JPH0978043A - 感熱性粘着剤の保存方法および感熱性粘着シートの製造方法 - Google Patents

感熱性粘着剤の保存方法および感熱性粘着シートの製造方法

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JPH0978043A
JPH0978043A JP25075895A JP25075895A JPH0978043A JP H0978043 A JPH0978043 A JP H0978043A JP 25075895 A JP25075895 A JP 25075895A JP 25075895 A JP25075895 A JP 25075895A JP H0978043 A JPH0978043 A JP H0978043A
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cps
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rpm
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Hiroyuki Ohashi
弘幸 大橋
Yoko Ishikawa
陽子 石川
Kenji Suzuki
賢治 鈴木
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期間にわたって保存しても特定の粘着剤成分
が沈降、凝集し難い性質、所謂静置安定性に優れ、感熱
性粘着シートを安定して生産することを可能とする感熱
性粘着シートの製造方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする
感熱性粘着剤を保存するにあたり、感熱性粘着剤の25
℃におけるブルックフィールド粘度を2000〜100
000cps(6rpm )にする感熱性粘着剤の保存方法
である。また、本発明は、基材の片面に、熱可塑性樹脂
と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤を塗布し、乾
燥する感熱性粘着シートの製造方法において、感熱性粘
着剤の25℃におけるブルックフィールド粘度が200
0〜30000cps(6rpm )であることを特徴とす
る感熱性粘着シートの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが、加熱することにより粘着性が現れる感熱性粘
着シートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のガ
ラス瓶などへのラベル貼着は、基材の裏面にカゼインや
デンプン等の水溶性接着剤を設けたラベルを自動ラベラ
ー等により貼着する方法、或いは上紙、粘着剤層、剥離
シートを順次積層した構成の一般的な粘着シートのラベ
ルを自動ラベラー等を使用して貼着する方法が採られて
いる。しかし、水溶性接着剤を設けたラベルは、基材の
裏面に水溶性接着剤を塗布するとラベルがカールを生
じ、ガラス瓶へ貼着後ラベルに皺や浮きが発生しラベル
不良となり美観を損なうという問題があった。一方、一
般的な構成の粘着シートのラベルは通常剥離シートを剥
離して使用しているが、剥離された剥離シートは回収さ
れて再利用され難く、ほとんどの場合廃棄処分にされて
いる。近年では省資源や環境問題等が注目され始めてお
り、剥離シートを必要としない感熱性粘着シートが注目
されてきた。
【0003】一般的に感熱性粘着シートは、基材の片面
に感熱性粘着剤を塗布した構成であり、通常、基材の他
面に印刷などを行いラベルとして使用している。感熱性
粘着剤は、常温では非粘着性であるが、加熱装置の設け
られたラベラーやオーブン等で加熱すると活性化され粘
着性が発現する。通常、活性化温度は50℃〜150℃
であり、この温度領域で感熱性粘着剤中の固体可塑剤が
溶融し始め熱可塑性樹脂に粘着性を与えるのである。そ
して溶融した固体可塑剤はゆっくりと結晶化するため粘
着性は長時間持続されるので粘着性を有している間にガ
ラス瓶等に貼着して使用されている。
【0004】感熱性粘着シートは、加熱装置の設けられ
たラベラー等で連続してガラス瓶に貼着しても、前記の
ラベル裏面に水溶性接着剤を塗布してガラス瓶に貼着す
る方法のようなラベル不良という問題はない。また、前
記の一般的な粘着シートのように剥離シートを使用しな
いためコスト的にも安く生産できるという利点があり、
省資源、環境問題の観点からも有利である。
【0005】しかしながら、感熱性粘着シートは、巻き
取り状態や、シートを何枚か重ねた状態で保管されるこ
とが多く、この場合、常温より温度が高い条件下になっ
てしまうとブロッキングを生じるという問題がある。通
常、固体可塑剤は感熱性粘着剤塗布面に露出した状態で
存在しており、巻き取りやシートを何枚も重ねた状態で
保管する場合には、感熱性粘着剤塗布面と印刷面である
基材表面が密着することを防止する効果がある。たとえ
ば、感熱性粘着剤の固体可塑剤の平均粒子径を大きくす
ることでブロッキングを防止する方法(特開昭62−1
64777号公報)等が提案されている。
【0006】しかし、固体可塑剤の平均粒子径を大きく
すると、感熱性粘着シートを安定した品質で生産するこ
とが困難となるという新たな問題が生じた。これは、感
熱性粘着剤を長期間にわたって保存すると、特定の粘着
剤成分が沈降し、凝集を開始する。このような特定の粘
着剤成分が沈降や凝集を生じた粘着剤を基材に塗布する
と、粘着剤の組成比が変化したり、粘着剤塗布層中で特
定の粘着剤成分が偏在してしまう。また、粘着剤成分が
沈降や凝集を生じていなくても、粘着剤を基材に塗布す
る際に、同様の現象が起こることがある。その結果、感
熱性粘着剤層が均一な層とならず、接着力の低下をまね
き、目的とする品質が得られなくなる。これらの問題
は、固体可塑剤として平均粒子径2μm以上のものを採
用したことによるためと思われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間にわ
たって保存しても特定の粘着剤成分が沈降、凝集し難い
性質、所謂静置安定性に優れ、感熱性粘着シートを安定
して生産することを可能とする感熱性粘着シートの製造
方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、感熱性粘
着剤について鋭意研究を行った結果、感熱性粘着剤の粘
度を特定の範囲に調節することで、長期間にわたる保存
の際や感熱性粘着剤を基材に塗布する際に、特定の粘着
剤成分が沈降、凝集、或いは偏在化することを防ぎ、し
かも、容易に感熱性粘着剤を基材に塗布することが可能
となることを見い出した。
【0009】本発明は、熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主
成分とする感熱性粘着剤を保存するにあたり、感熱性粘
着剤の25℃におけるブルックフィールド粘度を200
0〜100000cps(6rpm )にする感熱性粘着剤
の保存方法である。
【0010】また、本発明は、基材の片面に、熱可塑性
樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤を塗布
し、乾燥する感熱性粘着シートの製造方法において、感
熱性粘着剤の25℃におけるブルックフィールド粘度が
2000〜30000cps(6rpm )であることを特
徴とする感熱性粘着シートの製造方法である。好ましく
は、感熱性粘着剤の25℃におけるブルックフィールド
粘度が3000〜15000cps(6rpm )である感
熱性粘着シートの製造方法である。
【0011】更に、基材の片面に、熱可塑性樹脂と固体
可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤を塗布し、乾燥する
感熱性粘着シートの製造方法において、感熱性粘着剤の
25℃におけるブルックフィールド粘度が15000〜
100000cps(6rpm)であるものを用い、固体
可塑剤の融点以下の領域で、且つ、ブルックフィールド
粘度が3000〜15000cps(6rpm )となる温
度まで加熱し、塗布することを特徴とする感熱性粘着シ
ートの製造方法である。好ましくは、該加熱が50℃以
下の領域で行う感熱性粘着シートの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】第一の発明は、感熱性粘着剤を保
存するにあたり、25℃におけるブルックフィールド粘
度を6rpmの条件で2000〜100000cpsの
範囲に調製することが特徴である。因みに、2000c
ps未満となると、固体可塑剤が沈降し、また凝集を開
始し、安定した粘着剤組成比の粘着剤組成物とならず、
基材に塗布して得られた感熱性粘着シートは接着力が不
十分といった品質の悪いものとなる。一方、粘度が10
0000cpsを越えるような高粘度にすると、感熱性
粘着剤組成物の調製や取り扱いが困難になるばかりか、
粘度を高めるための材料、所謂増粘剤を多量に添加する
必要があるため、粘着剤の有する接着適正が悪化(接着
力の低下)することになる。本発明は、感熱性粘着剤を
保存するにあたり、上記のような粘度領域に調製するこ
とにより、均質な感熱性粘着シートが得られるものであ
る。
【0013】第二の発明は、基材の片面に、熱可塑性樹
脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤を塗布し、
乾燥する感熱性粘着シートの製造方法において、感熱性
粘着剤の25℃におけるブルックフィールド粘度が、6
rpmの条件で2000〜30000cpsであること
を特徴とする感熱性粘着シートの製造方法である。因み
に、2000cps未満となると、前記のように接着力
が不十分といった品質の悪い感熱性粘着シートになって
しまう。また、3000cps未満でも、固体可塑剤が
沈降する傾向があるので、2000cps以上、好まし
くは3000cps以上の粘度に感熱性粘着剤組成物を
調製するとよい。一方、30000cpsを越えるよう
な粘度の場合、安定した粘着剤組成比の粘着剤組成物で
あるが、高粘度のため基材への塗布が困難となり、得ら
れた感熱性粘着シートは均質なものが得られず品質の悪
いものとなる。なお、15000cpsを越えると、塗
布が困難になる傾向があるので、塗布する際に、感熱性
粘着剤組成物を30000cps以下、好ましくは15
000cps以下の粘度範囲まで希釈などして調製する
とよい。
【0014】第三の発明は、25℃におけるブルックフ
ィールド粘度が6rpmの条件で15000〜1000
00cpsの感熱性粘着剤組成物を用い、固体可塑剤の
融点以下の領域で、且つ、ブルックフィールド粘度が6
rpmで3000〜15000cpsとなる温度まで加
熱し、該粘度範囲を満足する状態で塗布し、乾燥するこ
とが特徴である。第二の発明では、15000〜300
00cps(25℃,6rpm)の粘度領域を塗布する
と、品質の優れる感熱性粘着シートが得られるものであ
るが、この粘度では、基材への塗布が若干困難である。
また30000cps(25℃,6rpm)を越えると
高粘度であり塗工ができず、感熱性粘着シートを得るこ
とができないものであったが、第三の発明では、かかる
粘度領域のものであっても、固体可塑剤の融点以下の領
域で、好ましくは50℃以下の温度領域で、且つ、ブル
ックフィールド粘度が6rpmで3000〜15000
cpsとなる温度まで加熱処理し、3000〜1500
0cpsの粘度状態で塗布し・乾燥するものである。
【0015】加熱の温度範囲を固体可塑剤の融点以下の
領域に規定したのは、感熱性粘着剤の温度を固体可塑剤
の融点より高い温度にすると、固体可塑剤が溶融し感熱
性粘着剤層が粘着性を有するようになるからである。ま
た、感熱性粘着剤を長時間にわたって加熱し続けると、
基材に塗布する前に乾燥し、その一部が固形の異物とな
って感熱性粘着剤中に混入することがあり、そのために
均一な塗布面を得にくいことがあるため、50℃以下の
領域で加熱することが特に好ましい。なお、25℃にお
けるブルックフィールド粘度が6rpmで100000
cpsを越えると、前記したように、高粘度のため感熱
性粘着剤組成物が扱い難くなるほか、粘度を高めるため
の成分、所謂増粘剤を多量に使用する必要があるため、
接着力が低下してしまう。
【0016】感熱性粘着剤の粘度を調節する方法として
は、粘度を高める材料(増粘剤)を添加すればよく、例
えば、バイデライト、ヘクトライト、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、サポナイト、炭酸マグネシウム、酸
化珪素、マイカ、アルミナ等の無機顔料、カルボキシメ
チルセルロール、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース等の繊維素誘導体、カゼイン、カゼイン酸ソ
ーダ、カゼイン酸アンモニウム等のタンパク質、ポリウ
レタン系ポリマー、アルギル酸系ポリマー、ポリアクリ
ル酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルエーテルマレイン酸、ポリビニル
ベンジルエーテル共重合体等のポリビニル系ポリマー、
プルロニックポリエーテル、ポリエーテルポリカルボン
酸、ポリエーテルジアルキルエステル、ポリエーテルジ
アルキルエーテル、ポリエーテルウレタン変性物、ポリ
エーテルエポキシ変性物等のポリエーテル系ポリマーな
どが使用される。中でも、ヘクトライト、ベントナイ
ト、カルボキシメチルセルロール、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ポリウレタン系ポリマー、ポリアクリル酸系
ポリマー、ポリエーテルポリカルボン酸、ポリビニルエ
ーテルマレイン酸、ポリエーテルウレタン変性物が増粘
効果が高く、接着機能の低下が小さいため好ましい。こ
れらの材料を、単独或いは併用して、特定の粘度を有す
るように調製すればよい。増粘剤の種類によっては、あ
まり多く添加すると接着機能が低下する場合もあるの
で、感熱性粘着剤の機能の低下をきたさないように、過
剰な添加はできるだけ避けるべきである。増粘剤の配合
比は使用する増粘剤の種類によって大きく異なるため限
定することはできないが、熱可塑性樹脂100固体重量
部に対して増粘剤0.05〜50固体重量部程度であ
る。
【0017】本発明の感熱性粘着剤に使用される熱可塑
性樹脂の種類としては、酢酸ビニル−エチレン−スチレ
ン共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニ
ル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−アク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられ
る。これらの熱可塑性樹脂は単独又は複数併用して用い
られる。
【0018】また、熱可塑性樹脂のガラス転移温度につ
いては−35℃〜70℃の範囲であり、より好ましくは
−10℃〜60℃である。熱可塑性樹脂のガラス転移温
度が−35℃未満であると常温でも粘着性を有してしま
い耐ブロッキング性に劣るという問題がある。また70
℃を越えると感熱性粘着剤として基材に塗布したとき、
感熱性粘着剤塗布面の表面強度が弱くなりラベルとして
使用するときに印刷適性が劣るという問題がある。
【0019】本発明の感熱性粘着剤に使用される固体可
塑剤の種類としては、フタル酸ジヘキシル(融点65
℃)、フタル酸ジシクロヘキシル(融点63〜65
℃)、フタル酸ジヒドロアビエチル(融点65℃)、イ
ソフタル酸ジメチル(融点66〜67℃)、N−シクロ
ヘキシル−p−トルエンスルホンアミド(融点86
℃)、安息香酸スクロース(融点98℃)、二安息香酸
エチレングリコール(融点70℃)、三安息香酸トリメ
チロールエタン(融点73℃)、四安息香酸ペンタエリ
トリット(融点95℃)、八酢酸スクロース(融点89
℃)、クエン酸トリシクロヘキシル(融点57℃)等融
点が50〜100℃のものを使用することが好ましい。
融点が50℃未満であると耐ブロッキング性に劣り、1
00℃を越えると加熱活性化されにくいという問題があ
る。固体可塑剤は、加熱活性化時に融点以上で融解し熱
可塑性樹脂を可塑化するため、感熱性粘着剤として粘着
性を与えるが、粘着性の持続時間は固体可塑剤によって
異なる。粘着性を有している時間を長くする場合にはフ
タル酸ジシクロヘキシルを使用することが好ましい。ま
た、固体可塑剤は単独で使用しても良いし、複数を併用
しても良い。
【0020】また、固体可塑剤の平均粒子径は2〜10
μmが好ましい。因みに平均粒子径が2μm未満である
と耐ブロッキング性が劣り、10μmを越えると加熱活
性化してラベルとして使用するとき固体可塑剤が溶融す
るのに時間がかかり感熱性粘着剤として粘着性が現れに
くいという問題がある。
【0021】固体可塑剤を上記した平均粒子径にする方
法としては、上記した固体可塑剤と分散剤と水を混合し
てボールミル、サンドミル等により適宜粉砕処理され
る。分散剤としては、例えば、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アク
リル酸誘導体、スルホン酸誘導体、無水マレイン酸誘導
体、ゼラチン等の各種水溶性高分子やアニオン性界面活
性剤、ノニオン性界面活性剤等の各種界面活性剤が使用
できる。固体可塑剤と分散剤との混合比は固体可塑剤1
00固体重量部に対して分散剤0.5〜10固体重量部
が好ましい。より好ましくは1〜5固体重量部である。
分散剤が0.5固体重量部未満の場合は水に対する固体
可塑剤の分散が不十分であり微細化された一次粒子が再
凝集を起こしてしまう。また、10固体重量部を越える
と接着性能を低下させるという問題がある。
【0022】感熱性粘着剤として、熱可塑性樹脂、固体
可塑剤の他に、更にロジン系粘着付与剤、フェノール樹
脂系粘着付与剤、テルペン樹脂系粘着付与剤、キシレン
系粘着付与剤、石油樹脂系粘着付与剤等の粘着付与剤を
含有せしめて接着機能を調整してもよい。
【0023】感熱性粘着剤における熱可塑性樹脂及び固
体可塑剤の配合比は、熱可塑性樹脂100固体重量部に
対して50〜400固体重量部である。因みに、固体可
塑剤が50固体重量部未満であると、感熱性粘着剤とし
ての粘着性が現れにくく接着機能が劣るという問題があ
る。固体可塑剤が400固体重量部を越えての使用は感
熱性粘着剤として粘着性の持続時間が短くなるという問
題がある。また、粘着付与剤を含有せしめる場合は熱可
塑性樹脂100固体重量部に対して、粘着付与剤を10
〜150固体重量部配合することが好ましい。粘着付与
剤が10固体重量部未満の場合は接着機能を高める効果
に乏しく、150固体重量部を越えると耐ブロッキング
性に劣るという問題がある。
【0024】感熱性粘着剤の塗布量については、乾燥重
量で5〜50g/m2 が好ましい。より好ましくは10
〜30g/m2 である。因みに塗布量が5g/m2 未満
であると、ラベルとして使用する際十分な接着機能が得
られずラベルとして使用できないという問題がある。一
方、50g/m2 を越えることは感熱性粘着剤を加熱活
性化させるのに時間がかかり、また、接着機能が飽和し
経済性に乏しい。
【0025】感熱性粘着剤を基材上に塗布する方法とし
ては、ハケ塗り、スプレー塗布、スクリーン印刷、グラ
ビア印刷、オフセット印刷、活版印刷、メイヤーバーコ
ーター、キスロールコーター、リップコーター、ダイレ
クトロールコーター、オフセットロールコーター、グラ
ビアロールコーター、リバースロールコーター、ロッド
コーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター等
の各種塗布装置によって行われる。乾燥は塗布を行う上
記の装置に組み合わせた従来の方法で行うことができ
る。
【0026】なお、乾燥の際は、使用する固体可塑剤の
融点より低い温度で行わなければならない。固体可塑剤
の融点より高い温度で乾燥すると、乾燥中に固体可塑剤
が溶融し感熱性粘着剤層が粘着性を有するようになるか
らである。なお以上の理由から一般的に乾燥温度は、5
0℃以下であることが好ましい。
【0027】本発明の感熱性粘着剤を塗布する基材の材
質としては、紙類、合成紙、フィルム類、金属フォイル
類、不織布、織布等、さらにこれらを適宜積層したシー
トが挙げられる。勿論これらの基材の表面に、感熱記録
層、感圧記録層、熱転写受像層、インクジェット記録
層、顔料塗被層等の各種層が設けられていても構わな
い。一方、感熱性粘着剤が塗布される面には、強度を補
強したり、感熱性粘着剤が基材の中へ浸透し粘着機能が
低下するのを防ぐためのバリアー層を設けてもよい。ラ
ベルとして使用する場合は、印刷適性等が必要とされ
る。特に、清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のような液体の
入ったガラス瓶に貼着するラベルとして使用する場合
は、耐水性に優れた基材を使用する事が好ましい。ま
た、感熱性粘着剤層にインキ等を添加して感熱性粘着剤
に着色したり、熱膨張性微球体を含有させて接着機能を
調整してもよい。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、もちろんこれらに限定するものではない。
なお、実施例における「重量部」は特に指定しない限り
「固体重量部」のことを示す。
【0029】〔固体可塑剤の調製〕 固体可塑剤(1)の調製 フタル酸ジシクロヘキシル(融点64.7℃ 大阪有機
化学工業株式会社製)100重量部、分散剤としてノニ
オン性界面活性剤(商品名:ノイゲンEA−120 第
一工業製薬株式会社製)2.4重量部と水を均一に混合
して濃度を62%としボールミルを用いて平均粒子径
5.5μmになるまで粉砕した。
【0030】固体可塑剤(2)の調製 N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド(融
点86℃ Lancaster社製)100重量部、分
散剤としてノニオン性界面活性剤(商品名:ノイゲンE
A−120 第一工業製薬株式会社製)2.4重量部と
水を均一に混合して濃度を62%としボールミルを用い
て平均粒子径1.5μmになるまで粉砕した。
【0031】実施例1 〔感熱性粘着剤の調製〕熱可塑性樹脂としてガラス転移
温度が20℃のエチレン−塩化ビニル共重合体(商品
名:スミエリート 1210,住友化学工業株式会社)
100重量部に対し固体可塑剤(1)250重量部と増
粘剤としてカルボキシメチルセルロース0.2重量部よ
りなる固形分濃度50%の感熱性粘着剤を調製した。こ
の感熱性粘着剤の25℃における6rpmでのブルック
フィールド粘度は3200cpsであった 〔感熱性粘着シートの作成〕米坪84.9g/m2 の両
面アート紙(商品名:S金両<73>,新王子製紙株式
会社製)の片面にリバースロールコーターを用いて、上
記で得られた感熱性粘着剤を乾燥重量で21g/m2
なるように塗布、乾燥し感熱性粘着シートを得た。
【0032】実施例2 実施例1の感熱性粘着剤の調製において、カルボキシメ
チルセルロースを0.5重量部添加した以外は、実施例
1と同様にして感熱性粘着シートを得た。なお、感熱性
粘着剤の25℃における6rpmでのブルックフィール
ド粘度は11000cpsであった。
【0033】実施例3 実施例1の感熱性粘着剤の調製において、増粘剤として
炭酸マグネシウムを20重量部添加した以外は、実施例
1と同様にして感熱性粘着シートを得た。なお、感熱性
粘着剤の25℃における6rpmでのブルックフィール
ド粘度は4800cpsであった。
【0034】実施例4 実施例1の感熱性粘着剤の調製において、増粘剤として
ポリエーテルポリカルボン酸を2重量部添加した以外
は、実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得た。な
お、感熱性粘着剤の25℃における6rpmでのブルッ
クフィールド粘度は2200cpsであった。
【0035】実施例5 実施例1の感熱性粘着剤の調製において、増粘剤として
ウレタン変性ポリエーテルを4重量部添加した以外は、
実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得た。なお、
感熱性粘着剤の25℃における6rpmでのブルックフ
ィールド粘度は24000cpsであった。
【0036】実施例6 実施例5の感熱性粘着剤の調製において、感熱性粘着剤
に、更にロジン系粘着付与剤(商品名:スーパーエステ
ルE−710,荒川化学工業株式会社製)50重量部を
添加して固形分濃度45%の感熱性粘着剤を得た以外は
実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得た。なお、
感熱性粘着剤の25℃における6rpmでのブルックフ
ィールド粘度は3700cpsであった。
【0037】実施例7 〔感熱性粘着剤の調製〕熱可塑性樹脂としてガラス転移
温度が9℃のSBR(商品名:P4626,住友ダウ株
式会社)100重量部に対し固体可塑剤(2)150重
量部と増粘剤としてカルボキシメチルセルロース0.2
重量部よりなる固形分濃度45%の感熱性粘着剤を調製
した。この感熱性粘着剤の25℃における6rpmでの
ブルックフィールド粘度は6100cpsであった。 〔感熱性粘着シートの作成〕上記感熱性粘着剤を用いた
以外は実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0038】実施例8 〔感熱性粘着剤の調製〕実施例1において、増粘剤とし
てポリエーテルポリカルボン酸を5重量部添加した以外
は、実施例1と同様にして感熱性粘着剤を得た。この感
熱性粘着剤の25℃における6rpmでのブルックフィ
ールド粘度は33000cpsであった。 〔感熱性粘着シートの作成〕この感熱性粘着剤を、50
℃に加熱した状態で、米坪84.9g/m2 の両面アー
ト紙(商品名:S金両<73>)の片面にリバースロー
ルコーターを用いて、乾燥重量21g/m2 となるよう
に塗布、乾燥し感熱性粘着シートを得た。なお、50℃
における6rpmでのブルックフィールド粘度は140
00cpsであった。
【0039】実施例9 〔感熱性粘着シートの作成〕実施例8で調製した感熱性
粘着剤を、固形分濃度が45%となるように希釈して塗
布した以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着シート
を得た。なお、45%に希釈した際の25℃における6
rpmでのブルックフィールド粘度は11000cps
であった。
【0040】比較例1 実施例1において、カルボキシメチルセルロースを0.
1重量部添加した以外は、実施例1と同様にして感熱性
粘着剤を調製した。この感熱性粘着剤の25℃における
6rpmでのブルックフィールド粘度は1300cps
であった。
【0041】比較例2 実施例1において、カルボキシメチルセルロースを添加
しなかった以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着剤
を調製した。この感熱性粘着剤の25℃における6rp
mでのブルックフィールド粘度は60cpsであった。
【0042】比較例3 実施例7において、カルボキシメチルセルロースを添加
しなかった以外は、実施例7と同様にして感熱性粘着剤
を調製した。この感熱性粘着剤の25℃における6rp
mでのブルックフィールド粘度は90cpsであった。
【0043】比較例4 実施例1において、カルボキシメチルセルロースを1重
量部添加した以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着
剤を調製した。この感熱性粘着剤の25℃における6r
pmでのブルックフィールド粘度は38000cpsで
あった。この感熱性粘着剤を実施例8と同様に50℃に
加熱して塗布を行った。なお、50℃における6rpm
でのブルックフィールド粘度は20000cpsであっ
た。
【0044】比較例5 実施例1において、カルボキシメチルセルロースを3重
量部添加した以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着
剤を調製した。この感熱性粘着剤の25℃における6r
pmでのブルックフィールド粘度は100000cps
以上(測定不能)であった。この感熱性粘着剤を実施例
8と同様に50℃に加熱して塗布を行った。なお、50
℃における6rpmでのブルックフィールド粘度は92
000cpsであった。
【0045】「評価」各実施例、比較例で調製した感熱
性粘着剤の静置安定性、感熱性粘着シートの生産適性、
及び、得られた感熱性粘着シートについて接着機能、耐
ブロッキング性を評価し、その結果を表1に示した。
【0046】〔静置安定性〕感熱性粘着剤を高さが50
cmの透明な容器に入れ、25℃で24時間静置し、粘着
剤成分の沈降状況を目視評価した。 ◎:粘着剤成分の沈降がほとんど見られない。 ○:粘着剤成分の沈降が見られるが、実用上問題がな
い。 △:粘着剤成分が沈降し、実用上問題がある。 ×:粘着剤成分の沈降がひどく、使用できない。
【0047】〔生産適性〕前記した方法で感熱性粘着剤
を両面アート紙に塗布する際に、塗布量の制御しやすさ
と塗布面の均一性を評価した。 ◎:塗布量を制御しやすく、均一な塗布面が簡単に得ら
れる。 ○:塗布量を制御しにくいか、又は、均一な塗布面が得
難い。 ×:塗布量の制御が困難で、均一な塗布面を得ることが
できない。
【0048】〔接着機能〕感熱性粘着シートを120℃
に加熱したオーブンで15秒間加熱活性化し、加熱活性
化3分後、ガラス板に貼着した。2時間後、180℃の
角度で0.3m/minのスピードで接着力を測定し、
下記の基準で判断した。 ◎:接着力が800g/25mm以上であり、接着力に
優れる。 ○:接着力が400g/25mm以上であり、実用上問
題がない。 ×:接着力が400g/25mm未満であり、手で簡単
に剥離できるため実用上問題がある。
【0049】〔耐ブロッキング性〕感熱性粘着シートを
巻き取りの状態で、45℃の条件下で7日間処理し、ブ
ロッキングの発生状況を評価した。 ○:ほとんどブロッキングせず、非常に優れている。 △:少しブロッキングするが、実用上問題がない。 ×:ブロッキングし、実用上問題がある。
【0050】〔総合評価〕感熱性粘着剤について静置安
定性、感熱性粘着シートの生産適性、及び、感熱性粘着
シートについて接着機能、耐ブロッキング性を評価した
結果より、品質の優れるものを◎、実用上問題のないも
のを○、実用上やや問題があるものを△、実用上問題の
あるものを×として総合評価を行った。これらの結果を
表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1に示すように、25℃におけるブルッ
クフィールド粘度が2000〜100000cps(6
rpm )を満たす感熱性粘着剤は、いずれも静置安定性に
優れている。また、実施例1〜7が示すように25℃に
おけるブルックフィールド粘度が2000〜30000
cps(6rpm )である感熱性粘着剤を用いて塗布する
製造方法、実施例8のように感熱性粘着剤の25℃にお
けるブルックフィールド粘度が6rpmで15000〜
100000cpsのものを用い、固体可塑剤の融点以
下の領域で、且つ、ブルックフィールド粘度が6rpm
で3000〜15000cpsとなる温度まで加熱し、
該粘度範囲を満足する状態で塗布する感熱性粘着シート
の製造方法共に、生産適正に優れ、得られた感熱性粘着
シートは接着機能及び耐ブロッキング性ともに優れたも
のである。
【0053】
【発明の効果】このように、本発明は、静置安定性に優
れ、接着機能や耐ブロッキング性に優れた感熱性粘着性
シートを安定して生産することができる感熱性粘着剤の
保存本法及び製造方法であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 201/00 JAU C09J 201/00 JAU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする
    感熱性粘着剤を保存するにあたり、感熱性粘着剤の25
    ℃におけるブルックフィールド粘度を2000〜100
    000cps(6rpm )にすることを特徴とする感熱性
    粘着剤の保存方法。
  2. 【請求項2】固体可塑剤の平均粒子径が2〜10μmで
    ある請求項1記載の感熱性粘着剤の保存方法。
  3. 【請求項3】基材の片面に、熱可塑性樹脂と固体可塑剤
    を主成分とする感熱性粘着剤を塗布し、乾燥する感熱性
    粘着シートの製造方法において、感熱性粘着剤の25℃
    におけるブルックフィールド粘度が2000〜3000
    0cps(6rpm )であることを特徴とする感熱性粘着
    シートの製造方法。
  4. 【請求項4】感熱性粘着剤の25℃におけるブルックフ
    ィールド粘度が3000〜15000cps(6rpm )
    である請求項3記載の感熱性粘着シートの製造方法。
  5. 【請求項5】基材の片面に、熱可塑性樹脂と固体可塑剤
    を主成分とする感熱性粘着剤を塗布し、乾燥する感熱性
    粘着シートの製造方法において、感熱性粘着剤の25℃
    におけるブルックフィールド粘度が15000〜100
    000cps(6rpm )のものを用い、固体可塑剤の融
    点以下の領域で、且つ、ブルックフィールド粘度が30
    00〜15000cps(6rpm )となる温度まで加熱
    し、塗布することを特徴とする感熱性粘着シートの製造
    方法。
  6. 【請求項6】加熱が50℃以下の領域で行う請求項5記
    載の感熱性粘着シートの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000052110A1 (en) * 1999-02-26 2000-09-08 Nagoya Oilchemical Co., Ltd. Dispersion of hot-melt adhesive particles, heat-bondable sheet, interior material, thermoformable textile sheet, and carpet
JP2006348058A (ja) * 2005-05-19 2006-12-28 Nippon Carbide Ind Co Inc 水性感圧接着剤組成物及びそれを用いる感圧接着シートの製造方法
CN115135739A (zh) * 2020-02-19 2022-09-30 日东电工株式会社 热熔型粘合剂组合物和粘合片

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US12540257B2 (en) 2020-02-19 2026-02-03 Nitto Denko Corporation Hot-melt pressure-sensitive adhesive composition and hot-melt pressure-sensitive adhesive sheet

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