恐れがあるので、検知剤の作製には蒸留水などを使用
する必要がある。本発明で使用する過塩素酸銀水溶液の
濃度は任意である。濃度が低いとゼオライトに過塩素酸
銀を均一に担持させやすいが、検知剤中の水分を調節す
るのにエネルギーを多く必要とする。一方、過塩素酸銀
水溶液の濃度が高すぎると、担体表面に光によって分解
する過塩素酸銀の結晶が析出し、検知剤の耐光性が劣る
原因となる。
【0017】過塩素酸銀を担持する物質としては、過塩
素酸銀による着色を相殺するもの、即ち白色あるいは無
色が好ましい。これらの物質として酸化チタン、アルミ
ナ、酸化珪素、ゼオライトなどがあるが、酸化珪素は過
塩素酸銀を担持させる時に添加する水により酸化珪素が
粉状に崩壊して検知剤製造上まのましくなく、酸化チタ
ンとアルミナはそれらが持っている光分解触媒作用によ
り担持した過塩素酸銀を分解して銀コロイドとして検知
剤を褐色あるいは黒色に着色してしまうので好ましくな
い。ゼオライト自体は白からアイボリー色で上記のよう
な弊害もなく好ましい。
【0018】ゼオライトには、細孔径と結晶構造から区
分がある。A型は、変色反応を示すがその速度が実用的
な速さではないことから好ましくなく、X型が反応速度
が速いことから好ましい。
【0019】担体であるゼオライトへの過塩素酸銀の担
持方法は、濃度を調節した過塩素酸銀水溶液に担体を浸
漬した後乾燥するか、濃い過塩素酸銀水溶液を担体表面
にスプレーなどで散布して担持させてもよい。多孔質担
体であるゼオライトのような場合、過塩素酸銀水溶液に
担体を直接浸漬させると急激な水溶液の吸着により熱が
発生するだけでなく、水溶液の濃度も著しく変化するた
め、あらかじめ水分を吸着させた後に水溶液に浸漬させ
る方が望ましい。
【0020】変色成分である過塩素酸銀がTBAあるい
はTBPによって直ちに反応するためには、検知剤が5
から20重量%の水分を含有していることが望ましい。
水分含有量が5重量%以下では、検知剤の変色反応が極
めて遅いか、ほとんど反応が進行しない。一方、20重
量%以上では、検知剤がベタベタしてハンドリングが困
難であったり、検知剤を充填した時に水が滴下してくる
危険がある。5から20重量%の水分を確実に保持でき
ることが、過塩素酸銀を担持する物質に要求される。
【0021】水溶液に3から4時間浸漬させるか、スプ
レーなどで散布して過塩素酸銀を担持させてから、でき
るかぎり遮光した乾燥機で乾燥する。予め乾燥温度と時
間および水分との関係を求めておいて、乾燥時間を設定
する。5重量%以下に乾燥してから水分調整すると、あ
とから添加する水により過塩素酸銀を偏在させる危険が
あるので避けるべきである。
【0022】調製された検知剤は、遮光性の容器に入れ
て直射日光が当たらない場所に保管する。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕イオン交換水100mlに過塩素酸銀(和
光純薬工業株式会社製;化学用)0.5gを溶かした水
溶液を作製した。この水溶液に、予めイオン交換水を吸
収させたゼオライト13X(ユニオンカーバイド社製)
を100g浸漬し、そのまま2時間放置後、全体をヒー
ターで加熱して乾燥させ、検知剤を調製した。表1に担
体の色、過塩素酸銀担持量、検知剤の色、水分量を示
す。
【0024】〔実施例2〕イオン交換水100mlに過
塩素酸銀(和光純薬工業株式会社製;化学用)2.0g
を溶かした水溶液を作製した。この水溶液に、予めイオ
ン交換水を吸収させたゼオライト13X(ユニオンカー
バイド社製)を100g浸漬し、そのまま2時間放置
後、全体をヒーターで加熱して乾燥させ、検知剤を調製
した。表1に担体の色、過塩素酸銀担持量、検知剤の
色、水分量を示す。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1および実施例2の検知剤を内径φ
46mmのパイレックスガラス製のカラムに約10g充
填し、TBP0.5%の濃度の窒素希釈ガスを線速度1
cm/sで流した。各検知剤の変色の様子、変色までの
時間および変色した検知剤の1日後の変色の様子を調べ
た。結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】これらの検知剤をTBP0.3%の濃度に
窒素で希釈したガスを除害剤で除去した時の排ガスに暴
露し、検知剤の変化を調べた。除害剤は、酸化チタン、
塩基性炭酸銅と過マンガン酸カリウムを混合、成形、乾
燥したものを使用し、内径φ46mmパイレックスガラ
ス製のカラムに除害剤を充填、その下に検知剤10gを
充填して検知剤の変化を観察した。線速度は3cm/s
である。
【0029】100時間経過しても検知剤の色に変化は
なく、取り出した検知剤にTBP濃度を0.5%に窒素
で希釈したガスを流した結果は、表2と同様であった。 〔比較例1〕過塩素酸銀を0.1gとする以外は実施例
1と同様に操作した。結果を表3、表4に示す。
【0030】〔比較例2〕過塩素酸銀を5.0gとする
以外は実施例1と同様に操作した。結果を表3、表4に
示す。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】これらの検知剤をTBP0.3%の濃度に
窒素で希釈したガスを除害剤で除去した時の排ガスに暴
露し、検知剤の変化を調べた。除害剤は、酸化チタン、
塩基性炭酸銅と過マンガン酸カリウムを混合、成形、乾
燥したものを使用し、内径46mmパイレックスガラス
製のカラムに除害剤を充填、その下に検知剤10gを充
填して検知剤の変化を観察した。線速度は3cm/sで
ある。
【0034】比較例2の検知剤のみは、約50時間で灰
色に変色した。 〔比較例3〕乾燥後の水分を3%とした以外、実施例2
と同様に操作を行った。結果を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】比較例3の検知剤を内径φ46mmのパイ
レックスガラス製のカラムに約10g充填し、TBP
0.5%の濃度の窒素希釈ガスを線速度1cm/sで流
して、検知剤の変色の様子を観察したが、10分経過し
ても変色しなかった。
【0037】〔比較例4〜7〕イオン交換水100ml
に過塩素酸銀(和光純薬工業株式会社製;化学用)2.
0gを溶かした水溶液を4つ作製した。この水溶液に、
予めイオン交換水を吸収させたゼオライトの結晶構造が
4A型と5A型(いずれもユニオンカーバイド社製)、
他の多孔質物質として活性アルミナ(西尾工業株式会社
製;KHS−46)およびシリカゲル(富士シリシア化
学株式会社製;フジシリカゲルB形)をそれぞれ100
gづつ浸漬し、全体をヒーターで加熱して乾燥させ、検
知剤を調製した。表6に各検知剤の担体の色、過塩素酸
銀担持量、検知剤の色、水分量を示す。
【0038】
【表6】
【0039】比較例4〜7の検知剤を内径φ46mmの
パイレックスガラス製のカラムに約10g充填し、TB
P0.5%の濃度の窒素希釈ガスを線速度1cm/sで
流した。各検知剤の変色の様子、変色までの時間および
変色した検知剤の1日後の変色の様子を調べた。結果を
表7に示す。
【0040】
【表7】
【0041】過塩素酸銀をシリカゲルに担持させた場
合、シリカゲル粒の約半数が黒色に変化し、検知剤とし
ては黒色から赤褐色へと変化するため分かりにくい。活
性アルミナに担持させた場合には変色まで時間がかかっ
た。
【0042】〔実施例3〜5〕実施例2と同様の検知剤
を内径φ46mmのパイレックスガラス製のカラムに約
10g充填し、0.1〜1000ppmの濃度のV族化
合物を含有させた窒素希釈ガスを流して各検知剤のV族
化合物に対する変色の様子、検出下限および変色した検
知剤の1日後の変色の様子を調べた。検出下限は窒素希
釈ガスを3l流した後、10分後の変色の有無で判定し
た。結果を表8に示す。
【0043】
【表8】
【0044】〔比較例8〜10〕市販のアルシン検知管
(光明化学株式会社製;アルシンSA型)とホスフィン
検知管(光明化学株式会社製;ホスフィンU型)を用い
て、実施例3〜5同様のガスを流し、検知管の変色の様
子を調べた。結果を表9に示す。
【0045】
【表9】
【0046】ホスフィン検知管では3.0ppmのTB
Pを検知するが、1日後には褪色し黄色に戻る。また、
アルシン検知管でも9.0ppmのTBAを検知し白色
から黒紫色に変色するが、1日後には褪色し白色に戻
る。
【0047】このように、化合物半導体製造工程から排
出される排ガス中に含有される有機V族化合物の検出に
水素化物ガス用の検知剤が転用されていたが、その方法
は検出感度が低く、かつ変色が時間の経過とともに褪色
するという欠陥を内蔵している。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の検知剤に
よれば、ゼオライトに担持されている過塩素酸銀が、有
機V族化合物ならびにそれらの分解によって生成する無
機V族化合物と反応して変色するので、検知剤はそれら
の化合物を高感度で検出することができ、変色反応も顕
著であることから視覚によって確認することが容易にな
り、さらにその変色が長期間にわたって持続することか
ら除害剤の破過状況の確認が容易になる。
【0049】検知剤は水分含有量を5〜20重量%に調
整することにより、過塩素酸銀がTBAあるいはTBP
と直ちに反応し、かつ検知剤がベタつかずハンドリング
を容易にすることができる。
【0050】検知剤のゼオライトの結晶構造はX型とす
ることにより、反応速度をより速くすることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライトに変色成分として0.5〜
    2.0重量%の過塩素酸銀を担持させて製造した、有機
    V族化合物ならびに有機V族化合物の分解によって生成
    する無機V族化合物を検出するための検知剤。
  2. 【請求項2】 水分含有量を5〜20重量%に調整した
    ことを特徴とする請求項1記載の検知剤。
  3. 【請求項3】 ゼオライトの結晶構造がX型であること
    を特徴とする請求項1、または請求項2記載の検知剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101332047B1 (ko) * 2006-07-11 2013-11-22 에스케이이노베이션 주식회사 탈황 흡착제의 수명 판단용 변색 지시체, 이를 포함하는탈황 용기 및 탈황 시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101332047B1 (ko) * 2006-07-11 2013-11-22 에스케이이노베이션 주식회사 탈황 흡착제의 수명 판단용 변색 지시체, 이를 포함하는탈황 용기 및 탈황 시스템

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