JPH0940631A - アミジノフェノール誘導体、その製造方法およびダニアレルギー治療剤 - Google Patents

アミジノフェノール誘導体、その製造方法およびダニアレルギー治療剤

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JPH0940631A
JPH0940631A JP21660695A JP21660695A JPH0940631A JP H0940631 A JPH0940631 A JP H0940631A JP 21660695 A JP21660695 A JP 21660695A JP 21660695 A JP21660695 A JP 21660695A JP H0940631 A JPH0940631 A JP H0940631A
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amidinophenoxycarbonyl
cinnamic acid
carboxymethylamide
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JP21660695A
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Yuji Inada
祐二 稲田
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 (式中、Rはアリル基、3−メトキシプロピル基、4−
ピペリジル基、オキソラン−2−イルメチル基、カルバ
モイルメチル基またはエチル基を表わす。)などで示さ
れるアミジノフェノール誘導体を有効成分として含有す
るダニアレルギー治療剤、前記ダニアレルギー治療剤と
して有用な新規アミジノフェノール誘導体およびその製
造方法。 【効果】 本発明に用いられるアミジノフェノール誘導
体はダニプロテアーゼに対する阻害活性を有しているの
で、ダニに起因した喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー
性皮膚炎等の治療および/または予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある種のアミジノ
フェノール誘導体を有効成分として含有するダニアレル
ギー治療剤に関する。また、本発明はダニアレルギー治
療剤として有用なアミジノフェノール誘導体およびその
製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】呼吸によってヒトに吸い込まれたイエダ
ニは、外因性の喘息、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮
膚炎を引き起こすことが知られている[J. Allergy, 3
9, 325(1967)および同誌, 42,14 (1968)参照のこと]。
最近、イエダニの一種であるデルマトファゴイデス・フ
ァリナエ(Dermatophagoides farinae)とデルマトファ
ゴイデス・プテロナイシナス(Dermatophagoides ptero
nyssinus)からそれぞれ分子量25,000と15,000の主要な
アレルゲン蛋白が単離された[J. Immunol., 125, 587
(1980)および Int. Archs Allergy Appl. Immunol., 8
1, 214 (1986)]。また別の報告では、デルマトファゴ
イデス・プテロナイシナス(Dermatophagoides pterony
ssinus)から2種類のプロテアーゼ(蛋白分解酵素)が
単離され、それらの酵素が有する蛋白分解活性がダニア
レルギー疾患と密接に関係していると考えられている
[Lancet, Jul., 15, 154 (1989)]。さらに、デルマト
ファゴイデス・ファリナエ(Dermatophagoides farina
e)から単離されたプロテアーゼであるDf−プロテア
ーゼは、炎症反応を増悪させ、かつ血管透過性を亢進さ
せるブラジキニンの生成能力を有することが実験的に確
かめられた[Biochem. Biophys. Acta, 1074, 62 (199
1)]。
【0003】これらの事実を総合的に判断すると、イエ
ダニのプロテアーゼがブラジキニンの生成を促進し、そ
の結果、種々のダニアレルギー疾患が生じるものと推察
される。従って、イエダニのプロテアーゼ活性を抑える
ことは、ダニアレルギー疾患(ダニに起因した喘息、ア
レルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎等)の治療および/
または予防に有用であると考えられる。
【0004】
【従来の技術】イエダニのプロテアーゼを阻害する物質
としては、特開平6-192085号明細書に、アプロチニン、
ポテトプロテアーゼインヒビター、大豆トリプシンイン
ヒビター、アンチパイン、ロイペプチン、グアニジノ脂
肪酸誘導体、グアニジノ安息香酸誘導体およびアミジノ
フェノール誘導体が報告されている。上記の公開明細書
では、アプロチニンをモルモットに静脈内投与して、イ
エダニのプロテアーゼ(Df−プロテアーゼ)による血
管透過性亢進に対する抑制効果を確認している。また、
各種化合物の、Df−プロテアーゼに対するインビトロ
in vitro)での阻害効果を測定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アプロチニン、ポテト
プロテアーゼインヒビター、大豆トリプシンインヒビタ
ー、アンチパイン、ロイペプチンは高分子のポリペプチ
ドであり、化学的合成が困難であるため、本発明者は化
学合成が容易な低分子化合物で、イエダニのプロテアー
ゼを阻害する物質の開発をめざし研究した。しかしなが
ら、前述の公開明細書で具体的に効果が確認されている
化合物について、血中への吸収性を検討したところ、い
ずれも吸収性が満足できるものではないことが判明し
た。化合物の吸収性が悪いと、経口投与時の治療効果が
十分発揮されないと考えられる。そこで、今回、本発明
者はイエダニプロテアーゼを強力に阻害し、かつ吸収性
にすぐれた化合物を見出すべく、鋭意検討を重ねた。そ
の結果、ある種のアミジノフェノール誘導体、さらに詳
しく言えば、p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
ル)−α−メチル−桂皮酸アミド類が目的を達成するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【発明の構成】すなわち、本発明は(1)p−(p−ア
ミジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・
N−アリル−N−エトキシカルボニルメチルアミド、p
−(p−アミジノアニリノカルボニル)−α−メチル−
桂皮酸・N−アリル−N−エトキシカルボニルメチルア
ミド、p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α
−メチル−桂皮酸・N−アリル−N−カルボキシメチル
アミド、p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−
α−メチル−桂皮酸・N−3−メトキシプロピル−N−
カルボキシメチルアミド、p−(p−アミジノフェノキ
シカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−4−ピペリ
ジニル−N−カルボキシメチルアミド、p−(p−アミ
ジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N
−(オキソラン−2−イルメチル)−N−カルボキシメ
チルアミド、p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
ル)−α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイルメチル−
N−カルボキシメチルアミド、およびp−(p−アミジ
ノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−
エチル−N−カルボキシメチルアミド、それらの非毒性
塩、およびそれらの酸付加塩から選ばれる1種またはそ
れ以上の化合物を有効成分として含有するダニアレルギ
ー治療剤、
【0007】前記ダニアレルギー治療剤に用いられる化
合物のうち新規化合物である、(2)p−(p−アミジ
ノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−
4−ピペリジニル−N−カルボキシメチルアミド、p−
(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−
桂皮酸・N−(オキソラン−2−イルメチル)−N−カ
ルボキシメチルアミド、p−(p−アミジノフェノキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイル
メチル−N−カルバモイルメチル−N−カルボキシメチ
ルアミド、それらの非毒性塩、およびそれらの酸付加
塩、および(3)前記新規化合物の製造方法に関する。
【0008】本発明のダニアレルギー治療剤に用いられ
る化合物のうちのいくつかは、特願平5-252178号および
同6-319471号明細書、およびそれらの対応ヨーロッパ出
願公開588655号および同656349号明細書に記載されてい
る。これらの明細書では、前記の化合物がホスホリパー
ゼA2阻害活性を有しており、その活性に基づくアレル
ギー疾患の治療に有用である旨の記載がある。また、本
発明で用いられるいくつかの化合物は特願平6-250158号
明細書に記載され、ロイコトリエンB4に対する拮抗作
用を有し、それに基づくアレルギー疾患の治療に有用で
ある旨の記載がある。しかしながら、これらの情報は、
ホスホリパーゼA2阻害化合物、ロイコトリエンB4拮抗
剤がダニプロテアーゼに対して阻害活性を有することを
示唆するものではない。
【0009】本発明においてダニアレルギー治療剤の有
効成分として用いられる化合物を以下に列挙する。 化合物1:
【化3】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−アリル−N−エトキシカルボニルメチ
ルアミド(特願平5-252178号およびヨーロッパ出願公開
588655号の実施例1iに記載の化合物)、
【0010】化合物2:
【化4】 p−(p−アミジノアニリノカルボニル)−α−メチル
−桂皮酸・N−アリル−N−エトキシカルボニルメチル
アミド(特願平6-250158号の実施例2eeに記載の化合
物)、
【0011】化合物3:
【化5】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−アリル−N−カルボキシメチルアミド
(特願平5-252178号およびヨーロッパ出願公開588655号
の実施例4に記載の化合物)、
【0012】化合物4:
【化6】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−3−メトキシプロピル−N−カルボキ
シメチルアミド(特願平6-319471号およびヨーロッパ出
願公開656349号の実施例3に記載の化合物)、
【0013】化合物5:
【化7】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−4−ピペリジニル−N−カルボキシメ
チルアミド、
【0014】化合物6:
【化8】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−(オキソラン−2−イルメチル)−N
−カルボキシメチルアミド、
【0015】化合物7:
【化9】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−カルバモイルメチル−N−カルボキシ
メチルアミド、
【0016】化合物8:
【化10】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル−桂皮酸・N−エチル−N−カルボキシメチルアミド
(特願平5-252178号およびヨーロッパ出願公開588655号
の実施例5uに記載の化合物)。
【0017】上記化合物5、6および7は新規化合物で
あるが、特願平5-252178号明細書またはヨーロッパ出願
公開588655号明細書の記載の方法、もしくは他の公知の
方法により合成することができる。以下その一例を示
す。
【0018】化合物5、6、7、すなわち、下記構造式
(I)
【0019】
【化11】
【0020】(式中、Rは4−ピペリジル基、オキソラ
ン−2−イルメチル基またはカルバモイルメチル基を表
わす。)で示される化合物は、一般式(II)
【0021】
【化12】
【0022】(式中、t−Buはtert−ブチル基を表わ
し、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物
のブチルエステル基を加水分解することにより製造され
る。t−ブチルエステル基の加水分解は、例えば不活性
有機溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、メタノール、
ジオキサン、酢酸エチル、アニソール等)中、有機酸
(トリフルオロ酢酸等)、または無機酸(塩酸等)もし
くはこれらの混合物中0〜90℃の温度で行なわれる。
【0023】式(II)で示される化合物は、一般式(II
I)
【0024】
【化13】
【0025】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物と、一般式(IV)
【0026】
【化14】
【0027】で示される化合物をエステル化反応に付す
ことにより製造される。エステル化反応は公知であり、
例えば、(1)酸ハライドを用いる方法、(2)混合酸
無水物を用いる方法、(3)縮合剤を用いる方法等が挙
げられる。
【0028】これらの方法のうち、(3)の方法は、例
えば、カルボン酸とアルコールを、不活性有機溶媒(ク
ロロホルム、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ジ
エチルエーテル等)中または無溶媒で、三級アミン(ピ
リジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチ
ルアミノピリジン等)を用いるか、または用いないで、
縮合剤として1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミ
ノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)、2−クロロ
−1−メチルピリジニウムヨウ素等を用いて、0〜40
℃で反応させることにより行なわれる。これら(1)、
(2)および(3)の反応は、いずれも不活性ガス(ア
ルゴン、窒素等)雰囲気下、無水条件で行なうことが望
ましい。
【0029】一般式(IV)で示される化合物は公知の化
合物である。また、一般式(III)で示される化合物は
公知の化合物から公知の方法により容易に合成すること
ができる(後述の実施例を参照のこと)。本明細書中の
各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例え
ば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまた
はケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフ
ィー、薄膜クロマトグラフィー、あるいはカラムクロマ
トグラフィーまたは洗浄、再結晶等の方法により精製す
ることができる。精製は各反応ごとに行なってもよい
し、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0030】
【塩および酸付加塩】本発明で用いる化合物の適当な塩
としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)の
塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)
の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン
(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチ
ルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベ
ンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノメ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−
メチル−D−グルカン等)の塩等が挙げられる。
【0031】適当な酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水
素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、
または酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸
塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸
塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、
イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のよう
な有機酸塩が挙げられる。好ましくは、塩酸塩、メタン
スルホン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる各物質は、ダ
ニプロテアーゼに対する強力な阻害活性、およびダニプ
ロテアーゼに起因する炎症の抑制作用を有しており、さ
らに吸収性がよく、かつ毒性が非常に少ないことから、
ヒトを含めた哺乳動物、特にヒトに対するダニアレルギ
ー疾患、例えば、ダニに起因した喘息、アレルギー性鼻
炎、アトピー性皮膚炎等、の治療および/または予防に
有用である。
【0033】本発明に用いられる化合物の毒性は非常に
低いものであることが確認されている。例えば、静脈内
( i.v. )投与でのLD50値は化合物1の酢酸塩では、
117mg/kg(マウス;雄)、134mg/kg
(マウス;雌)、化合物3のメタンスルホン酸塩では2
50mg/kg以上(マウス;雄)、231mg/kg
(マウス;雌)であった。また、単回の経口投与では、
化合物1の酢酸塩、化合物3のメタンスルホン酸塩およ
び化合物8の酢酸塩共に1000mg/kg(ラット)では
死亡例が無かった。従って、本発明で用いられる物質は
いずれも医薬として使用するために安全であり、適して
いると判断できる。
【0034】本発明で用いられる物質は、通常、全身的
あるいは局所的に、経口または非経口で投与される。投
与量は年令、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時
間等により異なるが、通常成人ひとり当り、1回につき
1mg〜1000mg、好ましくは50mg〜500mgの
範囲で、1日1回から数回経口投与されるかまたは成人
ひとり当り、1回につき0.1mg〜100mgの範囲
で、1日1回から数回静脈内投与されるか、または5〜
20%含有軟膏を1日1回から数回患部に塗布される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件で変動す
るので、上記投与量範囲より少ない量で十分な場合もあ
るし、また範囲を越えて必要な場合もある。
【0035】本発明による経口投与のための固体組成物
としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このよう
な固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性
物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えば乳
糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセル
ロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロ
リドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合され
る。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添
加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤
や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラク
トースのような安定化剤、グルタミン酸またはアスパラ
ギン酸のような溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤
または丸剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィル
ムで被膜してもよいし、また2以上の層で被膜してもよ
い。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセ
ルとしてもよい。
【0036】経口投与のための液体組成物は、薬剤的に
許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリ
キシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈
剤、例えば精製水、エタノールを含む。この組成物は不
活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘
味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまた
はそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法によ
り処方されるスプレー剤が含まれる。
【0037】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例え
ば注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水溶性
の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物
油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート
80等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトー
ス)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは例えば
バクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合ま
たは照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固
体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用
溶媒に溶解して使用することもできる。本発明による非
経口投与のための軟膏は常法により製造することができ
る。
【0038】
【実施例および実験例】以下、参考例、実施例および実
験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は
これらの実施例および実験例に限定されるものではな
い。 参考例1:1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒ
ドロキシピペリジン
【化15】
【0039】4−ヒドロキシピペリジン塩酸塩(8.6
g)の塩化メチレン懸濁液(150ml)を0℃に冷却
し、トリエチルアミン(14ml)とジ−tert−ブチル
−ジカーボネート(20.7ml)を加えた後、この溶液を
室温で2時間撹拌した。反応液を冷却した1N塩酸中に
あけ、二層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した
後、有機層を1N塩酸および食塩水で順次洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して、次の物性値を有す
る標題化合物20.7gを粗生成物として得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.29。
【0040】参考例2:1−(tert−ブトキシカルボニ
ル)−4−オキソピペリジン
【化16】
【0041】オキサリルクロライド(7.9ml)の塩化
メチレン溶液(80ml)を−78℃に冷却し、アルゴ
ン雰囲気下、無水ジメチルスルホキシド(以下DMSO
と略する。)(6.4ml)の塩化メチレン溶液(20m
l)を滴下して加え、5分間撹拌した。この溶液に塩化
メチレン(40ml)に溶かしたヒドロキシ体(参考例
1で製造した、20.7g)を10分間かけて滴下して加
え、さらに25分間撹拌した。反応混合物にトリエチル
アミン(63ml)を加え、室温に戻して、20分間撹
拌した後水を加え、得られた黄色溶液を2層に分離し、
水層をクロロホルムで抽出した。
【0042】有機層を1N塩酸で3回、飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた褐色固体をn−ヘ
キサンで洗浄して、下記の物性値を有する標題化合物1
4.0gを白色粉末として得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.44。
【0043】参考例3:1−(tert−ブトキシカルボニ
ル)−4−(tert−ブトキシカルボニルメチルアミノ)
ピペリジン
【化17】
【0044】オキソ体(参考例2で合成した、3.0g)
とグリシン・t−ブチルエステル塩酸塩(2.5g)のメ
タノール溶液(50ml)にアルゴン雰囲気下、トリエ
チルアミン(2.3ml)と10%パラジウム−炭素(3
00mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌
した。パラジウム−炭素をセライト上で濾過し、濾液を
濃縮後、乾燥して、次の物性値を有する標題化合物を粗
生成物として得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1):Rf=
0.39。
【0045】参考例4:p−(メトキシカルボニル)−
α−メチル−桂皮酸・N−[1−(tert−ブトキシカル
ボニル)ピペリジン−4−イル]−N−(tert−ブトキ
シカルボニルメチル)アミド
【化18】
【0046】p−(メトキシカルボニル)−α−メチル
桂皮酸(2.64g)の塩化チオニル溶液(20ml)を1
00〜110℃で45分間還流した後、過剰の塩化チオ
ニルを減圧留去し、さらに20mlのトルエンで2回共
沸させて、完全に塩化チオニルを除くことで酸クロライ
ドの白色固体を調製した。この白色固体を、アルゴン雰
囲気下、10mlの塩化メチレンを溶かした。この溶液
を氷冷したアミン体(参考例3で製造した。)の塩化メ
チレン(15ml)とピリジン(15ml)混合溶液に
滴下した。生成した黄色溶液を室温で30分間撹拌し、
冷却した1N塩酸中にあけた。水層をクロロホルムで抽
出し、有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム溶液で
洗浄し、p−(メトキシカルボニル)−α−メチル−桂
皮酸を除去した後、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後減圧濃縮し、下記の物性値を有する標題化合物 4.1g
を粗生成物(黄色油状)として得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.42。
【0047】参考例5:p−カルボキシ−α−メチル桂
皮酸・N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリ
ジン−4−イル]−N−(tert−ブトキシカルボニルメ
チル)アミド
【化19】
【0048】メチルエステル体(参考例4で製造した、
4.1g)の1,4−ジオキサン溶液(20ml)に1N
水酸化ナトリウム溶液(7ml)を加え、室温で一晩撹
拌した。反応液を氷水中にあけ、1N塩酸で液性をpH
1に調整してから、酢酸エチルで抽出した。水で洗浄
後、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮して、標題化合物
1.46gを得た。得られた化合物は精製せずに次の反応に
用いた。
【0049】参考例6:p−(p−アミジノフェノキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−[1−(tert
−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−N−
(tert−ブトキシカルボニルメチル)アミド
【化20】
【0050】カルボン酸体(参考例5で製造した、1.46
g)と4−アミジノフェノール塩酸塩(0.55g)のピリ
ジン溶液(20ml)にジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(0.91g)を加え、室温で一晩撹拌した。生成した白
色沈殿をろ過し、ろ液を濃縮して得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフィーで精製して、下記の物性値を有す
る標題化合物1.43gを得た。 TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸=10:2:
1):Rf=0.43。
【0051】実施例1:p−(p−アミジノフェノキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−(4−ピペリ
ジニル)−N−カルボキシメチルアミド・2トリフルオ
ロ酢酸塩
【化21】
【0052】t−ブチルエステル体(参考例6で製造し
た、1.43g)のアニソール溶液(20ml)に、トリフ
ルオロ酢酸(20ml)を加え、室温で5時間撹拌した
後、濃縮し残留物をエーテルで固化し、白色粉末を得
た。これをクロロホルムとエーテルで繰り返し洗浄し、
乾燥して、下記の物性値を有する標題化合物1.07gを得
た。 TLC(酢酸エチル:酢酸:水=3:1:1):Rf=
0.10; IR(cm-1):ν=3372, 3097, 1737, 1676, 1609, 14
84, 1439, 1268, 1206, 1181, 1137, 1069, 1016, 838,
723 ; NMR(CD3OD):δ=8.22(2H,d,J=8Hz), 7.92(2H,d,J
=8Hz), 7.7-7.4(4H.m),6.70(1H.s), 4.5-4.0(3H.br),
3.6-3.4(2H.m), 3.2-3.0(2H.m), 2.3-1.9(7H.br)。
【0053】参考例7:p−(メトキシカルボニル)−
α−メチル−桂皮酸・N−(オキソラン−2−イルメチ
ル)−N−(tert−ブトキシカルボニルメチル)アミド
【化22】
【0054】参考例4でアミン体(参考例3で製造し
た。)の代わりに、N−(オキソラン−2−イルメチ
ル)−N−(tert−ブトキシカルボニルメチル)アミン
を用いて参考例4と同様の方法で、下記物性値を有する
標題化合物4.69gを粗生成物(黄色油状)として得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.45。
【0055】参考例8:p−(p−アミジノフェノキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−(オキソンラ
ン−2−イルメチル)−N−(tert−ブトキシカルボニ
ルメチル)アミド
【化23】
【0056】参考例5でメチルエステル体(参考例4で
製造した。)の代わりに、メチルエステル体(参考例7
で製造した、4.69g)を用いて、参考例5→参考例6と
同様の方法で下記物性値を有する標題化合物2.79gを得
た。 TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸=10:2:
1):Rf=0.42。
【0057】実施例2:p−(p−アミジノフェノキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−(オキソラン
−2−イルメチル)−N−カルボキシメチルアミド・メ
タンスルホン塩酸
【化24】
【0058】t−ブチルエステル体(参考例8で製造し
た、2.79g)のアニソール溶液に(20ml)にトリフ
ルオロ酢酸(10ml)を加え、室温で14時間撹拌
し、濃縮し、エーテルで固化して得られた白色粉末をク
ロロホルムとエーテルで洗浄し、乾燥した。得られた化
合物を酢酸10mlに溶かし、メタンスルホン酸(0.29
ml)を加えて、濃縮し、得られた油状物をエーテルで
固化させて、下記物性値を有する標題化合物2.49gを得
た。 TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸=10:2:
1):Rf=0.3; IR(cm-1):ν=3370, 1737, 1687, 1606, 1480, 14
12, 1267, 1210, 1177, 1060, 1015, 887, 785, 562, 5
37; NMR(CD3OD):δ=8.21(2H,d,J=8Hz), 7.92(2H,d,J
=8Hz), 7.6-7.45(4H,m), 6.73および6.65(1H,s,rotame
r), 4.5-4.3(1H,m), 4.3-4.0(2H,br), 4.0-3.7(3H,m),
3.7-3.5(1H,br), 2.70(3H,s), 2.17および2.10(3H,s,ro
tamer), 2.2-1.8(3H,m), 1.8-1.4(1H,m)。
【0059】参考例9:4−(テトラヒドロピラニルオ
キシメチル)ベンズアルデヒド
【化25】
【0060】1−(テトラヒドロピラニルオキシメチ
ル)−4−ヒドロキシメチル−ベンゼン(7.38g)とト
リエチルアミン(32ml)のDMSO溶液(50m
l)に、三酸化イオウピリジン錯体(17g)のDMS
O溶液(50ml)を加え、室温で30分間撹拌し、氷
水を加えた。反応液を酢酸エチルで抽出し、1N塩酸、
水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で順次洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、次の物性
値を有する標題化合物7.51gを得た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.816。
【0061】参考例10:p−(テトラヒドロピラニル
オキシメチル)−α−メチル−桂皮酸・エチルエステル
【化26】
【0062】エチル−2−(ジエトキシフォスフィニ
ル)プロピオネート(10.1g)のテトラヒドロフラン溶
液(30ml)に、0℃で水素化ナトリウム(1.7g)
を加え、30分間撹拌し、アルデヒド体(参考例9で製
造した、7.51g)のテトラヒドロフラン溶液(30m
l)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に氷水を加
え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、食塩水で順次洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。残留物
をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=4:1)で精製して、下記の物性値を有する標題化
合物9.01gを得た。 TLC(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1):Rf=
0.783。
【0063】参考例11:p−(テトラヒドロピラニル
オキシメチル)−α−メチル−桂皮酸
【化27】
【0064】エチルエステル体(参考例10で製造し
た、9.10g)に、5N水酸化ナトリウム(12ml)と
エタノール(50ml)を加え、室温で4時間撹拌した
後、50℃で1時間撹拌し、0℃にて2N塩酸(30m
l)を加えた。反応液を酢酸エチルで抽出し、水、食塩
水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し
て、下記の物性を有する標題化合物11.6gを得た。 TLC(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1):Rf=
0.575。
【0065】参考例12:N−カルバモイルメチル−N
−(tert−ブトキシカルボニルメチル)アミン
【化28】
【0066】1−カルバモイルメチルアミン(20.1g)
と1N水酸化ナトリウム(180ml)の水溶液(10
0ml)に、ブロモ酢酸 tert−ブチルエステル(14.7
ml)のジオキサン(350ml)溶液を加え、室温で
1時間撹拌した。反応液をクロロホルムで抽出し、食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、下
記の物性値を有する標題化合物14.4gを得た。 TLC(クロロホルム:メタノール=9:1):Rf=
0.281。
【0067】参考例13:p−(テトラヒドロピラニル
オキシメチル)−α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイ
ルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニルメチル)ア
ミド
【化29】
【0068】桂皮酸化合物(参考例11で製造した、1
3.4g)とアミン体(参考例12で製造した、14.4g)
のピリジン溶液(100ml)に、1−エチル−3−
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド
(14g)を加え、室温で一晩撹拌し、濃縮し、氷水を
加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸、水、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で順次洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、残留物をカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1
→1:3→0:1)で精製して、下記物性値を有する標
題化合物 15.9gを得た。 TLC(酢酸エチル):Rf=0.467。
【0069】参考例14:p−ヒドロキシメチル−α−
メチル−桂皮酸・N−カルバモイルメチル−N−(tert
−ブトキシカルボニルメチル)アミド
【化30】
【0070】テトラヒドロピラニルオキシメチル体(参
考例13で製造した、15.9g)に、65%酢酸溶液(1
50ml)とテトラヒドロフラン(15ml)を加え、
50℃で3時間撹拌し、氷水を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩
水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し
て、下記物性値を有する標題化合物10.7gを得た。 TLC(クロロホルム:メタノール=9:1):Rf=
0.185。
【0071】参考例15:p−ホルミル−α−メチル−
桂皮酸・N−カルバモイルメチル−N−(tert−ブトキ
シカルボニルメチル)アミド
【化31】
【0072】参考例9で、1−(テトラヒドロピラニル
オキシメチル)−4−ヒドロキシメチル−ベンゼンの代
わりに、ヒドロキシメチル体(参考例14で製造した、
10.7g)を用いて、参考例9の方法と同様にして下記物
性を有する標題化合物9.87gを粗生成物として得た。 TLC(クロロホルム:メタノール=9:1):Rf=
0.357。
【0073】参考例16:p−カルボキシ−α−メチル
−桂皮酸・N−カルバモイルメチル−N−(tert−ブト
キシカルボミルメチル)アミド
【化32】
【0074】ホルミル体(参考例15で製造した、9.87
g)のアセトニトリル溶液(50ml)に、0℃にてリ
ン酸二水素ナトリウム(2.1g)の水溶液(15ml)
と、31%過酸化水素(3ml)と、亜塩素酸ナトリウ
ム(5.0g)の水溶液(15ml)を加えて、室温で2
時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸ナトリウム溶液と
エーテルを加え、水層をエーテルで洗浄した。水層に1
N塩酸を加えて、pH1に調整した後、生成物を酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水、食塩水で順次洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮して、下記物性を有す
る標題化合物 8.07gを粗生成物として得た。 TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸=10:2:
1):Rf=0.757。
【0075】参考例17:p−(p−アミジノフェノキ
シカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイ
ルメチル−N−(tert−ブトキシカルボニルメチル)ア
ミド・酢酸塩
【化33】
【0076】参考例6で使用したカルボン酸体の代わり
に参考例16で製造したカルボン酸体(7.04g)を用い
て、参考例6の方法と同様にして、下記物性を有する標
題化合物7.80gを得た。 TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸=10:2:
1):Rf=0.30。
【0077】実施例3:p−(p−アミジノフェニキシ
カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイル
メチル−N−カルボキシメチルアミド・トリフルオロ酢
酸塩
【化34】
【0078】実施例1で使用したt−ブチルエステル体
の代わりに、参考例17で製造したt−ブチルエステル
体(7.80g)を用いて、実施例1と同様の方法で、下記
物性値を有する標題化合物6.67gを得た。 TLC(酢酸エチル:酢酸:水=3:1:1):Rf=
0.23。 IR(cm-1):ν=3328, 3119, 1736, 1669, 1610, 14
93, 1412, 1301, 1272, 1240, 1212, 1189, 1136, 107
2, 1017。 NMR(CD3OD):δ=8.20(2H,d,J=8Hz), 7.90(2H,d,J
=9Hz), 7.60-7.50(4H,m), 6.75(1H,br.), 4.40-4.15(4
H,m), 2.15(3H,br.s)。
【0079】実験例1:イエダニプロテアーゼに対する
阻害効果(in vitro) 実験方法:イエダニプロテアーゼ(Df−プロテアー
ゼ)をイエダニ(Dermatophagoidesfarinae)の培養抽
出物から、Int. Arch. Allergy Appl. Immunol., 91, 8
0 (1990)記載の方法に従って精製した。精製された酵素
[150units/mg(37℃、pH8)]はリン酸緩
衝溶液(PBS)(1mg/ml)中、−80℃で保存
した。保存した酵素溶液は冷1mM塩酸で希釈してから
使用した。該酵素の活性は、合成基質(Boc−Gln
−Gly−Arg−MCA)を用いて37℃でカワバタ
らの方法[Eur. J. Biochem., 172, 17 (1988)に記載]
に従って蛍光的に決定した。種々の化合物(0〜0.2μ
M)を含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0、188
0μl)に、ジメチルスルホキシドに溶解させた基質
(0〜50μM、100μl)を加えた。1mM塩酸に
溶解させた酵素(1.1nM、20μl)を加えた後、加
水分解の初期値を、380nmで励起し、440nmで
発光させて蛍光分光光度計で測定した。
【0080】各化合物のDf−プロテアーゼに対する阻
害効果は、Df−プロテアーゼに対する各化合物のモル
比を変えることによって評価した。すなわち、Df−プ
ロテアーゼと各化合物の混合物を37℃で1〜3分間培
養し(培養時間は各化合物によって変えた。)、残存酵
素活性を先と同じ条件で測定した。Ki値を Lineweave
r-Burkプロットより求めた。その結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1中の比較化合物X、YおよびZは、以
下に示す化合物である。
【0083】化合物X:特開平6-192085号に記載の化合
物18
【化35】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)安息香酸・
2R−ベンジルオキシカルボニル−1−ピロリジニルア
ミド、
【0084】化合物Y:特開平6-192085号に記載の化合
物19
【化36】 4−[(4−アミジノ−2−メトキシカルボニル)フェ
ノキシカルボニル]安息香酸・N−フェニル−N−エト
キシカルボニルメチルアミド、
【0085】化合物Z:特開平6-192085号に記載の化合
物20
【化37】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
ル桂皮酸・N−[1R−エトキシカルボニル−2−(3
−インドリル)エチル]アミド。─
【0086】Df−プロテアーゼに対してin vitroの系
での阻害効果について、本発明で用いる化合物は特開平
6-192085号明細書に記載されているアミジノフェノール
誘導体に比べて遜色がないことが表1より理解される。
【0087】実験例2:薬物の吸収性 化合物を経口投与した時に、消化管から吸収されて血中
に移行する割合から吸収性を検討することとした。すな
わち、各化合物を経口投与し、一定時間経過後に採血
し、血漿中の化合物の量をトリプシンに対する阻害活性
を指標として測定した。トリプシンに対する阻害活性を
指標として化合物の吸収量を検討する場合には、各化合
物が同程度の阻害活性を有していることが必須の条件で
ある。本発明で用いられる化合物および比較化合物はい
ずれもトリプシンに対してほぼ同程度の阻害活性(IC
50=1×10-7M)を有していることが判っている。
【0088】実験方法:ラット経口投与後の血中トリプ
シン阻害活性(ex vivo) 一夜絶食したwistar系雄性ラット(8週令、210〜2
60g)に対し、薬物を蒸留水に溶解し、100mg/
kg/10mlで経口的に単回投与した。対照群(cont
rol)には蒸留水を投与した。投与後、各動物から0、
0.5、1、3、6、9および24時間後に頸静脈よりク
エン酸採血(3.8%クエン酸ナトリウム:血液=0.1m
l:0.9ml)し、遠心分離(4℃、3000rpm、10mi
n)により血漿を得た。その血漿または蒸留水0.1mlに
2μg/ml トリプシン 0.1mlおよび0.1mM Bo
c−Phe−Scr−Arg−MCA 0.8mlを加え全
量1mlとし、37℃で15分間反応させた。30%酢
酸1mlを加え、反応停止後、蒸留水1mlを加え、遊
離した7−アミノ−4−メチル−クマリン(AMC)の
蛍光を蛍光光度計(Ex=380nm、Em=460n
m)で測定した。その結果を表2に示す。
【0089】
【表2】
【0090】表2の比較化合物X、YおよびZは、実験
例1の表1に記載した化合物と同じものである。表2か
ら、本発明化合物は、特開平6-192085号明細書記載のア
ミジノフェノール誘導体に比べて経口投与時の吸収性が
大幅に改善されていることが判る。詳細に見ると、両者
とも in vitro でのトリプシン阻害活性は同程度であり
ながら、実際に経口投与した際の血中トリプシン阻害活
性(最大阻害%)は、本発明化合物の群では59〜98
%であるのに対し、特開平6-192085号の化合物群では0
〜18.9%であった。すなわち、血中トリプシン阻害活性
の強弱がそのまま吸収性の良し悪しを反映している。こ
のように本発明で用いる化合物は、特開平6-192085号の
化合物と比べて経口投与の吸収性が格段に優れているこ
とが判明した。表1で示したように、ダニプロアテアー
ゼに対する in vitro での阻害効果も遜色がないことか
ら、実際に経口投与したときには、本発明の化合物の方
が比較化合物より格段に優れた治療効果を発揮すること
が容易に推測される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 307/14 C07D 307/14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
    ル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−N−エトキシ
    カルボニルメチルアミド、p−(p−アミジノアニリノ
    カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−N−
    エトキシカルボニルメチルアミド、p−(p−アミジノ
    フェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−ア
    リル−N−カルボキシメチルアミド、p−(p−アミジ
    ノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−
    3−メトキシプロピル−N−カルボキシメチルアミド、
    p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
    ル−桂皮酸・N−4−ピペリジニル−N−カルボキシメ
    チルアミド、p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
    ル)−α−メチル−桂皮酸・N−(オキソラン−2−イ
    ルメチル)−N−カルボキシメチルアミド、p−(p−
    アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸
    ・N−カルバモイルメチル−N−カルボキシメチルアミ
    ド、およびp−(p−アミジノフェノキシカルボニル)
    −α−メチル−桂皮酸・N−エチル−N−カルボキシメ
    チルアミド、それらの非毒性塩、およびそれらの酸付加
    塩から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を有効成分
    として含有するダニアレルギー治療剤。
  2. 【請求項2】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
    ル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−N−エトキシ
    カルボニルメチルアミド、p−(p−アミジノアニリノ
    カルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−N−
    エトキシカルボニルメチルアミド、p−(p−アミジノ
    フェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−ア
    リル−N−カルボキシメチルアミド、p−(p−アミジ
    ノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−
    3−メトキシプロピル−N−カルボキシメチルアミド、
    p−(p−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチ
    ル−桂皮酸・N−4−ピペリジニル−N−カルボキシメ
    チルアミド、p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
    ル)−α−メチル−桂皮酸・N−(オキソラン−2−イ
    ルメチル)−N−カルボキシメチルアミド、p−(p−
    アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸
    ・N−カルバモイルメチル−N−カルボキシメチルアミ
    ド、およびp−(p−アミジノフェノキシカルボニル)
    −α−メチル−桂皮酸・N−エチル−N−カルボキシメ
    チルアミド、それらの非毒性塩、およびそれらの酸付加
    塩から選ばれる1種またはそれ以上の化合物を有効成分
    として含有する経口投与用ダニアレルギー治療剤。
  3. 【請求項3】 有効成分が、p−(p−アミジノフェノ
    キシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−
    N−エトキシカルボニルメチルアミドである請求項1記
    載のダニアレルギー治療剤。
  4. 【請求項4】 有効成分が、p−(p−アミジノフェノ
    キシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−アリル−
    N−エトキシカルボニルメチルアミドである請求項2記
    載の経口投与用ダニアレルギー治療剤。
  5. 【請求項5】 p−(p−アミジノフェノキシカルボニ
    ル)−α−メチル−桂皮酸・N−4−ピペリジニル−N
    −カルボキシメチルアミド、p−(p−アミジノフェノ
    キシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸・N−(オキソ
    ラン−2−イルメチル)−N−カルボキシメチルアミ
    ド、またはp−(p−アミジノフェノキシカルボニル)
    −α−メチル−桂皮酸・N−カルバモイルメチル−N−
    カルボキシメチルアミド、それらの非毒性塩、またはそ
    れらの酸付加塩。
  6. 【請求項6】 式(II) 【化1】 (式中、Rは4−ピペリジル基、オキソラン−2−イル
    メチル基またはカルバモイルメチル基を表わし、t−B
    uはtert−ブチル基を表わす。)で示される化合物のt
    −ブチルエステル基を加水分解することを特徴とする、
    式(I) 【化2】 (式中の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される
    化合物の製造方法。
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