JPH0959091A - ダイヤモンド結晶およびその製造方法 - Google Patents
ダイヤモンド結晶およびその製造方法Info
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- JPH0959091A JPH0959091A JP21601895A JP21601895A JPH0959091A JP H0959091 A JPH0959091 A JP H0959091A JP 21601895 A JP21601895 A JP 21601895A JP 21601895 A JP21601895 A JP 21601895A JP H0959091 A JPH0959091 A JP H0959091A
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- diamond
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 6つの(100)面から成る六面体すなわち
サイコロ状のダイヤモンドを提供するとともにその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板10上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモ
ンド結晶の製造方法において、化学的気相成長法におけ
る原料ガスを少なくとも炭素と水素を含み且つ全分子数
に対する炭素原子数の割合が0.3%以下であるガスに
し、基板10の温度を725℃以上にしてダイヤモンド
結晶を成長させることにより、その形状が6つの(10
0)面から成るほぼ六面体の単結晶であるダイヤモンド
結晶を製造するようした。
サイコロ状のダイヤモンドを提供するとともにその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板10上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモ
ンド結晶の製造方法において、化学的気相成長法におけ
る原料ガスを少なくとも炭素と水素を含み且つ全分子数
に対する炭素原子数の割合が0.3%以下であるガスに
し、基板10の温度を725℃以上にしてダイヤモンド
結晶を成長させることにより、その形状が6つの(10
0)面から成るほぼ六面体の単結晶であるダイヤモンド
結晶を製造するようした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子材料、光学材
料、工具あるいは硬度測定などに優れた特性を有するダ
イヤモンド結晶およびその製造方法に関する。
料、工具あるいは硬度測定などに優れた特性を有するダ
イヤモンド結晶およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、きわめて大きな熱伝導
性、高い硬度、大きな耐摩耗性、極めて大きな屈折率と
反射率、電気伝導性などを有すること、また、バンドギ
ャップが広く、紫外線発光素子や紫外線レーザーとなり
得ることが期待されていることなど特異な特性を有して
いることから、装飾品としてはもちろんのこと、硬度
計、工具、研磨材、電子材料などに利用されており、最
近は光学材料や半導体材料への応用も検討されている。
性、高い硬度、大きな耐摩耗性、極めて大きな屈折率と
反射率、電気伝導性などを有すること、また、バンドギ
ャップが広く、紫外線発光素子や紫外線レーザーとなり
得ることが期待されていることなど特異な特性を有して
いることから、装飾品としてはもちろんのこと、硬度
計、工具、研磨材、電子材料などに利用されており、最
近は光学材料や半導体材料への応用も検討されている。
【0003】ダイヤモンドは結晶面によって原子の密度
や原子の配列が異なるためにその物性も異なり、特にダ
イヤモンドの(100)面は不純物や結晶欠陥が入りに
くいことから結晶性が高いことが知られている。このた
め、(100)面で構成されるダイヤモンド結晶は他の
面と比べて上述のダイヤモンドの特徴をより強く示すと
予想される。
や原子の配列が異なるためにその物性も異なり、特にダ
イヤモンドの(100)面は不純物や結晶欠陥が入りに
くいことから結晶性が高いことが知られている。このた
め、(100)面で構成されるダイヤモンド結晶は他の
面と比べて上述のダイヤモンドの特徴をより強く示すと
予想される。
【0004】ところで、近年、気相からダイヤモンドを
低圧で合成する化学的気相成長法(CVD法)が研究、
開発され、種々の方式のCVD法が試みられているが、
上述したような応用面を考えると、CVD法により合成
されるダイヤモンドの結晶配向が任意に制御できること
が必要である。しかし、通常、CVD法で得られるダイ
ヤモンドの結晶配向はランダムであり、制御できるもの
ではなかった。
低圧で合成する化学的気相成長法(CVD法)が研究、
開発され、種々の方式のCVD法が試みられているが、
上述したような応用面を考えると、CVD法により合成
されるダイヤモンドの結晶配向が任意に制御できること
が必要である。しかし、通常、CVD法で得られるダイ
ヤモンドの結晶配向はランダムであり、制御できるもの
ではなかった。
【0005】従来、CVD法により合成されるダイヤモ
ンドの結晶配向を制御する技術がわずかではあるが知ら
れている。その1つは、特開平2−160695号公報
に開示された方法であり、銅の単結晶基板に有機化合物
を含有する原料ガスを活性化して(111)面が基板と
平行に成長した六−八面体の単結晶的なダイヤモンドを
析出する方法である。また、別の方法は、特開平5−2
70977号公報に開示された方法であり、核形成密度
を小さくし、原料ガスにおける酸素と炭素との比率を適
当な値にすることによって、上面が(111)面または
(100)面を持った平板状ダイヤモンドを析出する方
法である。
ンドの結晶配向を制御する技術がわずかではあるが知ら
れている。その1つは、特開平2−160695号公報
に開示された方法であり、銅の単結晶基板に有機化合物
を含有する原料ガスを活性化して(111)面が基板と
平行に成長した六−八面体の単結晶的なダイヤモンドを
析出する方法である。また、別の方法は、特開平5−2
70977号公報に開示された方法であり、核形成密度
を小さくし、原料ガスにおける酸素と炭素との比率を適
当な値にすることによって、上面が(111)面または
(100)面を持った平板状ダイヤモンドを析出する方
法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなダイヤモンドの(100)面の特徴をより有効に生
かすためには、6つの(100)面から成る六面体すな
わちサイコロ状のダイヤモンドとするのが好ましい。
うなダイヤモンドの(100)面の特徴をより有効に生
かすためには、6つの(100)面から成る六面体すな
わちサイコロ状のダイヤモンドとするのが好ましい。
【0007】しかしながら、上述の特開平2−1606
95号公報に開示された方法や特開平5−270977
号公報に開示された方法では、ダイヤモンドの形状がサ
イコロ状になるように制御することはできない。また、
上述の特開平5−270977号公報に開示されている
ような上面が(100)面を持った平板状ダイヤモンド
の場合、側面部は必ずしも(100)面で構成されてい
ない。
95号公報に開示された方法や特開平5−270977
号公報に開示された方法では、ダイヤモンドの形状がサ
イコロ状になるように制御することはできない。また、
上述の特開平5−270977号公報に開示されている
ような上面が(100)面を持った平板状ダイヤモンド
の場合、側面部は必ずしも(100)面で構成されてい
ない。
【0008】紫外線レーザーなどの光学応用を考えた場
合、6つの(100)面から成る六面体すなわちサイコ
ロ状のダイヤモンドは、その形状から平板状ダイヤモン
ドに比較して、光の閉じ込め効率がより高いことが予想
され、優れた特性が期待できる。
合、6つの(100)面から成る六面体すなわちサイコ
ロ状のダイヤモンドは、その形状から平板状ダイヤモン
ドに比較して、光の閉じ込め効率がより高いことが予想
され、優れた特性が期待できる。
【0009】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、6つの(100)面から成る六面体すなわちサイ
コロ状のダイヤモンドを提供するとともにその製造方法
を提供することを目的とする。
ので、6つの(100)面から成る六面体すなわちサイ
コロ状のダイヤモンドを提供するとともにその製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモンド
結晶の製造方法において、化学的気相成長法における原
料ガスを少なくとも炭素と水素を含み且つ全分子数に対
する炭素原子数の割合が0.3%以下であるガスにし、
基板の温度を725℃以上にしてダイヤモンド結晶を成
長させることにより、その形状が6つの(100)面か
ら成るほぼ六面体の単結晶であるダイヤモンド結晶を製
造するようした。
成するために、化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモンド
結晶の製造方法において、化学的気相成長法における原
料ガスを少なくとも炭素と水素を含み且つ全分子数に対
する炭素原子数の割合が0.3%以下であるガスにし、
基板の温度を725℃以上にしてダイヤモンド結晶を成
長させることにより、その形状が6つの(100)面か
ら成るほぼ六面体の単結晶であるダイヤモンド結晶を製
造するようした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて説明
する。
する。
【0012】以下に説明する実施の形態はマイクロ波プ
ラズマCVD法によるダイヤモンド合成に係る例であ
り、図1にダイヤモンド合成装置であるマイクロ波プラ
ズマCVD装置を示す。
ラズマCVD法によるダイヤモンド合成に係る例であ
り、図1にダイヤモンド合成装置であるマイクロ波プラ
ズマCVD装置を示す。
【0013】この装置は従来知られているものと同じ構
造で、1はダイヤモンドを合成する石英製の反応容器、
2は反応容器1内に設けられた基板支持台、3はマイク
ロ波を反射する反射板、4は励起源としてのマイクロ波
発振器、5はマイクロ波発振器4により発生されるマイ
クロ波を反応容器1の反応場F(破線の丸で示す)に導
く導波管であり、導波管5にはマイクロ波発振器4に供
給される電力を監視する電力モニタ6が設けられてい
る。
造で、1はダイヤモンドを合成する石英製の反応容器、
2は反応容器1内に設けられた基板支持台、3はマイク
ロ波を反射する反射板、4は励起源としてのマイクロ波
発振器、5はマイクロ波発振器4により発生されるマイ
クロ波を反応容器1の反応場F(破線の丸で示す)に導
く導波管であり、導波管5にはマイクロ波発振器4に供
給される電力を監視する電力モニタ6が設けられてい
る。
【0014】上記装置によりダイヤモンドを合成するに
は、まず反応容器1を高真空にし、ガス導入口1aか
ら、原料ガスとして、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン、エチレン、ベンゼンなどの炭化水素ガスと、酸素
と、水素の予め定めた割合の混合ガスを反応容器1内に
導入し、マイクロ波発振器4を起動させ導波管5を介し
てマイクロ波を反応容器1の反応場Fに導きプラズマを
生成する。混合ガスの導入により反応容器1内の圧力を
所定の圧力に維持する。その後基板支持台2にダイヤモ
ンド析出用の基板10としての銅板を乗せたものを反応
容器1内の反応場Fに形成されているプラズマ内に入れ
る。このとき基板10である銅板にはダイヤモンドの核
形成処理を施しておく。この核形成処理は傷付け処理や
炭素イオンの打込み処理など従来から知られている処理
でよい。反応容器1の反応場Fの周辺部は冷却水で冷却
されている。原料ガスにおける炭化水素ガスの濃度は
0.3%以下の低濃度にし、基板10の温度は725℃
以上にしてダイヤモンド結晶を析出させる。この方法に
よって得られたダイヤモンド結晶は(100)配向が多
く、その形状はサイコロ状の孤立粒子となる。
は、まず反応容器1を高真空にし、ガス導入口1aか
ら、原料ガスとして、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン、エチレン、ベンゼンなどの炭化水素ガスと、酸素
と、水素の予め定めた割合の混合ガスを反応容器1内に
導入し、マイクロ波発振器4を起動させ導波管5を介し
てマイクロ波を反応容器1の反応場Fに導きプラズマを
生成する。混合ガスの導入により反応容器1内の圧力を
所定の圧力に維持する。その後基板支持台2にダイヤモ
ンド析出用の基板10としての銅板を乗せたものを反応
容器1内の反応場Fに形成されているプラズマ内に入れ
る。このとき基板10である銅板にはダイヤモンドの核
形成処理を施しておく。この核形成処理は傷付け処理や
炭素イオンの打込み処理など従来から知られている処理
でよい。反応容器1の反応場Fの周辺部は冷却水で冷却
されている。原料ガスにおける炭化水素ガスの濃度は
0.3%以下の低濃度にし、基板10の温度は725℃
以上にしてダイヤモンド結晶を析出させる。この方法に
よって得られたダイヤモンド結晶は(100)配向が多
く、その形状はサイコロ状の孤立粒子となる。
【0015】次に本発明の発明者らが行ったダイヤモン
ドの合成実験を説明する。
ドの合成実験を説明する。
【0016】実験には図1に示したマイクロ波プラズマ
CVD装置を用いた。マイクロ波発振器4の発振周波数
は2450MHz、出力は400〜600Wである。ダ
イヤモンド合成のための原料ガスは、メタンガスと、酸
素と、水素との混合ガスであり、全原料ガスの供給量は
100ccm(cm3 /分)一定とし、メタンと酸素の
供給量を変えた。ダイヤモンドを析出させる基板10に
は銅板を用いた。銅板すなわち基板10の温度は710
℃〜750℃であった。基板温度は放射温度計を用いて
非接触で測定した。放射温度計の放射率(ε)は1.0
とした。
CVD装置を用いた。マイクロ波発振器4の発振周波数
は2450MHz、出力は400〜600Wである。ダ
イヤモンド合成のための原料ガスは、メタンガスと、酸
素と、水素との混合ガスであり、全原料ガスの供給量は
100ccm(cm3 /分)一定とし、メタンと酸素の
供給量を変えた。ダイヤモンドを析出させる基板10に
は銅板を用いた。銅板すなわち基板10の温度は710
℃〜750℃であった。基板温度は放射温度計を用いて
非接触で測定した。放射温度計の放射率(ε)は1.0
とした。
【0017】実験の結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 メタンおよび酸素については供給量(ccm)を示し、
さらに原料ガスにおける炭素原子数の割合(メタン濃
度)CNRと、炭素と酸素の原子数比(C:O)を示し
てある。なお、本発明において、「炭素原子数の割合C
NR」は数1で表される。
さらに原料ガスにおける炭素原子数の割合(メタン濃
度)CNRと、炭素と酸素の原子数比(C:O)を示し
てある。なお、本発明において、「炭素原子数の割合C
NR」は数1で表される。
【0019】
【数1】 炭素原子数の割合CNR(%)=(炭素化合物の供給量)×(炭素化合物1分 子中の炭素原子数)/原料ガスの供給量 =(炭素化合物の分子数)×(炭素化合物1分 子中の炭素原子数)/原料ガスの全分子数 =炭素原子数/原料ガスの全分子数 次に、表1に示した実験結果を整理する。
【0020】実験No.1ではCNRを0.2%にし、
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(100)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(100)面が大きく出たサイコロ状であっ
た。
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(100)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(100)面が大きく出たサイコロ状であっ
た。
【0021】実験No.2ではCNRを0.3%にし、
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(100)配向の粒子と(111)
配向の粒子がほぼ同数であり、結晶の形状は(100)
面が大きく出たサイコロ状であった。
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(100)配向の粒子と(111)
配向の粒子がほぼ同数であり、結晶の形状は(100)
面が大きく出たサイコロ状であった。
【0022】実験No.3ではCNRを1.0%にし、
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(111)面と(100)面が同じぐらいに出
た六−八面体であった。
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(111)面と(100)面が同じぐらいに出
た六−八面体であった。
【0023】実験No.4ではCNRを2.0%にし、
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(111)面と(100)面が同じぐらいに出
た六−八面体と(111)面の大きな板状であった。
基板温度をほぼ750℃にした。この実験で得られたダ
イヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多く、結晶
の形状は(111)面と(100)面が同じぐらいに出
た六−八面体と(111)面の大きな板状であった。
【0024】実験No.5ではCNRを0.4%にし、
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
【0025】実験No.6ではCNRを1.0%にし、
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
【0026】実験No.7ではCNRを2.0%にし、
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
基板温度をほぼ710〜720℃にした。この実験で得
られたダイヤモンド結晶は、(111)配向の粒子が多
く、結晶の形状は(111)面が大きな板状であった。
【0027】以上の実験結果に基づいて考察すると、原
料ガスにおける炭化水素ガスの濃度は0.3%以下の低
濃度にし、基板温度を720℃を越える温度たとえば7
25℃以上にすると、(100)配向でその形状はサイ
コロ状のダイヤモンド結晶を析出させることがわかる。
原料ガスにおける炭化水素ガスの濃度を低くしすぎる
と、基板10に形成したダイヤモンドの核がエッチング
され、ダイヤモンドが析出されないので、炭化水素ガス
の濃度はエッチングがされない程度の低濃度にするのが
よい。
料ガスにおける炭化水素ガスの濃度は0.3%以下の低
濃度にし、基板温度を720℃を越える温度たとえば7
25℃以上にすると、(100)配向でその形状はサイ
コロ状のダイヤモンド結晶を析出させることがわかる。
原料ガスにおける炭化水素ガスの濃度を低くしすぎる
と、基板10に形成したダイヤモンドの核がエッチング
され、ダイヤモンドが析出されないので、炭化水素ガス
の濃度はエッチングがされない程度の低濃度にするのが
よい。
【0028】ところで、上述のように原料ガスにおける
炭化水素ガスの濃度を0.3%以下の低濃度にしてダイ
ヤモンドの析出を行うと、ダイヤモンドの成長速度が非
常に遅くなってしまう。そこで、以下にこの成長速度の
問題を解決する方法を説明する。
炭化水素ガスの濃度を0.3%以下の低濃度にしてダイ
ヤモンドの析出を行うと、ダイヤモンドの成長速度が非
常に遅くなってしまう。そこで、以下にこの成長速度の
問題を解決する方法を説明する。
【0029】炭素と結合しない材質から成る基板、たと
えば銅板に形成した核を成長させダイヤモンドを析出さ
せる場合、ダイヤモンド結晶が基板上を移動、回転、傾
きといった運動をすることが知られている。ダイヤモン
ド結晶の大きさが約50nm以下のまだ小さいうちには
この基板上での運動が活発であり、大きさが約500n
mを越えるとほとんど運動しなくなる。従って、ダイヤ
モンドの結晶の大きさが約50nmを越えるぐらいにな
るまで上述の濃度条件を保持すれば、その後は濃度条件
を変えたとしても結晶の配向が変わることはほとんどな
く、(100)配向のダイヤモンド結晶を得ることがで
きる。
えば銅板に形成した核を成長させダイヤモンドを析出さ
せる場合、ダイヤモンド結晶が基板上を移動、回転、傾
きといった運動をすることが知られている。ダイヤモン
ド結晶の大きさが約50nm以下のまだ小さいうちには
この基板上での運動が活発であり、大きさが約500n
mを越えるとほとんど運動しなくなる。従って、ダイヤ
モンドの結晶の大きさが約50nmを越えるぐらいにな
るまで上述の濃度条件を保持すれば、その後は濃度条件
を変えたとしても結晶の配向が変わることはほとんどな
く、(100)配向のダイヤモンド結晶を得ることがで
きる。
【0030】図2(a)〜(e)は本発明のダイヤモン
ド結晶の製造方法におけるダイヤモンド結晶の形状と配
向の変化を示す図である。
ド結晶の製造方法におけるダイヤモンド結晶の形状と配
向の変化を示す図である。
【0031】図2(a)は、基板10上にダイヤモンド
の核11を形成した状態の図であり、この状態では配向
は生じていない。図2(a)に示す状態から上述のよう
な炭化水素ガスの濃度を0.3%以下の低濃度にする濃
度条件の下でダイヤモンドの析出を行うと、図2(b)
に示すように、(100)面が優先的に発生し、ダイヤ
モンド結晶は6つの(100)面から成る六面体とな
る。この状態ではダイヤモンド結晶の大きさは約50n
m以下であるため基板上での運動は活発に行われている
が、ダイヤモンド結晶の面のうち面積の一番大きな面が
基板10に接触するように回転や傾きが行われるため図
2(c)に示すように(100)配向となる。
の核11を形成した状態の図であり、この状態では配向
は生じていない。図2(a)に示す状態から上述のよう
な炭化水素ガスの濃度を0.3%以下の低濃度にする濃
度条件の下でダイヤモンドの析出を行うと、図2(b)
に示すように、(100)面が優先的に発生し、ダイヤ
モンド結晶は6つの(100)面から成る六面体とな
る。この状態ではダイヤモンド結晶の大きさは約50n
m以下であるため基板上での運動は活発に行われている
が、ダイヤモンド結晶の面のうち面積の一番大きな面が
基板10に接触するように回転や傾きが行われるため図
2(c)に示すように(100)配向となる。
【0032】ダイヤモンド結晶の大きさが約50nmを
越えると、基板上でのダイヤモンド結晶の運動が活発で
なくなるので、このタイミングで炭化水素ガスの濃度を
0.3%以下の低濃度から0.4%以上の高濃度に変え
てダイヤモンドの析出を続ける。すると、成長速度は上
がるが、すでに(100)面が大きく出ているし、基板
上でのダイヤモンド結晶の運動が活発でないので、ダイ
ヤモンド結晶は(100)配向のままで成長を続ける。
このようにして所望の大きさまで成長させたダイヤモン
ド結晶は、図2(d)に示すように、(111)面が多
少生じた六−八面体となる。
越えると、基板上でのダイヤモンド結晶の運動が活発で
なくなるので、このタイミングで炭化水素ガスの濃度を
0.3%以下の低濃度から0.4%以上の高濃度に変え
てダイヤモンドの析出を続ける。すると、成長速度は上
がるが、すでに(100)面が大きく出ているし、基板
上でのダイヤモンド結晶の運動が活発でないので、ダイ
ヤモンド結晶は(100)配向のままで成長を続ける。
このようにして所望の大きさまで成長させたダイヤモン
ド結晶は、図2(d)に示すように、(111)面が多
少生じた六−八面体となる。
【0033】このサイコロ状に近い六−八面体のダイヤ
モンド結晶であっても将来的に利用可能性が大きいが、
さらに正六面体に近いダイヤモンド結晶を得たい場合に
は、炭化水素ガスの濃度を再び0.3%以下の低濃度に
しててダイヤモンドの析出を続ける。すると、図2
(e)に示すように、(100)面が大きく出るように
なり、より正六面体に近いサイコロ状のダイヤモンド結
晶を得ることができる。
モンド結晶であっても将来的に利用可能性が大きいが、
さらに正六面体に近いダイヤモンド結晶を得たい場合に
は、炭化水素ガスの濃度を再び0.3%以下の低濃度に
しててダイヤモンドの析出を続ける。すると、図2
(e)に示すように、(100)面が大きく出るように
なり、より正六面体に近いサイコロ状のダイヤモンド結
晶を得ることができる。
【0034】以上で本発明の実施の形態の説明を終る
が、本発明で使用できるダイヤモンド合成用の原料ガス
としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサ
ン、エチレン、ベンゼン、アセチレンなどの炭化水素と
水素ガスとの混合ガス、この混合ガスに酸素ガスまたは
二酸化炭素を加えたもの、あるいはメタノール、エタノ
ール、アセトンなどの含酸素有機化合物と水素ガスとの
混合ガス、一酸化炭素と水素ガスとの混合ガスなどが利
用できる。本発明によるダイヤモンドの合成に用いられ
る原料ガスの構成成分である炭素成分は炭素化合物の種
類によらない。
が、本発明で使用できるダイヤモンド合成用の原料ガス
としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサ
ン、エチレン、ベンゼン、アセチレンなどの炭化水素と
水素ガスとの混合ガス、この混合ガスに酸素ガスまたは
二酸化炭素を加えたもの、あるいはメタノール、エタノ
ール、アセトンなどの含酸素有機化合物と水素ガスとの
混合ガス、一酸化炭素と水素ガスとの混合ガスなどが利
用できる。本発明によるダイヤモンドの合成に用いられ
る原料ガスの構成成分である炭素成分は炭素化合物の種
類によらない。
【0035】本実施の形態では基板として銅板を用いた
が、ダイヤモンド結晶が配向する理由が上で説明したよ
うになるので、ダイヤモンド結晶の配向時の振舞いが同
じであるような材質すなわち炭素と結合しない材質(た
とえば白金、金、銀)の基板であれば銅板に代えて使用
することができる。さらに、本発明で使用できる基板
は、無垢の金属材料だけでなく、たとえばシリコン、酸
化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、サファイア、モリ
ブデン、タングステンのようなダイヤモンドを合成する
環境で安定な材料に、真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンビーム成膜、イオンプレーティングなどのPVD法、
CVD法、メッキなどにより銅、金、銀、白金などの薄
膜を成膜したものでもよい。
が、ダイヤモンド結晶が配向する理由が上で説明したよ
うになるので、ダイヤモンド結晶の配向時の振舞いが同
じであるような材質すなわち炭素と結合しない材質(た
とえば白金、金、銀)の基板であれば銅板に代えて使用
することができる。さらに、本発明で使用できる基板
は、無垢の金属材料だけでなく、たとえばシリコン、酸
化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、サファイア、モリ
ブデン、タングステンのようなダイヤモンドを合成する
環境で安定な材料に、真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンビーム成膜、イオンプレーティングなどのPVD法、
CVD法、メッキなどにより銅、金、銀、白金などの薄
膜を成膜したものでもよい。
【0036】また本実施の形態ではマイクロ波プラズマ
を用いたプラズマCVD法によりダイヤモンドを合成し
たが、本発明は直流放電プラズマ、熱プラズマ、高周波
熱プラズマを利用することもできるし、熱フィラメント
CVD法、電子衝撃CVD法、アークジェット法なども
利用することができる。
を用いたプラズマCVD法によりダイヤモンドを合成し
たが、本発明は直流放電プラズマ、熱プラズマ、高周波
熱プラズマを利用することもできるし、熱フィラメント
CVD法、電子衝撃CVD法、アークジェット法なども
利用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
6つの(100)面から成る六面体すなわちサイコロ状
のダイヤモンドを製造することができる。
6つの(100)面から成る六面体すなわちサイコロ状
のダイヤモンドを製造することができる。
【0038】また、本発明によれば、サイコロ状のダイ
ヤモンド得るために要する時間を短縮することができる
という効果もある。
ヤモンド得るために要する時間を短縮することができる
という効果もある。
【図1】本発明によるダイヤモンド結晶を製造をするた
めのマイクロ波プラズマCVD装置の概略構成を示す図
である。
めのマイクロ波プラズマCVD装置の概略構成を示す図
である。
【図2】(a)〜(e)は本発明のダイヤモンド結晶の
製造方法におけるダイヤモンド結晶の形状と配向の変化
を示す図である。
製造方法におけるダイヤモンド結晶の形状と配向の変化
を示す図である。
1 反応容器 2 基板支持台 3 反射板 4 マイクロ波発振器 5 導波管 6 電力モニタ 10 基板 11 核
Claims (9)
- 【請求項1】 化学的気相成長法によって基板上に合成
される(100)配向したダイヤモンド結晶であって、
その形状が6つの(100)面から成るほぼ六面体の単
結晶であることを特徴とするダイヤモンド結晶。 - 【請求項2】 化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモンド
結晶の製造方法において、 前記化学的気相成長法における原料ガスを少なくとも炭
素と水素を含み且つ全分子数に対する炭素原子数の割合
が0.3%以下であるガスにし、前記基板の温度を72
5℃以上にしてダイヤモンド結晶を成長させることによ
り、請求項1に記載のダイヤモンド結晶を製造すること
を特徴とするダイヤモンド結晶の製造方法。 - 【請求項3】 化学的気相成長法によって炭素と結合し
ない基板上にダイヤモンド結晶を合成するダイヤモンド
結晶の製造方法において、 前記化学的気相成長法における原料ガスを少なくとも炭
素と水素を含み且つ全分子数に対する炭素原子数の割合
が0.3%以下であるガスにし、前記基板の温度を72
5℃以上にして、ダイヤモンド結晶が基板上を活発に運
動しなくなるまでダイヤモンド結晶を成長させ、 その後、前記原料ガスの全分子数に対する炭素原子数の
割合を増加させて前記ダイヤモンド結晶を成長させ、 その後、前記原料ガスの全分子数に対する炭素原子数の
割合を再度0.3%以下にして前記ダイヤモンド結晶の
形状を整えることにより、請求項1に記載のダイヤモン
ド結晶を製造することを特徴とするダイヤモンド結晶の
製造方法。 - 【請求項4】 前記基板が銅板である請求項2または3
に記載のダイヤモンド結晶の製造方法。 - 【請求項5】 前記原料ガスがメタンガスを含む請求項
2ないし4のいずれか1項に記載のダイヤモンド結晶の
製造方法。 - 【請求項6】 前記原料ガスが酸素を含み、該原料ガス
内の酸素原子と炭素原子との比率が1:1である請求項
2ないし5のいずれか1項に記載のダイヤモンド結晶の
製造方法。 - 【請求項7】 前記原料ガスが高周波、直流またはマイ
クロ波を励起源とするプラズマにより活性化される請求
項1ないし6のいずれか1項に記載のダイヤモンド結晶
の製造方法。 - 【請求項8】 前記原料ガスが熱フィラメントにより活
性化される請求項1ないし6のいずれか1項に記載のダ
イヤモンド結晶の製造方法。 - 【請求項9】 前記原料ガスがアークジェットにより活
性化される請求項1ないし6のいずれか1項に記載のダ
イヤモンド結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21601895A JPH0959091A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | ダイヤモンド結晶およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21601895A JPH0959091A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | ダイヤモンド結晶およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0959091A true JPH0959091A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16682018
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21601895A Pending JPH0959091A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | ダイヤモンド結晶およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0959091A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003015184A1 (en) * | 2001-08-03 | 2003-02-20 | Tokyo Gas Co., Ltd. | Diamond high brightness ultraviolet ray emitting element |
| CN119980455A (zh) * | 2025-04-14 | 2025-05-13 | 内蒙古科技大学 | 一种定位制备金刚石色心的方法 |
-
1995
- 1995-08-24 JP JP21601895A patent/JPH0959091A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003015184A1 (en) * | 2001-08-03 | 2003-02-20 | Tokyo Gas Co., Ltd. | Diamond high brightness ultraviolet ray emitting element |
| CN119980455A (zh) * | 2025-04-14 | 2025-05-13 | 内蒙古科技大学 | 一种定位制备金刚石色心的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040210 |