JPH09502175A - 免疫およびcns療法に有用な新規トリペプチド - Google Patents
免疫およびcns療法に有用な新規トリペプチドInfo
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Abstract
(57)【要約】
哺乳類の免疫および/または中枢神経系の細胞の機能を調整することができるトリペプチド、それらのペプチドを含有する製薬組成物およびそれらの使用方法を提供する。
Description
【発明の詳細な説明】
免疫およびCNS療法に有用な新規トリペプチド発明の技術分野
本発明は一般的に免疫および中枢神経系の療法に有用なペプチドの分野に関し
、さらに詳しくは生物学的に活性である新規のペプチドに関する。発明の背景
免疫調節タンパク質のサイモポイエチンはウシおよびヒトの胸腺から単離され
ている。さらに、サイモポイエチンの生物学的活性を模倣した小さいペプチドが
化学的に合成されている。例えば、米国特許第4,505,853号明細書およ
び対応する欧州公開第146,266号明細書参照。
かかるタンパク質および合成ペプチド1-関する大量の報告および特許が公開さ
れている。米国特許第4,190,646号明細書には、サイモポイエチンの活
性部位であり、配列Arg−Lys−Asp−Val−Tyr(配列番号:1)
を有するペンタペプチドのサイモペンチン、並びにこのペンタペプチドのアミノ
末端および/またはカルボキシル末端に種々の基が置換しているペプチド誘導体
が開示されている。
サイモポイエチンはコリン作用性神経筋伝達を調整することが知られている[
G.Goldstein and W.W.Hoffman,J.Neurol .Neurosurg.Psychiatry
,31:453−459(196
8);およびG.Goldstein,Nature,247:11−14(1
974)]。サイモポイエチンはサイモポイエチン受容体(TPR)と同様に脳
内に存在するので、脳機能
に関与していることは殆ど確実である。
さらに最近、サイモペンチンが、ストレス保護活性を示す、ストレス誘発変化
の拮抗物質として同定された[V.Klusa et al.,Regulat ory Peptides
,27:355−365(1990)]。
老化および種々の身体的症状に付随する障害を含めて、ヒトおよび他の哺乳類
の免疫系の機能障害を治療するのに有用な診断薬および/または治療薬として有
用なペプチド、並びに中枢神経系機能の障害を治療するのに有用なさらなるペプ
チドの必要性は該技術分野でいまだ存在する。発明の要旨
本発明は、生物学的に活性であり、そして診断薬としてまた免疫障害および中
枢神経系障害を治療するのに有用である新規のトリペプチドを提供する。これら
のペプチドは特に安定で吸収が良好であるので、経口経路の投与によっても活性
である。
従って、1つの態様において、本発明は式R−X−Y−Z−R1(式中、R、
X、Y、ZおよびR1は下記の詳細な説明中に記載した通りである)で示される
新規ペプチドを提供する。これらのペプチドは免疫および/または中枢神経系の
調整に有用である。
もう一つ態様として、本発明は上記のペプチドを溶液合成、固相合成または酵
素的合成によって製造する方法を提供する。
さらにもう一つの態様において、本発明は1種またはそれ以上の上記のペプチ
ドを薬学的に許容される担体との組合せで含んでなる製薬組成物を提供する。
本発明のさらなる態様は、免疫系、特に胸腺の長年に亙る収縮に起因
する老化効果に関連する種々の障害および欠損症を治療する方法を提供する。本
発明はまた、不安およびうつ病のような精神障害を含む中枢神経系の障害、並び
に慢性感染症、免疫不全およびストレスを治療する方法を提供する。これらの方
法は患者に本発明の製薬組成物の有効量を投与することを含んでなる。
本発明の他の態様および利点は、現在の好適な実施例を含有する以下の詳細な
記述中に開示される。図面の簡単な説明
図1はラットにおける血漿中ACTH濃度(pg/ml)(Y軸)に対するイ
ンスリン誘発低血糖症の効果を示すグラフである。X軸は腹腔中に投与されたイ
ンスリン投与量(IU/kg)である。
図2は、インスリン誘発ACTH分泌に対する、本発明のペプチド、アセチル
−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの効果を、特別に経口投与(丸印
し)対皮下投与(三角印)で比較して示すグラフである。Y軸は血漿中のインス
リン誘発ACTH(pg/ml)であり、X軸はペプチドの投与量(mg/kg
)である。
図3は、アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド(IRI−6
95)を投与した時、実施例11に記載の不安についての高度プラス迷路試験に
よって評価された、ラットにおける社会的ストレスに対する行動反応の低下を示
すグラフである。Y軸はオープンアーム上での消費時間のパーセントであり、X
軸は、ストレスありとストレスなし、およびペプチド前処理ありとペプチド前記
処理なしのラット群である。
図4はアセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミドの薬物速度論を
示すグラフであり、ラット(N=4/時点)への一回投与後の
ペプチドの血漿中平均濃度(±S.D.)として報告されている。T軸はペプチ
ド濃度(ng/ml)であり、X軸は投与後の時間(分)である。報告された投
与量は5mg/kg(白丸印)、50mg/kg(白三角印)および300mg
/kg(白正方形印)であった。発明の詳細な記述
本発明は、式
R−X−Y−Z−NHR1
(式中、
RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり;
XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり;
YはPro、デヒドロ−Pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で
あり;
ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま
たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして
R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン
もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ
鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式
アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ
ン基よりなる群から選択される)で示されるペプチドを提供する。
驚くべきことに、本発明者らは、置換アミド基を含有するこれらのトリペプチ
ドが4または5個のアミノ酸の鎖長さであるサイモペンチンペプチド類似体と同
様な様式で作用することを今回見出した。従って、本
発明のトリペプチドは哺乳類の免疫システムを調整しそしてそれに作用すること
ができる。それらはまた中枢神経系も調整することができる。
次のペプチドが特に好適である:
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、
ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および
デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド。
この開示内容を通して、それらの製剤中で使用されるペプチドおよびある種の
物質のアミノ酸成分は便宜上略語で表す。各アミノ酸についての3文字略語は大
部分良く知られている。本明細書で定義されるように、低級アルキルは1ないし
10個の炭素原子(C1−C10)を有するアルキル、即ち、一般式CHnH2n+1(
nは1ないし10である)で示される化合物と定義される。同様に、低級アルカ
ノイルは1ないし10個の炭素原子を有するアルカノイル、即ち、一般式
(式中、nは0ないし9である)で示される化合物と定義される。
本発明のペプチドは一般的に既知技術によって製造することができる。好都合
には、本発明のポリペプチドの合成的製造は、Merrifield,J.A. C.S
.,85:2149−2154(1963)に記載の固相合成法によるも
のとすることができる。この技法は良く知られていて、ペプチド合成の慣用方法
である。合成の固相法には、固体の樹脂粒子に共有結合によって結合している成
長中のペプチドに、保護されたアミノ酸が段階的に付加されることを含む。この
方法によれば、試薬および副産物は濾過によって除去され、従って中間体を精製
する必要がなくなる。この方法の一般的概念は、固体重合体にペプチド鎖の第一
アミノ酸を共有結合によって結合することに依存する。所望の配列が集成される
まで、保護されたアミノ酸を毎回1個(段階的方法)か、またはブロック(区分
的方法)で連続して付加する。最後に、保護されたペプチドを固体の樹脂支持体
から取り出し、保護基を切断し去る。
アミノ酸は樹脂としていずれの適切な重合体にも結合させることができる。樹
脂は、第一の保護されたアミノ酸が共有結合によってしっかりと結合できる官能
基を含有しなければならない。セルロース、ポリビニルアルコール、ポリメチル
メタクリレートおよびポリスチレンのような種々の重合体はこの目的に適してい
る。適切な樹脂は市販されていて、当業者には良く知られている。かかる合成で
使用できる適切な保護基として、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベン
ジル(Bzl)、t−アミルオキシカルボニル(Aoc)、トシル(Tos)、
o−ブロモ−フェニルメトキシカルボニル(BrZ)、2,6−ジクロロベンジ
ル(BzlCl2)、およびフェニルメトキシカルボニル(ZまたはC
BZ)が挙げられる。追加の保護基はMerrifield,上記文献,並びに
J.F.W.McOmie,「有機化学における保護基」(Protectiv
e Groups in Organic Chemistry),Plenu
m Press,New York,1973に記載されている。これら両文献
は引用することによって本明細書中に取り込まれる。
本発明のペプチドの製造の一般操作法には、先ず最初に、保護されたカルボキ
シ末端アミノ酸を樹脂に結合させることが含まれる。結合の後、樹脂を濾過し、
洗浄し、そしてカルボキシ末端アミノ酸のαアミノ基上の保護基(望ましくはt
−ブチルオキシカルボニル)を除去する。この保護基の除去は勿論、そのアミノ
酸と樹脂との間の結合を損なうことなく行なわねばならない。次いで、アミノ基
、および必要な場合、側鎖が保護された次のアミノ酸を樹脂上のアミノ酸の遊離
α−アミノ基に連結させる。この連結は第二アミノ酸の遊離カルボキシル基と樹
脂に結合した第一アミノ酸のアミノ基との間のアミド結合の形成によって起る。
すべてのアミノ酸が樹脂に結合するまで、この作業手順をアミノ酸について逐次
反復する。最後に、保護されたペプチドを樹脂から切断し、保護基を除去して所
望のペプチドを得る。ペプチドを樹脂から分離しそして保護基を除去する切断方
法は樹脂および保護基の選択に依存し、ペプチド合成の当業者には既知である。
ペプチド合成の他の技法はBodanszky et al.,Peptid e Synthesis
,第2版(John,Wiley and Sons:
1976)に記載されている。例えば、本発明のペプチドはまた標準溶液ペプチ
ド合成方法を使用して合成することもでき、
アミド結合形成の化学的または酵素的方法を使用してアミノ酸またはペプチド断
片を段階的またはブロック的に連結することを含む[例えば、H.D.Jaku
bke,「ペプチド、分析、合成、生物学」(The Peptides,An
alysis,Synthesis.Biology),Academic P
ress(New York 1987),p.103−165;J.D.Gl
ass,ibid.,pp167−184;および欧州特許出願公開第0324
659号明細書参照、これらは酵素的ペプチド合成法を記載している]。これら
の溶液合成法は当業界では既知である。
本発明のペプチドはまた当業者に既知である他の技法、例えば、遺伝子工学技
術によって製造することもできる。例えば、Sambrook et al.,
「分子クローニング、実験室手引書(Molecular Cloning,a Laboratory Manual
),第二版,Cold Spring
Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor
,New York(1989)参照。
これらのペプチドの酸−または塩基付加塩もまた診断薬および/または治療薬
として使用されることが本発明によって開示される。これらのペプチドと塩を形
成し得る酸として、これらに限定されないが、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝
酸、チオシアン酸、硫酸およびリン酸などのような無機酸が挙げられる。有機酸
、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、くえん酸、ケイ皮酸、ナフ
タレンスルホン酸、スルファニル酸なども本発明の塩を形成するのに使用するこ
とができる。
酸性部分を有するそれらのペプチドと塩を形成し得る塩基の非専用の表には、
水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなどのような無機塩が
含まれる。かかる使用のための有機塩基として、それらに限定されることはない
が、モノ−、ジ−、とトリ−アルキルおよびアリールアミン(例えば、トリメチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン)および場合
により置換されたエタノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノール
アミン)が挙げられる。
本発明のペプチドは哺乳類およびヒトの免疫および/または中枢神経系に及ぼ
す種々の調節作用を持つのに十分な生物学的利用能を有する。特異的に、本発明
のペプチドは、下記の実施例11に記載の薬学速度論研究によって示されるよう
に、約50ないし100分の消失半減期を有する。
これらのペプチドおよびこれらのペプチドを含有する組成物は驚くべきことに
、哺乳類の免疫および/または中枢神経系に及ぼす種々の調整作用を示す。例え
ば、本発明のペプチドは自己免疫疾患、並びに免疫系の障害を特徴とする他の症
状に対する処置治療を提供する。本ペプチドはこの免疫調節特性を有するために
、それらは哺乳類の免疫系での変化に作用することができるから、それらはヒト
および多分他の動物の処置において治療学的に有用である。
本発明のペプチドはまた抗不安治療薬として有用であることもできる。例えば
、本発明のペプチドで患者を前処理すると、ストレス反応を媒介するコルチコト
ロピン放出因子(CRF)の水準を減少させることができる。さらに、本発明の
ペプチドで前処理したラットでは、高度プラス
迷路試験(げっ歯類での不安についての動物モデル)によって測定されたように
、社会的ストレスに対する行動反応の低下が観察されている。この試験は潜在的
な抗不安性化合物の種類を同定ものとして当業界で十分確立され、そしてラット
での社会的ストレスに対する行動反応を研究するのに使用されてきた[Pich
,E.M.et al.,Psychoneuroendocrinology
,18:495−507(1993);Pellow,S.et al.,J. Neurosci.Meth.
,14:149−167(1985)参照]。従
って、本発明のペプチドは抗うつ病療法として有用であり、同様に他のストレス
誘発疾患の治療に有用である。
また、本発明によるペプチドは免疫系に及ぼす老化の効果を減少させるのに使
用することができる。胸腺が年齢と共に収縮するにしたがって、胸腺誘導的ポリ
ペプチドであるサイモポイエチンの濃度が低下し、その結果CRF、ストレス誘
発アドレノコルチコトロピンホルモン(ACTH)およびコルチコステロイドの
濃度が比例して増加する。従って、サイモポイエチンと同様の生物学的活性を有
する本発明のペプチドを投与すると、無能または非機能的免疫系に関連する老化
効果を減少させるのに役立つ。
これらのペプチドはまた、慢性感染または免疫系の不全を有する患者に投与し
た場合、免疫刺激剤として有用であることができる。免疫不全は癌またはその治
療、HIVおよび単純ヘルペスを含むウイルス感染その他の結果に起因すること
がある。
その他、ペプチドは大手術の間のストレスまたは他の外傷、例えば、熱傷に付
随するストレスを治療するのに有用である。
本発明はさらに1種もしくはそれ以上の上記のペプチドまたはそれらの酸もし
くは塩基付加塩を含有する製薬組成物を提供する。本ペプチド或いはペプチドま
たはそれらの酸もしくは塩基塩を含有する製薬組成物は一般的に、細胞性免疫が
主体であり、特に免疫に不全があるいずれの領域においても有用であると考えら
れる。本発明の製薬組成物はまた中枢神経系の不均等を調整するのに有用である
。
本発明は被検者の免疫系および/または中枢神経系の疾患を原因とする症状を
治療する方法を提供し、その方法は本発明の少なくとも1種のペプチドまたは製
薬組成物の治療的有効量を前記被検者に投与することを含んでなる。本明細書で
使用されるように、用語「治療的有効量」とは、上記の症状を治療するのに有効
である量を意味する。
本発明の製薬組成物を製造するためには、活性成分として本発明のペプチドを
通常の製剤配合技法に従って製剤担体との密接な混合物に配合する。この担体は
、投与に望ましい製剤、例えば、経口剤、経直腸剤、点鼻剤、または注射剤の形
態に依存して、多種類の形態を取ることができる。現在、好適な剤形は経口的な
ものである。
組成物を好適な経口投与形態に製造する場合、いずれの使用可能な製剤媒体も
使用することができる。経口液体製剤の場合(例えば、懸濁剤、エリキシル剤お
よび液剤)、例えば、水、油、アルコール、香味剤、保存剤、着色剤などを包含
する媒体を使用することができる。経口固体剤(例えば、散剤、カプセル剤およ
び錠剤)を製造するには、澱粉、砂糖、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩
壊剤などを包含する媒体を使用することかできる。制御放出形態も使用すること
ができる。錠剤およびカプセル剤は投与が容易であるから、最も有利な単位経口
投与形態であ
り、その場合固体の製剤担体が使用されることは明らかである。所望の場合、錠
剤は標準技法によって糖コーティングまたは腸溶性コーティングとすることがで
きる。
注射剤製品の場合、担体は通常無菌水を含んでなるが、他の成分、例えば、溶
解を促進する、または保存の目的のための成分を含むことができる。注射用懸濁
剤もまた製造することができ、その場合適切な液体担体、懸濁剤などを使用する
ことができる。
本発明のトリペプチドは一般的に約0.03mg/kg体重以上ないし約30
mg/kg体重の量で非経口的に投与する場合に有効である。好適な量は約0.
3mg/kgである。本発明のペプチドは経口的に投与する場合、約0.5mg
/kg体重以上ないし約50mg/kg体重の範囲内の量で一般的に活性である
。好適な量は約3mg/kgである。これらのペプチドはこの濃度で活性である
ので、経口投与のための錠剤粒径の製薬剤型に特に適合する。上記の投与量はヒ
トの場合、例えば、毎日投与ないし週少なくとも2回投与の範囲内の変わる期間
で投与するのが適当である。現在の好適な投与周期は週3回である。しかし、究
極的には、投薬養生法は患者の身体状況および治療される症状、例えば、ウイル
ス性疾患の持続期間に依存し、養生法は病気の持続期間について選択される。慢
性疾患、例えば、ストレス、HIVなどの場合、養生法は症状の持続期間に依存
する。
次の実施例は本発明を制限することなく本発明を説明するために提供するもの
である。実施例中および明細書を通して、別記しない限り、部は重量単位である
。上記の略語の外に、実施例では次の略語が使用される:トリフルオロ酢酸には
TFA;酢酸にはHOAc;メチレンクロリ
ドにはCH2Cl2;アセトニトリルにはCH3CN;ジメチルホルムアミドには
DMF;酢酸アンモニウムにはNH4OAc;水酸化アンモニウムにはNH4OH
;n−プロパノールにはn−ProOH;n−ブタノールにはn−BuOH;ピ
リジンにはPyr;ジシクロヘキシル−カルボジイミドにはDCC;1−ヒドロ
キシ−ベンゾトリゾールにはHOBt;ジメチルアミノピリジンにはDMAP;
フッ化水素にはHF;トリクロロ酢酸にはTCA;ベンズヒドリルアミンにはB
HA;p−メチルベンズヒドリルアミンにはp−MBHA;ジイソプロピルカル
ボジイミドにはDIC;N−メチルモルホリンにはNMM;メタノールにはMe
OH。他の標準的な略語は、「ペプチド、分析、合成、生物学」(The Pe
ptides,Analysis,Syntehsis,Biology),第
1巻および第2巻、E.Gross and J.Meienhofer編,A
cademic Press(New York 1987)、および「生物化
学学名命名法に関するIUPAC−IUB委員会」(“IUPAC−IUB C
ommission on Biochemical Nomenclatur
e”),J.Biol.Chem.,245:6489−6497(1970)
およびJ.Biol.Chem.,250:3215−3216(1975)を
参照して確認することができる。
これらの実施例によって、本発明のペプチドを製造する好適な方法が説明され
る。これらの実施例は本発明の範囲を説明するだけものであって、本発明の範囲
を制限するものではない。実施例1− ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの合成
A. N−イソブチルアミノメチル樹脂の製造
Merrifield樹脂(20g、1.06mモルのCl/g)をイソブチ
ルアミン(200mL)で45℃で72時間処理した。フラスコを大気圧下でロ
ータリーエバポレーター中でのゆるやかな回転によって撹拌した。72時間後、
過剰のイソブチルアミンを濾過によって除去し、樹脂をCH2Cl2(3×100
mL)、DMF(3×100mL)、CH2Cl2(3×100mL)、MeOH
(3×100mL)、CH2Cl2(3×100mL)および無水エーテル(3×
100mL)で洗浄した。得られた樹脂を減圧下で乾燥した(20.05g)。
B. ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの固体相合 成
上記のペプチドは段階的連結を経る固体相方法によって合成した。合成は3m
モルのN−イソブチルアミノメチル樹脂(3g、1mモル/gの樹脂)を用いて
開始した。アミノ酸はすべてαアミノ基をBoc基で保護した。Argのグアニ
ジノ側鎖を保護するためにTos基を使用した。Aspの側鎖カルボキシル基は
Bzlで保護した。連結はすべてジイソプロピルカルボジイミド−HOBt法に
よって下記のプロトコールに従って行った:
各段階の試薬 時間(分)
1.CH2Cl2洗浄 3×1分
2.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×5分
3.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×25分
4.CH2Cl2洗浄 3×1分
5.CH2Cl2中の10%NMM 2×5分
6.CH2Cl2洗浄 3×1分
7.DMF洗浄 2×1分
8.DMF中のBoc−アミノ酸(9mモル)および 1×3分
HOBt(3mモル)
9.DIC(9mモル)を上記のものに添加し振盪する 1×180分
10.必要な場合、段階4−9を反復して再連結する
11.DMF洗浄 3×1分。
ArgのN−末端Boc基を除去し中和した後、得られたペプチド−樹脂をH
OBt(12mモル)およびDIC(12mモル)の存在下でヘキサン酸(1.
5mL、12mモル)と連結させた。次いで、樹脂をDMF(3×50mL)お
よびCH2Cl2(3×50mL)で洗浄し、最後に真空オーブン中で30℃で乾
燥した(4.46g)。
無水液体HF(45mL)、p−クレゾール(1.4mL)、p−チオクレゾ
ール(1.4mL)、およびジメチルスルフィド(1.4mL)中で0℃で1時
間および20℃で3時間撹拌することによって、2バッチ(2.23g/バッチ
)中のペプチドを樹脂支持体から切断した。減圧下で過剰のHFを除去した後、
樹脂−ペプチド混合物を無水ジエチルエーテル(3×200mL)で抽出した。
エーテル抽出物は廃棄した。次いで、30%酢酸(3×100mL)で切断ペプ
チドを抽出した。減圧下で溶媒を除去した後、得られた残渣を水(60mL)中
に溶解し、真空凍結乾燥した(1.1g)。この固体を30%酢酸(20×20
mL)中に溶解し、30%酢酸中のアンバーライトIRA−68(酢酸塩型)イ
オン交換カラム(60g、1.6m当量/ml、2.73cm内径×18cm長
さ)に60mL/時間の流速で通塔した。適切なフラク
ションを合併し、真空凍結乾燥した(930mg)。
粗ペプチドをVydac218TP1022カラム(22×250mm)を使
用する分取RP−HPLCによって精製した。使用した移動相は下記の通りであ
る:
A=0.1%TFA/H2O
B=0.1%TFA/CH3CN−H2O 4:1v/v。
60分に亙る5%Bから20%Bへの線状勾配を15mL/分の流速で使用し
た。関連フラクションを合併し、溶媒を減圧下で除去した。水性残渣を真空凍結
乾燥して、最終生成物(515mg)を得た。
薄層クロマトグラフィー(TLC)はMerck F−254シリカプレート
(5×10cm)上で次の溶媒系(v/v)で行った:
Rf(1)=0.47(1−BuOH:HOAc:H2O)4:1:1)
Rf(2)=0.68(1−BuOH:HOAc:EtOAc:H2O、1:1
:1:1)
Rf(3)=0.83(1−BuOH:HOAc:Pyr:H2O、5:4:4
:2)。
アミノ酸分析(AAA):
Arg 1.04(1)、Pro 1.00(1)、Asp 0.97(1)。
液体クロマトグラフィー質量スペクトロメトリー(LC−MS):m/zでの[
MH+]=540a.m.u.(分子量 539.69)、式中、MH+は陽電荷
質量イオンを表し;m/zは質量/電荷であり;a.m.u.は原子質量単位で
ある。実施例2− アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの 合成
上記のペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルを実
施例1に記載の固体相合成法によって合成した。保護されたアミノ酸を順番にN
−イソブチルアミノメチル樹脂(3.4g、3.2mモル)に付加した。Arg
のN−末端Boc基を除去し中和した後、得られたペプチド−樹脂を、4−ジメ
チルアミノピリジン(120mg)を含有するCH2Cl2(70mL)中の酢酸
無水物(8mL)を使用して30分間でアセチル化した。次いで、樹脂をDMF
(3×50mL)およびCH2Cl2(3×50mL)で洗浄し、最後に30℃の
真空オーブン中で乾燥した。
ペプチドを液体フッ化水素を使用して固体支持体から切断し、実施例1に記載
のRP−HPLCによって精製した。
TLC: Rf(1)=0.36、Rf(2)=0.62、Rf(3)=0.8
1
AAA: Arg 0.99(1)、Pro 0.97(1)、Asp 1.0
5(1)
LC−MS:m/zでの[MH+]=484a.m.u.(分子量483.57
)。
実施例3− アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの溶液相合 成
A. Boc−Asp(OBzl)−NH−イソブチル
−15℃の酢酸エチル(70mL)中のBoc−Asp(OBzl)−OH(
6.46g、20mモル)の溶液に、N−メチルモルホリン(2.2mL、20
mモル)およびイソブチルクロロホルメート(2.6m
L、20mモル)を添加した。−15℃で10分の活性化時間の後、イソブチル
アミン(2.0mL、20mモル)を添加した。反応混合物を−15℃で30分
間撹拌し、次いで室温まで放温した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を5
%炭酸ナトリウム溶液(100mL)で急冷した。透明な2層を分別漏斗に移し
、有機層を連続して5%炭酸ナトリウム溶液(2×50mL)、水(3×50m
L)、5%くえん酸(2×50mL)および水(3×50mL)で洗浄した。有
機溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、白色固体を得た。
収量6.05g(理論値の79.9%)。
B. HCl.Asp(OBzl)−NH−イソブチル
酢酸エチル(20mL)中のBoc−Asp(OBzl)−NH−イソブチル
(1.89g、5mモル)の溶液に、5N HCl−酢酸エチル(20mL)を
添加した。溶液を40分間撹拌し、減圧下で濃縮して、油として生成物、HCL
.Asp(OBzl)−NH−イソブチルを得た。生成物をKOHペレット上で
真空中で一晩乾燥した。
C. Z−Arg−Pro−Asp(OBzl)−NH−イソブチル
0℃のDMF(20mL)中のZ−Arg(HCl)−Pro−OH(2.2
1g、5mモル)の溶液に、0.5M HOBt/DMF(10mL)および0
.5M DCC/CH2Cl2(10mL)を添加した。0℃で30分間撹拌した
後、DMF(20mL)中のHCl.Asp(OBzl)−NH−イソブチル(
1.57g、5mモル)およびNMM(1.1mL、10mモル)の溶液を添加
した。反応混合物を0℃で2時間、室温で一晩撹拌した。沈殿したジシクロヘキ
シル尿素を濾過し去り、濾液を減圧下で濃縮して、粗ペプチドZ−Arg−Pr
o−Asp(OB
zl)−NH−イソブチルを固体として得た(2.84g、84%)。
D. アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチル
Z−Arg−Pro−Asp(OBzl)−NH−イソブチル(2.84g)
を酢酸(100mL)中に溶解し、10%Pd−C(2.7g)を添加した。こ
の溶液を45psiの水素ガスで水素化処理した。反応をTCLによって監視し
、24時間後に触媒を濾過し去った。溶媒を減圧下で除去して生成物、Arg−
Pro−Asp−NH−イソブチルを油として得た。この生成物を氷酢酸(10
mL)中に溶解し,5部分の酢酸無水物(毎回1mL)で処理することによって
アセチル化した。4時間撹拌した後、反応を水の添加(5mL)によって停止さ
せ、溶媒を減圧下で除去した。残渣を水(49mL)中に溶解し、真空凍結乾燥
した。
粗ペプチドを実施例1に記載の操作法に従って分取RP−HPLCによって精
製した。生成物を一定重量にまで冷凍真空乾燥した(180mg)。
TLC: Rf(1)=0.36、Rf(2)=0.60、Rf(3)=0.7
0
AAA: Arg 0.99(1)、Pro 1.01(1)、Asp 1.0
1(1)
LC−MS:m/zでの[MH+]=484a.m.u.(分子量 483.5
7)。実施例4− アセチル−Arg−Pro−Ser−NH−イソブチルの合成
Boc−Ser(OBzl)−NH−イソブチルは、実施例3Aに記
載の操作法に従って、Boc−Ser(OBzl)−OHをイソブチルアミンと
連結させることによって製造した。これをHCl−酢酸エチルを使用して除タン
パク質し、ペプチドの塩酸塩を真空中で乾燥した。
Ac−Arg−Pro−OHとHCl.Ser(OBzl)−NH−イソブチ
ルの連結は実施例3Cに記載の操作法に従って行なった。保護されたトリペプチ
ド、アセチル−Arg−Pro−Ser(OBzl)−NH−イソブチルを3D
に記載の操作法に従って水素化処理してベンジル基を除去した。粗ペプチド、ア
セチル−Arg−Pro−Ser−NH−イソブチルをRP−HPLCによって
精製した。
TLC: Rf(1)=0.38、Rf(2)=0.40、Rf(3)=0.6
4
AAA: Arg 0.98(1)、Pro 1.02(1)。ペプチド加水分
解の条件下では、Serは分解を受けたので、検出できなかった。
LC−MS:m/zでの[MH+]=456a.m.u.(分子量 455.5
6)。実施例5− アセチル−Arg−Pro−Thr−NH−イソブチルの合成
位置3のSerの代わりにThrを置換したペプチド、アセチル−Arg−P
ro−Thr−NH−イソブチルを実施例4に記載の通り合成した。このペプチ
ドの特徴は次の通りである:
TLC: Rf(1)=0.4、Rf(2)=0.64、Rf(3)=0.77
AAA: Arg 1.01(1)、Pro 0.99(1)、。ペプ
チド加水分解の条件下では、Thrは分解を受けたので、検出できなかった。
LC−MS:m/zでの[MH+]=470a.m.u.(分子量 469.5
9)。実施例6− アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−フェニルエチルの合成
Boc−Asp(OBzl)−NH−フェニルエチルは、実施例3Aに記載の
操作法に従って、Boc−Asp(OBzl)−OHとフェニルエチルアミンと
を連結させることによって製造した。これを4N HCl−ジオキサンの使用に
よって除タンパク質し、ペプチドの塩酸塩をNaOHペレット上で真空中で一晩
乾燥した。
アセチル−Arg−Pro−OHとHCl.Asp(OBzl)−NH−フェ
ニルエチルとの連結は実施例3Cに記載の操作法に従って行なった。保護された
トリペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp(OBzl)−NH−フェニ
ルエチルは、実施例3Dに記載の操作法に従って、触媒的水素化処理してベンジ
ル基を除去した。粗ペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−フェ
ニルエチルをRP−HPLCによって精製した。
TLC: Rf(1)=0.32、Rf(2)=0.60、Rf(3)=0.7
5
AAA: Arg 0.98(1)、Pro 1.01(1)、Asp 1.0
2
LC−MS: m/zでの[MH+]=532a.m.u.(分子量 531.
62)。実施例7− アセチル−Arg−Pro−Val−NH−イソブチルの合成
アセチル−Arg−Pro−Val−NH−イソブチルは、実施例1Bに記載
の通り、固体樹脂粒子に共有結合によって結合した成長中のペプチド鎖に、保護
されたアミノ酸を段階的に付加することを含む固体相法によって合成した。
合成は4.5mモルのN−イソブチルアミノメチル樹脂(4.5g、1mモル
/gの樹脂)を用いて開始した。アミノ酸はすべてBoc基によってそのαアミ
ノ基を保護した。Argのεアミン側鎖を保護するのに2−クロロベンジルオキ
シカルボニル基を使用した。連結はジイソプロピルカルボジイミド−HOBt法
によって下記のプロトコールに従って行った:
各段階の試薬 時間(分)
1.CH2Cl2洗浄 3×1分
2.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×5分
3.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×25分
4.CH2Cl2洗浄 3×1分
5.CH2Cl2中の10%NMM 2×5分
6.CH2Cl2洗浄 3×1分
7.DMF洗浄 2×1分
8.DMF中のBoc−アミノ酸(13.5mモル) 1×3分
およびHOBt(13.5mモル)
9.DIC(13.5mモル)を上記のものに添加し 1×180分
振盪する
10.必要な場合、段階4−9を反復して再連結する
11.DMF洗浄 3×1分。
ArgのN−末端Boc基を除去し中和した後、得られたペプチド−樹脂を4
−ジメチルアミノピリジン(120mg)を含有するCH2Cl2(70mL)中
の酢酸無水物(10mL)を使用して30分間アセチル化した。次いで樹脂をD
MF(3×50mL)およびCH2Cl2(3×50mL)で洗浄し、最後に30
℃の真空オーブン中で乾燥した(6.8g)。
保護されたペプチド−樹脂を、脱除剤としてp−クレゾール、p−チオクレゾ
ールおよびジメチルスルフィドの存在下、常時撹拌して、0℃で1時間そして2
0℃で3時間、液体フッ化水素で処理した。過剰のHFを真空で除去し、残渣を
エーテルで処理して脱除剤の生成物を除去した。ペプチドを30%酢酸(3×5
0mL)で抽出し、溶媒を真空で蒸発させ、生成物を真空凍結乾燥した(1.0
51g)。
粗ペプチドを先ず最初にアンバライトIRA−68イオン交換カラムで精製し
;さらに分取C18カラムでの数回の逆相HPLC溶出によって、精製を行なった
。使用した溶媒は:0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含有する水(緩衝液
A)および0.1%TFAを含有するCH3CN−H2O(4:1)(緩衝液B)
であった。特定の溶出に依存して、120分までの間の0−50%Bの線形勾配
を使用した。ペプチドを含有する適切なフラクションを収集し、溶媒を真空で蒸
発させて、生成物、アセチル−Arg−Pro−Val−NH−イソブチル=T
FAを真空凍結乾燥した。このペプチドのTFA塩をイオン交換カラムを使用し
て酢酸塩型に転化した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)をMerck F−254プレート(5×
10cm)上で次の溶媒系(v/v)で行なった:
Rf(1)=0.43(1−BuOH:HOAc:H2O、4:1:1)
Rf(2)=0.68(1−BuOH:HOAc:EtOAc:H2O、1:1
:1:1)
Rf(3)=0.86(1−BuOH:HOAc:Pyr:H2O、5:4:4
:2)。
アミノ酸分析(AAA):
Arg 1.20(1)、Pro 1.17(1)、Val 0.64(1)。
液体クロマトグラフィー質量スペクトロメトリー(LC−MS):m/zでの[
MH+]=468.5a.m.u.。実測分子量=467.5(理論分子量=4
67.62)。MH+、m/zおよびa.m.u.は上記の通りである。実施例8− デスアミノ−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルの固体相 合成
R.B.Merrifield,J.Am.Chem.Soc.,85:21
49−2154(1963)に記載の固体相法によって、上記のペプチドを合成
した。固体相合成法には、固体樹脂粒子に共有結合によって結合している成長中
のペプチド鎖に、保護されたアミノ酸を段階的に付加することが含まれる。
4mモルのN−イソブチルアミノメチル樹脂(4.g、1mモル/gの樹脂)
を用いて、合成を開始した。アミノ酸はすべてBoc基によってそのアミノ基を
保護した。Aspのβカルボキシル基を保護するのに
ベンジル基を使用した。すべての連結はジイソプロピルカルボジイミド−HOB
t法によって下記のプロトコールに従って行った:
各段階の試薬 時間(分)
1.CH2Cl2洗浄 3×1分
2.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×5分
3.CH2Cl2中の40%TFA−10%アニソール 1×25分
4.CH2Cl2洗浄 3×1分
5.CH2Cl2中の10%NMM 2×5分
6.CH2Cl2洗浄 3×1分
7.DMF洗浄 2×1分
8.DMF中のBoc−アミノ酸(12mモル) 1×3分
およびHOBt(12mモル)
9.DIC(12mモル)を上記のものに添加し 1×180分
振盪する
10.必要な場合、段階4−9を反復して再連結する
11.DMF洗浄 3×1分。
保護されたアミノ酸誘導体、Boc−Asp(OBzl)−OH、Boc−P
ro−OHおよびBoc−5−アミノバレリアン酸を連続して、上記のプロトコ
ールに従ってN−イソブチルアミノメチル樹脂に付加した。5−アミノバレリア
ン酸のN−末端Boc基を除去して中和した後、得られたペプチド−樹脂をDM
F中の3,5−ジメチル−1−ピラゾリルホルムアミニジウム=ニトレート(1
2g)およびジイソプロピルエチルアミン(5mL)で3時間処理した。次いで
、樹脂をDMF(3×60mL)およびCH2Cl2(3×60mL)で洗浄し、
最後に30℃
の真空オーブン中で乾燥した(6.97g)。
保護されたペプチド−樹脂(3.38g)を、脱除剤としてp−クレゾール、
p−チオクレゾールおよびジメチルスルフィドの存在下、常時撹拌して、0℃で
1時間そして20℃で3時間、液体フッ化水素で処理した。過剰のHFを真空で
除去し、残渣をエーテルで処理して脱除剤の生成物を除去した。ペプチドを30
%酢酸(3×150mL)で抽出し、溶媒を真空で蒸発させ、生成物を真空凍結
乾燥した。粗ペプチドを30%酢酸中に溶解し、30%酢酸水溶液中のアンバラ
イトIRA−68(酢酸塩型)イオン交換カラム(60g、1.6m当量/mL
、2.73cm内径×18cm長さ)に60mL/時間の流速で通塔した。適切
なフラクションを合併し、真空凍結乾燥した。
粗ペプチドを0.1%TFA/H2O中に溶解し、分取RP−HPLCによっ
て、Vydac218TP1022カラム(22×250mm)を使用して精製
した。使用した移動相は下記の通りである:
A=0.1%TFA/H2O
B=0.1%TFA/CH3CN−H2O 4:1v/v。
100分に亙る0%Bから10%Bへの線形勾配を15mL/分の流速で使用
した。フラクションをHPLCによって分析し、純粋のペプチドを含有するフラ
クションを合併し、有機溶媒を減圧下で除去した。残渣を水中に溶解し、イオン
交換カラムに通塔することによって酢酸塩型に転化し、真空凍結乾燥した(18
5mg)。
薄層クロマトグラフィー(TLC)はMerck F−254シリカプレート
(5×10cm)上で次の溶媒系(v/v)で行った:
Rf(1)=0.25(1−BuOH:HOAc:H2O、4:1:1)
Rf(2)=0.49(1−BuOH:HOAc:EtOAc:H2O、1:1
:1:1)
Rf(3)=0.80(1−BuOH:Pyr:HOAc:H2O、5:4:4
:2)。
アミノ酸分析(AAA):
Pro 1.00(1)、Asp 0.66(1)。
液体クロマトグラフィー質量スペクトロメトリー(LC−MS):m/zでの[
MH+]=427a.m.u..実測分子量=426(理論分子量=426.2
6)。MH+は陽電荷質量イオンを表し;m/zは質量/電荷であり;a.m.
u.は原子質量単位である。実施例9−神経筋アッセイ
このアッセイはペプチドが神経筋伝達に影響する能力を測定する。この能力が
ペプチドとニコチン様アセチルコリン受容体との相互作用によって可能になるこ
とは理論化されている。サイモポイエチンおよびサイモペンチンは神経筋伝達に
対して阻害効果を有することが知られている。
A. マウスで行うアッセイ
試験ペプチドの種々の投与量をリン酸緩衝食塩水中に溶解し、体重25−30
gの雌性マウス(CD1株)中に経口投与した。筋電図アッセイはG.Gold
stein et al.,J.Neurol.Neurosurg.Psyc hiat
.,31:453−459(1968)による操作法を改変したもので
あり、報告に記載のペプチドの投与24時間後よりむしろ48時間後にアッセイ
を行った。マウスは0.5mLの10%ウレタン溶液で麻酔した。神経をGra
ss S−48刺激器およびGrass SIU−5A刺激アイソレーションユ
ニット(G
rass medical instruments,Quincy,MA)で
刺激し、5A21N差動増幅器および5B10Nタイムベース(Tektron
ix,Beaverton,OR)に連結したTektronixストレージオ
シロスコープ−5111で筋電図反応を記録した。
毎秒30インパルスの超最高神経刺激の場合について、第10筋肉活動電位の
高さを第1のパーセントとして表した。対照と試験化合物との間の統計的差異を
試験するためのP値はドンネット(Dunnet)の2テールドt検定によって
算出した。試験ペプチドを用いた神経筋アッセイで得られた結果を以下の表1に
で示す。
B. ラットで行うアッセイ
種々の投与量の試験ペプチドをリン酸緩衝食塩水中に溶解し、体重250−3
00gの雌性ラット(CD1株)に経口投与した。筋電図アッセイはG.Gol
dstein et al.,J.Neurol.Neurosurg.Psy chiat
.,31:453−459(1968)による操作法を改変したもの
であり、アッセイは報告に記載の各ペプチドの投与24時間後よりむしろ48時
間後に行った。ラットは1mLの40%ウレタン溶液で麻酔した。Grass
S−48刺激器およびGrass SIU−5A刺激アイソレーションユニット
(Grass Medical Instruments,Quincy,MA
)で神経を刺激し、5A21N差動増幅器および5B10Nタイムベース(Te
ktronix,Beaverton,OR)に連結したTektronixス
トレージオシロスコープ−5111で筋電図反応を記録した。毎秒20インパル
スの超最高神経刺激の場合について、第10筋肉活動電位の高さを第1のパーセ
ントとして表した。対照と試験化合物との間の統計的差異を試験するためのP値
はドンネット(Dunnet)の2テールドt検定によって算出した。
この化合物の1mg/kg投与の場合、4回の実験を行った。アセチル−Ar
g−Pro−Val−NH−イソブチルを用いた神経筋アッセイで得られた結果
を以下の表IIに示す。
デスアミノ−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルを用いた神経筋アッ
セイで得られた結果を大文字「P」で表し、以下の表IIIに示す。アセチル−
Arg−Pro−Asp−NH−イソブチルのP値は、低い場合の「p」によって
示され、比較のために含まれる。
実施例10−インスリン・チャレンジ試験
グルコースの血漿中濃度は神経およびホルモン機構によって生理学的設定点に
維持される。膵臓から誘導されたインスリンおよびグルカゴンはそれぞれ血糖値
を低下および上昇させる主要なホルモンである。しかし、成長ホルモン、エピネ
フリンおよび副腎グルココルチコイドを含む他の多種類のホルモンは糖調節に重
要な役割を演じる。正常な設定点からのグルコース濃度の偏差は脳の視床下部領
域内に存在する神経細胞によって感知される。血糖値の降下を感知すると、これ
らの細胞は脳中の不鮮明な神経経路を活性化して、アミノ酸41個のペプチドで
あるコルチコトロピン放出因子(CRF)およびアミノ酸9個のペプチドである
アルギニンバソプレシン(VP)を産生する他の視床下部細胞を興奮させる。こ
れらの視床下部因子は、脳から特定の視床下部下垂体の毛細門脈網中に分泌され
、血液によって真性内分泌様式で下垂体前葉に運ばれる。前方下垂体において、
これらのホルモンは下垂体コルチコトロピン細胞上に存在する受容体に高い親和
性をもって結合する。CRFおよび/またはVPによる受容体の活性化は細胞を
脱分極し、カルシウムの内向き流動を増加させ、末梢血管中へのアドレノコルチ
コトロピン(ACTH)の分泌を増加させる。ACTHはその名称が意味するよ
うに、副腎皮質を刺激して、一次グルココルチコイドホルモン、コルチゾール(
ヒトの場合)およびコルチコステロン(げっ歯類の場合)を合成し放出する。次
いでこれらのホルモンはグルコースの血漿中濃度を増加するように作用する。
従って、正常な被験者(ヒトまたはげっ歯類)へのインスリンの投与は、スト
レスに対する被験者の反応を決定する挑発的チャレンジ試験と
して使用することができる。この場合、ストレスとは、外因性インスリンによる
被験者の正常な糖調節機構の調節不能な混乱と定義することができる。かかるス
トレスを実験的に誘発することは、ストレスの多い状況を改善することに関与す
る補償機構を決定するのに有用である。その他、かかる挑発的チャレンジ試験は
、ストレス誘発内分泌変化およびそれら変化に起因する障害を転調する薬理学的
作用薬の効能を決定するのに有用である。
A. ACTH分泌に及ぼすインスリンの作用
薬物がストレス反応を改善することができるかどうかを決定するためには、ス
トレス自体が特徴づけられなければならない。この目的を達成するためには、成
体雄性のSprague−Dawleyラット[Charles River,
Kingston,NY]を、一晩の断食後、腹腔内的に0.05ないし5IU
/kgの範囲内で増加するインスリン[Humulin,EliLilly C
o.]および食塩水を投与して処理した。インスリン投与の30分後に、動物を
断首によって犠牲にし、胴体血液を4℃の400μlの10%EDTAを含有す
るポリプロピレンチューブ中に収集した。血漿を遠心分離で分離し、ACTH測
定に使用するまで−80℃で貯蔵した。ACTHの血漿中濃度を、Nichol
son et al.,Clin.Chem.,30:259−265(198
4)に記載の通り、放射性免疫測定法によって、抗血清[IgG Corpor
ation,Nashville,TN]および125I標識ACTH[ICN
Corporation,Costa Mesa,CA]を使用して決定した。
図1は雄性ラットにおけるACTH分泌に及ぼすインスリン誘発低血
糖症の効果を示す。食塩水担体の投与(「0」)は実験動物中のACTHの基底
濃度(血漿中ACTH濃度 42.1±4.2pg/ml)に影響しなかった。
最低投与量(0.05IU/kg)の試験インスリンの場合、ACTH濃度は上
昇しなかった。0.1IU/kgの場合、血漿中ACTH濃度は担体処理の対照
の場合よりかなり高くなり、そしてインスリン投与量をさらに高くすると、比例
して高いACTH反応が表れ、5IU/kgの投与量で平坦域が始まる。これら
のデータに基いて、0.5IU/kgの投与量を将来の実験研究のために選択し
た。この投与量が、RIAによって容易に検出されるが最高の反応ではない高程
度のACTH反応を生起するからである。さらに高い投与量のインスリンを使用
した場合、反応の平坦域に接近し、インスリンによって誘発されるストレス効果
がその後に逆転するのを検出するのが困難になり、他方、0.5IU/kgの投
与量は投与量−反応曲線の最大勾配部分上にあり、ACTH分泌反応の有意の改
変を検出するのが容易になる。
B. インスリン誘発ACTH分泌に及ぼす本発明のペプチドの効果
上記のように、生体がストレスにどのように反応するかおよび反応を調節する
ことができるかを決定する挑発的チャレンジ試験としてインスリン投与を使用す
ることができる。図1から、ラットではインスリン投与によってACTHの血漿
中濃度が増加することが示された。この反応が本発明のペプチド、例えば、アセ
チル−Arg−Pro−Asp−NH−イソブチル(以下、「ペプチド」という
)によって調節することができることを示すために、次の実験を行った。
これらの実験では成体雄性のSprague−Dawleyラットを使用した
。一晩の断食の後、ペプチドおよび食塩水を経口強制投与また
は皮下注射によって実験被検体に投与した。ペプチドの投与量は経口経路では0
1ないし10mg/kgの範囲内てあり、皮下注射では003ないし3.0mg
/kgの範囲内であった。48時間後、全動物をインスリンで処理し(0.5I
U/kg)、30分後に断首によって犠牲にした。上記のように、胴体血液を4
℃の400μlの10%EDTAを含有するポリプロピレンチューブ中に収集し
た。血漿を遠心分離で分離し、ACTH測定に使用するまで−80℃で貯蔵し、
ACTH濃度は、Nicholson et al.(上記)に記載のRIAに
よって、抗血清[IgG Corporation]および125I標識ACTH
[ICN Corporation]を使用して決定した。
食塩水の経口強制投与または皮下注射によって前処理した動物において、0.
5IU/kgのインスリンを腹腔内投与すると、血漿中ACTH濃度が16.8
±0.8pg/mlから約200pg/mlに上昇した(図2)。ペプチドを0
.1mg/kgの投与量で皮下経路で投与すると、インスリンに対するACTH
反応が少し抑制された。インスリン投与の48時間前に投与した場合、インスリ
ン誘発ACTH分泌を顕著に抑制するペプチドのいき値投与量は0.3mg/k
g皮下投与であった。ペプチドは1.0および3.0mg/kgの皮下投与量で
もACTH反応を抑制した。経口強制投与法(p.o.)によってペプチドを投
与しても、インスリンに対するACTH反応が抑制された。1mg/kg p.
o.でのペプチド投与では、インスリン誘発ACTH分泌に及ぼす効果が小さい
ものに過ぎなかった。ペプチドのさらに高い投与量(3.0および10.0mg
/kg)によって、インスリンに対するACTH反応の大きさは極めて顕著に減
少した。
それ故、これらの実験から、本発明のペプチドはストレス誘発ACTH分泌を
抑制する能力を有することがで示された。この挑戦的チャレンジ試験において、
経口または皮下投与経路によって投与されたペプチドは有効であることは図2か
ら明らかである。さらに、皮下経路投与による最小有効投与量はp.o.経路に
よる投与量の場合よりも10倍低く、このことは消化管吸収障壁がペプチドによ
って通過されることを示している。実施例11−社会的ストレスに対する行動的反応の低下
社会的闘争ストレスに対する行動的反応(定住個体/侵入パラダイム)[E.
M.Pich et al.,Psychoneuroendocrinolo gy
,18:495−507(1993)]は、成体ウスターラットでの不安に
ついての高度プラス迷路試験[S.Pellow et.al.,J.Neur osci.Meth.
,14:149−167(1985)]によって評価され
た。5mg/kgの経口投与のアセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチル
アミドおよび担体(対照)で前もって2日間実験群を処理した。社会的衝突は、
攻撃的な雄性の定住個体の縄張り中に実験ラットを侵入させることによってが始
められた。ラットの群を分けて、ラットは社会的相互反応のない新規のケージ中
に30分間入れられるか(ストレスなし)、またはラットは社会的に敗北して3
0分間定住ラットに露呈された(社会的ストレス)。社会的闘争の直後、5分試
験のクローズ・アームに面する中央プラットホーム中に動物を個別に入れた。5
分試験は全体活性(オープンおよびクローズ・アームに入場の数)おお迷路のオ
ープン・アームおよびクローズ・アーム上での消費時間の両方をコンピューター
自動測定する方法を提供
した。
ストレス・ラットはオープン・アーム上で消費する時間が顕著に少く、クロー
ズ・アームの制限スペースを好んだ。図3に示されるように、担体で前もって2
日間予備処理されたストレス・ラットはオープン・アーム上での消費する時間は
顕著に少なく(P=0.008)、一方ペプチドで前もって2日間前処理された
ラットはストレスによるこの行動的変化を表さなかった。即ち、それらは非スト
レスラットとの有意差を全く示さず(P=0.199)、担体対照を与えられ、
同等にストレスされたラットよりも顕著に多くの時間をオープン・アーム上で消
費した。従って、アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、5m
g/kg投与、は社会的ストレスによって生まれる不安原性様−行動的変化を遮
断した。実施例12− ラットにおけるアセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチル アミドの薬物速度論
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド=ペプチドの溶液[注
射用無菌水、U.S.P.(WFI)、5、50、または300mg/kg]中
の一回経口投与量の上記ペプチドをラットに与えた。投与後の数時点で、ラット
から血液試料を収集した。J.Crowther et al.,Anal.C hem.
,66:2356−2361(July 1994)に既に記載の通り
、血漿からペプチドを抽出した後、血漿中ペプチド濃度を液体クロマトグラフィ
ーエレクトロスプレイ質量スペクトロメトリーによって決定した。
図4に示すように、ラットにおいて、5、50、または300mg/kgの一
回経口投与の後、ペプチドはそれぞれ22、314、および1
294ng/mLの平均ピーク血漿中濃度(Cmax)にまで急速に吸収された。
対応する時間(Tmax)は投与後30ないし60分であった。消失半減期(T1/2
)は51ないし99分であった。ラット中でのペプチドのCmaxおよび血漿中濃
度曲線下面積(AUC)はペプチド投与量に比例することが見出され、このこと
はアセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミドの線形薬物速度論を示
唆した。実施例13− アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−メチルの合成
実施例3Aに記載の操作法に従って、Boc−Asp(OBzl)−OHとメ
チルアミンとを連結させることによって、Boc−Asp(OBzl)−NH−
メチルを製造した。これを4M HCL−ジオキサンを使用して除タンパク質し
、ペプチドの塩酸塩を真空で乾燥した。
アセチル−Arg−Pro−OHとHCl.Asp(OBzl)−NH−メチ
ルとの連結は実施例3Cに記載の操作法に従って行った。実施例3Dに記載の操
作法に従って、保護されたトリペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp(
OBzl)−NH−メチルを触媒的水素化処理して、ベンジル基を除去した。粗
ペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−メチルをRP−HPLC
によって精製した。
TLC:Rf(1)=0.26、Rf(2)=0.53、Rf(3)=0.87
AAA:Arg 1.02(1)、Pro 0.98(1)、Asp 0.74
(1)
LC−MS:m/zでの[MH+]=442.9a.m.u.(分子量 441
.49)
実施例9の神経筋アッセイにおいて1mg/kgの投与量で試験した場合、こ
のペプチドのP値は<0.001であった。反対に、ペプチド、アセチル−Ar
g−Pro−Asp−NH2のP値(1mg/kg投与量)は0.150であっ
た。
対照と試験化合物との群間比較は、最終測定値の初回測定値に対する比率につ
いて二標本t検定(2テールド(tailed))によって行った。実施例14− アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソプロピルの合成
実施例3Aに記載の操作法に従って、Boc−Asp(OBzl)−OHとイ
ソプロピルアミンとの連結によってBoc−Asp(OBzl)−NH−イソプ
ロピルを製造した。これを4M HCL−ジオキサンを使用して除タンパク質し
、ペプチドの塩酸塩を真空で乾燥した。
アセチル−Arg−Pro−OHとHCl.Asp(OBzl)−NH−イソ
プロピルとの連結は実施例3Cに記載の操作法に従って行った。実施例3Dに記
載の操作法に従って、保護されたトリペプチド、アセチル−Arg−Pro−A
sp(OBzl)−NH−イソプロピルを触媒的水素化処理して、ベンジル基を
除去した。粗ペプチド、アセチル−Arg−Pro−Asp−NH−イソプロピ
ルをRP−HPLCによって精製した。
TLC:Rf(1)=0.14、Rf(2)=0.40、Rf(3)=0.65
AAA:Arg 1.00(1)、Pro 1.00(1)、Asp 1.01
(1)
LC−MS:m/zでの[MH+]=471a.m.u.(分子量 470.5
6)
実施例9の神経筋アッセイにおいて1mg/kgの投与量で試験した場合、こ
のペプチドのP値は<0.001であった。
本発明の多数の改変および変化は上記の明細書中に含まれ、当業者には自明の
ことと期待される。本発明の組成物および製造方法に関するかかる改変および変
更は明細書に添付される特許請求の範囲中に包含されると考えられる。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年7月11日
【補正内容】
請求の範囲
1.式
R−X−Y−Z−NHR1
(式中、
XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり;
RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり;
Yはpro、デヒドロ−pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で
あり;
ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま
たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして
R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン
もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ
鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式
アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ
ン基よりなる群から選択される)
からなるトリペプチドまたはそれらの薬学的に許容される酸もしくは塩基付加塩
。
2.
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、
ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および
デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド
からなる群から選択されるトリペプチド。
3.式
R−X−Y−Z−NHR1
(式中、
XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり;
RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり;
YはPro、デヒドロ−Pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で
あり;
ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま
たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして
R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン
もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ
鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式
アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ
ン基よりなる群から選択される)
からなる少なくとも1種のトリペプチドまたはそれらの薬学的に許容される酸も
しくは塩基付加塩の治療的有効量を薬学的に許容される剤型中に含んでなる製薬
組成物。
4.式
R−X−Y−Z−NHR1
(式中、
XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり;
RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり;
Yはpro、デヒドロ−pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で
あり;
ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま
たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり:そして
R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン
もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ
鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式
アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ
ン基よりなる群から選択される)
を有するトリペプチドまたはそれらの薬学的に許容される酸もしくは塩基付加塩
を製造する方法において、前記方法が固体相合成を含んでなる製造方法。
5.請求項4に記載の方法において、前記トリペプチドが
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、
ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および
デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド
からなる群から選択される方法。
6.式
R−X−Y−Z−NHR1
(式中、
XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり;
RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり;
Yはpro、デヒドロ−pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で
あり;
ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま
たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして
R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン
もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直
鎖式または枝分れ鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を
有する枝分れ鎖式アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を
有する環式メチレン基よりなる群から選択される)
を有するトリペプチドまたはそれらの薬学的に許容される酸もしくは塩基付加塩
を製造する方法において、前記方法が溶液相合成を含んでなる製造方法。
7.請求項6に記載の方法において、前記トリペプチドが
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、
Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、
アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、
ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、
ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および
デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド
からなる群から選択される方法。
8.免疫系障害を有する被検者の免疫系を調整するのに適した組成物の製造の
ための、請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的に許容される塩の使用
。
9.ストレス、不安またはうつ病に罹っている被検者の神経系を調整するのに
適した組成物の製造のための、請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的
に許容される塩の使用。
10.請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的に許容される塩を含ん
でなる診断試薬。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ケーニグ,ジエイムズ・アイ
アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08826
グレンガードナー・スプルースヒルズドラ
イブ1310
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式 R−X−Y−Z−NHR1 (式中、 XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり; RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり; Yはpro、デヒドロ−Pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で あり; ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ 鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式 アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ ン基よりなる群から選択される) からなるトリペプチド。 2.アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、 ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド からなる群から選択される請求項1に記載のトリペプチド。 3.式 R−X−Y−Z−NHR1 (式中、 XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり; RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり; YはPro、デヒドロ−Pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で あり; ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ 鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式 アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ ン基よりなる群から選択される) からなる少なくとも1種のトリペプチドの治療的有効量を薬学的に許容される剤 型中に含んでなる製薬組成物。 4.式 R−X−Y−Z−NHR1 (式中、 XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり; RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり; Yはpro、デヒドロ−pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で あり; ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ 鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式 アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ ン基よりなる群から選択される) を有するトリペプチドを製造する方法において、前記方法が固体相合成を含んで なる製造方法。 5.請求項4に記載の方法において、前記トリペプチドが アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、 ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド からなる群から選択される方法。 6.式 R−X−Y−Z−NHR1 (式中、 XはArgまたはデスアミノArgのL型またはD型であり; RはH、低級アルキル、または低級アルカノイルであり: Yはpro、デヒドロ−pro、またはヒドロキシ−ProのD型またはL型で あり; ZはSer、Thr、Asp、Glu、Gln、Asn、β−Asp、Valま たはIleから選択されたアミノ酸のD型またはL型であり;そして R1は、1ないし6個の炭素原子を有し、場合によりアリール基またはハロゲン もしくは直鎖のいずれかで置換されたアリールで置換された直鎖式または枝分れ 鎖式のアルキルまたはアルケニル、1ないし6個の炭素原子を有する枝分れ鎖式 アルキルまたはアルケニル、或いは3ないし7個の炭素原子を有する環式メチレ ン基よりなる群から選択される) を有するトリペプチドを製造する方法において、前記方法が溶液相合成 を含んでなる製造方法。 7.請求項6に記載の方法において、前記トリペプチドが アセチル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Thr−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Ser−イソブチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Val−イソブチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド、 Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 Arg−Pro−Glu−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−イソプロピルアミド、 アセチル−Arg−Pro−Asp−フェニルエチルアミド、 ホルミル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、 ヘキサノイル−Arg−Pro−Asp−メチルアミド、および デスアミノ−Arg−Pro−Asp−イソブチルアミド からなる群から選択される方法。 8.免疫系障害を有する被検者の免疫系を調整するのに適した組成物の製造の ための、請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的に許容される塩の使用 。 9.ストレス、不安またはうつ病に罹っている被検者の神経系を調整するのに 適した組成物の製造のための、請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的 に許容される塩の使用。 10.請求項1に記載のペプチドまたはそれらの薬学的に許容される塩を含ん でなる診断薬。
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