JPH09502994A - 17−(3−ピリジル)ステロイドの合成 - Google Patents

17−(3−ピリジル)ステロイドの合成

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JPH09502994A JP7510163A JP51016395A JPH09502994A JP H09502994 A JPH09502994 A JP H09502994A JP 7510163 A JP7510163 A JP 7510163A JP 51016395 A JP51016395 A JP 51016395A JP H09502994 A JPH09502994 A JP H09502994A
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Abstract

(57)【要約】 ピリジン環が5の位置で1−4個の炭素原子のアルキル基によって置換されているか又は置換されていない(3−ピリジル)置換ボランと3β−ヒドロキシ−16,17−エン−17−ヨード又はブロモステロイドとをステロイド1当量あたり少なくとも1.0当量のボランの割合で、3β−ヒドロキシステロイド反応生成物に対する溶媒である有機液体中でパラジウム複合体の触媒による交差カップリング反応させ、所望により3β−ヒドロキシステロイド反応生成物を、ヒドロキシ基を低級アシルオキシ基に置換するために有効なエステル化剤でエステル化することを含む3β−ヒドロキシ−又はステロイドの3β(低級アシルオキシ)基が2−4個の炭素原子を有する3β−(低級アシルオキシ)16,17−エン−17−(3−ピリジル)−置換ステロイドの調製方法であって、(a)ステロイド1当量あたり1.2当量以下のボランを反応させるか、又は(b)アセトニトリル及びメタノールの混合物から交差カップリング反応の反応生成物を結晶化させることを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】 17−(3−ピリジル)ステロイドの合成 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、16,17−二重結合及び17−(3−ピリジル)置換基を有する ステロイドの合成に関する。2.関連技術の記述 両者とも1993年 3月15日に出願され、それぞれ1993年10月 6日と14日に公開さ れた英国特許出願公開第2265624 号明細書(British Technology Group Limited )と国際公開第93/20097号明細書(British Technology Group Limited,S.E.Ba rrie,M.Jarman及びG.A.Potter)において、本発明者らは、アンドロゲン依存性 疾病及びエストロゲン依存性疾病、特にそれぞれに対応する前立腺癌及び乳癌の 治療に有用な一群の化合物として16,17−エン−17−(3−ピリジル)ス テロイドを記述した。これらの化合物のうち数種は、他の用途をもつ最終生成物 を調製するための合成における中間体として既に文献に記述されているが、それ 以外の化合物は新規であった。とりわけ、1993年 3月25−26日に英国、ケンブリ ッジ、ロビンソンカレッ ジで開催されたthe SmithKline Beecham Research Symposium及び1993年 3月28- 31 日に英国シェフィールドで開催されたthe British Association for Cancer Research meeting でポスターが展示された。ケンブリッジのポスターは以下の ような例示された16,17−エン−17−(3−ピリジル)ステロイドの合成 を記述する。 上記分子は、ステロイドのエノールトリフラート(トリフルオロメチルスルホ ン酸エステル)と適切な3−ピリジル求核性カップリングパートナーとを可能性 のあるパラジウム触媒による交差カップリング(G.A.Potter及びR.McCague,J. Org Chem.55,6184- 6187(1990))にかけることにより合成された。この合成は 、求核性活性化剤として炭酸ナトリウムを用い、水性THF中でジエチル(3− ピリジル)ボランを使用して達成された。この反応は顕著な効率で進行し、可能 性のあるトリフラートの加水分解又はエチルカップリングは起こらず、80%の 単離収率で所望の化合物が得られた(スキーム1)。 トリフラート類は高価な出発物質であるので、別のルートが望ましい。更に、 ポスターの文字通りの内容にもかかわらず、3−オールを得るために、3−オー ルではなく保護基として3−アセテートを使用して反応を行わなくてはならない 。それから次に別の段階で3−アセテートを3−オールに加水分解する。上記特 許出願では概略的に以下のような別のルート(スキーム2)が提案されている。 ここでXはステロイドのA、B及びC環残基を表し、Rは水素原子又は1−4 個の炭素原子のアルキル基を表し、R14は水素原子、ハロゲン原子又は1−4個 の炭素原子のアルキル基を表し、R15置換基の各々は独立に水素原子又は1−4 個の炭素原子のアルキルもしくはアルコキシ基、ヒドロキシ基又は2−5個の炭 素原子のアルキルカルボニルオキシ基、又は一緒になってオキソもしくはメチレ ン基を表し、又はR14とR15基の一つは一緒になって二重結合を表し、他のR15 基は水素原子又は 1−4個の炭素原子のアルキル基を表し、R16は水素原子、ハロゲン原子又は1 −4個の炭素原子のアルキル基を表し、Z1及びZ2の各々は独立にヒドロキシ基 又は1−4個の炭素原子のアルコキシもしくはアルキル基、好ましくはエチル基 もしくはメトキシを表す。発明の概要 驚くべきことに、3β−アシルオキシ−16,17−エン−17−(3−ピリ ジル)ステロイド、特に好ましい化合物である式(1) の3β−アセトキシ−17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジエン の調製において、ヨウ化ビニル中間体を介して、保護されていない3β−ヒドロ キシ基化合物を使用して反応が起こることが知見された。(a)交差カップリン グ反応に おいて使用する有機ホウ素化合物(ボラン)の割合をステロイド1当量あたり1 .2当量以下に維持することにより、又は(b)交差カップリング反応の反応生 成物をアセトニトリル及びメタノールの混合物から結晶化させることにより、副 生成物を減少させることができる。それ故、ヨウ化ビニル中間体を介するこの経 路は大規模合成にむいている。 本発明の原理は、3β−ヒドロキシ−又はステロイドの3β−(低級アシルオ キシ)基が2−4個の炭素原子を有する3β−(低級アシルオキシ)−16,1 7−エン−17−(3−ピリジル)−置換ステロイドを調製する方法において、 ピリジン環が5の位置で1−4個の炭素原子のアルキル基によって置換されてい るか又は置換されていない(3−ピリジル)置換ボラン、特に式(2) (式中、Rは水素原子もしくは1−4個の炭素原子のアルキル基であり、Z1 及びZ2の各々は独立にヒドロキシ基又は1−3個の炭素原子のアルコキシもし くはアルキル基を表し、又はZ1及びZ2は一緒になって2もしくは3個の炭素原 子のアルキレンジオキシ基を表す。) のボランと3β−ヒドロキシ−16,17−エン−17−ヨード又はブロモステ ロイドとをステロイド1当量あたり少なくとも1.0当量のホウ素化合物の割合 で、3β−ヒドロキシステロイド反応生成物のための溶媒である有機液体中でパ ラジウム複合体の触媒による交差カップリング反応させ、所望により3β−ヒド ロキシ反応生成物を3β−アシルオキシエステルにエステル化することを含む方 法であり、前述の要件(a)又は(b)を含むものである。好ましい実施態様の記述 好ましくは、17−ヨード(“ヨウ化ビニル”)又は17−ブロモ出発化合物 は、スキーム2に示される14,15及び/又は16の位置に所望に応じた置換 のあるD環を有する。最も好ましくは、それは対応する17−ケトンから、対応 するヒドラゾンを介して調製するのが便利である。好ましくは、ヨウ化 ビニル又は臭化ビニルは14,15及び16位で置換されておらず、その場合そ れはデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)から調製できる。ヒドラジン化 において、最も好ましくは硫酸ヒドラジンであるプロトン供与体の触媒量と共に ヒドラジン一水和物を使用するのが好ましい。 好ましくは、テトラアルキルグアニジンなどの強塩基の存在下、特に、安価で 容易に入手できるテトラメチルグアニジンの存在下でヒドラゾンをヨウ素でヨウ 素化又は臭素で臭素化する。 交差カップリング反応で、好ましくはホウ素化合物はジエチルボラン又はジメ トキシボランである(Z1=Z2=Et又はOMe)。ボランには他に、ホウ素原 子が環状エーテル環の一部、例えばZ1及びZ2=1,2−エチレンジオキシ又は 1,3−プロピレンジオキシであるものが含まれる。本発明の実施態様(a)で 、加えるボランの割合は、ステロイド1当量あたり、ホウ素は少なくとも1.0 当量であるが1.2当量以下である。好ましくは約1.1当量であるが、実施態 様(b)では、ステロイドに対するホウ素化合物の割合は少なくとも1.2:1 ないし1.5:1のより多い割合が好ましい。より多い割合では、より良い収率 で生成物が得られるが、より多くの夾雑物 質であるボラン、ホスフィン及び/又はパラジウム化合物を生じる。しかし、実 施態様(b)では、これらはアセトニトリル溶媒で取り除かれる。どちらの実施 態様でも、パラジウム化合物はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ ム(0)などのパラジウム(0)ホスフィン複合体、又はパラジウム(0)ホス フィン種に還元できる化合物、特に塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジ ウム(II)である。パラジウムの対応するレドックス還元による金属状態への酸 化の可能性を最小とするために、反応容器は不活性ガス、特にアルゴン又は窒素 で置換されているのが好ましい。 交差カップリング反応は、一つは水相で他相は有機相である二相で実施するの が好ましい。有機相は、3β−ヒドロキシステロイド反応生成物のための有機溶 媒、特にテトラヒドロフラン(THF)を含む。ジオキサンなどの他の環状エー テルもTHFの代わりに使用できる。炭酸ナトリウムなどの求核性の活性化剤を 使用するのが好ましい。この場合、求核性の活性化剤は通常水相に存在させる。 反応後、反応生成物中に生成される夾雑物質である有機ホウ素のための溶媒で あり、先の有機溶媒(例えばTHF)と混和 できるが、水とは混和できないもう一つの有機溶媒を最初に加えて、無機塩を取 り除くことができる。その後、有機相、例えばTHF−ジエチルエーテルと水( 水相)を分離できる。この分離後、種々の仕上げの手順を行うことができる。特 に実施態様(a)に適した一つの手順では、THF及びジエチルエーテルを例え ば混合物として蒸発させて取り除く。残った反応生成物を、ジエチルエーテルで あり得る第3の溶媒で洗い、好ましくは室温以下に冷却し、最も好ましくは10 ℃以下に冷却する。第3の有機溶媒は、3β−ヒドロキシステロイド反応生成物 の溶解度が小さいものであり、重要なことだが少なくとも1種の有機ホウ素化合 物(及び夾雑している少なくとも1種のホスフィン及びパラジウム化合物)を取 り除くものである。ジエチルエーテルが好ましい。 実施態様(b)で使用される別の仕上げの手順には、アセトニトリル/メタノ ールからの結晶化が含まれる。アセトニトリルは、溶液中にホウ素化合物とパラ ジウム化合物を保つ好ましい結晶化溶媒であり、それ故メタノールに対し過剰に 使用する。例えば容量比で少なくとも5:1の過剰で、好ましくは約8:1で使 用する。 3β−アシルオキシ(アルキルカルボニルオキシ)化合物(そのアセトキシ化 合物が好ましい)を調製するために、アセチル、プロピオニル、ブチリルの塩化 物又は無水物などの標準的なアシル化(アシル−エステル化)剤を段階(d)で 使用できる。段階(d)の最終生成物は、エタノール/水、次にヘキサンから結 晶化されるよりもヘキサンから直接結晶化され得る。仕上げの手順は逆相クロマ トグラフィー、即ち比較的脂溶性の固相を使用することが好ましい。この手順で は、主たる副生成物であるビス−ステロイド化合物は選択的に固相に保持され、 所望の生成物からうまく分離して溶出され得る。 本発明を以下の実施例で説明する。実施例1では、3β−ヒドロキシ生成物が 実施態様(a)でクロマトグラフィー処理なしで生成される。実施例2で、3β −ヒドロキシ生成物を単離しないが、段階(d)で不純物は副生成物の16,1 7−ビス(ステロイド)と同定された。逆相クロマトグラフィーでこれを取り除 くことができるが、副生成物が同定されたので、当業者はクロマトグラフィーの 必要性なくして、それを取り除く方法を見出だすことがより簡単にできる。更に 、前述したように示唆した有機ホウ素:ステロイドのより高い比で、この不純物 を産生する副反応が減少すると考えられる。 実施例1 この実施例は実施態様(a)を説明する。(a)デヒドロエピアンドロステロン−17−ヒドラゾン エタノール(500ml)中のデヒドロエピアンドロステロン(28.8g, 0.1mol)の撹拌溶液にヒドラジン一水和物(19.5ml,0.4mol )、次に水(2ml)中の硫酸ヒドラジン(65mg,0.5mmol)の溶液 を加えた。3日間撹拌した後、混合物を水(3リットル)に注ぎ、白色の結晶状 の固体として生成物を沈殿させた。生成物をシンター上の濾過で集め、冷水(2 ×50ml)で、次にEt2O(50ml)で洗浄した。それから、生成物を真 空下、最初にシリカゲル上で、最後にP2O5上で乾燥し、白色の結晶状固体とし て標記化合物を得た(29.6g,98%)。注 1)Schwederら、p.202,化合物No.2の方法(トリエチルアミンを使用)によ り、濾過するのが困難である非常に細かい結晶状の生成物を得た。 2)Schwederら、p.203,化合物No.4の方法(酢酸ナトリウム緩衝液を使用) の方法で、試行実験で僅かに低い収率(96%)であったが、上述した変法で、 濾過しやすい生成物を優れ た収率(98%)で得た。(b)17−ヨード−アンドロスタ−5, 16−ジエン−3β−オール 氷/水浴で0℃に冷却したTHF(2L)中のヨウ素(53.3g,0.21 mol)溶液に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(63ml,57.6 g,0.50モル)を加えた。 それから、THF(750ml)中のデヒドロエピアンドロステロン−17− ヒドラゾン(30.25g,0.10モル)を約2時間かけて、反応温度を0℃ に保ちながら移入用の針を使用して上述のヨウ素溶液にゆっくりと加えた。ヒド ラゾン溶液を全て加えた後、混合物を濾過し、濾液を濃縮した。それから、残っ た油を油浴で4時間熱し、冷却し、Et2Oに溶解させた。Et2O溶液を水相が 酸性になるまで1MのHClで洗浄し、0.5MのNaOH、次に1MのNa2 S2O3、最後に水で洗浄した。Et2O相を分離し、乾燥し(MgSO4)、濃縮 し、粗生成物を得た。Et2O/ヘキサン(3:2)からの再結晶化により標記 化合物をオフホワイトの結晶として得た(35.8g,90%)。(c)17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール Aldrich Chemical Co.Ltd.から入手したジエチル(3−ピリジル)ボラン(3 .23g,22mmol)を、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (II)(140mg,0.2mmol)を含むTHF(120ml)中の17− ヨード−アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール(7.96g,20m mol)の撹拌溶液に加えた。それから炭酸ナトリウムの水溶液(2M,50m l)を加え、80℃の油浴で48時間、混合物を撹拌しながら熱し、冷却した。 混合物をEt2Oと水に分配し、有機相を分離し、乾燥し(Na2CO3)、E t2Oから蒸発によって2度濃縮し、THF(Et2Oと共に)を除いた。それか ら残った固体をEt2O(100ml)で洗浄し、Et2O溶液をデカントで捨て 、残った白色の固体をトルエンから再結晶させた(3.94g,56%)。注 1)ヨウ化ビニルはかなり遅く反応することが知見されたので、ビニルトリ フラートを使用するときよりも、反応完了のためにより長い時間を必要とする( 48時間対1時間)。 2)以前の出願の場合(ビニルトリフラートのために)よりも小過剰量のボ ランが、生成物を単離するのに役立っことが知見された。 3)仕上げの手順により生成物はクロマトグラフィーなしで単離することが でき、規模を向上させることができる。(d)3β−アセトキシ−17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジ エン 塩化アセチル(1.0ml,14mmol)を、トリエチルアミン(2.3m l,16mmol)及びジメチルアミノピリジン(0.012g,0.1mmo l)を含む乾燥ジエチルエーテル(150ml)中の微粉末状の17−(3−ピ リジル)アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール(3.50g,10m mol)の撹拌懸濁液に加えた。それから混合物を12時間、外界の温度で撹拌 した。その間に、塩化トリエチルアンモニウムの厚い白色の沈殿が形成された。 その後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を得、これを最初にエタノー ル/水(1:1)から再結晶化させ、最終的にヘキサンから再結晶化させて標記 化合物を得た(3.30g,84%)。 実施例2 (a)デヒドロエピアンドロステロン−17−ヒドラゾン デヒドロエピアンドロステロン(288g,1.0mol)とエタノール(5 .0L)を、マグネチックスターラーの撹拌子を備えた10Lの丸底フラスコに 充填した。その撹拌溶液に、ヒドラジン一水和物(195ml,4.0mol) を加え、次に水(20ml)中の硫酸ヒドラジン(0.65g,0.005mo l)の溶液を加えた(注:硫酸ヒドラジンは、約40℃でこの容量の水に溶解す る)。室温で5日間撹拌した後、水(4.5L)を加え、混合物を水(10L) に注ぎ、白色の結晶状の沈殿を沈殿させた。生成物をシンター上の濾過により集 め、冷水(2×500ml)で洗浄し、それからEt2O(2×500ml)で 洗浄した。それから生成物を最初にシリカゲル上で、最終的にP2O2上で真空下 で乾燥させ、白色の結晶状の固体として標記化合物を得た。融点204−206 ℃(284.8g,94%)。(b)17−ヨード−アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール ヨウ素(156.1g,0.615mol)、THF (4.0L,GPRグレード)、Et2O(2.0L,BDH特別に乾燥したグ レード)を、マグネチックスターラーの撹拌子を備えた10Lの丸底フラスコに 充填した。その撹拌溶液を氷/水浴で0℃に冷却し、1,1,3,3−テトラメ チルグアニジン(188ml,173g,1.50mol)を加えた。それから THF(2.25L)中の段階(a)からのデヒドロエピアンドロステロン−1 7−ヒドラゾン(90.74g,0.30mol)の溶液を、反応温度を0℃に 保ちながら約2時間でカニュールを通して上記のヨウ素溶液にゆっくりと加えた (注:ヒドラゾンをヨウ素溶液に加えるときにN2が放出される)。全てのヒド ラゾン溶液を加えた後、混合物を更に1時間撹拌し、沈殿物を沈殿させた(注: 反応中、ヨウ化テトラメチルグアニジウムの沈殿が生成する)。それから混合物 を濾過し、濾液をロータリーエバポレーターで油が得られるまで濃縮した。 段階(a)からのデヒドロエピアンドロステロン−17−ヒドラゾン合計27 2.22g(0.90mol)を使用して、合計3回この反応を行った。3回の 別々の反応からの濃縮残渣を一緒にし、油浴で4時間熱し、それから冷却した( 注:この 反応により17,17−ジョード副生成物は17−ヨウ化ビニル生成物に転換す る)。それから、この油をEt2O(5L)に溶解し、濾過し、更に追加のEt2 O(4L)で希釈した。 水相が酸性になるまでHCl水溶液(1M,3×500ml)でEt2Oを洗 浄し(注:水相が酸性のままであるとき、エーテル溶液の色は茶から黄に変わる )、それから最終的に水(500ml)で洗浄した。Et2O相を分離し、乾燥 させ(MgSO4)、容量3Lにまで濃縮し、それから生成物を結晶化させた。 黄色の結晶をシンター上の濾過で集め、ヘキサン(3×500ml)で洗浄し、 真空下で乾燥させた(335.4g,94%)。エタノール−水(5:1)から の再結晶化で、生成物を白色の結晶として得た(297.3g,83%)。融点 175−176℃、文献の融点173−174℃。(c)17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジエン−3β−オール 段階(b)からのステロイドの17−ヨード生成物(98.0g,0.246 mol)を、マグネチックスターラーの撹拌子を備えた2Lの丸底フラスコに充 填し、これをTHF(1.1L)に溶解させた。フラスコをアルゴンで充填 し、触媒である塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.7 3g,0.0025mol)を加え、次にジエチル(3−ピリジル)ボラン(4 3.35g,0.295mol)を加えた。そのオレンジ色のTHF溶液に、炭 酸ナトリウム水溶液(2M;500ml)を加えた。フラスコに還流コンデンサ ーを取り付け、装置を再びアルゴンで充填した。それから混合物を、4日間スタ ーラー/加熱マントル(Electrothermal MA)上で撹拌しながら還流(約80℃ )下で加熱し(注:反応が完了すると、有機相の色はオレンジ色から暗オレンジ 色/茶色に黒ずむ)、その後冷却した。この反応を、段階(b)からの合計29 4.0g(0.74mol)のステロイドの17−ヨード生成物を使用して、合 計3回行った。 反応混合物を一緒にし、Et2O(5L)を加えた。有機相を分離し、水(2 L)で洗浄し、第1回目の結晶を析出させ、シンター上の濾過で結晶を集めた。 濾液を濃縮し、残渣をEt2Oに再溶解し、第2回目の結晶を得た。上記の仕上 げの水相と洗浄液を水蒸気浴上で熱トルエン(2L)で抽出し、トルエン抽出物 を濃縮して更に生成物を得た。上記手順からの粗生成物を一緒にし、それからそ れを最小容量の熱メタノールに 溶解し、“セライト”(登録商標)のプラグを通して濾過し、等容量のアセトニ トリルをメタノール溶液に加えた。それからアセトニトリル/メタノール溶液を ロータリーエバポレーターで初めの半分の容量に濃縮し、溶液から結晶化させた 。得られた白色の結晶をシンター上の濾過で集め、アセトニトリルで洗浄し、一 定の重量になるまで真空下で乾燥した(191.1g,74%)。融点202− 212℃。トルエン−メタノール(50:1)から第2の再結晶化を行い、生成 物を白色の結晶として得た(146.8g,57%)。融点214−218℃、 文献の融点228−229℃。(d)3β−アセトキシ−17−(3−ピリジル)アンドロスタ−5,16−ジ エン 以下の反応を、マグネチックスターラーの撹拌子を備えた500mlの丸底フ ラスコ内で行った。乾燥ピリジン(200ml)中の段階(c)で得たステロイ ド生成物(26.5g,0.104mol)の懸濁液に、無水酢酸(75ml) を加え、混合物を室温で24時間撹拌した。ピリジンと過剰の無水酢酸を、最初 は70℃の水浴で、最終的に80℃の水浴で30分間、ロータリーエバポレータ ーで除いた。得られた油をEt2O (500ml)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液(2×200ml)で洗浄し 、乾燥させ(Na2CO3)、油が得られるまで濃縮し、放置しておくと結晶が得 られた。この段階での1H−NMR分光分析によると、生成物は、段階(c)の カップリング反応からの副生成物起源の夾雑物質である16,17′−ビ(ステ ロイド)、即ち3β−アセトキシ−16−(3′−β−アセトキシアンドロスタ −5′,16′−ジエン−17′−イル)−17−(3−ピリジル)アンドロス タ−5,16−ジエンを約5%含んでいた。 それ故、更に生成物を、シリカを固定相(Merck 15111 )とする直径9cmの カラムで、ジクロロメタンで溶出する分取フラシュクロマトグラフィーで精製し た。分離は不完全であったけれども、最初に副生成物が溶出し、次に所望の生成 物が溶出した。副生成物のかなりの量を含む画分を一緒にし、更にクロマトグラ フィーによる精製を行った。 段階(c)のステロイド生成物の合計146g(0.418mol)を使用し て、合計4回、上述の反応及び精製方法を行った。 クロマトグラフィー精製からの、生成物を含むジクロロメタ ン画分を濃縮し、ヘキサンから再結晶化させ、白色の結晶を得た。それを一定の 重量になるまで真空下で乾燥した。得られた生成物の合計量は136.0g(8 3%)であった。 最小の副生成物を含むジクロロメタン画分を一緒にし、続いてヘキサンからの 再結晶化により標記化合物を融点142−144℃の白色結晶として得た。分析 によるとこの物質(“A”)は副生成物であるビス(ステロイド)を6.8%w /w含んでいた。 副生成物であるビス(ステロイド)(25g)を21.8%w/w含む、生成 物の2回目の白色結晶(“B”)を得た。1回目と2回目の生成物を逆相クロマ トグラフィーを使用して精製した。カラムに“LiChroprep”(登録商標)(RP-8 reverse-phase C8 packing,Art.No.9324,Merck,Darmstadt,Germany から 入手)を充填した。クロマトグラフィーの経過を253nmのUV検出で、HP LCによる純度チェックと共に追跡した。 生成物“A”(10.17g)を200mlの熱アセトニトリルと40mlの 熱メタノールに溶解し、冷却した後、約500gの充填剤を含む10cmの直径 のカラムに濾液を流し た。溶離液は5%の0.05M酢酸アンモニウム水溶液/95%(v/v)アセ トニトリルであった。7.51gの生成物を画分4−10から回収した。画分( 500ml)4−11は幾分かの不純物を含む生成物を含んでいたが、副生成物 であるビス−ステロイドは含んでいなかった。溶離液を2.5%酢酸/95.5 %(v/v)アセトニトリルに変え、それから5%酢酸/95%(v/v)アセ トニトリルに変えた。画分16と17に見られるピンク色は副生成物であるビス −ステロイドの存在を示した。画分18は無色であった。カラムを再使用のため に100%アセトニトリルで洗浄できる。 生成物を最初に100%のアセトニトリルに溶解し、濾液を100gの固相を 充填した2cmのカラムに流したということを除いて同様の方法で、生成物“B ”(1g)を分離した。酢酸アンモニウム水溶液/アセトニトリルを溶離剤とし て、生成物が非常に良く分離された。 この実施例で、普通のカラムに加えて逆相カラムを使用したが、普通のカラム では副生成物であるビス−ステロイドを分離することがほとんどできないことが 明白で、将来調製において普通のカラムを使用しないことを考えている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,NZ (72)発明者 ハードキヤストル,イアン・ロバート イギリス国、サリー・エス・エム・1・ 4・アール・ダブリユ、サツトン、リーデ イング・ロード・25

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)ピリジン環が5の位置で1−4個の炭素原子のアルキル基によって置換さ れているか又は置換されていない(3−ピリジル)置換ボランと3β−ヒドロキ シ−16,17−エン−17−ヨード又はブロモステロイドとをステロイド1当 量あたり少なくとも1.0当量のボランの割合で、3β−ヒドロキシステロイド 反応生成物に対する溶媒である有機液体中でパラジウム複合体の触媒による交差 カップリング反応させ、3β(低級アシルオキシ)エステルを調製するときには 3β−ヒドロキシステロイド反応生成物をヒドロキシ基を低級アシルオキシ基に 置換するために有効なエステル化剤と反応させることを含む3β−ヒドロキシ− 又はステロイドの3β(低級アシルオキシ)基が2−4個の炭素原子を有する3 β−(低級アシルオキシ)−16,17−エン−17−(3−ピリジル)−置換 ステロイドの調製方法であって、(a)ステロイド1当量あたり1.2当量以下 のボランを反応させるか、又は(b)交差カップリング反応の反応生成物をアセ トニトリル及びメタノールの混合物から結晶化させることを含むことを特徴とす る方法。 (2)単離するとしないとに係わらず、3β−ヒドロキシステロイド反応生成物 をアセチル−エステル化剤と反応させ、対応する3β−アセトキシ−16,17 −エン−17−(3−ピリジル)ステロイドを得ることを特徴とする請求項1に 記載の方法。 (3)出発ステロイドが次の部分式のD環を有することを特徴とする請求項1又 は2に記載の方法。 (式中、HalはI又はBrであり、XはステロイドのA、B及びC環残基を表 し、R14は水素原子、ハロゲン原子又は1−4個の炭素原子のアルキル基を表し 、R15置換基の各々は独立に水素原子又は1−4個の炭素原子のアルキルもしく はアルコキシ基、ヒドロキシ基又は2−5個の炭素原子のアルキルカルボニルオ キシ基、又は一緒になってオキソもしくはメチレン基を表し、又はR14とR15基 の一つが一緒になって二重結合を表 し、他のR15基は水素原子又は1−4個の炭素原子のアルキル基を表し、R16は 水素原子、ハロゲン原子又は1−4個の炭素原子のアルキル基を表す。) (4)出発ステロイドが3β−ヒドロキシアンドロスト−5−エン−17−オン であることを特徴とする請求項3に記載の方法。 (5)(3−ピリジル)−置換ボランが次の構造式を有することを特徴とする請 求項1ないし4のいずれかに記載の方法。 (式中、Rは水素原子又は1−4個の炭素原子のアルキル基を表し、Z1及びZ2 の各々は独立にヒドロキシ基又は1−3個の炭素原子のアルコキシもしくはアル キル基、又は一緒になって2又は3個の炭素原子のアルキレンジオキシ基を表す 。) (6)交差カップリング反応を、1相が水性であり、他相が前記有機液体を含む 2相中で行うことを特徴とする請求項1ない し5のいずれかに記載の方法。 (7)請求項1の要件(b)を用い、アセトニトリル対メタノールの容量比が少 なくとも5:1であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の方 法。 (8)請求項1の要件(b)を用い、ステロイド1当量あたりのボランの割合が 1.2:1ないし1.5:1であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれ かに記載の方法。 (9)エステルを調製し、エステル化後、反応生成物を逆相クロマトグラフィー にかけることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
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