JPH0977773A - ベンゾピラノイソオキサゾリジン類及びその光学活性体の製造法 - Google Patents

ベンゾピラノイソオキサゾリジン類及びその光学活性体の製造法

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JPH0977773A
JPH0977773A JP23412795A JP23412795A JPH0977773A JP H0977773 A JPH0977773 A JP H0977773A JP 23412795 A JP23412795 A JP 23412795A JP 23412795 A JP23412795 A JP 23412795A JP H0977773 A JPH0977773 A JP H0977773A
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isoxazole
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JP23412795A
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Atsushi Abiko
淳 安孫子
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】式(1): 【化1】 (式中、R1 はH又はアルキル基、R2 はH又はR3CH(R
4)CO-(ここでR3 はH、芳香族基又は脂肪族基、R4
はH又は脂肪族基を示す)で示される基を示す)で表さ
れるベンゾピラノイソオキサゾリジン類及びその光学活
性体の製造法。 【効果】 この化合物を用いれば簡便な操作で高収率で
広範囲の光学活性アルコール、光学活性アルデヒド及び
光学活性ケトンが製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不斉合成のキラル補
助基として有用なベンゾピラノイソオキサゾリジン類及
びその光学活性体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性な化合物を合成する方法のう
ち、不斉補助基を用いた不斉アルキル化反応は最も確実
な方法であることから汎用されている。現在、主に用い
られている不斉補助基は、Evansらが開発したキラ
ルオキサゾリジノン、Oppolzerらが開発したカ
ンファースルタムが挙げられる。どちらの不斉補助基
も、不斉アルキル化において高い選択性を示し、その有
用性は広く認められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の不斉補助基には(1)アルキル化剤は比較的反応
性の高い化合物に限られ、β位に分枝を有するアルキル
ハライドとは反応しない、(2)補助基を除去して、光
学活性アルコール、アルデヒド、ケトンを得るのに2段
階以上を必要とする、(3)アシル体の合成には、水素
化ナトリウム、又はブチルリチウムなどの強塩基を必要
とする、という欠点があった。
【0004】従って本発明の目的は上記(1)、(2)
及び(3)の欠点がなく、かつ光学選択性の高いキラル
補助化合物及びその製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、種
々のN−無置換イソオキサゾリジン類を合成し、その不
斉アルキル化反応について検討してきたところ、後記式
(1)で表されるベンゾピラノイソオキサゾリジン類の
光学活性体を不斉補助基として用いることにより、
(1)従来の不斉補助基では反応しなかったβ位に分枝
を有するアルキルトリフレートも円滑に反応する、
(2)生成物は、それぞれ1段階で、光学活性アルコー
ル、アルデヒド、ケトンに変換できる、(3)アシル化
は、酸塩化物とアミンで簡便に行なえる、(4)さらに
選択性は従来の不斉補助基と同様である、と従来汎用さ
れている不斉補助基の欠点を全て解決することができる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は次の式(1):
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 は水素原子又はアルキル基を
示し、R2 は水素原子又はR3CH(R4)CO-(ここでR3
水素原子、置換基を有していてもよい芳香族基又は置換
基を有していてもよい脂肪族基を示し、R4 は水素原子
又は置換基を有していてもよい脂肪族基を示す)で示さ
れる基を示す)で表されるベンゾピラノイソオキサゾリ
ジン類を提供するものである。
【0009】また、本発明は当該ベンゾピラノイソオキ
サゾリジン類(1)の光学分割方法を提供するものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のベンゾピラノイソオキサ
ゾリジン類(1)において式(1)中のR1で示される
アルキル基としては、炭素数1〜24のアルキル基が好
ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メ
チル基が特に好ましい。
【0011】また、R3 で示される置換基を有していて
もよい芳香族基としては、特に制限されないが、例えば
脂肪族基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原
子、アルコキシ基等が置換していてもよいフェニル基、
ナフチル基、各種複素環式基等が挙げられる。また、R
3 及びR4 で示される置換基を有していてもよい脂肪族
基としては、特に制限されないが、例えば芳香族基、ニ
トロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、各種複素環式基等が置換していてもよい脂肪族基
(アルキル、アルケニルなど)が挙げられる。なお、R
2 が水素原子である化合物が、不斉補助基として特に有
用である。
【0012】本発明化合物(1)においてベンゾピラン
環の3位及び4位の炭素原子は不斉炭素原子であるた
め、複数の光学異性体が存在するが、本発明化合物
(1)を不斉補助基として用いる場合には、3位及び4
位の立体配置はシスであることが好ましい。また、当該
シス体には、さらに(+)体又は(−)体の光学活性体
が存在するが、本発明においては当該光学活性体のいず
れか一方であるのが好ましい。
【0013】本発明化合物(1)は、例えば次の反応式
に従って製造することができる。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、Xはハロゲン原子を示し、Yはハ
ロゲン原子、置換スルホン酸残基等を示し、R1 、R3
及びR4 は前記と同じ)
【0016】すなわち、ベンズアルデヒド類(2)にω
−ヒドロキシオキシム(3)を有機スズ化合物の存在下
に縮合させ、次いで加水分解することによりN−無置換
ベンゾピラノイソオキサゾリジン類(1a)が得られ
る。また、当該N−無置換ベンゾピラノイソオキサゾリ
ジン類(1a)に酸ハライド(4)を反応させることに
より化合物(1b)が得られ、当該化合物(1b)にア
ルキル化剤(5)を反応させることにより容易に化合物
(1c)が得られる。
【0017】ベンズアルデヒド類(2)とω−ヒドロキ
シオキシム(3)との縮合反応に触媒として用いられる
有機スズ化合物としては、酸化ジブチルスズ、酸化ジオ
クチルスズ等の酸化ジアルキルスズ;ジブチルスズジア
セテート等のジアルキルスズジカルボン酸エステル等が
挙げられる。
【0018】ベンズアルデヒド類(2)とω−ヒドロキ
シオキシム(3)との反応は、前記有機スズ化合物を微
量、好ましくは原料に対し1〜5モル%の存在下、トル
エン、ベンゼン等の不活性溶媒中、数時間(触媒量によ
り3〜6時間)加熱還流するのが好ましい。なお、原料
化合物の使用モル比は、特に制限されないが1:1が好
ましい。
【0019】続いて行なわれる加水分解は、酸性条件下
に行なうのが好ましい。用いる酸としては塩酸、硝酸、
硫酸等の鉱酸が好ましい。
【0020】かくして得られる化合物(1a)は、通常
シス体であるが光学活性体ではない。従って、この化合
物(1a)の段階で光学分割するのが望ましい。
【0021】光学分割の好ましい手段は、R1 が水素原
子である化合物の場合と、R1 がアルキル基である場合
とで異なり、R1 が水素原子である(±)−1,3a,
4,9b−テトラヒドロ−シス−3H−〔1〕ベンゾピ
ラノ〔4,3−c〕イソオキサゾールの場合には、
(+)−カンファースルホン酸の塩として交互分割法に
よ分割することにより(+)体及び(−)体が容易に得
られる。また、R1 がアルキル基である(±)−1,3
a,4,9b−テトラヒドロ−3,3−ジアルキル−シ
ス−3H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3−c〕イソオキ
サゾールにL−ジベンゾイル酒石酸無水物を反応させ、
得られた成績体を分別結晶化により光学分割した後、そ
れぞれのエナンチオマーを加水分解することにより
(+)体及び(−)体が得られる。
【0022】前者の(+)−カンファースルホン酸を用
いる交互分割法は、(±)−1,3a,4,9b−テト
ラヒドロ−シス−3H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3−
c〕イソオキサゾールを(+)−カンファースルホン酸
塩とし、これをアセトンから結晶化することにより
(+)体及び(−)体が交互に析出する。すなわち、こ
の分割は第1晶として(+)体の塩が析出するのに続
き、第2晶では(−)体の塩が析出する。さらに結晶化
を繰り返せば、(+)−体及び(−)−体の塩が純粋な
形で交互に析出し、単一の分割剤((+)−カンファー
スルホン酸)で両エナンチオマーが純粋に得られるとい
う、効率的な方法である。6晶までの分割収率は(+)
体が79%、(−)体が68%に達する。
【0023】一方、後者のL−ジベンゾイル酒石酸を用
いる光学分割法は、(±)−1,3a,4,9b−テト
ラヒドロ−3,3−ジアルキル−シス−3H−〔1〕ベ
ンゾピラノ〔4,3−c〕イソオキサゾールにL−ジベ
ンゾイル酒石酸無水物を反応させ、得られた成績体(モ
ノアミド体)を結晶化すれば(+)アミド体が得られ
る。当該(+)アミド体を常法により加水分解すれば
(−)体が選択的に得られる。一方、(+)アミド体を
得た濾液を常法により加水分解した後再結晶すれば
(+)体が得られる。この光学分割もまた単一の分割剤
で両エナンチオマーが高収率で得られるという特徴を有
する。
【0024】化合物(1a)と酸ハライド(4)との反
応は、通常のアシル化と同様の条件で行なうことができ
る。好ましくは、塩化メチレン等の不活性溶媒中、トリ
エチルアミン等の塩基の存在下に化合物(1a)と酸ハ
ライド(4)とを反応させることにより行なわれる。
【0025】化合物(1b)とアルキル化剤(5)との
反応は、まず化合物(1b)に金属アミド等を反応させ
て化合物(1b)をエノラート化した後にアルキル化剤
(5)を作用させるのが好ましい。
【0026】このアルキル化反応は立体選択的に進行す
るので、得られた化合物(1c)のR3CH(R4)-の立体配
置は(+)又は(−)のいずれかである。例えば化合物
(1b)が(−)の場合、得られる化合物(1c)のR3
CH(R4)-は(+)である。また、化合物(1b)が
(+)の場合、得られる化合物(1c)のR3CH(R4)-は
(−)である。
【0027】得られた化合物(1c)は次の反応式に示
す如く、光学活性アルコール、光学活性アルデヒド、又
は光学活性ケトン類にそれぞれ容易に導くことができ
る。
【0028】
【化4】
【0029】(式中、R5 は任意の有機基を示し、
1 、R3 及びR4 は前記と同じ)
【0030】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0031】実施例1 2−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)ベンズアルデ
ヒド(190g,1mol)、5−ヒドロキシペンタナー
ルオキシム(120g,1.03mol)と、酸化ジブチ
ルスズ(5g,2mol%)のトルエン溶液(1L)を5
時間加熱還流した。放冷により析出した結晶を濾別後、
溶媒を留去し、結晶、残渣を合わせて、エタノール
(1.2L)、2M−塩酸(600ml)中室温で16時
間攪拌した。反応を濃縮後、ジエチルエーテルで抽出
(2×200ml)した。水層をアンモニア水でアルカリ
性にした後、塩化メチレンで抽出し、結晶化させて20
4g(90%)の1,3a,4,9b−テトラヒドロ−
3,3−ジメチル−シス−3H−〔1〕ベンゾピラノ
〔4,3−c〕イソオキサゾール((+)化合物1a−
1)を得た。
【0032】
【化5】
【0033】融点;120〜121℃.1 H-NMR;7.37(m,1H), 7.22(m,1H), 6.95(m,2H), 4.50
(d,J=6.6Hz,1H),4.20(dd,J=4.8,5.1Hz,1H), 3.82(dd,J=
10.8,13.2Hz,1H), 2.55(m,1H),1.44(s,3H), 1.30(s,3
H).13 C-NMR;155.1, 131.0, 129.2, 121.4, 119.2, 117.1,
84.8, 63.5, 57.7,48.1, 28.6, 21.3. MS m/z;205, 173, 137, 120, 91. 元素分析(C12H15NO2として); 理論値:C, 70.22;H, 7.37;N, 6.82. 分析値:C, 70.09;H, 7.33;N, 6.79.
【0034】実施例2 2−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)ベンズアルデ
ヒドに代えて2−アリルオキシベンズアルデヒドを用い
る以外は実施例1と同様にして1,3a,4,9b−テ
トラヒドロ−シス−3H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3
−c〕イソオキサゾール((±)化合物1a−2)を得
た。
【0035】
【化6】
【0036】融点;88〜90℃.1 H-NMR(CDCl3)δ;7.45(d,J=6.5Hz,1H), 7.20(m,1H),
7.00(m,2H),5.00(br,1H), 4.20-4.50(m,3H), 3.75(m,2
H), 3.10(m,1H).13 C-NMR(CDCl3)δ;155.5, 131.3, 129.4, 121.6, 118.
5, 117.3, 72.8,65.2, 57.3, 40.7.
【0037】実施例3 実施例1で得られた(±)化合物1a−1(66g,
0.32mol)及びL−ジベンゾイル酒石酸無水物(1
10g,0.32mol)をトルエン(300ml)中室温
で1時間攪拌した。反応液に0℃でエーテル(500m
l)を加えて1時間攪拌した。生成した結晶を濾取した
後エーテルで洗浄して化合物1a−1の(+)アミド体
80g(91%)を得た。
【0038】[α]D 25:+125.1(c=2.45, CHCl3) 融点;150〜152℃. IR(ヌジョール)ν:3490, 1715cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ;8.0-8.1(m,4H), 7.35-7.62(m,7H),
7.02(br,1H),6.94(t,J=7Hz,1H), 6.74(d,J=7Hz,1H), 6.
30(t,J=7Hz,1H),6.22(d,J=2.9Hz,1H), 5.99(d,J=2.9Hz,
1H), 5.44(d,J=7.8Hz,1H),4.25(dd,J=5.0,11.0Hz,1H),
3.74(t,J=11.0Hz,1H),2.72(ddd,J=5.1,7.8,10.9Hz,1H),
1.54(s,3H), 1.45(s,3H).13 C-NMR(CDCl3)δ;167.0, 165.2, 164.8, 153.9, 133.
1, 130.7, 129.7,129.6, 128.0, 127.9, 121.2, 120.4,
116.0, 98.2, 86.0, 71.3, 70.1,63.8, 53.6, 45.9, 2
5.3, 19.2. MS m/z;528(M-H2O),396, 274, 205, 173, 137, 131, 1
05. HRMS calcd for C30H28NO9(MH+):546.1764, found 54
6.1771; 元素分析(C30H27NO9として); 理論値:C, 66.05;H, 4.99;N, 2.57. 実測値:C, 66.10;H, 4.79;N, 2.57.
【0039】得られた(+)アミド体(80g,0.1
5mol)に水(500ml)エタノール(300ml)及び
水酸化ナトリウム(30g,0.75mol)を加えて室
温下で3時間攪拌した。反応液を濃縮して(−)化合物
1a−1の結晶を27g(90%)得た。さらに母液よ
り塩化メチレン抽出して、(−)化合物1a−1の結晶
を2.5g得た。結晶を合し、塩化メチレン及びヘキサ
ンから再結晶して98%の収率で(−)化合物1a−1
を得た。
【0040】[3aR 9bS]-(-)-化合物1a-1: 融点;85〜86℃. [α]D 25−11.1(c=1.14, CHCl3). HRMS calcd for C12H15NO2:205.1103 found 205.1099
; 元素分析(C12H15NO2として); 理論値:C, 70.22;H, 7.37;N, 6.82. 実測値:C, 69.92;H, 7.31;N, 6.80.
【0041】上記(+)アミド体の結晶を得た濾液に水
(500ml)、エタノール(300ml)及び水酸化ナト
リウム(40g,1mol)を加えて室温下で3時間加水
分解して(+)化合物1a−1の結晶36g(84%e
e)を得た。これをエーテルから再結晶して(±)化合
物1a−1を6gを得、残渣を塩化メチレン及びヘキサ
ンから再結晶して(+)化合物1a−1 28g(85
%)を得た。
【0042】[3aS 9bR]-(+)-化合物1a-1: 融点;85〜86℃. [α]D 25+11.1(c=1.33, CHCl3). HRMS calcd for C12H15NO2:205.1103 found 205.1099
; 元素分析(C12H15NO2として); 理論値:C, 70.22;H, 7.37;N, 6.82. 実測値:C, 70.47;H, 7.22;N, 6.87.
【0043】実施例4 実施例2で得られた(±)化合物1a−2(132g)
に(+)−カンファースルホン酸(186g)及び熱ア
セトン1.3Lを加えて溶解した。これを冷蔵庫に保存
し、(±)化合物1a−2の(+)−カンファースルホ
ン酸塩を結晶として得た。得られた(±)化合物1a−
2の(+)−カンファースルホン酸塩(68g)を沸騰
アセトン(680ml)に溶解し、室温まで徐々に冷却し
た。第1晶として17.5g([α]D 25+60.8)の
(+)塩が得られた。母液と洗液を合わせて約400ml
に濃縮し、室温で16時間放置することにより、第2晶
として13.3g([α]D 25−11.6)の(−)塩が得
られた。同様の結晶化を繰り返し、第3晶として5.4
g([α]D 25+59.8)の(+)塩が、第4晶として
6.0([α]D 25−11.4)の(−)塩が、第5晶とし
て3.6g([α]D 25+60.3)の(+)塩が、第6晶
として3.7g([α]D 25−11.6)の(−)塩が得ら
れた。このようにして得られた(+)塩又は(−)塩そ
れぞれに1M水酸化ナトリウムを加えた後塩化メチレン
で抽出することにより(+)化合物1a−2又は(−)
化合物1a−2それぞれを得た。
【0044】[3aS 9bR]-(+)-化合物1a-2: 融点 95〜96℃. [α]D 25+62.4(c=1.11, CHCl3); IR(ヌジョール)ν:3180cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ;7.45(d,J=6.5Hz,1H), 7.20(m,1H),
7.00(m,2H),5.00(br,1H), 4.20-4.50(m,3H), 3.75(m,2
H), 3.10(m,1H).13 C-NMR(CDCl3)δ;155.5, 131.3, 129.4, 121.6, 118.
5, 117.3, 72.8, 65.2,57.3, 40.7. MS m/z;177(M+,27), 145(100), 131(38), 115(17), 91
(16), 77(14),65(13), 51(13), 39(21). HRMS calcd for C10H11NO2:177.0790, found 177.078
7; 元素分析(C10H11NO2として); 理論値:C, 67.78;H, 6.26;N, 7.90. 実測値:C, 67.70;H, 6.26;N, 7.87.
【0045】[3aR 9bS]-(-)-化合物1a-2: [α]D 25−62.4(c=1.11, CHCl3). 融点;95〜96℃. HRMS calcd for C10H11NO2:177.0790, found 177.079
1; 元素分析(C10H11NO2として); 理論値:C, 67.78;H, 6.26;N, 7.90. 実測値:C, 67.69;H, 6.27;N, 7.88.
【0046】実施例5 参考例4で得た(+)化合物1a−1(1.65g,
8.04mmol)とトリエチルアミン(1.24ml,8.
90mmol)の塩化メチレン溶液(20ml)を、0℃に冷
却し、プロピオニルクロリド(0.70ml,8.06mm
ol)を滴下した。0℃で1時間攪拌後、エーテル(40
ml)で希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で、順に洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濾過、濃縮して、粗生成物を得た。クロ
マトグラフィーで精製後、結晶化して化合物(−)−N
−プロピオニル−1a−1(1.93g,92%)を得
た。
【0047】融点;73〜74℃. [α]D−267(c=1.09, CHCl3). IR ν:1665, 1580cm-1.1 H-NMR(CDCl3);7.84(m,1H), 7.17(m,1H), 6.97(m,1H),
5.42(d,J=7.5Hz,1H), 4.27(dd,J=5.0,11.3Hz,1H),3.81
(dd,J=10.8,10.8Hz,1H), 2.40-2.70(m,3H), 1.40(s,3
H), 1.27(s,3H),1.18(t,J=7.2Hz,3H).13 C-NMR(CDCl3)δ;177.7, 132.1, 128.8, 122.0, 121.
9, 116.6, 84.3, 64.6,53.6, 46.8, 26.6, 25.4, 19.7,
8.7. HRMS(EI)calcd for C15H19NO3:261.1365, found 261.1
342; 元素分析(C15H19NO3として); 理論値:C, 68.94;H, 7.32;N, 5.36. 分析値:C, 69.08;H, 7.14;N, 5.26.
【0048】同様に(−)化合物1a−1(1.21
g,5.91mmol)、トリエチルアミン(0.99ml,
7.10mmol)、プロピオニルクロリド(0.52ml,
6.00mmol)から化合物(+)−N−プロピオニル−
1a−1(1.42g,92%)を得た。
【0049】融点;73〜74℃. [α]D+267(c=1.09, CHCl3).
【0050】同様に(+)化合物1a−2(1.08
g,6.10mmol)、トリエチルアミン(0.90ml,
6.46mmol)、プロピオニルクロリド(0.53ml,
6.10mmol)から化合物(−)−N−プロピオニル−
1a−2(1.42g,92%)を得た。
【0051】融点;76〜77℃. [α]D−293(c=1.40, CHCl3). IR(ヌジョール)ν:1660cm-11 H-NMR(CDCl3)δ;7.67(m,1H), 7.18(m,1H), 7.00(m,1
H), 6.86(m,1H),5.44(d,J=8.1Hz,1H), 4.30(dd,J=4.8,1
1.3Hz,1H), 4.00(m,2H),3.86(dd,J=9.0,11.3Hz,1H), 3.
15(m,1H), 2.40-2.60(m,2H),1.18(t,J=7.5Hz,3H).13 C-NMR(CDCl3)δ;177.5, 154.9, 131.5, 128.9, 122.
1, 121.8, 116.9, 71.4,65.3, 52.3, 40.4, 26.1, 8.6. HRMS(EI)calcd for C13H15NO3:233.1052, found 233.1
052; 元素分析(C13H15NO3として); 理論値:C, 66.94;H, 6.84;N, 6.00. 分析値:C, 66.69;H, 6.44;N, 6.02.
【0052】同様に(−)化合物1a−2(0.97
g,5.46mmol)、トリエチルアミン(1.24ml,
8.90mmol)、プロピオニルクロリド(0.48ml,
5.52mmol)から化合物(+)−N−プロピオニル−
1a−2(1.21g,95%)を得た。
【0053】融点;76〜77℃. [α]D+294(c=1.06, CHCl3).
【0054】実施例6 実施例5で得た化合物(−)−N−プロピオニル−1a
−2(62mg,0.27mmol)、臭化ベンジル(0.0
38ml,0.32mmol)のTHF溶液(1ml)に−78
℃でカリウムビストリメチルシリルアミド(KHMD
S)のトルエン溶液(0.5M,0.58ml,0.29
mmol)を滴下した。1時間反応後、塩化アンモニウム溶
液を加え、エーテルで抽出、抽出液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濾過、濃縮して、粗生成物を得た。クロ
マトグラフィーで精製後、結晶化して化合物(−)−N
−(1−ベンジルプロピオニル)−1a−2(94%)
を得た。
【0055】融点;73〜74℃. [α]D−141(c=1.22, CHCl3).1 H-NMR(CDCl3)δ;7.58(m,1H), 7.20(m,6H), 6.98(m,1
H), 6.86(m,1H),5.47(d,J=8.1Hz,1H), 4.30(dd,J=5.3,1
1.3Hz,1H), 4.05(m,2H),3.86(dd,J=7.5,11.3Hz,1H), 3.
22(m,1H), 3.13(m,1H),3.08(dd,J=5.3,13.5Hz,1H), 2.6
8(dd,J=7.5,14Hz,1H),1.10(d,J=6.3Hz,3H).13 C-NMR(CDCl3)δ;178.8, 154.9, 139.5, 131.5, 129.
2, 129.0, 128.2,126.2, 122.1, 121.7, 116.9, 71.7,
65.2, 51.9, 40.4, 40.2, 15.7. HRMS calcd for C20H21NO3:323.1521, found 323.151
8; 元素分析(C20H21NO3として); 理論値:C, 74.28;H, 6.55;N, 4.33. 分析値:C, 74.47;H, 6.41;N, 4.25.
【0056】実施例7〜11 実施例6と同様にして表1に示す化合物を製造した。
【0057】
【表1】
【0058】実施例12 実施例5で得た化合物(−)−N−プロピオニル−1a
−2(126mg,0.54mmol)のエーテル溶液(4m
l)に−78℃でKHMDSのトルエン溶液(0.5
M,1.1ml,0.55mmol)をカニュラで加えた。さ
らに、ヘキサメチルフォスフォリクトリアミド(HMP
A)(0.28ml,1.61mmol)、シクロヘキシルメ
チルトリフルオロメタンスルホネート(1mmol)のエー
テル溶液を続けて加えた。1時間反応後、塩化アンモニ
ウム溶液を加え、エーテルで抽出、抽出液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濾過、濃縮して、粗生成物を得
た。クロマトグラフィーで精製後、結晶化して化合物
(−)−N−(1−シクロヘキシルメチルプロピオニ
ル)−1a−2(93%)を得た。
【0059】融点;98〜99℃. [α]D−161(c=1.38, CHCl3).1 H-NMR(CDCl3)δ;7.64(m,1H), 7.17(m,1H), 7.00(m,1
H), 6.88(m,1H),5.50(d,J=8.4Hz,1H), 4.30(dd,J=5.0,1
1.2Hz,1H), 4.00(m,2H),3.88(dd,J=8.7,11.2Hz,1H), 3.
15(m,2H), 1.65(m,7H), 1.10-1.35(m,4H),1.10(d,J=6.9
Hz,3H), 0.85(m,2H).13 C-NMR(CDCl3)δ;179.9, 155.2, 131.7, 129.1, 122.
3, 122.1, 117.1,71.9, 65.5, 52.0, 42.2, 40.6, 35.
2, 33.7, 33.6, 33.2, 26.7, 26.2,26.1, 16.9. HRMS calcd for C20H27NO3:329.1991, found 329.199
4; 元素分析(C20H27NO3として); 理論値:C, 72.92;H, 8.26;N, 4.25. 分析値:C, 72.77;H, 8.32;N, 4.15.
【0060】実施例13 実施例5で得た化合物(−)−N−プロピオニル−1a
−1(492mg,2.11mmol)のTHF溶液(6ml)
に−78℃でKHMDSのトルエン溶液(0.5M,
5.1ml,2.55mmol)を滴下した。さらに、HMP
A(1.1ml,2.55mmol)、ヨウ化ペンチル(0.
55ml,4.21mmol)を続けて加えた。1時間反応
後、塩化アンモニウム溶液を加え、エーテルで抽出、抽
出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過、濃縮し
て、粗生成物を得た。クロマトグラフィーで精製後化合
物(−)−N−(1−ペンチルプロピオニル)−1a−
1を得た。(455mg,72%)
【0061】[α]D−165(c=1.60, CHCl3).1 H-NMR(CDCl3)δ;7.81(d,J=7.8Hz,1H), 7.15(m,1H),
6.97(m,1H),6.87(d,J=8.5Hz,1H), 5.45(d,J=7.8Hz,1H),
4.27(dd,J=4.8,11.4Hz,1H),3.82(dd,J=10.8,10.8Hz,1
H), 3.01(m,1H), 2.68(m,1H), 1.61(m,1H),1.40(m,4H),
1.26(brs,9H), 1.13(d,J=6.7Hz,3H), 0.82(t,J=7.0Hz,
3H).13 C-NMR(CDCl3)δ;180.2, 154.6, 132.0, 128.7, 122.
3, 122.0, 116.6,84.2, 64.6, 53.2, 46.9, 36.0, 35.
0, 31.7, 26.4, 25.7, 22.4, 19.7,15.6, 13.9. HRMS calcd for C20H29NO3:331.2147, found 331.215
0; 元素分析(C20H29NO3として); 理論値:C, 72.47;H, 8.82;N, 4.23. 分析値:C, 72.07;H, 8.72;N, 4.38.
【0062】参考例1 実施例6で得た化合物(−)−N−(1−ベンジルプロ
ピオニル)−1a−2(48mg,0.15mmol)とエタ
ノール(0.030ml,0.51mmol)のエーテル溶液
(3ml)に0°で、LiBH4のTHF溶液(2M,
0.24ml,0.48mmol)を加えた。さらに、室温で
12時間攪拌し2M塩酸(2ml)を加えた。エーテルで
抽出した。抽出液は、水、NaHCO3 水溶液、飽和食
塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過、
濃縮後、クロマトグラフィーにより(−)−2−ベンジ
ル−1−プロパノール(19mg,84%)を得た。
【0063】[α]D−11.0(c=1.00,ベンゼン).
【0064】参考例2 実施例6で得た化合物(−)−N−(1−ベンジルプロ
ピオニル)−1a−2(92mg,0.26mmol)のTH
F溶液(8ml)に−78℃で、ジイソブチルアルミニウ
ムヒドリドのヘキサン溶液(1M,0.30ml,0.3
0mmol)を加えた。さらに、2時間攪拌し0.5Mの酒
石酸カリウムナトリウム水溶液(3ml)を加えた。さら
に、室温で1時間攪拌した後、エーテルで抽出した。抽
出液は、水、NaHCO3 水溶液、飽和食塩水で洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過、濃縮後、クロ
マトグラフィーにより(S)−(−)−2−ベンジル−
1−プロピオンアルデヒド(36mg,92%)を得た。
【0065】[α]D−4.35(c=1.11,メタノール).
【0066】参考例3 実施例6で得た化合物(−)−N−(1−ベンジルプロ
ピオニル)−1a−2(160mg,0.50mmol)のT
HF溶液(2ml)に0℃で、メチルマグネシウムブロミ
ドのエーテル溶液(3M,0.66ml,1.98mmol)
を加えた。さらに、室温まで昇温し3時間攪拌した後、
塩化アンモニウム水溶液を加え、エーテルで抽出した。
抽出液は、水、NaHCO3 水溶液、飽和食塩水で洗
い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過、濃縮後、
クロマトグラフィーにより(S)−(+)−3−ベンジ
ル−2−プタノン(70mg,80%)を得た。
【0067】[α]D+42(c=2.09,EtOH).
【0068】
【発明の効果】本発明化合物を用いれば簡便な操作で高
収率で広範囲の光学活性アルコール、光学活性アルデヒ
ド及び光学活性ケトンが製造できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1): 【化1】 (式中、R1 は水素原子又はアルキル基を示し、R2
    水素原子又はR3CH(R4)CO-(ここでR3 は水素原子、置
    換基を有していてもよい芳香族基又は置換基を有してい
    てもよい脂肪族基を示し、R4 は水素原子又は置換基を
    有していてもよい脂肪族基を示す)で示される基を示
    す)で表されるベンゾピラノイソオキサゾリジン類。
  2. 【請求項2】 R2 が水素原子である請求項1記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 シス体である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 (+)体又は(−)体である請求項3記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 (±)−1,3a,4,9b−テトラヒ
    ドロ−シス−3H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3−c〕
    イソオキサゾールを(+)−カンファースルホン酸の塩
    として交互分割法により分割することを特徴とする
    (+)−1,3a,4,9b−テトラヒドロ−シス−3
    H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3−c〕イソオキサゾー
    ル又は(−)−1,3a,4,9b−テトラヒドロ−シ
    ス−3H−〔1〕−ベンゾピラノ〔4,3−c〕イソオ
    キサゾールの製造法。
  6. 【請求項6】 (±)−1,3a,4,9b−テトラヒ
    ドロ−3,3−ジアルキル−シス−3H−〔1〕ベンゾ
    ピラノ〔4,3−c〕イソオキサゾールにL−ジベンゾ
    イル酒石酸無水物を反応させ、得られた成績体を分別結
    晶化により光学分割した後、それぞれのエナンチオマー
    を加水分解することを特徴とする(+)−1,3a,
    4,9b−テトラヒドロ−3,3−ジアルキル−シス−
    3H−〔1〕ベンゾピラノ〔4,3−c〕イソオキサゾ
    ール又は(−)−1,3a,4,9b−テトラヒドロ−
    3,3−ジアルキル−シス−3H−〔1〕ベンゾピラノ
    〔4,3−c〕イソオキサゾールの製造法。
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