JPH0997424A - 磁気ディスク用基板のテクスチャー方法 - Google Patents

磁気ディスク用基板のテクスチャー方法

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JPH0997424A
JPH0997424A JP25335895A JP25335895A JPH0997424A JP H0997424 A JPH0997424 A JP H0997424A JP 25335895 A JP25335895 A JP 25335895A JP 25335895 A JP25335895 A JP 25335895A JP H0997424 A JPH0997424 A JP H0997424A
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texture
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glassy carbon
magnetic disk
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Yuzo Yamamoto
裕三 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボン基板に均質なテクスチャー処理を簡
易に施すことができるゾーンテクスチャー方法を提供す
る。 【解決手段】 表面研磨された密度1.4〜1.6g/
cm3 の磁気ディスク用ガラス状カーボン基板の一部を
マスキングし、電解液中で陽極酸化処理または電解エッ
チング処理して、前記基板のマスキングされていない部
分の表面を粗面化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク用基
板のテクスチャー方法に関する。更に詳しくは、本発明
は磁気ディスク用カーボン基板に均質なゾーンテクスチ
ャー処理を施すことができるテクスチャー方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気ディスク等の磁気記録媒体
では、支持体(基板)の上に磁性層がスパッタ等により
形成され、その上にカーボンや金属酸化物などの保護層
を設け、更にパーフルオロポリエーテル系の液体潤滑剤
をディップコート法やスピンコート法によって塗布して
潤滑層を形成することが行なわれている。
【0003】磁気ディスクの主要な形態の一つに、浮揚
型磁気ヘッドを配置したいわゆるハードディスク装置が
ある。このハードディスク装置は、停止時には磁気ヘッ
ドと磁気ディスクが接触状態にあり、起動時には磁気ヘ
ッド(回転している)と磁気ディスクは非接触の状態と
なる、いわゆるコンタクト・スタート・ストップ(CS
S)方式が主流となっている。この方式ではディスク停
止時に磁気ヘッド浮揚面と磁気ディスク表面に吸着が生
じる場合があり、これを解決する目的で予めディスク基
板の表面を研磨テープで研磨(テープ研磨)してディス
ク表面を適度に粗面化するテクスチャー処理が一般に行
なわれている。
【0004】磁気ヘッドの浮揚高さは、高密度記録のた
めにはできるだけ小さい方が好ましく、且つ突起の高さ
が適度に均一であることが望ましい。ところが、テープ
研磨法では粗面化の度合いを精度良く制御することが困
難である。また、カーボン基板やガラス基板のような脆
性材料においては、研磨テープによる方法ではその脆さ
のため、マイクロクラックが入りやすく、これがひいて
はエラーの原因となるため、粗面化の精度、質には限界
が存在していた。このような背景から、特にカーボン基
板のテクスチャーを改良する目的で、特開平3−283
018号公報に記載されているようにカーボン基板を加
熱処理したり、特開平4−214225号公報、特開平
4−214227号公報、特開平5−94618号公報
に記載されているように、アモルファスカーボン基板に
研磨工程と酸化性ガスの存在下での加熱工程を施してテ
クスチャー処理する方法が提案されている。更に、特開
平7−6349号公報には全面が電解質溶液中で電解エ
ッチングされた磁気記録媒体用の基板が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなテクスチャー処理のみでは、1.3マイクロインチ
以下の超低浮上量が求められるハードディスク装置にお
いては、ディスクとヘッドの張りつきの問題を完全に解
決することは困難であった。また、特開平3−2830
18号公報の方法では、カーボン基板の加熱を大気中で
行なうと、粗面化が局所的に進行し、基板表面に深いピ
ットを作り、テクスチャー処理を均一に施すことが困難
となる。これは、この方法で用いるカーボン基板の材料
が不均質なため大気中でのコンタミネーションの影響を
受けやすいためと考えられる。特に、大気中のNiやF
e等の遷移金属がカーボンの酸化触媒として作用してい
るものと考えられる。このように特開平3−28301
8号公報の方法では真空中で基板を加熱する必要がある
が、真空中の酸化テクスチャーは処理速度が遅く、また
真空環境を整えるためには系内の洗浄に細心の注意を払
わなければならず、しかも高価な真空装置を用意する必
要があり、工業的にはより有利な方法が要求される。
【0006】また、特開平7−6349号公報のように
基板の全面を電解エッチングすると、基板の端面に電流
が集中し、特に基板の外周端面の“ダレ”が発生しやす
くなり、データ書込み可能な領域の面積が減少してしま
う。
【0007】更に、ディスク基板の全面にテクスチャー
処理を行なうと、CSS領域の表面粗さを大きくする必
要があるので、必然的に基板全体の粗さを小さくするに
も制限される。また、磁気ヘッドの浮上高さ(グライド
ハイト、GHT)も制限されるので、書込時および読出
時の磁気ヘッドと磁気ディスクとの距離が制限される。
したがって、現在より高記録密度化を行うためには全面
テクスチャーでは困難であった。そこで、ディスク基板
の表面のうち、ハードディスク装置の起動および停止時
に磁気ヘッドとの接触が生じる領域を含む一部の領域に
のみテクスチャー処理を施す、いわゆるゾーンテクスチ
ャーが提案されている。ゾーンテクスチャーは、テープ
テクスチャー、レーザービームテクスチャー、スパッタ
テクスチャー等の物理的、機械的な手法により行なわれ
ている(例えば特開平6−290452号、特開平7−
29164号等)が、これらの方法ではカーボン基板の
ような脆性材料を所望の品質に調節することが難しくま
た、材料除去に伴うコンタミネーションが発生したりす
るという問題が生じる。また、特開平7−141649
号では炭素基板の表面に固体酸化触媒の分散領域を形成
して酸化雰囲気中で触媒含有表面を加熱して炭素基板の
表面を粗面化する方法が開示されているが、この方法で
は基板表面にスパッタリング、イオン注入、化学蒸着、
プラズマ溶射、溶液浸漬、溶液共沈等の方法で触媒を分
散させる工程が必要となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の点
に鑑み鋭意研究した結果、密度が1.4〜1.6g/c
3 のガラス状カーボン基板を用い、そのCSS領域を
含む一部の領域に陽極酸化処理または電解エッチング処
理によるテクスチャー処理を施すことにより、良質なテ
クスチャー処理を簡易に施すことが可能となり、大幅に
生産効率が向上することを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0009】すなわち本発明は、表面研磨された密度
1.4〜1.6cm3 のガラス状カーボン基板の一部を
マスキングした後、該基板を電解液中で陽極酸化処理ま
たは電解エッチング処理することにより、前記基板のマ
スキングされていない表面を粗面化することを特徴とす
る磁気ディスク用基板のテクスチャー方法を提供するも
のである。
【0010】まず、本発明に用いられるガラス状カーボ
ン基板について説明する。本発明のテクスチャー方法に
おいて用いられるガラス状カーボン基板は、表面研磨さ
れた密度が1.4〜1.6g/cm3 のものである。密
度が1.4g/cm3 未満であるとエラー特性に劣り、
また密度が1.6g/cm3 を超えると大気中でテクス
チャー処理をした場合にCSS特性が著しく低下する。
【0011】ここで、ガラス状カーボン基板とはガラス
状カーボン単体及びガラス状カーボンを母材とする複合
材料を含むものとする。これらは、注型、圧縮、押出等
の広く知られた各種成形法により成形された成形体、ま
たは基体表面にスパッタリング法や蒸着法等で直接ガラ
ス状カーボン材料を析出させた析出体の形態をなすもの
であり、具体的には、特開昭60−35333号に記載
された材料を使用するのが好ましい。
【0012】このガラス状カーボン材料は熱硬化性樹脂
を炭素化して得られるガラス状カーボン材料、共重合や
共縮合などにより熱硬化するよう変性された樹脂を炭素
化して得られるガラス状カーボン材料、硬化あるいは炭
素化の過程で化学処理によって結晶化を著しく妨げるこ
とにより得られるガラス状カーボン材料等がある。ここ
で用いられる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エステル樹
脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキッ
ド樹脂、キシレン樹脂等を挙げることができる。これら
の樹脂はそのまま、あるいはブレンド、または変性する
ことにより用いられる。好ましくは、硬化前の初期縮合
物の状態で20重量%以上の水を含有することができる
熱硬化性樹脂である。「初期縮合物」とは、硬化前の樹
脂を意味し、原料モノマーを相当量含む場合もあるが、
ある程度付加および/または縮合反応が起こり、粘度が
高くなった樹脂組成物をいう。本発明でいう熱硬化性樹
脂の初期縮合物は、原料樹脂の種類、ブレンド比率、重
合度制御、変性等により適宜設計できる。例えば、変性
フェノール樹脂をベースにした樹脂で、特開昭60−1
7208号公報、特開昭60−171209号公報、特
開昭60−171210号公報で開示された熱硬化性樹
脂が挙げられる。熱硬化性樹脂に変性し得るものとして
は、上述のフェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹
脂、あるいはアスファルト、ピッチ類等の天然に産出す
る高い炭素化収率を有する材料、リグニン、セルロー
ス、タラガカンガム、アラビアガム、フミン類、各種糖
類などの比較的高い炭素収率を有する親水性物質が挙げ
られる。
【0013】また、本発明でいうガラス状カーボン材料
を含む複合材料集合体とは、前述のガラス状カーボン材
料と合成樹脂および/または炭素質フィラーとを含有す
る複合材料の集合体を意味する。合成樹脂としては、塩
化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂
等の熱可塑性樹脂、またはフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、キシレン樹脂などの熱硬化
性樹脂が挙げられる。炭素フィラーは、一般的な炭素材
料を意味するものであり、例えば残炭素率の高いリグニ
ンやピッチ等が挙げられる。
【0014】次に、本発明におけるテクスチャー方法に
ついて説明する。本発明において、テクスチャー処理
は、支持体の表面に陽極酸化処理を施すことにより行な
われる。即ち、支持体をNaOH等の電解質水溶液中に
浸漬し、これを陽極とし陰極の基準電極との間に電圧を
印加する。それにより、水溶液中においてOH- 、Cl
- 、SO4 2- 、CO3 2- 等の酸化性イオンの放電が生
じる。これにより、陽極の支持体を構成する原子、例え
ばガラス状カーボンの場合は炭素と酸化性イオンが反応
して結合し、CO2、CO、Na2CO3 等となって炭素
が消耗する。これにより支持体の表面が粗面化する。な
お、本発明では支持体を陽極とするが、陰極の材質は限
定しない。
【0015】テクスチャー工程に用いられる電解質水溶
液は、酸或いはアルカリの水溶液であれば良く、0.1
〜100重量%、好ましくは1〜60重量%の濃度のも
のが用いられる。用いられる酸は硫酸、塩酸、硝酸、燐
酸、フッ酸、過塩素酸等の無機酸、或いは蓚酸、蟻酸等
の有機酸が挙げられる。アルカリはNaOH、KOH等
が挙げられ、これらは二種以上のものをブレンドして使
用してもかまわない。なお、テクスチャー効率やハウジ
ングの腐食を考慮すると、アルカリ系水溶液を用いるこ
とが好ましい。また、テクスチャー効率、防錆性付与の
ための添加剤を配合してもよい。
【0016】用いる電流波形は、例えば直流、単相交流
や三相交流等の交流、矩形波、三角波等のパルス波、単
相半波、二相半波、三相半波、六相半波、単相全波、三
相全波等が特殊波形が用いられる。これらの波形を組み
合わせて用いてもよい。生産性の点から考慮すると、三
相交流が望ましい。電解波形を変えると得られるテクス
チャー形状も変化することから、所望のテクスチャー形
状に合わせて電流波形の選択/組み合わせを行なうこと
が望ましい。
【0017】陽極酸化時の電流密度に関しては、テクス
チャーの均一性、生産性、設備負荷を考慮すると、1〜
200mA/cm2 が好ましく、更に好ましくは5〜1
00mA/cm2 である。すなわち、電流密度が低すぎ
ると、生産性が低下し、逆に高すぎる場合にはテクスチ
ャーの均一性が低下する傾向がある。
【0018】また、陽極酸化時の電圧に関しては、テク
スチャーの均一性、生産性、設備負荷を考慮すると、1
〜100Vが好ましく、更に好ましくは2〜50Vであ
る。すなわち、電圧が低すぎると、必要な電流密度が得
られず、生産性が低下し、逆に高すぎる場合には電場の
偏りが生じやすく、均一な粗面化が行なわれなくなる傾
向がある。
【0019】陽極酸化時の電流や電圧は、処理時、常に
一定でように設定していてもよく、或いは工程中で変化
させてもよい。陽極酸化の処理時間に関しては、テクス
チャーの程度や均一性を考慮すると、1秒〜1時間程度
が好ましい。更に好ましくは約5秒〜20分程度であ
る。すなわち、処理時間が短すぎると所望のテクスチャ
ーのものが得られにくく、逆に処理時間が長すぎる場合
にも所望のテクスチャーのものが得られ難くなる傾向が
ある。
【0020】尚、陽極酸化を行なう温度は1〜100℃
程度でよい。一般的には室温付近でよいが、電解液の種
類により適宜選択すればよい。
【0021】上記のような陽極酸化処理の諸条件は、支
持体のRa(中心線平均粗さ)が5〜100Å、好まし
くは5〜30Å、且つRp(中心線最大高さ)が10〜
500Å、好ましくは10〜200Åとなるように調節
することが望ましい。Rpが500Åを超えるとヘッド
の浮上量低下が困難となりスペーシングロスが生じて記
録密度向上の点で好ましくない。
【0022】本発明のガラス状カーボン基板はCSS領
域とデータ領域とを有する磁気ディスクの製造に用いら
れる。このため、本発明の陽極酸化処理あるいは電解エ
ッチング処理テクスチャー処理は、ガラス状カーボン基
板の一部の領域、通常CSS領域を含む領域に施され
る。このためガラス状カーボン基板の一部に適当なマス
キング手段を施してガラス状カーボン基板のCSS領域
以外の部分(データ領域となる部分)を遮蔽する必要が
ある。
【0023】なお、本発明においてCSS領域とは、主
として磁気記録媒体の停止時に磁気ヘッドとの接触が生
じる領域であり、データ領域とは磁気記録媒体の停止時
・起動時に磁気ヘッドとの接触が生じず、主として磁気
記録を行なう領域であるが、CSS領域は必要に応じて
磁気記録を行なう領域として使用することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明のテクスチャー方法に用い
られるガラス状カーボン基板は例えば次のような方法で
得られる。まず、前記したような熱硬化性樹脂と必要に
応じて配合される任意成分と混合し、所望の型に注入
し、加熱下で硬化させる。次いでこれをドーナツ状に加
工した後、更に昇温しつつ加熱し、真空中で加熱焼成し
た後、冷却することにより得られる。また、原料をガラ
ス板の間に注入して板状の樹脂とした後、ドーナツ状に
型抜きして同様に加熱焼成してもよい。テクスチャー処
理を施す前のガラス状カーボン基板の密度は前記したよ
うに1.4〜1.6g/cm3 の密度を有する必要があ
り、密度がこの範囲となるように基板の材料や加熱条件
等を適宜調節する。テクスチャー処理の前にガラス状カ
ーボン基板を予め表面研磨する。表面研磨の方法は#5
00〜8000の砥粒で行なうのが一般的である。
【0025】本発明において、ガラス状カーボン基板の
陽極酸化又は電解エッチング法によるテクスチャーの成
否のカギは基板材料の均質化、無欠陥化或いは欠陥サイ
ズの極小化、ミニマム化が極めて重要である。この点に
ついて研究を鋭意推し進めた結果、ガラス状カーボン基
板は前記した通り1.4〜1.6g/cm3 の密度を有
する必要があり、更に、ガラス状カーボン基板がX線回
折による(002)面の回折ピークの半値幅が3度以上
であることが好ましく、また、前記ガラス状カーボン基
板の表面における3μm以上の表面欠陥が1個/cm2
以下であることが好ましく、両者を兼備することがより
好ましい。
【0026】次いでガラス状カーボン基板のCSS領域
となる領域を含む一部の領域は露出させ、残りの部分に
マスキングを施した後、電解液中で陽極酸化処理または
電解エッチング処理することによりテクスチャー処理を
行なう。マスキング手段としては、電気絶縁タイプのも
のが好ましく、水溶性コロイド系ホトレジスト、ポリ桂
皮酸系ホトレジスト、環状ゴム系(芳香族ビスアジト
系)ホトレジスト、ノボラック系(キノン、ジアジト
系)ホトレジストなど、市販、公知のものが使用でき、
金属被覆を行い、表面を酸化して電気絶縁性にしたもの
でもよい。
【0027】テクスチャー工程における電流密度、電解
時間、溶液の種類等の条件は、支持体のRa(中心線平
均粗さ)が5〜100Å、且つRp(中心線最大高さ)
が10〜300Åとなるように調節する。テクスチャー
処理を終えたガラス状カーボン基板は、常法に従って洗
浄され、磁気ディスクの製造に供される。
【0028】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】実施例1〜4及び比較例1〜4 ガラス状カーボン基板の作製 フルフリルアルコール500重量部、92%パラホルム
アルデヒド400重量部および水30重量部を85℃で
攪拌して溶解する。次いで、攪拌下でフェノール520
重量部、水酸化カルシウム9.5重量部および水45重
量部の混合液を滴下し、75℃で3時間反応させた。そ
の後フェノール80重量部、上記フェノール/水酸化カ
ルシウム/水混合液をさらに滴下し、85℃で2時間反
応させた。30℃に冷却後、30%パラトルエンスルホ
ン酸水溶液で中和した。この中和物を減圧下で脱水し、
170重量部の水を除去し、フルフリルアルコール50
0重量部を添加混合し、樹脂中の不溶分をメンブランフ
ィルターで濾過した。この樹脂が含むことのできる量を
測定したところ、35重量%であった。
【0030】この熱硬化性樹脂100重量部に対し、パ
ラトルエンスルホン酸70重量%、水20重量%、セル
ソルブ10重量%に混合液3.5重量部を添加し、十分
攪拌後、厚さ2mmの円盤状の型に注入し、減圧脱泡し
た。次いで、500℃で3時間、80℃で2日間加熱硬
化した。この熱硬化物を所定のドーナツ形状に加工し、
このあと有機物焼成炉で窒素雰囲気下で2〜5℃/時の
昇温速度で700℃まで加熱し、さらに0.5mTor
r程度の真空中にて5〜20℃/時の昇温速度で120
0℃まで加熱焼成し、この温度で2時間保持した後、冷
却し、ガラス状カーボン基板を得た。
【0031】このガラス状カーボン基板を平均粒径50
〜0.1μmの砥粒で鏡面研磨し、中心線粗さ(Ra)
を8Åとした。ここで、Raは、触針式粗さ計(TEN
COR P2)により、下記の条件で測定した。 触針径:0.6μm(針曲率半径) 触針押し付け圧力:7mg 測定長:250μm×8ヶ所 トレース速度:2.5μm/秒 カットオフ:1.25μm(ローパスフィルタ)。
【0032】また、このガラス状カーボン基板の密度は
1.5g/cm3 であり、またX線回折により2θ=2
0〜30°付近に表れる(002)面の回折ピークの半
値幅は3.9°であり、偏光顕微鏡および微分顕微鏡で
表面欠陥を観察したところ、3μm以上の欠陥(ボイド
やクラック)は0個/cm2 であった。同様の方法で、
形成条件を変えて、表1に示すような各種密度、半値
幅、表面欠陥密度を有するガラス状カーボン基板を作製
した。
【0033】テクスチャー処理 上記により得られたガラス状カーボン基板を表1に示す
条件で電解エッチングによりテクスチャー処理を行なっ
た。なお、各基板にはCSS領域となる部分を含む一部
の領域以外の部分にマスキング手段を施した。ここで、
マスキング手段はPVA(ポリビニルアルコール)/重
クロム酸アンモニウム(100g/3g)系ホトレジス
トを用い、基板表面に約5μmの厚さでスピンコート
し、紫外線ランプ(低圧水銀灯、185nm、254n
m)を照射して行った。各テクスチャー処理後のRa、
Rp及びRv(中心線平均低さ)を測定した結果を表1
に示す。なお、Ra、Rp及びRvは前記と同様の方法
により触針式粗さ計にて測定した。
【0034】磁気ディスクの作製 テクスチャー処理後のガラス状カーボン基板上に、Ar
ガス圧2mTorr、基板温度200℃の条件下でDC
マグネトロンスパッタ装置を用いて、下地Cr膜を50
nm、Co−Cr−Pt−B磁性膜を50nm順に成膜
した。そしてCo−Cr−Pt−B磁性膜上に炭素保護
膜を20nm成膜し、更に該炭素保護膜上にパーフルオ
ロポリエーテル系潤滑剤〔フォンブリンZ−03(モン
テカチーニ社製)〕を20Å塗布し、乾燥した。
【0035】特性評価 上記で得た各種磁気ディスクについて、CSS特性、グ
ライドハイト(GHT)特性及びエラー特性について以
下の方法により評価した。また、成膜前のディスク基板
の端面形状の指標としてチャンファー長も併せて測定し
た。その結果を表1に示す。 *CSS特性;ヤマハ社製の薄膜ヘッドを用い、ヘッド
荷重3.5g、ヘッド浮上量2.8μインチ、4500
rpmで5秒間稼働、5秒間停止のサイクルを繰り返し
て行い、その際の静摩擦係数(μs)が0.6になるま
での回数を調べた。 *GHT特性;PROQUIP社製MG150Tを用
い、50%スライダヘッドを用いて行った。1.5μイ
ンチの浮上高さの通過率により、以下ように評価した。 S:通過率が90%以上 A:通過率が50%以上〜90%未満 B:通過率が30%以上〜50%未満 C:通過率が30%未満 *エラー特性;エラー特性はPROQUIP社製MG1
50T装置を用い、70%スライダヘッドを使用し、記
録密度51KFCIの条件で評価した。スライスレベル
は70%とし、16ビット未満のミッシングエラーの個
数をカウントし、以下のように評価した。 S:評価ディスクの50%以上がエラー個数が0〜5個
である。 A:評価ディスクの50%以上がエラー個数が6〜15
個である。 B:評価ディスクの50%以上がエラー個数が16〜4
5個である。 C:評価ディスクの50%以上がエラー個数が46個以
上である。
【0036】*端面形状;端面のダレの程度は前記と同
じ表面粗さ計を用いて評価した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、磁気ディスク用カーボ
ン基板の一部にテクスチャー処理を均質に施すことがで
き、CSS領域とデータ領域とを有する磁気ディスクに
おけるCSS特性、GHT特性、エラー特性が向上す
る。本発明のテクスチャー方法は、真空条件を必要とし
ないため、生産効率が向上する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面研磨された密度1.4〜1.6cm
    3 のガラス状カーボン基板の一部をマスキングした後、
    該基板を電解液中で陽極酸化処理または電解エッチング
    処理することにより、前記基板のマスキングされていな
    い表面を粗面化することを特徴とする磁気ディスク用基
    板のテクスチャー方法。
  2. 【請求項2】 前記基板のX線回折による(002)面
    の回折ピークの半値幅が3度以上である請求項1記載の
    磁気ディスク用基板のテクスチャー方法。
  3. 【請求項3】 前記基板における3μm以上の表面欠陥
    が1個/cm2 以下である請求項1又は2記載の磁気デ
    ィスク用基板のテクスチャー方法。
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JP25335895A Pending JPH0997424A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 磁気ディスク用基板のテクスチャー方法

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JP (1) JPH0997424A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000301441A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Nippon Micro Coating Kk 化学的機械的テクスチャ加工方法

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