JPH09501503A - 可溶性サブミクロン粒子上に固定化したレセプターによる分析対象の迅速検出 - Google Patents

可溶性サブミクロン粒子上に固定化したレセプターによる分析対象の迅速検出

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Abstract

(57)【要約】 サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定するために特異的結合アッセイを実施するための方法が提供されている。特定の分析対象特異性を有するデンドリマー−試薬調製物が、溶液中においてサンプルと混合されてデンドリマー−試薬−サンプル複合体を形成する。該複合体を、次いで、固相に固定化する。固定化は、ポリペプチドレセプター又は分析対象等のような特異的結合アッセイ試薬を水溶性ポリマーと結合させることによって容易化される。そのような水溶性ポリマー、例えばデンドリマーのような星形ポリマーは、ロット間均一性及び均質性という生産上の利点を提供し、且つ固相への低い非特異的結合によって感度を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 可溶性サブミクロン粒子上に固定化したレセプターによる分析対象の迅速検出 本発明の分野 本発明は、一般的には、特異的結合アッセイ試薬を固体支持体上に固定化する ための方法に関する。具体的には、本発明は、試薬を溶液中のサンプルと混合し て試薬−サンプル複合体を形成し該試薬−サンプル複合体を、水溶性ポリマーを 用いて固体支持体上に固定化する方法に関する。 本発明の背景 in vitro診断アッセイは、体液サンプル又は組織サンプル中に見出される分析 対象の量を測定するために使用することができる。該分析対象は、サンプル中の 他の成分から識別できなければならない。分析対象は、その分析対象に対する特 異的レセプターと該分析対象とを反応させることによって、他のサンプル成分か ら識別することができる。分析対象を識別しそして定量するために特異的レセプ ターを利用するアッセイは、しばしば特異的結合アッセイと呼ばれている。 最も普通のレセプターは、抗体及び、内因子又は葉酸結合タンパク質のような 特異的結合性タンパク質である。レセプターは、分析対象又は該分析対象の類縁 体に対する可逆的な特異的結合親和性を有することによって特徴づけられる。こ こで用いるものとして、「類縁体」とは、一般には、酵素、蛍光性分子その他の 既知の標識の ような検出可能なマーカーを担持した、分析対象の誘導体である。類縁体は、分 析対象とほぼ同じ特異性及び親和性を以てレセプターに結合する能力を有する。 技術文献及び特許文献に記載されている不均質特異的結合アッセイにおいては 、その特異的結合反応のレセプターその他のアッセイ試薬は、しばしば固相上に 固定化されている。これらの試薬の固定化は、結合した成分(例えば、レセプタ ーを介して固相に結合した分析対象)を未結合の成分から分離するために必要で ある。 レセプターその他の試薬を固相に固定化することのできる種々の方法には、吸 着、吸収又は共有結合による結合が含まれる。しかしながら、アッセイにおいて 使用されている固相支持体の多くは、不活性でなく、非特異的結合によってサン プルからタンパク質その他の基質を取り込んでしまい得る。ガラスは比較的不活 性な基質ではあるが、固相結合アッセイにおいて使用するには不満足なものであ ることが一般に見出されている。ガラス基質については、例えば米国特許第3,79 0,653 号を参照。 しかしながら最近、試薬と該試薬に対する抗血清との本質的に可溶性の免疫複 合体を不活性のガラス繊維固相支持体に固定化させるための手順が記述されてい る。これらの手順は、米国特許第4,517,288号に開示されており、参照によりこ こに導入する。 これらの免疫的固定化手順においては、可溶性の免疫複合体は、少なくとも2 つの免疫化学的に反応性の物質を溶液中で相互に組み合わせることによって調製 される。そのような免疫化学的に反応性の材料の少なくとも一つは、問題の分析 対象に対する免疫学的特性を求めて選択される。例えば、もしもその可溶性の免 疫複合体が甲 状腺刺激ホルモン(TSH)の検出のためのイムノアッセイにおいて使用するた めのものであるならば、該免疫複合体の一成分は、TSHに対する免疫化学的特 異性によって選択される。典型的な一例は、TSHに対する特異性を有する抗体 、すなわち抗TSH抗体であろう。該免疫複合体の第2の成分は、抗TSH抗体 に対して向けられた抗体調製物を含むことができよう。抗分析対象抗体(例えば マウス抗TSH抗体)に対する抗血清は、精製したマウスイムノグロブリンG( IgG)を宿主動物(例えばヤギ)に注射し、その後マウスIgGに対する抗血 清を収穫することによって調製することができる。このマウス抗TSH抗体及び マウスIgGに対するヤギ抗血清は、その後標準溶液とされる。 これらの原液を調製した後、各々の一部が緩衝化された培地中において組み合 わされる。得られた免疫複合体(適当な量の緩衝液中における)は、その後、ガ ラス繊維フィルターの限定された領域にスポットされる。代わりとして、該免疫 複合体のこれら2つの成分を、別個の緩衝化した溶液としてフィルターに適用し そしてその場において反応させてもよい。双方の例において、免疫複合体を適用 する点が、該固相中における反応区域を規定する。適用された免疫複合体は、ガ ラス繊維フィルター内の繊維のベッドの間質内に吸着され捕獲される。適用の方 法としては、免疫複合体溶液の手作業の又は自動化されたピペットによる、又は アッセイ分析機器を含む他の自動化された装置による配付を含むことができる。 固相への免疫複合体の適用と適当なインキュベーション時間の後、制御された条 件下に固相が乾燥され、それによって、如何なる多くの固相特異的結合アッセイ プロトコールにおいても使用することのできる、安定 な反応性の試薬が得られる。 免疫的固定化は、種々のアッセイ方式において有用ではあるが、多くの固有の 欠点を有することが認識されている。温度、塩類、pH及びタンパク質濃度等の ような因子が、該二重免疫複合体の形成に影響を及ぼす。該二重免疫複合体を効 果的に形成するためにこれらの条件を最適にすることは困難であり得る。フィル ター上の追加の免疫グロブリン(例えば、抗分析対象抗体に対する抗血清)の存 在は、タンパク質性の又は他の生物学的材料の非特異的結合をもたらし得る。こ れは、アッセイ感度と全体的性能を相当に低下させ得る。更には、同一の又は異 なった宿主動物の別個の免疫からのIgG調製物の固有の変動性のため、IgG 調製物の力価、純度、特異性及び親和性におけるロット間変動に、製造手順にお いては対処しなければならない。同様に、免疫複合体が原液中において不均一に 分布する傾向による、固相試薬の製造における変動性に直面し得る。すなわち、 そのような免疫複合体は、実質的には可溶性であるものの、完全に可溶性のまま ではなく、時間と共に溶液から幾らか沈殿し得る。原液を定期的に混合しても、 重力の影響、温度勾配その他の物理的影響が、固相試薬に適用される溶液中に微 妙な不均質性を引き起こし得る。タンパク質凝集の結果生じるこれらの不均質な 溶液は、固相上に該免疫複合体をスポットするのに用いられる製造ラインの詰ま りその他の問題を引き起こす可能性がある。 幾つかの特異的結合アッセイは自動化されている。現在利用可能な自動化され たアッセイシステムの大半は、しかしながら、各サイクルにおいてただ1つの分 析対象の検出しか許容しない。従って、1つより多くの分析対象を分析するため には、同じサンプルの第2 の分析対象を試験し定量する前に、第1の分析対象のサイクルが完了するのを待 たなければならない。大半の自動化された機器において、サイクル時間は通常少 なくとも40分である。代わりとしては、分析すべきサンプルを複数の試験サンプ ルへと小分けして、所望の定量情報を得るために同時に分析することもできよう 。この第2のアプローチは、一層多量の患者サンプルを必要とするのみならず、 多数の分析装置を同時に操作するための更なる資本支出をも必要とする。 限られた数の無作為アクセス酵素免疫測定法(EIA)システムが、与えられ たサンプル中の1つより多くの分析対象を分析するために単位投与量という構想 を利用している。これらのシステムにおいては、固定化抗体、抗体−酵素又は薬 物−酵素接合体及び信号の発生に必要な基質等のような必要な試薬の全てが単一 の包装の中に一緒に詰められており、各々の包装は、単一の分析に十分な試薬を 含んでいる。この単一包装システムは、バルクの貯蔵及び包装に比して高価であ る。この追加の経費は、例えば、アッセイに必要な各成分を別々に包装するコス ト、全ての試薬の最大の安定性を許容する包装材料という特別の要件、及び各単 位投与量のために必要な余分な貯蔵スペース等を反映したものである。加えて、 アッセイの種々の段階におけるインキュベーションに必要な時間が、無作為アク セスアッセイシステムの場合、結果を得るための全体時間を一層長いものにする 。 本発明の要約 本発明は、複数の特異的結合アッセイ試薬を固相に固定化するための方法を含 む。1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を 含有するデンドリマー−試薬溶液が提供される。該調製物の各々は複数のデンド リマー−試薬複合体を含有し、該デンドリマー−試薬複合体の各々は、少なくと も1つの分析対象に対する又は該少なくとも1つの分析対象に対するレセプター に対する、1つの規定された特異性を有する。該複合体は、特異的結合アッセ試 薬に結合させたデンドリマーである。該デンドリマーは、E5又はN5デンドリ マーであってよい。これらのデンドリマーは、SIAB−標識された部分をスル フヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によって、 又は、SMCC標識された部分をスルフヒドリル含有の部分と合わせることによ って行われるC−S結合によって、該試薬に結合させることができる。代わりと して、該デンドリマーは、アルデヒド標識された部分を未変性のデンドリマーと 合わせることによって行われるC−N結合によって、該試薬に取り付けることが できる。該試薬は、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質又は分析 対象であってよいが、これらに限定されない。サンプルは、アッセイ溶液を形成 するために該デンドリマー−試薬溶液に加えられる。該アッセイ溶液に、選ばれ た量の指示薬又は標識された特異的競合試薬を加えることができる。該特異的競 合試薬は、該少なくとも1つの分析対象の標識された類縁体であることができる 。該アッセイ溶液の有効量が、固相に、該固相の限定された領域上への該デンド リマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に、適用される。 本発明はまた、サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定 するために特異的結合アッセイを実施するための方法をも含む。1つ又はより多 くのデンドリマー−試薬調製物を含有す るデンドリマー−試薬溶液が提供される。該調製物の各々は、複数のデンドリマ ー−試薬複合体を含有し、該デンドリマー−試薬複合体の各々は、少なくとも1 つの分析対象に対する又は該少なくとも1つの分析対象に対するレセプターに対 する、1つの規定された特異性を有する。該複合体は、特異的結合アッセイ試薬 に共有結合により結合させたデンドリマーである。これらのデンドリマーは、S IAB標識された部分をスルフヒドリル含有の部分と合わせることによって行わ れるC−S結合によって、又はSMCC標識された部分をスルフヒドリル含有の 部分と合わせることによって行われるC−S結合によって、該試薬に結合させる ことができる。代わりとしては、これらのデンドリマーは、アルデヒド標識され た部分を未変性のデンドリマーと合わせることによって行われるC−N結合によ って、該試薬に結合させることができる。該試薬は、抗体、抗体フラグメント、 特異的結合性タンパク質及び分析対象であってよいか、それらに限定されない。 サンプルは、アッセイ溶液を形成するためにデンドリマー−試薬溶液に加えられ る。該アッセイ溶液の有効量が、固相に、該固相の限定された領域上への該デン ドリマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に、加えられる。選ばれた量の 指示薬が、該固相の該限定された領域に、結合条件下に適用される。該固相に結 合した指示薬の量が、該サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在 に相関づけられる。 本発明はまた、サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定 するために競合的アッセイ方式を用いて特異的結合アッセイを実施するための方 法にも関する。1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を含有するデンド リマー−試薬溶液が提供さ れる。該調製物の各々は複数のデンドリマー−試薬複合体を含有し、該デンドリ マー−試薬複合体の各々は、少なくとも1つの分析対象に対する又は該少なくと も1つの分析対象に対すレセプターに対する、1つの規定された特異性を有する 。該複合体は、特異的結合アッセイ試薬に共有結合により結合させたデンドリマ ーである。該デンドリマーは、SIAB標識された部分をスルフヒドリル含有の 部分と合わせることによって行われるC−S結合によって、又はSMCC標識さ れた部分をスルフヒドリル含有の部分と合わせることによって行われるC−S結 合によって、試薬に結合させることができる。代わりとしては、該デンドリマー は、アルデヒド標識された部分を未変性のデンドリマーと合わせることによって 行われるC−N結合によって該試薬に結合させることができる。該試薬は、抗体 、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質及び分析対象であってよいが、そ れらに限られない。サンプル及び標識された特異的競合試薬は、競合的アッセイ 溶液を形成するために該デンドリマー−試薬溶液に加えられる。該特異的競合試 薬は、該少なくとも1つの分析対象の標識された類縁体であってよい。該競合的 アッセイ溶液の有効量が、固相に、該固相の限定された領域上への該デンドリマ ー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に、適用される。選ばれた量の指示薬 が、該固相の該限定された領域に、結合条件下に適用される。該固相に結合した 指示薬の量が測定され、該サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存 在に相関づけられる。 本発明は、固相上への固定化に先立って全ての試薬が溶液中において一緒にイ ンキュベートされるものである、特異的結合アッセイを実施するための方法を含 む。1つ又はより多くのデンドリマー− 試薬調製物を含有するデンドリマー−試薬溶液が提供される。該調製物の各々は 複数のデンドリマー−試薬複合体を含有し、該デンドリマー−試薬複合体の各々 は、少なくとも1つの分析対象に対する又は該少なくとも1つの分析対象のレセ プターに対する、1つの規定された特異性を有する。該複合体は、特異的結合ア ッセイ試薬に結合させたデンドリマーである。それらのデンドリマーは、E5又 はN5デンドリマーであってよい。該デンドリマーは、SIAB標識された部分 をスルフヒドリル含有の部分と合わせることによって行われるC−S結合によっ て又はSMCC標識された部分をスルフヒドリル含有の部分と合わせることによ って行われるS−C結合によって、該試薬に結合させることができる。代わりと しては、該デンドリマーは、アルデヒド標識された部分を未変性のデンドリマー と合わせることによって行われるC−N結合によって、該試薬に結合させること ができる。該試薬は、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質及び分 析対象であってよいが、それらに限られない。サンプル及び選ばれた量の指示薬 が、アッセイ溶液を形成するために該デンドリマー−試薬溶液に加えられる。該 アッセイ溶液の有効量が、固相に、該固相の限定された領域上への該デンドリマ ー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に、適用される。該固相に結合した指 示薬の量が測定され、該サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在 と相関づけられる。 図面の簡単な記述 図1は、一例として抗体(IgG)試薬を用いた、デンドリマー−試薬複合体 におけるC−N結合の生成のためのシッフ塩基化学の概念的表現である。 図2は、一例として抗体(IgG)試薬を用いた、デンドリマー−試薬複合体 におけるC−S結合の生成のための、スルホスクシンイミジル−(4−ヨードア セチル)アミノベンゾエート(SIAB)に基づく化学の概念的表現である。 図3は、二重抗体免疫複合体方式及びデンドリマー−結合抗体方式を用いた、 ジゴキシンアッセイの較正曲線の比較を描く。 図4は、CKMBアッセイにおける信号応答に対する、インキュベーション時 間とデンドリマー−結合抗体の濃度の影響を描く。 図5は、デンドリマー−結合抗体方式を用いた、接合体濃度を変化させること の時間依存性の影響及びCKMBアッセイの応答に対するその影響を描く。 図6は、hTSHアッセイにおける応答に対する接合体濃度の時間依存性の影 響を描く。 図7は、hTSHアッセイについての較正曲線の比較を描く。これらの曲線は 、二重抗体免疫複合体方式を用いたアッセイ及び、デンドリマー結合抗体方式を 用いた2つのアッセイの結果を示す。 図8は、CKBMアッセイについて得られた較正曲線を描く。これらの曲線は 、接合体及びデンドリマー結合抗体の濃度を操作することによって得られた。 図9は、8分CKMBアッセイに対する4分アッセイの比較を描く。 図10は、二重抗体方式及び、デンドリマー結合抗体アッセイの2つの異なっ た方式を用いたhTSHアッセイについての較正曲線の比較を描く。 詳細な記述 (The Dow Chemical Compolyによって製造されている)スターバースト(Star burst TM)デンドリマーは、正確に規定された組成を有し正確に規定された分子 量を有する球状の又は他の3次元形状のポリマーである。樹状の(木のような) 形態は、個々の分枝が核すなわちコア領域から放射状に出るように構成した分枝 のさせ方に由来する。この多価のコアは、少なくとも2つの層又は世代を通って 延びている少なくとも2つの整然とした樹状の分枝に共有結合により結合されて いる。最も外側の層又は世代は、種々の他の分子と化学的に反応性である官能基 に終わるよう誘導体化されていてよい。従って、デンドリマーは、3つの顕著な 建築的特徴、すなわち(a)開始コア、(b)該開始コアに対して放射状に取り 付けられた反復単位より構成された内部の層(世代)、及び(c)最も外側の世 代に取り付けられた末端官能基よりなる外部表面を有する、単一の分子アセンブ リである。 デンドリマーのサイズ、形状及び反応性は、開始コアと該デンドリマーを作り だす際に用いる世代数との選択によって、及び各世代において用いられる反復単 位の選択によって、制御することができる。用いる世代数に応じて、別々のサイ ズのデンドリマーが容易に得られる。加えて、表面部分の全体又は一部分の化学 的修飾が、特定の診断的又は治療的操作に適した新しい表面官能基を創り出すこ とができる。本発明において使用するに適した全体として球状のデンドリマー形 態は、参照によりここに導入する米国特許第4,507,466号及び米国特許第4,568,7 37号に開示されている。代わりとして、参照によりここに導入する米国特許第4, 694,064号に開示されているもののような非球状の形態のデンドリマーが、本発 明において 使用するのに適合し得る。好ましくは、それらのデンドリマーは、アミンに終わ る官能基を有する外側の官能化された表面を有する。例えば、E5デンドリマー は、第5世代であり、エチレンジアミンコア粒子が128個のアミンに終わる末端 (表面)基及び28,826の分子量を有する。これらのアミンに終わる末端基は、通 常のアッセイ条件下にそのようなデンドリマーの表面に正味の正電荷を付与する 。E5は、推定粒子径70Åを有する。N5デンドリマーは、96個の末端アミノ基 及び21,563の分子量を有する第5世代アンモニアコア粒子である。N5は推定粒 子径53Åを有する。アミン末端基は、通常のアッセイ条件下においてそのような デンドリマーの表面に正味の正の電荷を付与する。 デンドリマーは、内部及び外部の部分の適切な選択によって可溶性の巨大分子 として合成することができる。参照によりここに導入される米国特許第4,507,46 6号及び14,568,737号を参照。デンドリマーは、診断的及び治療的適用のために 、種々の薬剤的学的材料と、並びに選ばれた身体の位置へ接合体を導くよう機能 し得る種々の標的指向性分子と、接合させることができる。例えば、ここに参照 により導入するWO 8801178を参照。スターバースト・デンドリマーは、腫瘍の 治療及び診断のための放射性標識された抗体の比活性を増大させるための手段と して、合成のポルフィリン(例えば、ヘム及びクロロフィル)を抗体分子に共有 結合によって結合させるのに使用されてきた。Roberts,J.C.et al.,Using St arburst Dendrimers as Linker Molecules to Radiolabel Antibodies, Bioconj ug.Chemistry 1:305-308 (1990). 特異的結合アッセイ試薬を、炭素−硫黄(C−S)結合の形成に よってデンドリマーに取り付けることができる。そのようなC−S結合は、デン ドリマーを、スルホスクシンイミジル−〔4−ヨードアセチル〕アミノベンゾエ ート(sulfo −SIAB)により又はスクシンイミジル4−〔N−マレイミドメ チル〕シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)により誘導体化し、 そしてその誘導体化されたデンドリマーをスルフヒドリル含有のアッセイ試薬と 合わせることによって達成される。代わりとしては、炭素−窒素(C−N)結合 により又は炭素−酸素(C−O)結合により、デンドリマーに特異的結合アッセ イ試薬を取り付けてもよい。参照によりここに導入する米国特許出願08/021,928 を見よ。デンドリマーの表面官能基は、アミノ末端基に加えて、ヒドロキシ、メ ルカプト、カルボキシ、アルケニル、アリル、ビニル、アミド、ハロ、ウレア、 オキシラニル、アジリジニル、オキサゾリニル、イミダゾリニル、スルホナト、 ホスホナト、イソシアナト及びイソチオシアナトを含む。種々の既知の化学がこ の広範な表面官能基と共に用いることができ、そのよううな官能基にアッセイ試 薬を取り付けるのに有用である。 出願人は、固相へのアッセイ試薬の固定化を容易にするために、抗血清に代え てデンドリマーを使用できることを発見した。すなわち、デンドリマーは、抗体 のようなアッセイ試薬又は比較的小さい分子のようなアッセイ試薬にさえ共有結 合により結合させることができ、次いで種々の固相上に固定化することができる 。免疫学的固定化に比して、デンドリマー複合体を利用した固定化は、多数の顕 著な利点を提供する。第1に、デンドリマーは、それらの精密なポリマー化学の ためにロット間の均一性を維持するように一定して製 造することができる。これらのパラメータを、異なったロット間にわたって均一 に維持することができる。第2にデンドリマーは、デンドリマー−試薬接合体が 溶液中に止まり溶液の均質性を経時的に維持するよう水溶性であるように製造す ることができる。これは、溶液中における免疫学的接合体の不均質な分布のため のロット間不均一性を除去する。第3に、デンドリマーへの試薬の取り付けのた めの化学は十分特徴づけられており、抗血清及び抗体結合物質に関連する固有の 変動を受けることがない。抗血清は、親和性、特異性、及びイムノグロブリンの 純度において変動するが、それらのいずれも、デンドリマー−試薬接合体の製造 に際しては起こらない。 要約すると、デンドリマーに基づく固相試薬は、実質的なロット間均一性を持 って容易に調製できる。更には、デンドリマー接合体の原液又は市販の溶液が実 質的期間にわたって均質性を保持することから、市販のアッセイ機器の末端ユー ザーが現場でこれらの固相試薬を調製することが可能である。調製したばかりの 固相試薬の使用は更に、長期貯蔵、貯蔵温度その他の貯蔵に関する変動要因によ る変化のような、予め調製されている固相試薬の分配及び商業的使用に入り込ん で来得る追加の変動要因を除去する。 デンドリマー−試薬複合体は、イムノアッセイその他のアッセイにおいて種々 の固相試薬の調製のために有用ではあるが、本出願人は、ガラス繊維基質及び放 射状分配アッセイとの使用において、そのような複合体の特に有用な適用を見出 した。Giegel et al.,Clin.Chem.28:1894-98(1982)及び米国特許第4,517,288 号に開示されているものとしての放射状分配イムノアッセイは、全てのステップ が固相上に直接に行われるアッセイ手順である。抗体又は他の試 薬が、ガラス濾紙の小さい領域上に固定化される。検出すべき分析対象の既知量 を含有する種々の較正標準又は、そのような分析対象を含有している可能性のあ る未知サンプルが、次いでこの固定化されたレセプターと反応させられる。標識 された類縁体又は他の標識試薬の適切な添加に続いて、過剰の試薬が、洗浄液の 適用によって該濾紙の該中心領域から除去される。酵素免疫測定法の場合におい ては、該洗浄液は該酵素に対する基質を含有しており、従って、洗浄ステップと 同時に酵素反応を開始させる。好ましくは、該基質に対する該酵素の作用は、蛍 光信号を発生させる。該中心領域の酵素活性が、次いで、前面蛍光光度法によっ て定量される。アッセイ方式(すなわち直接アッセイであるか又は競合アッセイ であるか)に依存して、蛍光の率は、サンプル中の分析対象の濃度に正比例又は 反比例する。 固相が比較的「不活性な」表面を提供することが好ましい。すなわち、表面が 生物学的材料に対して、特にタンパク質性材料の無差別的吸着に関して比較的不 活性である必要がある。本発明の好ましい具体例においては、該固相の物理的形 態は、反応液が毛細管現象によって保持されそして輸送される程、該固相中の間 質又は孔が十分に小さいようなものである。他方、該固相の孔又は間質は、偽の 陽性信号を与え得る望ましくない成分を保持する程に小さくてはならない。 該固相は、ガラス又は合成繊維又は比較的不活性なセルロース材料のような、 圧縮された繊維よりなるマットより構成されているのが有利である。該固相はま た、焼結ガラス、セラミックス及び合成のポリマー性材料等のような他の多孔質 材料で構成されていてもよ い。ガラス繊維濾紙は、不活性であるという特性のために、及びアッセイ試薬の 定量的保持に十分な量に本発明の可溶性複合体を吸着する能力のために、本発明 に好ましい固体支持体である。ガラス繊維の表面は、正味の負の電荷を担持し得 、それはアッセイ条件下に実質的に正に荷電した表面を有するデンドリマー(す なわち、アミン末端表面基を有するデンドリマー)の吸着を容易にする。好まし い一具体例においては、Baxter Diagnostics Inc.によって販売されている「タ ブ」が、Whatman Inc.によって販売されているGF/Fガラス濾紙と、以下に論 ずるスナップ嵌合プラスチックタブ部品とから構成されている。通常、デンドリ マー−試薬複合体は、適当な緩衝液に入れてそのようなタブの中心領域に適用さ れる。通常、そのような緩衝剤は、界面活性剤、分析対象不含血清アルブミン及 びアジ化ナトリウムのような保存剤を含む必要がある。本発明のデンドリマー− 試薬複合体は、適当な固相に一旦吸着されると、種々の生物学的材料の分析のた めの広範な種々の分析プロトコールで使用することができる。例えば、デンドリ マー−レセプター複合体は、治療薬、天然又は合成のステロイド、ホルモン、酵 素、抗体その他の問題の分析対象の存在についての、血液又は尿のイムノアッセ イのために有用であろう。 そのようなプロトコールで分析することのできる治療剤としては、ジゴキシン 、ジランチン、フェノバルビタール、テオフィリン、ゲンタマイシン、キニジン その他が含まれるが、これらに限定されない。前述の仕方で調製された固相はま た、コルチゾル、アルドステロン、テストステロン、プロゲステロン及びエスト リオール等のようなステロイド又はフェリチンのような血清タンパク質の検出の ためのイムノアッセイにおいても使用できる。ホルモンレベルもまた、本発明の 固相複合体の使用によって測定可能である。これらのホルモンとしては、テトラ ヨードサイロニン(T4)及びトリヨードサイロニンのような甲状腺ホルモン及 び甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン、コルチコトロピン、ガストリン 、アンジオテンシン、及びプロアンジオテンシン等のようなペプチドホルモン、 サイロトロピン、レブテオトロピン、ソマトトロピン及びヒト絨毛性性腺刺激ホ ルモン(HCG)のようなポリペプチドホルモンが含まれるが、これらに限定さ れない。本発明の複合体の他の適用には、代謝に関連する比較的小さい分子(す なわち、葉酸)のアッセイ、感染性疾患に関連したポリペプチド抗原及び抗体( すなわち、HIV、肝炎、CMV、梅毒、ライム病因子その他の移しい数の感染 性因子に関連した抗原及び抗体)のアッセイが含まれる。 本発明のデンドリマー試薬複合体/固相調製物は、種々の特異的結合アッセイ 方式に適用される。例えば、種々の直接結合アッセイを、これらの試薬によって 行うことができる。そのようなアッセイにおいては、抗体又は結合性タンパク質 のようなレセプターが、デンドリマーに共有結合により結合される。固定化され たデンドリマー−レセプター複合体は、問題の分析対象を含んだサンプルと接触 させられ、該複合体は該固相上に固定化される。該複合体の固定化に続いて、固 相は洗浄され、次いで指示薬と接触させられる。本発明の文脈において術語「指 示薬」は、標識された接合体を意味する。該接合体は、アッセイ方式に依存して 、抗体、抗体フラグメント、結合性タンパク質又は分析対象を含み、そして標識 は、該接合体に直接又は間接的に連係する蛍光性の、酵素的な、比色の、放射性 の又は他の標識分子である。標識は、基質と接触することにより蛍光を発生する 酵素的化合物を含んでよい。例えばTijssen,P., Laboratory Techniques in Bi ochemistry and Molecular Biology ,Practice and Theory of Enzyme Immunoas say,pp.173-219(Chapter 10)及びpp.329-384(Chapter 14)(Elsevier Sci ence Publishers,アムステルダム、オランダ、1985年)に開示されているように 、指示薬が固体支持体上に存在する程度は、未知の分析対象の量に相関づけるこ とができる。 このデンドリマー/試薬複合体はまた、競合的アッセイ方式においても使用す ることができる。そのような方式においては、該複合体が、そのような分析対象 を含んでいると仮定されたサンプルと、そして特異的な競合的試薬と接触させら れる。該特異的な競合的試薬は、分析対象の標識された類縁体であってよい。該 複合体は次いで固相上に固定化される。この具体例においては、該標識された類 縁体は、レセプターに対する結合を求めてサンプル中の分析対象と競合する。洗 浄後に固相に結合している標識の量が、サンプル中の分析対象のレベルの指標を 提供する。すなわち、固相に結合した標識量は、サンプル中の分析対象の量に反 比例する。 デンドリマー−試薬接合体及び種々の他の結合試薬を固相に適用し、洗浄し、 そして該固相に結合した指示薬の量を読み取るために、種々の機器が利用できる 。好ましい一具体例においては、固相は上述のガラス繊維フィルタータブを含み 、そして機器は、Baxter D 含む。この機器は、Giegel et al.,Clin.Chem.28:1894-98(1982)によって記 述されているバッチ処理卓上機器である。該機器は、 放射状分配イムノアッセイ方式においてタブを処理するのに適合させてあり、該 方式もまた、Giegel et al.に記述されている。該機器は、サンプル、接合体及 び基質洗浄液のための液体ディスペンサを含む。マイクロプロセッサ制御された ステッパモータが、試薬の部分量を吸引して配付する。このディスペンサの全て のタイミング及び作動面は、該分析装置内のプログラムルーチンによって予め定 められている。該機器はまた、タブ輸送システム、温度モニターを備えた加熱プ レート、サンプル及び試薬液体ポンプ、読み取りステーション、データ処理、及 びタブ処分のための手段をも含む。品質管理のために、該機器のマイクロプロセ ッサ制御プログラムは、参照電圧、温度及び配付設定及び限度外値についてのフ ラッグ等のような、特に重要な作動条件を定期的に検証する。 使用されるガラス繊維固相に対し非常に強い親和性を有する。スポット緩衝液中 (pH8.0)において、タブは正味の負の電荷を有し、これに対してデンドリマ ー又はデンドリマー結合抗体は、非常に多数の遊離のアミノ基の存在のために、 正味の正の電荷を有する。実際、デンドリマーとガラス繊維固相との反対電荷の 相互作用は非常に強力であり得るため、デンドリマー結合抗体は、固相上におい て適用された点に局在し、十分広がることがなく、所望の直径のス の反応区域における反応の最適の検出のためには、約10mmの直径 れた異なったデータの組を比較するためには、均一のスポットサイズを持つこと が重要である。ポリリジン(分子量22K)又は遊離の デンドリマー(第4又は5世代)の添加がガラス繊維固相上のスポットサイズを 増大させる助けとなりそして、驚くべきことに、信号の増幅をもすることが見い だされた。しかしながら、もしも遊離のデンドリマー又はポリリジンの濃度が高 すぎると、ガラス繊維上の部位の数が遊離のデンドリマー又はポリリジンによっ て占有されてしまい、デンドリマー結合抗体が該固相に結合するのを阻止する可 能性がある。従って、固相上のスポットサイズを最適にするためには、特異的な デンドリマー結合抗体溶液の固定化に先立って、スポット緩衝液中に存在する遊 離デンドリマー又はポリリジンの濃度につき、日常的に力価測定する必要がある 。 アンモニアコア・デンドリマーを用いた研究が、妥当なタンパク質濃度におい て二重抗体系と同等な信号を得るには、第5世代デンドリマーが結合のために最 も好ましいということを示した。より低い世代のデンドリマーは、第5世代デン ドリマーの信号に比したとき、約40%の信号を発生した。より高い世代のデンド リマーは、第5世代の粒子について得られるのとほぼ同じ信号を与えたか、しか し、遙に大きな凝集物を生じた。該粒子のサイズ及び形状が幾つかの性能パラメ ータに影響を及ぼすことが見出されていることから、第5世代デンドリマーをこ のアッセイにおいては優先した。 好ましい一具体例においては、デンドリマー結合抗体は、溶液中において問題 の分析対象に結合させられる。コンフォメーションの自由さのために、液相にお けるレセプター−分析対象反応は、固相反応方式におけるような立体的制限及び 要件を一般に余り受けない。これは、レセプターと分析対象との反応が固相上に おいて行われる場合に比して一層速やかな速度論的平衡の達成をもたらす。デン ドリマ結合抗体−抗原複合体を含有する溶液が、次いで、Stratus 特異的結合アッセイ方式において使用される。抗体−抗原複合体及び如何なる過 剰のデンドリマー結合抗体も該固相に捕獲され、そし 洗い去られる。分析対象の存在に対して特異的な、酵素標識された抗分析対象抗 体接合体のような検出剤、及び指示基質が、該反応区域に適用される。該アッセ イによって得られる信号は、該分析対象の濃度に直接依存しており、如何なる非 特異的な試薬の存在によっても影響を受けない。 代わりの一具体例においては、デンドリマー結合抗体は、問題の分析対象と共 に、及びまた、該分析対象の類縁体のような標識された特異的競合試薬と共に溶 液中に加えられる。次いで、該デンドリマー結合抗体、分析対象及び競合試薬を 含有する溶液が、Stratus 、特異的結合アッセイ方式において使用される。過剰の未結合の競 イによって得られる信号は、該分析対象の濃度に反比例する。 別の一具体例においては、デンドリマー結合抗体は、指示薬の存在下に、問題 の分析対象に溶液中で結合させられる。該デンドリマー結合抗体、分析対象及び 指示薬を含有する溶液の有効量が、ガラス繊維固相上にスポットされる。該固相 は次いで適当な洗浄条件下に洗浄され、そして該固相に結合した指示薬の量が測 定される。 易化させそれにより可能な限り短い時間で平衡を達成するための2 つの方法は、抗体濃度を高めること及び接合体濃度を高めることである。本発明 においては、必要な反応時間を有意に短縮するためにこれら2つの変数を調節す ることができる。 本発明において使用される固相は、1より多くの分析対象に対する特異性を有 するデンドリマー−試薬複合体の集団を含んでよい。すなわち、該溶液は、各々 の調製物が選ばれた1つの分析対象に対する特異性を有するものである、少なく とも2つの異なったデンドリマー試薬調製物を含んでよい。これらは、混合抗体 デンドリマー溶液と呼ばれる。これらの調製物のデンドリマー−試薬複合体は、 相互に混合され、そして複数の分析対象の分析のために有用な反応区域を形成す るために該固相の限定された領域に適用される。代わりとして、該溶液又は固相 は、当該調製物の各デンドリマー−試薬複合体が少なくとも2つの異なった分析 対象に対する特異性を有するものである、単一のデンドリマー−試薬調製物を含 んでよい。これらは、マルチ特異性デンドリマー溶液またはマルチ特異性デンド リマー固相と呼ばれる。 本発明の混合抗体デンドリマー溶液及びマルチ特異性デンドリマー溶液は、各 テストが臨床症状の種々のステージの指標であるパネル式テストを用いる特別の 診断のために患者のサンプルをアッセイする場合に特に有用である。例えば、心 臓パネルは、クレアチニンキナーゼアイソザイムMB(CKMB)、トロポニン 、ミオグロビン及びジゴキシンについての試験を必要とするであろう。癌マーカ ーパネルならば、癌胎児性抗原(CEA)、α−フェトプロテイン(AFP)及 びヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(HCG)についてテストするであろう。 本発明は、以下の説明的具体例を参照することによって更に理解されようが、 それらは純粋に模範例であり、請求の範囲に記述されている本発明の真の範囲を 限定するものと解してはならない。 実施例1 固相支持体(タブ)の調製 この実験において用いられた固相支持体は、共にBaxter Diagnos タブは、Giegel et al.,Radial Partition Immunoassay, Clin.Chem. 28:1894 -98(1982)に開示されているように、1インチ(2.5cm)幅のGF/Fガラス濾 紙ロール(Whatman Inc.)と、スナップ嵌合式プラスチックタブ部品とから組み 立てられている。適切な濃度のデンドリマー溶液、抗体溶液又は他のタンパク質 又は対照溶液が、スポット用緩衝液中に作られる。該スポット用緩衝液組成物は 、特定の実験上の又は製造上のパラメータを受け入れるよう変化させてよい。通 常、このスポット用緩衝液は、例えは、20mM〜200mMのトリス(pH7.0〜9. 0)、濃度範囲0.1%〜1.0%のZo S)のような非イオン性界面活性剤、0.5%〜4.0%の牛血清アルブミン(BSA) 、及び0.1%のアジ化ナトリウムを含んでよい。好ましくは、このスポット用緩 衝液は、30〜100mMのトリス(pH BSA及び0.1%のアジ化ナトリウムを含む。最も好ましくは、このスポット用 緩衝液は、50mMのトリス(pH8.0)、0.1%のZo (例えば、3Mカタログ番号FC 171及びFC 170C)その他の当業者に い。スポット緩衝液はまた、0.01〜0.1 %のポリリジン(分子量15,000〜30,000 ; Sigma カタログ番号P7890)又は遊離のデンドリマー(第4世代又はそれよ り上)をも含む。好ましくは、該スポット緩衝液は、0.03〜0.05%の第5世代の 遊離のデンドリマーを含む。化学文献に知られている他の等しく荷電した分子を 、この遊離のデンドリマーに置き換えてよい。 選ばれた1つの溶液の部分量76μlが、ブランクタブの中心上にスポットされ る。該デンドリマー結合抗体の適当な時間のインキュベーションの後、分析対象 、接合体及び基質洗浄液が、この濡れたタブに適用される。このタブは、使用時 まで2°〜8℃にて貯蔵してよい。タブ上への溶液のスポットは、ピペット装置 を用いて手で行ってもよく、また自動化された製造手順により行ってもよい。代 に原液の選ばれた部分量を適用するための機器パラメータの適切なプログラミン グに従って、スポットし処理してもよい。 実施例2 誘導体化したデンドリマ−への抗体の結合のための一般的手順 次の手順の流れ図が、図1に描かれている。pH4.5の酢酸緩衝液(0.1MのN aOAc/0.1MのNaCl)中の4.5mgIgG/mlよりなるIgG濃縮溶液 を調製し、氷上で冷却した。2/3体積の冷却したpH4.5の酢酸緩衝液中の0.1 MのNaIO4をこのIgG溶液に加え、そして合わせたIgG/NaIO4溶液 を、暗所で2°〜8℃にて2時間インキュベートした。もとのIgG濃 縮溶液1mlに対し10μlの量でエチレングリコールを加え、更に1/2時間、 2°〜8℃にてインキュベーションを持続した。得られたIgG−アルデヒド誘 導体(IgG−CHO)の溶液を、pH4.5で平衡化させた適当なサイズのSepha dexG−25カラムを通すことによって脱塩した。タンパク質画分を収集してプ ールし、そしてIgG−CHOの濃度を、消光係数1.48ml・mg-1・cm-1を 用いて280nmにて分光光度法により測定した。過ヨウ素酸酸化IgGのアルデ ヒド含量は、適当な濃度のホルムアルデヒドを較正標準として用いて、アルデヒ ド修飾試薬Purpald(Aldrich,カタログ番号16-289-2)を用いて定量した。 水溶液中のデンドリマー(約50〜70Åの粒子径)(Michigan Molecular Insti tute,Midland,ミシガン州)を、この脱塩したIgG−CHO溶液に、3:1の デンドリマー:IgG−CHOのモル比で加えた。合わせたデンドリマー/Ig G−CHOを0.1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.4)中へと緩衝液交換し、そし て溶液量を、最終のIgG濃度として約1.0mgIgG/mlを与えるように調 節した。この溶液を、次いで、2°〜8℃にて16〜24時間インキュベートした。 次いで、調製したばかりのNaBH4溶液(水中、4mg/ml)の、このデン ドリマー/IgG−CHO反応混合物の液量の1/20に等しい量を徐々に加えて 、2°〜8℃にて更に2時間インキュベートした。得られた溶液を、必要なら、 0.22μmフィルターを通した濾過によって澄明化させる。適当なサイズのポリア クリルアミド−アガロースゲル・マトリクス(AcA−44 Ultrogel,IBF,カタ ログ番号230161)を調製しそしてリン酸緩衝食塩水(PBS)/0.1%NaN3中 で平衡化させた。最終のデンドリマ ー/IgG−CHO反応混合物を該AcA−44ベッド体積の3%未満の体積にま で濃縮し、次いで、該カラム上に載せて適当な流速にて溶出させた。最初のタン パク質ピークを含有する画分 ― これは結合したIgG−デンドリマー調製物( IgG−DEND)を含む ― をプールした。このIgG−DEND調製物中の IgG濃度を、消光係数1.48ml・mg-1・cm-1を用いて280nmにて分光光 度法により測定した。 実施例3 SIAB結合を介したIgG−デンドリマ−の調製 次の手順の流れ図は、図2に描かれている。業者(MMI,Midland,ミシガン州 )より供給を受けた54Åのデンドリマーの水溶液に、5分の1の液量のリン酸緩 衝液(0.5MのNaH2PO4、pH7.1)を加える。得られた溶液を、1NのHC l又は1NのNaOHでpH7.6に調節する。15mg/mlのsulfo−SI AB水溶液の適当な体積を、デンドリマー溶液に、20:1のsulfo−SIA B:デンドリマーのモル比になるように加え、次いで30℃にて1時間インキュベ ートする。得られたSIAB−デンドリマー誘導体(SIAB−DEND)溶液 を、予め0.1MのNaH2PO4(pH7.6)にて平衡化させておいたSephadexG− 25の適当なサイズのカラムに載せる。約0.5ml/分の流速における溶出の後、 SIAB−DEND画分をプールし、そしてSIAB−DENDの濃度を、Weig ele et al.,J.Am.Chem.Soc.94:5927(1972)及びUdenfriend et al.,Scien ce 178:871(1972)に記述されているようにして、第1級アミンのアッセイのため に使用される蛍光試薬であるフルオレスカミンを用いて測定する。適当な濃度の 誘導体化してい ない54Åデンドリマーを、較正標準として使用する。 スルフヒドリル−IgG誘導体(IgG−SH)の調製のために、還元緩衝液 (0.1MのNaH2PO4、5mMのEDTA、pH6.0)中の5mgIgG/ml の溶液を調製する。ジチオエリスリトール(DTE)又はジチオスレイトール( DTT)を、11.4mg/mlの濃度に還元緩衝液に溶解させる。このDTE溶液 をIgG溶液に、該5mg/mlのIgG溶液の体積の1/9に等しい量だけ加 え、次いで37℃にて1時間インキュベートする。得られたIgG−SH溶液を、 次いで、適当なサイズのSephadexG−25カラムを通過させることによって脱塩し 、そしてIgG−SH濃度及びSH含量を標準の方法で測定する。 最後に、IgG−DENDを調製するために、該SIAB−DEND溶液をI gG−SH溶液と、3:1のSIAB−DEND:IgG−SHのモル比で合わ せ、次いで、リン酸ナトリウム緩衝液(0.1MのNaH2PO4、pH7.6)中へ緩 衝液交換する。この溶液を約5mg/mlの最終IgG濃度へと体積調節し、次 いで、2°〜8℃にて16〜24時間インキュベートする。N,N−ジメチルホルム アミド(DMF)中の10mg/mlのN−エチルマレイミド(NEM)よりなる 停止溶液の1/50体積の添加によって反応を停止させ、次いで室温(23°〜25℃ )にて2時間インキュベートした。反応停止させたこの反応混合物を、必要なら ば0.22μmフィルターを通し次いでダイアフィルトレーション(Amicon,YM-100 )によるか又は、上記実施例2に記述されているようにしてAcA−44 ULtrog elカラムを通すことによって澄明化させる。 実施例4 抗−hTSH抗体(CA2)のデンドリマ−との結合 約60mgの抗−hTSH(CA2)抗体を含んだ約12mlの腹水を、Q−Seph arose カラム(1.0×13.0cm)上で、20mMトリス(pH8.5)と20mMトリス /0.3MのNaCl(pH7.0)を用いて精製し、54mgの精製抗体タンパク質を 得た。CA2は、American Type Culture Collection(ATCC)に受託番号14 37のもとに寄託されている。35mgのタンパク質を含有するこの抗体溶液を、等 しい液量の結合緩衝液(Bio-Rad)で希釈し、そしてProtein A カラム(1.0×6. 5cm,Bio-Rad AffiPrep)上に、該抗体を該カラムに吸収させそして結合した タンパク質を、0.1Mの酢酸ナトリウム−0.1Mの塩化ナトリウム(pH5.0)に よって溶出させることによって精製して、溶液中の抗体26.0mgを得た。 E5デンドリマー(MMI,Midland,ミシガン州)は、上の実施例3において 論じられている一般的手順に従って、ヨードアセチル化した。20倍モル過剰のsu lfo-SIABを該水溶性デンドリマーに加えた。各デンドリマー粒子には、約2. 5個のヨードアセチル基が組み込まれた。 上の実施例3に示されている一般的手順に従って0.1Mリン酸ナトリウム−5 .0mMのEDTA(pH6.5)中のDTE又はDTT(4.5mg/mlの0.23ml )で、該抗体溶液(5.0mg/mlの2.0ml)を37℃にて1時間還元した。還元 緩衝液中G−25カラム上で脱塩した後、生成物は、1個のIgG当たり約10個の スルフヒドリル基の存在を示した。 この還元された抗体を、次いで、上の実施例3に示されている一般的結合手順 に記述されているようにして、1:3のモル比で、ヨ ードアセチル化デンドリマーと結合させた。最終生成物を、ダイアフィルトレー ション(Amicon,YM-100)により、又はPBS中AcA-44カラムを用いることによ り、精製した。最終の精製後生成物におけるデンドリマーの抗体に対する化学量 論は、1.0±0.3であることが判明した。 このE5−結合抗体溶液は、室温にて少なくとも1年貯蔵することができる。 較正標準F(50μIU/mlのhTSHを含有)についてモニターしたところに よれば、該溶液を室温にて1年貯蔵したとき、率において7%の変化しか起こら なかった。 実施例5 抗CKMB抗体のデンドリマ−との結合 クレアチニンキナーゼアイソザイムMBに対して向けられた抗体(CKMB, Conan,ATCC受託番号HB8939)の精製は、上記実施例3に記述されているよう にしてQ-Sephharose上で行い、約65%の収率を与えた。デンドリマー当たり約2. 5個のヨードアセチル基を導入するために、E5デンドリマーを20倍モル過剰のs ulfo-SIABでチャレンジした。この抗体溶液を、上記実施例3に示されてい る一般手順に従って、pH6.5にてDTE又はDTTと共に37℃にて1時間還元 した。還元緩衝液中におけるG−25カラム上での脱塩の後、生成物は、IgG1 個当たり約8.5個のスルフヒドリル基の存在を示した。誘導体化されたE5と還 元されたIgGとの結合は、hTSHの場合につき記述した(実施例4)ように して行われた。最終生成物の精製は、ダイアフィルトレーション(Amicon,YM-1 00)により、又は調製したAcA-44カラムにかけPBSで溶出させることによって 行った。 実施例6 二重抗体複合体アッセイと固定化デンドリマ−結合抗体アッセイとの比較 デンドリマー結合抗体が放射状分配アッセイ方式において有効であることを確 認するために、ジゴキシンを評価のために選んだ。このアッセイは、逐次的飽和 方式で実施した。この方式においては、分析対象を含有するサンプルを、二重抗 体免疫複合体又はデンドリマー結合抗体の何れかの形で、固定化抗体を含んだ乾 燥タブに適用した。適当な間隔の後、標識された分析対象の類縁体のような接合 体を含有する基質洗浄液を、該タブに適用した。基質洗浄液の適用によって発生 される信号は、逐次的飽和方式のアッセイにおいて予期されるように、分析対象 濃度に反比例する。図3はジゴキシンについての、二重抗体アッセイ及びデンド リマー結合抗体アッセイの較正曲線を描いている。二重抗体アッセイにおいては 、ポリクローナルな二重抗体複合体を形成するために、抗ジゴキシンポリクロー ナル抗体をヤギ抗家兎抗体によって固定化した。デンドリマー結合抗体アッセイ においては、抗ジゴキシンポリクローナル抗体(Sigmaより入手)をN5デンド リマーと結合させ、そして該デンドリマーを介して固相に固定化した。抗体は、 上記実施例3のようにして該デンドリマーに結合させた。 実施例7 数種のデンドリマ−結合抗体調製物の溶液の調製 2つのデンドリマー結合抗体の調製物(すなわち、CKMBに対するE5結合 抗体及びhTSHに対するE5結合抗体)を含有する混合溶液を調製した。各デ ンドリマー結合抗体調製物についての最 KMB及びhTSHアッセイについて、デンドリマー結合抗体の最適濃度は、10 μg/mlであることが判明した。テトラヨードサイロニン(T4)についての 最適濃度は、0.56μg/mlであることが判明した。最適のタンパク質濃度の溶 液を試験し、そして50mMのトリス、0.1%v/vのFSN、0.033%w/vの無 変性E5(pH8.0)中に貯蔵した。 また、E5に別々に結合させたhTSH、CKMB及びT4に対して特異的な モノクローナル抗体の3種の調製物を含有する混合溶液を、上記実施例3に記述 されている方法に従って調製した。単一の分析対象特異性E5結合抗体又は3種 のE5結合抗体調製物の何れかを溶液が含有しても、特異的分析対象について同 一の較正曲線が得られた。すなわち、非特異的なE5結合モノクローナル抗体の 存在は、特異的な分析対象−抗体反応に対して何らの影響も及ぼさなかった。更 には、下の表1に示されているように、分析対象の混合物を含有する溶液を試験 したとき、検出された特異的分析対象の濃度は、溶液が特異的なE5結合抗体を 含んでいるか又はデンドリマー結合抗体調製物の混合物を含んでいるかで、非常 に近似していた。従って、分析対象の無作為検出のために、デンドリマー結合抗 体調製物の混合物を含有する溶液を、さもなければこの目的のために必要となる であろう多数の溶液の代わりに、使用できる。 実施例8 複数特異性デンドリマ−の調製 これらのデンドリマーは、上記実施例2において論じられている一般的手順に 従ってヨードアセチル化される。20乃至50倍モル過剰のsulfo-SIABが、該水 溶性デンドリマー溶液に加えられる。各デンドリマー粒子には、約6乃至10個の ヨードアセチル基が導入される。 1:1比(重量による)の精製された抗CKMB及び抗hTSH抗体の混合物 を、上記実施例3に記述されている一般的手順に従って、還元緩衝液中において 、DTTによって、37°において1時間還元する。調製されたG−25カラム上で の脱塩及び反応緩衝液で溶出の後、生成物は、IgG1個当たり約10個のスルフ ヒドリル基の存在を示すであろう。 この還元された抗体混合物は、次いで、上記実施例2に示された一般的な結合 手順に記述されているように、1:5乃至1:10の比で、該ヨードアセチル化さ れたデンドリマーに結合させられる。最終製品溶液中に存在する過剰な未結合の 抗体は、AcA-34(又は同等物)カラムを用いることによって又は、PBS中にお いてSuperdex 200(Pharmacia)カラムを用いたFPLCによるゲル濾過精製によ って除去される。IgG−E5を含んだ画分はプールされ、そしてタンパク質濃 度がBCAアッセイによって定量される。結合のために抗T4、抗CKMB及び 抗hTSHの混合物が使用される場合には、デンドリマー結合抗体溶液は、50m Mトリス、0.1%FSN(pH8.0)中に総タンパク質濃度10.3μg/mlに希釈 され、そし 体の混合物より調製されるデンドリマー結合抗体溶液は、試験及び貯蔵用に、50 mMトリス、2%BSA、及び0.1%FSN(pH8.0)中に総タンパク質濃度10μ g/mlに希釈される。 実施例9 溶液に基づくデンドリマ−結合抗体アッセイ デンドリマー結合抗体の原液を、50mMのトリス、0.1%v/v 離デンドリマーを含有するスポット緩衝液(pH8.0)中に調製した。この原液 の38μlを、分析対象を含有する132μlのサンプルと共に前インキュベートし た。アッセイは、上記実施例1に記述さ してブランクタブ上に放出することによって実施した。次いで適当な間隔の後、 適当なアルカリ性ホスファターゼ接合体(0.75μg/ ブが、基質洗浄液(1.0mMのリン酸4−メチルウンベリフェリル、アルカリ性 ホスファターゼ阻害剤、安定化剤、青色染料、界面活性剤及び0.1%のアジ化ナ トリウムを含有する、pH9.0のトリス緩衝液)の70μlを吸引し、20μl及び5 0μlを該タブに順に放出した。こうして発生した信号を、Giegel et al.,Clin .Chem.28: おいて前面蛍光光度法にって測定し、該機器の記憶装置に記憶させた。 Giegel et al.において記述されている放射状分配アッセイ方式を、全ての実 験において使用した。較正標準溶液A,B,C,D,E及びFは、通常のヒト血 清中又は、BSA、安定化剤及び保存剤としての0.1%のアジ化ナトリウムを含 んだトリス緩衝液(pH7.5)中に調製した。hTSHについての較正標準溶液 のためのA,B,C,D,E及びFは、それぞれ、0、0.25、0.75、3、12及び 50μIU/mlの濃度を含み、CKMBのための較正標準溶液は、それぞれ、0. 0、4.80、 11.60、26.90、61.10及び127.80ng/mlの濃度を含んだ。 図4は、発生する信号によってモニターしたところによれば、接合体のインキ ュベーション時間を60秒に固定しておいてCKMBアッセイ中のデンドリマー結 合抗体濃度を高めることによって、平衡が非常に迅速に達成されたということを 示している。最初の信号の増大を超えてインキュベーションを続けることは、信 号を有意には改善させなかった。デンドリマー結合抗体と分析対象とのインキュ ベーション時間のこの短縮は、総アッセイ完了時間を早める。総ア ッセイ時間は、表2に示されている。 本発明の方法を用いたCKMB及びhTSHアッセイについての結果が、図5 及び6にそれぞれ示されている。図5は、CKMBアッセイにおいて接合体の濃 度を増加させることにより、最大効果(信号の増大によって示される)は、最初 の100秒又はそれ未満のインキュベーション時間において明らかであった。更な るインキュベーション時間は、如何なる有意な利益ももたらさなかった。図6は 、hTSHアッセイについて、接合体濃度の増加は、広い範囲のインキュベーシ ョン時間にわたって信号を増大させるように思われた。図4〜6はまた、時間及 びデンドリマー結合抗体の濃度並びに接合体の濃度を調節することによって、反 応の動力学を操作することが可能であったことを示している。 hTSH及びCKMBアッセイについての完全な較正曲線作成は、上記の操作 を用いて実施した。それらの較正曲線は、hTSH及 びCKMBについて、それぞれ図7及び8に描かれている。以下におよびこれら の図において用いられているように、術語「8分アッセイ」及び「現行アッセイ 」は、術語「二重抗体免疫複合体方式」と相互に置き換えることができる。これ らの何れも、2つの異なった抗体、すなわち分析対象に特異的な第1の抗体及び 該抗分析対象抗体に特異的な第2の抗体の使用を必要とするアッセイ方式をいう 。これらの抗体は、緩衝液中において合わされ、生じた二重抗体免疫複合体が、 固相に、該固相へのサンプル及び指示薬の添加に先立って、固定化される。術語 「溶液中アッセイ」は、「溶液相方式」、「4分アッセイ」、「迅速アッセイ」 及び「前混合アッセイ」と相互置き換え可能に用いられている。これらの術語の 何れも、デンドリマー結合抗体、サンプル及び/又は指示薬が、アッセイの残り 部分のための固相への適用に先立って、先ず反応溶液中において一つに混合され るものであるアッセイ方式をいう。 図7は、hTSHアッセイについては、溶液中アッセイの2つの変化について の較正曲線の形が、二重抗体免疫複合体アッセイについての較正曲線の形に全く 匹敵するということを示している。接合体とデンドリマー結合抗体の各濃度を、 デンドリマー結合抗体方式を用いて2つのアッセイの間で変化させた。一層高い 濃度の接合体とデンドリマー結合抗体を用いたアッセイは、もっとも速い動力学 的平衡を与え、他のデンドリマー結合抗体アッセイについての4.5分及び二重抗 体アッセイ方式についての8分に比して、3.93分でアッセイの完了を許容した。 図7中の挿入部は、溶液方式におけるhTSアッセイについての低濃度側感度 が相当に改善されたことを示している。実際この低濃 度側感度は、固定化デンドリマー結合抗体方式及び免疫固定化(二重抗体複合体 )方式の双方に比しても、溶液中アッセイにおいて改善された。この改善は、非 常に低い非特異的結合のためである。較正標準の比率、Cal B/Cal A及びCal F/Cal Aは、二重抗体複合体方式についての対応する値である1.67及び91.7に 比較して、4.50及び719.5であった。 表3は、3つの異なった分析対象についての溶液中デンドリマー抗体方式に対 する、現行の二重抗体方式についてのアッセイ感度及び必要とされる抗体量の比 較を示す。これらのアッセイは、上述ののように、サンプル及びデンドリマー結 合抗体又は二重抗体免疫複合体を含有する混合物の76μlを吸引してブランクタ ブ上に放出す ッセイは、上述のように、接合体及び基質洗浄液の適用によって完了した。 図8は、溶液方式においてCKMBについて得られた較正曲線を 示す。これらの曲線は、接合体とデンドリマー結合抗体の濃度を操作することに よって得られた。これらの操作は、一層迅速な動力学的平衡を達成し、4乃至5 分でのアッセイの完了を許容した。二重抗体免疫複合体方式を用いたCKMBア ッセイと溶液中方式のCKBMとの比較が、図9に示されている。線形回帰分析 を用いた0.999047というR2値が、これら2つのアッセイが同等の結果を与え、 同じ分析対象濃度を与えるということを明瞭に示している。本発明の溶液中アッ セイの迅速な動力学は、しかしながら、二重抗体免疫複合体方式の半分の時間で 結果を与えるという顕著な利点を提供する。二重抗体方式及びデンドリマー結合 抗体アッセイの2つの異なった方式を用いてhTSHについての較正曲線の同様 な比較が、図10に描かれている。「前混合」方式とは、溶液中アッセイをいい 、「乾燥タブ」方式とは、デンドリマー結合抗体が、固相上に、サンプル及び指 示薬の該固相への添加に先立って固定化されるものであるアッセイ方式をいう。 これらの曲線について、タブ当たりに使用された一次抗体の量は、二重抗体方式 については1.14μg、固定化デンドリマー結合抗体方式については1.14μg、溶 液中デンドリマー結合抗体方式については0.38μgであった。これらの結果は、 ガラス繊維固相上への固定化に先立つ、反応溶液中におけるデンドリマー結合抗 体の使用が、分析対象に対するアッセイ感度を改善し且つ一層迅速な結果を与え るということを明瞭に示している。 前記の詳細な記述は、本発明のよりよい理解のためにのみ提供されており、い くらかの修正は添付の請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく当業者に 明らかであるから、そこから不必要な限定を読み取ってはならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ファーズリ,チャールス アメリカ合衆国27510ノースカロライナ、 カルボロ、ノースエステスドライブナンバ ー13エム 306 (72)発明者 リン,スペンサー アメリカ合衆国33071フロリダ、コーラル スプリングス、サウスウエストワンハンド レッドアンドトゥエンティースウェイ 111 (72)発明者 シン,プラタップ アメリカ合衆国33193フロリダ、マイアミ、 サウスウエストシックスティーナインスス トリート 15111 (72)発明者 サウル,リチャード アメリカ合衆国20882メリーランド、ゲイ サーズバーグ、ゴーシェンコート 6 (72)発明者 コシ,ケント アメリカ合衆国33015フロリダ、ハイアリ ー、ノースウエスト173ストリート 6340 (72)発明者 クローニン,ピーター アメリカ合衆国33183フロリダ、マイアミ、 サウスウエスト80ストリート 14002

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 複数の特異的結合アッセイ試薬を固相上に固定化するための方法であって 、 (a)1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を含んだデンドリマー −試薬溶液であって、該調製物の各々が複数のデンドリマー−試薬複合体を含み 、該複合体の各々が、該少なくとも1つの分析対象又は該少なくとも1つの分析 対象のレセプターに対する、1つの規定された特異性を有するものである、デン ドリマー−試薬溶液を用意するステップと、 (b)特異的結合条件下に該サンプルを該デンドリマー−試薬溶液に加えて アッセイ溶液を形成させるステップと、そして (c)該アッセイ溶液の有効量を、固相に、該固相の限定された領域上への 該デンドリマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に適用するステップと を含む方法。 2. 該デンドリマー−試薬溶液に選ばれた量の指示薬を加えることを更に含む 、請求項1の方法。 3. 標識された特異的競合試薬を該デンドリマー−試薬溶液に加えることを更 に含む、請求項1の方法。 4. 該特異的競合試薬が、該少なくとも1つの分析対象の標識された類縁体で ある、請求項3の方法。 5. 該複合体の各々が、特異的結合アッセイ試薬に結合させたデンドリマーを 含み、該試薬が、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質及び分析対 象よりなる群より選ばれるものである、 請求項1の方法。 6. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、SIAB−標識された部分とスルフ ヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によるもので ある、請求項5の方法。 7. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、SMCC−標識された部分とスルフ ヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によるもので ある、請求項5の方法。 8. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、アルデヒド標識された部分と未変性 のデンドリマーとを合わせることによって行われるC−N結合によるものである 、請求項5の方法。 9. 該デンドリマーがE5デンドリマーである、請求項5の方法。 10. 該デンドリマーがN5デンドリマーである、請求項5の方法。 11. サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定するため に特異的結合アッセイを実施するための方法であって、 (a)1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を含んだデンドリマー −試薬溶液であって、該調製物の各々が複数のデンドリマー−試薬複合体を含み 、該複合体の各々が、該少なくとも1つの分析対象又は該少なくとも1つの分析 対象のレセプターに対する、1つの規定された特異性を有するものである、デン ドリマー−試薬溶液を用意するステップと、 (b)特異的結合条件下に該サンプルを該デンドリマー−試薬溶液に加えて アッセイ溶液を形成させるステップと、 (c)該アッセイ溶液の有効量を、固相に、該固相の限定された領域上への 該デンドリマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に加えるステップと、 (d)選ばれた量の指示薬を、結合条件下に該限定された領域に適用するス テップと、 (e)該固相に結合した該指示薬の量を測定するステップと、 そして (f)該指示薬の該量を、該サンプル中の該少なくとも1つの分析対象の濃 度又は存在と相関づけるステップと を含む方法。 12. 該複合体の各々が、特異的結合アッセイ試薬に結合させたデンドリマー を含み、該試薬が、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質及び分析 対象よりなる群より選ばれるものである、請求項11の方法。 13. 該デンドリマーへの該試薬の該結合が、SIAB標識された部分をスル フヒドリル含有の部分と合わせることによって行われるC−S結合によるもので ある、請求項12の方法。 14. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、SMCC−標識された部分とスル フヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によるもの である、請求項12の方法。 15. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、アルデヒド標識された部分と未変 性のデンドリマーとを合わせることによって行われるC−N結合によるものであ る、請求項12の方法。 16. 該デンドリマーがE5デンドリマーである、請求項12の方法。 17. 該デンドリマーがN5デンドリマーである、請求項12の方法。 18. サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定するため に特異的結合アッセイを実施するための方法であって、 (a)1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を含んだデンドリマー −試薬溶液であって、該調製物の各々が複数のデンドリマー−試薬複合体を含み 、該複合体の各々が、該少なくとも1つの分析対象又は該少なくとも1つの分析 対象のレセプターに対する、1つの規定された特異性を有するものである、デン ドリマー−試薬溶液を用意するステップと、 (b)特異的結合条件下に、該サンプル及び標識された特異的競合試薬を該 デンドリマー−試薬溶液に加えて競合的アッセイ溶液を形成させるステップと、 (c)該競合的アッセイ溶液の有効量を、固相に、該固相の限定された領域 上への該デンドリマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に加えるステップ と、 (d)該固相に結合した標識の量を測定するステップと、そして (e)該標識の該量を、該サンプル中の該分析対象の濃度又は存在と相関づ けるステップと を含む方法。 19. 該特異的競合試薬が、該少なくとも1の分析対象の標識された類縁体で ある、請求項18の方法。 20. 該複合体の各々が、特異的結合アッセイ試薬に結合させた デンドリマーを含み、該試薬が、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパ ク質及び分析対象よりなる群より選ばれるものである、請求項18の方法。 21. 該デンドリマーへの該試薬の該結合が、SIAB標識された部分をスル フヒドリル含有の部分と合わせることによって行われるC−S結合によるもので ある、請求項20の方法。 22. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、SMCC−標識された部分とスル フヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によるもの である、請求項20の方法。 23. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、アルデヒド標識された部分と未変 性のデンドリマーとを合わせることによって行われるC−N結合によるものであ る、請求項20の方法。 24. 該デンドリマーがE5デンドリマーである、請求項20の方法。 25. 該デンドリマーがN5デンドリマーである、請求項20の方法。 26. サンプル中の少なくとも1つの分析対象の濃度又は存在を測定するため に特異的結合アッセイを実施するための方法であって、 (a)1つ又はより多くのデンドリマー−試薬調製物を含んだデンドリマー −試薬溶液であって、該調製物の各々が複数のデンドリマー−試薬複合体を含み 、該複合体の各々が、該少なくとも1つの分析対象又は該少なくとも1つの分析 対象のレセプターに対する1つの規定された特異性を有するものである、デンド リマー−試薬溶液を用意するステップと、 (b)結合条件下に、該サンプル及び選ばれた量の指示薬を該デンドリマー −試薬溶液に加えてアッセイ溶液を形成させるステップと、 (c)該アッセイ溶液の有効量を、固相に、該固相の限定された領域上への 該デンドリマー−試薬複合体の固定化を実行する条件下に加えるステップと、 (d)該固相に結合した該指示薬の量を測定するステップと、 そして (e)該指示薬の該量を、該サンプル中の該少なくとも1つの分析対象の濃 度又は存在と相関つけるステップと を含む方法。 27. 該複合体の各々が、特異的結合アッセイ試薬に結合させたデンドリマー を含み、該試薬が、抗体、抗体フラグメント、特異的結合性タンパク質及び分析 対象よりなる群よりえらばれるものである、請求項26の方法。 28. 該デンドリマーへの該試薬の該結合が、SIAB標識された部分をスル フヒドリル含有の部分と合わせることによって行われるC−S結合によるもので ある、請求項27の方法。 29. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、SMCC−標識された部分とスル フヒドリル含有の部分とを合わせることによって行われるC−S結合によるもの である、請求項27の方法。 30. 該デンドリマーへの該試薬の結合が、アルデヒド標識された部分と未変 性のデンドリマーとを合わせることによって行われるC−N結合によるものであ る、請求項27の方法。 31. 該デンドリマーがE5デンドリマーである、請求項27の 方法。 32. 該デンドリマーがN5デンドリマーである、請求項27の方法。
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