JPH09504323A - 加硫性エラストマー系配合物 - Google Patents
加硫性エラストマー系配合物Info
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Abstract
(57)【要約】
フルオロエラストマーおよび炭化水素エラストマーの少なくともひとつが加硫部位モノマーを含むフルオロエラストマーと炭化水素エラストマーの加硫性エラストマー系配合物。
Description
【発明の詳細な説明】
加硫性エラストマー系配合物
発明の背景
フルオロエラストマーの耐熱性および総流体抵抗と、炭化水素エラストマーの
耐熱性および総流体抵抗との間には顕著な差がある。2種のエラストマーの間に
は、顕著な価格差もある。フルオロエラストマーの性能特性および炭化水素エラ
ストマーの価格に接近しているエラストマーは、長い間要望されている。フルオ
ロエラストマーと炭化水素エラストマーとを配合することによりこの要求を満た
すための従前の試みは、2種のエラストマーが不相溶であるために、限られた成
功をもたらしたにすぎなかった。
米国特許第4,251,399号において、Tomodaらは、ヨウ素含有フルオロ
エラストマーおよび炭化水素エラストマーのヘテロ架橋性であり、かつ過酸化物
加硫性の配合物を開示している。この参照文献は、伝統的なフルオロエラストマ
ーが、有機過酸化物で架橋できるが、架橋性能が劣っているために、実用的には
使用されていないことを教示している。
米国特許第5,206,293号において、Sakai らは、フルオロエラストマ
ー、ポリエチレンまたはエチレンコポリマーと有機過酸化物との混合物を、混合
物に剪断変形を与えながら反応させることにより得られたゴム組成物を開示して
いる。この手順は、フルオロエラストマーではなく、エチレン性樹脂を架橋する
ためである。このためには、使用された過酸化物の量は5phr以下である。引
き続き、ゴム組成物はフルオロエラストマー用の架橋剤の添加により架橋される
。フルオロエラストマー用の架橋剤が、フルオロエラストマーとエチレン性樹脂
との単なる混合物(充填剤、その他を含有してもよい)と混合されるときに、複
雑な形状の押出品を得ることが不可能であることを教示している。フルオロエラ
ストマーとエラストマー系エチレン性樹脂とに同時に架橋が起こり、所望の結果
を得たという開示はない。
発明の要旨
本発明は、加硫された状態で優れた物性を提供するエラストマー系のフルオロ
ポリマーと炭化水素ポリマーとの共加硫性配合物を提供する。
特に、本発明は、次の(a)および(b)を含有する共加硫性エラストマー系
配合物を提供する。
(a) フッ素を少なくとも約45重量%有し、成分(a)および(b)の重
量に対して少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー系フルオロポ
リマー、および
(b) 以下の(1)および(2)を含有し、成分(a)および(b)の重量
に対して少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー系炭化水素コポ
リマー
(1)エチレンおよび
(2)少なくとも55〜80重量%のコポリマー(b)を含む少
なくともひとつの極性コモノマー、
ここで、(a)および(b)の少なくともひとつは、約0.01〜10.0重量
%の少なくともひとつの加硫部位モノマーを含む。
発明の詳細な説明
本発明において、幅広い種類のエラストマー系フルオロポリマーまたはフルオ
ロエラストマーを使用することができる。それらは、少なくとも1種のフッ素化
モノマーのコポリマーであるが、フッ素を含まないモノマーを混ぜてもよい。こ
れらのポリマーは、モノマーとしてフッ化ビニリデン(VF2)を混合すること
がしばしばある。最も一般的なフルオロエラストマーは、VF2とヘキサフルオ
ロプロピレン(HFP)および随意にテトラフルオロエチレン(TFE)とのコ
ポリマーである。しかしながら、他のフルオロモノマーおよびフッ素を含まない
モノマーの使用は、周知である。使用することができる他のモノマーは、クロロ
トリフルオロエチレン(CTFE)、エチレン(E)あるいはプロピレン
(P)のような炭化水素オレフィン、および式CF2=CFO(Rf′O)nRfを
有し、ここでnは0〜5であり、Rfは炭素原子が1〜6であるパーフルオロア
ルキル基であり、そしてRf′は炭素原子が2〜6である直鎖または分岐状のパ
ーフルオロアルキレン基であるパーフルオロ(アルキルビニル)エーテル(PA
VE)を含む。Rf′の具体例は、XがFまたはCF3である−CF2CFX−を
含む。好ましいPAVEは、パーフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE
)である。このようなモノマーを混合するフルオロエラストマーは、TFE/V
F2/PMVE、E/TFE/PMVEおよびTFE/Pコポリマーを含む。
フルオロエラストマーは、過酸化物加硫性系を達成するために上述された一次
モノマーに加えて、少量の濃度の加硫部位モノマーから誘導された加硫部位部分
を含むことができる。加硫部位モノマーは、約3モル%までの濃度で存在しても
よい。加硫部位モノマーの好ましい種類は、モノマーが、約3モル%までの濃度
でフルオロエラストマーに混合されるときに、ポリマー中に、約0.05〜2.
0重量%の、好ましくは約0.1〜1.0重量%の、そして最も好ましくは0.
15〜0.6重量%の臭素を提供する臭素含有化合物である。このようなモノマ
ーは、具体的には、ブロモテトラフルオロブテンおよびブロモトリフルオロエチ
レンのような臭素含有オレフィン、並びにCF2=CF−O−CF2−CF2Br
およびCF3−CH2−O−CF=CFBrのような臭素化フルオロビニルエーテ
ルを含む。さらに、連鎖移動剤または分子量調節剤を、重合反応において使用し
て、加硫のために、所望の少量をポリマーに導入することができる。このような
剤は、ポリマー分子の片側または両末端でヨウ素を結合した結果得られたヨウ素
含有化合物を含む。ヨウ化メチレン、1,4−ジヨードパーフロロ−n−ブタン
、および1,6−ジヨード−3,3,4,4−テトラフルオロヘキサンは、これ
らの剤の代表例である。アルカリ金属ハロゲン化物を使用する、Albanoらの米国
特許第5,173,553号に記載されているような他の方法で、ヨウ素または
臭素をポリマー鎖の末端位置に導入することができる。上述の化合物のようなヨ
ウ素含有化合物が重合において使用されて、ポリマーにヨウ素を導入するときに
、フルオロエラストマーにおけるヨウ素の得られた濃度は、少
なくとも0.001重量%であり、適当には少なくとも約0.05重量%であり
、そして好適には少なくとも約0.1重量%である。
加硫部位モノマーを含む代表的な過酸化物加硫性フルオロエラストマーは、Ap
otheker らの米国特許第4,035,565号;Albin の米国特許第4,564
,662号;Arcella らの米国特許第4,745,165号;Moore の米国特許
第4,694,045号;Moore の米国特許第4,948,852号;Moore の
米国特許第4,973,633号;およびAlbanoらの米国特許第5,173,5
53号に記載されている。
過酸化物に対応する加硫部位モノマーのあるなしにかかわらず、前記のフルオ
ロエラストマーの多くは、当該技術において周知であるように、アミン加硫剤系
またはポリオール加硫剤系で加硫することができる。これは、VF2およびHF
Pを含むフルオロエラストマーに対しては特にそうである。
本発明で使用される炭化水素エラストマーまたはエラストマー系炭化水素コポ
リマーは、過酸化物加硫性の、エチレンと少なくとも1種の他のモノマーのコポ
リマーである。このようなモノマーは、(a)アクリル酸もしくはメタクリル酸
のC1〜C8のアルキルエステル、または(b)C2〜C4のカルボン酸のビニルエ
ステルである。コポリマーは、さらに、モノカルボン酸、ジカルボン酸、および
ジカルボン酸のモノエステルから成る群から選択される3〜12の炭素原子を有
するアルファ、ベータ不飽和カルボン酸を含む。これらの追加のモノマーは、炭
化水素エラストマーをアミン加硫性にする。このようなコポリマーは、当該技術
において周知であり、そしてこのようなコポリマーの多数は、商用的に入手でき
る。
本発明で使用することができるエラストマー系炭化水素コポリマーのムーニー
粘度は、約10〜120であり、好ましくは10〜50である(ASTM D-1646、1
00℃、予熱1分、4分で測定された粘度)。
コポリマーのエチレン含量は、ポリマーの約20〜55重量%、好ましくは2
0〜45重量%である。
アルキルアクリレートまたはビニルエステルコモノマーは、ポリマーの約45
〜80重量%、好ましくは約55〜80重量%を含有する。このポリマーにおい
て使用するのに適当なアルキルアクリレートは、例えば、メチル、エチル、イソ
ブチル、ヘキシル、および2−エチルヘキシルエステル等の、アクリル酸のC1
〜C8のアルキルエステルを含む。メチル、エチル、およびブチルアクリレート
が好ましい。メチルアクリレートが最も好ましい。このポリマーにおいて使用す
るのに適当なカルボン酸のビニルエステルは、例えば、ビニルアセテート、ビニ
ルプロピオネート、ビニルヘキサノエート、およびビニル2−エチルヘキサノエ
ート等の、2〜8の炭素原子を有するカルボン酸のビニルエステルを含む。ビニ
ルアセテートが好ましい。
使用に際して、アルファ、ベータ不飽和モノまたはジカルボン酸は、約0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%のカルボキシレート基を提供す
るために十分な量で存在する。適当なアルファ、ベータ不飽和モノまたはジカル
ボン酸は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、およびエタクリル酸のようなモ
ノカルボン酸;イタコン酸、マレイン酸、およびフマル酸のようなジカルボン酸
;並びにマレイン酸水素エチル、フマル酸水素エチル、およびマレイン酸水素2
−エチルヘキシルのようなジカルボン酸のモノエステル等、3〜12の炭素原子
を有するものを含む。アクリル酸、メタクリル酸、およびマレイン酸水素エチル
が好ましい。
このようなコポリマーは、通常、撹拌反応器において、少なくとも1種の遊離
基開始剤の存在の下で、約120℃から300℃の温度で、かつ約130から3
10MPaの圧力で、エチレンとコモノマーの連続重合により調製される。最も
有効な開始剤は、例えば、ラウリルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド
、t−ブチルペルアセテート、ジ(sec−ブチル)ペルオキシジカーボネート
、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、およびt−アミルペルオキシピバレ
ート等、反応器の温度において0.1〜1.0秒の半減期を有する。随意に、こ
のコポリマーは、米国特許第5,028,674号においてHatch らにより、お
よび米国特許第5,027,593号においてStatz らにより開示されているよ
うに、反応器の汚損を減らすかまたは除くために約2〜25重量%のメタノール
またはアセトンの存在下で調製される。反応器からのポリマーの放出に続いて、
例えば、米国特許第5,194,516号においてFisherらによって、およ
び米国特許第5,214,108号においてHarrell により開示されているよう
に、ポリマーを後反応器工程にかけることにより、粘度を高くすることができる
。
本発明において使用できる具体的な炭化水素コポリマーの代表例は、エチレン
/メチルアクリレート、エチレン/メチルメタクリレート、エチレン/エチルア
クリレート、エチレン/エチルメタクリレート、エチレン/ブチルアクリレート
、エチレン/2−エチルヘキシルメタクリレート、エチレン/ブチルアクリレー
ト/一酸化炭素、エチレン/ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート、
エチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸、エチレン/ビニルアセテート/グ
リシジルメタクリレート、エチレン/ビニルアセテート/メタクリル酸、エチレ
ン/ビニルプロピオネート/グリシジルメタクリレート、およびエチレン/ビニ
ルアセテート/アクリル酸を含む。好ましくは、コポリマーは、C1〜C8のアル
キルアクリレートまたはメタクリレートの重合単位を含む。前述のリストは、過
酸化物加硫性であるが、アミン加硫性ではない、あるいは容易にアミンで加硫し
ないコポリマーを例示する。
本発明において使用できる具体的な炭化水素コポリマーのさらなる代表例は、
エチレン/メチルアクリレート/一酸化炭素、エチレン/ブチルアクリレート/
一酸化炭素、エチレン/ビニルアセテート/一酸化炭素、エチレン/ビニルブチ
レート/一酸化炭素、エチレン/メチルアクリレート/マレイン酸水素エチル、
エチレン/メチルアクリレート/メタクリル酸、エチレン/アクリル酸/ビニル
アセテート、エチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸、エチレン/ビニルア
セテート/メタクリル酸、エチレン/フマル酸/メチルアクリレート、エチレン
/マレイン酸水素エチル/ビニルアセテート、エチレン/マレイン酸水素エチル
/一酸化炭素/メチルアクリレート、エチレン/メタクリル酸/一酸化炭素/ビ
ニルアセテート、およびエチレン/メタクリル酸水素エチル/一酸化炭素/ビニ
ルアセテートを含む。このリストは、過酸化物加硫性と同様にアミン加硫性のコ
ポリマーを例示する。
本発明の配合物は、配合物の両成分に有効である、すなわち、フルオロエラス
トマー成分と炭化水素エラストマー成分の両方に有効である加硫剤系で加硫され
る。フルオロエラストマーが、好ましい臭素含有コモノマーのような加硫部位モ
ノマーを含むならば、過酸化物加硫剤系を使用することができる。同様に、炭化
水素エラストマーが、アルファ、ベータ不飽和カルボン酸単位を含むならば、そ
してフルオロエラストマーが、上述のようにVF2およびHFPを含有するもの
のようなアミン加硫性であるならば、アミン系を使用することができる。
フルオロエラストマーおよび炭化水素エラストマーが、それぞれ、過酸化物加
硫性およびアミン加硫性であるならば、過酸化物とアミンの混合加硫剤系を使用
することができる。随意に、両方の配合成分に慣用的に有効である加硫剤系に加
えて、1つの配合成分にのみ有効な加硫剤系を使用することができる。例えば、
過酸化物加硫性成分の配合物において、フルオロエラストマーだけに有効である
ポリオール加硫剤系を、過酸化物加硫剤系とともに使用することができる。同様
に、過酸化物加硫性成分の配合物において、1つの成分だけに有効であるアミン
加硫剤系を、過酸化物加硫剤系とともに使用することができる。
加硫するために使用される過酸化物は、150℃〜250℃の温度範囲内です
みやかに分解するものであるべきである。使用されてもよい有機過酸化物の代表
的な具体例は、ジクミルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイ
ルペルオキシド、t−ブチルペルアセテート、1,1−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5,ジ−
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5,ジ−(t−ブ
チルペルオキシ)ヘキシン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ
バレレート)、およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)ブ
チル]カーボネートを含む。通常、1種の過酸化物が単独で使用されるけれども
、1種より多くの過酸化物を組み合わせて使用することは、ある一定の環境にお
いて有利である。典型的には、約0.5〜5phr(重量で、100部のポリマ
ー樹脂当たりの部数)の過酸化物が使用される。過酸化物は、不活性の担体に吸
収されるが、その重量は過酸化物に関して述べられた範囲に含まれていない。
助剤である、過酸化物と協働して有益な加硫を提供することのできる重合不飽
和化合物は、過酸化物加硫剤系の一部として通常使用される。このような化合物
は、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソ
シアヌレート、ジアリルマレエート、高ビニル低分子量ブタジエン、N,N′−
m−フェニレンジマレイミド、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタ
エリトリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート
、およびトリメチロールプロパントリメタクリレートを含む。加硫または架橋工
程においてこのような助剤の使用は、当該技術において十分に定着している。2
種以上の助剤を使用してもよいが、通常は、1種の助剤が単独で使用される。助
剤の量は、約0.1〜10phrであり、好ましくは約0.5〜5phrである
。
本発明の配合物とともに使用することができるアミン加硫剤は、より高いアミ
ン官能性を有することができる、通常ジアミンであり、そしてヘキサメチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、テトラメチレンペンタミン、ヘ
キサメチレンジアミンシンナマルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンジベン
ゾエート塩、その他同種類のものを含む。芳香族アミンも加硫剤として使用する
ことができる。通常、1種のアミンが単独で使用されるが、1種より多くのアミ
ン加硫剤を使用してもよい。アミン加硫剤の濃度は、通常約0.1〜5phrで
ある。
促進剤は、当該技術において周知であるように、アミン加硫剤とともに使用す
ることができる。アミン加硫剤系に適当な促進剤は、第四アンモニウム化合物、
第四ホスホニウム化合物、ペンタ置換グアニジンおよびその塩、一分子中に3個
の置換基を有するアミジン、環状ポリエステル、並びに開鎖ポリエステルを含む
。促進剤の濃度は、通常約0.1〜10phrである。
当該技術において周知のポリオール加硫剤系は、本発明を実施する際に随意に
使用できる。このようなポリオールであるポリヒドロキシル芳香族化合物は、ビ
スフェノールと同様に、ジ−、トリ−、およびテトラヒドロキシベンゼン、ナフ
タレン、並びにアントラセンを含む。ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(
4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)は、最も有用なポリオール加
硫剤の1種である。ヒドロキノンも非常に有用である。ポリオール加硫剤の濃度
は、約0.1〜5phrであり、好ましくは、約0.6〜2phrである。促
進剤は、通常、ポリオール加硫剤と共に使用される。第四アンモニウム化合物、
第四ホスホニウム化合物、ペンタ置換グアニジンおよびその塩、並びに一分子中
に3個の置換基を有するアミジンは、ポリオール加硫剤系に特に有用な促進剤で
ある。促進剤の濃度は、ポリオール加硫に対しては、約0.1〜2phrである
。
二価の金属酸化物または二価の金属水酸化物から選択された少なくとも1種の
金属化合物を、必要に応じて、本発明の共加硫性エラストマー系ポリマー配合物
に混合することができる。代表的な金属化合物は、マグネシウム、亜鉛、カルシ
ウム、および鉛の酸化物および水酸化物を含む。酸化マグネシウムおよび水酸化
カルシウムは、過酸化物加硫系と共に特に有用である。弱酸の金属塩も、酸化物
および/または水酸化物とともに混合することができる。代表的な弱酸の塩は、
バリウム、ナトリウム、カリウム、鉛、およびカルシウムのステアリン酸塩、安
息香酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、および亜リン酸塩を含む。典型的に使用される
金属化合物の量は、エラストマー系ポリマー配合物100重量部当たり0.02
〜10重量部である。
少なくとも1種の有機塩基を、必要に応じて、本発明の共加硫性エラストマー
系ポリマー配合物に混合することができる。好ましい有機塩基は、pKaが少な
くとも約10であり、好ましくは少なくとも約12である強塩基である。このよ
うな塩基の代表例は、Akzo Chemicals,Inc.からArmeen(登録商標)18-Dとして
入手できるオクタデシルアミン、およびAldrich Chemical CompanyからProton S
ponge(登録商標)として入手できる1,8−ビス−(ジメチルアミノ)ナフタ
レンである。使用に際しては、有機塩基の量は、エラストマー系ポリマー配合物
100重量部当たり典型的には0.02〜5重量部である。
エラストマー系配合物は、カーボンブラック、クレー、シリカおよびタルクの
ような伝統的な充填材を含んでもよい。他の充填剤、顔料、酸化防止剤、安定剤
、その他同種類のものも使用することができる。特にフルオロエラストマーにカ
ーボンブラックを添加する利点は、モジュラスを高めることにある。エラストマ
ー系ポリマー100部当たり約5〜75部の量が、通常使用される。特定の量は
、カーボンブラックの粒径および加硫された組成物の要望される硬さから決定
される。
以下に記載された各実施例および対照例の組成物は、次の通常の手順で調製さ
れた。最初に、フルオロエラストマーおよび炭化水素エラストマーを、70%の
装入率で密閉式ミキサー(Bバンバリー)に入れた。約77℃のチャート温度に
達するまで、ポリマーを混合した。ポリマーの混合物を排出し、そしてゴム用二
本ロール機でシートにした。単一のエラストマーに基づく対照例の場合、および
実施例12と13の場合には、この予備的な配合ステップを省いた。ついで、ポ
リマーの混合物および要望された化合物の他の成分を、再び70%の装入率でB
バンバリーミキサーに入れた。約77℃のチャート温度に達するまで成分を混合
し、そして化合物を排出し、ゴム用二本ロール機でシートにした。加硫特性を測
定するためのスラブ(76mm×152mm×1.9mm)およびO−リング(
内径25.4mm×厚さ3.5mm)を、10分間、177℃でプレス加硫を用
い、そして続いて、空気循環炉において177℃で8時間、後加硫を行い成形し
た。
引張応力−歪特性をASTM方法D−412により測定した。圧縮永久歪を、
ASTM方法D−395によりO−リングで測定した。選択された流体にさらし
たときの体積変化を、ASTM方法D−471により測定した。
本発明の実施例および対照例で使用されるポリマーおよび硬化剤のあるものを
、表1において明らかにし、そして定義した。ここで使用された成分であり、か
つ前述されなかった成分を次のように略した:
BTFB − ブロモテトラフルオロブテン
MA− メチルアクリレート
MAME− マレイン酸水素エチルまたは無水マレイン酸
モノエチルエステル
表1におけるポリマー組成物を重量を基準として説明した。使用されたポリマー
を調製する一般的な方法に関して、特許文献を引用した。
実施例1および対照例A
フルオロエラストマーCおよびDを、表2に示された割合および他の成分とと
もに、炭化水素(HC)エラストマーAと配合し、成形し、加硫し、そして先に
概説した通常の手順に従って試験した。試験結果も表2に述べた。フルオロエラ
ストマーCおよびDは、同量の末端ヨウ素を含むが、Dはさらに臭素化加硫部位
モノマーを含む。
ヨード−ブロモフルオロエラストマーDとの配合物は、ヨードフルオロエラス
トマーとの配合物より顕著に良好な圧縮永久歪抵抗を有する。ヨード−ブロモフ
ルオロエラストマーDとの配合物は、十分により高い引張強さも有する。
実施例2〜8および対照例B〜C
フルオロエラストマーAを、表3に示された割合および他の成分とともに、炭
化水素(HC)エラストマーAと配合し、成形し、加硫し、そして先に概説した
通常の手順に従って試験した。試験結果も表3に示す。対照例BおよびCの配合
は、それぞれフルオロエラストマーAと炭化水素エラストマーAに適している。
実施例2〜8の配合は、配合物におけるフルオロエラストマーAと炭化水素エラ
ストマーAの割合を反映する。表3に示されるように、過酸化物加硫性エラスト
マーのこの配合物にとっての有用な特性は、配合組成物の広範囲にわたって得ら
れた。すべての配合物に対するモジュラスは、いずれの対照例のモジュラスより
大きく、そしてフルオロエラストマーに富む配合物に対する引張強さも、いずれ
の対照例の引張強さより高いことがわかる。これらの改良は、伸びのほんのわず
かな低下を伴う。ASTM#3オイルおよび燃料Cにおける体積変化は、配合物
におけるフルオロエラストマーの濃度の増加に伴って減少する。
実施例9
ポリオール加硫剤系を添加して、実施例4を繰り返した。表3に記載された配
合に、3.0phrの高活性の酸化マグネシウム、6.0phrの水酸化カルシ
ウム、0.7phrの加硫剤A、および1.6phrの加硫剤Bを添加した。表
4に記載された加硫特性は、過酸化物加硫性フルオロエラストマーと炭化水素エ
ラストマーの配合物に対する過酸化物加硫剤系と共に、フルオロエラストマー用
のポリオール加硫剤系を使用できることを示す。比較を容易にするために、実施
例4に対する特性を表4に再度示す。この実施例において、ポリオール加硫剤系
の添加は、圧縮永久歪における顕著な減少とモジュラスにおける増加をもたらし
た。
実施例10〜11および対照例D
表5に示された割合および他の成分とともに、2つの配合物においてフルオロ
エラストマーBを炭化水素エラストマーAと化合させ、1つの配合物にはフルオ
ロエラストマーAも混合し、成形し、加硫し、そして先に概説した通常の手順に
従って試験した。表5の結果は、種々のフルオロエラストマーおよびフルオロエ
ラストマーの配合物を本発明において使用できることを示す。
実施例12〜13および対照例E
フルオロエラストマーEを表6に示された割合および他の成分とともに、炭化
水素エラストマーBと化合させ、成形し、加硫し、そして先に概説した通常の手
順に従って試験した。この実施例において、フルオロエラストマーは過酸化物加
硫性ではないが、アミン加硫性であり、他方、炭化水素エラストマーはアミン加
硫性でもあり過酸化物加硫性でもあるため、アミン加硫剤系を使用した。表6の
結果は、アミン加硫性フルオロエラストマーと炭化水素エラストマーの配合物を
、本発明の実施において使用できることを示す。フルオロエラストマーEは、表
6に列挙された加硫系を用いた場合には実用的な加硫を生じない。典型的には、
金属酸化物(例えば、低活性のMgO)は、フルオロエラストマーEに対するア
ミン加硫剤系と共に使用される。驚くべきことに、これらの金属酸化物は、表6
のデータから明らかなように炭化水素エラストマーを含有する配合物において求
められていない。配合物は、炭化水素エラストマー化合物である対照例Eの値に
匹敵した値で、優れた圧縮永久歪および引張特性を有する。同時に、フルオロエ
ラストマーを添加することにより、ASTM#3オイルおよび燃料Cにおける体
積増加を、対照例Eにより示された値以下に減少した。
実施例14〜19
フルオロエラストマーA(80重量部)および炭化水素エラストマーA(20
重量部)を、25部のSRFカーボンブラック(N−762)、0.7部の置換
ジフェニルアミン、3.5部のトリアリルイソシアヌレート、3.5部の過酸化
物、および表7に示された割合の他の添加剤(金属化合物および/または有機塩
基)とともに配合し、ついで成形し、加硫し、そして、後加硫の温度が175℃
であった以外は、先に概説した通常の手順に従って試験した。さらに、加硫され
た試験片を、空気循環炉において175℃で4週間熱老化し、ついで試験した。
試験結果も表7に示す。金属水酸化物の有益な効果は、オーブン老化中、有機塩
基があるなしにかかわらず、Ca(OH)2を含む化合物に対する100%モジ
ュラス、破断点伸び、および硬さにおける変化が、Ca(OH)2を含まない対
応する化合物に対するより少ないということで示されている。
実施例20〜21
フルオロエラストマーA(42重量部)および炭化水素エラストマーA(58
重量部)を、45部のSRFカーボンブラック(N−762)、0.8部の置換
ジフェニルアミン、1.5部のトリアリルイソシアヌレート、1.5部のN,N
′−m−フェニレンジマレイミド、3.5部の過酸化物、および表8に示された
割合の他の添加剤(金属化合物および有機塩基)とともに配合し、ついで成形し
、加硫し、そして、後加硫の温度が175℃であった以外は、先に概説した通常
の手順に従って試験した。表8に示された試験結果は、有用な特性は、混合され
た助剤(トリアリルイソシアヌレートおよびN,N′−m−フェニレンジマレイ
ミド)を含有することにより、金属化合物および有機塩基を含有しているかいな
いかにかかわらず得られることを示している。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C08L 35/02 C08L 35/02
55/00 PGZ 7537−4J 55/00 PGZ
// C08F 299/02 MRS 7824−4J C08F 299/02 MRS
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(a) フッ素を少なくとも約45重量%有し、成分(a)および(b)の 重量に対して少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー状フルオロ ポリマー、および (b) 以下の(1)および(2)を含有し、成分(a)および(b)の 重量に対して少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー状炭化水素 コポリマー (1)エチレンおよび (2)少なくとも55〜80重量%のコポリマー(b)を含む少 なくともひとつの極性コモノマー を含有し、ここで、(a)および(b)の少なくともひとつは、約0.01〜1 0.0重量%の少なくともひとつの加硫部位モノマーを含むことを特徴とする共 加硫性エラストマー系配合物。 2.エラストマー系フルオロポリマー(a)は、約0.05から2重量%の臭素 を含むことを特徴とする請求項1のエラストマー系配合物。 3.炭化水素コポリマー(b)は、モノカルボン酸、ジカルボン酸およびジカル ボン酸のモノエステルから成る群から選択された、0.01から10.0重量% の、3〜12の炭素原子を有する少なくともひとつのアルファ、ベータ不飽和カ ルボン酸をさらに含有することを特徴とする請求項1のエラストマー系配合物。 4.成分(a)は、少なくともひとつの加硫部位モノマーと約0.05から2重 量%の臭素を含み、および成分(b)は、加硫部位モノマーを有することを特徴 とする請求項1のエラストマー系配合物。 5.少なくともひとつの加硫剤をさらに有することを特徴とする請求項1のエラ ストマー系配合物。 6.加硫剤は、少なくともひとつの過酸化物加硫剤を有することを特徴とする請 求項5のエラストマー系配合物。 7.加硫剤は、少なくともひとつのアミン加硫剤を有することを特徴とする請求 項5のエラストマー系配合物。 8.少なくとも2つの加硫剤を含有することを特徴とする請求項5のエラストマ ー系配合物。 9.エラストマー系フルオロポリマー(a)は、少なくとも0.001重量%の ヨウ素をさらに含有することを特徴とする請求項2のエラストマー系配合物。 10.(a) フッ素を少なくとも約45重量%有し、成分(a)および(b) の重量に基づいて、少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー系フ ルオロポリマー; (b) 以下の(1)と(2)を含有し、成分(a)および(b)の重量 に基づいて、少なくとも約5%の、少なくともひとつのエラストマー系炭化水素 コポリマー (1)エチレンおよび (2)55〜80重量%のコポリマー(b)を含む少なくともひ とつの極性コモノマー;および (c) (a)および(b)の両方を架橋するために有効な量の、(a) および(b)と別個に架橋できる少なくともひとつの加硫剤; を含有し、ここで、(a)および(b)の少なくともひとつは、約0.01〜1 0.0重量%の少なくともひとつの加硫部位モノマーを含むことを特徴とする加 硫性エラストマー系配合物。 11.加硫剤は、有機過酸化物であることを特徴とする請求項10の組成物。 12.少なくともひとつの金属酸化物または金属水酸化物を含有することを特徴 とする請求項1または10のエラストマー系配合物。 13.金属酸化物または金属水酸化物が、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ ム、酸化カルシウム、または水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項1 2のエラストマー系配合物。 14.少なくともひとつの有機塩基をさらに含有することを特徴とする請求項1 または10のエラストマー系配合物。 15.少なくともひとつの有機塩基をさらに含有することを特徴とする請求項1 2のエラストマー系配合物。
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