JPH0948700A - Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法 - Google Patents

Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法

Info

Publication number
JPH0948700A
JPH0948700A JP23304595A JP23304595A JPH0948700A JP H0948700 A JPH0948700 A JP H0948700A JP 23304595 A JP23304595 A JP 23304595A JP 23304595 A JP23304595 A JP 23304595A JP H0948700 A JPH0948700 A JP H0948700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
crucible
single crystal
iii
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23304595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3738471B2 (ja
Inventor
Tomohiro Kawase
智博 川瀬
Masami Tatsumi
雅美 龍見
Yoshihiro Wakayama
義博 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP23304595A priority Critical patent/JP3738471B2/ja
Priority to EP96108261A priority patent/EP0744476B1/en
Priority to DE69609568T priority patent/DE69609568T2/de
Priority to US08/653,466 priority patent/US5830269A/en
Publication of JPH0948700A publication Critical patent/JPH0948700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3738471B2 publication Critical patent/JP3738471B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多結晶化を有効に防止することにより結晶欠
陥の少ないII−VI族またはIII−V族化合物単結
晶を工業的に製造することができる方法を提供する。 【解決手段】 垂直に配置したるつぼ中で多結晶のII
−VI族またはIII−V族化合物から単結晶のII−
VI族またはIII−V族化合物を製造する方法であっ
て、単結晶の化合物からなる種結晶の外表面を、多結晶
の化合物の融点よりも高い融点を有する粉末固体と、ガ
ラス状物質とからなる被膜で被覆するステップを備える
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、II−VI族ま
たはIII−V族化合物単結晶の製造方法に関するもの
であり、特に、発光ダイオード(LED)、レーザダイ
オード等の光電子分野や、トランジスタ等の電子分野に
利用される、II−VI族またはIII−V族化合物単
結晶の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】III−V族およびII−VI族化合物
半導体単結晶としては、たとえば、ヒ化ガリウム(Ga
As)、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム
(InP)およびテルル化カドミウム(CdTe)等が
挙げられる。
【0003】これらの化合物半導体単結晶は、従来、水
平ブリッジマン法(HB法)、液体封止引上げ法(LE
C法)、垂直ブリッジマン法(VB法)および垂直温度
勾配法(VGF法)等様々な工業的方法により製造され
ることが知られている。
【0004】これらの方法のうち、たとえば、VB法に
よる化合物半導体単結晶の製造は、以下のように行なわ
れる。
【0005】一般に、VB法は、1以上の高温域および
1以上の低温域を有する垂直炉を使用する。これらの領
域は、約5〜20℃/cmの温度勾配を有する遷移域に
よって分けられた温度の比較的均一な高温域と、温度の
比較的均一な低温域からなる炉の温度プロファイルを提
供するように設計される。
【0006】まず、II−VI族またはIII−V族化
合物を含有するのに適した、垂直に配置したるつぼ(通
常、pBNで構成される)が、密閉されたアンプル中に
配置される。単結晶の成長は、るつぼ−アンプル集合体
を不動に保持しながら、炉をゆっくりと上昇させること
によって進行される。
【0007】VB法による化合物半導体の製造は、るつ
ぼの底部に単結晶の種結晶を配置するステップと、多結
晶の物質をるつぼ中に入れるステップと、るつぼをアン
プル中に配置した後アンプルを密封し、このるつぼ−ア
ンプル集合体を上述の垂直に配置された炉の内側の台座
に配置するステップと、多結晶の物質および単結晶の種
結晶の上部をその融点以上に加熱するステップと、多結
晶物質の溶融によって得られた融液の長さだけ炉を上方
に動かして、固体の単結晶物質を生成するステップとを
備えている。
【0008】このように製造されたII−VI族または
III−V族化合物半導体単結晶のインゴットは、次に
るつぼから取出され、種々の電子または光電子用途のた
めのウエハへとスライスされる。
【0009】このように構成されるVB法は、他の方法
に比べて欠陥密度の低い良質の結晶を低コストで製造で
きる方法として、有望視されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このV
B法による単結晶の製造においては、種結晶をるつぼ底
部に配置した際、るつぼと種結晶との間に隙間かできて
しまう。そして、この隙間にGaAs融液等の原料融液
が浸入すると、種結晶側からではなく、るつぼ壁面側か
ら融液が固化し始め、多結晶化を招くという問題があっ
た。
【0011】この発明の目的は、上述の問題点を解決
し、多結晶化を有効に防止することにより、結晶欠陥の
少ないII−VI族またはIII−V族化合物単結晶を
工業的に製造することができる方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によるI
I−VI族またはIII−V族化合物単結晶の製造方法
は、垂直に配置したるつぼ中で多結晶のII−VI族ま
たはIII−V族化合物から単結晶のII−VI族また
はIII−V族化合物を製造する方法であって、単結晶
の化合物からなる種結晶の外表面を、多結晶の化合物の
融点よりも高い融点を有する粉末固体と、ガラス状物質
とからなる被膜で被覆するステップと、被覆された種結
晶をるつぼの底部に配置するステップと、るつぼの残部
に多結晶の化合物を配置するステップと、種結晶と多結
晶の化合物がその中に配置されたるつぼを、上部の高温
域と下部の低温域とを作ることができる垂直に配置した
炉の中に配置するステップと、炉の位置および上部の高
温域の温度を調節することにより、るつぼ中で種結晶の
一部を固体の状態に保ちながら多結晶の化合物を溶融す
るステップと、下部の低温域の温度を単結晶の化合物の
融点未満に設定し、かつ、上部の高温域の温度を融点よ
りも高く設定することにより、固−液界面を作るステッ
プと、下部の低温域および上部の高温域における温度設
定を実質的に保持しながら、炉および固−液界面を上方
に垂直に移動させることにより、単結晶の化合物を成長
させるステップとを備えている。
【0013】請求項2の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項1の発
明において、種結晶の外表面を粉末固体とガラス状物質
とからなる被膜で被覆するステップは、種結晶の外表面
に粉末固体とシラノール化合物とを含む混合液を施与す
るステップと、混合液が施与された種結晶を真空加熱す
ることにより、種結晶の外表面上に粉末固体と酸化シリ
コンからなるガラス状物質とを含む被膜を形成するステ
ップとを含んでいる。
【0014】なお、種結晶への混合液施与後の真空加熱
処理は、種結晶の分解劣化を防ぐため、500〜600
℃程度の温度で30分以上、より好ましくは、500〜
600℃の温度で2〜3時間行なうとよい。この真空加
熱処理により、施与された混合液中のシラノールは、加
熱重合反応により酸化シリコン(SiO2 )に変化す
る。
【0015】請求項3の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項2の発
明において、種結晶の外表面に混合液を施与するステッ
プは、混合液中に種結晶を浸漬することにより行なわれ
る。
【0016】請求項4の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項2の発
明において、種結晶の外表面に混合液を施与するステッ
プは、種結晶の外表面に混合液を噴霧することにより行
なわれる。
【0017】なお、混合液を噴霧して使用する場合に
は、混合液にアセトンを混合することが好ましい。アセ
トンの混合より、スプレー塗付性が向上するとともに、
膜の内部歪みが低減されるからである。
【0018】請求項5の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項1の発
明において、ガラス状物質は、多結晶の化合物の融点よ
りも低い軟化点を有することを特徴としている。
【0019】請求項6の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項5の発
明において、ガラス状物質は、三酸化二硼素(B2
3 )を含んでいる。
【0020】請求項7の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項5の発
明において、ガラス状物質は、B23 と二酸化硅素
(SiO2 )との混合物を含んでいる。
【0021】請求項8の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項1〜請
求項7のいずれかの発明において、粉末固体は窒化ボロ
ンを含んでいる。
【0022】請求項9の発明によるII−VI族または
III−V族化合物単結晶の製造方法は、請求項8の発
明において、窒化ボロンの粒径は、平均粒径として0.
05μm以上、10μm以下である。
【0023】平均粒径が10μmより大きいと、濡れや
すくなり、結晶欠陥が発生しやすくなるからである。
【0024】なお、この明細書において、窒化ボロン
(BN)の粒径は、図15に示すように、たとえばBN
の1次粒子10が集合して2次粒子20のようになって
いる場合であっても、1次粒子10の粒径として定義す
る。
【0025】また、本発明における化合物としては、ヒ
化ガリウム(GaAs)、InP、GaP等のIII−
V族化合物や、ZnSe、CdTe等のII−VI族化
合物等が挙げられる。
【0026】請求項10の発明によるII−VI族また
はIII−V族化合物単結晶の製造方法は、多結晶のI
I−VI族またはIII−V族化合物から、単結晶のI
I−VI族またはIII−V族化合物を製造する方法で
あって、単結晶の化合物からなる種結晶の外表面を、ガ
ラス状物質からなるバインダを介して、多結晶の化合物
の融点よりも高い融点を有する粉末固体で被覆するステ
ップと、被覆された種結晶をるつぼの底部に配置するス
テップと、るつぼの残部に多結晶の化合物を配置するス
テップと、種結晶と多結晶の化合物がその中に配置され
たるつぼを、上部の高温域と下部の低温域とを作ること
ができる垂直に配置した炉の中に配置するステップと、
炉の位置および上部の高温域の温度を調節することによ
り、るつぼ中で種結晶の一部を固体の状態に保ちながら
多結晶の化合物を溶融するステップと、下部の低温域の
温度を単結晶の化合物の融点未満に設定し、かつ、上部
の高温域の温度を融点よりも高く設定することにより、
固−液界面を作るステップと、下部の低温域および上部
の高温域における温度設定を実質的に保持しながら、炉
および固−液界面を上方に垂直に移動させることによ
り、単結晶の化合物を成長させるステップとを備えてい
る。
【0027】この発明によれば、種結晶の外表面が、粉
末固体とガラス状物質とからなる被膜で被覆される。
【0028】そのため、種結晶をるつぼ底部に配置した
際、るつぼと種結晶との間に隙間ができないため、るつ
ぼの壁面から原料融液が固化して多結晶化するのが防止
される。
【0029】さらに、この発明によれば、被膜は、粉末
固体とガラス状物質とからなる。そのため、種結晶への
付着力が高く、かつ、均一な被膜を形成することができ
る。
【0030】図13は、本発明により、粉末固体3とガ
ラス状物質13とからなる被膜により被覆された種結晶
7の外表面の状態を模式的に示す図である図13を参照
して、本発明によれば、潤滑剤として作用する各粉末固
体3間に位置するガラス状物質13aおよび潤滑剤とし
て作用する粉末固体3と種結晶7との間に位置するガラ
ス状物質13bが、バインダとして作用するため、上述
のように、種結晶7への強い付着力を有し、かつ、均一
な被膜が形成される。
【0031】
【実施例】図1は、II−VI族またはIII−V族化
合物単結晶の製造工程の一例を示す図である。
【0032】以下、図1に示す各工程についてそれぞれ
説明する。 (1) 原料前処理工程 まず、ボート法で合成したGaAs多結晶からなる原料
の面取りを行なった。これは、原料のエッジによってる
つぼ内面に形成された被膜が剥離されるのを防止するた
めである。
【0033】一方、GaAs単結晶からなる種結晶(シ
ード)についても、多結晶原料と同様に面取りを行なっ
た。これは、シードをるつぼ底部に挿入する際、るつぼ
内面に形成された被膜が剥離されるのを防止するための
である。
【0034】続いて、上述の処理を行なった多結晶原料
およびシードについて、その表面の不純物を除去するた
めにエッチングを行なった。なお、エッチング条件は、
以下に示すように通常の条件を用いた。
【0035】 エッチング条件例1(硫酸系エッチン
グ液使用の場合) エッチング液組成;硫酸:過酸化水素:水=3:1:1 エッチング液の温度;60℃ エッチング時間;多結晶原料については20分前後、シ
ードについては1〜2分 エッチング条件例2(王水使用の場合) エッチング液組成;硝酸:塩酸=1:3 エッチング液の温度;室温 エッチング時間;多結晶原料については20分前後、シ
ードについては8分前後 (2) るつぼ前処理工程 (例1)図2は、るつぼ前処理工程の一例を示す図であ
る。
【0036】以下、図2を参照して、るつぼ前処理工程
について説明する。 (a) 混合液の作製 BN粉末として、平均粒径10μm以下のものを使用し
た。また、この粒子の酸素濃度は3%以下であった。な
お、粒子の酸素濃度は、低い方がドーパントと反応しに
くいためより好ましい。
【0037】シラノール化合物としては、東京応化製O
CDを用いた。このOCDは、シラノール化合物と溶剤
とからなる液体である。
【0038】今回の実験においては、無機系Type2
(Si(OH)4 :5.9wt%含有,溶剤:酢酸エチ
ル)と、有機系Type7(RnSi(OH)4-n ;R
はアルキル基を示す。:12wt%含有,溶剤:メタノ
ール)の2種を使用した。Type2、Type7とも
に、20wt%の濃度のものまで使用可能であった。
【0039】このようなBN粒子およびシラノール化合
物を用いて、以下のように混合液を混合した。
【0040】 混合液を液状態で使用(液塗付け)す
る場合
【0041】
【表1】
【0042】 混合液を噴霧して使用(スプレー)す
る場合
【0043】
【表2】
【0044】表2に示すように、スプレーにより混合液
を施与する場合には、アセトンを混合することが好まし
い。
【0045】このようにアセトンを混合する第1の理由
は、スプレー塗付性の向上にある。OCDの溶剤である
酢酸エチルまたはメタノールは揮発性が低いため、連続
して塗付けすると液状になり、乾燥後割れたりまだらに
なりやすい。また、OCDは粘度が高いため、スプレー
粒子が細かい霧になりにくく、均一な膜を形成すること
が難しい。そこで、このようにアセトンを混合すること
により、揮発性がよく、液状になりにくいという効果が
得られる。また、細かい霧状になるため、均一な膜が得
られるという効果も得られる。
【0046】さらに、アセトンを混合する第2の理由
は、膜の内部歪み低減にある。OCD比率が高いと、G
aAs融液には濡れにくいが、膜が硬くなり、内部歪み
が大きくなる。内部歪みの大きい膜は、割れたり、クラ
ックが入ったりして剥離しやすい。そこで、このように
アセトンを混合することにより、OCD濃度が低くなる
ため、膜の内部歪みが小さくなり、クラックや剥離が起
こりにくくなるという効果が得られる。
【0047】なお、混合液において、BN粉末の粒子径
およびアセトン混合比について検討を行なった結果を、
以下の表3および表4に併せて示す。表3および表4に
おいて「欠陥」とは、転位または多結晶等の発生をい
う。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】(b) るつぼへの混合液の施与 るつぼへの混合液の施与は、るつぼ内面に混合液を液状
態で塗付け(液塗付け)するか、または、混合液を噴霧
(スプレー)する方法により行なうことができる。
【0051】図3は、混合液をスプレーしてるつぼに施
与する状態を示す図である。図3を参照して、pBNる
つぼ1に噴霧器6を用いて混合液5をスプレー塗付けす
る際には、ハンドヒータ4により、るつぼを50〜15
0℃に加熱しながら行なうとよい。スプレー塗付けした
混合液中の溶剤を早く乾燥させて、混合液が垂れ落ちる
のを防ぐことができるからである。
【0052】また、スプレー塗付けの際に、るつぼ上方
の開口部1aからスプレーすると、噴霧液がるつぼ壁で
はね返されるため、るつぼ下部のシード設置部1cおよ
びテーパ部1bに混合液5が付着しにくい。そこで、シ
ード設置部1c側から吸引を行なうことにより、テーパ
部1bおよびシード設置部1cへの混合液5の付着が改
善される。
【0053】図5は、本発明に用いられるるつぼの一例
を示す断面図である。図5を参照して、このるつぼ1
は、その内部表面に細かい凹凸が形成されている。この
ようなるつぼを用いることにより、るつぼの内側の面に
形成された被膜が剥離しにくくなるという効果が得られ
る。なお、表面凹凸の大きさとしては、たとえば、最大
高さRmax が10〜150μmであり、中心線平均粗さ
a が3〜15μmのものが用いられるとよい。
【0054】ここで、「最大高さRmax 」とは、断面曲
線からその平均線の方向に評価長さLmの部分を抜取
り、平均線に平行な2直線でその断面曲線を挟んだと
き、この2直線の間隔を縦倍率の方向に測定した値をい
う。
【0055】なお、「断面曲線」とは、測定面の平均表
面に直角な平面で測定面を切断したとき、その切り口に
現れる輪郭をいう。また、「平均線」とは、断面曲線の
抜取り部分において、被測定面の幾何学的形状を持つ直
線で、かつその線から断面曲線までの偏差の自乗和が最
小になるように設定した線をいう。
【0056】また、「中心線平均粗さRa 」とは、粗さ
曲線からその中心線の方向に、評価長さLmを抜取り、
この抜取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸と
し、粗さ曲線をY(x)で表わしたとき、以下の式によ
って求められる値をいう。
【0057】
【数1】
【0058】なお、「粗さ曲線」とは、断面曲線から低
周波成分を除去するような特性を持つ測定方法で求めら
れた曲線をいう。また、「中心線」とは、粗さ曲線の平
均線に平行な直線を引いたとき、この直線と粗さ曲線で
囲まれる面積が、この直線の両側で等しくなる直線をい
う。
【0059】以上の表面粗さの指標は、いずれもJIS
B0601−1976にしたがっている。
【0060】さらに、るつぼ内面に混合液を施与する際
には、一度に厚く塗付けると、被膜にクラックが入った
り、被膜が剥離しやすくなる。そこで、るつぼへの混合
液の塗付けは、二度以上に分けて行なうことが好まし
い。
【0061】たとえば、一度の塗付けで好ましい膜の厚
さは、液塗付けの場合は50〜500μmであり、一
方、スプレーの場合は50〜1000μmである。した
がって、二度塗付けを行なう際には、たとえば、表5に
示すような4種類の塗付け方法が考えられる。
【0062】
【表5】
【0063】なお、二度以上の重ね塗付けを行なう際に
は、二度目の塗付けを行なう前に、一度目の塗付けによ
る膜に対して一旦1000℃程度の加熱処理を行なうこ
とが好ましい。この加熱処理により、一度目の塗付けに
よる膜の強度が高くなり、その後に重ね塗付けをした際
にも膜が割れることがないからである。
【0064】(c) シードへの混合液の施与 シードへの混合液の施与は、シードを混合液中に浸漬
(液付け)するか、または、混合液をシード外表面に噴
霧(スプレー)する方法により行なうことができる。
【0065】なお、液付けの場合は、たとえば表1に示
す混合液混合例1の混合液の使用が好ましく、一方、ス
プレーの場合は、たとえば表2に示す混合液混合例2の
使用が好ましい。
【0066】このようにシードに被膜を形成するのは、
以下のような理由による。すなわち、シードとるつぼと
の間にGaAs融液が浸入すると、シード側からではな
く、るつぼ壁面側から融液が固化し、多結晶化する恐れ
がある。そこで、このようにシードに被膜を形成するこ
とにより、シードとるつぼとの間に隙間が生じるのを防
ぎ、GaAs融液の浸入を防止することができるからで
ある。
【0067】図6は、シードを混合液中に浸漬してシー
ドに混合液を施与する状態を示す図である。
【0068】図6を参照して、シード7のうち、先端部
7aを除く部分を混合液5中に浸漬し、るつぼ底部に設
置する際には、この先端部7aから挿入するとよい。
【0069】(d) るつぼおよびシードの真空加熱 無機系OCDは、真空中で加熱することにより、加熱重
合反応により、Si(OH)4 から水が除去されて、S
iO2 (石英ガラス)になる。
【0070】一方、有機系OCDを真空中で加熱した場
合には、SiO2 以外に、微量ながらグラファイトが残
存する。このグラファイトはGaAs融液と濡れやすい
ため、濡れによる結晶欠陥(転位)の発生を引き起こす
可能性がある。
【0071】以下、表6に、るつぼおよびシードの好ま
しい真空加熱条件を示す。
【0072】
【表6】
【0073】なお、加熱温度は、500℃以上であれば
SiO2 の生成に問題はない。ただし、pBNるつぼ
は、たとえば1500℃程度の高温での加熱も可能であ
るが、GaAsシードは、GaAsの分解劣化を防ぐた
めに、500〜600℃での加熱が適当であると考えら
れる。
【0074】また、真空度については、SiO2 の生成
に特に影響を及ぼすものではなく、水を除去することさ
えできれば、たとえば窒素(N2 )、アルゴン(Ar)
等のガス気流中でもよいと考えられる。
【0075】図4は、混合液を施与したるつぼを真空加
熱する状態を示す図である。図4を参照して、混合液5
を施与したるつぼ1を石英容器8内に配置し、真空ポン
プで石英容器8内を真空状態にしながら、外部からヒー
タ14により加熱を行なう。
【0076】また、図7は、混合液を施与したシードを
真空加熱する状態を示す図である。図7を参照して、混
合液5を施与したシード7を、真空中でヒータ24によ
り加熱処理する。
【0077】このような真空加熱処理により、るつぼ内
面とシード外表面には、BN粉末とSiO2 とからなる
被膜が形成される。
【0078】(e) シード取付け 上述のようにして外表面に被膜を形成したシードを、内
面に被膜が形成されたるつぼ内に挿入し、るつぼ底部に
配置する。
【0079】このとき、シード先端部にエッジがある
と、るつぼの内面に形成された被膜を剥離してしまうの
で、シードは面取りをした側からるつぼ内へ挿入するこ
とが好ましい。
【0080】また、シード取付け後は、るつぼからシー
ドが落ちないように、るつぼの底部にBNまたはpBN
製のキャップまたは栓31を取付けるのが好ましい。
【0081】(f) るつぼとシードの隙間充填 上述のようにシードをるつぼ底部に取付けた際には、る
つぼとシードとの間に隙間ができることがある。この隙
間にGaAs融液が浸入すると、その部分から固化が始
まり、多結晶化する恐れがある。
【0082】そこで、以下のように、るつぼとシードと
の隙間を充填することが好ましい。まず、るつぼとシー
ドとの隙間に、混合液を施与する。混合液の施与は、隙
間に混合液をスポイトで滴下して充填するか、または、
混合液を隙間に噴霧(スプレー)する方法により行なう
ことができる。スプレーによる場合は、施与後にシード
上端面に付着した混合液を拭取ることが必要である。ま
た、スプレー前に予め、混合液が付着しないようにシー
ド上端面をマスキングしておいてもよい。
【0083】なお、滴下充填の場合は、たとえば表1に
示す混合液混合例1の混合液の使用が好ましく、一方、
スプレーの場合は、たとえば表2に示す混合液混合例2
の使用が好ましい。
【0084】図8は、るつぼとシードとの隙間が充填さ
れた状態を示す断面図であり、図9は、図8のIX部分
の部分拡大断面図である。
【0085】図8および図9を参照して、被膜15がそ
の内面に形成されたるつぼ1と、被膜75がその外表面
に形成されたシード7との隙間9に、混合液5が充填さ
れている。
【0086】(g) 真空加熱 次に、充填した混合液を加熱重合させるため、真空加熱
処理を行なう。真空加熱条件の一例としては、シードに
ダメージを与えない温度である500〜600℃の温度
で2〜3時間の加熱を、真空度10-6〜10-8Torr
の雰囲気下で行なうとよい。
【0087】このような真空加熱処理により、るつぼと
シードとの隙間には、BN粉末とSiO2 とからなる被
膜が形成される。
【0088】(例2)上述の例1においては、るつぼ内
面およびシード外表面を被覆する被膜が、粉末固体して
のBNと、ガラス状物質としてのSiO2 のみとからな
る場合について説明したが、ガラス状物質としてSiO
2 のみを使用した場合には、GaAsの融点において軟
化しない。
【0089】しかしながら、たとえば、ガラス状物質と
して、B23 またはB23とSiO2 との混合
物を使用した場合には、GaAsの融点において軟化が
生じる。その結果、バインダとしてのガラス状物質が潤
滑剤としてのBN粒子の動きを阻害することがないた
め、本発明におけるBN粉末粒子の潤滑剤としての効果
を、さらに高めることができる。
【0090】そこで、以下、ガラス状物質としてB2
3 またはB23 とSiO2 との混合物を使用した
場合について、被膜の形成方法およびその効果について
説明する。
【0091】 ガラス状物質としてB23 を使用し
た場合 (a) 被膜の形成方法 (方法1)まず、るつぼの内側の面に、BN粉末を施与
する。次に、このようにBN粉末が施与されたるつぼ
を、酸素(O2 )ガス、またはO2 混合ガス雰囲気下
で、900℃〜1200℃の温度で加熱する。すると、
BN粉末の表面が、下記に示す式(1)の反応に従い酸
化される。
【0092】 4BN+3O2 →2B23 +2N2 …(1) その結果、るつぼの内側の面に、BN粉末粒子とB2
3 とからなる被膜が形成される。
【0093】(方法2)まず、BN粉末と硼酸(H3
3 )粉末とを混合した後、さらに、水またはアルコー
ル等の溶媒と混合して、混合液を作製する。
【0094】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面またはシードの外表面に塗布する。続
いて、このように混合液が塗布されたるつぼを、窒素
(N2)ガス、アルゴン(Ar)ガスまたはO2 ガス雰
囲気下で、300℃〜1200℃の温度で熱処理する。
一方、混合液が塗布されたシードについては、N2 ガス
またはArガス雰囲気下で、300℃〜600℃の温度
で熱処理する。
【0095】その結果、るつぼの内側の面またはシード
の外表面に、BN粉末粒子とB2 3 とからなる被膜が
形成される。
【0096】(方法3)まず、BN粉末と酸化硼素(B
23 )粉末とを混合した後、さらに、水またはアルコ
ール等の溶媒と混合して、混合液を作製する。なお、混
合液作製の際には、B23 粉末を予め水またはアルコ
ール等の溶媒に溶かした後、さらにBN粉末と混合して
もよい。
【0097】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面またはシードの外表面に塗布する。続
いて、このように混合液が塗布されたるつぼを、N2
ス、ArガスまたはO2 ガス雰囲気下で、300℃〜1
200℃の温度で熱処理する。一方、混合液が塗布され
たシードについては、N2 ガスまたはArガス雰囲気下
で、300℃〜600℃の温度で熱処理する。
【0098】その結果、るつぼの内側の面またはシード
の外表面に、BN粉末粒子とB2 3 とからなる被膜が
形成される。
【0099】(b) 効果 ガラス状物質としてSiO2 を使用する場合と比較し
て、Siが原料融液中へ混入する恐れが全くないため、
特に、半絶縁性結晶の製造において有効である。
【0100】 ガラス状物質としてB23 とSiO
2 との混合物を使用した場合 (a) 被膜の形成方法 (方法1)まず、BN粉末とシラノール化合物とを混合
して、混合液を作製する。シラノール化合物としては、
たとえば、前述のOCDを用いることができる。
【0101】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面に施与する。続いて、混合液が施与さ
れたるつぼに、酸化処理を施す。この酸化処理により、
混合液中のBN粉末が酸化されて、一部がB23 に変
化し、また、シラノールは酸化シリコン(SiO2 )に
変化する。
【0102】その結果、るつぼの内側の面に、BN粒子
と、B23 とSiO2 との混合物とからなる被膜が形
成される。
【0103】(方法2)まず、BN粉末とB23 粉末
とシラノール化合物とを混合して、混合液を作製する。
シラノール化合物としては、たとえば、前述のOCDを
用いることができる。また、B23 粉末の代わりに、
硼酸(H3 BO3 )粉末を用いてもよい。
【0104】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面またはシードの外表面に施与する。続
いて、混合液が施与されたるつぼを、窒素(N2 )ガ
ス、アルゴン(Ar)ガスまたは酸素(O2 )ガス雰囲
気下で、300℃〜1200℃の温度で熱処理する。一
方、混合液が施与されたシードについては、N2 ガスま
たはArガス雰囲気下で、300℃〜600℃の温度で
熱処理する。
【0105】その結果、るつぼの内側の面またはシード
の外表面に、BN粒子と、B23とSiO2 との混合
物とからなる被膜が形成される。
【0106】(方法3)まず、BN粉末とSiO2 粉末
とB23 粉末とを混合した後、さらに、水、アルコー
ル等の溶媒と混合して、混合液を作製する。なお、B2
3 粉末の代わりに、硼酸(H3 BO3 )粉末を用いて
もよい。
【0107】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面またはシードの外表面に塗布する。続
いて、混合液が塗布されたるつぼを、N2 ガス、Arガ
スまたはO2 ガス雰囲気下で、300℃〜1200℃の
温度で熱処理する。一方、混合液が塗布されたシードに
ついては、N2 ガスまたはArガス雰囲気下で、300
℃〜600℃の温度で熱処理する。
【0108】その結果、るつぼの内側の面またはシード
の外表面に、BN粒子と、B23とSiO2 との混合
物とからなる被膜が形成される。
【0109】(方法4)まず、BN粉末とSiO2 粉末
とを混合した後、さらに、水、アルコール等の溶媒と混
合して、混合液を作製する。
【0110】次に、このようにして作製した混合液を、
るつぼの内側の面に塗布する。続いて、混合液が塗布さ
れたるつぼに、酸化処理を施す。
【0111】その結果、るつぼの内側の面に、BN粒子
と、B23 とSiO2 との混合物とからなる被膜が形
成される。
【0112】(b) 効果 被膜中のガラス状物質としては、B23 のみを用いて
も、十分にバインダとしての効果が得られるが、B2
3 は、以下に示すような吸湿による影響を受けやすい物
質である。
【0113】すなわち、B23 は、吸湿によって硼酸
(H3 BO3 )に変化し、このH3BO3 は、粘着力が
なく、加熱により飛散してしまうという性質を有する。
【0114】したがって、B23 がH3 BO3 に変化
してしまった場合には、被膜の付着力が低下し、原料融
解までの加熱により飛散してしまうために、被膜中のバ
インダとしてのガラス状物質が欠乏するとともに、被膜
が剥離してしまう。その結果、ツインまたはマイクロツ
インの発生、もしくは多結晶化といった、結晶欠陥が発
生する恐れがある。
【0115】そこで、ガラス状物質として、B23
SiO2 を添加した混合物を用いることにより、上述し
た懸念がなくなる。
【0116】たとえば、GaAs単結晶の製造において
は、添加するSiO2 濃度は、0.1mol%〜80m
ol%が好ましい。B23 の軟化点は300℃〜35
0℃であり、SiO2 の軟化点は1500℃前後である
ことから、SiO2 濃度が80mol%より大きくなる
と、B23 とSiO2 との混合物の軟化点がGaAs
の軟化点以上となってしまうからである。一方、SiO
2 の濃度が0.1mol%より小さいと、B23 が吸
湿による影響を受けてしまうからである。
【0117】また、添加するSiO2 濃度は、好ましく
は1mol%〜70mol%、さらに好ましくは5mo
l%〜60mol%であるとよい。
【0118】また、GaAsより融点の高いGaP単結
晶の製造においては、添加するSiO2 濃度は、0.1
mol%〜90mol%、好ましくは1mol%〜80
mol%、さらに好ましくは5mol%〜70mol%
であるとよい。
【0119】さらに、GaAsより融点の低いInP単
結晶の製造においては、添加するSiO2 濃度は、0.
1mol%〜65mol%、好ましくは1mol%〜5
5mol%、さらに好ましくは5mol%〜45mol
%であるとよい。
【0120】以下、ガラス状物質として、B23 とS
iO2 との混合物を用いるメリットについて、SiO2
濃度が低い場合と高い場合に分けて説明する。
【0121】B23 とSiO2 との混合物において、
SiO2 濃度が低いとき、すなわち、B23 濃度が高
いときには、Siによる汚染が少ないため、半絶縁性結
晶の製造の際に適用するのが好ましい。
【0122】一方、B23 とSiO2 との混合物にお
いて、SiO2 濃度が高いとき、すなわち、B23
度が低いときには、ドーパントのSiとB23 中の硼
素(B)との置換反応が起こりにくいため、ドーパント
のSiの濃度低下や、硼素(B)による汚染が少ない。
そのため、Siドープ結晶の製造の際に適用するのが好
ましい。また、SiO2 濃度が高くなると、B23
吸湿による硼酸(H3BO3 )への変化がより効果的に
防止されるため、バインダとしての効果が十分に発揮さ
れて被膜の付着力が向上するとともに、加熱時にH3
3 が飛散して被膜中のバインダとしてのガラス状物質
が欠乏してしまうこともなくなる。
【0123】(3) 原料チャージ 上述の前処理を行なったpBN製るつぼ内に、ボート法
(HB法)で合成したGaAs多結晶原料5kgをチャ
ージした。また、ドーパントとしては、高純度シリコン
(Si)ウエハ110mgを使用した。
【0124】なお、石英アンプル内を平衡蒸気圧(1a
tm)に保つため、GaAs多結晶原料とともに、高純
度砒素(As)1gをるつぼ内に添加することが好まし
い。
【0125】(4) 真空封入 図10は、石英アンプル封入の状態を示す断面図であ
る。
【0126】上述のように多結晶原料12をチャージし
たるつぼ1を石英アンプル50内に配置し、石英キャッ
プ51をして、真空に引きながらバーナ52を用いて真
空封入した。
【0127】なお、るつぼ1内には、GaAs多結晶原
料12と、多結晶原料12で作った窪みに収容されたド
ーパントとしてのSiウエハ22とがチャージされてい
る。
【0128】(5) 結晶成長 GaAs結晶成長は、通常の条件により行なった。
【0129】なお、VB法は、ヒータの上昇またはアン
プルの降下により、種結晶側から温度を低下させて単結
晶を成長させる方法である。一方、VGF法は、ヒータ
とアンプルの位置関係は固定し、ヒータの温度プロファ
イルを変化させることにより種結晶側から温度を低下さ
せて単結晶を成長させる方法である。
【0130】以下に、VB法による成長条件の一例につ
いて説明する。なお、使用したるつぼおよび石英アンプ
ルのサイズは、それぞれ図11および図12に示すとお
りであった。
【0131】まず、昇温速度3〜5℃/分でヒータ温度
を上昇またはアンプルを高温側へ移動し、多結晶原料を
融解した。続いて、ヒータ温度を昇温速度5〜10℃/
時で上昇させて、種結晶の一部を融解してシーディング
を行なった。
【0132】次に、以下のような条件でVB成長を行な
った。 高温度帯の温度:1245〜1265℃ 低温度帯の温度:1000〜1150℃ 温度勾配:5〜10℃/cm ヒータ移動速度:2〜7mm/時 ヒータ移動距離:300mm前後 VB成長後、ヒータの移動を停止した後、5〜180℃
/時で冷却を行なった。
【0133】冷却は、たとえば成長終了時の温度から室
温まで180℃/時の速度で行なうことができる。ま
た、結晶欠陥の発生を抑制するために、成長終了時の温
度から1000℃まで10℃/時の速度で、1000℃
から800℃まで30℃/時の速度で、800℃から6
00℃まで50℃/時の速度で、さらに600℃から室
温まで100℃/時の速度で、冷却を行なうこともでき
る。
【0134】なお、このようにして成長した結晶の特性
を、表7に示す。
【0135】
【表7】
【0136】なお、表7中における肩部、ミドル部およ
びテール部は、図14に示すとおりである。
【0137】(6) アンプル割出し 結晶成長後、アンプルを割り、GaAs単結晶を取出し
た。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、多結晶化が有効に防止され、結晶欠陥の少ないII
−VI族またはIII−V族化合物単結晶を製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】II−VI族またはIII−V族化合物単結晶
の製造工程の一例を示す図である。
【図2】本発明によるるつぼ前処理工程の一例を示す図
である。
【図3】本発明により混合液をスプレーしてるつぼに施
与する状態を示す図である。
【図4】本発明により混合液を施与したるつぼを真空加
熱する状態を示す図である。
【図5】本発明に用いられるるつぼの一例を示す断面図
である。
【図6】本発明によりシードを混合液中に浸漬してシー
ドに混合液を施与する状態を示す図である。
【図7】本発明により混合液を施与したシードを真空加
熱する状態を示す図である。
【図8】本発明によりるつぼとシードとの隙間が充填さ
れた状態を示す断面図である。
【図9】図8のIX部分の部分拡大断面図である。
【図10】石英アンプル封入の状態を示す断面図であ
る。
【図11】本発明の実施例において使用したるつぼのサ
イズを示す図である。
【図12】本発明の実施例において使用した石英アンプ
ルのサイズを示す図である。
【図13】本発明により粉末固体とガラス状物質とから
なる被膜により被覆された種結晶の外表面の状態を模式
的に示す図である。
【図14】本発明の実施例により成長した結晶を示す断
面図である。
【図15】BN粒子の粒子径を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 pBNるつぼ 1a 開口部 1b テーパ部 1c シード設置部 2 GaAs融液 3 BN粉末 5 混合液 6 噴霧器 7 シード 8 石英容器 9 隙間 12 GaAs多結晶原料 13,13a,13b,13c ガラス状物質 15,75 被膜 50 石英アンプル 51 石英キャップ なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直に配置したるつぼ中で、多結晶のI
    I−VI族またはIII−V族化合物から単結晶のII
    −VI族またはIII−V族化合物を製造する方法であ
    って、 単結晶の前記化合物からなる種結晶の外表面を、前記多
    結晶の化合物の融点よりも高い融点を有する粉末固体
    と、ガラス状物質とからなる被膜で被覆するステップ
    と、 前記被覆された種結晶を、前記るつぼの底部に配置する
    ステップと、 前記るつぼの残部に、多結晶の前記化合物を配置するス
    テップと、 前記種結晶と前記多結晶の化合物がその中に配置された
    るつぼを、上部の高温域と下部の低温域とを作ることが
    できる垂直に配置した炉の中に配置するステップと、 前記炉の位置および前記上部の高温域の温度を調節する
    ことにより、前記るつぼ中で前記種結晶の一部を固体の
    状態に保ちながら前記多結晶の化合物を溶融するステッ
    プと、 前記下部の低温域の温度を単結晶の前記化合物の融点未
    満に設定し、かつ、前記上部の高温域の温度を前記融点
    よりも高く設定することにより、固−液界面を作るステ
    ップと、 前記下部の低温域および前記上部の高温域における前記
    温度設定を実質的に保持しながら、前記炉および前記固
    −液界面を上方に垂直に移動させることにより、単結晶
    の前記化合物を成長させるステップとを備える、II−
    VI族またはIII−V族化合物単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記種結晶の外表面を粉末固体とガラス
    状物質とからなる被膜で被覆するステップは、 前記種結晶の外表面に、前記粉末固体とシラノール化合
    物とを含む混合液を施与するステップと、 前記混合液が施与された種結晶を真空加熱することによ
    り、前記種結晶の外表面上に前記粉末固体と酸化シリコ
    ンからなるガラス状物質とを含む被膜を形成するステッ
    プとを含む、請求項1記載のII−VI族またはIII
    −V族化合物単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記種結晶の外表面に前記混合液を施与
    するステップは、前記混合液中に前記種結晶を浸漬する
    ことにより行なわれる、請求項2記載のII−VI族ま
    たはIII−V族化合物単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記種結晶の外表面に前記混合液を施与
    するステップは、前記種結晶の外表面に前記混合液を噴
    霧することにより行なわれる、請求項2記載のII−V
    I族またはIII−V族化合物単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ガラス状物質は、前記多結晶の化合
    物の融点よりも低い軟化点を有することを特徴とする、
    請求項1記載のII−VI族またはIII−V族化合物
    単結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ガラス状物質は、B23 を含む、
    請求項5記載のII−VI族またはIII−V族化合物
    単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ガラス状物質は、B23 とSiO
    2 との混合物を含む、請求項5記載のII−VI族また
    はIII−V族化合物単結晶の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記粉末固体は、窒化ボロンを含む、請
    求項1〜請求項7のいずれかに記載のII−VI族また
    はIII−V族化合物単結晶の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記窒化ボロンの粒径は、平均粒径とし
    て0.05μm以上、10μm以下である、請求項8記
    載のII−VI族またはIII−V族化合物単結晶の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 垂直に配置したるつぼ中で、多結晶の
    II−VI族またはIII−V族化合物から単結晶のI
    I−VI族またはIII−V族化合物を製造する方法で
    あって、 単結晶の前記化合物からなる種結晶の外表面を、ガラス
    状物質からなるバインダを介して、前記多結晶の化合物
    の融点よりも高い融点を有する粉末固体で被覆するステ
    ップと、 前記被覆された種結晶を、前記るつぼの底部に配置する
    ステップと、 前記るつぼの残部に、多結晶の前記化合物を配置するス
    テップと、 前記種結晶と前記多結晶の化合物がその中に配置された
    るつぼを、上部の高温域と下部の低温域とを作ることが
    できる垂直に配置した炉の中に配置するステップと、 前記炉の位置および前記上部の高温域の温度を調節する
    ことにより、前記るつぼ中で前記種結晶の一部を固体の
    状態に保ちながら前記多結晶の化合物を溶融するステッ
    プと、 前記下部の低温域の温度を単結晶の前記化合物の融点未
    満に設定し、かつ、前記上部の高温域の温度を前記融点
    よりも高く設定することにより、固−液界面を作るステ
    ップと、 前記下部の低温域および前記上部の高温域における前記
    温度設定を実質的に保持しながら、前記炉および前記固
    −液界面を上方に垂直に移動させることにより、単結晶
    の前記化合物を成長させるステップとを備える、II−
    VI族またはIII−V族化合物単結晶の製造方法。
JP23304595A 1995-05-26 1995-09-11 Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法 Expired - Fee Related JP3738471B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23304595A JP3738471B2 (ja) 1995-05-26 1995-09-11 Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法
EP96108261A EP0744476B1 (en) 1995-05-26 1996-05-23 Method of preparing group II-VI or III-V compound single crystal
DE69609568T DE69609568T2 (de) 1995-05-26 1996-05-23 Verfahren zur Herstellung von einem II-VI oder III-V Halbleitereinkristall
US08/653,466 US5830269A (en) 1995-05-26 1996-05-24 Method of preparing group II-VI or III-V compound single crystal

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-128156 1995-05-26
JP12815695 1995-05-26
JP23304595A JP3738471B2 (ja) 1995-05-26 1995-09-11 Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0948700A true JPH0948700A (ja) 1997-02-18
JP3738471B2 JP3738471B2 (ja) 2006-01-25

Family

ID=26463901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23304595A Expired - Fee Related JP3738471B2 (ja) 1995-05-26 1995-09-11 Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3738471B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005272201A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ガリウム砒素単結晶とその製造方法
JP2006273630A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Kyocera Corp 種結晶及びそれを用いた半導体インゴットの製造方法
JP2007042794A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Sumitomo Electric Ind Ltd 坩堝清浄化の方法と装置および化合物半導体結晶の育成方法
JP2020050544A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 住友金属鉱山株式会社 鉄ガリウム合金単結晶育成用種結晶

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005272201A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Sumitomo Electric Ind Ltd ガリウム砒素単結晶とその製造方法
JP2006273630A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Kyocera Corp 種結晶及びそれを用いた半導体インゴットの製造方法
JP2007042794A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Sumitomo Electric Ind Ltd 坩堝清浄化の方法と装置および化合物半導体結晶の育成方法
JP2020050544A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 住友金属鉱山株式会社 鉄ガリウム合金単結晶育成用種結晶

Also Published As

Publication number Publication date
JP3738471B2 (ja) 2006-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5768809B2 (ja) 半導体単結晶の製造方法
US7442355B2 (en) Indium phosphide substrate and indium phosphide monocrystal and method of manufacturing thereof
JPH03122097A (ja) 単結晶の2‐6族または3‐5族化合物の製造法及びそれより作られる製品
US5584929A (en) Method for preparing compound semiconductor crystal
US5830269A (en) Method of preparing group II-VI or III-V compound single crystal
US5131975A (en) Controlled growth of semiconductor crystals
JP3731225B2 (ja) Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法およびその製造用るつぼ
JP3738471B2 (ja) Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法
CA1166556A (en) Minimization of strain in single crystals
JPH0244798B2 (ja)
JP3656266B2 (ja) 化合物半導体結晶の製造方法及び製造用るつぼ
JP3707110B2 (ja) 化合物半導体単結晶の育成方法
JP3689943B2 (ja) Ii−vi族またはiii−v族化合物単結晶の製造方法
JP4321345B2 (ja) 化合物半導体単結晶の成長方法
JP4691909B2 (ja) 半導体結晶の製造方法
JPS606918B2 (ja) 3−5族化合物単結晶の製造方法
JPH10152393A (ja) バルク結晶の成長方法及びバルク結晶成長用種結晶
JP2000154089A (ja) るつぼ壁面被覆用b2o3材料及びその製造方法並びに、それを用いた単結晶製造方法及びその方法により製造された単結晶
JPH0450188A (ja) 単結晶の製造方法および製造装置
JPS623097A (ja) 3−v族化合物半導体混晶の製造方法
TW201311948A (zh) 半導體單晶之製造方法
JPS63274690A (ja) InP単結晶の製造方法と装置
JPH1135389A (ja) 結晶成長方法
JPH01286998A (ja) 3−v族混晶結晶の製造方法
ATOMICALLY et al. ANIKA KUMAR, SUJATHA SRIDARAN, PS DUTTA

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050525

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050607

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050728

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20051011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051024

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees