JPH10273640A - 感熱性粘着剤及び感熱性粘着シート - Google Patents

感熱性粘着剤及び感熱性粘着シート

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JPH10273640A
JPH10273640A JP9077890A JP7789097A JPH10273640A JP H10273640 A JPH10273640 A JP H10273640A JP 9077890 A JP9077890 A JP 9077890A JP 7789097 A JP7789097 A JP 7789097A JP H10273640 A JPH10273640 A JP H10273640A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
heat
thermoplastic resin
styrene
copolymer
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Application number
JP9077890A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ohashi
弘幸 大橋
Kenji Suzuki
賢治 鈴木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な接着力を有し、耐ブロッキング性が良
好で、ダスティングがなく、印刷適性に優れた感熱性粘
着剤、及び感熱性粘着シートを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とす
る感熱性粘着剤において、前記熱可塑性樹脂が、ガラス
転移温度60〜150℃の熱可塑性樹脂Mと、ガラス転
移温度−30〜30℃の熱可塑性樹脂Nを含有し、前記
熱可塑性樹脂MとNの固形分重量比が55/45〜98
/2である感熱性粘着剤、及びこれを用いた感熱性粘着
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが、加熱することにより粘着性が現れる感熱性粘
着剤、及び感熱性粘着剤を基材の表面に塗布し、乾燥し
て得た感熱性粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のガ
ラス瓶などへのラベル貼着は、基材の裏面にカゼインや
デンプン等の水溶性接着剤を設けたラベルを自動ラベラ
ー等により貼着する方法、或いは上紙、粘着剤層、剥離
シートを順次積層した構成の一般的な粘着シートのラベ
ルを自動ラベラー等を使用して貼着する方法が採られて
いる。しかし、水溶性接着剤を設けたラベルは、基材の
裏面に水溶性接着剤を塗布するとラベルがカールを生
じ、ガラス瓶へ貼着後ラベルに皺や浮きが発生しラベル
不良となり美観を損なうという問題があった。一方、一
般的な構成の粘着シートのラベルは通常剥離シートを剥
離して使用しているが、剥離された剥離シートは回収さ
れて再利用され難く、殆どの場合廃棄処分にされてい
る。近年では省資源や環境問題等が注目され始めてお
り、剥離シートを必要としない感熱性粘着シートが注目
されてきた。
【0003】一般的に感熱性粘着シートは、基材の表面
に感熱性粘着剤を塗布した構成であり、通常、基材の他
面に印刷などを行いラベルとして使用している。感熱性
粘着剤は、常温では非粘着性であるが、加熱装置の設け
られたラベラーやオーブン等で加熱すると活性化され粘
着性が発現する。通常、粘着活性化温度は50〜150
℃であり、この温度領域で感熱性粘着剤中の固体可塑剤
が溶融し始め熱可塑性樹脂に粘着性を与えるのである。
そして溶融した固体可塑剤はゆっくりと結晶化するため
粘着性は長時間持続されるので粘着性を有している間に
ガラス瓶等に貼着して使用されている。
【0004】感熱性粘着シートは、加熱装置の設けられ
たラベラー等で連続してガラス瓶に貼着しても、前記の
ラベル裏面に水溶性接着剤を塗布してガラス瓶に貼着す
る方法のようなラベル不良という問題はない。また、前
記の一般的な粘着シートのように剥離シートを使用しな
いためコスト的にも安く生産できるという利点があり、
省資源、環境問題の観点からも有利である。
【0005】しかしながら、感熱性粘着シートは、巻き
取り状態や、シートを何枚か重ねた状態で保管されるこ
とが多く、従来一般の感熱性粘着シートでは、環境温度
が常温より高くなるとブロッキングを生じるという問題
がある。この問題を解決するために、例えば、熱可塑性
樹脂のガラス転移温度を高くする方法があるが、ガラス
転移温度が高過ぎると感熱性粘着剤層の強度が低下し、
印刷、カッティング等の工程でダスティングが発生して
しまう。感熱性粘着剤を塗布し、乾燥する温度を熱可塑
性樹脂のガラス転移温度以上にすればダスティングは防
止できるが、乾燥温度は固体可塑剤の融点未満とする必
要があるため、一般には熱可塑性樹脂のガラス転移温度
は50℃程度が上限とされている。
【0006】また、無機顔料や有機顔料等の粘着性を有
しない微粒子を添加、混合する方法(特開平2−282
050号公報、特開平6−179855号公報、特開平
6−179856号公報)等が提案されているが、通常
の顔料を単純に添加するだけでは耐ブロッキング性が不
十分であり、接着力やダスティングが悪化する傾向にあ
る。また、固体可塑剤を微粒子で保護すると、感熱性粘
着剤を固体可塑剤の融点よりも20℃以上高い温度にな
らないような、比較的弱い加熱条件で加熱して活性化さ
せる場合、固体可塑剤の溶融、拡散に時間がかかり、感
熱性粘着剤として粘着性が現れ難い、また感熱性粘着シ
ートの接着性能が低下する等の問題があり、実用上不十
分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、十分な接着
力を有し、耐ブロッキング性が良好で、ダスティングが
なく、印刷適性に優れた感熱性粘着剤に関するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱性粘着剤
は、熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘
着剤において、前記熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度6
0〜150℃の熱可塑性樹脂Mと、ガラス転移温度−3
0〜30℃の熱可塑性樹脂Nを含有し、前記熱可塑性樹
脂MとNの固形分重量比が55/45〜98/2である
ことを特徴とするものである。本発明の感熱性粘着剤に
おいては、前記熱可塑性樹脂M及びNが、各々、アクリ
ル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、酢
酸ビニル重合体、スチレン重合体、(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢
酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−エチレン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、及びアクリロニトリル−ブタジエン共重合体から選
ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。また、本発
明の感熱性粘着剤においては、前記固体可塑剤の融点が
50〜100℃であるのが好ましい。さらに、本発明の
感熱性粘着シートは、基材の表面に、前記の感熱性粘着
剤を主成分とする粘着剤層を形成してなるのが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者等は感熱性粘着剤につい
て鋭意検討した結果、十分に高いガラス転移温度を有す
る熱可塑性樹脂と、比較的低いガラス転移温度を有する
熱可塑性樹脂を特定の割合で併用することにより、耐ブ
ロッキング性とダスティングを両立させることが可能と
なることを見出した。従来、感熱性粘着シートを常温付
近で保存し、使用されている固体可塑剤の溶融開始温度
よりも低い温度であっても、通常の感熱性粘着シートに
おいて、ブロッキング現象が生じるのは、感熱性粘着剤
中の熱可塑性樹脂が熱と圧力によって可塑化されるため
と考えられる。
【0010】本発明では、ガラス転移温度が60〜15
0℃の熱可塑性樹脂Mと、ガラス転移温度が−30〜3
0℃の熱可塑性樹脂Nとを併用することにより、感熱性
粘着シートの接着力やダスティングを悪化させずに耐ブ
ロッキング性を著しく向上させることが可能となるが、
この理由については、以下のように考えられる。すなわ
ち、ガラス転移温度が十分に高い熱可塑性樹脂M自体が
ブロッキング防止剤として作用するために耐ブロッキン
グ性が著しく向上する。また、ガラス転移温度が比較的
低い熱可塑性樹脂Nを結合剤として使用することでダス
ティングの悪化を防止することができる。
【0011】本発明に使用される熱可塑性樹脂Mのガラ
ス転移温度は60〜150℃であり、好ましくは70〜
100℃である。60℃未満では、耐ブロッキング性が
不十分となる。一方、150℃を越えると固体可塑剤が
存在しても可塑化され難くなり、接着力が低下する傾向
がある。また、熱可塑性樹脂Nのガラス転移温度は−3
0〜30℃であり、好ましくは0〜30℃である。ガラ
ス転移温度が−30℃未満では耐ブロッキング性に劣
り、30℃を越えるとダスティングが悪化するため、本
発明には使用できない。
【0012】熱可塑性樹脂Mと熱可塑性樹脂Nの固形分
重量比(M/N)は、55/45〜98/2であること
が必要であり、好ましくは55/45〜95/5であ
り、より好ましくは70/30〜90/10である。重
量比(M/N)が98/2より大きいと、粘着シートは
ダスティングを発生し易くなり、実用に適さない。ま
た、固形分重量比(M/N)が55/45より小さい場
合には、粘着シートを巻き取りの状態や、何枚か重ねて
放置した際にブロッキング現象を生じる傾向がある。ま
た、感熱性粘着シートとして所望の品質を得るために、
本発明で特定する以外の一般に公知の熱可塑性樹脂を適
宜併用することも勿論可能である。熱可塑性樹脂MとN
の合計量は全熱可塑性樹脂の80〜100重量%が好ま
しく、80%重量未満の場合には、熱可塑性樹脂本来の
効果が十分に得られない場合がある。
【0013】本発明に使用される熱可塑性樹脂Mのゲル
含有率は、5〜40%の範囲が好ましい。因みに、ゲル
含有率が40%を越えると固体可塑剤の溶融によって可
塑化されにくくなり、接着力が低下する傾向があり、一
方、ゲル含有率が5%未満の熱可塑性樹脂を用いた場合
は、耐ブロッキング性が低下したり、必要な接着機能が
得られない場合がある。また、特に限定するものではな
いが、熱可塑性樹脂Nのゲル含有率は、10〜90%程
度のものが好ましく使用される。
【0014】なお、本発明のゲル含有率とは、熱可塑性
樹脂中の有機溶剤不溶分の割合であり、樹脂固形分全体
における残存モノマー、オリゴマー及び比較的重合度の
低い樹脂成分を除いた不溶性の高分子成分が占める割合
を表す。即ち、ゲル含有率測定用試料としては、テフロ
ンシート上で50℃、24時間乾燥させた厚さ0.3〜
0.5mmの熱可塑性樹脂皮膜(3cm角)を使用し、
これをトルエンに24時間浸漬後、105℃で3時間乾
燥させて溶剤を完全に揮発させる。試料のトルエン浸漬
前後における重量変化を測定し、次の式によってゲル含
有率を算出する。 ゲル含有率(%)=〔浸漬後の重量(g)/浸漬前の重
量(g)〕×100
【0015】本発明に使用される熱可塑性樹脂として
は、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、メチルメタクリレート及びブチルメタクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリロニトリル、エチレン、塩化ビニル等の単独
重合体又はこれらの共重合体、及びスチレンやアクリロ
ニトリルとイソプレンやブタジエンとの共重合体等が示
される。さらに粘着物性調整等のために、適宜マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等を併用して共重合すること
も可能である。
【0016】具体例としては、アクリル酸エステル重合
体、メタクリル酸エステル重合体、酢酸ビニル重合体、
スチレン重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニ
ル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、及びアクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体などが挙げられる。これらの重合体は主成
分として用いられているモノマーを示すものであり、品
質要求に応じて、適宜他のモノマー成分を含んでいても
よく、例えば、酢酸ビニル−エチレン共重合体の場合に
は、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸
ビニル−エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体等が示される。上記の重合体は、熱可塑性樹脂M、又
は熱可塑性樹脂Nとして単独もしくは複数併用して用い
られ、一般には、水溶液又は水分散液の状態で使用され
る。
【0017】熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、モノマ
ーの種類、共重合モノマーの組成比、重合度、架橋度等
に関係しており、特に共重合モノマーの組成比で容易に
調整できる。例えばスチレン−ブタジエン系共重合体樹
脂の場合、スチレンの含有量を0から100%まで変化
させることにより、ガラス転移温度を−85℃から10
0℃までほぼ直線的に変化させることができる。また、
熱可塑性樹脂のゲル含有率は、熱可塑性樹脂の重合度や
架橋度等が関係しており、重合度については、重合溶
媒、重合温度、モノマー濃度、開始剤濃度、連鎖移動
剤、或いは重合時の乳化剤濃度等を変化させることによ
り調整できる。また、架橋度については架橋剤の種類や
使用量等により調整される。
【0018】また、予め感熱性粘着シートの感熱性粘着
剤塗布面に印刷を施す場合、本発明の感熱性粘着剤は従
来の感熱性粘着シートと比較して、感熱性粘着剤塗布面
の印刷適性(インキ乾燥性)が向上することが判った。
この理由については必ずしも明らかではないが、ガラス
転移温度の十分に高い熱可塑性樹脂を使用することによ
り粘着剤層の造膜性が部分的に低下し、インキが浸透す
るための空隙構造が形成されるためと考えられる。
【0019】本発明の感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂と
固体可塑剤を主成分とし、固体可塑剤の融点について
は、一般に熱可塑性樹脂M(ガラス転移温度60〜15
0℃)のガラス転移温度より低いものが用いられる。従
って、本発明の感熱性粘着シートは、加熱接着する際に
固体可塑剤が最初に溶融し、熱可塑性樹脂が可塑化して
粘着性を発現することにより、極めて優れた接着機能を
有するものである。
【0020】本発明の感熱性粘着剤に使用される固体可
塑剤としては、融点が50〜100℃のものが好まし
く、例えば、フタル酸ジヘキシル(融点65℃)、フタ
ル酸ジシクロヘキシル(融点65℃)、フタル酸ジヒド
ロアビエチル(融点65℃)、イソフタル酸ジメチル
(融点66℃)、N−シクロヘキシル−p−トルエンス
ルホンアミド(融点86℃)、安息香酸スクロース(融
点98℃)、二安息香酸エチレングリコール(融点70
℃)、三安息香酸トリメチロールエタン(融点73
℃)、四安息香酸ペンタエリトリット(融点95℃)、
八酢酸スクロース(融点89℃)、及びクエン酸トリシ
クロヘキシル(融点57℃)等が挙げられる。固体可塑
剤は、一般に水分散液として使用され、単独で使用して
も良いし、複数を併用しても良い。
【0021】固体可塑剤の融点が高い程、耐ブロッキン
グ性は良好となるが、100℃を越えると加熱活性化さ
れにくく、十分な粘着性が得られない場合がある。また
固体可塑剤の融点が50℃未満では、耐ブロッキング性
が劣る場合がある。上記の固体可塑剤の中でも、フタル
酸ジシクロヘキシルが好ましく使用され、粘着性を長時
間維持することができる。固体可塑剤を複数併用する場
合には、通常、融点が最も低い固体可塑剤の溶融開始温
度が、感熱性粘着剤の接着温度に最も大きな影響を与え
る。
【0022】本発明の感熱性粘着剤には、熱可塑性樹脂
と固体可塑剤の他に、更にロジン系粘着付与剤、フェノ
ール樹脂系粘着付与剤、テルペン樹脂系粘着付与剤、キ
シレン系粘着付与剤、或いは石油樹脂系粘着付与剤等の
粘着付与剤を含有せしめて接着機能を調整してもよい。
【0023】本発明の感熱性粘着剤における熱可塑性樹
脂及び固体可塑剤の配合比は、熱可塑性樹脂の合計固形
分100重量部に対して、固体可塑剤が50〜300重
量部が好ましい。因みに、固体可塑剤が50重量部未満
では感熱性粘着剤としての粘着性が現れにくく接着性能
が劣る場合がある。また固体可塑剤が300重量部を越
えると感熱性粘着剤として粘着性の持続時間が短くなる
場合がある。また、粘着付与剤の含有せしめる場合は熱
可塑性樹脂の固形分100重量部に対して、粘着付与剤
を10〜150重量部配合することが好ましい。粘着付
与剤が10重量部未満の場合には接着性能を高める効果
に乏しく、150重量部を越えると耐ブロッキング性が
低下する場合がある。
【0024】また、本発明の感熱性粘着剤中にブロッキ
ング防止剤として、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、珪酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナ、
ケイソウ土、焼成ケイソウ土、マイカ、酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、アルミノ珪酸塩、活性白土、モ
ンモリロナイト、ゼオライト等の鉱物質顔料、多孔質顔
料やカーボンブラック、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、
アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
その他有機顔料等の公知、公用の顔料や、デンプン、小
麦粉、ポリオレフィン微粒子等を添加して使用すること
もできる。そのほか、結合剤としてポリビニルアルコー
ル、デンプン等、熱可塑性樹脂以外の樹脂を補助的に使
用したり、助剤として界面活性剤、増粘剤、有機溶剤、
ワックス類、及び染料等を添加しても良い。
【0025】感熱性粘着剤の塗布量については、乾燥重
量で3〜30g/m2 が好ましい。より好ましくは7〜
20g/m2 である。因みに塗布量が3g/m2 未満で
あると、ラベルとして使用する際十分な接着性能が得ら
れない場合がある。一方、30g/m2 を越えることは
感熱性粘着剤を加熱活性化させるのに時間がかかり、ま
た、接着性能が飽和し経済性に乏しい。
【0026】感熱性粘着剤を基材上に塗布する方法とし
ては、ハケ塗り、スプレー塗布、スクリーン印刷、グラ
ビア印刷、オフセット印刷、活版印刷、マイヤーバーコ
ーター、キスロールコーター、リップコーター、ダイレ
クトロールコーター、オフセットロールコーター、グラ
ビアロールコーター、リバースロールコーター、ロッド
コーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター等
の各種塗布装置によって行われる。
【0027】塗布工程における感熱性粘着剤塗布液の温
度は、含有する固体可塑剤の融点より低い温度でなけれ
ばならない。塗布液の温度が固体可塑剤の融点より高い
と、固体可塑剤が溶融し感熱性粘着剤が粘着性を有する
場合がある。一般には粘着剤塗布液の温度は、50℃以
下であることが好ましい。また、乾燥は塗布工程に使用
される上記の装置に組み合わせた公知の方法で行うこと
ができ、前記と同様の理由から、含有する固体可塑剤の
融点より低い温度で乾燥を行う必要があり、一般には乾
燥温度は50℃以下で行うのが好ましい。
【0028】本発明の感熱性粘着剤を塗布する基材の材
質としては、紙類、合成紙、フィルム類、金属フォイル
類、不織布、織布等、さらにこれらを適宜積層したシー
トが挙げられる。勿論これらの基材の表面に、感熱記録
層、感圧記録層、熱転写受像層、インクジェット記録
層、顔料塗被層等の各種層が設けられていても構わな
い。さらに、感熱性粘着剤が塗布される面には、強度を
補強したり、感熱性粘着剤が基材の中へ浸透し粘着機能
が低下するのを防ぐためのバリアー層を設けてもよい。
ラベルとして使用する場合は、印刷適性等が必要とされ
る。特に、清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のような液体の
入ったガラス瓶に貼着するラベルとして使用する場合
は、耐水性に優れた基材を使用する事が好ましい。ま
た、感熱性粘着剤層は、必要により基材の両面にに形成
することも勿論可能である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、もちろんこれらに限定するものではない。
なお、実施例における「部」及び「%」は特に指定しな
い限りそれぞれ「固形分重量部」及び「重量%」を示
す。
【0030】実施例1 〔感熱性粘着剤の調製〕熱可塑性樹脂A(スチレン−エ
チルアクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:
25%)72部と熱可塑性樹脂B(スチレン−メチルメ
タクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート系樹
脂、Tg:25℃、ゲル含有量:52%)28部の混合
分散液に、固体可塑剤としてフタル酸ジシクロヘキシル
(mp:65℃)の分散液150部を混合して固形分濃
度を50%に調節し、感熱性粘着剤を調製した。 〔感熱性粘着シートの作成〕米坪84.9g/m2 の両
面アート紙(商品名:金藤両面、王子製紙(株)製)の
表面にマイヤーバーコーターを用いて、上記で得られた
感熱性粘着剤を乾燥重量で16g/m2 となるように塗
布、乾燥して感熱性粘着シートを得た。
【0031】実施例2 実施例1の熱可塑性樹脂を、熱可塑性樹脂A(スチレン
−エチルアクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有
量:25%)を85部と熱可塑性樹脂C(スチレン−ブ
タジエン系樹脂、Tg:5℃、ゲル含有量:70%)を
15部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱性
粘着シートを得た。
【0032】実施例3 実施例2の感熱性粘着剤に、さらに粘着付与剤として固
形分濃度50%のロジンエステル系粘着付与剤分散液
(軟化温度:150℃)を80部添加した以外は実施例
2と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0033】実施例4 実施例2の熱可塑性樹脂A(スチレン−エチルアクリレ
ート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25%)を熱
可塑性樹脂D(スチレン−エチレン−酢ビ系樹脂、T
g:65℃、ゲル含有量:28%)に変更した以外は、
実施例2と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0034】実施例5 実施例4の熱可塑性樹脂C(スチレン−ブタジエン系樹
脂、Tg:5℃、ゲル含有量:70%)を熱可塑性樹脂
E(エチレン−酢ビ系樹脂、Tg:20℃、ゲル含有
量:65%)に変更した以外は、実施例4と同様にして
感熱性粘着シートを得た。
【0035】実施例6 実施例4の熱可塑性樹脂C(スチレン−ブタジエン系樹
脂、Tg:5℃、ゲル含有量:70%)を熱可塑性樹脂
F(ブチルメタクリレート系樹脂、Tg:10℃、ゲル
含有量:57%)に変更した以外は、実施例4と同様に
して感熱性粘着シートを得た。
【0036】実施例7 実施例1の熱可塑性樹脂を、熱可塑性樹脂A(スチレン
−エチルアクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有
量:25%)を65部、熱可塑性樹脂B(スチレン−メ
チルメタクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート
系樹脂、Tg:25℃、ゲル含有量:52%)を25
部、熱可塑性樹脂G(エチレン−酢ビ系樹脂、Tg:−
35℃、ゲル含有量:68%)を10部に変更した以外
は、実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0037】実施例8 実施例1において、熱可塑性樹脂A(スチレン−エチル
アクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25
%)を93部、熱可塑性樹脂B(スチレン−メチルメタ
クリレート−2−エチルヘキシルアクリレート系樹脂、
Tg:25℃、ゲル含有量:52%)を7部に変更した
以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得
た。
【0038】実施例9 実施例4において、熱可塑性樹脂D(スチレン−エチレ
ン−酢ビ系樹脂、Tg:65℃、ゲル含有量:28%)
を65部、熱可塑性樹脂C(スチレン−ブタジエン系樹
脂、Tg:5℃、ゲル含有量:70%)を35部に変更
した以外は、実施例4と同様にして感熱性粘着シートを
得た。
【0039】実施例10 実施例1の熱可塑性樹脂A(スチレン−エチルアクリレ
ート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25%)を熱
可塑性樹脂H(スチレン−エチレン系樹脂、Tg:90
℃、ゲル含有量:3%)に変更した以外は、実施例1と
同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0040】実施例11 実施例4の熱可塑性樹脂D(スチレン−エチレン−酢ビ
系樹脂、Tg:65℃、ゲル含有量:28%)を熱可塑
性樹脂I(スチレン−ブタジエン系樹脂、Tg:65
℃、ゲル含有量:56%)に変更した以外は、実施例4
と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0041】実施例12 実施例1において、熱可塑性樹脂A(スチレン−エチル
アクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25
%)を98部、熱可塑性樹脂B(スチレン−メチルメタ
クリレート−2−エチルヘキシルアクリレート系樹脂、
Tg:25℃、ゲル含有量:52%)を2部に変更した
以外は、実施例1と同様にして感熱性粘着シートを得
た。
【0042】実施例13 実施例7において、熱可塑性樹脂A(スチレン−エチル
アクリレート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25
%)を52部、熱可塑性樹脂B(スチレン−メチルメタ
クリレート−2−エチルヘキシルアクリレート系樹脂、
Tg:25℃、ゲル含有量:52%)を20部、熱可塑
性樹脂G(エチレン−酢ビ系樹脂、Tg:−35℃、ゲ
ル含有量:68%)を28部に変更した以外は、実施例
7と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0043】比較例1 実施例4において、熱可塑性樹脂D(スチレン−エチレ
ン−酢ビ系樹脂、Tg:65℃、ゲル含有量:28%)
を50部、熱可塑性樹脂C(スチレン−ブタジエン系樹
脂、Tg:5℃、ゲル含有量:70%)を50部に変更
した以外は、実施例4と同様にして感熱性粘着シートを
得た。
【0044】比較例2 実施例1の熱可塑性樹脂A(スチレン−エチルアクリレ
ート系樹脂、Tg:70℃、ゲル含有量:25%)を熱
可塑性樹脂J(スチレン−ブタジエン系樹脂、Tg:4
0℃、ゲル含有量:19%)に変更した以外は、実施例
1と同様にして感熱性粘着シートを得た。
【0045】比較例3 実施例1の熱可塑性樹脂B(スチレン−メチルメタクリ
レート−2−エチルヘキシルアクリレート系樹脂、T
g:25℃、ゲル含有量:52%)を熱可塑性樹脂J
(スチレン−ブタジエン系樹脂、Tg:40℃、ゲル含
有量:19%)に変更した以外は、実施例1と同様にし
て感熱性粘着シートを得た。
【0046】評価 上記各実施例、比較例で得られた感熱性粘着シートにつ
いて接着力、耐ブロッキング性、ダスティング、粘着剤
塗布面の印刷適性を評価し、その結果を表1に示した。 〔接着機能〕感熱性粘着シートを120℃に加熱したオ
ーブンで15秒間加熱活性化し、加熱活性化後即座にガ
ラス板に貼着した。貼着2時間後、180度の角度で
0.3m/minのスピードで接着力を測定し、下記の
基準で判断した。 ◎:接着力が800gf/25mm以上であり、接着力
に優れる。 ○:接着力が500gf/25mm以上、800gf/
25mm未満であり、実用上は良好である。 △:接着力が300gf/25mm以上、500gf/
25mm未満であり、実用は可能である。 ×:接着力が300gf/25mm未満であり、実用上
問題がある。
【0047】〔耐ブロッキング性〕感熱性粘着シートを
巻き取りの状態で、45℃の条件下で7日間処理し、ブ
ロッキングの発生状況を目視にて観察し、下記基準によ
り評価した。 ◎:全くブロッキングせず、非常に優れている。 ○:極僅かにブロッキングするが、実用上は良好であ
る。 △:若干ブロッキングするが、実用上は殆ど問題がな
い。 ×:ブロッキングが著しく、実用上問題がある。
【0048】〔ダスティング〕RI−1型印刷試験機
(明製作所製)でシートオフセット用インキ(商標:G
raf−G墨、大日本インキ化学工業製)0.3mlを
用いて感熱性粘着シートの感熱性粘着剤塗布面を3回印
刷し、感熱性粘着剤塗布面の状態を観察し、下記の基準
により、表面強度の評価からダスティングの発生し易さ
を判定した。 ◎:表面強度に優れ、感熱性粘着剤塗布面の剥けが全く
ない。 ○:感熱性粘着剤塗布面の剥けが極僅かに見られるが、
実用上は良好である。 △:感熱性粘着剤塗布面の剥けが若干あるが、実用上は
殆ど問題がない。 ×:感熱性粘着剤塗布面の剥けが著しく、実用上問題が
ある。
【0049】〔印刷適性〕RI−1型印刷試験機でシー
トオフセット用インキ(大日本インキ化学工業製Gra
f−G墨)0.5mlを用いて感熱性粘着シートの感熱
性粘着剤塗布面に印刷し、印刷直後、印刷から5分後、
及び印刷から10分後に、印刷面上に上質紙を重ね合わ
せて一定の圧力で加圧し、上質紙に転移したインキ濃度
を以下の基準で評価した。 ◎:5分後には、インキが殆ど転移しない。 ○:10分後には、インキが殆ど転移しない。 △:印刷直後のインキの転移濃度に対して10分後の転
移濃度が半分程度である。 ×:印刷直後のインキの転移濃度と10分後の転移濃度
が殆ど変わらない。
【0050】〔総合評価〕感熱性粘着シートについて接
着機能、耐ブロッキング性、ダスティング、及び印刷適
性について上記評価を行った結果より、総合的な品質の
優れるものから順に、5〜1の5段階で評価し、その結
果を表1に示した。5は実用的に最も優れており、1は
実用上問題があるものである。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の感熱性粘着剤により、十分な接
着力を有し、耐ブロッキング性に優れ、ダスティングの
発生がなく、かつ印刷適性に優れた感熱性粘着性シート
を提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 133/04 C09J 133/04 155/00 155/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とす
    る感熱性粘着剤において、前記熱可塑性樹脂が、ガラス
    転移温度60〜150℃の熱可塑性樹脂Mと、ガラス転
    移温度−30〜30℃の熱可塑性樹脂Nを含有し、前記
    熱可塑性樹脂MとNの固形分重量比が55/45〜98
    /2であることを特徴とする感熱性粘着剤。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂M及びNが、各々、ア
    クリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合
    体、酢酸ビニル重合体、スチレン重合体、(メタ)アク
    リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合
    体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸
    ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレ
    ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−
    塩化ビニル共重合体、スチレン−エチレン共重合体、ス
    チレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共
    重合体、及びアクリロニトリル−ブタジエン共重合体か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の感熱性
    粘着シート。
  3. 【請求項3】 前記固体可塑剤の融点が50〜100℃
    である請求項1記載の感熱性粘着剤。
  4. 【請求項4】 基材の表面に、請求項1記載の感熱性粘
    着剤を主成分とする粘着剤層を形成してなる感熱性粘着
    シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005189778A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Fuji Seal International Inc 感熱ラベル
JP2008174595A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Somar Corp 冷却剥離型粘着剤組成物及びこれを用いた冷却剥離型粘着シート
JP2013209667A (ja) * 2013-06-12 2013-10-10 Somar Corp 冷却剥離型粘着剤組成物及びこれを用いた冷却剥離型粘着シート

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