JPH0940362A - クレーン吊り荷の振れ止め制御方法 - Google Patents

クレーン吊り荷の振れ止め制御方法

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JPH0940362A
JPH0940362A JP7196298A JP19629895A JPH0940362A JP H0940362 A JPH0940362 A JP H0940362A JP 7196298 A JP7196298 A JP 7196298A JP 19629895 A JP19629895 A JP 19629895A JP H0940362 A JPH0940362 A JP H0940362A
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JP
Japan
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acceleration
section
crane
time
max
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JP7196298A
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Inventor
Osamu Yamaguchi
収 山口
Toshio Okawa
登志男 大川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滑らかな連続曲線を描く速度パターンであり
ながら,電動機仕様や機械制約等から与えられる最大加
速度を使用して,最大速度まで素早く加減速を行うこと
ができるクレーン吊り荷の振れ止め制御方法を提供す
る。 【解決手段】 吊り荷3を吊り下げてレール2上を走行
するクレーン1の加減速区間における加速度時間変化パ
ターンを、第1の台形状のパターンに従って加速度が変
化する第1区間と、加速度を零値に保つ第2区間と、第
2の台形状のパターンに従って加速度が変化する第3区
間とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロープ懸垂式クレ
ーンの吊り荷の振れ止め制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にクレーンオペレーションにおいて
は、荷を吊り上げ、横走行し、荷を降ろすまでのいわゆ
るサイクルタイムを縮め、極力荷役効率を上げることが
望まれる。その際、横走行終了時に荷の残留振れが生じ
ると、安全上、吊り荷を降ろすことができないので、こ
の荷振れが許容範囲内に収まるまで待たねばならない。
この待ち時間がサイクルタイムを増加させ、荷役効率の
減少を生じさせる。特に、有人クレーンにおいては、運
転者の勘と経験に基づく振れ止め制御が行われており、
熟練するまでにかなりの年月を要していた。
【0003】これに対して、無人クレーンにおける振れ
止め制御機構には、機械的制御機構と電気的制御機構と
の2種類がある。前者の機械的制御機構では、クレーン
フック等の可動部を構造的に固定するようになっている
ので、原理的に振れが生じることはなく、完全な振れ止
め制御が可能である。しかし、後者の電気的制御機構の
方がコスト面で有利な場合が多い。また、機械的制御機
構では横走行前に吊り荷を最高位置まで巻き上げる必要
があり、サイクルタイム上不利である。かかる点から、
電気的振れ止め機構を備えたクレーンの必要性が高くな
っている。
【0004】従来、電気的振れ止め制御機構を備えたク
レーン運転制御方法では、吊り荷の振れ周期に関連した
加減速時間を設定し、物理法則上振れが残らない速度パ
ターン制御を採用している場合が多い。現在知られてい
る速度パターン制御を大別すると、図6(a)に示すよ
うに、運転時におけるクレーン加速度が一定の時間区間
を複数組み合わせ、図6(b)に示すように、クレーン
速度パターンが折れ線になるように制御する方法(特公
昭61−031032号公報)と、図7(a)に示すよ
うにクレーン加速度を連続的に変化させ、図7(b)の
ようにクレーン速度パターンが滑らかな連続曲線を描く
ように制御する方法(特開平6−305686号公報)
に分けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サイクルタ
イムの観点から考えると、クレーンの最大加速度を有効
に使用して、クレーン最大速度まで素早く加速する必要
がある。また、速度パターン制御は加減速の時間が振れ
周期に制約される。したがって、特に振れ周期が長い場
合に、いかに加減速時間を短くできるかがサイクルタイ
ム短縮のポイントとなる。一方、クレーンは剛体ではな
く、ガーダー、ドライブシャフトの捻れ、減速機のガタ
等が存在し、それらによる制御性能の劣化を防ぐために
は連続曲線による速度パターンを採用することが望まし
い。
【0006】本発明はかかる問題に鑑みて考案されたも
のであり、素早くかつ滑らかな加減速を行うことができ
る振れ止め速度パターンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るクレーン吊
り荷の振れ止め制御方法は、加速度時間変化パターン
を、クレーンを所定速度まで加速する加速区間、該加速
区間で加速された前記所定速度を保持する等速区間及び
前記所定速度から減速してクレーンを停止する減速区間
から構成し、前記加速区間及び減速区間における加速度
時間変化パターンを、第1の台形状のパターンに従って
加速度が変化する第1区間と、加速度を零値に保つ第2
区間と、第2の台形状のパターンに従って加速度が変化
する第3区間とから構成したものである。
【0008】上記のように構成することによって、クレ
ーンの速度の増減が滑らかになり、ガーダー、ドライブ
シャフトの捻れや減速機のガタ等による制御性能劣化を
防止できる。
【0009】また、前記第1の台形状のパターンは、時
間T1 をかけて加速度を零値から所定の加速度ηまで直
線的に増大または減少させる工程と、時間T2 の間加速
度を前記加速度ηに保持する工程と、時間T3 をかけて
加速度を前記加速度ηから零値まで直線的に減少または
増大させる工程とから成り、前記第2の台形状のパター
ンは、前記時間T3 をかけて加速度を零値から前記加速
度ηまで直線的に増大または減少させる工程と、前記時
間T2 の間前記加速度ηを保持する工程と、前記時間T
1 をかけて加速度を前記加速度ηから零値まで直線的に
減少または増大させる工程とから成るものである。
【0010】また、前記時間T1 と時間T3 を等しく
し、第1の台形状のパターンと第2の台形状のパターン
を共に合同な等脚台形としたものである。このように加
速度パターンを単純化することによって、加速度の調整
が容易になる。
【0011】また、第1の台形パターン終了時における
吊り荷の振れ角と振れ角速度をそれぞれθ、φであると
した場合に、振れ角と振れ角速度がそれぞれθ、−φに
なるまでの間、加速度を零値に保つ前記第2区間を保持
するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に使用
するクレーンの自動制御装置のブロック図である。図に
おいて、1はクレーンであり、レール2の上をロープ4
の下端に取り付けられた吊り荷3を吊り下げながらx方
向に走行するようになっている。そして、このクレーン
1の走行を制御するのが、クレーン位置検出装置11、
ロープ長検出装置12、振れ周期演算装置13、クレー
ン移動目標指令装置14、速度パターン発生装置15、
モータ制御装置16及び速度制御モータ17である。
【0013】クレーン位置検出装置11は、レール2上
を走行するクレーン1の始点からの位置を検出するため
の装置であり、クレーン1の車輪の回転量等からクレー
ン1の走行位置を検出できるようになっている。ロープ
長検出装置12は、走行時のロープ4の長さを検出する
ための装置であり、ロープ4の巻き用モータの回転量等
からロープ4の長さを検出するようになっている。振れ
周期演算装置13は、ロープ長検出装置12からの検出
信号に基づいて、吊り荷3の振れ周期を演算する装置で
ある。この振れ周期演算装置13は、主にロープ長検出
装置12からの吊りロープ情報に基づいて振れ周期を演
算するが、場合によってはこれに吊り荷質量などの補助
的情報を勘案して振れ周期を演算する。
【0014】速度パターン発生装置15は、振れ周期演
算装置13からの演算信号とクレーン移動目標指令装置
14からの信号に基づいて、クレーン1に与える速度パ
ターンを発生する。モータ制御装置16は、外部から速
度制御モータ17に与えられた運転速度指令を実現する
ためのマイナー制御ループにより構成されている。すな
わち、速度制御モータ17はモータ制御装置16からの
速度指令値になるように自動制御されるのである。
【0015】上記のような自動制御装置によって、本実
施形態に係るクレーン運転制御方法が実現されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、吊り荷3の
質量をm、吊り荷3の振れ角をθ、ロープ4の長さを
L、クレーン1の位置をxとし、クレーン1がレール2
上を加速度d2 x/dt2 (以下ηと表記)で走行して
いる場合を想定する。このとき、吊り荷3の振れが大き
くないと仮定して、吊り荷3の運動方程式は下式とな
る。 Lm(d2 θ/dt2 )=−mgθ−mη ・・・・・(1) 上式からmを消去して L(d2 θ/dt2 )=−gθ−η ・・・・・(2) 又は、 d2 θ/dt2 =−ω2 θ−η/L ・・・・・(3) (gは重力加速度であり、ω2 =g/Lである。) 以下、吊り荷3の振れについては上記の運動方程式を用
いて説明する。
【0016】図3は、本実施の形態で適用されるクレー
ン加速度パターンと、これにより生じるクレーン速度及
び吊り荷振れ角を示すタイムチャートである。図4は振
れ角θとその角速度との位相面軌跡図である。本実施の
形態は、吊り荷3を吊り下げてレール2上を走行するク
レーン1の加速度を連続的に変化させることにより、ク
レーンの速度を急変なく滑らかに変化させるようにした
ものである。そのため、クレーン加速度を、図3(a)
に示すように、クレーンを所定速度まで加速する加速区
間、加速区間で加速された所定速度を保持する等速区間
及び所定速度から減速してクレーンを停止する減速区間
から構成し、さらに加速区間及び減速区間における加速
度時間変化パターンを、台形状のパターンに従って加速
度が変化する第1区間と、加速度を零値に保つ第2区間
と、第1区間と合同の台形状のパターンに従って加速度
が変化する第3区間とから構成したものである。なお、
図3において、時間軸tの上側(正方向)がクレーン1
の進行方向を示し、下側(負方向)が進行方向と逆方向
を示す。
【0017】以下、各区間ごとに、クレーンの速度、加
速度、吊り荷の振れ角を具体的に説明する。簡単のた
め、加速度パターンの台形は等脚台形とし、台形の上底
2 、下底T1 +T2 +T1 であるとする。 (1)加速区間について 本区間は、図3(a)に示すように、等脚台形状の加速
度変化で目標速度の半分まで加速する区間1と、一定速
度を保つ区間2と、目標速度まで再度等脚台形状の加速
度変化で加速する区間3とで構成されている。区間1は
さらに、任意時間T1 で加速度を零値から最大加速度η
max まで一定勾配で増大させる小区間A1 、目標速度と
最大加速度とT1 とから定まる時間T2 =vmax /(2
ηmax )−T1 だけ加速度をηmax に保持する小区間A
2 、T1 時間でηmax から零値へ一定勾配で減少させる
小区間A3 に細分される。また、区間3は、区間1と同
様に、任意時間T1 で加速度を零値から最大加速度ηma
x 一定勾配で増大させる小区間B1 、時間T2 だけ加速
度をηmax に保持する小区間B2 、T1 時間でηmax
ら零値へ一定勾配で減少させる小区間B3 に細分され
る。
【0018】まず、小区間A1 におけるクレーンの速
度、加速度、吊り荷の振れ角について説明する。小区間
1 における加速度ηは上記の設定条件から、時間tの
関数として下式で表わされる。 η=ηmax t/T1 ・・・・・(4) この(4)式を積分することによって、小区間A1 にお
けるクレーン1の速度vは、下記(5)式となる。 v=(1/2)ηmax 2 /T1 ・・・・・(5) この(5)式から明らかなように、この区間においては
クレーン1の速度vは二次関数的に増加し、この速度曲
線は図3(b)に示すように滑らかな曲線を描くことに
なる。
【0019】また、このときの吊り荷3の振れ角θと振
れ角速度dθ/dtは、初期条件として、θ(0)=
0、(dθ/dt)(0)=0を考慮すると、上記
(3)式から、それぞれ下記(6)、(7)式で表され
る。 θ=ηmax (sin(ωt)−ωt)/(T1 gω)・・・・(6) dθ/dt=ηmax {cos (ωt)−1} /(T1 g)・・(7) したがって、小区間A1 の終端であるt=T1 における
θとdθ/dt(以下φと表記)は、下記(8)、
(9)式で表わす値となる。 θ1 =ηmax {sin (ωT1 )−ωT1 }/(T1 gω)・・・(8) φ1 =ηmax {cos (ωT1 )−1 }/(T1 g) ・・・・・(9) この結果、小区間A1 における点(φ/ω、θ)の位相
面上の軌跡は、図4に示すように、原点OからP1(φ
1 /ω、θ1 )まで移動することになる。すなわち、吊
り荷3の振れ角θは、図3(c)および図2の二点鎖線
に示すように、クレーン1の進行方向と逆方向に零値か
ら漸次増加していく。
【0020】次に、小区間A2 では小区間A1 の終端の
加速度ηmax を、T2 =vmax /(2ηmax )−T1
間だけ保持する。すなわち、小区間A2では η=ηmax ・・・・・(10) と設定する。これにより、クレーン速度vは、小区間A
2 の初期条件を考慮すると下記(11)式となり、図3
(b)に示すように一次関数的に増加する。 v=ηmax (t−T1 )+(1/2)ηmax 1 ・・・・・(11)
【0021】また、このときの吊り荷の振れ角θ、振れ
角速度φは、小区間A2 の初期条件となるθ1 、φ1
考慮すると、 θ=ηmax {sin ( ωt)+sin ( ωT1 −ωt) −ωT1 } /(T1 gω) ・・・(12) φ=ηmax {cos( ωt) −cos(ωT1 −ωt })/(T1 g) ・・・(13) となる。小区間A2 の終端におけるθとφの値は、上記
(12)式(13)式にt=T1 +T2 =vmax /(2
ηmax )を代入することによって、下記のとおり求める
ことができる。 θ2 =ηmax {sin (ωvmax /(2 ηmax ) ) +sin(ωT1 −ωvmax /(2 ηmax ))−ωT1 }/(T1 gω) ・・・・・・(14) φ2 =ηmax {cos (ωvmax /(2 ηmax ) ) −cos(ωT1 −ωvmax /(2 ηmax ))}/(T1 g) ・・・・・・(15) すなわち、小区間A2 において点(φ/ω、θ)の軌跡
は、図4においてP1からP2(φ2 /ω、θ2 )まで
移動する。
【0022】小区間A3 では、加速度を η=ηmax −ηmax { t−vmax /(2 ηmax )}/T1 ・・・・(16) と設定する。これによりクレーン1の速度は下記(1
7)式となる。 v=ηmax (t−vmax /(2 ηmax ))−ηmax { t−vmax /(2 ηmax )}2 /(2T1 ) +vmax /2−ηmax 1 /2・・・・・(17) この(17)式から明らかなように、この区間において
はクレーン1の速度vは二次関数的に増加し、この速度
曲線は図3(b)に示すように滑らかな曲線を描くこと
になる。
【0023】このとき、吊り荷3の振れ角θと振れ角速
度φは、θ2 、φ2 を考慮すると、 θ=ηmax {sin(ωt)−sin(ωt −ωT1 )−sin(ωt-ωvmax /(2 ηmax )) +ω(t−T1 −vmax /(2 ηmax ))} /(T1 gω)・・・(18) φ=ηmax {1+cos(ωt) −cos(ωt−ωT1 ) −cos(ωt −ωvmax /(2 ηmax ))} /(T1 g)・・(19) となる。
【0024】小区間A3 の終端におけるθとφの値は、
上記(18)式、(19)式にt=T1 +T2 +T1
代入することによって、下記のとおり求めることができ
る。 θ3 =ηmax {sin(ωvmax / (2ηmax ) +ωT1 ) −sin (ωvmax / (2ηmax ) )−sin(ωT1 )}/(T1 gω) ・・・・(20) φ3 =ηmax { 1+COS(ωvmax /(2 ηmax ) +ωT1 ) −cos(ωvmax /(2 ηmax ) )−cos(ωT1 )}/(T1 g)・・(21) すなわち、小区間A3 において点(φ/ω、θ)の軌跡
は、図4においてP2からP3(φ3 /ω、θ3 )まで
移動する。
【0025】次に、区間2では加速度を η=0 ・・・・(22) に設定する。したがってクレーン1の速度は v=vmax /2 ・・・・(23) に保持される。このとき、吊り荷3の振れ角θと振れ角
速度φは、θ3 、φ3 を考慮すると、 θ=ηmax {sin(ωt)+sin(ωt −ωT1 −ωvmax /(2 ηmax )) −sin(ωt−ωT1 )−sin(ωt −ωvmax /(2 ηmax ))}/(T1 gω) ・・・(24) φ=ηmax {cos(ωt) +cos(ωt−ωT1 −ωvmax /(2 ηmax )) −cos(ωt −ωT1 ) −cos(ωt −ωvmax /(2 ηmax ))}/(T1 g) ・・・(25) となる。したがって区間2では、点(φ/ω、θ)の軌
跡は原点Oを中心とした円弧上を移動する。
【0026】区間1、区間3は目標速度vmax まで加速
するための区間であるのに対し、区間2は加速終了時の
振れ止めを実現するための区間である。この区間2の設
定方法を次に示す。振れ止め実現とは、区間3が終了し
た時点で吊り荷の振れ角θと、振れ角速度φが共に零に
なるようにすることである。従って、吊り荷の振れ角θ
と振れ角速度φが共に零であるという条件で区間1の加
速度パターンを逆時間で実行する。図4において、点
(φ/ω、θ)の軌跡を原点OからP6,P5を経由し
てP4に到達させることになり、P4は点(−φ3 /ω
3 、θ3 )すなわちθ軸に関してP3と対称の位置であ
ることが導き出せる。なお、区間2から区間3への移行
判断の基として、センサ値をとるか時間をとるかで2通
りの方法が考えられる。センサ値をとる方式としては、
振れ角度、角速度をそれぞれリアルタイムに計測あるい
は演算して、それぞれθ3 、−φ3 になった時点で移行
させるものが考えられる(角度、角速度計測方式)。ま
た、時間をとる方法としては、区間2の継続時間Tc
以下のように設定し、Tc 経過後に移行させる方式が考
えられる(時間設定方式)。
【0027】図4において、線分OP3 とθ軸とのなす
角をδとすると、 δ=tan-1{(φ3 /ω)/θ3 } ・・・・・(26) である。P3からP4への移動量は原点を中心にして2
δであり、点(φ/ω、θ)は角速度ωで円軌道を描く
ので、 Tc =(2δ+nπ)/ω (nはTc >0となる最小の整数)・・(27) によってTc を決定する。nπを加えているのは、(φ
3 /ω、θ3 )の位置によってはδ<0となることがあ
るためである。
【0028】続いて、区間3では、加速度パターンを区
間1と同型の等脚台形に設定する。これにより、区間3
終了時のクレーン速度はvmax となる。また、前記のよ
うに区間2を設定したことにより、区間3終了時すなわ
ち加速終了時の振れ角θ、振れ角速度φはともに零であ
る。
【0029】(2)等速区間について 等速区間では、加速度η=0である。したがって、θ=
0、φ=0を初期条件とする場合、振れは発生しない。
【0030】(3)減速区間について 減速区間における加速度は、加速区間での加速度の符号
を逆にしたものになるため、振れ角、振れ角速度の符号
が逆になるだけで、やはり減速終了後、振れ角θ、振れ
角速度φはどちらも零値となる。
【0031】なお、上記最大加速度ηmax と最大速度v
max は速度制御モータ17の能力の範囲内で自由に設定
することができる。
【0032】本実施形態が上記構成を採ることにより、
クレーン加速度は連続的に変化し、クレーン速度パター
ンは滑らかな連続曲線を描くため、ガーダー、ドライブ
シャフトの捻れや減速機のガタ等による制御性能劣化を
防ぐことができる。また、(φ3 /ω、θ3 )の位置よ
り決定される後述の条件下で、従来の連続曲線速度パタ
ーンに比べて、短時間で加減速を行いサイクルタイムを
短縮することができる。なお、短縮できる条件は、 φ3 ≦0 ・・・・・(28) であることである。
【0033】図5は、φ3 >0である場合の点(φ/
ω、θ)の軌跡を示している。図5から分かるように、
この場合にはP3からP4へ移動するために円弧をほぼ
一周分必要とする。このとき、(27)式におけるnは
1となり、Tc の値が大きくなり加速減速に長時間要す
ることになり、移動時間を短縮できない。
【0034】なお、上記実施形態においては、加速度パ
ターンの台形を等脚台形とした例を示したが、本発明は
これに限られるものではなく、不等脚台形であってもよ
い。
【0035】
【実施例】以下、クレーンの移動時間を、岸壁でコンテ
ナを船積み、荷卸しする一般的なコンテナクレーンの設
備仕様で計算した結果を示す。 ηmax =0.5 (m/s2 )・・・・・(29) vmax =3.0 (m/s)・・・・・・(30) T1 =1.0 (sec)・・・・・・(31) とする。移動距離を50mとして吊り荷振れ周期T=8
とすると、特開平6−305686号公報の請求項2記
載の方法による移動時間が、25.67秒であるのに対
し、本発明の方法では24.67秒と1秒間の短縮がで
きる。振れ周期T=8は、単振り子のロープ長で約16
mである。岸壁で船からコンテナを陸揚げするコンテナ
クレーンの揚程を考慮すると、16m以上のロープ長で
の荷役作業は頻繁に行われるため、本発明は大きな効果
を発揮する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
滑らかな連続曲線を描く速度パターンであるため、ガー
ダー、ドライブシャフトの捻れや減速機のガタ等による
制御性能劣化を防ぐことができると共に、従来の連続曲
線速度パターンに比べて短時間で加減速を行いサイクル
タイムを短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るクレーン運転制御方
法に適用されるクレーンの自動制御装置のブロック図で
ある。
【図2】実施形態に適用されるクレーンの動作を説明す
る説明図である。
【図3】実施形態のクレーン運転制御方法によって制御
される物理量を示すタイムチャートであり、図3(a)
はクレーン加速度を示し、図3(b)はクレーン速度を
示し、図3(c)は吊り荷の振れ角を示している。
【図4】実施形態の振れ角とその角速度との位相面軌跡
図である。
【図5】φ3 >0である場合の振れ角とその角速度との
位相面軌跡図である。
【図6】従来のクレーン制御方法を示すタイムチャート
であり、図6(a)はクレーン加速度を示し、図6
(b)はクレーン速度を示し、図6(c)は吊り荷の振
れ角を示している。
【図7】従来のクレーン制御方法を示すタイムチャート
であり、図7(a)はクレーン加速度を示し、図7
(b)はクレーン速度を示し、図7(c)は吊り荷振れ
角を示している。
【符号の説明】
1 クレーン 2 レール 3 吊り荷 4 ロープ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊り荷の振れを止めるための懸垂式クレ
    ーンの運転制御方法において、 加速度時間変化パターンを、クレーンを所定速度まで加
    速する加速区間、該加速区間で加速された前記所定速度
    を保持する等速区間及び前記所定速度から減速してクレ
    ーンを停止する減速区間から構成し、 前記加速区間及び減速区間における加速度時間変化パタ
    ーンを、 第1の台形状のパターンに従って加速度が変化する第1
    区間と、加速度を零値に保つ第2区間と、第2の台形状
    のパターンに従って加速度が変化する第3区間とから構
    成したことを特徴とするクレーン吊り荷の振れ止め制御
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の台形状のパターンは、 時間T1 をかけて加速度を零値から所定の加速度ηまで
    直線的に増大または減少させる工程と、 時間T2 の間加速度を前記加速度ηに保持する工程と、 時間T3 をかけて加速度を前記加速度ηから零値まで直
    線的に減少または増大させる工程とから成り、 前記第2の台形状のパターンは、 前記時間T3 をかけて加速度を零値から前記加速度ηま
    で直線的に増大または減少させる工程と、 前記時間T2 の間前記加速度ηを保持する工程と、 前記時間T1 をかけて加速度を前記加速度ηから零値ま
    で直線的に減少または増大させる工程とから成ることを
    特徴とする請求項1記載のクレーン吊り荷の振れ止め制
    御方法。
  3. 【請求項3】 前記時間T1 と時間T3 を等しくし、第
    1の台形状のパターンと第2の台形状のパターンを合同
    な等脚台形としたことを特徴とする請求項2記載のクレ
    ーン吊り荷の振れ止め制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の台形パターン終了時における
    吊り荷の振れ角と振れ角速度をそれぞれθ、φであると
    した場合に、振れ角と振れ角速度がそれぞれθ、−φに
    なるまでの間、加速度を零値に保つ前記第2区間を保持
    することを特徴とする請求項2又は3記載のクレーン吊
    り荷の振れ止め制御方法。
JP7196298A 1995-08-01 1995-08-01 クレーン吊り荷の振れ止め制御方法 Pending JPH0940362A (ja)

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