JPH093687A - めっき前処理方法及び同装置 - Google Patents

めっき前処理方法及び同装置

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JPH093687A
JPH093687A JP15807595A JP15807595A JPH093687A JP H093687 A JPH093687 A JP H093687A JP 15807595 A JP15807595 A JP 15807595A JP 15807595 A JP15807595 A JP 15807595A JP H093687 A JPH093687 A JP H093687A
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work
treatment liquid
liquid
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processing liquid
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JP15807595A
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English (en)
Inventor
Masaaki Isobe
正章 磯部
Masayuki Watanabe
誠之 渡辺
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空状のワークの内面にめっき前処理を施し
てそれ以外の部分に処理液が付着することを避けるた
め、中空状のワーク内に処理液を供給して所定時間滞留
させるようにし、この場合にワーク内の処理液の温度を
適温に保ち、前処理を良好に行うことができるようにす
る。 【構成】 ワーク1であるシリンダブロックを処理装置
本体10のワーク支持部11上に設置するとともに、こ
のワーク1のシリンダボア1a内にヒーター12を配置
した後、処理液を上記ワーク1内に供給して上記シリン
ダボア1aに満たす。そして、この処理液を上記ヒータ
ー12で加熱して所定温度に保ちつつワーク1内に所定
時間滞留させることでシリンダボア周面に前処理を施
し、所定時間後にワーク1内から処理液を排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシリンダブ
ロック等の中空状のワークの内面にめっきのための前処
理を施すめっき前処理方法及び同装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に金属表面に電気めっきを施すめっ
きシステムにおいては、めっき処理に先立って、脱脂、
アルカリエッチング、混酸エッチング等の各種前処理
が、それぞれに応じた処理液を用いて行われる。
【0003】従来、このようなめっき前処理の方法とし
ては、比較的大型の処理層内に処理液を貯留させ、この
処理槽内にワークを搬入して処理液にワークを漬浸させ
るようにしたものが、一般に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、中空状のワ
ークの内面にめっきを施す場合、上記前処理を施す必要
があるのはワークの内面だけであるが、このような場合
の前処理においても、従来では、処理を簡易に行うため
ワーク全体を処理液に漬浸させるようにしているのが一
般的である。
【0005】しかし、このようにすると、処理後に処理
槽から取り出されるワークに付着して持ち出される処理
液の量が多くなるため、経済性が悪く、かつ、処理後の
ワーク洗浄作業が面倒なものとなり、しかも、ワークを
漬浸されるための大容量の処理槽が必要となって、シス
テムが大型化する等の問題がある。
【0006】このような問題の対策として、ワーク(例
えばシリンダブロック)をワーク支持部に支持させて、
ワークの中空部(例えばシリンダボア)の下端開口部を
閉鎖した状態で、処理液貯留部からワーク内に処理液を
供給し、上記中空部に処理液を満たしてこの状態を一定
時間保持することでワーク内面(シリンダボア周面)に
前処理を施した後、ワーク内から処理液を排出するよう
な方法が考えられる。このようにすると、前処理を施す
べきワーク内面にのみ処理液が接するため、処理後にワ
ークに付着して持ち出される処理液の量が少なくなり、
また、ワークを漬浸させる処理槽が不要となる。
【0007】ただし、処理液を所定温度に加熱した状態
で用いることが要求されるアルカリエッチング処理等に
このような方法を適用する場合、処理液を貯留部等にお
いて予め所定温度に加熱した状態で上記ワーク内に供給
しても、ワークの中空部に処理液が滞留している間にワ
ーク等に熱を奪われて処理液の温度が低下し、これによ
って前処理の性能が低下するおそれがあるという問題が
生じる。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑み、中空状のワ
ーク内に処理液を供給して所定時間滞留させるようにす
ることにより、ワークの内面以外の部分に処理液が付着
することを避けつつワーク内面にめっき前処理を施すこ
とができ、しかも、ワーク内での処理液の温度を適温に
保って、前処理を良好に行うことができるめっき前処理
方法及び同装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
中空状のワークの内面にめっきのための前処理を施す方
法であって、上記ワークを処理装置本体のワーク支持面
上に設置するとともに、このワークの中空部内にヒータ
ーを配置した後、処理液を上記ワーク内に供給して上記
中空部に満たし、この処理液を上記ヒーターで加熱して
所定温度に保ちつつワーク内に所定時間滞留させた後
に、ワーク内から処理液を排出するようにしたものであ
る。
【0010】また、請求項2に係る発明は、中空状のワ
ークの内面にめっきのための前処理を施す装置であっ
て、処理装置本体に、ワークの中空部の下端側開口部を
閉塞する状態にワークを支持するワーク支持部と、上記
ワーク支持部上にワークが支持されたときにその中空部
内に突入するヒーターとを設けるとともに、処理液貯留
部から処理液をポンプを介して上記ワーク支持部上のワ
ーク内に供給する処理液供給通路と、このワーク内から
処理液を排出する処理液排出通路と、上記処理液供給通
路及び処理液排出通路をそれぞれ開閉するバルブとを備
えたものである。
【0011】この装置において、上記処理液供給通路を
開くとともに上記ポンプを作動させることによるワーク
内への処理液の供給と、処理液供給量が所定量に達した
ときに処理液の供給を停止するとともに上記処理液供給
通路及び処理液排出通路を閉じることによるワーク内の
処理液滞留状態の保持と、処理液排出通路を開くことに
よる処理液の排出とを順次行わせるように上記バルブ及
びポンプを制御し、かつ、少なくとも上記ワーク内に処
理液が滞留しているときに上記ヒーターへの通電を行う
制御手段を備えていること(請求項3)が好ましい。
【0012】
【作用】上記請求項1の方法によると、処理液の貯留部
から中空状のワーク内に処理液が供給されて上記中空部
に処理液が満たされ、この状態で所定時間だけワーク内
に処理液が滞留されることによりワーク内面に前処理が
施される。そして、ワークの他の部分に処理液が付着す
ることが避けられ、ワークに付着して持ち出される処理
液の量が少なくなる。また、上記のようにワーク内に処
理液が滞留されているときに、その処理液が上記ヒータ
ーによって加熱されることにより、滞留時間中の処理液
の温度低下が防止され、処理液が適温に保たれる。
【0013】上記請求項2の装置によると、ワーク支持
部上にワークが支持されたときにその中空部内に上記ヒ
ーターが突入し、この状態で上記処理液供給通路のバル
ブが開かれるとともに上記ポンプが駆動されることによ
り上記貯留部からワーク内に処理液が供給され、所定量
の処理液が供給されると上記処理液供給通路が閉じられ
てワーク内に処理液が滞留し、かつ、ヒーターに通電さ
れることにより処理液が所定温度に保たれ、その後に処
理液排出通路のバルブが開かれることによりワーク内か
ら処理液が排出される。
【0014】とくに、上記ポンプ及びバルブの作動並び
にヒーターへの通電を制御する制御手段を設けると、上
記のような方法が自動的に行われる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される前処理部を含むめっき処理
システム全体の概略を示している。このめっき処理シス
テムにおいては、各種前処理部A〜Dと、めっき処理部
Eと、乾燥部Fとが作業順序に対応する配列でめっき処
理ラインに沿って配列されている。具体的には、脱脂処
理部A、アルカリエッチング処理部B、混酸エッチング
処理部C、アルマイト処理部D、めっき処理部E及び乾
燥部Fがこの順序に配列されている。
【0016】上記各処理部A〜Eにはそれぞれ処理液回
収槽及び水洗槽等からなる水洗部Ga,Gb,Gc,G
d,Geが付属している。また、めっき処理ラインの始
端側にはワーク投入部2が設けられ、めっき処理ライン
の終端側にはワーク搬出部3が設けられている。さら
に、搬送ラインの上方には、ワーク1を搬送ラインに沿
って搬送する搬送手段4が装備されている。
【0017】さらに、上記各前処理部A〜Dに対し、そ
れぞれに応じた処理液の貯留部や処理液供給用のポン
プ、処理液給排用の配管などからなる処理液給排設備5
A,5B,5C,5Dが配設され、また、めっき処理部
Eに対してもめっき液の貯留部やポンプ、配管等からな
るめっき液給排設備5Eが設けられている。
【0018】図2は本発明の装置の一実施例を示してお
り、この装置は、上記めっきシステムにおける脱脂処理
部A、アルカリエッチング処理部B、混酸エッチング処
理部C等の前処理部に適用される。また、この図では、
ワーク1として自動車用等の直列4気筒エンジンわ示し
ており、このワーク1は、直列配置の4つのシリンダボ
ア(中空部)1aが形成された部分とクランクケース1
bとを一体に備え、上記各シリンダボア1aは両端がヘ
ッド側及びクランクケース1b側に開口している。
【0019】この図において、処理装置本体10は、上
記ワーク1を支持するワーク支持部11と、上記ワーク
1の各シリンダボア1aに対応するように所定間隔おき
に配置された4個のヒーター12とを備え、この各ヒー
ター12がワーク支持部11から上方に突出している。
そして、上記シリンダブロックからなるワーク1が、車
両への搭載時とは上下逆の状態、つまりクランクケース
1bを上に向けた状態で上記ワーク支持部11に載置さ
れ、この状態で上記各シリンダボア1aの下端側(ヘッ
ド側)の開口部がワーク支持部11の上面によって閉塞
されるとともに、各シリンダボア1a内に上記ヒーター
12が突入するようになっている。また、上記各ヒータ
ー12は温度調節器19に電気的に接続され、制御手段
(ECU)20により温度調節器19を介してヒーター
12への通電が制御されるようになっている。
【0020】上記処理装置本体10の構造を図3によっ
て具体的に説明すると、処理装置本体10におけるワー
ク支持部11の上面には、ワーク1が上記状態に載置さ
れたときにそのシリンダボア1aのヘッド側開口部周辺
に当接する環状のシールリング13が設けられるととも
に、その内方に、ねじ穴等からなるヒーター取付部14
が設けられ、このヒーター取付部14に、上記ヒーター
12の下端部が螺着等によって固定されている。
【0021】上記ヒーター12は、当実施例では後述の
ように処理液の消費量を節減するためのスペーサを兼ね
るようになっており、円柱状に形成され、ワーク支持部
11上にワーク1が載置されてそのシリンダボア1a内
にヒーター12が突入した状態で、シリンダボア1a内
の空間の大部分をヒーター12が占有して、ヒーター1
2の外周面とシリンダボア1aの周面との間に一定(例
えば3mm程度)の空隙15が形成されるように、ヒータ
ー12の高さ及び径が設定されている。
【0022】さらに上記ワーク支持部11には、図2中
に示す処理液供給管(処理液供給通路)21及び処理液
排出管(処理液排出通路)22に接続される液流通孔1
6が形成され、この液流通孔16が上記空隙15に通じ
るようにスペーサ12とシールリング14との間の部分
に開口している。
【0023】なお、例えば自動二輪車用の単気筒エンジ
ンのシリンダブロックをワーク1とする場合には、それ
に対応させて1個のヒーター12とシールリング13、
液流通孔16等を処理装置本体10に配設し、あるい
は、このようなワーク1をワーク支持部11上に複数個
並べて同時に処理すべく、各ワーク1に対応する複数箇
所に上記ヒーター12、シールリング13、液流通孔1
6の開口部等を配設しておけばよく、また、4気筒エン
ジン等の多気筒エンジンのシリンダブロックをワーク1
とする場合は、その各気筒に対応する複数箇所に上記ヒ
ーター12、シールリング13、液流通孔16の開口部
等を配設しておけばよい。また。図3に示す例では、ス
ペーサ12とシールリング14との間の部分の1箇所に
液流通孔16が開口し、この液流通孔16が三方電磁弁
17を介して処理液供給管21及び処理液排出管22に
接続されているが、図2中に示すように処理液供給管2
1に接続される液流通孔16aと処理液排出管22に接
続される液流通孔16bとを個別に形成してもよい。
【0024】また、上記処理装置本体10に対し、図2
中に示すように、処理液貯留部としての処理液タンク3
1,32を備えた処理液供給部30が設けられ、この処
理液供給部30と上記処理装置本体10との間に上記処
理液供給管21が配設されている。さらに当実施例で
は、使用済の処理液(廃液)を回収するための廃液タン
ク41,42を備えた処理液回収部40が設けられ、こ
の処理液回収部40と処理装置本体10との間に上記処
理液排出管22が配設されている。
【0025】上記処理液供給管21には、エアー式定量
ポンプ等からなる処理液供給ポンプ23と、この管21
を流れる処理液の流量を積算して計測する積算流量計2
4と、この管21を開閉する電磁式のバルブ25とが介
設されている。一方、上記処理液排出管22には、この
管22を開閉する電磁式のバルブ26が介設されてい
る。そして、上記処理液供給ポンプ23、積算流量計2
4及び各バルブ25,26は上記制御手段20に電気的
に接続され、この制御手段20によって処理液供給ポン
プ23の作動及び各バルブ25,26の開閉作動が制御
されることにより、処理装置本体10に対する処理液の
給排が制御されるとともに、処理液供給時に積算流量計
24の出力に応じて処理液供給量が制御されるようにな
っている。
【0026】上記処理液供給部30は、2個の処理液タ
ンク31,32を自動交換可能に装備している。すなわ
ち、図4にも示すように、処理液供給部30には、一定
方向に移動可能とされて可動台駆動手段34に連結され
た可動台33が設けられ、この可動台33上に2個の処
理液タンク31,32が設置されている。図示の例で
は、各処理液タンク31,32がそれぞれ、可動台33
上に傾動可能に設けられた支持枠35に支持されてお
り、この支持枠35は傾動用駆動手段36に連結されて
いる。上記両処理液タンク31,32のうちの一方に
は、処理液供給管21の端部が差し込まれ、その先端の
吸込み口が処理液タンク31内の底部付近に達してお
り、タンク交換時には処理液供給管21の端部が脱着用
駆動手段37により引き上げられることで処理液タンク
31から離脱し得るようになっている。また、上記各処
理液タンク31,32に対し、タンク内の処理液の残量
を検出する液量検出手段38が設けられている。この液
量検出手段38は、例えばタンクの荷重を検出するロー
ドセルからなっている。
【0027】一方、上記処理液回収部40も、2個の廃
液タンク41,42を自動交換可能に装備している。す
なわち、図2中に示すように、一定方向に移動可能とさ
れて可動台駆動手段44に連結された可動台43が設け
られ、この可動台43上に2個の廃液タンク41,42
が設置されている。両廃液タンク41,42のうちの一
方には、処理液回収管22の端部が差し込まれており、
タンク交換時にはこの処理液回収管22の端部が脱着用
駆動手段45により引き上げられることで廃液タンク4
1から離脱し得るようになっている。また、上記各廃液
タンク41,42に対し、ロードセルからなる液量検出
手段46が設けられている。
【0028】そして、上記処理液供給部30における各
駆動手段34,36,37及び液量検出手段38と上記
処理液回収部40における各駆動手段44,45及び液
量検出手段46は、制御手段20に電気的に接続され、
この制御手段20により、後に詳述するような液量検出
手段38の出力に応じた駆動手段34,36,37の制
御及び液量検出手段46の出力に応じた駆動手段44,
45の制御が行われるようになっている。
【0029】なお、上記処理液供給部30の処理液タン
ク31,32の容量は1日分の処理液消費量に見合う程
度とされ、例えばタンク1個の容量が20リットル程度
とされている。一方、上記処理液回収部40の廃液タン
ク41,42は、使用済の処理液と後述の回収処理に供
せられた洗浄水とを貯留すべく、容量が処理液タンク3
1,32の2倍の40リットル程度とされている。
【0030】また、上記処理液供給部30には、必要に
応じ、処理液タンクから供給される処理液を所定温度に
加熱する加熱手段が設けられる。
【0031】さらに図2に示す装置には、上記処理装置
本体10に対し、処理液回収のための洗浄水供給手段が
設けられている。この洗浄水供給手段は、処理装置本体
10にワーク1が載置されたときにワーク1の各シリン
ダボア1aの上方に配置される洗浄水噴射用のノズル4
8と、イオン交換装置49から送られる洗浄水を上記各
ノズル48に導く洗浄水供給管50とを備え、この洗浄
水供給管50には、積算流量計51と、電磁式のバルブ
52とが介設されている。上記積算流量計51及びバル
ブ52は制御手段20に電気的に接続されている。
【0032】上記イオン交換装置49からの洗浄水は水
洗部に設けられた水洗槽53にも送られ、水洗槽53か
らの排水はイオン交換原水槽54に送られるようになっ
ている。なお、上記ノズル48や水洗槽53に供給され
る洗浄水は、必ずしもイオン交換装置49によってイオ
ン交換したものである必要はなく、水道水等であっても
よい。
【0033】また、図2において、55は処理装置本体
10に対して設けられた局所排気ダクト、56は処理液
供給部30及び処理液回収部40に対して設けられた局
所排気ダクト、57は処理液の蒸発物を検出するセン
サ、58は上記センサ57による検出値が所定値以上の
ときに作動する非常用排風機である。
【0034】このような当実施例の装置を用いためっき
前処理の方法を、次に説明する。
【0035】めっき前処理に際しては、搬送手段4によ
って搬送されたワーク1が上記処理装置本体10のワー
ク支持部11上に載置され、図外の固定手段によって固
定される。次いで、上記処理液排出管22のバルブ26
は閉じられた状態で、上記処理液供給管21のバルブ2
5が開かれるとともに処理液供給ポンプ23が駆動され
ることにより、上記処理液タンク31内の処理液が処理
液供給管21を通ってワーク1の各シリンダボア1a内
に供給される。
【0036】そして、図5に示すように上記各シリンダ
ボア1aの上端まで処理液が満たされる状態に至ったと
き、処理液の供給が停止される。つまり、シリンダボア
1aの容積及び上記ヒーター12の体積等に基づいて、
各シリンダボア1a内に処理液を満たすための必要供給
量が予め調べられ、積算流量計24によって計測される
処理液供給量が上記必要供給量に達したときに、上記バ
ルブ25が閉じられるとともに処理液供給ポンプ23の
駆動が停止される。それから所定時間だけ、処理液供給
管21のバルブ25と処理液排出管22のバルブ26と
がともに閉じられて、シリンダボア1a内に処理液が滞
留される。
【0037】また、少なくともシリンダボア1a内に処
理液が滞留されている間は、温度調節器19を介して上
記ヒーター12に通電されることにより、シリンダボア
1a内の処理液が加熱されて、所定温度に保たれる。例
えば、めっき前処理が脱脂処理であれば50〜60°
C、アルカリエッチング処理であれば70°C程度、ア
ルマイト処理であれば55°C程度とされる。なお、上
記ヒーター12への通電12は、処理液の供給が行われ
ている期間などにも行うようにしてもよい。
【0038】上記所定時間の経過後は、処理液排出管2
2のバルブ26が開かれることにより、上記ワーク1の
各シリンダボア1aから廃液が処理液排出管22を通っ
て廃液タンク41に回収される。
【0039】引き続いて、上記洗浄水供給管50のバル
ブ51が開かれることにより、イオン交換装置49ある
いは水道等から送られる洗浄水が上記ノズル48からワ
ーク1の各シリンダボア1a内に噴射され、この洗浄水
によってシリンダボア1aの周面やスペーサ12に付着
している残留廃液が洗い落される。そして、積算流量計
51で計測される洗浄水供給量が所定量に達すると上記
バルブ52が閉じられて洗浄水の供給が停止される。上
記シリンダボア1a内に噴射された洗浄水と残留廃液の
混合液は処理液排出管22を通って廃液タンク41に回
収される。
【0040】上記のような処理液供給ポンプ23及び各
バルブ25,26,52の作動並びにヒーター12への
通電は、上記制御手段20による制御で自動的に行われ
る。
【0041】この方法によると、上記ワーク支持部11
上のワーク1のシリンダボア1aに処理液が供給される
ことにより、上記ワーク1の中で前処理を施すべきシリ
ンダボア周面にのみ処理液が接し、それ以外の部分に処
理液が付着することがないので、従来のように処理槽内
の処理液中にワークが漬浸される場合と比べ、ワーク1
に付着して持ち出される処理液の量が大幅に減少する。
従って、前処理後にワーク1に付着した処理液の回収、
洗浄等の作業が簡単になるとともに、ワーク1に付着し
て持ち出された処理液が蒸発して工場内に放出されるこ
とが抑制される。とくに、上記のように処理液排出後に
洗浄水をノズル46からシリンダボア1a内に供給する
ことで残留廃液を回収するようにすれば、処理液である
混酸の持出しが十分に抑制される。
【0042】また、上記ワーク支持部11上のワーク1
のシリンダボア1aに供給された処理液は所定時間だけ
シリンダボア1aに滞留され、その間にシリンダボア1
aの周面に前処理が施されるが、このときに、処理液本
体10に設けられたヒーター12がシリンダボア1a内
に位置し、このヒーター12に通電されることにより、
処理液滞留時間中にシリンダボア1a内の処理液が適温
に保たれる。つまり、処理液を所定温度に加熱した状態
で使用することが要求されるアルカリエッチング等の前
処理においては、処理液供給側に設けた加熱手段により
予め所定温度に加熱した処理液をワーク内に供給したと
しても、処理液滞留時間中に放熱によって処理液の温度
が低下するおそれがあるが、本発明ではワーク1内に位
置するヒーター12によって処理液が加熱されることに
より、処理液滞留時間中の処理液の温度低下が防止され
る。そしてこのように処理液が適温に保たれることによ
り、前処理が良好に行われる。
【0043】この場合、処理液供給側に加熱手段を設け
ずに上記ヒーター12によりワーク1内で処理液の温度
を所定温度まで上昇させるようにしてもよいが、処理液
供給側に加熱手段を設けることにより予め所定温度に加
熱した処理液をワーク1内に供給するようにした上で、
上記ヒーター12により処理液を所定温度に保つ程度に
加熱する方が、前処理の効率や精度等の面で好ましい。
【0044】また、当実施例では、上記所定時間経過後
にワーク1から排出される処理液が処理液回収部40の
廃液タンク41に回収されるようにするとともに、上記
ヒーター12がスペーサを兼ねるようにしているため、
処理液を貯留するタンクの小型化等に有利となる。
【0045】すなわち、後記の図6に示す実施例のよう
に処理液貯留槽70からワーク1内に処理液を供給する
とともに処理後にワーク1内から排出される処理液を貯
留槽70に戻すようにした場合は、液質安定化のために
貯留槽70の処理液貯留量をある程度多くしておく必要
があるが、当実施例のようにワーク1から排出される処
理液を処理液回収部40に回収するようにしておくと、
処理液供給部30における処理液貯留量を液質安定化の
ために多くする必要はなく、1日分等の一定作業期間の
ワーク処理量に応じた消費量に見合う程度の処理液を貯
留させておけばよい。しかも、上記ヒーター12がスペ
ーサを兼ね、シリンダボア1a内において処理液を満た
すべき空間を減少させているため、混酸の消費量が節減
され、これに伴い、処理液供給部30における処理液タ
ンク31,32の容量及び処理液回収部40における廃
液タンク41,42の容量を小さくことができる。これ
に伴い、処理液の管理や取り扱いが容易になる。
【0046】さらに当実施例では、処理液の消費に応じ
た処理液タンク31,32の交換等の作業及び廃液タン
ク41,42の交換作業が自動的に行われる。
【0047】すなわち、搬送手段4により次々に送られ
てくるワーク1に対してめっき前処理が繰り返されるこ
とにより、処理液供給部30では、処理液供給管21が
接続されている一方の処理液タンク31内の処理液が次
第に減少するが、先ずタンク31内の処理液の残量が所
定値以下になったことが液量検出手段38によって検出
されると、タンク31に対する傾動用駆動手段36が駆
動されることにより、図2及び図4に示すようにタンク
31が傾けられ、処理液供給管21の吸込み口側に処理
液が集められる。さらに、タンク31内の処理液が殆ど
なくなったことが検出されると、タンク31が通常姿勢
に戻されるとともに、脱着用駆動手段37が駆動される
ことにより処理液供給管21の端部がタンク31から離
脱された後、交換用駆動手段34が駆動されることによ
り、図4中に二点鎖線で示すように他方の処理液タンク
32が処理液供給管21に対応する位置まで可動台33
が移動し、このタンク32に処理液供給管21が接続さ
れる。
【0048】また、上記前処理が繰り返されることによ
り、処理液回収部40では、処理液排出管22が接続さ
れている一方の廃液タンク41内の廃液が次第に増加す
るが、このタンク41が満タン状態になったことが液量
検出手段46によって検出されると、脱着用駆動手段4
5が駆動されることにより処理液排出管22の端部がタ
ンク41から離脱された後、交換用駆動手段44が駆動
されることにより、他方の廃液タンク42が処理液排出
管22に対応する位置まで可動台43が移動し、このタ
ンク42に処理液排出管22が接続される。
【0049】上記ような処理液供給部30における各駆
動手段34,36,37の駆動及び処理液回収部40に
おける各駆動手段44,45の駆動も、制御手段20に
よる制御で自動的に行われる。
【0050】図6は、本発明のめっき前処理装置の別の
実施例を示している。この実施例でも、処理装置本体6
0は、ワーク支持部61と、上記ワーク1の各シリンダ
ボア1aに対応するように所定間隔おきに配置されて、
ワーク支持部61から上方に突出しているヒーター62
とを備え、ワーク支持部61にはワーク1の各シリンダ
ボア1aに通じる液流通孔64a,65aが形成されて
おり、処理液供給管64及び処理液排出管65に上記液
流通孔64a,65aが接続されている。上記ヒーター
62は温度調節器63に電気的に接続され、また、上記
処理液供給管64には処理液供給用ポンプ66、積算流
量計67及びバルブ68が介設され、上記処理液排出管
65にはバルブ69が介設されており、これらは図外の
制御手段によって制御されるようになっている。
【0051】このような構成は先の実施例と略同様であ
るが、当実施例では、処理液の供給用と回収用とを兼ね
る処理液貯留層70が設けられ、この処理液貯留層70
と処理装置本体60との間に上記処理液供給管64及び
処理液排出管65が配設されている。なお、必要に応
じ、上記処理槽70から供給される処理液を加熱する加
熱手段(図示せず)が処理槽70に付設される。
【0052】この実施例の装置による場合も、上記ワー
ク支持部61上にワーク1が支持されてその各シリンダ
ボア1a内に上記ヒーター62が位置する状態で、処理
液が処理液貯留層70から上記各シリンダボア1aに供
給され、次いで、処理液が上記ヒーター62で加熱され
て所定温度に保たれつつ所定時間だけシリンダボア1a
内に滞留されることにより、シリンダボア周面に前処理
が施される。そして、上記所定時間の経過後にワーク1
のシリンダボアから処理液が排出されるが、この処理液
は処理液排出管65を通って上記処理液貯留層70に戻
され、処理液貯留層70内の処理液と混合されて、次の
ワーク1に対する前処理に供せられる。
【0053】なお、本発明の装置における各部の具体的
構造は上記各実施例に示すものに限定されず、種々変更
可能である。例えば、処理装置本体に設けるヒーター
は、円柱状に限らず板状、パイプ状等であってもよく、
ワーク1の中空部(シリンダボア)に突入し得る大き
さ、形状であればよい。
【0054】また、上記実施例では自動二輪車用あるい
は自動車用等のエンジンのシリンダブロックをワークと
しているが、これ以外でもワークが円筒状等の中空状の
もので、その内面にめっきを施す場合の前処理に本発明
を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
中空状のワークを処理装置本体のワーク支持部上に設置
した状態で、このワーク内に処理液を供給し、所定時間
だけワーク内に処理液を滞留させた後に処理液を排出す
るようにしているため、効果的にワーク内面に前処理を
施しながら、ワークの他の部分に処理液が付着すること
を防止して処理液の持出し量を少なくすることができ
る。その上とくに、上記ワーク内にヒーターを位置さ
せ、ワーク内に供給された処理液をこのヒーターで加熱
して所定温度に保つようにしているため、処理液滞留時
間中に処理液の温度が低下することを防止することがで
きる。そしてこのように処理液を適温に保つことによ
り、めっき前処理を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるめっき処理システム全体の
概略図である。
【図2】本発明の一実施例によるめっき前処理装置の構
造説明図である。
【図3】処理装置本体の断面図である。
【図4】処理液供給部の拡大図である。
【図5】前処理が行われている状態を示す説明図であ
る。
【図6】めっき前処理装置の別の実施例を示す構造説明
図である。
【符号の説明】
1 ワーク 10,60 処理装置本体 11,61 ワーク支持部 12,62 ヒーター 21,64 処理液供給管 22,65 処理液排出管 23,66 処理液供給ポンプ 25,26,68,69 バルブ 18 制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状のワークの内面にめっきのための
    前処理を施す方法であって、上記ワークを処理装置本体
    のワーク支持部上に設置するとともに、このワークの中
    空部内にヒーターを配置した後、処理液を上記ワーク内
    に供給して上記中空部に満たし、この処理液を上記ヒー
    ターで加熱して所定温度に保ちつつワーク内に所定時間
    滞留させた後に、ワーク内から処理液を排出することを
    特徴とするめっき前処理方法。
  2. 【請求項2】 中空状のワークの内面にめっきのための
    前処理を施す装置であって、処理装置本体に、ワークの
    中空部の下端側開口部を閉塞する状態にワークを支持す
    るワーク支持部と、上記ワーク支持部上にワークが支持
    されたときにその中空部内に突入するヒーターとを設け
    るとともに、処理液貯留部から処理液をポンプを介して
    上記ワーク支持部上のワーク内に供給する処理液供給通
    路と、このワーク内から処理液を排出する処理液排出通
    路と、上記処理液供給通路及び処理液排出通路をそれぞ
    れ開閉するバルブとを備えたことを特徴とするめっき前
    処理装置。
  3. 【請求項3】 上記処理液供給通路を開くとともに上記
    ポンプを作動させることによるワーク内への処理液の供
    給と、処理液供給量が所定量に達したときに処理液の供
    給を停止するとともに上記処理液供給通路及び処理液排
    出通路を閉じることによるワーク内の処理液滞留状態の
    保持と、処理液排出通路を開くことによる処理液の排出
    とを順次行わせるように上記バルブ及びポンプを制御
    し、かつ、少なくとも上記ワーク内に処理液が滞留して
    いるときに上記ヒーターへの通電を行う制御手段を備え
    たことを特徴とする請求項2記載のめっき前処理装置。
JP15807595A 1995-06-23 1995-06-23 めっき前処理方法及び同装置 Pending JPH093687A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007116A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Suzuki Motor Corp めっき前処理方法及び表面処理装置
DE102009050311A1 (de) 2008-10-24 2010-05-12 Suzuki Motor Corp., Hamamatsu-Shi Verfahren und Vorrichtung zum Galvanisier-Vorbehandeln eines Mehrfachzylinder-Motorblocks

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US8815062B2 (en) 2008-10-24 2014-08-26 Suzuki Motor Corporation Plating pretreatment apparatus and method for multi-cylinder block

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