JPH0945504A - Ptcサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造 - Google Patents
Ptcサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造Info
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- JPH0945504A JPH0945504A JP19375095A JP19375095A JPH0945504A JP H0945504 A JPH0945504 A JP H0945504A JP 19375095 A JP19375095 A JP 19375095A JP 19375095 A JP19375095 A JP 19375095A JP H0945504 A JPH0945504 A JP H0945504A
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Landscapes
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- Control Of Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 温度上昇が速く、また、温度復帰能力の高い
PTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造。 【解決手段】 予想使用温度領域において、臨界点以下
の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点よりも
高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使用
温度領域において自己温度調節機能を有している第1物
質と、予想使用温度領域において正の抵抗温度係数を有
し、前記予想使用温度領域において自己温度調節機能を
有している第2物質とからなるPTCサーミスタにおい
て、第1物質と第2物質とを接触させて形成してなる。
また、これら第1物質と第2物質とを具えるヒーター構
造において、第1物質と第2物質とを接触させて、さら
に第1物質と第2物質とが電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなる。
PTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造。 【解決手段】 予想使用温度領域において、臨界点以下
の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点よりも
高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使用
温度領域において自己温度調節機能を有している第1物
質と、予想使用温度領域において正の抵抗温度係数を有
し、前記予想使用温度領域において自己温度調節機能を
有している第2物質とからなるPTCサーミスタにおい
て、第1物質と第2物質とを接触させて形成してなる。
また、これら第1物質と第2物質とを具えるヒーター構
造において、第1物質と第2物質とを接触させて、さら
に第1物質と第2物質とが電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自己温度調節機
能を有するPTC(Positive Temperature Coefficien
t;正温度係数)サーミスタおよびこれを用いたヒータ
ー構造に関する。
能を有するPTC(Positive Temperature Coefficien
t;正温度係数)サーミスタおよびこれを用いたヒータ
ー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】温度上昇にともない抵抗値が増加してい
く、すなわち正の抵抗温度係数を有するPTCサーミス
タのうち、ある特定の温度領域に達すると急峻に抵抗値
の上昇がみられるPTCサーミスタは、自己温度調節機
能を有するヒーターに利用されている。このようなPT
Cサーミスタの例として、文献1:チタバリ系半導体、
エレセラ出版委員会編、1980に開示されているよう
に、チタン酸バリウムを半導体化したセラミック(以
下、PTCセラミック)か、または文献2:特公昭61
−35223に開示されている、結晶性高分子材料(熱
可塑性樹脂)に導電性粒子(導体粉)を混合(分散)さ
せてなるポリマー系物質がよく知られている。PTCセ
ラミックからなるPTCサーミスタは、臨界点(PTC
セラミックの場合、キュリー点)以下の温度では温度上
昇にともない抵抗値が減少していく、すなわち負の抵抗
温度係数(NTC;Negative Temperature Coefficien
t)を有し、臨界点よりも高い温度では正の抵抗温度係
数を有する。また、ポリマー系物質からなるPTCサー
ミスタは、使用温度領域で常に正の抵抗温度係数を有し
ている。詳細には、臨界点(ポリマー系物質の場合はガ
ラス転移点)以下の温度では緩やかなPTC特性を有
し、臨界点以上の温度では急峻なPTC特性を有する。
く、すなわち正の抵抗温度係数を有するPTCサーミス
タのうち、ある特定の温度領域に達すると急峻に抵抗値
の上昇がみられるPTCサーミスタは、自己温度調節機
能を有するヒーターに利用されている。このようなPT
Cサーミスタの例として、文献1:チタバリ系半導体、
エレセラ出版委員会編、1980に開示されているよう
に、チタン酸バリウムを半導体化したセラミック(以
下、PTCセラミック)か、または文献2:特公昭61
−35223に開示されている、結晶性高分子材料(熱
可塑性樹脂)に導電性粒子(導体粉)を混合(分散)さ
せてなるポリマー系物質がよく知られている。PTCセ
ラミックからなるPTCサーミスタは、臨界点(PTC
セラミックの場合、キュリー点)以下の温度では温度上
昇にともない抵抗値が減少していく、すなわち負の抵抗
温度係数(NTC;Negative Temperature Coefficien
t)を有し、臨界点よりも高い温度では正の抵抗温度係
数を有する。また、ポリマー系物質からなるPTCサー
ミスタは、使用温度領域で常に正の抵抗温度係数を有し
ている。詳細には、臨界点(ポリマー系物質の場合はガ
ラス転移点)以下の温度では緩やかなPTC特性を有
し、臨界点以上の温度では急峻なPTC特性を有する。
【0003】PTCサーミスタに電極を設けて適当な電
圧を印加すると、サーミスタ自身の発熱(ジュール熱)
により温度が上昇していき、各材料(物質)の臨界点に
達すると抵抗値が急激に増大する。このため、サーミス
タに流れる電流が制限されて、サーミスタの温度(表面
温度)が一定になり、以後、この温度(安定温度とい
う。)が維持され、自己温度調節機能が発現することに
なる。
圧を印加すると、サーミスタ自身の発熱(ジュール熱)
により温度が上昇していき、各材料(物質)の臨界点に
達すると抵抗値が急激に増大する。このため、サーミス
タに流れる電流が制限されて、サーミスタの温度(表面
温度)が一定になり、以後、この温度(安定温度とい
う。)が維持され、自己温度調節機能が発現することに
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
PTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造に
は、それぞれ以下に示すような問題点があった。
PTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造に
は、それぞれ以下に示すような問題点があった。
【0005】1.PTCセラミックからなるPTCサー
ミスタ PTCセラミックに電極を設けた構造の測定用ヒーター
100を用いて、従来のPTCセラミックからなるPT
Cサーミスタ(以下、セラミックサーミスタ)の特性に
ついて説明する。
ミスタ PTCセラミックに電極を設けた構造の測定用ヒーター
100を用いて、従来のPTCセラミックからなるPT
Cサーミスタ(以下、セラミックサーミスタ)の特性に
ついて説明する。
【0006】図4の(A)は、PTCセラミックからな
る測定用ヒーター(以下、ヒーター)100の概略的な
外観を示す斜視図である。ここでは、W(幅)2.5m
m×L(長さ)25mm×T(高さ)9mmの大きさの
直方体にカットした240℃で安定するセラミックサー
ミスタ(村田製作所製、商品番号B−591)110
の、長手方向の外周面にAgペーストをスクリーン印刷
して電極120aおよび120bを設けた構造のヒータ
ーとした。また、図4の(B)は測定用ヒーター100
を電源に接続した様子を示す概略図であり、ヒーター1
00は断面図で示されている。また、図5の(C)はヒ
ーター100断面の温度分布図であり、電極120aお
よび120bに電圧を印加してセラミックサーミスタを
発熱させ、安定温度に達した後のセラミックサーミスタ
110内の段階的な温度分布を放射温度計により測定し
た。なお、温度段階をハッチングで示してあり、ハッチ
ングの間隔が狭いほど高温であることを示している。
る測定用ヒーター(以下、ヒーター)100の概略的な
外観を示す斜視図である。ここでは、W(幅)2.5m
m×L(長さ)25mm×T(高さ)9mmの大きさの
直方体にカットした240℃で安定するセラミックサー
ミスタ(村田製作所製、商品番号B−591)110
の、長手方向の外周面にAgペーストをスクリーン印刷
して電極120aおよび120bを設けた構造のヒータ
ーとした。また、図4の(B)は測定用ヒーター100
を電源に接続した様子を示す概略図であり、ヒーター1
00は断面図で示されている。また、図5の(C)はヒ
ーター100断面の温度分布図であり、電極120aお
よび120bに電圧を印加してセラミックサーミスタを
発熱させ、安定温度に達した後のセラミックサーミスタ
110内の段階的な温度分布を放射温度計により測定し
た。なお、温度段階をハッチングで示してあり、ハッチ
ングの間隔が狭いほど高温であることを示している。
【0007】また、図5の(A)はセラミックサーミス
タ110の抵抗値の温度依存性を示すグラフであり、横
軸にセラミックサーミスタ110の表面温度(℃)を取
り、縦軸にセラミックサーミスタ110の抵抗値(Ω)
を取って示している。また、図5の(B)は測定用ヒー
ター100への投入電力の温度依存性を示すグラフであ
る。図中、横軸にセラミックサーミスタ110の表面温
度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)(単位はワッ
ト)を取って示している。また、曲線Iはセラミックサ
ーミスタ110の表面温度に対する投入電力(W)を示
し、また、曲線IIはセラミックサーミスタ110から
失われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。ただ
し、Dは放散係数(W(ワット)/℃)、Tはセラミッ
クサーミスタの温度(℃)、Troomはセラミックサーミ
スタ110の室温での温度(℃)を表す符号である。な
お、セラミックサーミスタ110の表面温度はすべてW
2.5mm×L25mmの面(図4の(A))の一方
(ヒーターとして熱を取り出す方)にフィルム状の熱電
対を貼り付けて(図示せず)測定したものである。
タ110の抵抗値の温度依存性を示すグラフであり、横
軸にセラミックサーミスタ110の表面温度(℃)を取
り、縦軸にセラミックサーミスタ110の抵抗値(Ω)
を取って示している。また、図5の(B)は測定用ヒー
ター100への投入電力の温度依存性を示すグラフであ
る。図中、横軸にセラミックサーミスタ110の表面温
度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)(単位はワッ
ト)を取って示している。また、曲線Iはセラミックサ
ーミスタ110の表面温度に対する投入電力(W)を示
し、また、曲線IIはセラミックサーミスタ110から
失われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。ただ
し、Dは放散係数(W(ワット)/℃)、Tはセラミッ
クサーミスタの温度(℃)、Troomはセラミックサーミ
スタ110の室温での温度(℃)を表す符号である。な
お、セラミックサーミスタ110の表面温度はすべてW
2.5mm×L25mmの面(図4の(A))の一方
(ヒーターとして熱を取り出す方)にフィルム状の熱電
対を貼り付けて(図示せず)測定したものである。
【0008】また、図6はヒーターの電極間に電圧を印
加して、時間に対する温度上昇をプロットした時間−温
度曲線である。なお、図中曲線Iはヒーター100の温
度変化を、また、曲線IIは後述するポリマー系物質か
らなるサーミスタを用いたヒーター200の温度変化を
示している。
加して、時間に対する温度上昇をプロットした時間−温
度曲線である。なお、図中曲線Iはヒーター100の温
度変化を、また、曲線IIは後述するポリマー系物質か
らなるサーミスタを用いたヒーター200の温度変化を
示している。
【0009】セラミックサーミスタ110を用いたヒー
ター100は、室温(25±3℃)からキュリー点(キ
ュリー温度ともいう。)160℃までの温度領域では、
セラミックサーミスタ110が自己の発熱(ジュール
熱)によって温度上昇し、その温度上昇と共にそれまで
トラップされていた電子やホールがトラップから解き放
たれて抵抗が下がるため、NTC特性を示す(図5の
(A))。しかし、セラミックサーミスタ110の温度
がキュリー点を越えると、結晶粒界に存在して電子の移
動を邪魔するポテンシャルの山がそれまでよりも高くな
るために、電子がこの山を越えることが難しくなり、抵
抗が急増する。このため、キュリー温度160℃以上の
温度領域では、PTC特性を示す(図5の(A))。こ
のとき、セラミックサーミスタ110の投入電力はW
(T)=V2 /R(T)であるため、セラミックサーミ
スタの投入電力と熱放散量の温度依存性は次のようにな
る。室温(25±3℃)での抵抗値が450Ωと高いた
め、電圧印加初期の投入電力は20W程度であり(図5
の(B))、このため、曲線Iで示すヒーター100の
初期の温度上昇の速度も、後に述べるポリマー系物質か
らなるサーミスタよりも遅い(図6のA部参照)。そし
て、キュリー点160℃まではNTC特性を示すため
に、抵抗値の減少に伴い投入電力は少しずつ増加してい
き、キュリー点で抵抗値は最小(150Ω)に、また、
投入電力は最大(100W)になる。そして、キュリー
点を境に抵抗値が急増するため温度上昇にともない投入
電力は減少していく(図5の(B))。また、熱放散量
は温度上昇にともない緩やかに増加していき、240℃
で投入電力と交わり、温度が安定する(図5の
(B))。こうして電圧印加後5秒程度で安定温度24
0℃に達する(図6)。このとき、セラミック110内
の温度は、中心部にいくほど高温になっており、表面が
最も低い温度を有している(図4の(C))。
ター100は、室温(25±3℃)からキュリー点(キ
ュリー温度ともいう。)160℃までの温度領域では、
セラミックサーミスタ110が自己の発熱(ジュール
熱)によって温度上昇し、その温度上昇と共にそれまで
トラップされていた電子やホールがトラップから解き放
たれて抵抗が下がるため、NTC特性を示す(図5の
(A))。しかし、セラミックサーミスタ110の温度
がキュリー点を越えると、結晶粒界に存在して電子の移
動を邪魔するポテンシャルの山がそれまでよりも高くな
るために、電子がこの山を越えることが難しくなり、抵
抗が急増する。このため、キュリー温度160℃以上の
温度領域では、PTC特性を示す(図5の(A))。こ
のとき、セラミックサーミスタ110の投入電力はW
(T)=V2 /R(T)であるため、セラミックサーミ
スタの投入電力と熱放散量の温度依存性は次のようにな
る。室温(25±3℃)での抵抗値が450Ωと高いた
め、電圧印加初期の投入電力は20W程度であり(図5
の(B))、このため、曲線Iで示すヒーター100の
初期の温度上昇の速度も、後に述べるポリマー系物質か
らなるサーミスタよりも遅い(図6のA部参照)。そし
て、キュリー点160℃まではNTC特性を示すため
に、抵抗値の減少に伴い投入電力は少しずつ増加してい
き、キュリー点で抵抗値は最小(150Ω)に、また、
投入電力は最大(100W)になる。そして、キュリー
点を境に抵抗値が急増するため温度上昇にともない投入
電力は減少していく(図5の(B))。また、熱放散量
は温度上昇にともない緩やかに増加していき、240℃
で投入電力と交わり、温度が安定する(図5の
(B))。こうして電圧印加後5秒程度で安定温度24
0℃に達する(図6)。このとき、セラミック110内
の温度は、中心部にいくほど高温になっており、表面が
最も低い温度を有している(図4の(C))。
【0010】ここで、安定温度に達した後に、さまざま
な外的要因、例えばセラミックサーミスタ110に、温
度の低いものが触れたり風が当たったりする等の原因に
より、熱放散量が増加して表面温度が一時的に下がるこ
とがある。下がったときの温度がセラミック110のキ
ュリー点160℃よりも高い温度のときには、セラミッ
ク110がPTC特性を示す温度領域であるため(図5
の(A))、セラミックサーミスタ110は自ら温度を
回復することができる。しかし、下がった時の温度がこ
のセラミック110のキュリー点よりも低い温度のとき
には、セラミック110がNTC特性を有する温度領域
であるため(図5の(A))、自身では温度復帰するこ
とができない。したがって、高温である中心部(図4の
(C)参照)から熱の伝導を受けて初めて表面の温度が
復帰することになるので、自己温度復帰能力という点で
劣る。
な外的要因、例えばセラミックサーミスタ110に、温
度の低いものが触れたり風が当たったりする等の原因に
より、熱放散量が増加して表面温度が一時的に下がるこ
とがある。下がったときの温度がセラミック110のキ
ュリー点160℃よりも高い温度のときには、セラミッ
ク110がPTC特性を示す温度領域であるため(図5
の(A))、セラミックサーミスタ110は自ら温度を
回復することができる。しかし、下がった時の温度がこ
のセラミック110のキュリー点よりも低い温度のとき
には、セラミック110がNTC特性を有する温度領域
であるため(図5の(A))、自身では温度復帰するこ
とができない。したがって、高温である中心部(図4の
(C)参照)から熱の伝導を受けて初めて表面の温度が
復帰することになるので、自己温度復帰能力という点で
劣る。
【0011】2.ポリマー系物質からなるPTCサーミ
スタおよびこれを用いたヒーター 次に、ポリマー系物質に電極を設けた構造の測定用ヒー
ター200を用いて、従来のポリマー系物質からなるP
TCサーミスタ(以下、ポリマー系サーミスタ)および
これを用いたヒーターの特性について説明する。
スタおよびこれを用いたヒーター 次に、ポリマー系物質に電極を設けた構造の測定用ヒー
ター200を用いて、従来のポリマー系物質からなるP
TCサーミスタ(以下、ポリマー系サーミスタ)および
これを用いたヒーターの特性について説明する。
【0012】図7の(A)は、ポリマー系サーミスタ1
30からなる測定用ヒーター(以下、ヒーター)200
の平面図であり、図7の(B)は図7の(A)をX−X
線で切ったときの断面図である。ここでは、PTCサー
ミスタとして、ポリイミド樹脂(住友ベークライト製、
商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以下の熱膨
張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以上の熱膨
張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉(粉体粒径
0.25ミクロン)を分散させたポリマー系サーミスタ
130を用いた。なお、混合比率はポリイミド樹脂:R
uO2 粉=58:42wt%とした。ヒーター200
は、ポリマー系サーミスタ130をアルミナ基板140
上に設け、さらにポリマー系サーミスタ130の長手方
向の外周面に、通電のための一対の電極150aおよび
150bを設けたものである。そして、電極150aお
よび150bから露出したポリマー系サーミスタ130
の寸法が、W(幅)2.5mm×L(長さ)25mm×
T(厚み)0.5mmとなるようにした(図7の
(B))。次に、ヒーター200の形成方法を簡単に説
明する。ポリイミド樹脂とRuO2 粉とを混合させたポ
リマー物質をアルミナ基板140上に印刷し、その後、
大気中で加熱処理(150℃、1時間)して硬化させ、
ポリマー系サーミスタ130を形成する。その後、Ag
(銀)ペーストをポリマー系サーミスタ130の長手方
向の外周面の一部に印刷して電極150aおよび150
bとしている。
30からなる測定用ヒーター(以下、ヒーター)200
の平面図であり、図7の(B)は図7の(A)をX−X
線で切ったときの断面図である。ここでは、PTCサー
ミスタとして、ポリイミド樹脂(住友ベークライト製、
商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以下の熱膨
張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以上の熱膨
張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉(粉体粒径
0.25ミクロン)を分散させたポリマー系サーミスタ
130を用いた。なお、混合比率はポリイミド樹脂:R
uO2 粉=58:42wt%とした。ヒーター200
は、ポリマー系サーミスタ130をアルミナ基板140
上に設け、さらにポリマー系サーミスタ130の長手方
向の外周面に、通電のための一対の電極150aおよび
150bを設けたものである。そして、電極150aお
よび150bから露出したポリマー系サーミスタ130
の寸法が、W(幅)2.5mm×L(長さ)25mm×
T(厚み)0.5mmとなるようにした(図7の
(B))。次に、ヒーター200の形成方法を簡単に説
明する。ポリイミド樹脂とRuO2 粉とを混合させたポ
リマー物質をアルミナ基板140上に印刷し、その後、
大気中で加熱処理(150℃、1時間)して硬化させ、
ポリマー系サーミスタ130を形成する。その後、Ag
(銀)ペーストをポリマー系サーミスタ130の長手方
向の外周面の一部に印刷して電極150aおよび150
bとしている。
【0013】図8の(A)は用いたポリマー系サーミス
タ130の抵抗値の温度依存性を示すグラフであり、横
軸にポリマー系サーミスタ130の表面温度(℃)を取
り、縦軸にポリマー系サーミスタ130の抵抗値(Ω)
を取って示している。また、図8の(B)は測定用ヒー
ター200への投入電力の温度依存性を示すグラフであ
る。図中、横軸にポリマー系サーミスタ130の表面温
度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)(単位はワッ
ト)を取って示している。また、曲線Iはポリマー系サ
ーミスタ130の表面温度に対する投入電力(W)を示
し、また、曲線IIはポリマー系サーミスタ130から失
われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。Dは放散
係数(W/℃)、Tはポリマー系サーミスタ130の温
度(℃)、Troomはポリマー系サーミスタ130の室温
での温度(℃)を表す符号である。なお、ポリマー系サ
ーミスタ130の表面温度はすべて基板と反対側の面
(図7の(A)参照)にフィルム状の熱電対を貼り付け
て(図示せず)測定したものである。
タ130の抵抗値の温度依存性を示すグラフであり、横
軸にポリマー系サーミスタ130の表面温度(℃)を取
り、縦軸にポリマー系サーミスタ130の抵抗値(Ω)
を取って示している。また、図8の(B)は測定用ヒー
ター200への投入電力の温度依存性を示すグラフであ
る。図中、横軸にポリマー系サーミスタ130の表面温
度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)(単位はワッ
ト)を取って示している。また、曲線Iはポリマー系サ
ーミスタ130の表面温度に対する投入電力(W)を示
し、また、曲線IIはポリマー系サーミスタ130から失
われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。Dは放散
係数(W/℃)、Tはポリマー系サーミスタ130の温
度(℃)、Troomはポリマー系サーミスタ130の室温
での温度(℃)を表す符号である。なお、ポリマー系サ
ーミスタ130の表面温度はすべて基板と反対側の面
(図7の(A)参照)にフィルム状の熱電対を貼り付け
て(図示せず)測定したものである。
【0014】ポリマー系サーミスタ130は、次に示す
ような特性により自己温度調節をする。電圧印加前の室
温(25±3℃)においては、樹脂中に分散されたRu
O2粉が互いに接触しているため、複数の抵抗ネットワ
ーク(電流路)が形成されている。一定電圧100Vを
印加すると、ガラス転移点(ガラス転移温度ともい
う。)228℃以下の温度領域では、熱膨張係数が10
0×10-6/℃と小さく、抵抗値の増加が低く抑えられ
ているため、緩やかなPTC特性を示す(図8の
(A))。また、ガラス転移点228℃を境に樹脂の熱
膨張係数が急激に増加する(3000×10-6/℃)た
め、ガラス転移点以上の温度領域では、RuO2 粉体間
の接触(抵抗ネットワーク)が絶たれ始め、これにより
電流路の数が減少する。このため、抵抗値が急激に増加
し、顕著なPTC特性がみられる。このため、サーミス
タに流れる電流が制限されて、温度が安定する(図
7)。このとき、ヒーター200への投入電力とポリマ
ー系サーミスタ130から失われた熱放散量の温度依存
性は、次のようになる。ヒーター200の室温(25±
3℃)における抵抗値がセラミックサーミスタに比べて
低い(100Ω)ため、電圧印加初期の投入電力値は高
い(100W)。そして、温度上昇と共に減少してい
く。詳細には、樹脂のガラス転移点228℃までの温度
領域よりも、ガラス転移点228℃からの温度領域の方
が減少が顕著である。そして、電圧を印加して約6秒後
に250℃付近で投入電力と熱放散量が等しくなる(図
8の(B))ために温度が安定する(図6)。ここで、
安定温度に達した後に、すでに述べてあるように一時的
にサーミスタ温度の低下がおこるとき、ポリマー系サー
ミスタの場合はガラス転移温度以下の温度領域まで下が
ってもPTC特性を有しているために自身で温度復帰す
る能力がある。しかし、ポリマー系サーミスタは、温度
の上昇速度がセラミックサーミスタに比べて遅い(図6
のB部参照)という欠点がある。これは、100℃から
200℃の温度領域でセラミックサーミスタに比べて投
入電力が小さい(図5の(B)および図8の(B)参
照)ことと、ポリマー系サーミスタはヒーター200の
ように、一般にアルミナ基板上にスクリーン印刷法等に
より印刷して設けられるため、基板に熱(サーミスタが
温度上昇するために費された熱エネルギ)が吸収されて
しまうことに起因する。
ような特性により自己温度調節をする。電圧印加前の室
温(25±3℃)においては、樹脂中に分散されたRu
O2粉が互いに接触しているため、複数の抵抗ネットワ
ーク(電流路)が形成されている。一定電圧100Vを
印加すると、ガラス転移点(ガラス転移温度ともい
う。)228℃以下の温度領域では、熱膨張係数が10
0×10-6/℃と小さく、抵抗値の増加が低く抑えられ
ているため、緩やかなPTC特性を示す(図8の
(A))。また、ガラス転移点228℃を境に樹脂の熱
膨張係数が急激に増加する(3000×10-6/℃)た
め、ガラス転移点以上の温度領域では、RuO2 粉体間
の接触(抵抗ネットワーク)が絶たれ始め、これにより
電流路の数が減少する。このため、抵抗値が急激に増加
し、顕著なPTC特性がみられる。このため、サーミス
タに流れる電流が制限されて、温度が安定する(図
7)。このとき、ヒーター200への投入電力とポリマ
ー系サーミスタ130から失われた熱放散量の温度依存
性は、次のようになる。ヒーター200の室温(25±
3℃)における抵抗値がセラミックサーミスタに比べて
低い(100Ω)ため、電圧印加初期の投入電力値は高
い(100W)。そして、温度上昇と共に減少してい
く。詳細には、樹脂のガラス転移点228℃までの温度
領域よりも、ガラス転移点228℃からの温度領域の方
が減少が顕著である。そして、電圧を印加して約6秒後
に250℃付近で投入電力と熱放散量が等しくなる(図
8の(B))ために温度が安定する(図6)。ここで、
安定温度に達した後に、すでに述べてあるように一時的
にサーミスタ温度の低下がおこるとき、ポリマー系サー
ミスタの場合はガラス転移温度以下の温度領域まで下が
ってもPTC特性を有しているために自身で温度復帰す
る能力がある。しかし、ポリマー系サーミスタは、温度
の上昇速度がセラミックサーミスタに比べて遅い(図6
のB部参照)という欠点がある。これは、100℃から
200℃の温度領域でセラミックサーミスタに比べて投
入電力が小さい(図5の(B)および図8の(B)参
照)ことと、ポリマー系サーミスタはヒーター200の
ように、一般にアルミナ基板上にスクリーン印刷法等に
より印刷して設けられるため、基板に熱(サーミスタが
温度上昇するために費された熱エネルギ)が吸収されて
しまうことに起因する。
【0015】このため、温度上昇が速く、かつ温度復帰
能力にも優れたPTCサーミスタが望まれている。
能力にも優れたPTCサーミスタが望まれている。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、この発明のP
TCサーミスタによれば、以下に示す第1物質および第
2物質を接触させて形成してなることを特徴としてい
る。
TCサーミスタによれば、以下に示す第1物質および第
2物質を接触させて形成してなることを特徴としてい
る。
【0017】1.予想使用温度領域において、臨界点以
下の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使
用温度領域において自己温度調節機能を有している第1
物質。
下の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使
用温度領域において自己温度調節機能を有している第1
物質。
【0018】2.予想使用温度領域において正の抵抗温
度係数を有し、かつ予想使用温度領域において自己温度
調節機能を有している第2物質。
度係数を有し、かつ予想使用温度領域において自己温度
調節機能を有している第2物質。
【0019】上述の第1物質としては、チタン酸バリウ
ムを半導体化したセラミックが挙げられる。第1物質と
して上述の条件を満たしていれば、例えば(Ba1-y S
ry)TiO3 (y>0)、(Ba1-x Pbx )TiO3
(x>0)等の適当な材料から選べば良い。また、第
2物質としては、結晶性高分子材料であるポリアミド等
の熱可塑性樹脂に、金属粉、酸化物、カーボンブラック
等の導体粉(導電性粒子)を混合させた複合材料からな
るポリマー系サーミスタが挙げられる。熱可塑性樹脂
は、安定温度を含む予想使用温度領域で分解しない材料
がよい。また、同様に導体粉は予想使用温度領域の安定
温度以下の温度で酸化したり、樹脂と反応したりするこ
とのない材料がよい。また、第1物質と第2物質を接触
させて形成するには、例えば第1物質上に第2物質をス
クリーン印刷により設ける等、好適な方法で形成すれば
良い。なお、熱を取り出すのは第2物質側とする。
ムを半導体化したセラミックが挙げられる。第1物質と
して上述の条件を満たしていれば、例えば(Ba1-y S
ry)TiO3 (y>0)、(Ba1-x Pbx )TiO3
(x>0)等の適当な材料から選べば良い。また、第
2物質としては、結晶性高分子材料であるポリアミド等
の熱可塑性樹脂に、金属粉、酸化物、カーボンブラック
等の導体粉(導電性粒子)を混合させた複合材料からな
るポリマー系サーミスタが挙げられる。熱可塑性樹脂
は、安定温度を含む予想使用温度領域で分解しない材料
がよい。また、同様に導体粉は予想使用温度領域の安定
温度以下の温度で酸化したり、樹脂と反応したりするこ
とのない材料がよい。また、第1物質と第2物質を接触
させて形成するには、例えば第1物質上に第2物質をス
クリーン印刷により設ける等、好適な方法で形成すれば
良い。なお、熱を取り出すのは第2物質側とする。
【0020】上述のサーミスタ構造をとると、次のよう
な作用がある。理解を容易にするために、第1物質をす
でに述べてあるセラミックサーミスタ110とし、第2
物質として同じく既述のポリマー系サーミスタ130を
用いたものとして説明する。このセラミックサーミスタ
110上にポリマー系サーミスタ130をスクリーン印
刷してこの発明のPTCサーミスタを形成したとする
と、第2物質側においては従来熱を奪われていた基板の
代わりに発熱体である第1物質が基板となっているた
め、熱放散量(D(T−Troom))が従来よりも減少す
る。このため、第2物質の温度上昇速度は、単体で用い
る場合よりも速くなる。
な作用がある。理解を容易にするために、第1物質をす
でに述べてあるセラミックサーミスタ110とし、第2
物質として同じく既述のポリマー系サーミスタ130を
用いたものとして説明する。このセラミックサーミスタ
110上にポリマー系サーミスタ130をスクリーン印
刷してこの発明のPTCサーミスタを形成したとする
と、第2物質側においては従来熱を奪われていた基板の
代わりに発熱体である第1物質が基板となっているた
め、熱放散量(D(T−Troom))が従来よりも減少す
る。このため、第2物質の温度上昇速度は、単体で用い
る場合よりも速くなる。
【0021】図9は、この発明のPTCサーミスタ10
内の温度分布を模式的に示す断面図であり、図4の
(C)に倣って示したものである。PTCサーミスタ1
0に電圧を印加して、表面温度が安定温度に達したとき
のサーミスタ10内の温度分布を、ハッチングの幅で示
してある。なお、ハッチングの幅が狭い方が高温である
ことを示している。なお、サーミスタ10は、第1物質
としてセラミックサーミスタ110上に第2物質として
ポリマー系サーミスタ(薄膜)130をスクリーン印刷
により設けたものとする。セラミックサーミスタ内の温
度分布は、単体の場合、高温部が中心部分に存在する
(図4の(C))のに対し、本発明のサーミスタにおい
ては、第1物質(セラミックサーミスタ)110に発熱
体である第2物質(ポリマー系サーミスタ)が接触して
存在することで、第2物質の存在する表面からの第1物
質(セラミックサーミスタ)の熱放散がほとんどなくな
るため、第1物質(セラミックサーミスタ)110内の
高温部分は、第2物質側に偏る(図9)。
内の温度分布を模式的に示す断面図であり、図4の
(C)に倣って示したものである。PTCサーミスタ1
0に電圧を印加して、表面温度が安定温度に達したとき
のサーミスタ10内の温度分布を、ハッチングの幅で示
してある。なお、ハッチングの幅が狭い方が高温である
ことを示している。なお、サーミスタ10は、第1物質
としてセラミックサーミスタ110上に第2物質として
ポリマー系サーミスタ(薄膜)130をスクリーン印刷
により設けたものとする。セラミックサーミスタ内の温
度分布は、単体の場合、高温部が中心部分に存在する
(図4の(C))のに対し、本発明のサーミスタにおい
ては、第1物質(セラミックサーミスタ)110に発熱
体である第2物質(ポリマー系サーミスタ)が接触して
存在することで、第2物質の存在する表面からの第1物
質(セラミックサーミスタ)の熱放散がほとんどなくな
るため、第1物質(セラミックサーミスタ)110内の
高温部分は、第2物質側に偏る(図9)。
【0022】この結果、温度安定期に入った後に、外的
要因により熱放散が増大して一時的にサーミスタの表面
温度が臨界点以下まで下がったとしても、 1)第2物質のPTC特性によりサーミスタに流れる電
流が増加し、自己温度復帰する。 2)第1物質内の、第2物質寄りの高温領域から熱が伝
導する。 ことにより、温度復帰能力の向上が期待できる。
要因により熱放散が増大して一時的にサーミスタの表面
温度が臨界点以下まで下がったとしても、 1)第2物質のPTC特性によりサーミスタに流れる電
流が増加し、自己温度復帰する。 2)第1物質内の、第2物質寄りの高温領域から熱が伝
導する。 ことにより、温度復帰能力の向上が期待できる。
【0023】また、本発明のPTCサーミスタにおい
て、第1物質および第2物質の安定温度が同一または近
似となるように第1および第2物質の材料を設定する
と、温度の低い方の物質に熱が吸収されることがないと
いう点で好ましい。例えば第1物質を240℃で安定す
るセラミック(村田製作所製、商品番号B−591)と
したとき、第2物質を、ポリイミド樹脂(住友ベークラ
イト製、商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以
下の熱膨張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以
上の熱膨張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉
(粉体粒径0.25ミクロン)を58:42(wt%)
の混合比率となるように混合させたポリマー系サーミス
タにすると、第2物質の安定温度は約250℃となり、
第1物質の安定温度と近似となる。
て、第1物質および第2物質の安定温度が同一または近
似となるように第1および第2物質の材料を設定する
と、温度の低い方の物質に熱が吸収されることがないと
いう点で好ましい。例えば第1物質を240℃で安定す
るセラミック(村田製作所製、商品番号B−591)と
したとき、第2物質を、ポリイミド樹脂(住友ベークラ
イト製、商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以
下の熱膨張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以
上の熱膨張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉
(粉体粒径0.25ミクロン)を58:42(wt%)
の混合比率となるように混合させたポリマー系サーミス
タにすると、第2物質の安定温度は約250℃となり、
第1物質の安定温度と近似となる。
【0024】次に、この出願のヒーター構造によれば、
上述した第1物質と第2物質とを接触させて、さらにこ
れら第1および第2物質が電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなることを特徴とする。第1および
第2物質を直列に接続すると、印加される電圧が第1お
よび第2物質の抵抗値の比によって分配されるため、ヒ
ーターの温度の立ち上がりが悪くなる。したがって、第
1物質と第2物質とを並列に接続し、両物質への印加電
圧を等しくする。また、ヒーターとして熱を取り出す面
を、第2物質側にする。これは、高温部が図9に示され
るように第2物質側に偏るためである。
上述した第1物質と第2物質とを接触させて、さらにこ
れら第1および第2物質が電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなることを特徴とする。第1および
第2物質を直列に接続すると、印加される電圧が第1お
よび第2物質の抵抗値の比によって分配されるため、ヒ
ーターの温度の立ち上がりが悪くなる。したがって、第
1物質と第2物質とを並列に接続し、両物質への印加電
圧を等しくする。また、ヒーターとして熱を取り出す面
を、第2物質側にする。これは、高温部が図9に示され
るように第2物質側に偏るためである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態につき説明をする。各図は、発明が理解でき
る程度に、各構成成分の大きさ、形状および位置関係等
を概略的に示してあるにすぎず、したがってこの発明は
図示例にのみ限定されるものではないことは付記してお
く。また、断面を示すハッチング等は一部分を除き省略
する。なお、本発明のPTCサーミスタ10とこれを用
いたヒーター20の実施の形態の説明を同時に行う。
実施の形態につき説明をする。各図は、発明が理解でき
る程度に、各構成成分の大きさ、形状および位置関係等
を概略的に示してあるにすぎず、したがってこの発明は
図示例にのみ限定されるものではないことは付記してお
く。また、断面を示すハッチング等は一部分を除き省略
する。なお、本発明のPTCサーミスタ10とこれを用
いたヒーター20の実施の形態の説明を同時に行う。
【0026】図1の(A)および(B)はこの発明の実
施の形態を説明するための概略的な説明図である。特
に、図1の(A)は、ヒーター20の外観を概略的に示
す斜視図であり、図1の(B)は、本発明のPTCサー
ミスタに電極を設けて本発明のヒーター構造をなすヒー
ター20を、電気回路に接続した様子を示している。な
お、図1の(B)に示されるヒーター20は、図1の
(A)のヒーター20を破線部分で切断したときの断面
図である。
施の形態を説明するための概略的な説明図である。特
に、図1の(A)は、ヒーター20の外観を概略的に示
す斜視図であり、図1の(B)は、本発明のPTCサー
ミスタに電極を設けて本発明のヒーター構造をなすヒー
ター20を、電気回路に接続した様子を示している。な
お、図1の(B)に示されるヒーター20は、図1の
(A)のヒーター20を破線部分で切断したときの断面
図である。
【0027】この発明のPTCサーミスタによれば、予
想使用温度領域において、臨界点以下の温度では負の抵
抗温度係数を有し、かつ臨界点よりも高い温度では正の
抵抗温度係数を有し、さらに予想使用温度領域において
自己温度調節機能を有している第1物質と、予想使用温
度領域において正の抵抗温度係数を有し、かつ予想使用
温度領域において自己温度調節機能を有している第2物
質とからなるPTCサーミスタにおいて、第1物質と第
2物質とを接触させて形成してなる。
想使用温度領域において、臨界点以下の温度では負の抵
抗温度係数を有し、かつ臨界点よりも高い温度では正の
抵抗温度係数を有し、さらに予想使用温度領域において
自己温度調節機能を有している第1物質と、予想使用温
度領域において正の抵抗温度係数を有し、かつ予想使用
温度領域において自己温度調節機能を有している第2物
質とからなるPTCサーミスタにおいて、第1物質と第
2物質とを接触させて形成してなる。
【0028】また、この発明のヒーター構造によれば、
上述の特性を有する第1物質と第2物質とを具えるヒー
ター構造において、第1物質と第2物質とを接触させ
て、さらにこれら第1および第2物質が電気的に並列回
路を形成するように電極を設けてなる。
上述の特性を有する第1物質と第2物質とを具えるヒー
ター構造において、第1物質と第2物質とを接触させ
て、さらにこれら第1および第2物質が電気的に並列回
路を形成するように電極を設けてなる。
【0029】このため、上述の特性を有する第1物質の
材料として、例えば、240℃で安定するセラミック
(村田製作所製、商品番号B−591)を用い、第2物
質の材料としては例えばポリイミド樹脂(住友ベークラ
イト製、商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以
下の熱膨張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以
上の熱膨張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉
(粉体粒径0.25ミクロン)を分散させたポリマー系
物質(混合比率はポリイミド樹脂:RuO2 粉=58:
42wt%)を用いる。なお、ここで第2物質を前記の
材料にしたのは用いる第1物質と安定温度を近似とし、
互いに熱を奪われることがないようにするためである。
このため、第1物質と第2物質との安定温度を同一また
は近似とした方がサーミスタの温度上昇速度の向上が期
待できる。第1物質および第2物質の特性から、予想使
用温度領域は室温(25±3℃)におけるサーミスタ自
身の温度から300℃以内であると考えられる。
材料として、例えば、240℃で安定するセラミック
(村田製作所製、商品番号B−591)を用い、第2物
質の材料としては例えばポリイミド樹脂(住友ベークラ
イト製、商品番号CRC−7030;ガラス転移温度以
下の熱膨張係数100×10-6/℃、ガラス転移温度以
上の熱膨張係数3000×10-6/℃)にRuO2 粉
(粉体粒径0.25ミクロン)を分散させたポリマー系
物質(混合比率はポリイミド樹脂:RuO2 粉=58:
42wt%)を用いる。なお、ここで第2物質を前記の
材料にしたのは用いる第1物質と安定温度を近似とし、
互いに熱を奪われることがないようにするためである。
このため、第1物質と第2物質との安定温度を同一また
は近似とした方がサーミスタの温度上昇速度の向上が期
待できる。第1物質および第2物質の特性から、予想使
用温度領域は室温(25±3℃)におけるサーミスタ自
身の温度から300℃以内であると考えられる。
【0030】まず、この発明のPTCサーミスタの形態
の例を、形成方法と同時に説明する。上述のセラミック
をW(幅)2.5mm×L(長さ)25mm×T(高
さ)9mmの大きさの直方体にカットしたものを第1物
質11として用意する。第1物質11の長手方向の外周
に、Niメッキをした後、Agペーストをスクリーン印
刷する。その後、第1物質11の、W2.5mm×L2
5mmの大きさの二つの面の一方の面上に、第2物質材
料を約0.3〜1.0mmの厚さとなるようにスクリー
ン印刷する。その後、大気中で加熱処理(150℃、1
時間)して硬化させ、第2物質13を形成する。その
後、第2物質13の長手方向の外周にもAgペーストを
スクリーン印刷し、Agペーストを乾燥させて発明の条
件を満たす構造のヒーター20が完成する(図1の
(A)および(B))。ここで、第1物質の側面のAg
ペーストと第2物質の側面のAgペーストとは接触して
いるので、図において両方に共通した電極12aおよび
12bとして示す(図1の(A)および(B))。以上
のようにして形成されたヒーター20を外部回路と接続
して並列回路を形成する。
の例を、形成方法と同時に説明する。上述のセラミック
をW(幅)2.5mm×L(長さ)25mm×T(高
さ)9mmの大きさの直方体にカットしたものを第1物
質11として用意する。第1物質11の長手方向の外周
に、Niメッキをした後、Agペーストをスクリーン印
刷する。その後、第1物質11の、W2.5mm×L2
5mmの大きさの二つの面の一方の面上に、第2物質材
料を約0.3〜1.0mmの厚さとなるようにスクリー
ン印刷する。その後、大気中で加熱処理(150℃、1
時間)して硬化させ、第2物質13を形成する。その
後、第2物質13の長手方向の外周にもAgペーストを
スクリーン印刷し、Agペーストを乾燥させて発明の条
件を満たす構造のヒーター20が完成する(図1の
(A)および(B))。ここで、第1物質の側面のAg
ペーストと第2物質の側面のAgペーストとは接触して
いるので、図において両方に共通した電極12aおよび
12bとして示す(図1の(A)および(B))。以上
のようにして形成されたヒーター20を外部回路と接続
して並列回路を形成する。
【0031】図2は、以上のようにして形成されたヒー
ター20を電源と接続して一定電圧100Vを印加した
ときの、第2物質13の表面(ヒーターとして熱を取り
出す面)の温度の時間変化を示すグラフであり、曲線I
で示してある。図中、曲線IIはセラミックサーミスタ
(第1物質)を単体で用いたときの、また、曲線III
は第2物質を単体で用いたときの、それぞれ温度の時間
変化を示し、曲線Iと比較対照している。また、図3
は、ヒーター20への投入電力の温度依存性を示すグラ
フであり、図中、横軸にサーミスタ10の熱取り出し面
の表面温度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)を取っ
て示している。そして、曲線Iはサーミスタ10の表面
温度に対する投入電力を示し、直線IIはサーミスタ1
0から失われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。
ター20を電源と接続して一定電圧100Vを印加した
ときの、第2物質13の表面(ヒーターとして熱を取り
出す面)の温度の時間変化を示すグラフであり、曲線I
で示してある。図中、曲線IIはセラミックサーミスタ
(第1物質)を単体で用いたときの、また、曲線III
は第2物質を単体で用いたときの、それぞれ温度の時間
変化を示し、曲線Iと比較対照している。また、図3
は、ヒーター20への投入電力の温度依存性を示すグラ
フであり、図中、横軸にサーミスタ10の熱取り出し面
の表面温度(℃)を取り、縦軸に投入電力(W)を取っ
て示している。そして、曲線Iはサーミスタ10の表面
温度に対する投入電力を示し、直線IIはサーミスタ1
0から失われた熱放散量(D(T−Troom))を示す。
【0032】第1物質単体の抵抗値の温度依存性は、臨
界点(キュリー点)160℃までの温度領域ではNTC
特性を示し、臨界点以上の温度領域ではPTC特性を示
す(図5の(A))。また、第2物質単体の抵抗値の温
度依存性は、臨界点(ガラス転移点)228℃までの温
度領域では緩やかなPTC特性を示し、臨界点以上の温
度領域では急峻なPTC特性を示す。ここで、この発明
のヒーター構造によれば、第2物質13側から熱を取り
出すようにすると、室温における抵抗値が低い(100
Ω)第2物質13の影響により、初期の投入電力は第2
物質単体と同様に100Wと大きい(図3)。また、第
1物質11が発熱体であり、第2物質13の熱を奪うこ
とがないため(第1物質11上に発熱体である第2物質
13を接触して形成してあるため(図1の(A)および
(B))、第2物質13を形成してある表面から第1物
質への熱放散量が従来と比較(図5の(B)、図8の
(B))して非常に小さくなる(図3)。)、温度の立
ち上がりが速く、温度上昇速度も、第1物質および第2
物質を単体で用いたときよりも大きい(図2)。こうし
て、ヒーター20への投入電力は徐々に減少していき、
電圧を印加して約2.3秒後に270℃付近でヒーター
20から失われた熱放散量と交わり(図3)、温度が安
定する(図2)。この発明のヒーター構造を取り、第2
物質13側から熱を取り出せば、安定温度に達した後に
一時的に熱取り出し側の表面温度が臨界点以下まで下が
ったとしても、第2物質13の特性によりヒーター表面
は自己温度復帰できる。また、第1物質11の、第2物
質寄りの高温領域からの熱伝導によって、温度復帰能力
の向上が期待できる。
界点(キュリー点)160℃までの温度領域ではNTC
特性を示し、臨界点以上の温度領域ではPTC特性を示
す(図5の(A))。また、第2物質単体の抵抗値の温
度依存性は、臨界点(ガラス転移点)228℃までの温
度領域では緩やかなPTC特性を示し、臨界点以上の温
度領域では急峻なPTC特性を示す。ここで、この発明
のヒーター構造によれば、第2物質13側から熱を取り
出すようにすると、室温における抵抗値が低い(100
Ω)第2物質13の影響により、初期の投入電力は第2
物質単体と同様に100Wと大きい(図3)。また、第
1物質11が発熱体であり、第2物質13の熱を奪うこ
とがないため(第1物質11上に発熱体である第2物質
13を接触して形成してあるため(図1の(A)および
(B))、第2物質13を形成してある表面から第1物
質への熱放散量が従来と比較(図5の(B)、図8の
(B))して非常に小さくなる(図3)。)、温度の立
ち上がりが速く、温度上昇速度も、第1物質および第2
物質を単体で用いたときよりも大きい(図2)。こうし
て、ヒーター20への投入電力は徐々に減少していき、
電圧を印加して約2.3秒後に270℃付近でヒーター
20から失われた熱放散量と交わり(図3)、温度が安
定する(図2)。この発明のヒーター構造を取り、第2
物質13側から熱を取り出せば、安定温度に達した後に
一時的に熱取り出し側の表面温度が臨界点以下まで下が
ったとしても、第2物質13の特性によりヒーター表面
は自己温度復帰できる。また、第1物質11の、第2物
質寄りの高温領域からの熱伝導によって、温度復帰能力
の向上が期待できる。
【0033】この発明は例示の形態にのみ限定されるも
のではないことは明らかである。例えば、発明の形態に
例示の第1および第2物質は、安定温度が240℃のも
のに設定したために、上述の材料の組み合わせとした
が、各々の材料およびこれらの組み合わせはこれらに限
らず、使用温度領域の違いや用途により適当なものとで
きる。
のではないことは明らかである。例えば、発明の形態に
例示の第1および第2物質は、安定温度が240℃のも
のに設定したために、上述の材料の組み合わせとした
が、各々の材料およびこれらの組み合わせはこれらに限
らず、使用温度領域の違いや用途により適当なものとで
きる。
【0034】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明のPTCサーミスタによれば、以下に示す第1物
質および第2物質を接触させて形成してなる。
の発明のPTCサーミスタによれば、以下に示す第1物
質および第2物質を接触させて形成してなる。
【0035】1.予想使用温度領域において、臨界点以
下の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使
用温度領域において自己温度調節機能を有している第1
物質。
下の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに予想使
用温度領域において自己温度調節機能を有している第1
物質。
【0036】2.予想使用温度領域において正の抵抗温
度係数を有し、かつ予想使用温度領域において自己温度
調節機能を有している第2物質。
度係数を有し、かつ予想使用温度領域において自己温度
調節機能を有している第2物質。
【0037】このように、発熱体である第1物質と第2
物質とが接触しているため、互いに熱が奪われたりする
おそれが少なく、また、接触面からの熱放散がほとんど
みられないため、温度上昇が速い。また、温度安定期に
入った後に、外的要因により熱放散量が増大して一時的
にサーミスタの表面温度が臨界点以下まで下がっても、 1)第2物質のPTC特性によりサーミスタに流れる電
流が増加し、自己温度復帰する。 2)第1物質内の、第2物質寄りの高温領域から熱が伝
導する。 ことにより、温度復帰能力の向上が期待できる。
物質とが接触しているため、互いに熱が奪われたりする
おそれが少なく、また、接触面からの熱放散がほとんど
みられないため、温度上昇が速い。また、温度安定期に
入った後に、外的要因により熱放散量が増大して一時的
にサーミスタの表面温度が臨界点以下まで下がっても、 1)第2物質のPTC特性によりサーミスタに流れる電
流が増加し、自己温度復帰する。 2)第1物質内の、第2物質寄りの高温領域から熱が伝
導する。 ことにより、温度復帰能力の向上が期待できる。
【0038】次に、この出願のヒーター構造によれば、
上述した第1物質と第2物質とを接触させて、さらにこ
れら第1および第2物質が電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなることを特徴とする。このため、
両物質への印加電圧が等しくなり、ヒーターの温度の立
ち上がりを悪くすることがない。
上述した第1物質と第2物質とを接触させて、さらにこ
れら第1および第2物質が電気的に並列回路を形成する
ように電極を設けてなることを特徴とする。このため、
両物質への印加電圧が等しくなり、ヒーターの温度の立
ち上がりを悪くすることがない。
【0039】したがって、温度上昇が速く、復帰能力の
高いPTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造
とすることができる。
高いPTCサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造
とすることができる。
【図1】(A)および(B)はこの発明の実施の形態を
説明するための概略的な説明図である。
説明するための概略的な説明図である。
【図2】発明のヒーターの温度−時間特性を、第1物質
および第2物質単体の温度−時間特性と比較して示すグ
ラフである。
および第2物質単体の温度−時間特性と比較して示すグ
ラフである。
【図3】ヒーターへの投入電力の温度依存性を示すグラ
フである。
フである。
【図4】(A)は、測定用ヒーター(PTCセラミッ
ク)の概略的な外観を示す斜視図、(B)は測定用ヒー
ターを電源に接続した様子を示す概略図、(C)はセラ
ミックサーミスタ内の温度分布図である。
ク)の概略的な外観を示す斜視図、(B)は測定用ヒー
ターを電源に接続した様子を示す概略図、(C)はセラ
ミックサーミスタ内の温度分布図である。
【図5】(A)はセラミックサーミスタの抵抗値の温度
依存性を示すグラフであり、(B)は測定用ヒーターへ
の投入電力の温度依存性を示すグラフである。
依存性を示すグラフであり、(B)は測定用ヒーターへ
の投入電力の温度依存性を示すグラフである。
【図6】従来のヒーターの温度−時間特性を示したグラ
フである。
フである。
【図7】(A)は、測定用ヒーター(ポリマー系物質)
の平面図であり、(B)は(A)をX−X線で切ったと
きの断面図である。
の平面図であり、(B)は(A)をX−X線で切ったと
きの断面図である。
【図8】(A)はポリマー系サーミスタの抵抗値の温度
依存性を示すグラフであり、(B)は測定用ヒーターへ
の投入電力の温度依存性を示すグラフである。
依存性を示すグラフであり、(B)は測定用ヒーターへ
の投入電力の温度依存性を示すグラフである。
【図9】この発明のPTCサーミスタ内の温度分布を模
式的に示す断面図である。
式的に示す断面図である。
10:PTCサーミスタ 11:第1物質 12a、12b:電極 13:第2物質 20:ヒーター 100:測定用ヒーター(PTCセラミック) 110:セラミックサーミスタ 120a、120b:電極 130:ポリマー系サーミスタ 140:アルミナ基板 150a、150b:電極 200:測定用ヒーター(ポリマー系物質)
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図9】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
Claims (5)
- 【請求項1】 予想使用温度領域において、臨界点以下
の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ該臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに前記予
想使用温度領域において自己温度調節機能を有している
第1物質と、前記予想使用温度領域において正の抵抗温
度係数を有し、かつ前記予想使用温度領域において自己
温度調節機能を有している第2物質とからなるPTCサ
ーミスタにおいて、前記第1物質と第2物質とを接触さ
せて形成してなることを特徴とするPTCサーミスタ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のPTCサーミスタにお
いて、前記第1物質および第2物質の安定温度が同一ま
たは近似となるように該第1および第2物質の材料を設
定したことを特徴とするPTCサーミスタ。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のPTCサーミ
スタにおいて、前記第1物質を、チタン酸バリウムを半
導体化したセラミックとし、前記第2物質を、結晶性高
分子材料に導電性粒子を混合させてなるポリマー系物質
としたことを特徴とするPTCサーミスタ。 - 【請求項4】 請求項3に記載のPTCサーミスタにお
いて、前記第1物質を240℃で安定するセラミックと
し、前記第2物質を、ポリイミド樹脂にRuO2 粉を5
8:42(wt%)の混合比率となるように混合させた
ポリマー系物質としたことを特徴とするPTCサーミス
タ。 - 【請求項5】 予想使用温度領域において、臨界点以下
の温度では負の抵抗温度係数を有し、かつ該臨界点より
も高い温度では正の抵抗温度係数を有し、さらに前記予
想使用温度領域において自己温度調節機能を有している
第1物質と、前記予想使用温度領域において正の抵抗温
度係数を有し、かつ前記予想使用温度領域において自己
温度調節機能を有している第2物質とを具えるヒーター
構造において、前記第1物質と第2物質とを接触させ
て、さらにこれら第1および第2物質が電気的に並列回
路を形成するように電極を設けてなることを特徴とする
ヒーター構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19375095A JPH0945504A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Ptcサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19375095A JPH0945504A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Ptcサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0945504A true JPH0945504A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16313197
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19375095A Withdrawn JPH0945504A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Ptcサーミスタおよびこれを用いたヒーター構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0945504A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015150889A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-24 | 昭生 荒木 | 熱変色性インクの加熱装置。 |
| JP2017100460A (ja) * | 2017-02-16 | 2017-06-08 | 昭生 荒木 | 熱変色性インクの字消し修正具 |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP19375095A patent/JPH0945504A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015150889A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-24 | 昭生 荒木 | 熱変色性インクの加熱装置。 |
| JP2017100460A (ja) * | 2017-02-16 | 2017-06-08 | 昭生 荒木 | 熱変色性インクの字消し修正具 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |