JPH0957404A - 小ロット鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents
小ロット鋳片の連続鋳造方法Info
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- JPH0957404A JPH0957404A JP21835695A JP21835695A JPH0957404A JP H0957404 A JPH0957404 A JP H0957404A JP 21835695 A JP21835695 A JP 21835695A JP 21835695 A JP21835695 A JP 21835695A JP H0957404 A JPH0957404 A JP H0957404A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】小ロット鋳片の連続鋳造において,鋳片内の合
金成分の混合領域を低減し,鋳片の健全部を多くして歩
留まりを向上する。 【解決手段】取鍋内の溶鋼をタンディシュ11を経て鋳
型1内へ注湯して鋳片を製造する際,鋳型内の上部の溶
鋼と下部の溶鋼の混合を低減する溶鋼混合低減板3を浸
漬ノズル2の下端に設置し,かつ磁石5によって鋳型内
の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造期間
に,タンディシュのストッパー12の軸芯を通して浸漬
ノズルの溶鋼中へ,または鋳型内の溶鋼中へ1つまたは
複数の元素を含んだ鉄ワイヤ13または13aを添加す
ることにより,同じ取鍋内の溶鋼から異なった成分の小
ロット鋳片を連続的に製造するとともに,鋳片内の合金
成分の混合領域の長さを低減する。
金成分の混合領域を低減し,鋳片の健全部を多くして歩
留まりを向上する。 【解決手段】取鍋内の溶鋼をタンディシュ11を経て鋳
型1内へ注湯して鋳片を製造する際,鋳型内の上部の溶
鋼と下部の溶鋼の混合を低減する溶鋼混合低減板3を浸
漬ノズル2の下端に設置し,かつ磁石5によって鋳型内
の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造期間
に,タンディシュのストッパー12の軸芯を通して浸漬
ノズルの溶鋼中へ,または鋳型内の溶鋼中へ1つまたは
複数の元素を含んだ鉄ワイヤ13または13aを添加す
ることにより,同じ取鍋内の溶鋼から異なった成分の小
ロット鋳片を連続的に製造するとともに,鋳片内の合金
成分の混合領域の長さを低減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,溶鋼の連続鋳造方
法に関する。
法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造では,取鍋内の溶鋼をタン
ディシュを経て内部水冷式の銅鋳型に注湯し,鋳型部や
2次冷却帯での抜熱により冷却・凝固させ,固体の鋳片
にする。生産速度の高い製鋼工場では,取鍋内の溶鋼の
重量は,上工程での転炉の処理溶鋼重量に従い,通常,
200〜300ton程度もあり,1つの取鍋の溶鋼か
ら同じ成分の鋳片が取鍋の溶鋼の重量分だけ鋳造でき,
同じ成分の鋳片を大量に製造する場合には効率的であ
る。しかし,近年,重量の少ない小ロットの注文が多く
なり,従来通りの鋳造方法では効率が悪いため,少量多
品種の小ロット鋳片の製造に適した新しい鋳造方法が望
まれている。
ディシュを経て内部水冷式の銅鋳型に注湯し,鋳型部や
2次冷却帯での抜熱により冷却・凝固させ,固体の鋳片
にする。生産速度の高い製鋼工場では,取鍋内の溶鋼の
重量は,上工程での転炉の処理溶鋼重量に従い,通常,
200〜300ton程度もあり,1つの取鍋の溶鋼か
ら同じ成分の鋳片が取鍋の溶鋼の重量分だけ鋳造でき,
同じ成分の鋳片を大量に製造する場合には効率的であ
る。しかし,近年,重量の少ない小ロットの注文が多く
なり,従来通りの鋳造方法では効率が悪いため,少量多
品種の小ロット鋳片の製造に適した新しい鋳造方法が望
まれている。
【0003】従来,小ロット材の製造に関しては,特開
平6−145750号公報に開示されたように,転炉溶
製後,二つ以上の取鍋に溶鋼を分割する方法や,取鍋内
の溶鋼の一部を他の取鍋へ分け,取鍋内で成分元素を添
加・調整して連続鋳造する方法が知られている。これら
の方法では,溶鋼量が少ないために溶鋼の温度低下が大
きく,ノズル閉塞のため最後まで鋳造することが困難な
場合が多く,また,品質が低下する鋳片の先端部や後端
部の割合が多くなり,歩留まり低下の原因になる。
平6−145750号公報に開示されたように,転炉溶
製後,二つ以上の取鍋に溶鋼を分割する方法や,取鍋内
の溶鋼の一部を他の取鍋へ分け,取鍋内で成分元素を添
加・調整して連続鋳造する方法が知られている。これら
の方法では,溶鋼量が少ないために溶鋼の温度低下が大
きく,ノズル閉塞のため最後まで鋳造することが困難な
場合が多く,また,品質が低下する鋳片の先端部や後端
部の割合が多くなり,歩留まり低下の原因になる。
【0004】また,特開平5−23806号,実開平2
−70845号,実開平6−15850号などの公報に
て開示されているように,タンディシュ内を複数の空間
に分割し,各々の空間内の溶鋼中へ合金元素を添加して
成分を調整して,別々の鋳型へ鋳造する方法が知られて
いるが,この方法では,タンディシュの作成や補修のコ
ストが高くなり,また,品質が低下する鋳片の先端部や
後端部の割合が多くなるため良鋳片の歩留まりが低く,
実用的でない。
−70845号,実開平6−15850号などの公報に
て開示されているように,タンディシュ内を複数の空間
に分割し,各々の空間内の溶鋼中へ合金元素を添加して
成分を調整して,別々の鋳型へ鋳造する方法が知られて
いるが,この方法では,タンディシュの作成や補修のコ
ストが高くなり,また,品質が低下する鋳片の先端部や
後端部の割合が多くなるため良鋳片の歩留まりが低く,
実用的でない。
【0005】
【発明が解決すべき課題】1つの取鍋の溶鋼重量よりも
少ない小ロットの注文に対して,従来,1つの取鍋の溶
鋼重量分だけ鋳造してきたが,注文分以外の鋳片は鋳片
在庫または鋼製品在庫として,次の同じ注文があるまで
保管しなければならず,非効率であった。
少ない小ロットの注文に対して,従来,1つの取鍋の溶
鋼重量分だけ鋳造してきたが,注文分以外の鋳片は鋳片
在庫または鋼製品在庫として,次の同じ注文があるまで
保管しなければならず,非効率であった。
【0006】1つの取鍋の溶鋼から,2種以上の異なる
成分の溶鋼を造り,鋳造する方法として,取鍋の溶鋼の
一部を他の取鍋へ分け,取鍋内で成分元素の添加・調整
して連続鋳造する方法が試行されたが,溶鋼量が少ない
ために溶鋼の温度低下が大きく,ノズル閉塞のため最後
まで鋳造することが困難なことや,成分の異なった溶鋼
を連続的に連続鋳造する時,鋳片内での合金成分の混合
領域が長く,鋳片歩留りが悪いことが問題であり,1つ
の取鍋の溶鋼から成分の異なった2種以上の鋳片を連続
鋳造するのに適した方法が無い。
成分の溶鋼を造り,鋳造する方法として,取鍋の溶鋼の
一部を他の取鍋へ分け,取鍋内で成分元素の添加・調整
して連続鋳造する方法が試行されたが,溶鋼量が少ない
ために溶鋼の温度低下が大きく,ノズル閉塞のため最後
まで鋳造することが困難なことや,成分の異なった溶鋼
を連続的に連続鋳造する時,鋳片内での合金成分の混合
領域が長く,鋳片歩留りが悪いことが問題であり,1つ
の取鍋の溶鋼から成分の異なった2種以上の鋳片を連続
鋳造するのに適した方法が無い。
【0007】本発明の目的は,同じ取鍋内の溶鋼から異
なった成分の小ロット鋳片を製造するとともに,鋳片内
の合金成分の混合領域の長さを低減する小ロット鋳片の
連続鋳造方法を提供することにある。
なった成分の小ロット鋳片を製造するとともに,鋳片内
の合金成分の混合領域の長さを低減する小ロット鋳片の
連続鋳造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記課題
を解決するために種々検討した結果,連続鋳造の溶鋼プ
ール内における溶鋼の混合を抑制すれば,鋳型内の溶鋼
に添加した合金成分の溶鋼プール内での混合は抑制さ
れ,鋳片内における合金成分の混合領域が短くなること
を知見した。本発明は,この知見に基いてなされた。
を解決するために種々検討した結果,連続鋳造の溶鋼プ
ール内における溶鋼の混合を抑制すれば,鋳型内の溶鋼
に添加した合金成分の溶鋼プール内での混合は抑制さ
れ,鋳片内における合金成分の混合領域が短くなること
を知見した。本発明は,この知見に基いてなされた。
【0009】本発明の要旨は,(1)連続鋳造において
取鍋内の溶鋼をタンディシュを経て鋳型内へ注湯して鋳
片を製造する際,鋳型内の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混
合を低減する溶鋼混合低減板を浸漬ノズル下端に設置
し,かつ鋳型内の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,
所望の鋳造期間に,タンディシュのストッパー軸芯を通
して浸漬ノズルの溶鋼中へ1つまたは複数の合金元素を
含んだ鉄ワイヤを添加することにより,同じ取鍋内の溶
鋼から異なった成分の小ロット鋳片を製造するととも
に,鋳片内の合金成分の混合領域の長さを低減すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
取鍋内の溶鋼をタンディシュを経て鋳型内へ注湯して鋳
片を製造する際,鋳型内の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混
合を低減する溶鋼混合低減板を浸漬ノズル下端に設置
し,かつ鋳型内の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,
所望の鋳造期間に,タンディシュのストッパー軸芯を通
して浸漬ノズルの溶鋼中へ1つまたは複数の合金元素を
含んだ鉄ワイヤを添加することにより,同じ取鍋内の溶
鋼から異なった成分の小ロット鋳片を製造するととも
に,鋳片内の合金成分の混合領域の長さを低減すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
【0010】および,(2)連続鋳造において取鍋内の
溶鋼をタンディシュを経て鋳型内へ注湯して鋳片を製造
する際,鋳型内の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混合を低減
する溶鋼混合低減板を浸漬ノズル下端に設置し,かつ鋳
型内の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造
期間に,鋳型内の溶鋼中へ1つまたは複数の合金元素を
含んだ鉄ワイヤを添加することにより,同じ取鍋内の溶
鋼から異なった成分の小ロット鋳片を製造するととも
に,鋳片内の合金成分の混合領域の長さを低減すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
溶鋼をタンディシュを経て鋳型内へ注湯して鋳片を製造
する際,鋳型内の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混合を低減
する溶鋼混合低減板を浸漬ノズル下端に設置し,かつ鋳
型内の溶鋼に水平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造
期間に,鋳型内の溶鋼中へ1つまたは複数の合金元素を
含んだ鉄ワイヤを添加することにより,同じ取鍋内の溶
鋼から異なった成分の小ロット鋳片を製造するととも
に,鋳片内の合金成分の混合領域の長さを低減すること
を特徴とする連続鋳造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は,浸漬ノズル2を通して溶
鋼4を鋳型1内へ注湯する連続鋳造において,浸漬ノズ
ル下端に溶鋼混合防止板3を設置し,かつ直流磁界を溶
鋼に印加するための磁石5を設置した時の模式平面図を
示す。図2は,図1のA−Aの位置の断面図であり,溶
鋼混合防止板,直流磁界の印加およびワイヤ添加により
小ロット鋳片を連続鋳造する方法を示す。
鋼4を鋳型1内へ注湯する連続鋳造において,浸漬ノズ
ル下端に溶鋼混合防止板3を設置し,かつ直流磁界を溶
鋼に印加するための磁石5を設置した時の模式平面図を
示す。図2は,図1のA−Aの位置の断面図であり,溶
鋼混合防止板,直流磁界の印加およびワイヤ添加により
小ロット鋳片を連続鋳造する方法を示す。
【0012】鋳造中,タンデイシュ11から浸漬ノズル
2の吐出孔10を経て鋳型1内へ流入した溶鋼4は,溶
鋼混合低減板3より上部の領域に流入する。鋳型内の溶
鋼4は,溶鋼から鋳型への抜熱により凝固し,凝固シェ
ル7を形成する。この凝固シェルはある一定の鋳造速度
で下方へ引き抜かれるが,この凝固シェルの移動に伴っ
て,溶鋼混合低減板3より上部の溶鋼も,溶鋼混合低減
板3と凝固シェル7の間を整流化された遅い流速で通過
して,下方へ移動する。
2の吐出孔10を経て鋳型1内へ流入した溶鋼4は,溶
鋼混合低減板3より上部の領域に流入する。鋳型内の溶
鋼4は,溶鋼から鋳型への抜熱により凝固し,凝固シェ
ル7を形成する。この凝固シェルはある一定の鋳造速度
で下方へ引き抜かれるが,この凝固シェルの移動に伴っ
て,溶鋼混合低減板3より上部の溶鋼も,溶鋼混合低減
板3と凝固シェル7の間を整流化された遅い流速で通過
して,下方へ移動する。
【0013】図2において,溶鋼混合低減板3が無い場
合,通常,浸漬ノズルから吐出された溶鋼の流れは,鋳
型の短辺側の凝固シェルに衝突した後,鋳型内の溶鋼の
湯面6へ向かう上昇流と,溶鋼プールの下方へ向かう下
降流に分かれる。通常,この下降流の下方への侵入深さ
は,鋳造速度に依存するが,3〜10m程もあり,濃度
の異なった溶鋼が浸漬ノズルより流入した場合,合金成
分の混合領域は下降流の侵入深さが深いほど長くなり,
この領域の鋳片部分が目的の鋼製品に使えなくなるた
め,歩留まりがきわめて悪くなる。
合,通常,浸漬ノズルから吐出された溶鋼の流れは,鋳
型の短辺側の凝固シェルに衝突した後,鋳型内の溶鋼の
湯面6へ向かう上昇流と,溶鋼プールの下方へ向かう下
降流に分かれる。通常,この下降流の下方への侵入深さ
は,鋳造速度に依存するが,3〜10m程もあり,濃度
の異なった溶鋼が浸漬ノズルより流入した場合,合金成
分の混合領域は下降流の侵入深さが深いほど長くなり,
この領域の鋳片部分が目的の鋼製品に使えなくなるた
め,歩留まりがきわめて悪くなる。
【0014】溶鋼混合低減板3を使用すると,鋳型内の
下降流は凝固シェルと溶鋼混合低減板の間を通過するこ
とによって減速・整流化され,下降流の侵入深さを低減
することができるため,合金成分の混合領域を低減でき
る。この時,溶鋼混合低減板と凝固シェルの間を通過す
る溶鋼に磁石5を使って直流磁界を水平方向へ印加する
と,溶鋼の流れる方向と逆の方向へ電磁力が作用し,溶
鋼の流速はさらに低減する。
下降流は凝固シェルと溶鋼混合低減板の間を通過するこ
とによって減速・整流化され,下降流の侵入深さを低減
することができるため,合金成分の混合領域を低減でき
る。この時,溶鋼混合低減板と凝固シェルの間を通過す
る溶鋼に磁石5を使って直流磁界を水平方向へ印加する
と,溶鋼の流れる方向と逆の方向へ電磁力が作用し,溶
鋼の流速はさらに低減する。
【0015】この溶鋼混合低減板は,浸漬ノズル下端に
固定して設置し,吐出流による脱落や破損の無いこと,
溶鋼混合低減板の表面における凝固物の形成により溶鋼
混合低減板と凝固シェルの間の溶鋼の通路の閉塞がない
ことが肝要であり,これらの条件に合致した板なら使用
することができ,工業的には,耐火物製の板を用いるの
が便利である。
固定して設置し,吐出流による脱落や破損の無いこと,
溶鋼混合低減板の表面における凝固物の形成により溶鋼
混合低減板と凝固シェルの間の溶鋼の通路の閉塞がない
ことが肝要であり,これらの条件に合致した板なら使用
することができ,工業的には,耐火物製の板を用いるの
が便利である。
【0016】1つの取鍋の溶鋼を所望の量だけ鋳造した
後,所望の鋳造期間に,タンディシュ11のストッパー
12の軸芯を通して浸漬ノズル2の溶鋼中へ,または鋳
型1内の溶鋼4の中へ直接,1つまたは複数の元素を含
んだ鉄ワイヤを添加すると,鉄ワイヤは浸漬ノズル内部
または鋳型内の溶鋼中で溶解し,鉄ワイヤ内の添加元素
が溶鋼に溶解・混合し,溶鋼の成分が変わる。
後,所望の鋳造期間に,タンディシュ11のストッパー
12の軸芯を通して浸漬ノズル2の溶鋼中へ,または鋳
型1内の溶鋼4の中へ直接,1つまたは複数の元素を含
んだ鉄ワイヤを添加すると,鉄ワイヤは浸漬ノズル内部
または鋳型内の溶鋼中で溶解し,鉄ワイヤ内の添加元素
が溶鋼に溶解・混合し,溶鋼の成分が変わる。
【0017】溶鋼混合低減板が無いと,成分の変わった
溶鋼は鋳型内において,鉄ワイヤを添加する前の元の溶
鋼と容易に混合するため,凝固後の鋳片内に合金成分の
混合領域ができてしまう。一方,溶鋼混合低減板がある
と,鋳型内の下降流は凝固シェルと溶鋼混合低減板の間
を通過することによって減速・整流化され,下降流の侵
入深さを大幅に低減することができるため,合金成分の
混合領域を低減できる。
溶鋼は鋳型内において,鉄ワイヤを添加する前の元の溶
鋼と容易に混合するため,凝固後の鋳片内に合金成分の
混合領域ができてしまう。一方,溶鋼混合低減板がある
と,鋳型内の下降流は凝固シェルと溶鋼混合低減板の間
を通過することによって減速・整流化され,下降流の侵
入深さを大幅に低減することができるため,合金成分の
混合領域を低減できる。
【0018】溶鋼混合低減板を使用せず,直流磁界のみ
を溶鋼に印加しても,溶鋼の下降流の流速を低減し,溶
鋼の下方への侵入深さを低減するのに効果はある。しか
し,磁石(N極,S極)に近い場所ほど,直流磁界の強
さは強く,溶鋼流動を抑制する電磁力が大きい。このた
め,溶鋼混合低減板の使用により,磁石により近い溶鋼
混合低減板と凝固シェルの間の空間を溶鋼が流れるよう
にすると,溶鋼にはより強い電磁力が作用し,溶鋼の流
速がより低減し,侵入深さがより小さくなり,合金成分
の混合領域がさらに低減する。
を溶鋼に印加しても,溶鋼の下降流の流速を低減し,溶
鋼の下方への侵入深さを低減するのに効果はある。しか
し,磁石(N極,S極)に近い場所ほど,直流磁界の強
さは強く,溶鋼流動を抑制する電磁力が大きい。このた
め,溶鋼混合低減板の使用により,磁石により近い溶鋼
混合低減板と凝固シェルの間の空間を溶鋼が流れるよう
にすると,溶鋼にはより強い電磁力が作用し,溶鋼の流
速がより低減し,侵入深さがより小さくなり,合金成分
の混合領域がさらに低減する。
【0019】本発明によれば,鋳片の引き抜きを停止す
ることなく,鉄ワイヤ添加により溶鋼成分を任意の鋳造
時期に変更でき,溶鋼混合低減板と直流磁界の作用によ
り下降流の侵入深さが大幅に低減するため,合金成分変
更後の溶鋼は,鋳型内の溶鋼混合低減板よりも下部の領
域に存在していた元の溶鋼との混合が極めて少なくな
り,鋳片長手方向における合金成分の混合領域の長さが
短くなる。また,鋳片の引き抜き速度を低減することな
く鋳造を行えるため,生産性の低下を回避できる。
ることなく,鉄ワイヤ添加により溶鋼成分を任意の鋳造
時期に変更でき,溶鋼混合低減板と直流磁界の作用によ
り下降流の侵入深さが大幅に低減するため,合金成分変
更後の溶鋼は,鋳型内の溶鋼混合低減板よりも下部の領
域に存在していた元の溶鋼との混合が極めて少なくな
り,鋳片長手方向における合金成分の混合領域の長さが
短くなる。また,鋳片の引き抜き速度を低減することな
く鋳造を行えるため,生産性の低下を回避できる。
【0020】また,本発明によれば,鉄ワイヤ中の合金
添加元素の量,ワイヤの供給速度,添加するワイヤの本
数,ワイヤ添加の期間などを変化させることにより,1
つの取鍋内の溶鋼から3種以上の小ロット鋳片も連続鋳
造することも可能である。
添加元素の量,ワイヤの供給速度,添加するワイヤの本
数,ワイヤ添加の期間などを変化させることにより,1
つの取鍋内の溶鋼から3種以上の小ロット鋳片も連続鋳
造することも可能である。
【0021】
【実施例】主成分が0.7mass%Cの炭素鋼の溶鋼
(取鍋内溶鋼重量:約240t)を使って,厚さ300
mm,幅500mmのブルーム鋳片について,小ロット
鋳片の連続鋳造試験をした。通常の振動式銅鋳型の連続
鋳造で,モールドフラックスを用い,溶鋼を取鍋からタ
ンディシュを経て,浸漬ノズルを使って鋳型内へ注湯し
た。鋳造条件としては,定常部での鋳造速度は1.0m
/minとし,タンディシュ内の溶鋼過熱度は約10〜
30℃の範囲で,鋳型部以降の鋳片の2次冷却には水ス
プレーを採用した。
(取鍋内溶鋼重量:約240t)を使って,厚さ300
mm,幅500mmのブルーム鋳片について,小ロット
鋳片の連続鋳造試験をした。通常の振動式銅鋳型の連続
鋳造で,モールドフラックスを用い,溶鋼を取鍋からタ
ンディシュを経て,浸漬ノズルを使って鋳型内へ注湯し
た。鋳造条件としては,定常部での鋳造速度は1.0m
/minとし,タンディシュ内の溶鋼過熱度は約10〜
30℃の範囲で,鋳型部以降の鋳片の2次冷却には水ス
プレーを採用した。
【0022】溶鋼混合低減板は,縦200mm,横40
0mm,厚さ50mmのアルミナグラファイト製で,図
2に示すように浸漬ノズルの下端に固定し,溶鋼メニス
カスから約300mm下方の位置に浸漬するように設置
した。実験では,溶鋼混合低減板の使用有り・無し,直
流磁界の印加有り・無しを組み合わせた場合の実験を行
った。
0mm,厚さ50mmのアルミナグラファイト製で,図
2に示すように浸漬ノズルの下端に固定し,溶鋼メニス
カスから約300mm下方の位置に浸漬するように設置
した。実験では,溶鋼混合低減板の使用有り・無し,直
流磁界の印加有り・無しを組み合わせた場合の実験を行
った。
【0023】直流磁界の印加には電磁石を用い,図1に
示すように鋳型に組み込み,磁石の寸法は,鋳片幅方向
の長さが800mm,鋳片長手方向の長さが200mm
とし,磁極の中心位置が溶鋼湯面から300mmの位置
になるように設置した。なお,磁極間の中央位置におけ
る磁場強度が0.5テスラの条件で実験を実施した。
示すように鋳型に組み込み,磁石の寸法は,鋳片幅方向
の長さが800mm,鋳片長手方向の長さが200mm
とし,磁極の中心位置が溶鋼湯面から300mmの位置
になるように設置した。なお,磁極間の中央位置におけ
る磁場強度が0.5テスラの条件で実験を実施した。
【0024】鉄ワイヤ添加による溶鋼成分の変更につい
ては,取鍋の溶鋼(約240t)を約200tだけ鋳造
した後,鋳造速度を減速することなく,TiとMnを含
有させた鉄ワイヤを,ストッパーの軸芯から浸漬ノズル
内へ添加する方法,および鋳型内の溶鋼中へ添加する方
法を試験した。
ては,取鍋の溶鋼(約240t)を約200tだけ鋳造
した後,鋳造速度を減速することなく,TiとMnを含
有させた鉄ワイヤを,ストッパーの軸芯から浸漬ノズル
内へ添加する方法,および鋳型内の溶鋼中へ添加する方
法を試験した。
【0025】なお,取鍋内の溶鋼中のTi濃度はほぼゼ
ロ,Mn濃度は約0.5mass%であり,ワイヤ添加
により溶鋼中のTi濃度が約0.1mass%,Mn濃
度が約0.8mass%に増加するように鉄ワイヤ中の
TiとMnの濃度,およびワイヤ供給速度を調整した。
また溶鋼混合低減板を使用する場合と使用しない場合の
両方を実験した。なお,電磁石は,鉄ワイヤの添加とほ
ぼ同時に使用を開始した.これらの試験では,同じ取鍋
の溶鋼240tから,元の溶鋼成分の鋳片200tと約
0.1mass%Ti,0.8mass%Mnに変更し
た溶鋼の小ロット鋳片40tを連続鋳造できる。
ロ,Mn濃度は約0.5mass%であり,ワイヤ添加
により溶鋼中のTi濃度が約0.1mass%,Mn濃
度が約0.8mass%に増加するように鉄ワイヤ中の
TiとMnの濃度,およびワイヤ供給速度を調整した。
また溶鋼混合低減板を使用する場合と使用しない場合の
両方を実験した。なお,電磁石は,鉄ワイヤの添加とほ
ぼ同時に使用を開始した.これらの試験では,同じ取鍋
の溶鋼240tから,元の溶鋼成分の鋳片200tと約
0.1mass%Ti,0.8mass%Mnに変更し
た溶鋼の小ロット鋳片40tを連続鋳造できる。
【0026】鋳造後,鋳造方向の多数の鋳片部位で,鋳
片厚さ方向の3箇所(鋳片表層から5mmの位置,1/4
厚さ部,および鋳片中心部)から成分分析用のサンプル
を切り出し,TiとMnの濃度の変化を測定した。ワイ
ヤ添加による合金成分の混合領域の鋳片長手方向長さに
及ぼす溶鋼混合低減板の効果について,鋳片厚さ方向の
3箇所における添加元素(Mn)の平均値が0.53か
ら0.77mass%の範囲にある鋳片部位の長さを合
金成分の混合領域の長さと定義し,この長さを検討し
た。
片厚さ方向の3箇所(鋳片表層から5mmの位置,1/4
厚さ部,および鋳片中心部)から成分分析用のサンプル
を切り出し,TiとMnの濃度の変化を測定した。ワイ
ヤ添加による合金成分の混合領域の鋳片長手方向長さに
及ぼす溶鋼混合低減板の効果について,鋳片厚さ方向の
3箇所における添加元素(Mn)の平均値が0.53か
ら0.77mass%の範囲にある鋳片部位の長さを合
金成分の混合領域の長さと定義し,この長さを検討し
た。
【0027】実験の結果,鋳片の縦断面を調査した結
果,ワイヤをストッパー軸芯から浸漬ノズル内へ添加す
る方法と,直接鋳型内へ添加する方法の差異に関して,
両添加方法による合金成分の混合状況の差異は少なく,
両方法とも元素添加に有効であることが分かった。両添
加方法で,直流磁界の印加がなくかつ溶鋼混合低減板を
使用しなかった場合には,鋳型内での溶鋼混合により,
鋳片長手方向にMnの成分混合領域が約7.5mの長さ
にわたって生じていた。
果,ワイヤをストッパー軸芯から浸漬ノズル内へ添加す
る方法と,直接鋳型内へ添加する方法の差異に関して,
両添加方法による合金成分の混合状況の差異は少なく,
両方法とも元素添加に有効であることが分かった。両添
加方法で,直流磁界の印加がなくかつ溶鋼混合低減板を
使用しなかった場合には,鋳型内での溶鋼混合により,
鋳片長手方向にMnの成分混合領域が約7.5mの長さ
にわたって生じていた。
【0028】直流磁界の印加が無く,溶鋼混合低減板を
設置した場合,Mnの成分混合領域の長さは,ストッパ
ー軸芯からのワイヤ添加の場合と直接鋳型内へワイヤ添
加した場合の両者で大差なく,約4.5から5.0mの
範囲であり,溶鋼混合低減板が小ロット鋳片の合金成分
の混合領域の低減に効果があることが分った。
設置した場合,Mnの成分混合領域の長さは,ストッパ
ー軸芯からのワイヤ添加の場合と直接鋳型内へワイヤ添
加した場合の両者で大差なく,約4.5から5.0mの
範囲であり,溶鋼混合低減板が小ロット鋳片の合金成分
の混合領域の低減に効果があることが分った。
【0029】さらに,直流磁界を印可し,溶鋼混合低減
板を使用した場合,Mnの成分混合領域の長さは,スト
ッパー軸芯からのワイヤ添加の場合と直接鋳型内へワイ
ヤ添加した場合の両者で大差なく,約3.8から4.3
mの範囲であり,小ロット鋳片の合金成分の混合領域の
低減に大幅に効果があることが分った。本発明を使う
と,合金成分の混合領域が存在するために鉄屑にしなけ
ればならない不良鋳片部位の長さが大幅に低減でき,小
ロット鋳片の歩留まりが向上することが明らかになっ
た。
板を使用した場合,Mnの成分混合領域の長さは,スト
ッパー軸芯からのワイヤ添加の場合と直接鋳型内へワイ
ヤ添加した場合の両者で大差なく,約3.8から4.3
mの範囲であり,小ロット鋳片の合金成分の混合領域の
低減に大幅に効果があることが分った。本発明を使う
と,合金成分の混合領域が存在するために鉄屑にしなけ
ればならない不良鋳片部位の長さが大幅に低減でき,小
ロット鋳片の歩留まりが向上することが明らかになっ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明を実施すれば,小ロット鋳片の継
目部における合金成分混合を低減できまた,生産速度を
低下することなく,健全部の多い小ロット鋳片の連続鋳
造が可能となり,鋳片の歩留まりを向上することが出来
る。
目部における合金成分混合を低減できまた,生産速度を
低下することなく,健全部の多い小ロット鋳片の連続鋳
造が可能となり,鋳片の歩留まりを向上することが出来
る。
【図1】は,浸漬ノズル,鋳型,溶鋼混合防止板,磁石
の関係を示す平面図。
の関係を示す平面図。
【図2】は,図1のAーAの位置の断面図であり,小ロ
ット鋳片の連続鋳造の模式図を示す。
ット鋳片の連続鋳造の模式図を示す。
1:鋳型,2:浸漬ノズル,3:溶鋼混合低減板,4:
溶鋼,5:磁石,6:湯面,7:凝固シェル,8:鋳片
の移動方向,9:溶鋼の流動方向,10:吐出孔,1
1:タンディシュ,12:ストッパー,13,13a:
合金元素添加ワイヤ。
溶鋼,5:磁石,6:湯面,7:凝固シェル,8:鋳片
の移動方向,9:溶鋼の流動方向,10:吐出孔,1
1:タンディシュ,12:ストッパー,13,13a:
合金元素添加ワイヤ。
Claims (2)
- 【請求項1】連続鋳造において取鍋内の溶鋼をタンディ
シュを経て鋳型内へ注湯して鋳片を製造する際,鋳型内
の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混合を低減する溶鋼混合低
減板を浸漬ノズル下端に設置し,かつ鋳型内の溶鋼に水
平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造期間に,タンデ
ィシュのストッパー軸芯を通して浸漬ノズルの溶鋼中へ
1つまたは複数の合金元素を含んだ鉄ワイヤを添加する
ことにより,同じ取鍋内の溶鋼から異なった成分の小ロ
ット鋳片を製造するとともに,鋳片内の合金成分の混合
領域の長さを低減することを特徴とする連続鋳造方法。 - 【請求項2】連続鋳造において取鍋内の溶鋼をタンディ
シュを経て鋳型内へ注湯して鋳片を製造する際,鋳型内
の上部の溶鋼と下部の溶鋼の混合を低減する溶鋼混合低
減板を浸漬ノズル下端に設置し,かつ鋳型内の溶鋼に水
平方向に直流磁界を印加し,所望の鋳造期間に,鋳型内
の溶鋼中へ1つまたは複数の合金元素を含んだ鉄ワイヤ
を添加することにより,同じ取鍋内の溶鋼から異なった
成分の小ロット鋳片を製造するとともに,鋳片内の合金
成分の混合領域の長さを低減することを特徴とする連続
鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21835695A JPH0957404A (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 小ロット鋳片の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21835695A JPH0957404A (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 小ロット鋳片の連続鋳造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0957404A true JPH0957404A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16718607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21835695A Withdrawn JPH0957404A (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 小ロット鋳片の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0957404A (ja) |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP21835695A patent/JPH0957404A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |