JPH0987979A - パラ系アラミド繊維の染色加工方法 - Google Patents
パラ系アラミド繊維の染色加工方法Info
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Abstract
性よく染色できる上、パラ系アラミド繊維の特徴である
強度を低下を少なく抑えて染色加工することのできるパ
ラ系アラミド繊維の染色加工方法を得る。 【解決手段】 パラ系アラミド繊維を極性溶媒で処理し
た後に染色し、次いでパラ系アラミド繊維を実質的に3
%以上伸張させた状態で熱処理する。
Description
維の染色加工方法に関するものである。
は、高い比強度、比弾性率、優れた耐熱性、耐薬品性な
どを有するため、産業資材用のロープ、ネット、漁網あ
るいは防護作業衣などに利用されているが、結晶性が高
く、分子間結合力が強固で緻密な分子構造をしているた
め従来の染色技術で着色することが難しく、下記のよう
な方法が提案されている。
または特開平2−41414号公報には、濃硫酸の紡糸
溶液中に染料または顔料を分散させて製糸を行い着色糸
を得る方法、また特開平3−76868号公報には、硫
酸溶液にあらかじめ浸漬したのち、染色促進剤に接触さ
せることによって、カチオン染料に染色可能なポリパラ
フェニレンテレフタルアミド(PPTA)繊維を得る方
法が開示されている。しかし、着色し得る色相の範囲や
染色の再現性、耐光堅牢性、物性などの点で必ずしも満
足できるものではない。
から、ポリエステル繊維などの汎用繊維と併用して商品
を提案されることが少なくない。このため、ポリエステ
ル繊維とパラ系アラミド繊維の両方を染色する有効な手
段の開発が望まれている。これを受けて特開平5−20
9372号公報には、分散染料を用いて160℃以上の
高温でパラ系アラミド繊維を染色する方法が提案されて
いる。しかしながら、高温になれば、ポリエステル繊維
の物性が低下するので、170℃以上の高温で染色する
のは好ましくない。また、パラ系アラミド繊維の染色性
を向上させる方法として、特願平6−109530号に
は、ジメチルスルフォキシドを用いて膨潤処理したのち
高温染色する方法が提案されている。しかしながら、パ
ラ系アラミド繊維をジメチルスルフォキシドで処理する
と、パラ系アラミド繊維が収縮しパラ系アラミド繊維の
特徴である強度が低下するという問題がある。
ミド繊維を多様な色相で染色堅牢性よく染色するため
に、パラ系アラミド繊維を極性溶媒で膨潤処理してから
染色する染色加工する方法であって、パラ系アラミド繊
維の強度の低下が少ない染色加工方法を提供することを
目的とする。
ド繊維を極性溶媒で処理した後に染色し、次いでパラ系
アラミド繊維を実質的に3%以上伸長させた状態で熱処
理することを特徴とするパラ系アラミド繊維の染色加工
方法である。
維とは、デュポン社のケブラーに代表されるPPTA繊
維や、PPTAと3,4′−オキシジフェニレンテレフ
タルアミドとの共重合体(帝人株式会社製、商標;テク
ノーラ)などの、パラフェニレン基を主鎖中に組み込ん
だ芳香族ポリアミド繊維をいう。
系アラミド繊維を極性溶媒で処理することである。パラ
系アラミド繊維を極性溶媒で処理することにより、繊維
が収縮するとともに繊維が膨潤し、繊維中の緻密な分子
構造がルーズ化され、染料が繊維内部にまで拡散可能な
構造となるため、染料が繊維組織中に浸透し易くなる。
繊維の収縮率としては、5〜50%が好ましく、10〜
40%がさらに好ましい。収縮率が5%未満であると、
繊維の膨潤が充分でなく、染料が繊維内部に入り込みに
くく、一方、50%を超えると、伸張を行っても強度の
低下が防止できない場合がある。
スルフォキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、スルフォランなどが
挙げられるが、中でもジメチルスルフォキシドが、染色
性の向上という点では特に好ましい。ジメチルスルフォ
キシドは、そのものを100%を用いればパラ系アラミ
ド繊維に対する収縮効果は大きいが、水またはアセト
ン、エタノールなどの溶媒との混合であっても必要な収
縮効果が得られれば構わない。この場合、ジメチルスル
フォキシドに対する水またはアセトン、エタノールなど
の溶媒の比率は、重量比で50%未満であることが好ま
しく、特に15〜35%であることがより好ましい。
温度は、70℃以上であることが好ましく、特に80℃
〜140℃であることが好ましい。処理温度が70℃未
満であると、繊維の膨潤が充分に起こらず、染色の際に
染料を繊維内部に充分拡散させることができない。この
ときの処理時間は、5分以上であることが好ましく、特
に15〜60分であることがより好ましい。5分未満で
あると、収縮が不充分であったり、収縮が進行中である
ために処理が不均一になる恐れがある。
維は、長繊維(フィラメント)を主体とし、フラットヤ
ーンのほか、捲縮加工、仮撚加工、撚糸などの二次加工
が施されたものであってもよい。短繊維や紡績糸の場合
には、伸張しても、個々の単繊維すべてが伸張処理され
ない恐れがあり、あまり効果が得られない。
して、上記繊維に対して染色を施す。染色の前に、極性
溶媒処理した繊維に含まれている溶媒を除去するため、
湯洗、水洗または熱処理を行っておくことが望ましい。
散染料、カチオン染料が好ましい。分散染料とは、水に
難溶性で、水中に分散した系から疎水性繊維の染色に用
いられる染料をいい、ポリエステル繊維やアセテート繊
維などの染色に多く用いられるものである。分散染料と
しては適宜選択することができるが、例えばベンゼンア
ゾ系(モノアゾ、ジスアゾなど)、複素環アゾ系(チア
ゾールアゾアゾ、ベンゾチアゾールアゾ、キノリンア
ゾ、ピリゾンアゾ、イミダゾールアゾ、チオフェンアゾ
など)、アントラキノン系、縮合系(キノフタリン、ス
チリル、クマリンなど)などが挙げられる。
を示す基を有する水溶性染料をいい、アクリル繊維、天
然繊維あるいはカチオン可染型ポリエステル繊維などの
染色に多く用いられているものである。カチオン染料と
しては適宜選択することができるが、例えばジアクリル
メタン系およびトリアクリルメタン系、キノンイミン
(アジン、オキサジン、チアジン)系、キサンテン系、
メチン系(ポリメチン、アザメチン)、複素環アゾ系
(チアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ベンゾチアゾー
ルアゾ)、アントラキノン系が挙げられる。また、最近
は、塩基性基を封鎖することにより分散型にしたカチオ
ン染料もあるが、両者とも用いることができる。染色温
度は、130〜200℃で行うことが好ましく、さらに
好ましくは140〜170℃で行うとよい。染色温度が
130℃未満であると、充分な染色が行えない恐れがあ
る。一方、染色温度は、高いほど染着性は高まるが、2
00℃を超えると、染料の分解の問題が発生する恐れが
ある。
繊維を伸長させた状態で熱処理することである(以下、
この処理を「緊張熱処理」ともいう)。 第3工程の対象となるパラ系アラミド繊維は、極性溶媒
処理により膨潤化し、染色により繊維内部に染料が拡散
した状態である。このような状態のパラ系アラミド繊維
に対し、第3工程では、熱処理をしつつ、繊維を伸長さ
せることにより、繊維の収縮をある程度回復させ、染料
を繊維内部に固定させる。
しく、160℃〜190℃であることがより好ましい。
熱処理温度が150℃未満であると、繊維を充分に伸張
することができない恐れがある。熱処理温度は、高いほ
どパラ系アラミド繊維は伸長され易いが、200℃を超
えると、染色堅牢性が悪くなる恐れがある。
必要であり、さらに好ましくは5%以上、特に好ましく
は10〜40%である。伸張率が3%未満であると、収
縮した繊維の回復が不充分で、引張り強度の低い繊維と
なる。また、伸張率の高低は、その後のパラ系アラミド
繊維の引張強度に影響し、伸張率が高いほど、すなわち
極性溶媒による繊維の収縮を回復の度合いが大きいほ
ど、パラ系アラミド繊維の引張り強度は向上する。しか
しながら、40%を超えると、繊維に毛羽などが発生
し、逆に強度が低下する恐れがある。ここで、伸張率と
は、極性溶媒で処理し、染色した後のパラ系アラミド繊
維の長さに対する伸張率をいう。
としては、例えば、繊維を公知の延伸熱処理装置に供給
し、フィードローラーとデリバリーローラーとの速度差
により緊張を与えながら、熱板などにより加熱処理する
方法や、パラ系アラミド繊維を織製して繊維となしたの
ち、ピンテンターを用いて加熱セットする方法など、任
意の方法が採用できる。
について説明したが、本発明の染色加工方法は、あらか
じめ繊維構造物に加工されているパラ系アラミド繊維に
対しても適用することができる。ただし、繊維構造物と
しては、長繊維(フィラメント)を主体とした織物、編
物、ロープなど、繊維が一方向に連続して配置されたも
のが好ましく、短繊維の集合体である紡績糸や、繊維が
ランダムに配列された不織布などは、繊維を所望の伸張
率に引き伸ばすことが困難であるので好ましくない。こ
こで、織物または編物の経糸または緯糸の一方が、パラ
系アラミド繊維以外の繊維であってもよい。この場合、
当然ながら第3工程では、パラ系アラミド繊維を伸長す
る方向に引き伸ばすことが必要である。
は、それ単独で、あるいは他の合成繊維や天然繊維など
と併用し、織編物、不織布、紡績糸、ロープなど任意の
繊維構造物を形成させることができる。
れる他の繊維としては、例えばポリエステル繊維やメタ
系アラミド繊維などの合成繊維、天然繊維または再生繊
維が挙げられるが、中でもポリエステル繊維やメタ系ア
ラミド繊維が好ましい。ここでいうポリエステル繊維と
は、テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、少な
くとも1種のグリコール、好ましくは、エチレングリコ
ール、トリメチレングリコールなどから選ばれた少なく
とも1種のアルキレングリコールを主たるグリコール成
分とするポリエステルなどである。メタ系アラミド繊維
とは、ポリメタフェニレンイソフタアミド系またはそれ
を主成分とする共重合体からなる繊維(例えば、帝人株
式会社製、商標;コーネックス)である。
る。 実施例1〜4 3,4′−オキシジフェニレンテレフタルアミドとPP
TAとの共重合体よりなるパラ系アラミド繊維(帝人株
式会社製、商標;テクノーラ)のフィラメント(1,5
00de/1,000フィラメント)を用い、かせ取り
を行い、下記方法にて行った。
(株)製〕1g/l、50℃で20分間精練し、よく水
洗したのち乾燥した。次いで、80℃に加熱したジメチ
ルスルフォキシド中に浸漬攪拌し、30分間処理した。
次いで、100℃の熱湯で30分間湯洗し、よく水洗
し、乾燥した。このフィラメントを表1に示した染浴
で、常温から2℃/分の速度で昇温しながら、160℃
で60分間染色した。そのときの浴比は、1:50とし
た。染色の結果、元の長さに対するフィラメントの収縮
率は、約36.6%であった。そののち、延伸熱処理装
置を用いて、染色後の長さに対して表2に示した伸張率
となるように引張りつつ、170℃で1分間緊張熱処理
した。得られた染色パラ系芳香族ポリアミド繊維につい
て、染色性、引張り強力を評価した。結果を表2に示
す。表2から、本発明によれば、染色性にも引張り強力
にも優れる繊維が得られたことが分かる。
る。引張り強力 引張り強力の測定は、JIS L1068−66の方法
に従って行った。染色性 染色性は、熟練者が視感で判断した。濃染を○、やや淡
染を△、淡染を×とした。
例1と同様にフィラメントを染色加工した。この繊維に
ついて、実施例と同様に評価した。結果を表2に示す。
その結果、染色性はよかったが、繊維が膨潤した状態で
あるため、引張り強力には劣っていた。
行わなかったことを除いては、実施例1と同様に、染色
加工処理をした。この繊維について、実施例1と同様に
評価した。結果を表2に示す。その結果、極性溶媒で繊
維を膨潤させなかったため引張り強力には優れるが、染
色性は非常に劣っていた。
たことを除いては、実施例1と同様に染色加工処理をし
た。この繊維について、実施例1と同様に評価した。結
果を表2に示す。その結果、緊張熱処理を行わなかった
比較例1の繊維よりは引張り強力が大きかったが、染色
性には非常に劣っていた。
多様な色相で染色堅牢性よく染色することができる上、
パラ系アラミド繊維の特徴である強度の低下が少なく染
色加工することができる。また、ポリエステルなどの合
成繊維や天然繊維などと併用した場合でも、色ムラなく
染色することができるため、織物、編物、ロープなど、
様々な繊維構造物に適用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 パラ系アラミド繊維を極性溶媒で処理し
た後に染色し、次いでパラ系アラミド繊維を実質的に3
%以上伸長させた状態で熱処理することを特徴とするパ
ラ系アラミド繊維の染色加工方法。 - 【請求項2】 極性溶媒がジメチルスルフォキシドであ
る請求項1記載の染色加工方法。 - 【請求項3】 染色温度が130℃以上200℃以下で
ある請求項1〜2のいずれか1項記載のパラ系アラミド
繊維の染色加工方法。 - 【請求項4】 熱処理温度が150℃以上200℃以下
である請求項3記載のパラ系アラミド繊維の染色加工方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26619695A JP3586016B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | パラ系アラミド繊維の染色加工方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0987979A true JPH0987979A (ja) | 1997-03-31 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26619695A Expired - Fee Related JP3586016B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | パラ系アラミド繊維の染色加工方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3586016B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100762952B1 (ko) * | 2006-08-08 | 2007-10-04 | 김희곤 | 파라계 아라미드 섬유 및 그 염색방법 |
| JP2012036534A (ja) * | 2010-08-09 | 2012-02-23 | Kisen Kk | アラミド繊維の染色方法 |
| WO2012133662A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | 東海染工株式会社 | アラミド繊維の染色方法及び染色されたアラミド繊維 |
| CN111533930A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-14 | 哈尔滨工业大学 | 一种微纤化纤维增强复合材料的制备方法 |
| CN120776459A (zh) * | 2025-09-11 | 2025-10-14 | 东华大学 | 一种干法纺高性能芳纶的方法 |
-
1995
- 1995-09-21 JP JP26619695A patent/JP3586016B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
| KR100762952B1 (ko) * | 2006-08-08 | 2007-10-04 | 김희곤 | 파라계 아라미드 섬유 및 그 염색방법 |
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| WO2012133662A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | 東海染工株式会社 | アラミド繊維の染色方法及び染色されたアラミド繊維 |
| JP5938396B2 (ja) * | 2011-03-30 | 2016-06-22 | 東海染工株式会社 | アラミド繊維の染色方法 |
| CN111533930A (zh) * | 2020-05-11 | 2020-08-14 | 哈尔滨工业大学 | 一种微纤化纤维增强复合材料的制备方法 |
| CN120776459A (zh) * | 2025-09-11 | 2025-10-14 | 东华大学 | 一种干法纺高性能芳纶的方法 |
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| JP3586016B2 (ja) | 2004-11-10 |
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