JPH0987549A - 帯電防止性コーティング組成物および帯電防止加工成形体 - Google Patents

帯電防止性コーティング組成物および帯電防止加工成形体

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JPH0987549A
JPH0987549A JP7269494A JP26949495A JPH0987549A JP H0987549 A JPH0987549 A JP H0987549A JP 7269494 A JP7269494 A JP 7269494A JP 26949495 A JP26949495 A JP 26949495A JP H0987549 A JPH0987549 A JP H0987549A
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JP
Japan
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lactone
antistatic
polyvinyl alcohol
parts
weight
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JP7269494A
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English (en)
Inventor
Ichiji Watanabe
一司 渡辺
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止剤の脱落が全くないばかりでなく、
成形体との密着性、強靱性、硬度、耐擦傷性、耐薬品
性、耐水性等に非常に優れた帯電防止性コーティング層
を有する成形体を得るための帯電防止性コーティング組
成物を提供する。 【解決手段】 当該組成物は、下記一般式(1)によっ
て表されるラクトン変性ポリビニルアルコール(A)1
00重量部、ラジカル重合性単量体(B)10〜100
0重量部および有機溶媒(C)0〜1000重量部から
成る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止加工のた
めの帯電防止性コーティング組成物ならびに帯電防止加
工された成形体および当該成形体の製造方法に関する。
更に詳しくは、自動車のシート、ソファー、靴底、手袋
等の人工皮革製品、建築用床材、合成樹脂製タイル等の
建材、繊維、衣服、帽子、スカート、ストッキング、毛
布、ジュウタン、スリッパ等の繊維・不織布製品、複写
機、ファクシミリ、コンピューター、プリンター、冷蔵
庫、テレビ等のOA機器・家電製品の部品、自動車部品
などの帯電防止加工のために使用するコーティング組成
物および帯電防止加工された製品に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックおよびゴム材料は、その優
れた特性によって広範な分野で使用されている。しかし
ながら、これらの材料のほとんどは、疎水性であるため
静電気が発生し易く、この静電気のため、使用する人に
不快感を与える、装置の誤作動を招く、塵が付着し汚れ
る等の欠点を有している。このため、帯電防止加工を施
した製品が数多く開発されてきているが、その帯電防止
効果と価格のバランスのとれている製品は数少ないのが
現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック材料に帯
電防止剤をコーティングする技術は数多くみられるが、
帯電防止剤が脱落するため効果が長持ちしない事が大き
な欠点となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、帯電防止剤
であるラクトン変性ポリビニルアルコール(A)とラジ
カル重合性単量体(B)を配合し、成形体に塗布した
後、活性エネルギー線を照射し、硬化コーティング層を
形成することで、帯電防止剤の脱落が全くないばかりで
なく、成形体との密着性、強靱性、硬度、耐擦傷性、耐
薬品性、耐水性等に非常に優れた帯電防止性コーティン
グ層を有する成形体を得ることができることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明によれば、下記一般式
(1)によって表されるラクトン変性ポリビニルアルコ
ール(A)100重量部、ラジカル重合性単量体(B)
10〜1000重量部および有機溶媒(C)0〜100
0重量部から成る帯電防止性コーティング組成物が提供
される。
【0006】
【化2】
【0007】さらに、本発明によれば、上記の帯電防止
性コーティング組成物を、成形体に塗布または含浸した
後、成形体に活性エネルギー線を照射することによって
得られることを特徴とする帯電防止加工された成形体が
提供される。
【0008】また、さらに、本発明によれば、上記の帯
電防止性コーティング組成物を、成形体に塗布または含
浸した後、成形体に活性エネルギー線を照射することか
ら成ることを特徴とする帯電防止加工された成形体の製
造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の、ラクトン変性ポ
リビニルアルコール(A)、ラジカル重合性単量体
(B)および任意成分である有機溶媒(C)から成る帯
電防止性コーティング組成物について説明する。
【0010】上記ラクトン変性ポリビニルアルコール
(A)は、上記一般式(1)によって表される構造を有
する。一般式(1)におけるX、Y、Zおよびnの好ま
しい範囲は、それぞれ、30≦X≦80、0≦Y≦2
0、20≦Z≦70、1.5≦n≦5.0である。ラク
トン変性ポリビニルアルコール(A)を構成する2成分
(ポリビニルアルコール成分およびラクトン成分)のう
ちのラクトン成分の割合が増えすぎると、帯電防止効果
が低減し、一方、ポリビニルアルコール成分の割合が増
えすぎると、疎水性の成形体との密着性が低減するため
好ましくない。
【0011】また、ラクトン変性ポリビニルアルコール
の主鎖部分のオキシエチレン単位の重合度は、通常、1
00〜2000、好ましくは、300〜1000の範囲
である。
【0012】上記重合度が100未満のものは製造が困
難であるため好ましくなく、逆に2000を上回るもの
は、これを用いて帯電防止性コーティング組成物にした
際の粘度が高くなり、塗布が困難となったり、多量の有
機溶媒を使用する必要が生じ不経済となったりするため
好ましくない。
【0013】式中のR1は炭素数2〜10の直鎖アルキ
レン基であり、任意の数(R1の炭素数の2倍から1ま
で)のメチル基で置換されていてもよい。具体的には、
ペンチレン基、メチル基で置換されたペンチレン基、ブ
チレン基、エチレン基等が好ましい。特に工業的に最も
有益なラクトン単量体であるε−カプロラクトンを変性
に用いたときのR1はペンチレン基であり、これが好ま
しく用いられる。
【0014】R2は基本的には水素原子またはアセチル
基である。上記の水素原子もしくはアセチル基のモル組
成%の範囲は特に限定されず、本発明のラクトン変性ポ
リビニルアルコールの製造方法、製造条件等を調整する
ことにより、設定することができる。
【0015】本発明で使用するラクトン変性ポリビニル
アルコールは下記の製造方法によって得ることができ
る。すなわち、ポリビニルアルコール5〜95重量部、
ラクトン単量体95〜5重量部(両者の合計は100重
量部)およびこれら両者の100重量部に対し重合触媒
0.001〜0.1重量部を50〜250℃の温度で溶
融混練する。ラクトン変性ポリビニルアルコールの原料
であるポリビニルアルコールとラクトン単量体の混合割
合は、得られるラクトン変性ポリビニルアルコールの用
途における機能バランスを考慮して上記の混合割合の範
囲において最適な混合割合にて実施することが好まし
い。
【0016】ラクトン変性ポリビニルアルコールの製造
に使用される重合触媒とは、ラクトン単量体の開環付加
重合触媒である。具体的には、無機塩基、無機酸、有機
アルカリ金属触媒、スズ化合物、チタン化合物、アルミ
ニウム化合物、亜鉛化合物、モリブデン化合物およびジ
ルコニウム化合物等が例示できる。中でも、取り扱い昜
さ、低毒性、反応性、無着色性、熱安定性等のバランス
からスズ化合物、チタン化合物が好ましく用いられる。
スズ化合物としては、具体的には塩化第一スズ、オクチ
ル酸第一スズ、モノブチルスズオキシド、モノブチルス
ズトリス(2−エチルヘキサネート)等のモノブチルス
ズ化合物、ジブチルスズオキシド等のジブチルスズ化合
物、またチタン化合物としては、テトラブチルチタネー
ト、テトラ−イソプロピルチタネート等が挙げられる。
これらは各単独であるいは混合して使用することができ
る。
【0017】重合触媒の添加量は両原料の合計100重
量部に対して0.001〜0.1重量部であるが、好ま
しくは0.002〜0.05重量部、更に好ましくは
0.005〜0.01重量部である。上記触媒量が0.
001重量部を下回る場合には、ラクトン単量体の付加
重合速度が遅く、逆に0.1重量部を上回る場合には、
得られたラクトン変性ポリビニルアルコールに着色が生
じたり、熱安定性が低下することがあるため好ましくな
い。重合温度としては、50〜250℃であるが、好ま
しくは100〜220℃、更に好ましくは160〜20
0℃の範囲である。50℃を下回る場合には、ラクトン
単量体の付加重合速度が遅く、逆に250℃を上回る場
合には、ラクトン付加物の熱分解反応が発生し、着色し
たり、分解物が生成するため好ましくない。
【0018】ラクトン変性ポリビニルアルコールの製造
方法において、溶融混練を実施する製造装置について
は、公知の溶融混練機を問題なく使用できる。具体的に
は攪拌羽根式バッチ型混練機、ニーダー型混練機、押出
機等のスクリュー型混練機、スタティックミキサー型混
練機、およびこれらの装置を連続的に連結して使用する
ことが好ましい。
【0019】また、ラクトン変性ポリビニルアルコール
の製造方法において原料や重合触媒の添加順序、添加方
法は全く制限を受けないが、原料に含有される水分量は
0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、更に
好ましくは0.05重量%以下にすることが望ましい。
原料に含有される水分量が0.5重量%を上回ると、水
分からのラクトン単量体の付加重合が起こり、ポリラク
トンオリゴマーが生成するため、ラクトン変性ポリビニ
ルアルコールが白濁したり、諸機能が低下することがあ
るため好ましくない。
【0020】一般式(1)によって表されるラクトン変
性ポリビニルアルコール(A)として、ラジカル重合性
基を導入したラクトン変性ポリビニルアルコール(A)
を用いることもできる。これを用いることにより、更に
塗膜の硬度、耐擦傷性、耐薬品性および耐水性等の物性
を向上させることができる。
【0021】上記導入方法には特に制限はないが、ラク
トン変性ポリビニルアルコール(A中の水酸基の一部に
対して、(メタ)アクリル酸誘導体等のラジカル重合性
基を有する化合物を付加反応させる方法が好ましく用い
られる。
【0022】上記(メタ)アクリル酸誘導体としては、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の低級エステ
ル(炭素数1〜4)、(メタ)アクリル酸ハロリド、グ
リシジル(メタ)アクリレート、メタクロイルイソシア
ネート、2−(3−イソプロペニルフェニル)−2−イ
ソシアノ−プロパン、2−イソシアノエチルメタクリレ
ートおよびイソプロペニルオキサゾリン等が例示でき
る。
【0023】ラクトン変性ポリビニルアルコール(A)
中の水酸基の一部とは、通常、全モル数の0.1〜50
%、好ましくは1〜20%程度である。0.1%未満で
は付加反応の効果が発揮されず、逆に50%を上回る場
合は帯電防止性が低下するため好ましくない。
【0024】付加反応は、これらの化合物を、ラクトン
変性ポリビニルアルコール(A)に直接、または、ラク
トン変性ポリビニルアルコール(A)を有機溶媒に溶解
または分散させた後に添加することで実施できる。ラジ
カル重合性基の重合を抑制するために、反応系中に重合
禁止剤または空気を入れることが好ましい。
【0025】上記付加反応の温度は、通常、室温〜15
0℃、好ましくは60℃〜120℃の範囲である。室温
より低くする必要は無く、150℃以上ではラジカル重
合性基が重合する可能性があるため好ましくない。
【0026】本発明におけるラジカル重合性単量体
(B)とは、多官能アクリル系単量体を含む硬化性のア
クリル系単量体に代表される硬化性の単量体およびこれ
らの混合物で、場合によっては単官能アクリル系単量
体、スチレン、アクリロニトリル等のラジカル重合性単
量体を含有していてもよい。
【0027】具体例を挙げると、多官能アクリル系単量
体としては、エチレンオキシド変性ビスフェノールA
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアク
リレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロキシ
エチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエ
チル)イソシアヌレートおよびこれらの混合物が例示で
き、単官能アクリル系単量体としては、メチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、
(スチレン)テトラヒドロフルフリルアクリレート、2
−フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシポ
リエトキシ化アクリレート、エチルセロソルブアクリレ
ート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレー
トおよびグリシジル(メタ)アクリレート等が例示でき
る。
【0028】ラジカル重合性単量体(B)中の多官能ア
クリル系単量体の割合は、硬化するのに十分なものであ
ればよく、通常には、10〜100モル%である。
【0029】ラクトン変性ポリビニルアルコール(A)
100重量部に対するラジカル重合性単量体(B)の添
加量は10〜1000重量部であり、好ましくは50〜
500重量部の範囲である。
【0030】上記添加量が10重量部未満であると硬化
コーティング層の強靱性、硬度、耐擦傷性などが大幅に
低減し、逆に1000重量部を上回ると帯電防止効果が
低減するため好ましくない。
【0031】本発明における有機溶媒(C)は、帯電防
止性コーティング組成物を成形体に塗布または含浸しや
すい粘度に調整するため必要により適当量添加される。
有機溶媒は粘度調整の目的のみで添加されるものである
から、添加量は可能な限り少ない方が好ましい。
【0032】有機溶媒としては、帯電防止性コーティン
グ組成物が均一に塗布または含浸できるように、系が相
分離せず、常圧での沸点が50〜200℃の範囲のもの
が好ましく用いられる。
【0033】具体的には、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類およびこれらの混合溶媒などが例示できる。
【0034】次に、本発明の帯電防止加工成形体および
その製造方法について説明する。帯電防止加工される成
形体としては、主として、プラスチックおよびゴム材料
から成るものが使用される。具体的には、自動車のシー
ト、ソファー、靴底、手袋等の人工皮革製品、建築用床
材、合成樹脂製タイル等の建材、繊維、衣服、帽子、ス
カート、ストッキング、毛布、ジュウタン、スリッパ等
の繊維・不織布製品、複写機、ファクシミリ、コンピュ
ーター、プリンター、冷蔵庫、テレビ等のOA機器・家
電製品の部品、自動車部品等が例示される。
【0035】本発明の帯電防止加工成形体は、上記帯電
防止性コーティング組成物を、成形体に塗布または含浸
した後、必要により乾燥し、次いで、成形体に活性エネ
ルギー線を照射することによって得られる。
【0036】塗布方法は特に限定されず、例えば、刷
毛、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、
ロールコート、流し塗り等による塗布方法が挙げられ
る。含浸方法も特に限定されず、従来の方法によって行
うことができる。
【0037】また、乾燥方法についても、特に限定され
ず、室温にて自然乾燥してもよいし加熱乾燥してもよ
い。
【0038】本発明における活性エネルギー線とは、紫
外線、電子線、プラズマ、X線、γ線などを示す。活性
エネルギー線が紫外線の場合は、アセトフェノン系、ベ
ンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系等の
光開始剤や光開始助剤、鋭感剤を用いることができる。
【0039】本発明の帯電防止性コーティング組成物に
おいては、重合禁止剤、耐熱安定剤光安定剤等の各種安
定剤、ワックス、無機充填剤(フィラー)、顔料等を添
加することも可能である。
【0040】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれら実施例のみに制限されるものでは
ない。
【0041】[製造例1]1リットルのガラスフラスコ
に、クラレ(株)製ポリビニルアルコール「PVA−4
03」(ケン化度80モル%、重合度300)300g
およびε−カプロラクトン720gを仕込み、100
℃、2mmHgの条件で20gのε−カプロラクトンを
除去することにより、原料中の水分量を0.01重量%
とした。次いで、重合触媒の塩化第一スズ0.02gを
添加し、温度を180℃に昇温し、5時間溶融混練を行
った。得られたラクトン変性ポリビニルアルコール中に
残存するε−カプロラクトンは0.13%であった。
【0042】このものは、無色透明の粘調液体であり、
一般式(1)におけるX、Y、Zおよびnの値は、それ
ぞれ、45、20、35および2.3であった(GPC
および1H−NMRにより測定)。
【0043】[製造例2]1リットルのガラスフラスコ
に、クラレ(株)製ポリビニルアルコール「PVA−1
03」(ケン化度99.5モル%、重合度300)40
0g、ε−カプロラクトン400gおよび重合触媒の塩
化第1スズ0.02gを仕込み、温度を180℃に昇温
し、5時間溶融混練を行った。得られたラクトン変性ポ
リビニルアルコール中に残存するε−カプロラクトンは
0.18%であった。
【0044】このものは、非常に柔軟性のある透明固体
であり、一般式(1)におけるX、Y、Zおよびnの値
はそれぞれ74、0、26および1.5であった。
【0045】[製造例3]製造例1で得られたラクトン
変性ポリビニルアルコール300gを1リットルのガラ
スフラスコに仕込み、温度を90℃に調整した。なお、
このものの水酸基価は4.58mmol/樹脂1gであ
った。これに重合禁止剤としてメトキシキノン0.15
gを添加し、混合した。更に攪拌を続けながら2−(3
−イソプロぺニルフェニル)−2−イソシアノ−プロパ
ン20.1g(0.1mol)を滴下し、滴下終了後1
時間攪拌混合した。このものをラジカル重合性基付加ラ
クトン変性ポリビニルアルコールとして実施例3で使用
した。
【0046】[実施例1]製造例1で得られたラクトン
変性ポリビニルアルコール100重量部に対してラジカ
ル重合性単量体(B)として、ペンタエリスリトールト
リアクリレート(ダイセル−VCB(株)製PETI
A)100重量部および1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート100重量部を室温で均一になるように攪拌
混合し、帯電防止性コーティング組成物を得た。
【0047】この組成物を、ロールコート法を用い、ポ
リブチレンテレフタレート(ポリプラスチックス(株)
製、ジュラネックス600FP)のシート(厚さ2.0
mm)の片面に塗布した。
【0048】このシートに、電子線照射装置を用い、加
速電圧175kV、照射線量5MRadの条件で電子線
を照射し、ラジカル重合性単量体を硬化させ、コーティ
ング層(厚み50μm)を形成した。この試料につい
て、次に示す試験評価を行った。結果を表−1に示す。
【0049】(1)外観 コーティング層に凹凸やクラ
ックがなく均一であるかを目視で評価する。(○:良
好、△:可、×:不良) (2)鉛筆硬度 JIS K5400に準ずる。 (3)表面固有抵抗 東亜電波工業(株)製超絶縁計S
M−IOEを使用し、室温23℃および湿度50%RH
の条件下で測定する。 (4)耐擦傷性 試料表面をスチールウール#0000
で往復10回摩擦し、傷つきにくさを○、△およびxで
示した。(○:良好、△:可、×:不良) (5)密着性 セロテープ剥離法によるゴバン目試験
(1mm×1mm)により評価する。
【0050】[実施例2]製造例2で得られたラクトン
変性ポリビニルアルコール100重量部に対して、アク
リル単量体(B)としてエチレンオキサイド付加トリメ
チロールプロパントリアクリレート300重量部、有機
溶媒としてエチルアルコール100重量部および低分子
量帯電防止剤(ミヨシ樹脂製、ダスパーLA2000)
0.5重量部を室温で均一になるように攪拌混合し、帯
電防止性コーティング組成物を得た。このものを用い
て、実施例1と同じ操作を行い、硬化コーティング層
(厚さ80μm)を形成した。この試料について、実施
例1と同様な試験評価を行った。結果を表−1に示す。
【0051】[実施例3]実施例1で用いたラクトン変
性ポリビニルアルコールを、製造例3で得られたメタク
リル基付加ラクトン変性ポリビニルアルコールに変更
し、硬化コーティング層の厚さを100μmとした以外
は、実施例1と同じ操作および試験評価を行った。結果
を表−1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】[比較例1〜3]比較のため、実施例1に
おいてラクトン変性ポリビニルアルコールの代りに、比
較例1ではポリカプロラクトン(ダイセル化学工業
(株)製、PCL HIP、Mn=10000)、比較例2
ではポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、#1
100、Mn=10000)、比較例3ではポリビニルアル
コール(クラレ(株)製、PVA403)の樹脂を各々
用いた以外は、実施例1と同じ操作および試験評価を行
った。結果を表−2に示す。
【0054】[比較例4]比較のため、実施例2におい
てラクトン変性ポリビニルアルコールを用いない以外は
実施例2と同じ操作を行い、実施例1と同じ試験評価を
行った。結果を表−2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】[実施例4]製造例1で得られたラクトン
変性ポリビニルアルコール100重量部に対して、ラジ
カル重合性単量体(B)としてエチレンオキサイド付加
トリメチロールプロパントリアクリレート200重量
部、光開始剤としてダロキュア1173の5重量部を室
温で均一になるように攪拌混合し、帯電防止性コーティ
ング組成物を得た。この組成物を、バーコート法を用
い、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ユー
ピロンS3000)のシート(厚さ2.0mm)の片面
に塗布した。このシートに、紫外線照射装置(120w
/cm・1m)を用いラジカル重合性単量体を硬化さ
せ、コーティング層(厚み50μm)を形成し、無色透
明のコーティング加工成形体を得た。この試料につい
て、実施例1と同様な試験評価を行った。結果を表−3
に示す。
【0057】[実施例5]実施例4におけるラジカル重
合性単量体の配合量を400重量部、光開始剤(ダロキ
ュア1173)の配合量を10重量部に変更する以外
は、実施例4と同様な操作を行い、無色透明のコーティ
ング加工成形体を得た。この試料について、実施例1と
同様な試験評価を行った。結果を表−3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、帯電防止剤の脱落が全
くないばかりでなく、成形体との密着性、強靱性、硬
度、耐擦傷性、耐薬品性、耐水性等に非常に優れた帯電
防止性コーティング層を有する成形体を得ることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)によって表されるラク
    トン変性ポリビニルアルコール(A)100重量部、ラ
    ジカル重合性単量体(B)10〜1000重量部および
    有機溶媒(C)0〜1000重量部から成る帯電防止性
    コーティング組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 一般式(1)によって表されるラクトン
    変性ポリビニルアルコール(A)がラジカル重合性基を
    導入したものであることを特徴とする請求項1に記載の
    帯電防止性コーティング組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の帯電防止性コーティン
    グ組成物を、成形体に塗布または含浸した後、成形体に
    活性エネルギー線を照射することによって得られること
    を特徴とする帯電防止加工された成形体。
  4. 【請求項4】 成形体が人工皮革シート、繊維、衣服
    類、OA機器・家電製品または自動車部品であることを
    特徴とする請求項4に記載の帯電防止加工された成形
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の帯電防止性コーティン
    グ組成物を、成形体に塗布または含浸した後、成形体に
    活性エネルギー線を照射することから成ることを特徴と
    する帯電防止加工された成形体の製造方法。
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