JPH0991784A - 光磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
光磁気記録媒体およびその製造方法Info
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- JPH0991784A JPH0991784A JP24937395A JP24937395A JPH0991784A JP H0991784 A JPH0991784 A JP H0991784A JP 24937395 A JP24937395 A JP 24937395A JP 24937395 A JP24937395 A JP 24937395A JP H0991784 A JPH0991784 A JP H0991784A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 浮上磁気ヘッドを有する磁界変調記録方式の
ドライブ装置での使用において高い耐久性を示し且つ高
い密着性を有する光磁気記録媒体、およびこれを高い歩
留まりで安定に生産できる製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも基板と光磁気記録層を有し、
光磁気記録層上に三層以上の積層構造の保護コート層を
有し、この保護コート層最下層の硬度が保護コート層最
表層の硬度よりも低い光磁気記録媒体において、軟質な
下層と硬質な上層との間に中間層を有し、この中間層上
面の臨界表面張力が軟質な下層上面の臨界表面張力より
も高い光磁気記録媒体。さらに、この光磁気記録媒体の
保護コート積層工程において、各保護コート層の硬化が
完了した後にその上層をコーティングする光磁気記録媒
体の製造方法。
ドライブ装置での使用において高い耐久性を示し且つ高
い密着性を有する光磁気記録媒体、およびこれを高い歩
留まりで安定に生産できる製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも基板と光磁気記録層を有し、
光磁気記録層上に三層以上の積層構造の保護コート層を
有し、この保護コート層最下層の硬度が保護コート層最
表層の硬度よりも低い光磁気記録媒体において、軟質な
下層と硬質な上層との間に中間層を有し、この中間層上
面の臨界表面張力が軟質な下層上面の臨界表面張力より
も高い光磁気記録媒体。さらに、この光磁気記録媒体の
保護コート積層工程において、各保護コート層の硬化が
完了した後にその上層をコーティングする光磁気記録媒
体の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁界の存在下、二
値化された情報を対応する磁界の向きとして記録膜にレ
ーザーにより記録する光磁気記録媒体、詳しくは、外部
磁界の印加の為に浮上磁気ヘッドを用いる磁界変調記録
方式に用いられる光磁気ディスクに関する。
値化された情報を対応する磁界の向きとして記録膜にレ
ーザーにより記録する光磁気記録媒体、詳しくは、外部
磁界の印加の為に浮上磁気ヘッドを用いる磁界変調記録
方式に用いられる光磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体には、光磁気ディスク、
カード、テープ等の種類があるが、ここで述べる光磁気
記録媒体とは、通常、案内溝を有する基板上に、干渉
膜、記録膜、反射膜を構成単位とし、それらの組み合わ
せにより形成される記録層を有する光磁気ディスクを指
す。光磁気ディスクの基板の製造方法としてはポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、アモルファスポ
リオレフィンのような成形性に優れた樹脂を用いて射出
成形により案内溝を形成する方法、あるいはフォトポリ
マー法により、ガラスまたは樹脂の平板上に案内溝を形
成する方法が挙げられる。
カード、テープ等の種類があるが、ここで述べる光磁気
記録媒体とは、通常、案内溝を有する基板上に、干渉
膜、記録膜、反射膜を構成単位とし、それらの組み合わ
せにより形成される記録層を有する光磁気ディスクを指
す。光磁気ディスクの基板の製造方法としてはポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、アモルファスポ
リオレフィンのような成形性に優れた樹脂を用いて射出
成形により案内溝を形成する方法、あるいはフォトポリ
マー法により、ガラスまたは樹脂の平板上に案内溝を形
成する方法が挙げられる。
【0003】記録層のうち、干渉膜には透明性に優れ、
屈折率の高い無機誘電体膜が用いられる。材質として
は、例えばSiNx 、SiOx 、AlSiON、Al
N、AlTiN、Ta2O5、ZnS等が挙げられる。こ
れらの干渉膜の屈折率は、1.8〜2.8の範囲が好ま
しく、吸光係数は0〜0.1の範囲が好ましい。記録膜
を構成する材料としては、TbFeCo、NdDyFe
Co等の遷移金属と希土類金属の合金が挙げられる。反
射膜には反射率の高い金属膜あるいは合金膜を使用す
る。材質は、例えば金属膜としてはAl、Au、Ag、
Cu等、合金膜としてはAl−Ti、Al−Cr等が挙
げられる。干渉膜、記録膜、反射膜は、スパッタリン
グ、イオンプレーディング等の物理蒸着法(PVD)、
プラズマCVD等の化学蒸着法(CVD)等によって形
成する。
屈折率の高い無機誘電体膜が用いられる。材質として
は、例えばSiNx 、SiOx 、AlSiON、Al
N、AlTiN、Ta2O5、ZnS等が挙げられる。こ
れらの干渉膜の屈折率は、1.8〜2.8の範囲が好ま
しく、吸光係数は0〜0.1の範囲が好ましい。記録膜
を構成する材料としては、TbFeCo、NdDyFe
Co等の遷移金属と希土類金属の合金が挙げられる。反
射膜には反射率の高い金属膜あるいは合金膜を使用す
る。材質は、例えば金属膜としてはAl、Au、Ag、
Cu等、合金膜としてはAl−Ti、Al−Cr等が挙
げられる。干渉膜、記録膜、反射膜は、スパッタリン
グ、イオンプレーディング等の物理蒸着法(PVD)、
プラズマCVD等の化学蒸着法(CVD)等によって形
成する。
【0004】さらに、このような光磁気記録層の上に保
護コート層を、基板の光磁気記録層とは反対側の面にハ
ードコート層を各々設ける。保護コート層の材料には有
機系、無機系の双方が用いられている。有機系の保護コ
ートを塗布する場合には、ディッピング法、スピンコー
ト法、ロールコーター法、蒸着法等の手法が用いられて
いる。一方、無機系の保護コートを形成する場合にはス
パッタリング法や蒸着法、含浸法等の手法が用いられて
いる。これらの保護コート層の形成方法のうち、放射線
硬化樹脂を用いたスピンコート法は簡便で迅速な方法で
あるので好ましい。ここで放射線とは紫外線、電子線、
可視光線等を指す。スピンコート法はディスペンサーを
用いて光磁気記録媒体上に放射線硬化樹脂を吐出し、こ
れを高速回転して遠心力により樹脂を広げて塗布を行
う。塗布された樹脂は、その後、放射線照射によって硬
化される。また、スピンコート法は、放射線硬化樹脂以
外の樹脂に対しても好適に用いることができる。
護コート層を、基板の光磁気記録層とは反対側の面にハ
ードコート層を各々設ける。保護コート層の材料には有
機系、無機系の双方が用いられている。有機系の保護コ
ートを塗布する場合には、ディッピング法、スピンコー
ト法、ロールコーター法、蒸着法等の手法が用いられて
いる。一方、無機系の保護コートを形成する場合にはス
パッタリング法や蒸着法、含浸法等の手法が用いられて
いる。これらの保護コート層の形成方法のうち、放射線
硬化樹脂を用いたスピンコート法は簡便で迅速な方法で
あるので好ましい。ここで放射線とは紫外線、電子線、
可視光線等を指す。スピンコート法はディスペンサーを
用いて光磁気記録媒体上に放射線硬化樹脂を吐出し、こ
れを高速回転して遠心力により樹脂を広げて塗布を行
う。塗布された樹脂は、その後、放射線照射によって硬
化される。また、スピンコート法は、放射線硬化樹脂以
外の樹脂に対しても好適に用いることができる。
【0005】プラスチック製基板は、耐擦傷性が不十分
であり、このような欠点を克服する為に記録層とは反対
側の面に硬度の高い透明材質を用いてハードコート層を
設けるのが望ましい。ハードコートの手段としてはスピ
ンコート法、2P法等により放射線硬化樹脂等の有機高
分子を塗布、硬化させる方法、析出法やスパッタリング
法等により二酸化珪素等のセラミックハードコート層を
設ける方法が考えられるが、セラミック製のハードコー
トは生産性が悪く、大量生産には不向きであるので放射
線硬化樹脂を用いたハードコートが望ましい。
であり、このような欠点を克服する為に記録層とは反対
側の面に硬度の高い透明材質を用いてハードコート層を
設けるのが望ましい。ハードコートの手段としてはスピ
ンコート法、2P法等により放射線硬化樹脂等の有機高
分子を塗布、硬化させる方法、析出法やスパッタリング
法等により二酸化珪素等のセラミックハードコート層を
設ける方法が考えられるが、セラミック製のハードコー
トは生産性が悪く、大量生産には不向きであるので放射
線硬化樹脂を用いたハードコートが望ましい。
【0006】上記のように光磁気ディスクの保護コート
には、簡便なスピンコート法で塗布することができ、非
加熱硬化が可能で生産環境を汚染しない無溶媒型の有機
樹脂コート剤として放射線硬化型樹脂が広く用いられて
いる。多くの場合、放射線硬化型樹脂保護コート剤は
(メタ)アクリレートモノマー、ジ(メタ)アクリレー
トモノマー、トリ(メタ)アクリレートモノマー、また
はそれ以上の多官能(メタ)アクリレートモノマー、及
び単官能または多官能のエポキシ(メタ)アクリレート
モノマーやウレタン(メタ)アクリレートモノマー、ポ
リエステル(メタ)アクリレートモノマー、そしてそれ
らのオリゴマーなどがブレンドされ、さらに必要に応じ
て重合開始剤、重合禁止剤、各種改質剤等を加えた樹脂
組成物の構成をとっている。従来は、こうした樹脂組成
物である保護コート剤を光磁気ディスクの記録層上にス
ピンコート法等の手段で一回塗布し、これを放射線照射
照射等によって硬化させた段階で保護コートのコーティ
ング工程を終了させていた。従って光磁気ディスクの保
護コートは単層であるのが常識であった。
には、簡便なスピンコート法で塗布することができ、非
加熱硬化が可能で生産環境を汚染しない無溶媒型の有機
樹脂コート剤として放射線硬化型樹脂が広く用いられて
いる。多くの場合、放射線硬化型樹脂保護コート剤は
(メタ)アクリレートモノマー、ジ(メタ)アクリレー
トモノマー、トリ(メタ)アクリレートモノマー、また
はそれ以上の多官能(メタ)アクリレートモノマー、及
び単官能または多官能のエポキシ(メタ)アクリレート
モノマーやウレタン(メタ)アクリレートモノマー、ポ
リエステル(メタ)アクリレートモノマー、そしてそれ
らのオリゴマーなどがブレンドされ、さらに必要に応じ
て重合開始剤、重合禁止剤、各種改質剤等を加えた樹脂
組成物の構成をとっている。従来は、こうした樹脂組成
物である保護コート剤を光磁気ディスクの記録層上にス
ピンコート法等の手段で一回塗布し、これを放射線照射
照射等によって硬化させた段階で保護コートのコーティ
ング工程を終了させていた。従って光磁気ディスクの保
護コートは単層であるのが常識であった。
【0007】しかしながら、現在一般的に普及している
光変調記録方式においては、用いられる光磁気ディスク
の保護コートは従来の単層タイプで充分であるが、今後
普及が予想される磁界変調記録方式においては従来同様
の保護コートでは記録媒体を保護する能力が不十分であ
ることを本発明者は見いだした。すなわち、磁界変調記
録方式では回転している光磁気記録媒体にレーザー光を
連続照射しながら、外部磁界の向きを、記録する情報に
応じて変化させる必要があるが、変調周波数が高いため
電磁コイルや磁気ヘッドのインダクタンスの影響で発生
させる磁界を大きくすることができない。
光変調記録方式においては、用いられる光磁気ディスク
の保護コートは従来の単層タイプで充分であるが、今後
普及が予想される磁界変調記録方式においては従来同様
の保護コートでは記録媒体を保護する能力が不十分であ
ることを本発明者は見いだした。すなわち、磁界変調記
録方式では回転している光磁気記録媒体にレーザー光を
連続照射しながら、外部磁界の向きを、記録する情報に
応じて変化させる必要があるが、変調周波数が高いため
電磁コイルや磁気ヘッドのインダクタンスの影響で発生
させる磁界を大きくすることができない。
【0008】このため、磁気ヘッドを光磁気記録媒体の
ごく近傍まで接近させなければならず、このための手段
として浮上磁気ヘッドが用いられる。浮上磁気ヘッドは
ごく軽いアームの先端に磁気ヘッドを取り付けたもの
で、これを回転している記録媒体の表面に接近させると
記録媒体の回転によって生ずる浮力によって表面から数
十μmの空間に浮上させることができる。この時の浮上
量は記録媒体の回転速度、表面形状、浮上磁気ヘッドの
重量、形状、アームの弾性率等に左右されるが、記録媒
体である光磁気ディスクの面振れや表面の凹凸、浮上磁
気ヘッドの送り精度等の変動要因によって媒体とヘッド
が極めて接近若しくは接触する事態が生じうる。
ごく近傍まで接近させなければならず、このための手段
として浮上磁気ヘッドが用いられる。浮上磁気ヘッドは
ごく軽いアームの先端に磁気ヘッドを取り付けたもの
で、これを回転している記録媒体の表面に接近させると
記録媒体の回転によって生ずる浮力によって表面から数
十μmの空間に浮上させることができる。この時の浮上
量は記録媒体の回転速度、表面形状、浮上磁気ヘッドの
重量、形状、アームの弾性率等に左右されるが、記録媒
体である光磁気ディスクの面振れや表面の凹凸、浮上磁
気ヘッドの送り精度等の変動要因によって媒体とヘッド
が極めて接近若しくは接触する事態が生じうる。
【0009】さらに環境雰囲気中に存在する塵埃が媒体
−ヘッド間に侵入し、両者に挟まれて記録媒体上を摺動
するという危険性も高く、これら媒体−ヘッド間のクラ
ッシュ現象(以降ヘッドクラッシュと呼ぶ)により、記
録媒体表面に大きなダメージが加わりやすいのが磁界変
調記録方式の最大の問題点である。従来、磁界変調記録
方式においてヘッドクラッシュの危険性は既に指摘され
ていた問題であるが、これによって記録媒体が被るダメ
ージについては明確な評価方法が存在せず、信頼できる
評価技術の開発が待たれていた。この点について本発明
者は特願平6−202038において開示したヘッドク
ラッシュ加速試験装置を発明し、短時間の試験でヘッド
クラッシュに対する記録媒体の耐久性を現実的に評価す
る手法を完成した。
−ヘッド間に侵入し、両者に挟まれて記録媒体上を摺動
するという危険性も高く、これら媒体−ヘッド間のクラ
ッシュ現象(以降ヘッドクラッシュと呼ぶ)により、記
録媒体表面に大きなダメージが加わりやすいのが磁界変
調記録方式の最大の問題点である。従来、磁界変調記録
方式においてヘッドクラッシュの危険性は既に指摘され
ていた問題であるが、これによって記録媒体が被るダメ
ージについては明確な評価方法が存在せず、信頼できる
評価技術の開発が待たれていた。この点について本発明
者は特願平6−202038において開示したヘッドク
ラッシュ加速試験装置を発明し、短時間の試験でヘッド
クラッシュに対する記録媒体の耐久性を現実的に評価す
る手法を完成した。
【0010】そしてこの評価方法により、これまで不明
であったヘッドクラッシュが記録媒体に与える影響が初
めて明らかになったのである。上記試験装置を用いた加
速試験により、光磁気記録媒体がヘッドクラッシュによ
って被るダメージは保護コート表面に発生した傷の深
さ、とエラー率の二点で評価することができる。保護コ
ート上の傷深さを評価するのは、浮上磁気ヘッドと光磁
気記録層の間には保護コート層が存在するため、実際に
ヘッドクラッシュによって摺動を受けるのは常に保護コ
ート層表面であるからである。
であったヘッドクラッシュが記録媒体に与える影響が初
めて明らかになったのである。上記試験装置を用いた加
速試験により、光磁気記録媒体がヘッドクラッシュによ
って被るダメージは保護コート表面に発生した傷の深
さ、とエラー率の二点で評価することができる。保護コ
ート上の傷深さを評価するのは、浮上磁気ヘッドと光磁
気記録層の間には保護コート層が存在するため、実際に
ヘッドクラッシュによって摺動を受けるのは常に保護コ
ート層表面であるからである。
【0011】保護コートは言うまでもなく光磁気記録層
を保護する目的で設けられている。従ってヘッドクラッ
シュによって生じたいかなる傷の深さも保護コート層の
膜厚を超えて記録層に達することは許されない。一方、
傷が直接記録層に達することはなくとも保護コート層を
通して圧力、衝撃等が内部に伝わりダメージを与えると
いう問題もある。これはヘッドクラッシュの結果保護コ
ート層を貫通するほどの深い傷が生じなくとも、内部の
基板、記録層表面に微細な凹凸が発生するという現象
で、これがノイズの原因となり記録媒体のエラー率が大
きく増加する。
を保護する目的で設けられている。従ってヘッドクラッ
シュによって生じたいかなる傷の深さも保護コート層の
膜厚を超えて記録層に達することは許されない。一方、
傷が直接記録層に達することはなくとも保護コート層を
通して圧力、衝撃等が内部に伝わりダメージを与えると
いう問題もある。これはヘッドクラッシュの結果保護コ
ート層を貫通するほどの深い傷が生じなくとも、内部の
基板、記録層表面に微細な凹凸が発生するという現象
で、これがノイズの原因となり記録媒体のエラー率が大
きく増加する。
【0012】以上のように、磁界変調記録方式を用いた
際に発生するヘッドクラッシュが記録媒体に与えるダメ
ージには、表面的な保護コート上の傷と内面的なエラー
率の増加という二つの種類がある。この二つのダメージ
を同時に緩和し、磁界変調記録方式のドライブ装置で使
用しても充分な耐久性を有する媒体を得るには、浮上磁
気ヘッドに面した保護コートを少なくとも二層以上の積
層構造とし、このうち光磁気記録層に接する最下層を低
硬度、ヘッドクラッシュの際に浮上磁気ヘッドが摺動す
る最表層を高硬度とすることが有効である。このような
構成の保護コート層を用いれば、ヘッドクラッシュが発
生した場合でも硬質な最表層が記録層に到達する深い傷
の発生を防止し、軟質な最下層がクッションとなって衝
撃の伝播を抑制するため記録層と基板の損傷を防止する
結果、磁界変調記録方式において高い耐久性を有する光
磁気記録媒体を得ることができるのである。
際に発生するヘッドクラッシュが記録媒体に与えるダメ
ージには、表面的な保護コート上の傷と内面的なエラー
率の増加という二つの種類がある。この二つのダメージ
を同時に緩和し、磁界変調記録方式のドライブ装置で使
用しても充分な耐久性を有する媒体を得るには、浮上磁
気ヘッドに面した保護コートを少なくとも二層以上の積
層構造とし、このうち光磁気記録層に接する最下層を低
硬度、ヘッドクラッシュの際に浮上磁気ヘッドが摺動す
る最表層を高硬度とすることが有効である。このような
構成の保護コート層を用いれば、ヘッドクラッシュが発
生した場合でも硬質な最表層が記録層に到達する深い傷
の発生を防止し、軟質な最下層がクッションとなって衝
撃の伝播を抑制するため記録層と基板の損傷を防止する
結果、磁界変調記録方式において高い耐久性を有する光
磁気記録媒体を得ることができるのである。
【0013】しかし、上記のような積層構造を有する保
護コート層を作成するのは容易ではなく、多くの場合下
層をコーティングした後に上層となるコーティング剤を
塗布すると、ハジキが生じて均一なコーティングができ
ないという問題が生じる。また、ハジキを発生させずに
積層構造の保護コート層を作成することができたとして
も保護コート層間の密着力が弱いため、積層させた保護
コート層と保護コート層の界面で剥離しやすく、記録媒
体の保護コートとして充分な密着性を得ることができな
いという問題があった。
護コート層を作成するのは容易ではなく、多くの場合下
層をコーティングした後に上層となるコーティング剤を
塗布すると、ハジキが生じて均一なコーティングができ
ないという問題が生じる。また、ハジキを発生させずに
積層構造の保護コート層を作成することができたとして
も保護コート層間の密着力が弱いため、積層させた保護
コート層と保護コート層の界面で剥離しやすく、記録媒
体の保護コートとして充分な密着性を得ることができな
いという問題があった。
【0014】さらに、軟質な下層をコーティングした上
から直接硬質な上層をコーティングし硬化させると、硬
質な上層が硬化する際に発生する収縮応力の影響で軟質
な下層が変形し、シワが発生するという問題があった。
特にこれらの問題のうち、密着性の悪さとシワの発生し
やすさは最表層を形成する硬質な保護コート層の硬度が
高ければ高い程顕著な傾向として表れてくるため、保護
コート表面の耐摺動性を高めるためには最表層の硬度を
高くすることが最も有効であるにもかかわらず、上記の
ような問題により最表層を高硬度とすることが著しく制
限されていた。
から直接硬質な上層をコーティングし硬化させると、硬
質な上層が硬化する際に発生する収縮応力の影響で軟質
な下層が変形し、シワが発生するという問題があった。
特にこれらの問題のうち、密着性の悪さとシワの発生し
やすさは最表層を形成する硬質な保護コート層の硬度が
高ければ高い程顕著な傾向として表れてくるため、保護
コート表面の耐摺動性を高めるためには最表層の硬度を
高くすることが最も有効であるにもかかわらず、上記の
ような問題により最表層を高硬度とすることが著しく制
限されていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は光磁気
記録媒体の記録層を保護することにあり、特に、磁界変
調方式に於ける浮上磁気ヘッドのヘッドクラッシュに対
し高い耐摺動性、耐擦傷性を保ちつつ、密着性に優れた
保護膜を有する光磁気記録媒体を提供することにある。
記録媒体の記録層を保護することにあり、特に、磁界変
調方式に於ける浮上磁気ヘッドのヘッドクラッシュに対
し高い耐摺動性、耐擦傷性を保ちつつ、密着性に優れた
保護膜を有する光磁気記録媒体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記のような課
題を解決するために完成されたものであり、光磁気記録
媒体の記録層を保護する保護コートを少なくとも三層以
上の積層構造とし、この保護コートの光磁気記録層に接
する最下層を低硬度、これとは逆の最表層を高硬度と
し、この最下層と最表層の間に少なくとも一層以上の中
間層を設けることによって前記の目的を達成した。
題を解決するために完成されたものであり、光磁気記録
媒体の記録層を保護する保護コートを少なくとも三層以
上の積層構造とし、この保護コートの光磁気記録層に接
する最下層を低硬度、これとは逆の最表層を高硬度と
し、この最下層と最表層の間に少なくとも一層以上の中
間層を設けることによって前記の目的を達成した。
【0017】すなわち積層構造である保護コートの最下
層がJIS K5400にて規定される鉛筆硬度試験
(以下、この試験の結果を単に鉛筆硬度と呼ぶ)でB以
下の低い硬度であればヘッドクラッシュ時の圧力や衝撃
から記録層と基板を保護する能力が高く、これとは逆の
最表層が高硬度であれば浮上磁気ヘッドや塵埃の摺動に
対して高い耐擦傷性を有する光磁気記録媒体とすること
ができるが、単にこの順に積層したのみでは前述したよ
うなハジキ、シワそして保護層間の密着力の弱さが問題
となる。
層がJIS K5400にて規定される鉛筆硬度試験
(以下、この試験の結果を単に鉛筆硬度と呼ぶ)でB以
下の低い硬度であればヘッドクラッシュ時の圧力や衝撃
から記録層と基板を保護する能力が高く、これとは逆の
最表層が高硬度であれば浮上磁気ヘッドや塵埃の摺動に
対して高い耐擦傷性を有する光磁気記録媒体とすること
ができるが、単にこの順に積層したのみでは前述したよ
うなハジキ、シワそして保護層間の密着力の弱さが問題
となる。
【0018】そこで、上層をコーティングする前に臨界
表面張力の高い中間層をコーティングして上層を塗布す
る際の濡れ性を改善することによってハジキの発生を防
ぎ、密着性を改善する。さらに中間層に下層よりも高い
硬度を付与することによって、上層が硬化収縮する際に
シワが発生することのない充分な強度を付与するのであ
る。
表面張力の高い中間層をコーティングして上層を塗布す
る際の濡れ性を改善することによってハジキの発生を防
ぎ、密着性を改善する。さらに中間層に下層よりも高い
硬度を付与することによって、上層が硬化収縮する際に
シワが発生することのない充分な強度を付与するのであ
る。
【0019】保護コート最表層は、高い耐擦傷性が要求
されるために可能な限り高硬度であることが好ましい。
硬度を高くせずに、潤滑剤等を用いて耐擦傷性を確保す
るという考え方もあるが、潤滑性の向上によって得られ
る耐擦傷性は傷が発生する確率が低下するという種類の
ものであり、ひとたび発生した傷の深さを小さく抑える
効果は少ない。光磁気記録媒体においては、一本たりと
も記録層に達する深さの傷が発生することが許されな
い。従ってこの点では保護コート層の硬度を高くする方
が確実であり、効果が高い。
されるために可能な限り高硬度であることが好ましい。
硬度を高くせずに、潤滑剤等を用いて耐擦傷性を確保す
るという考え方もあるが、潤滑性の向上によって得られ
る耐擦傷性は傷が発生する確率が低下するという種類の
ものであり、ひとたび発生した傷の深さを小さく抑える
効果は少ない。光磁気記録媒体においては、一本たりと
も記録層に達する深さの傷が発生することが許されな
い。従ってこの点では保護コート層の硬度を高くする方
が確実であり、効果が高い。
【0020】勿論、高硬度である上に潤滑剤を使用する
のであれば問題はなく、むしろ好ましい。磁界変調記録
方式に用いる光磁気記録媒体の保護コートとしては少な
くとも最表層の鉛筆硬度がF以上であることが必要であ
る。これ未満の硬度では記録層にまで達する深い傷が発
生する危険性があるからである。しかしながらF程度の
表面硬度では記録層にまで達する深い傷が発生しなくと
も、保護コート表面が激しく傷つけられ、外観が著しく
劣化することを防止することができない。
のであれば問題はなく、むしろ好ましい。磁界変調記録
方式に用いる光磁気記録媒体の保護コートとしては少な
くとも最表層の鉛筆硬度がF以上であることが必要であ
る。これ未満の硬度では記録層にまで達する深い傷が発
生する危険性があるからである。しかしながらF程度の
表面硬度では記録層にまで達する深い傷が発生しなくと
も、保護コート表面が激しく傷つけられ、外観が著しく
劣化することを防止することができない。
【0021】しかも前記のように保護コート表面が著し
く傷つけられると生じた凹凸によって浮上磁気ヘッドの
浮上状態が影響を受け、ヘッドの安定浮上が阻害される
という問題も生じる。このため、保護コート最表層は浮
上磁気ヘッドや塵埃の摺動を受けた際に記録層にまで達
する深い傷を発生させないことは勿論、それ未満の深さ
の傷も容易に発生させない高い硬度を有することが好ま
しい。そのためには鉛筆硬度で3H以上の硬度を有する
ことが好ましい。しかしながらドライブ回転数が360
0RPM以下であれば保護コート最表層の鉛筆硬度は3
Hでも特に大きな問題はないが、ドライブのスピンドル
回転数がさらに高速になると保護コート最表層が受ける
傷の程度は一層大きくなることを本発明者は見いだして
いる。
く傷つけられると生じた凹凸によって浮上磁気ヘッドの
浮上状態が影響を受け、ヘッドの安定浮上が阻害される
という問題も生じる。このため、保護コート最表層は浮
上磁気ヘッドや塵埃の摺動を受けた際に記録層にまで達
する深い傷を発生させないことは勿論、それ未満の深さ
の傷も容易に発生させない高い硬度を有することが好ま
しい。そのためには鉛筆硬度で3H以上の硬度を有する
ことが好ましい。しかしながらドライブ回転数が360
0RPM以下であれば保護コート最表層の鉛筆硬度は3
Hでも特に大きな問題はないが、ドライブのスピンドル
回転数がさらに高速になると保護コート最表層が受ける
傷の程度は一層大きくなることを本発明者は見いだして
いる。
【0022】磁界変調記録方式では変調周波数を上げる
とインダクタンスの影響で充分な大きさの磁界を発生さ
せることが難しくなるので、ドライブのスピンドル回転
数を高速にすることは光変調記録方式と比較して容易で
はない。このため現在のところ磁界変調記録用の記録媒
体としては3600RPMまでのドライブ装置に対応で
きれば充分であると考えられるが、ヘッド製造技術の向
上や記録媒体の高磁界感度化などによって今後実現する
それ以上のスピンドル回転数への対応が可能であること
が好ましい。そのためには保護コート最表層の硬度は鉛
筆硬度で4H以上であることが好ましい。
とインダクタンスの影響で充分な大きさの磁界を発生さ
せることが難しくなるので、ドライブのスピンドル回転
数を高速にすることは光変調記録方式と比較して容易で
はない。このため現在のところ磁界変調記録用の記録媒
体としては3600RPMまでのドライブ装置に対応で
きれば充分であると考えられるが、ヘッド製造技術の向
上や記録媒体の高磁界感度化などによって今後実現する
それ以上のスピンドル回転数への対応が可能であること
が好ましい。そのためには保護コート最表層の硬度は鉛
筆硬度で4H以上であることが好ましい。
【0023】しかしながら硬度が3Hよりも高い場合は
保護コート最表層の持つ内部応力が相当に大きくなるた
め、コーティング時にシワが発生しやすくなり、コーテ
ィングできたとしても内部応力の影響で下層との密着力
が低下すると同時に記録媒体の反りの原因になる。しか
しながら本発明による中間層を設けた場合には上記のよ
うな内部応力の影響によるシワの発生と密着力の低下を
抑えることができるので、最表層の硬度を4H以上とす
ることができるが、記録媒体の反りを充分に小さなレベ
ルに抑えるためには中間層を設けたとしても最表層の膜
厚が10μmよりも厚い場合にはその硬度を7H以下と
することが好ましい。ただし、最表層の膜厚が10μm
以下の場合にはそれより高い硬度に設定することができ
る。
保護コート最表層の持つ内部応力が相当に大きくなるた
め、コーティング時にシワが発生しやすくなり、コーテ
ィングできたとしても内部応力の影響で下層との密着力
が低下すると同時に記録媒体の反りの原因になる。しか
しながら本発明による中間層を設けた場合には上記のよ
うな内部応力の影響によるシワの発生と密着力の低下を
抑えることができるので、最表層の硬度を4H以上とす
ることができるが、記録媒体の反りを充分に小さなレベ
ルに抑えるためには中間層を設けたとしても最表層の膜
厚が10μmよりも厚い場合にはその硬度を7H以下と
することが好ましい。ただし、最表層の膜厚が10μm
以下の場合にはそれより高い硬度に設定することができ
る。
【0024】保護コート最表層が上記のように充分な硬
度を有していれば記録層に達する恐れのある深い傷が発
生することはないが、それには前提としてその膜厚が充
分に確保されているという条件がある。光磁気記録媒体
の一般的な使用環境においてヘッドクラッシュに関与す
る塵埃のうち最も保護コート表面を強く擦傷するのは鉱
物性の塵埃である。この鉱物性塵埃として一般的な関東
ロームの浮遊量を増加させたヘッドクラッシュ加速試験
の結果から保護コート最表層の膜厚は3μm以上である
ことが必要である。この膜厚は大きければ大きい程内部
への傷の到達を防止することができるため好ましいが、
逆に厚くなりすぎると記録媒体の反りが大きくなるので
好ましくない。
度を有していれば記録層に達する恐れのある深い傷が発
生することはないが、それには前提としてその膜厚が充
分に確保されているという条件がある。光磁気記録媒体
の一般的な使用環境においてヘッドクラッシュに関与す
る塵埃のうち最も保護コート表面を強く擦傷するのは鉱
物性の塵埃である。この鉱物性塵埃として一般的な関東
ロームの浮遊量を増加させたヘッドクラッシュ加速試験
の結果から保護コート最表層の膜厚は3μm以上である
ことが必要である。この膜厚は大きければ大きい程内部
への傷の到達を防止することができるため好ましいが、
逆に厚くなりすぎると記録媒体の反りが大きくなるので
好ましくない。
【0025】このため、保護コート最表層の膜厚として
は5μm以上20μm以下とするのが好ましい。さらに
高NAのドライブに対応するため基板の厚みを薄くした
記録媒体など保護コートの応力によって発生する反りの
大きさが問題になる場合では、保護コート最表層の膜厚
は5μm以上10μm以下とすることが最も好ましい。
ただし、本発明による光磁気記録媒体の保護コートは硬
質な最表層の下に軟質な下層および中間層が存在するの
で、保護コート層が一層のみで構成されている光磁気記
録媒体と比較して保護コート層表面の硬度が同じであっ
てもはるかに媒体の反りの大きさを小さくすることがで
きる。
は5μm以上20μm以下とするのが好ましい。さらに
高NAのドライブに対応するため基板の厚みを薄くした
記録媒体など保護コートの応力によって発生する反りの
大きさが問題になる場合では、保護コート最表層の膜厚
は5μm以上10μm以下とすることが最も好ましい。
ただし、本発明による光磁気記録媒体の保護コートは硬
質な最表層の下に軟質な下層および中間層が存在するの
で、保護コート層が一層のみで構成されている光磁気記
録媒体と比較して保護コート層表面の硬度が同じであっ
てもはるかに媒体の反りの大きさを小さくすることがで
きる。
【0026】保護コート最下層が記録層と基板を保護す
るうえでの耐圧、耐衝撃性を有するためにはその最下層
の鉛筆硬度がB以下である必要があるが、硬度が低けれ
ば低いほどクッションの効果が高まり、耐圧、耐衝撃性
が向上する反面、極端に低硬度になると高温高湿環境に
置かれた場合に流出する成分が多くなり記録媒体として
の耐久性が損なわれる。このため保護コート最下層の鉛
筆硬度は2B以下6B以上であることが好ましい。又、
保護コート最下層の膜厚はそのクッション効果による保
護能力を充分に発揮させるために2μm以上とすること
が必要である。
るうえでの耐圧、耐衝撃性を有するためにはその最下層
の鉛筆硬度がB以下である必要があるが、硬度が低けれ
ば低いほどクッションの効果が高まり、耐圧、耐衝撃性
が向上する反面、極端に低硬度になると高温高湿環境に
置かれた場合に流出する成分が多くなり記録媒体として
の耐久性が損なわれる。このため保護コート最下層の鉛
筆硬度は2B以下6B以上であることが好ましい。又、
保護コート最下層の膜厚はそのクッション効果による保
護能力を充分に発揮させるために2μm以上とすること
が必要である。
【0027】この最下層の膜厚は厚い方が保護能力が向
上して好ましいが、あまりに厚い場合は記録膜と浮上磁
気ヘッドの間の距離が大きくなるため、記録媒体の磁界
感度が低くなるという問題がある。このため、最下層か
ら最表層までの保護コート全体の膜厚が50μm以下で
あることが必要であり、最下層単独では30μm以下の
膜厚であることが好ましい。高い磁界感度を保ったまま
高い保護能力を発揮させるためには保護コート最下層の
膜厚は5μm以上15μm以下とするのが最も好まし
い。
上して好ましいが、あまりに厚い場合は記録膜と浮上磁
気ヘッドの間の距離が大きくなるため、記録媒体の磁界
感度が低くなるという問題がある。このため、最下層か
ら最表層までの保護コート全体の膜厚が50μm以下で
あることが必要であり、最下層単独では30μm以下の
膜厚であることが好ましい。高い磁界感度を保ったまま
高い保護能力を発揮させるためには保護コート最下層の
膜厚は5μm以上15μm以下とするのが最も好まし
い。
【0028】中間層は上記の軟質な下層と硬質な上層を
積層させる場合に問題となる上層コーティング時のハジ
キの発生、上下層間の密着力の弱さ、上層硬化時のシワ
の発生といった諸問題を解決するために設ける補助層で
あるが、この中間層が備えるべき特性としては第一に表
面張力が高いことが挙げられる。ここで述べる表面張力
とは中間層をコーティングし、硬化等の過程を終了させ
て完全に下層上に中間層を定着させた後に中間層上面、
すなわちこの上に硬質な上層をコーティングするべき面
が示す表面張力である。
積層させる場合に問題となる上層コーティング時のハジ
キの発生、上下層間の密着力の弱さ、上層硬化時のシワ
の発生といった諸問題を解決するために設ける補助層で
あるが、この中間層が備えるべき特性としては第一に表
面張力が高いことが挙げられる。ここで述べる表面張力
とは中間層をコーティングし、硬化等の過程を終了させ
て完全に下層上に中間層を定着させた後に中間層上面、
すなわちこの上に硬質な上層をコーティングするべき面
が示す表面張力である。
【0029】従って、この表面張力は固体表面の表面張
力ということになるが、この固体表面張力を表面張力既
知の液体を接触させた時の接触角等から換算される臨界
表面張力に置き換えると測定が容易になり、取り扱いや
すくなる。本発明では固体表面張力を臨界表面張力に置
き換えても実用上問題がないので、以後コーティング膜
表面の表面張力を液体の接触角を測定することによって
求めた臨界表面張力で表す。
力ということになるが、この固体表面張力を表面張力既
知の液体を接触させた時の接触角等から換算される臨界
表面張力に置き換えると測定が容易になり、取り扱いや
すくなる。本発明では固体表面張力を臨界表面張力に置
き換えても実用上問題がないので、以後コーティング膜
表面の表面張力を液体の接触角を測定することによって
求めた臨界表面張力で表す。
【0030】本発明では、中間層上面の臨界表面張力を
少なくとも軟質な下層上面の臨界表面張力よりも高くす
ることを特徴としている。コーティングされる面の固体
表面張力が高いほどコーティング剤の濡れ性が上がり、
ハジキの防止と密着力の強化に効果があることから、こ
れらの問題を解決する目的で設ける中間層の臨界表面張
力を下層よりも高くすることは本発明の目的から当然で
ある。
少なくとも軟質な下層上面の臨界表面張力よりも高くす
ることを特徴としている。コーティングされる面の固体
表面張力が高いほどコーティング剤の濡れ性が上がり、
ハジキの防止と密着力の強化に効果があることから、こ
れらの問題を解決する目的で設ける中間層の臨界表面張
力を下層よりも高くすることは本発明の目的から当然で
ある。
【0031】この中間層上面の臨界表面張力が高ければ
高いほど上層となるべきコーティング剤を塗布した場合
に濡れ性が良くなり、ハジキの発生が抑えられると同時
に密着性が向上するが、極端に臨界表面張力が高くなる
と上層となるべきコーティング剤を充分な膜厚に塗布で
きない場合がある。このため、中間層上面の臨界表面張
力としては、下層上面よりも高いという条件を満たした
うえで、環境温度が20℃から25℃程度の常温である
場合に35dyn/cm以上70dyn/cm以下であ
ることが好ましい。中間層上面の臨界表面張力が35d
yn/cmよりも低いと、その上にコーティングするコ
ーティング剤の性状にもよるが、目的とするハジキの防
止と密着性の向上という効果が得られにくい。
高いほど上層となるべきコーティング剤を塗布した場合
に濡れ性が良くなり、ハジキの発生が抑えられると同時
に密着性が向上するが、極端に臨界表面張力が高くなる
と上層となるべきコーティング剤を充分な膜厚に塗布で
きない場合がある。このため、中間層上面の臨界表面張
力としては、下層上面よりも高いという条件を満たした
うえで、環境温度が20℃から25℃程度の常温である
場合に35dyn/cm以上70dyn/cm以下であ
ることが好ましい。中間層上面の臨界表面張力が35d
yn/cmよりも低いと、その上にコーティングするコ
ーティング剤の性状にもよるが、目的とするハジキの防
止と密着性の向上という効果が得られにくい。
【0032】一方、上限として示した70dyn/cm
についても、上層となるべきコーティング剤の性状によ
ってはこれより高い臨界表面張力としても問題がない場
合もある。最も好ましくは40dyn/cm以上60d
yn/cm以下の範囲であって、この範囲内であれば多
くの場合、問題なく目的とする効果を得ることができ
る。
についても、上層となるべきコーティング剤の性状によ
ってはこれより高い臨界表面張力としても問題がない場
合もある。最も好ましくは40dyn/cm以上60d
yn/cm以下の範囲であって、この範囲内であれば多
くの場合、問題なく目的とする効果を得ることができ
る。
【0033】保護コート中間層の硬度としては、シワの
発生を防止するために少なくとも下層よりも高いことが
必要である。ヘッドクラッシュの衝撃、圧力から記録層
と基板を保護するため軟質な下層の硬度はJIS K5
400にて規定された鉛筆硬度試験でB以下であるべき
だが、より高い保護能力を付与するためには2B以下の
硬度が好ましいことは既に述べた。
発生を防止するために少なくとも下層よりも高いことが
必要である。ヘッドクラッシュの衝撃、圧力から記録層
と基板を保護するため軟質な下層の硬度はJIS K5
400にて規定された鉛筆硬度試験でB以下であるべき
だが、より高い保護能力を付与するためには2B以下の
硬度が好ましいことは既に述べた。
【0034】しかしながらこのような軟質な下層の上に
直接硬質な上層を塗布、硬化すると上層からの応力によ
って下層にシワが発生する。これを防ぐ目的の中間層
は、上層からの応力によって変形しない、充分に大きな
強度を得るため、少なくとも下層よりも高硬度であっ
て、この目的のための充分な膜厚を有していることが好
ましい。この中間層の硬度としてはHB以上2H以下の
範囲が好ましく、膜厚は積層された保護コート層全体で
50μm以下とするように設計することが好ましい。
直接硬質な上層を塗布、硬化すると上層からの応力によ
って下層にシワが発生する。これを防ぐ目的の中間層
は、上層からの応力によって変形しない、充分に大きな
強度を得るため、少なくとも下層よりも高硬度であっ
て、この目的のための充分な膜厚を有していることが好
ましい。この中間層の硬度としてはHB以上2H以下の
範囲が好ましく、膜厚は積層された保護コート層全体で
50μm以下とするように設計することが好ましい。
【0035】以上のような少なくとも三層以上の積層構
造を有する保護コート層の軟質な最下層、硬質な最表層
および中間層等を形成させる材料としては有機系、無機
系いずれの材料も使用することができるが、無機系の材
料ではクッション効果の高い軟質な最下層を形成するこ
とが難しいため有機系の材料を用いるのが好ましい。こ
の場合のコーティング方法としては放射線硬化型の樹脂
を用いたスピンコーティング法が簡便かつ無溶剤でクリ
ーンな生産環境とすることができるので好ましい。
造を有する保護コート層の軟質な最下層、硬質な最表層
および中間層等を形成させる材料としては有機系、無機
系いずれの材料も使用することができるが、無機系の材
料ではクッション効果の高い軟質な最下層を形成するこ
とが難しいため有機系の材料を用いるのが好ましい。こ
の場合のコーティング方法としては放射線硬化型の樹脂
を用いたスピンコーティング法が簡便かつ無溶剤でクリ
ーンな生産環境とすることができるので好ましい。
【0036】放射線硬化型の樹脂としては、(メタ)ア
クリレートモノマー、ジ(メタ)アクリレートモノマ
ー、トリ(メタ)アクリレートモノマー、またはそれ以
上の多官能(メタ)アクリレートモノマー、及び単官能
または多官能のエポキシ(メタ)アクリレートモノマー
やウレタン(メタ)アクリレートモノマー、ポリエステ
ル(メタ)アクリレートモノマー、そしてそれらのオリ
ゴマーなどの(メタ)アクリレート類が容易に発生させ
ることのできる紫外線で硬化可能であり、取り扱いも簡
便であるので好ましい。これらの樹脂をコーティング剤
として使用する際には一般的に単一のモノマー、オリゴ
マーだけでコーティング剤を構成するよりも各樹脂の性
質を相補ったブレンドを施した方が好ましい場合が多
い。さらに必要に応じて重合開始剤、重合禁止剤、各種
改質剤を加えて樹脂組成物とした方が扱い易く、性質も
向上することが多いので好ましい。
クリレートモノマー、ジ(メタ)アクリレートモノマ
ー、トリ(メタ)アクリレートモノマー、またはそれ以
上の多官能(メタ)アクリレートモノマー、及び単官能
または多官能のエポキシ(メタ)アクリレートモノマー
やウレタン(メタ)アクリレートモノマー、ポリエステ
ル(メタ)アクリレートモノマー、そしてそれらのオリ
ゴマーなどの(メタ)アクリレート類が容易に発生させ
ることのできる紫外線で硬化可能であり、取り扱いも簡
便であるので好ましい。これらの樹脂をコーティング剤
として使用する際には一般的に単一のモノマー、オリゴ
マーだけでコーティング剤を構成するよりも各樹脂の性
質を相補ったブレンドを施した方が好ましい場合が多
い。さらに必要に応じて重合開始剤、重合禁止剤、各種
改質剤を加えて樹脂組成物とした方が扱い易く、性質も
向上することが多いので好ましい。
【0037】これまでに説明した本発明による保護コー
トが少なくとも三層以上の積層構造となった光磁気記録
媒体を製造する場合、保護コートの積層構造は下層から
順に成膜を終了させていき、同時に二層以上を成膜させ
ないことが好ましい。例えば軟質な下層を成膜した後、
中間層となるべきコーティング剤を塗布し、これを硬化
させる前にその上から硬質な上層となるべきコーティン
グ剤を塗布し、二層同時に硬化させた方が工程上簡便
で、有利なようにも考えられるが、このような方法で製
造を行うと保護コート層に著しくシワが発生しやすくな
るからである。
トが少なくとも三層以上の積層構造となった光磁気記録
媒体を製造する場合、保護コートの積層構造は下層から
順に成膜を終了させていき、同時に二層以上を成膜させ
ないことが好ましい。例えば軟質な下層を成膜した後、
中間層となるべきコーティング剤を塗布し、これを硬化
させる前にその上から硬質な上層となるべきコーティン
グ剤を塗布し、二層同時に硬化させた方が工程上簡便
で、有利なようにも考えられるが、このような方法で製
造を行うと保護コート層に著しくシワが発生しやすくな
るからである。
【0038】本発明による中間層がその比較的高い硬度
により、上層の応力に対してシワの発生を防止している
ことから明らかなように、単にコーティング剤を塗布し
たのみで、硬化、成膜させなければ上層の応力により変
形しやすいのは当然である。
により、上層の応力に対してシワの発生を防止している
ことから明らかなように、単にコーティング剤を塗布し
たのみで、硬化、成膜させなければ上層の応力により変
形しやすいのは当然である。
【0039】本発明によれば、記録層上に少なくとも軟
質な最下層と硬質な最表層、及び中間層を含む三層以上
の積層構造を有する保護コート層が形成された光磁気記
録媒体が得られる。このうち、本発明の特徴とする中間
層はその上面において高い臨界表面張力を有し、上層と
なるべきコーティング剤を塗布した場合に濡れ性が良好
であるためハジキを発生することがない。また、上層と
なるべきコーティング剤の濡れ性が良いため空孔等、濡
れ不良による微細な欠陥の発生が抑えられる。
質な最下層と硬質な最表層、及び中間層を含む三層以上
の積層構造を有する保護コート層が形成された光磁気記
録媒体が得られる。このうち、本発明の特徴とする中間
層はその上面において高い臨界表面張力を有し、上層と
なるべきコーティング剤を塗布した場合に濡れ性が良好
であるためハジキを発生することがない。また、上層と
なるべきコーティング剤の濡れ性が良いため空孔等、濡
れ不良による微細な欠陥の発生が抑えられる。
【0040】従って、コーティング層を剥離させようと
する力が働いた場合に応力集中が起こる部分が皆無若し
くは非常に少なく、このため密着力を高めることができ
る。また、成膜が完了した中間層は下層と比較して高硬
度であるため、外力に対して高い強度を有している。こ
のため上層からの応力によっても変形せず、シワの発生
を防止することができる。
する力が働いた場合に応力集中が起こる部分が皆無若し
くは非常に少なく、このため密着力を高めることができ
る。また、成膜が完了した中間層は下層と比較して高硬
度であるため、外力に対して高い強度を有している。こ
のため上層からの応力によっても変形せず、シワの発生
を防止することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】保護膜の評価のためそれ以外の部
分の標準サンプルを製造する。以下に限定されるべきも
のではないが一例として、射出成型法でポリカーボネー
トより成り、片側の面に128MB容量フォーマットの
パターンを有する直径86mm、厚さ1.2mmのプラ
スチック基板を作成する。この基板のパターン形成面上
にSiNより成る一層目の誘電体膜を厚さ100nm、
Tb−Fe−Coより成る記録膜を厚さ23nm、Si
Nより成る二層目の誘電体膜を厚さ50nm、Al−T
iより成る反射膜を厚さ70nmとなるようにスパッタ
リング法でこの順に成膜し、四層構造の記録層を作成す
る。基板の記録層と反対側の面には放射線硬化型樹脂組
成物であるハードコート材をスピンコート法で4μmの
膜厚となるように塗布し、窒素雰囲気下のメタルハライ
ドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させる。
分の標準サンプルを製造する。以下に限定されるべきも
のではないが一例として、射出成型法でポリカーボネー
トより成り、片側の面に128MB容量フォーマットの
パターンを有する直径86mm、厚さ1.2mmのプラ
スチック基板を作成する。この基板のパターン形成面上
にSiNより成る一層目の誘電体膜を厚さ100nm、
Tb−Fe−Coより成る記録膜を厚さ23nm、Si
Nより成る二層目の誘電体膜を厚さ50nm、Al−T
iより成る反射膜を厚さ70nmとなるようにスパッタ
リング法でこの順に成膜し、四層構造の記録層を作成す
る。基板の記録層と反対側の面には放射線硬化型樹脂組
成物であるハードコート材をスピンコート法で4μmの
膜厚となるように塗布し、窒素雰囲気下のメタルハライ
ドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させる。
【0042】上記のようにして作成した標準サンプルの
記録層上に、硬化時の鉛筆硬度が2B〜6Bで放射線硬
化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピンコ
ート法により5〜15μmの膜厚となるように塗布し、
窒素雰囲気下のメタルハライドランプ光源で紫外線を照
射して硬化させる。
記録層上に、硬化時の鉛筆硬度が2B〜6Bで放射線硬
化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピンコ
ート法により5〜15μmの膜厚となるように塗布し、
窒素雰囲気下のメタルハライドランプ光源で紫外線を照
射して硬化させる。
【0043】硬化の終了した第一の保護コート層上に、
硬化時の鉛筆硬度がHB〜2Hで放射線硬化型樹脂組成
物より成る第二の保護コート層をスピンコート法により
5〜20μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲気下
メタルハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬
化させる。第二層はその臨界表面張力が第一層よりも大
きく且つ35〜70dyn/cmとなるものを選ぶ。
硬化時の鉛筆硬度がHB〜2Hで放射線硬化型樹脂組成
物より成る第二の保護コート層をスピンコート法により
5〜20μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲気下
メタルハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬
化させる。第二層はその臨界表面張力が第一層よりも大
きく且つ35〜70dyn/cmとなるものを選ぶ。
【0044】上記のようにして硬化の終了した第二の保
護コート層上に、硬化時の鉛筆硬度が4H以上の放射線
硬化型樹脂組成物より成る第三の保護コート層をスピン
コート法により5〜20μmの膜厚となるように塗布
し、窒素雰囲気下のメタルハライドランプ光源で6秒間
紫外線を照射して硬化させる。保護コート層全体の厚さ
は50μm以下となるようにする。
護コート層上に、硬化時の鉛筆硬度が4H以上の放射線
硬化型樹脂組成物より成る第三の保護コート層をスピン
コート法により5〜20μmの膜厚となるように塗布
し、窒素雰囲気下のメタルハライドランプ光源で6秒間
紫外線を照射して硬化させる。保護コート層全体の厚さ
は50μm以下となるようにする。
【0045】
【実施例】以下、実施例を示しながら更に具体的な説明
を行う。
を行う。
【0046】〔実施例1〕射出成型法でポリカーボネー
トより成り、片側の面に128MB容量フォーマットの
パターンを有する直径86mm、厚さ1.2mmのプラ
スチック基板を作成した。この基板のパターン形成面上
にSiNより成る一層目の誘電体膜を厚さ100nm、
Tb−Fe−Coより成る記録膜を厚さ23nm、Si
Nより成る二層目の誘電体膜を厚さ50nm、Al−T
iより成る反射膜を厚さ70nmとなるようにスパッタ
リング法でこの順に成膜し、四層構造の記録層を作成し
た。基板の記録層と反対側の面にはハードコートとして
放射線硬化型樹脂組成物である大日本インキ化学工業株
式会社製EX−704をスピンコート法で4μmの膜厚
となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハ
ライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
トより成り、片側の面に128MB容量フォーマットの
パターンを有する直径86mm、厚さ1.2mmのプラ
スチック基板を作成した。この基板のパターン形成面上
にSiNより成る一層目の誘電体膜を厚さ100nm、
Tb−Fe−Coより成る記録膜を厚さ23nm、Si
Nより成る二層目の誘電体膜を厚さ50nm、Al−T
iより成る反射膜を厚さ70nmとなるようにスパッタ
リング法でこの順に成膜し、四層構造の記録層を作成し
た。基板の記録層と反対側の面にはハードコートとして
放射線硬化型樹脂組成物である大日本インキ化学工業株
式会社製EX−704をスピンコート法で4μmの膜厚
となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハ
ライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
【0047】本発明では、実施例、比較例における光磁
気記録媒体の保護コート以外の部分の構成として、以下
すべて上記の基板、記録層とハードコート層の組み合わ
せを用いたが、これは光磁気記録媒体の構成要素のうち
本発明の特徴となる部分が保護コート層にあり、この保
護コート層の各実施例、比較例における効果の比較を容
易にするためである。本発明の本質は基板、記録層、ハ
ードコート層といった保護コート層以外の構成要素とは
無関係であり、従って本発明の範囲が上記に示した基
板、記録層とハードコートの組み合わせに限定されない
ことは言うまでもない。
気記録媒体の保護コート以外の部分の構成として、以下
すべて上記の基板、記録層とハードコート層の組み合わ
せを用いたが、これは光磁気記録媒体の構成要素のうち
本発明の特徴となる部分が保護コート層にあり、この保
護コート層の各実施例、比較例における効果の比較を容
易にするためである。本発明の本質は基板、記録層、ハ
ードコート層といった保護コート層以外の構成要素とは
無関係であり、従って本発明の範囲が上記に示した基
板、記録層とハードコートの組み合わせに限定されない
ことは言うまでもない。
【0048】上記のようにして作成した記録層上に放射
線硬化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピ
ンコート法により10μmの膜厚となるように塗布し、
窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光源で6
秒間紫外線を照射して硬化させた。第一の保護コート層
として用いた放射線硬化型樹脂組成物は、共栄社化学株
式会社製IB−XA、95重量%に、重合開始剤として
チバガイギー株式会社製イルガキュア907を5重量%
混合させたものである。
線硬化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピ
ンコート法により10μmの膜厚となるように塗布し、
窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光源で6
秒間紫外線を照射して硬化させた。第一の保護コート層
として用いた放射線硬化型樹脂組成物は、共栄社化学株
式会社製IB−XA、95重量%に、重合開始剤として
チバガイギー株式会社製イルガキュア907を5重量%
混合させたものである。
【0049】上記のようにして作成した第一の保護コー
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第二の保護コ
ート層をスピンコート法により5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第二の保
護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東亞
合成株式会社製M−325、97重量%に重合開始剤と
してチバガイギー株式会社製イルガキュア184を3重
量%混合させたものである。
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第二の保護コ
ート層をスピンコート法により5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第二の保
護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東亞
合成株式会社製M−325、97重量%に重合開始剤と
してチバガイギー株式会社製イルガキュア184を3重
量%混合させたものである。
【0050】上記のようにして作成した第二の保護コー
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第三の保護コ
ート層をスピンコート法により10μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第三の
保護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東
亞合成株式会社製M−315、97重量%に重合開始剤
としてチバガイギー株式会社製イルガキュア907を3
重量%混合させたものである。
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第三の保護コ
ート層をスピンコート法により10μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第三の
保護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東
亞合成株式会社製M−315、97重量%に重合開始剤
としてチバガイギー株式会社製イルガキュア907を3
重量%混合させたものである。
【0051】以上のようにして図1に示す構造を有する
光磁気記録媒体を完成させた。この光磁気記録媒体にお
いて第一の保護コート層は軟質であり、その硬度はB以
下である。第三の保護コート層は硬質であり、その硬度
は3H以上である。従って第一の保護コート層は本発明
において軟質な下層として記述されているものであり、
第三の保護コート層は硬質な最表層として記述されてい
るものである。そして第二の保護コート層は本発明の特
徴と言うべき中間層である。
光磁気記録媒体を完成させた。この光磁気記録媒体にお
いて第一の保護コート層は軟質であり、その硬度はB以
下である。第三の保護コート層は硬質であり、その硬度
は3H以上である。従って第一の保護コート層は本発明
において軟質な下層として記述されているものであり、
第三の保護コート層は硬質な最表層として記述されてい
るものである。そして第二の保護コート層は本発明の特
徴と言うべき中間層である。
【0052】本実施例において軟質な下層上面と中間層
上面の臨界表面張力を測定した結果、および中間層の鉛
筆硬度を測定した結果を表1に示す。表1において鉛筆
硬度とはJIS K5400で規定された鉛筆硬度試験
を行った結果である。
上面の臨界表面張力を測定した結果、および中間層の鉛
筆硬度を測定した結果を表1に示す。表1において鉛筆
硬度とはJIS K5400で規定された鉛筆硬度試験
を行った結果である。
【0053】さらに、中間層を成膜後、硬質な上層とな
るべきコーティング剤を塗布した時のハジキの有無、お
よび上層成膜後の保護コート層間の密着性、上層硬化時
に発生するシワの有無を調べた結果を同様に表1に示
す。ここで、保護コート層間の密着性は10×10マス
の碁盤目セロテープ剥離試験を行った結果、剥離せずに
残ったマス目の数の全体に対する割合で表示されている
(残膜率)。
るべきコーティング剤を塗布した時のハジキの有無、お
よび上層成膜後の保護コート層間の密着性、上層硬化時
に発生するシワの有無を調べた結果を同様に表1に示
す。ここで、保護コート層間の密着性は10×10マス
の碁盤目セロテープ剥離試験を行った結果、剥離せずに
残ったマス目の数の全体に対する割合で表示されている
(残膜率)。
【0054】〔実施例2〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製THF−A、
97重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製
イルガキュア184を3重量%混合して調製した放射線
硬化型樹脂組成物をスピンコーティング法で7μmの膜
厚となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタル
ハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製THF−A、
97重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製
イルガキュア184を3重量%混合して調製した放射線
硬化型樹脂組成物をスピンコーティング法で7μmの膜
厚となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタル
ハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
【0055】次に第二の保護コート層として、第一の保
護コート層上に東亜合成株式会社製M−215、96重
量%に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガ
キュア184を4重量%混合させた放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
護コート層上に東亜合成株式会社製M−215、96重
量%に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガ
キュア184を4重量%混合させた放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0056】次に第三の保護コート層として、第二の保
護コート層上に東亞合成株式会社製M−9050を85
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、12重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を3重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示す
構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1と
同様に各特性の評価結果を表1に示す。
護コート層上に東亞合成株式会社製M−9050を85
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、12重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を3重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示す
構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1と
同様に各特性の評価結果を表1に示す。
【0057】〔実施例3〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製PO−A、8
0重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%
に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア184を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で15μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製PO−A、8
0重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%
に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア184を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で15μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0058】次に第二の保護コート層として、放射線硬
化型樹脂組成物である大日本インキ化学工業株式会社製
SD−301をスピンコーティング法で20μmの膜厚
となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハ
ライドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
化型樹脂組成物である大日本インキ化学工業株式会社製
SD−301をスピンコーティング法で20μmの膜厚
となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハ
ライドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
【0059】次に第三の保護コート層として、第二の保
護コート層上に放射線硬化型樹脂組成物である大日本イ
ンキ化学工業株式会社製EX−911をスピンコーティ
ング法で15μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲
気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外
線を照射して硬化させ、図1に示す構造を有する光磁気
記録媒体を完成させた。実施例1と同様に各特性の評価
結果を表1に示す。
護コート層上に放射線硬化型樹脂組成物である大日本イ
ンキ化学工業株式会社製EX−911をスピンコーティ
ング法で15μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲
気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外
線を照射して硬化させ、図1に示す構造を有する光磁気
記録媒体を完成させた。実施例1と同様に各特性の評価
結果を表1に示す。
【0060】〔実施例4〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、東亞合成株式会社製M−150を16重量
%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキ
ュア184を4重量%混合して調製した放射線硬化型樹
脂組成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で8秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、東亞合成株式会社製M−150を16重量
%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキ
ュア184を4重量%混合して調製した放射線硬化型樹
脂組成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で8秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0061】次に第二の保護コート層として第一の保護
コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MPL、6
0重量%、東亞合成株式会社製M−315、35重量%
に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア907を5重量%混合させた放射線硬化型樹脂組成物
をスピンコーティング法で1μmの膜厚となるように塗
布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光
源で4秒間紫外線を照射して硬化させた。
コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MPL、6
0重量%、東亞合成株式会社製M−315、35重量%
に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア907を5重量%混合させた放射線硬化型樹脂組成物
をスピンコーティング法で1μmの膜厚となるように塗
布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光
源で4秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0062】次に第三の保護コート層として、第二の保
護コート層上に共栄社化学株式会社製PE−4Aを90
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、5重量%に重
合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア9
07を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で3μmの膜厚となるように
塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ
光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示す構
造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1と同
様に各特性の評価結果を表1に示す。
護コート層上に共栄社化学株式会社製PE−4Aを90
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、5重量%に重
合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア9
07を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で3μmの膜厚となるように
塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ
光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示す構
造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1と同
様に各特性の評価結果を表1に示す。
【0063】〔実施例5〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、共栄社化学株式会社製FA−108、17
重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イル
ガキュア184を3重量%混合して調製した放射線硬化
型樹脂組成物をスピンコーティング法で8μmの膜厚と
なるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハラ
イドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、共栄社化学株式会社製FA−108、17
重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イル
ガキュア184を3重量%混合して調製した放射線硬化
型樹脂組成物をスピンコーティング法で8μmの膜厚と
なるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハラ
イドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0064】次に第二の保護コート層として、第一の保
護コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MS、5
5重量%、共栄社化学株式会社製1,6−XA、40重
量%に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガ
キュア907を5重量%混合して調製した放射線硬化型
樹脂組成物をスピンコーティング法で3μmの膜厚とな
るように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライ
ドランプ光源で4秒間紫外線を照射して硬化させた。
護コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MS、5
5重量%、共栄社化学株式会社製1,6−XA、40重
量%に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガ
キュア907を5重量%混合して調製した放射線硬化型
樹脂組成物をスピンコーティング法で3μmの膜厚とな
るように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライ
ドランプ光源で4秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0065】次に第三の保護コート層として、第二の保
護コート層上に共栄社化学株式会社製TMP−A、80
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を5重量%混合させて調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で7μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示
す構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1
と同様に各特性の評価結果を表1に示す。
護コート層上に共栄社化学株式会社製TMP−A、80
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を5重量%混合させて調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で7μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ、図1に示
す構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。実施例1
と同様に各特性の評価結果を表1に示す。
【0066】〔比較例1〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に放射線硬
化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピンコ
ート法により10μmの膜厚となるように塗布し、窒素
雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間
紫外線を照射して硬化させた。第一の保護コート層とし
て用いた放射線硬化型樹脂組成物は、共栄社化学株式会
社製IB−XA、95重量%に重合開始剤としてチバガ
イギー株式会社製イルガキュア907を5重量%混合さ
せたものである。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に放射線硬
化型樹脂組成物より成る第一の保護コート層をスピンコ
ート法により10μmの膜厚となるように塗布し、窒素
雰囲気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間
紫外線を照射して硬化させた。第一の保護コート層とし
て用いた放射線硬化型樹脂組成物は、共栄社化学株式会
社製IB−XA、95重量%に重合開始剤としてチバガ
イギー株式会社製イルガキュア907を5重量%混合さ
せたものである。
【0067】上記のようにして作成した第一の保護コー
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第二の保護コ
ート層をスピンコート法により10μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第二の
保護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東
亞合成株式会社製M−315、97重量%に重合開始剤
としてチバガイギー株式会社製イルガキュア907を3
重量%混合させたものである。
ト層上に放射線硬化型樹脂組成物より成る第二の保護コ
ート層をスピンコート法により10μmの膜厚となるよ
うに塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラ
ンプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。第二の
保護コート層として用いた放射線硬化型樹脂組成物は東
亞合成株式会社製M−315、97重量%に重合開始剤
としてチバガイギー株式会社製イルガキュア907を3
重量%混合させたものである。
【0068】以上のようにして第二図に示す構造を有す
る光磁気記録媒体を完成させた。この光磁気記録媒体に
おいて第一の保護コート層は軟質であり、その硬度はB
以下である。第二の保護コート層は硬質であり、その硬
度は3H以上である。従って第一の保護コート層は本発
明において軟質な下層として記述されているものであ
り、第二の保護コート層は硬質な最表層として記述され
ているものである。そして本比較例ではこれらの保護コ
ート層間に中間層を設けていない。
る光磁気記録媒体を完成させた。この光磁気記録媒体に
おいて第一の保護コート層は軟質であり、その硬度はB
以下である。第二の保護コート層は硬質であり、その硬
度は3H以上である。従って第一の保護コート層は本発
明において軟質な下層として記述されているものであ
り、第二の保護コート層は硬質な最表層として記述され
ているものである。そして本比較例ではこれらの保護コ
ート層間に中間層を設けていない。
【0069】本比較例において硬質な上層となるべきコ
ーティング剤を塗布した時のハジキの有無、および上層
成膜後の保護コート層間の密着性、上層硬化時に発生す
るシワの有無を調べた結果を同様に表1に示す。ここ
で、保護コート層間の密着性は10×10マスの碁盤目
セロテープ剥離試験を行った結果、剥離せずに残ったマ
ス目の数の全体に対する割合で表示されている(残膜
率)。
ーティング剤を塗布した時のハジキの有無、および上層
成膜後の保護コート層間の密着性、上層硬化時に発生す
るシワの有無を調べた結果を同様に表1に示す。ここ
で、保護コート層間の密着性は10×10マスの碁盤目
セロテープ剥離試験を行った結果、剥離せずに残ったマ
ス目の数の全体に対する割合で表示されている(残膜
率)。
【0070】〔比較例2〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製THF−A、
97重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製
イルガキュア184を3重量%混合して調製した放射線
硬化型樹脂組成物をスピンコーティング法で7μmの膜
厚となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタル
ハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製THF−A、
97重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製
イルガキュア184を3重量%混合して調製した放射線
硬化型樹脂組成物をスピンコーティング法で7μmの膜
厚となるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタル
ハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ
た。
【0071】次に第二の保護コート層として、第一の保
護コート層上に東亞合成株式会社製M−9050を85
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、12重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を3重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図2に示す
構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。本比較例で
は本発明による中間層を設けていない。比較例1と同様
に各特性の評価結果を表1に示す。
護コート層上に東亞合成株式会社製M−9050を85
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、12重量%に
重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア
907を3重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組
成物をスピンコーティング法で5μmの膜厚となるよう
に塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドラン
プ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させ、図2に示す
構造を有する光磁気記録媒体を完成させた。本比較例で
は本発明による中間層を設けていない。比較例1と同様
に各特性の評価結果を表1に示す。
【0072】〔比較例3〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製PO−A、8
0重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%
に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア184を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で15μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製PO−A、8
0重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、15重量%
に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア184を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂
組成物をスピンコーティング法で15μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で6秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0073】次に第二の保護コート層として、第一の保
護コート層上に放射線硬化型樹脂組成物である大日本イ
ンキ化学工業株式会社製EX−911をスピンコーティ
ング法で15μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲
気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外
線を照射して硬化させ、図2に示す構造を有する光磁気
記録媒体を完成させた。本比較例では本発明による中間
層を設けていない。比較例1と同様に各特性の評価結果
を表1に示す。
護コート層上に放射線硬化型樹脂組成物である大日本イ
ンキ化学工業株式会社製EX−911をスピンコーティ
ング法で15μmの膜厚となるように塗布し、窒素雰囲
気下120Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外
線を照射して硬化させ、図2に示す構造を有する光磁気
記録媒体を完成させた。本比較例では本発明による中間
層を設けていない。比較例1と同様に各特性の評価結果
を表1に示す。
【0074】〔比較例4〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、東亞合成株式会社製M−150を16重量
%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキ
ュア184を4重量%混合して調製した放射線硬化型樹
脂組成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で8秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、東亞合成株式会社製M−150を16重量
%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イルガキ
ュア184を4重量%混合して調製した放射線硬化型樹
脂組成物をスピンコーティング法で2μmの膜厚となる
ように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライド
ランプ光源で8秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0075】次に第二の保護コート層として第一の保護
コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MPL、6
0重量%、東亞合成株式会社製M−315、35重量%
に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア907を5重量%混合させた放射線硬化型樹脂組成物
をスピンコーティング法で1μmの膜厚となるように塗
布した。
コート層上に共栄社化学株式会社製HOA−MPL、6
0重量%、東亞合成株式会社製M−315、35重量%
に重合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュ
ア907を5重量%混合させた放射線硬化型樹脂組成物
をスピンコーティング法で1μmの膜厚となるように塗
布した。
【0076】次に第三の保護コート層として、第二の保
護コート層上に共栄社化学株式会社製PE−4Aを90
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、5重量%に重
合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア9
07を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で3μmの膜厚となるように
塗布し、第二の保護コート層と同時に窒素雰囲気下12
0Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射
して硬化させ、図1に示す構造を有する光磁気記録媒体
を完成させた。但し、第二の保護コート層と第三の保護
コート層間の界面は明確ではなく、界面付近は両層のコ
ーティング剤は一部混合した形でで硬化した状態となっ
ている。実施例1と同様に各特性の評価結果を表1に示
すが、上記の理由により、中間層上面の臨界表面張力と
鉛筆硬度は測定不可能であった。
護コート層上に共栄社化学株式会社製PE−4Aを90
重量%、日本化薬株式会社製NPGDA、5重量%に重
合開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア9
07を5重量%混合して調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で3μmの膜厚となるように
塗布し、第二の保護コート層と同時に窒素雰囲気下12
0Wのメタルハライドランプ光源で6秒間紫外線を照射
して硬化させ、図1に示す構造を有する光磁気記録媒体
を完成させた。但し、第二の保護コート層と第三の保護
コート層間の界面は明確ではなく、界面付近は両層のコ
ーティング剤は一部混合した形でで硬化した状態となっ
ている。実施例1と同様に各特性の評価結果を表1に示
すが、上記の理由により、中間層上面の臨界表面張力と
鉛筆硬度は測定不可能であった。
【0077】〔比較例5〕実施例1と同様にして基板、
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、共栄社化学株式会社製FA−108、17
重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イル
ガキュア184を3重量%混合して調製した放射線硬化
型樹脂組成物をスピンコーティング法で8μmの膜厚と
なるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハラ
イドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させた。
記録層、ハードコート層を作成し、記録層上に第一の保
護コート層として、共栄社化学株式会社製IB−XA、
80重量%、共栄社化学株式会社製FA−108、17
重量%に重合開始剤であるチバガイギー株式会社製イル
ガキュア184を3重量%混合して調製した放射線硬化
型樹脂組成物をスピンコーティング法で8μmの膜厚と
なるように塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハラ
イドランプ光源で5秒間紫外線を照射して硬化させた。
【0078】次に第二の保護コート層として、第一の保
護コート層上に共栄社化学株式会社製TMP−A80重
量%、日本化薬株式会社製NPGDA15重量%に重合
開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア90
7を5重量%混合させて調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で7μmの膜厚となるように
塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ
光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ、図2に示す構
造を有する光磁気記録媒体を完成させた。本比較例では
本発明による中間層を設けていない。比較例1と同様に
各特性の評価結果を表1に示す。
護コート層上に共栄社化学株式会社製TMP−A80重
量%、日本化薬株式会社製NPGDA15重量%に重合
開始剤としてチバガイギー株式会社製イルガキュア90
7を5重量%混合させて調製した放射線硬化型樹脂組成
物をスピンコーティング法で7μmの膜厚となるように
塗布し、窒素雰囲気下120Wのメタルハライドランプ
光源で5秒間紫外線を照射して硬化させ、図2に示す構
造を有する光磁気記録媒体を完成させた。本比較例では
本発明による中間層を設けていない。比較例1と同様に
各特性の評価結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明による光磁気記録媒
体は、浮上磁気ヘッドを用いる磁界変調記録方式のドラ
イブ装置で使用する場合、回転中の光磁気記録媒体表面
と浮上磁気ヘッドが接触したり両者の間に挟まれた塵埃
が浮上磁気ヘッドによって押しつけられながら光磁気記
録媒体表面を摺動するヘッドクラッシュに対して著しく
高い耐久性を持つ上に、保護コート層の密着性が非常に
高い。また、製造時の保護コート積層工程において、保
護コート層間でハジキ、シワが発生しないため高い歩留
まりで製品を得ることができる。従って、本発明によれ
ば磁界変調記録方式において高い信頼性を持って使用で
きる光磁気記録媒体を高歩留まりで安定に生産すること
ができる。
体は、浮上磁気ヘッドを用いる磁界変調記録方式のドラ
イブ装置で使用する場合、回転中の光磁気記録媒体表面
と浮上磁気ヘッドが接触したり両者の間に挟まれた塵埃
が浮上磁気ヘッドによって押しつけられながら光磁気記
録媒体表面を摺動するヘッドクラッシュに対して著しく
高い耐久性を持つ上に、保護コート層の密着性が非常に
高い。また、製造時の保護コート積層工程において、保
護コート層間でハジキ、シワが発生しないため高い歩留
まりで製品を得ることができる。従って、本発明によれ
ば磁界変調記録方式において高い信頼性を持って使用で
きる光磁気記録媒体を高歩留まりで安定に生産すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例、または一比較例の構造を示
す概略断面図である。
す概略断面図である。
【図2】本発明の一比較例の構造を示す概略断面図であ
る。
る。
1…基板 2…第一の誘電体膜 3…記録膜 4…第二の誘電体膜 5…反射膜 6…ハードコート層 7…第一の保護コート層 8…第二の保護コート層 9…第三の保護コート層
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも基板と光磁気記録層と光磁気
記録層を被覆する保護コート層を有し、光磁気記録層上
にコーティングされた保護コート層が少なくとも三層以
上の積層構造であり、この保護コート層の光磁気記録層
に接する最下層の硬度が、保護コート層表面を覆う最表
層の硬度よりも低い光磁気記録媒体において、軟質な下
層と硬質な上層との間に少なくとも一層以上の中間層を
有し、この中間層上面の臨界表面張力が軟質な下層上面
の臨界表面張力よりも高いことを特徴とする光磁気記録
媒体。 - 【請求項2】 中間層の硬度が、JIS K5400に
て規定された鉛筆硬度試験で評価される鉛筆硬度におい
て軟質な下層よりも高く、硬質な上層よりも低いもので
ある請求項1記載の光磁気記録媒体。 - 【請求項3】 中間層上面の臨界表面張力が25℃にお
いて35dyn/cm以上である請求項1または2記載
の光磁気記録媒体。 - 【請求項4】 請求項1〜3に記載の光磁気記録媒体の
製造方法において、軟質な下層が硬化した後にこの上に
中間層を設け、中間層が硬化した後にその上に硬質な上
層を成膜することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24937395A JPH0991784A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24937395A JPH0991784A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0991784A true JPH0991784A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17192064
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24937395A Pending JPH0991784A (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0991784A (ja) |
-
1995
- 1995-09-27 JP JP24937395A patent/JPH0991784A/ja active Pending
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