JPH0959062A - 誘電体磁器組成物とその製造方法及び積層型高周波デバイス - Google Patents

誘電体磁器組成物とその製造方法及び積層型高周波デバイス

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JPH0959062A
JPH0959062A JP8150573A JP15057396A JPH0959062A JP H0959062 A JPH0959062 A JP H0959062A JP 8150573 A JP8150573 A JP 8150573A JP 15057396 A JP15057396 A JP 15057396A JP H0959062 A JPH0959062 A JP H0959062A
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oxide
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JP8150573A
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English (en)
Inventor
Keiji Nishimoto
恵司 西本
Hiroshi Kagata
博司 加賀田
Junichi Kato
純一 加藤
Tatsuya Inoue
竜也 井上
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】副成分に焼結を促進するガラス成分を含有する
ことにより、1000℃程度の低温で焼結でき、高い比誘電
率と高いQ値、かつ小さい共振振周波数の温度係数を同
時に満足させる。 【解決手段】酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
ニオブ及び酸化チタンよりなり、一般式Ca{(Mg1/3N
b2/3)1-xTix}O3(ただし、0<x≦0.50)で表される主成
分が40重量部以上98重量部以下の範囲、及びSiO2または
B2O3のうちの一種以上を含む副成分が2重量部以上60重
量部以下の範囲の割合からなる組成物に、MgO,NiO,CuO,
MnO2及びWO3 から選ばれる少なくとも一種の酸化物が0.
1重量部以上10重量部以下の範囲添加されていることに
より、焼結温度をより低くでき、かつ組成が安定で、よ
り高いQ値を有する誘電体磁器組成物を得ることができ
る。高周波領域で使用する誘電体磁器及び積層型高周波
デバイスに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波を用いた各
種フィルタ素子や共振器等に使用される誘電体磁器及び
積層型高周波デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話や携帯電話、あるいは
衛星放送など、マイクロ波領域の電磁波を利用する通信
の進展にともない、端末機器の小型化への要求がますま
す強くなっている。端末機器を小型化するためには、機
器を構成する個々の部品を小型化する必要がある。誘電
体磁器はこれらの機器において、各種フィルタ素子や発
振器の周波数安定化素子等に組み込まれている。これら
の共振デバイスの大きさは同じ共振モードを利用する場
合、使用する誘電体材料の持つ比誘電率(εr )の平方
根に逆比例するため、小型の共振デバイスを作製するに
は、高い比誘電率を有する材料が必要である。また、誘
電体磁器に求められる他の特性は、マイクロ波領域で低
損失であること、すなわちQ値が高いこと、さらに共振
周波数の温度係数(τf )が小さいことである。比誘電
率の大きい材料として、(Pb,Ca)ZrO3 系が特
開平4−65021号公報に開示されている。この系は
100を越える高い比誘電率(εr )と、2〜4GHz
で800程度の高いQ値、及び小さい共振周波数の温度
係数を有している。
【0003】一方、導体と誘電体磁器を積層構造にし、
共振デバイスを小型、高機能化しようとする試みが行な
われている。導体は、マイクロ波のような高周波領域で
使用する場合、導電率が高い必要があるため、Cu、A
u、Agまたはそれらの合金を使用する必要がある。ま
た誘電体磁器は積層構造にする場合、導体の金属と同時
に焼成する必要があるため、導体金属が溶解せず、かつ
酸化しない焼成条件で緻密に焼結しなければならない。
すなわち、用いる導体金属の融点(Cuの場合1083
℃、Auの場合1063℃、Agの場合961℃)以下
の低温で、かつCuを電極に用いる場合は低い酸素分圧
での焼成が必要となる。低温で焼結できるマイクロ波誘
電体磁器として、Bi23−CaO−Nb25系が特開
平5−225826号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Bi2
3−CaO−Nb25系の磁器は1000℃程度の低
温で焼結できるが、主成分のBi23が焼成時に蒸発す
るため、焼成温度に対して誘電特性が不安定であるとい
う問題点があった。また、一般に共振デバイスをより小
型にした場合、Q値が低下してしまうため、高いQ値を
有する材料が求められていた。
【0005】本発明は、このような課題を解決するもの
で、焼結温度をより低くでき、かつ組成が安定で、より
高いQ値を有する誘電体磁器組成物とその製造方法及び
積層型高周波デバイスを提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の誘電体磁器組成物は、酸化カルシウム、酸化
マグネシウム、酸化ニオブおよび酸化チタンよりなり、
一般式Ca{(Mg1/ 3Nb2/31-xTix}O3 (ただ
し、0<x≦0.50)で表される主成分が40重量部
以上98重量部以下の範囲、及びSiO2 またはB23
のうちの一種以上を含む副成分が2重量部以上60重量
部以下の範囲の割合からなる組成物に、MgO、Ni
O、CuO、MnO2 及びWO3 から選ばれる少なくと
も一種の酸化物が0.1重量部以上10重量部以下の範
囲添加されているという構成を備えたものである。
【0007】また前記誘電体磁器組成物においては、比
誘電率(εr )が、10〜50の範囲であることが好ま
しい。また前記誘電体磁器組成物においては、Qf積
が、1000GHz以上30000GHz以下であるこ
とが好ましい。
【0008】また前記誘電体磁器組成物においては、共
振周波数の温度係数(τf )が、−50以上+50ppm/
℃以下の範囲であることが好ましい。次に本発明の誘電
体磁器の製造方法は、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ニオブおよび酸化チタンよりなり、一般式Ca
{(Mg1/3Nb2/31-xTix}O3 (ただし、0<x
≦0.50)で表される主成分が40重量部以上98重
量部以下の範囲、及びSiO2 またはB23のうちの一
種以上を含む副成分が2重量部以上60重量部以下の範
囲の割合からなる組成物に、MgO、NiO、CuO、
MnO2 及びWO3 から選ばれる少なくとも一種の酸化
物が0.1重量部以上10重量部以下の範囲添加されて
いる組成物を本焼結して誘電体磁器を製造する方法であ
って、本焼結前に、前記副成分と添加物を混合し、予備
加熱処理することを特徴とする。
【0009】前記方法においては、予備加熱処理の温度
が、500〜900℃の範囲であることが好ましい。ま
た前記方法においては、予備加熱処理が、1000℃〜
1200℃の範囲の溶融温度であり、かつ溶融後に急冷
する処理であることが好ましい。
【0010】また前記方法においては、本焼結温度が、
800℃〜1200℃の範囲であることが好ましい。ま
た前記方法においては、本焼結前に、予め主成分を10
00℃〜1300℃の範囲の温度で仮焼成し、粉砕する
ことが好ましい。
【0011】また前記方法においては、予備加熱処理
が、予め副成分を1000℃〜1200℃の範囲の温度
で溶融し、急冷し、その後粉砕する処理であることが好
ましい。
【0012】次に、本発明の積層型高周波デバイスによ
れば、導体と誘電体からなり、導体の少なくとも一部
が、Cu、Cu合金、Au、Au合金、AgおよびAg
合金から選ばれる金属で構成され、誘電体層の少なくと
も一部が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニ
オブおよび酸化チタンを必須の構成成分とする組成物で
あって、一般式Ca{(Mg1/3Nb2/31-xTix}O
3 (ただし、0<x≦0.50)で表される主成分が4
0重量部以上98重量部以下の範囲、及びSiO 2 また
はB23のうちの一種以上を含む副成分が2重量部以上
60重量部以下の範囲の割合からなる組成物に、Mg
O、NiO、CuO、MnO2 及びWO3 から選ばれる
少なくとも一種の酸化物が0.1重量部以上10重量部
以下の範囲添加されていることを特徴とする。
【0013】前記積層型高周波デバイスにおいては、誘
電体磁器組成物の比誘電率(εr)が、10〜50の範
囲であることが好ましい。また前記積層型高周波デバイ
スにおいては、誘電体磁器組成物のQf積が、1000
GHz以上30000GHz以下であることが好まし
い。
【0014】また前記積層型高周波デバイスにおいて
は、誘電体磁器組成物の共振周波数の温度係数(τf
が、−50以上+50ppm/℃以下の範囲であることが好
ましい。
【0015】本発明の誘電体磁器組成物によれば、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニオブおよび酸化
チタンよりなり、一般式Ca{(Mg1/3Nb2/31-x
Tix}O3 (ただし、0<x≦0.50)で表される
主成分が40重量部以上98重量部以下の範囲、及びS
iO2 またはB23のうちの一種以上を含む副成分が2
重量部以上60重量部以下の範囲の割合からなる組成物
に、MgO、NiO、CuO、MnO2 及びWO3 から
選ばれる少なくとも一種の酸化物が0.1重量部以上1
0重量部以下の範囲添加されていることにより、焼結温
度をより低くでき、かつ組成が安定で、より高いQ値を
有する誘電体磁器組成物を提供できる。すなわち、主成
分に比誘電率が高く、優れたマイクロ波誘電特性を持つ
Ca{(Mg1/3Nb2/31-xTix}O3を用い、副成
分に焼結を促進するガラス成分を含有しているため、1
000℃程度で焼結し、比誘電率が高く、高いQ値と小
さい共振周波数の温度係数を有する誘電体磁器を実現で
きる。また、主成分にBi23を含まないため、組成が
安定で焼成温度に対する誘電特性の安定性も優れてい
る。
【0016】次に本発明の製造方法によれば、前記本発
明の誘電体磁器組成物を効率良く合理的に製造できる。
また、本発明の積層型高周波デバイスは上記磁器組成物
を誘電体層に用い、Cu、Au、Agまたはそれらの合
金を導体に用いることにより、小型でかつ高性能な高周
波デバイスを得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)実施例1は本発明の誘電体磁器組成物を説
明するものである。まず、主成分として用いる粉末の合
成について述べる。出発原料には化学的に高純度(純度
99%以上)であるCaCO3、MgO、Nb25、お
よびTiO2を用いた。原料の純度補正を行なったの
ち、組成をCa{(Mg1/3Nb2/31-xTix}O3
表したときのxが所定の値になるように秤量した。これ
らの粉体を、ジルコニアの玉石および純水とともにボー
ルミルで17時間混合した。混合後、スラリーを乾燥
し、アルミナ製の坩堝にいれ、1000から1300℃
で2時間仮焼した。仮焼体を、解砕した後、前述したボ
ールミルで17時間粉砕し、乾燥させ、主成分の粉末と
した。
【0018】次に、副成分として用いる粉末の合成につ
いて述べる。出発原料には化学的に高純度(純度99%
以上)であるSiO2、B23、Al23、ZrO2、B
aCO3、SrCO3、CaCO3、Li2O、ZnOおよ
びPbOを用いた。原料の純度補正を行なったのち、表
1に示した種々の組成となるように秤量した。これらの
粉体を、エタノールを溶媒に用いてボールミル混合を行
い、乾燥させた。混合粉体を坩堝にいれ、1000〜1
200℃で溶融させ、急冷した。解砕した後、混合と同
様の方法にて粉砕し、乾燥させ、副成分の粉末とした。
得られた粉末の体積平均粒子直径は50μm以下であっ
た。合成した副成分の組成を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】添加物として化学的に高純度(純度99%
以上)であるMgO、NiO、CuO、MnO2、WO3
の粉末を表2、表3に示した組成となるように秤量し
て、主成分と副成分の粉末とともにボールミルにて湿式
混合し、乾燥させた。得られた粉体にバインダとしてポ
リビニルアルコールの5重量%水溶液を6重量%加えて
混合後、32メッシュのふるいを通して造粒し、100
MPaで直径13mm、厚み約5mmの円柱状にプレス
成形した。成形体を600℃で3時間加熱してバインダ
を焼却後、マグネシア製の磁器容器に入れ、蓋をし、8
00から1200℃の種々の温度で2時間保持して焼成
した。密度が最高となる温度で焼成した焼結体について
マイクロ波での誘電特性を測定した。
【0021】比誘電率は、試料を平行導体板ではさみ、
TE011 モードの共振周波数と試料形状より算出した。
共振周波数とQ値は、キャビティ内の支持台上に試料を
置き、TE01δモードの誘電体共振器法により求めた。
共振周波数は4から8GHzであった。また、温度が−
25℃、20℃及び85℃における共振周波数を測定
し、最小二乗法により、その温度係数(τf )を算出し
た。結果を表2、表3に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】以下、主成分、副成分の組成を限定した理
由について述べる。Ca{(Mg1/ 3Nb2/31-x
x}O3におけるxが0.5を越えると、共振周波数の
温度係数が+50を越える大きい値となり実用上好まし
くない。副成分の量が2重量部より小さいと焼成温度が
1200℃以上と高くなり、本発明の目的にそぐわな
い。副成分の量が60重量部を越えると、Qf積が10
00GHz以下の小さい値となるので望ましくない。よ
って、請求項1のように主成分、副成分の組成を限定す
ることによって、1000℃程度の低温で焼結し、25
前後の高い比誘電率、1000GHz以上の高いQf
積、−50から+50ppm/℃の小さい共振周波数の温度
係数を得ることができた。
【0025】表2、表3から、MgO、NiO、Cu
O、MnO2、WO3のうちの一種以上を0.1〜10重
量部の割合で添加することにより、本発明の実施例の組
成の磁器は、焼成温度をより低下し、Q値をより向上さ
せていずれも良好な特性を示し、優れたマイクロ波誘電
特性が得られた。
【0026】しかし、試料番号12の例のように、添加
物としてCuOを10重量部を越えて添加したものにつ
いては、無添加と比べて、焼成温度は低下するもののQ
値も低下させてしまうので、本発明の請求の範囲外とし
た。
【0027】(実施例2)主成分、副成分の製造方法、
および特性の評価については実施例1と同様の方法によ
り行った。
【0028】添加物として化学的に高純度(純度99%
以上)であるMgO、NiO、CuO、MnO2、WO3
の粉末を表4、表5の組成となるよう秤量し、副成分の
粉末とともに500〜900℃の温度で2時間保持し熱
処理を行った。解砕後、ボールミルで17時間粉砕し、
乾燥させて、主成分の粉末と混合した。その結果を表
4、表5に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】表4、表5より、添加物としてMgO、N
iO、CuO、MnO2、WO3のうちの一種以上を0.
1から10重量部の割合で副成分とともにあらかじめ5
00〜900℃で熱処理することにより、本実施例の誘
電体磁器は、焼成温度をより低下し、Q値をより向上さ
せ、いずれも良好な誘電特性を示し、優れたマイクロ波
特性が得られた。
【0032】なお、主成分、副成分の組成を限定したの
は、実施例1と同様の理由である。また、試料番号49
の例のように、添加物としてCuOを10重量部を越え
て添加したものについては、実施例1と同様に、焼成温
度は低下するもののQ値も低下させてしまうので、本発
明の請求の範囲外とした。
【0033】(実施例3)主成分、副成分の製造方法、
および特性の評価については実施例1と同様の方法によ
り行った。ただし、添加物として、化学的に高純度(純
度99%以上)であるMgO、NiO、CuO、MnO
2、WO3の粉末を表6、表7の組成となるよう秤量し、
副成分とともに実施例1と同様の方法で1000から1
200℃で溶融、急冷し、その後粉砕、乾燥させ、主成
分の粉末とともに混合した。その結果を表6、表7に示
す。
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】表6、表7より、添加物としてMgO、N
iO、CuO、MnO2、WO3のうちの一種以上を0.
1から10重量部の割合で副成分とともにあらかじめ溶
融、急冷することにより、本実施例の誘電体磁器は、焼
成温度をより低下し、Q値をより向上させ、また、比誘
電率も向上し、いずれも良好な特性を示し、優れたマイ
クロ波特性が得られた。
【0037】主成分、副成分の組成を限定したのは、実
施例1と同様の理由である。また、試料番号80の例の
ように、添加物としてCuOを10重量部を越えて添加
したものについては、実施例1と同様に、焼成温度は低
下するもののQ値も低下させてしまうので、本発明の請
求の範囲外とした。
【0038】(実施例4)実施例4は本発明の高周波デ
バイスを説明するものである。積層型の高周波デバイス
として、ストリップライン導体を誘電体層で挟み、シー
ルド導体と結合用のキャパシタを内蔵した構造を持つ誘
電体共振器を作製した。その斜視図を図1に示す。図2
は図1のI−I線断面図、図3は図1のII−II線断面図、
図4Aは図2のIII−III線断面図、図4Bは図2のIV−
IV線断面図、図4Cは図2のV−V線断面図を示す。ここ
で、1は誘電体層、2、3、4は内部導体、5、6、7
は外部電極である。以下にその作製法について述べる。
【0039】まず、表2の試料番号10の組成物に、有
機バインダ、溶剤及び可塑剤を加え、混合して得たスラ
リーをドクターブレード法によりシート化した。導体金
属として、表8に示した種々の金属を選び、ビヒクルと
混練しペースト化した。導体がCuOの場合はCuOペ
ーストを用いた。
【0040】
【表8】
【0041】また、表4の試料番号47の組成物、表6
の試料番号78の組成物も同様の方法でシート作製を行
った。それぞれ表9、表10に示す。
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】シートを複数枚積層した後、図4の導体パ
ターン2をスクリーン印刷し、その上にシートを複数枚
積層し、導体パターン3を印刷し、さらに、シートを複
数枚積層し、導体パターン4を印刷し、そしてシートを
複数枚積層した後、熱プレスで圧着した。個々の素子に
切断後、空気中で熱処理してバインダを飛散させた。C
uOペーストを用いた場合は、H2中で熱処理し導体を
Cuに還元した後、N2中で焼成した。その他の導体の
場合は空気中で焼成した。焼成温度は900℃とした。
【0045】そして外部電極5、6、7を塗布後、空気
中で、Cuの場合はN2中で焼き付けて、積層型誘電体
共振器を得た。焼成後の素子の寸法は縦8mm、横4.
5mm、高さ2.5mmであり、ストリップラインであ
る導体3は幅1mm、長さ7mmであった。
【0046】それぞれの導体に対し素子を10個作製
し、その平均値を特性とした。表8、表9、表10に得
られた共振器の共振周波数とQ値を示す。表8、表9、
表10に示したように、共振周波数はいずれも2.0G
Hz前後、Q値はCu、Au、Ag及びその合金を実施
したいずれの導体を用いても170以上と高く、優れた
ものであった。従来の低温焼成基板材料の比誘電率は8
程度であるため、本実施例の共振器と同一の構造で、共
振周波数を得るには約12mmのストリップライン長が
必要となる。しかし、本発明の誘電体の誘電率は21〜
24と高いため、ストリップラインの長さは7mmと短
く、非常に小型のものが得られた。
【0047】なお、ストリップラインを曲線状や、積層
状にすることで、より小型の共振デバイスを得ることも
可能である。また、これを複数個とキャパシタ等を組み
合わせることにより、バンドパスフィルタ等を得ること
も可能である。
【0048】また、請求の範囲外の元素の含有も誘電特
性に悪い影響を与えない範囲であればかまわない。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の誘電体磁器組成物
によれば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニ
オブおよび酸化チタンよりなり、一般式Ca{(Mg
1/3Nb2 /31-xTix}O3 (ただし、0<x≦0.5
0)で表される主成分が40重量部以上98重量部以下
の範囲、及びSiO2 またはB23のうちの一種以上を
含む副成分が2重量部以上60重量部以下の範囲の割合
からなる組成物に、MgO、NiO、CuO、MnO2
及びWO3 から選ばれる少なくとも一種の酸化物が0.
1重量部以上10重量部以下の範囲添加されていること
により、焼結温度をより低くでき、かつ組成が安定で、
より高いQ値を有する誘電体磁器組成物を提供できる。
すなわち、主成分に比誘電率が高く、優れたマイクロ波
誘電特性を持つCa{(Mg1/3Nb2/31-xTix}O
3を用い、副成分に焼結を促進するガラス成分を含有し
ているため、1000℃程度で焼結し、比誘電率が高
く、高いQ値と小さい共振周波数の温度係数を有する誘
電体磁器を実現できる。また、主成分にBi23を含ま
ないため、組成が安定で焼成温度に対する誘電特性の安
定性も優れている。これにより、フィルタや共用器など
の高周波デバイスの小型化と高機能化が可能となる。
【0050】次に本発明の製造方法によれば、前記本発
明の誘電体磁器組成物を効率良く合理的に製造できる。
また本発明は、焼成温度をより低下し、Q値を向上さ
せ、比誘電率が25前後と高く、共振周波数の温度係数
(τf )が小さい誘電体磁器組成物が得られるので、C
u、AuまたはAgなどを内部導体に用いた積層型の共
振デバイスを実現できる。
【0051】特に、小型、高機能の共振器を作製するこ
とができることにより、自動車電話や携帯電話などの高
周波機器の小型化、高機能化に寄与するところが大であ
る。さらに、本発明の誘電体磁器は、共振デバイスのみ
ならず、マイクロ波用の回路基板、磁器積層コンデンサ
などにも利用でき、工業的価値が大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例4の誘電体共振器の斜視図で
ある。
【図2】 同、図1のI−I線断面図である。
【図3】 同、図1のII−II線断面図である。
【図4】 Aは図2のIII−III線断面図、Bは図2のIV
−IV線断面図、Cは図2のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体層 2,3,4 内部導体 5,6,7 外部電極
フロントページの続き (72)発明者 井上 竜也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
    化ニオブおよび酸化チタンを必須の構成成分とする組成
    物であって、一般式Ca{(Mg1/3Nb2/3 1-x
    x}O3 (ただし、0<x≦0.50)で表される主
    成分が40重量部以上98重量部以下の範囲、及びSi
    2 またはB23のうちの一種以上を含む副成分が2重
    量部以上60重量部以下の範囲の割合からなる組成物
    に、MgO、NiO、CuO、MnO2 及びWO3 から
    選ばれる少なくとも一種の酸化物が0.1重量部以上1
    0重量部以下の範囲添加されていることを特徴とする誘
    電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 比誘電率(εr )が、10〜50の範囲
    である請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 Qf積が、1000GHz以上3000
    0GHz以下である請求項1に記載の誘電体磁器組成
    物。
  4. 【請求項4】 酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
    化ニオブおよび酸化チタンよりなり、一般式Ca{(M
    1/3Nb2/31-xTix}O3 (ただし、0<x≦0.
    50)で表される主成分が40重量部以上98重量部以
    下の範囲、及びSiO2 またはB23のうちの一種以上
    を含む副成分が2重量部以上60重量部以下の範囲の割
    合からなる組成物に、MgO、NiO、CuO、MnO
    2 及びWO3 から選ばれる少なくとも一種の酸化物が
    0.1重量部以上10重量部以下の範囲添加されている
    組成物を本焼結して誘電体磁器を製造する方法であっ
    て、本焼結前に、前記副成分と添加物を混合し、予備加
    熱処理することを特徴とする誘電体磁器の製造方法。
  5. 【請求項5】 予備加熱処理の温度が、500〜900
    ℃の範囲である請求項4に記載の誘電体磁器の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 予備加熱処理が、1000℃〜1200
    ℃の範囲の溶融温度であり、かつ溶融後に急冷する処理
    である請求項4に記載の誘電体磁器の製造方法。
  7. 【請求項7】 本焼結温度が、800℃以上1200℃
    の範囲である請求項4に記載の誘電体磁器の製造方法。
  8. 【請求項8】 本焼結前に、予め主成分を1000℃〜
    1300℃の範囲の温度で仮焼成し、粉砕する請求項4
    に記載の誘電体磁器の製造方法。
  9. 【請求項9】 予備加熱処理が、予め副成分を1000
    ℃〜1200℃の範囲の温度で溶融し、急冷し、その後
    粉砕する処理である請求項4に記載の誘電体磁器の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 導体と誘電体からなり、導体の少なく
    とも一部が、Cu、Cu合金、Au、Au合金、Agお
    よびAg合金から選ばれる金属で構成され、誘電体層の
    少なくとも一部が、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
    ム、酸化ニオブおよび酸化チタンを必須の構成成分とす
    る組成物であって、一般式Ca{(Mg1/ 3Nb2/3
    1-xTix}O3 (ただし、0<x≦0.50)で表され
    る主成分が40重量部以上98重量部以下の範囲、及び
    SiO2 またはB23のうちの一種以上を含む副成分が
    2重量部以上60重量部以下の範囲の割合からなる組成
    物に、MgO、NiO、CuO、MnO2 及びWO3
    ら選ばれる少なくとも一種の酸化物が0.1重量部以上
    10重量部以下の範囲添加されていることを特徴とする
    積層型高周波デバイス。
  11. 【請求項11】 誘電体磁器組成物の比誘電率(εr
    が、10〜50の範囲である請求項10に記載の積層型
    高周波デバイス。
  12. 【請求項12】 誘電体磁器組成物のQf積が、100
    0GHz以上30000GHz以下である請求項10に
    記載の積層型高周波デバイス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100302455B1 (ko) * 1998-07-28 2001-10-17 박호군 고주파용 유전체 세라믹스 조성물
JP2007001824A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Tdk Corp 焼結助剤、誘電体磁器組成物の製造方法及び電子部品の製造方法

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