JPH097522A - 陰極線管のノッキング方法と陰極線管 - Google Patents

陰極線管のノッキング方法と陰極線管

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JPH097522A
JPH097522A JP7180883A JP18088395A JPH097522A JP H097522 A JPH097522 A JP H097522A JP 7180883 A JP7180883 A JP 7180883A JP 18088395 A JP18088395 A JP 18088395A JP H097522 A JPH097522 A JP H097522A
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discharge
knocking
electrode
voltage
charge
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Takahiko Yamagami
隆彦 山上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極間放電(主としてG5・G4間、G3・
G4間、G2・G3間放電)以外の放電の放電ソースを
徒らに時間をかけることなく除去できるようにする。 【構成】 ネック部2外面に電極体9をあてがい(設
け)、該電極体9と、電子銃の低圧電極G1、G2、G
4との間に、ネック部2内面のチャージアップを促すチ
ャージアップ電圧を印加してネック部2内面等のチャー
ジアップに起因する放電、即ち電極間放電以外の放電の
放電ソースをノッキングする。 【効果】 ネック部2内面をチャージアップ用電圧によ
り強制的にチャージアップしてノッキングするので、ノ
ッキング時間を長くしなくてもチャージアップに起因す
る放電の放電ソースをノッキングすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管のノッキング
方法、特にネック部内面のチャージアップに起因して生
じるストレー(暗電流)、沿面放電、電子雪崩現象等の
放電、即ち電極間放電以外の放電の放電ソース、例えば
バリ、ゴミ等に対するノッキング方法と、使用中におけ
る電極間放電以外の放電の発生を防止できる陰極線管に
関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータのデ
ィスプレイ等に多く用いられる陰極線管は、電子銃にお
いて放電やストレーが生じる。というのは、陰極線管内
は真空と称されるが、完全な真空ではなく、それでいて
電子銃内にて狭い間隔をもって形成されたグリッド電極
間には高い電位差が生じるので、僅かなゴミ、バリ等の
存在により電解集中が生じ、その結果、放電が生じるか
らである。放電が生じるとそれが画面に現れるし、更
に、「バチッ」という激しくて大きなスパーク音が発生
し、観る者に不快感を与えるに留まらず、不安、特に爆
発など事故の発生の兆候ではないかと言うような誤解に
基づく不安を与えるおそれがある。
【0003】そこで、陰極線管の製造にはノッキング工
程が必要である。これは、陰極線管が完成し、テレビジ
ョン受像機、或いはコンピュータのディスプレイ等に組
み込まれて実際に使用されたときに放電の原因となるゴ
ミ、バリ等、即ち、放電ソースを、陰極線管の完成後テ
レビジョン受像機等に組み込む前に除去するために、電
極間に使用時にかかる通常の電位差よりも高い電位差が
生じるように電圧を加えてわざと放電を生ぜしめること
により、除去する工程である。図4は、トリニトロン
(商標名)型陰極線管に対するノッキング方法の従来例
を示す説明図である。
【0004】図面において、1はファンネル、2はネッ
ク部、3は電子銃の電極を支持するビードガラス、4は
アノード、5はコンバーゼンス偏向器である。G1〜G
5は電子銃の第1〜第5のグリッド電極で、使用時に
は、第1の電極G1は0Vに、第2の電極G2は例えば
数100V(300V〜500V)、第3の電極G3は
例えば30KV(要するにアノード電圧と同じ電圧)、
第4の電極G4は例えば8KV、第5の電極G5は第3
の電極と同じ例えば30KVの電位にされる。そして、
G5・G4間、G4・G3間、G3・G2間は例えば2
0数KVの電位差になるにも拘らずその間隔は例えば2
mm程度と狭い。従って、電極表面のバリ、ゴミがある
とそこに電界が集中して電極間に放電が生じる。6はそ
の放電のソース(放電ソース)であるバリ或いはゴミ、
7はそのゴミによる電界集中によって生じた放電であ
る。
【0005】放電ソース7は多くの場合、放電により飛
散し、消滅する。そこで、製造段階で、放電がより起き
易い条件をつくって強制的に放電を生ぜしめて使用時に
は放電が生じないようにするのがノッキングなのである
が、そのノッキングはアノードにかける通常のアノード
電圧(例えば30KV)よりも高いノッキング電圧(例
えば60KV)を発生するノッキング電源8を用いて行
われる。具体的には、低電圧電極、即ちG4、G2、G
1を同電位にし、この低電圧電極G4、G2、G1と、
高電圧電極G3、G5との間にそのノッキング電圧を加
えることによりノッキングする。
【0006】ノッキング電圧として直流電圧を用いると
電子銃が破壊される可能性があるので、図3(B)に示
すような波形のパルス電圧が用いられる。そのうち左側
の例は1秒周期で、0.1〜0.2程度のデューティー
レシオを有する矩形パルスのノッキング電圧、真ん中の
例は60Hzの半波整流波形を有するノッキング電圧、
右側の例はインダクションコイル等を用いてつくったパ
ルス幅の狭いスパイク状パルスのノッキング電圧であ
る。尚、一つの種類のノッキング電圧を用いてノッキン
グを行う場合もあれば、複数種の波形の異なるパルスを
切り換えて印加してノッキングする場合もある。ノッキ
ング時間は例えば10数分〜数10分である。このよう
なノッキングにより第1〜第5のグリッド電極G1〜G
5のうちの低電圧電極G4、G2、G1と、高電圧電極
G3、G5との間の放電、即ち電極間放電の原因となる
バリ、ゴミ等の放電ソース7を略完全に除去することが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のノッキング方法によれば、陰極線管の電子銃部
分での放電を完全に防止することができなかった。とい
うのは、実際の使用状態ではグリッド電極間放電以外に
も各種放電現象が生じ、このグリッド電極間放電以外の
放電は従来のノッキング方法では未然防止できないから
である。
【0008】その電極間放電以外の放電には三種類あ
り、その第1はネック部2内面のチャージアップによる
該内面と、低電圧電極、例えば上記トリニトロン型陰極
線管の場合のグリッド電極G1、G2、G4との間への
ストレー(暗電流)が生じるもの、その第2は同じくネ
ック部2内面のチャージアップによる電子雪崩現象によ
るもの、その第3はネック部2内面、内蔵分割抵抗器、
ビードガラス等の絶縁体表面の沿面放電によるものであ
る。これらの放電は、ネック部2内面が陰極線管の使用
により高電圧電極、例えばG3、G5の電位によってチ
ャージアップされ、或いは内蔵分割抵抗器、ビードガラ
ス等の絶縁体の表面がチャージアップされてきわめて高
い電位になることに起因する現象である。
【0009】具体的に説明すると、上記第1のものは、
電子銃が真空中にあるとは言え、厳密には真空ではな
く、そのなかで互いに高い電位差の生じているもの、即
ち、図5に示すように、チャージアップされたネック部
2内面と低電圧グリッド電極G1、G2、G4がきわめ
て近接しているためその間に高い電位差によるリーク電
流が流れる現象であり、上記第2のものは、グリッド電
極G1、G2、G4からチャージアップされたネック部
2内面へその間の高い電位差によりエレクトロンが衝突
すると、2倍のエレクトロンが二次電子としてネック部
2内面から放出される。すると、ネック部2内面では二
つの正電荷ができる。このような現象の繰り返しにより
ネック部2内面に沿ってあたかも雪崩が生じているかの
ように静電荷が移動するような現象を生じるものであ
る。
【0010】第3のものは、ネック部2内面に沿って生
じたと同じ電子雪崩がビードガラスや内蔵分割抵抗器等
の絶縁体の表面に生じる現象である。これらは、やはり
電極間放電の場合と同様に、主として電極表面及びネッ
ク部2内面のゴミ、バリ等を放電ソースとして生じる。
そして、このような電極間放電以外の放電のソースは前
述の従来のノッキング方法では除去することが難しい。
なぜならば、ノッキングは生産性の面から例えば10数
分〜数10分という時間内に行わなければならないが、
図3(B)に示すような波形のノッキング電圧をその程
度の時間かけても実際の使用時において生じるようなチ
ャージアップ状態は生じないからである。
【0011】勿論、ノッキングの時間を例えば数時間〜
10数時間というように長い時間にすれば、実際に使用
された場合に比較的近い程度にチャージアップされ、そ
して、高いノッキング電圧により、電極間放電以外の放
電の原因となる放電ソースは除去され得るが、そのよう
にすることは生産性の著しい低下を招き、実際上許され
ない。また、ノッキング電圧を直流にして謂わばデュー
ティレシオを100%にすれば速くチャージアップでき
るけれども高いノッキング電圧の波形を直流波形に、或
いはデューティーレシオを100%に近い値にすれば、
陰極線管が壊れてしまうのでこれも許されない。
【0012】本発明はこのような問題点を解決すべく為
されたものであり、電極間放電以外の放電の放電ソース
を徒らに時間をかけることなく除去できる新規なノッキ
ング方法と、電極間放電以外の放電を生じないようにし
た新規な陰極線管を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のノッキング方
法は、ネック部外面に電極体を設け(一時的に、即ちノ
ッキングをするときだけ設ける場合と、恒久的に設ける
場合との二つの場合を含む。)、該電極体と、電子銃の
電極との間に、ネック部内面のチャージアップを促す電
圧を印加してネック部内面等のチャージアップに起因す
る放電の放電ソースをノッキングすることを特徴とす
る。
【0014】請求項2のノッキング方法は、請求項1記
載のノッキング方法において、電子銃の電極間ノッキン
グと同時に為すことを特徴とする。請求項3のノッキン
グ方法は、請求項1記載のノッキング方法において、電
子銃の電極間ノッキングと別個に為すことを特徴とす
る。請求項4の陰極線管は、ネック外面に接地される電
極体が形成されてなることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1のノッキング方法によれば、ネック部
外面に設けた電極体に電圧をかけることにより、ネック
部の内面及びそれに連なる内蔵分割抵抗器、ガラスビー
ド等の内部絶縁体の表面をチャージアップすることがで
き、延いては時間をかけなくても実際に使用したとき生
じるのと似た或いはそれ以上のチャージアップ状態を形
成することができる。従って、チャージアップに起因し
て生じるところの電極間放電以外の放電の放電ソースを
ノッキングに要する時間を長くすることなく除去するこ
とができる。
【0016】請求項2のノッキング方法によれば、電子
銃の電極間放電の放電ソースのノッキングと同時に行う
ので、電極間放電の放電ソースと、電極間放電以外の放
電の放電ソースを同時に除去でき、ノッキングに要する
時間を長くすることなく上記両放電ソースを完全に除去
できる。請求項3のノッキング方法によれば、電極間放
電の放電ソースのノッキングはこのノッキングに最も適
した条件で行い、電極間放電以外の放電の放電ソースの
ノッキングはこのノッキングに最も適した条件で行うこ
とが出来る。従って、その二種類のノッキングをそれぞ
れ確実に為すことができる。請求項3の陰極線管によれ
ば、ネック部内面に接地された電極体が形成されている
ので、ネック部内面がチャージアップされるおそれがな
く、延いてはネック部内面がチャージアップされること
に起因するところの電極間放電以外の放電は生じる余地
がない。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説
明する。図1は本発明ノッキング方法の一つの実施例を
示す説明図である。図面において、1はファンネル、2
はネック部、3は電子銃の電極を支持するビードガラ
ス、4はアノード、5はコンバーゼンス偏向器である。
G1〜G5は電子銃の第1〜第5のグリッド電極で、使
用時には、第1の電極G1は0Vに、第2の電極G2は
例えば数100V(300V〜500V)、第3の電極
G3は例えば30KV(要するにアノード電圧と同じ電
圧)、第4の電極G4は例えば8KV、第5の電極G5
は第3の電極と同じ例えば30KVの電位にされるもの
である。
【0018】9はネック部2の外面に当てがった(換言
すれば、一時的に形成した)例えばリング状の電極板
で、ノッキング時にネック部2内面をチャージアップさ
せるためにチャージアップ用電圧を加えるためのもの
で、本例においては、アノード電圧(例えば30KV)
よりも高い電圧(例えば30〜50KV)をチャージア
ップ用電圧として第1グリッド電極G1(カソード電
位)との間に印加する。すると、ネック部2内面と、電
極体9とで構成されるところのガラスからなるネック部
2自身を誘電体とする静電容量(謂わばコンデンサ)を
介してネック部2内面がチャージアップされる。10は
そのチャージアップ電圧を発生するチャージアップ用電
源である。このチャージアップ電圧は直流電圧であって
も電子銃が破壊するというようなトラブルが発生するお
それがないので、パルス状の電圧にする必要がなく、直
流電圧でよい。本例でも直流電圧であり、それはより迅
速にチャージアップできるからである。
【0019】11は絶縁性液体(例えば商品名フロリナ
ート等の不活性液体)で、槽12内に入れられている。
該絶縁性液体11はノッキング時における電極板9とス
テムピン(図示せず)との間の絶縁を保つためのもの
で、陰極線管のネック部2をこれに浸漬した状態でノッ
キングする。上述した数10KVという高いチャージア
ップ電圧が間隔の狭いステムピンと電極板9との間に加
わるとショート、放電等のトラブルが生じ易く、絶縁す
る必要があるからである。尚、絶縁性液体は絶縁油であ
っても良い。
【0020】ノッキングは、上述したように、チャージ
アップ電源10から発生するチャージアップ電圧を印加
してネック部2内面を強制的にチャージアップすると共
に、図3で示した従来のノッキング方法と同様に、アノ
ード4にかける通常のアノード電圧(例えば30KV)
よりも高いノッキング電圧(例えば60KV)を発生す
るノッキング電源8を用い、低電圧電極、即ちG4、G
2、G1を同電位にし、この低電圧電極G4、G2、G
1と、高電圧電極G3、G5との間にそのノッキング電
圧を加えることにより行う。ノッキング時間は例えば1
0数分〜数10分である。すると、先ず第1に、従来の
ノッキング方法により電極間放電の放電ソースを除去で
きたと全く同様に、電極間放電の放電ソースを除去する
ことができる。
【0021】尚、ノッキング電圧として直流電圧を用い
ると電子銃が破壊される可能性があるので、例えば図4
(B)に示すような波形のパルス電圧を用いることは従
来の場合と異なることはない。また、一つの種類のノッ
キング電圧を用いてノッキングを行う場合もあれば、複
数種の波形の異なるパルスのノッキング電圧を切り換え
て印加してノッキングする場合もあることも従来の場合
とおなじである。
【0022】そして、このノッキングにより電極間放電
以外の放電の放電ソースも除去することができる。とい
うのは、ノッキングは僅か10数分という短い時間に行
われるが、ネック部2外面に一時的(恒常的でも良
い。)に設けられた電極体9に高いチャージアップ電圧
をかけることにより強制的にネック部2内面をチャージ
アップするので、ネック部2内面がチャージアップ電圧
印加開始後すぐに通常の陰極線管使用時に生じるチャー
ジアップと同程度以上の強いチャージアップ状態にな
り、上述したネック部2内面等のチャージアップに起因
する各種放電、即ち電極間放電以外の放電も生じ、その
電極間放電以外の放電ソースが除去されるからである。
【0023】図2はノッキング時の放電回数の累積値の
推移図で、横軸に時間をとり、縦軸に放電回数累積値を
とっている。この図から明らかなように、電極間放電
は、2、3分で約2000回程度になり、飽和する。飽
和するということは要するに放電が生じなくなったとい
うことであり、電極間放電の放電ソースは除去できたと
いえることである。しかも、このときの低電圧電極と高
電圧電極との電位差は通常の使用状態における場合より
もきわめて高い(例えば約2倍)なので、通常の使用条
件下では放電ソースとなり得ないようなものも確実に放
電を生じさせて除去することができるので、通常使用時
に放電ソースとなるものは完璧に取り除くことができる
といえる。
【0024】また、図2から明らかなように、電極間放
電以外の放電、即ちネック部2内面のチャージアップに
起因する放電回数の累積値は1分程度経過する毎に略階
段状に増加するが10分程度で略飽和し、15分程度で
略完全に飽和する。この電極間放電以外の放電は従来の
ノッキング方法ではノッキング中にはほとんど生じなか
ったものであり、従ってノッキング効果がほとんど生じ
なかったものであるが、本ノッキング方法においてはチ
ャージアップしながらノッキングするのでノッキング効
果を電極間放電以外の放電の放電ソースについても得る
ことができる。しかも、チャージアップ電圧を50〜1
00KVというアノード電圧(例えば30KV)よりも
相当に高い電圧にするので通常のチャージアップよりも
強くチャージアップすることができ、通常の使用条件下
では放電ソースとなり得ないようなものも確実に放電を
生じさせて除去することができるのである。従って、電
極間放電の放電ソースであるか、電極間放電以外の放電
の放電ソースであるかを問わず、通常使用時に放電ソー
スとなるものは完璧に取り除くことができる。
【0025】尚、本実施例において、チャージアップ用
電圧はアノード電圧(例えば30KV)よりも高く設定
されていた。しかし、必ずしもそのようにすることは必
要ではなく、アノード電圧と同程度、或いはアノード電
圧よりも低い電圧をチャージアップ用電圧として選んで
も良い。要するに、通常の使用状態で生じるチャージア
ップより強いか同程度か、或いはそれに比較的近い強さ
のチャージアップをノッキング時に形成できれば良い。
そして、本実施例において、上記電極体9はネック部2
外面を全周に渡って覆うようにされているが、チャージ
アップの影響を受け易い部分のみを選択的に接触させて
ノッキングするようにしても良いし、また、電極体9は
必ずしも板状である必要はなく、リング状のものを用い
ても良い。
【0026】また、本実施例において、ノッキングのた
めのチャージアップ用電極体9をノッキング装置側に設
けておき、ノッキング時にその電極体9をネック部2外
面に接触させて(謂わば一時的に形成して)ネック部2
内面のチャージアップをするようにしていたが、電子銃
のネック部2外面に導電膜を形成し、即ち、恒久的に形
成し、これをノッキング時にチャージアップ用の電極体
として用いるようにしても良い。また、本実施例におい
ては、アノード接地型の回路構成でノッキング電圧、チ
ャージアップ用電圧を印加したが、それとは反対にステ
ム側を接地するステム側接地型の回路構成でノッキング
電圧、チャージアップ用電圧を印加するようにしても良
い。また、図1、図3に示した電子銃はユニポテンシャ
ル型の電子銃であるが、本発明ノッキング方法はバイポ
テンシャル型の電子銃にも適用することができることは
勿論のこと、アパーチャーグリルを色選別電極として用
いた陰極線管、例えばトリニトロン型の陰極線管のノッ
キングのみならず、シャドウマスク型の陰極線管のノッ
キングに適用することができる。
【0027】また、上記実施例においては、電極間放電
の放電ソースのノッキングと、ネック部2内面等のチャ
ージアップによるノッキングとを同時に行っていた。し
かし、必ずしもそのようにすることは不可欠ではなく、
例えば、先ず、電極間放電の放電ソースのノッキングに
最も適する条件下でノッキング電圧のみの印加によるノ
ッキングを行い、その後、そのノッキング電圧印加条件
を電極間放電以外の放電の放電ソースの除去に最適な条
件に切り換え、更にチャージアップ電圧を印加し、ノッ
キングを行うようにしても良い。このようにすれば、電
極間放電の放電ソースのノッキングと、ネック部2内面
等のチャージアップによる放電の放電ソースのノッキン
グとを同時に行う場合に比較しノッキングに要する時間
は長くなるが、その二種類のノッキングをそれぞれ最適
な条件で行うことができ、より完璧なノッキングができ
る。
【0028】図2はネック部外面に電極体を恒常的に形
成しこれを接地した陰極線管を示すもので、このような
陰極線管によれば、ネック部2内面のチャージアップに
よる放電、即ち電極間放電以外の放電の生じるおそれが
ない。9はその電極体である。というのは、ネック部2
においてその肉部を挟んで電極体9がネック部2内面と
対向し、電極体9自身とネック部2内面からなりネック
部2自身を誘電体とする静電容量(謂わばコンデンサ)
が存在し、その電極体9が接地されているので、電子銃
の使用時にはその電極体9はカソードと同電位になるか
ら、ネック部2内面はほとんどチャージアップされ得
ず、従って、ネック部2内面のチャージアップによる放
電の生じるおそれがない。従って、このような電子銃に
よれば、チャージアップによる放電ソースのノッキング
の必要はない。しかし、電極間放電についてはノッキン
グの必要性は消えない。
【0029】
【発明の効果】請求項1のノッキング方法によれば、ネ
ック外面に設けた電極体に電圧をかけることにより、ネ
ックの内面及びそれに連なる内蔵分割抵抗器、ガラスビ
ード等の内部絶縁体の表面をチャージアップすることが
でき、延いては時間をかけなくても実際に使用したとき
生じるのと似た或いはそれ以上の強いチャージアップ状
態を形成することができる。従って、チャージアップに
起因して生じるところの電極間放電以外の放電の放電ソ
ースをノッキングに要する時間を長くすることなく除去
することができる。
【0030】請求項2のノッキング方法によれば、電子
銃の電極間ノッキングと同時に行うので、電極間放電の
放電ソースと、電極間放電以外の放電の放電ソースを同
時に除去でき、ノッキングに要する時間を長くすること
なく上記両放電ソースを完全に除去できる。請求項3の
ノッキング方法によれば、電極間放電の放電ソースのノ
ッキングはそのノッキングに最も適した条件で行い、電
極間放電以外の放電の放電ソースのノッキングはそのノ
ッキングに最も適した条件で行うことができる。従っ
て、その二種類のノッキングをそれぞれ確実に為すこと
ができる。請求項4の陰極線管によれば、ネック部2内
面に接地された電極体が形成されているので、ネック部
内面がチャージアップされるおそれがなく、延いてはネ
ック部内面がチャージアップされることに起因するとこ
ろの電極間放電以外の放電は生じる余地がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ノッキング方法の一つの実施例の説明図
である。
【図2】上記実施例におけるノッキング時の放電回数累
積値の推移図である。
【図3】本発明電子銃の一つの実施例を示す図である。
【図4】(A)、(B)は従来例を説明するためのもの
で、(A)は陰極線管を示し、(B)はノッキング電圧
の各別の例を示す波形図である。
【図5】ネック部2内面のチャージアップの説明図であ
る。
【符号の説明】
2 ネック部 8 ノッキング電源 9 電極体 10 チャージアップ用電源 G1〜G5 グリッド電極(電極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネック部外面に電極体を設け、 上記電極体と、電子銃の電極との間に、ネック部内面の
    チャージアップを促す電圧を印加してネック部内面のチ
    ャージアップに起因する電極間放電以外の放電の放電ソ
    ースをノッキングすることを特徴とするノッキング方法
  2. 【請求項2】 電子銃の電極間放電の放電ソースのノッ
    キングと同時に為すことを特徴とする請求項1記載のノ
    ッキング方法
  3. 【請求項3】 電子銃の電極間放電の放電ソースのノッ
    キングと別に為すことを特徴とする請求項1記載のノッ
    キング方法
  4. 【請求項4】 ネック部外面に接地される電極体が形成
    されてなることを特徴とする陰極線管
JP7180883A 1995-06-24 1995-06-24 陰極線管のノッキング方法と陰極線管 Pending JPH097522A (ja)

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