JPH10105954A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH10105954A JPH10105954A JP25720096A JP25720096A JPH10105954A JP H10105954 A JPH10105954 A JP H10105954A JP 25720096 A JP25720096 A JP 25720096A JP 25720096 A JP25720096 A JP 25720096A JP H10105954 A JPH10105954 A JP H10105954A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーボン基板と磁性層等との密着性が向上且
つ磁気特性が向上した磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 カーボン基板上に少なくとも下地層及び
磁性層が設けられてなる本発明の磁気記録媒体は、上記
カーボン基板上に直接Crからなる第一の下地層が設け
られており、該第一の下地層と磁性層との間にCr又は
Cr合金からなる第二の下地層が設けられており、且つ
該第一の下地層と磁性層との間にテクスチャ層を有しな
いことを特徴とする。
つ磁気特性が向上した磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 カーボン基板上に少なくとも下地層及び
磁性層が設けられてなる本発明の磁気記録媒体は、上記
カーボン基板上に直接Crからなる第一の下地層が設け
られており、該第一の下地層と磁性層との間にCr又は
Cr合金からなる第二の下地層が設けられており、且つ
該第一の下地層と磁性層との間にテクスチャ層を有しな
いことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定磁気ディスク
装置等に搭載される磁気記録媒体に関し、更に詳しく
は、基板と磁性層等との密着性が向上し且つ磁気特性が
向上した磁気記録媒体に関するものである。
装置等に搭載される磁気記録媒体に関し、更に詳しく
は、基板と磁性層等との密着性が向上し且つ磁気特性が
向上した磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】磁気記
録媒体用のカーボン基板はフェノール樹脂等の炭素質樹
脂の硬化、焼成の後、表面加工工程等を経て得られる。
そして磁気記録媒体は、基板の洗浄、磁性層等の成膜、
検査工程等を経て得られる。しかし、磁性層等の成膜に
先立つ基板の洗浄が不十分であると、基板表面に存する
汚物のために基板と磁性層等との膜密着性が悪くなる。
従って、基板の超精密洗浄が必要となるが、その結果生
産コストが高くなり、また過大な生産管理が必要となっ
てしまう。また、超精密洗浄を行っても汚物が完全に除
去しきれない場合もある。
録媒体用のカーボン基板はフェノール樹脂等の炭素質樹
脂の硬化、焼成の後、表面加工工程等を経て得られる。
そして磁気記録媒体は、基板の洗浄、磁性層等の成膜、
検査工程等を経て得られる。しかし、磁性層等の成膜に
先立つ基板の洗浄が不十分であると、基板表面に存する
汚物のために基板と磁性層等との膜密着性が悪くなる。
従って、基板の超精密洗浄が必要となるが、その結果生
産コストが高くなり、また過大な生産管理が必要となっ
てしまう。また、超精密洗浄を行っても汚物が完全に除
去しきれない場合もある。
【0003】特開平8−180362号公報には、カー
ボン基板上にカーバイト形成金属よりなる膜とAl−カ
ーバイト形成金属合金よりなるテクスチャ膜を具備する
磁気記録媒体が記載されており、該カーバイト形成金属
としてZr等が挙げられている。しかしこれらカーバイ
ト形成金属中、Zrなどのガス吸着性が高いものは、基
板上に存する有機性汚れに由来するガスと反応して不活
性となって、カーバイトを形成しにくくなり、十分な膜
密着性が得られないことがあった。
ボン基板上にカーバイト形成金属よりなる膜とAl−カ
ーバイト形成金属合金よりなるテクスチャ膜を具備する
磁気記録媒体が記載されており、該カーバイト形成金属
としてZr等が挙げられている。しかしこれらカーバイ
ト形成金属中、Zrなどのガス吸着性が高いものは、基
板上に存する有機性汚れに由来するガスと反応して不活
性となって、カーバイトを形成しにくくなり、十分な膜
密着性が得られないことがあった。
【0004】従って、本発明の目的は、カーボン基板と
磁性層等との密着性が向上且つ磁気特性が向上した磁気
記録媒体を提供することにある。
磁性層等との密着性が向上且つ磁気特性が向上した磁気
記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、基板と磁性層との間に特定の下地層を二層設
け、且つ基板側の下地層と磁性層との間にテクスチャ層
を設けないことにより、上記目的を達成し得る磁気記録
媒体が得られることを知見した。
た結果、基板と磁性層との間に特定の下地層を二層設
け、且つ基板側の下地層と磁性層との間にテクスチャ層
を設けないことにより、上記目的を達成し得る磁気記録
媒体が得られることを知見した。
【0006】本発明は上記知見に基づきなされたもの
で、カーボン基板上に少なくとも下地層及び磁性層が設
けられてなる磁気記録媒体において、上記カーボン基板
上に直接Crからなる第一の下地層が設けられており、
該第一の下地層と磁性層との間にCr又はCr合金から
なる第二の下地層が設けられており、且つ該第一の下地
層と磁性層との間にテクスチャ層を有しないことを特徴
とする磁気記録媒体を提供することにより上記目的を達
成したものである。
で、カーボン基板上に少なくとも下地層及び磁性層が設
けられてなる磁気記録媒体において、上記カーボン基板
上に直接Crからなる第一の下地層が設けられており、
該第一の下地層と磁性層との間にCr又はCr合金から
なる第二の下地層が設けられており、且つ該第一の下地
層と磁性層との間にテクスチャ層を有しないことを特徴
とする磁気記録媒体を提供することにより上記目的を達
成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体の好
ましい実施形態を図面に基づき説明する。ここで、図1
は本発明の磁気記録媒体の第一の実施形態の構造を示す
模式図である。
ましい実施形態を図面に基づき説明する。ここで、図1
は本発明の磁気記録媒体の第一の実施形態の構造を示す
模式図である。
【0008】図1に示す実施形態の磁気記録媒体1はデ
ィスク状であり、基板2上に第一の下地層3が設けられ
ており、その上に第二の下地層3’が設けられており、
更にその上に磁性層4及び保護層5がこの順で設けられ
た構成となっている。更に該保護層5上には潤滑剤層6
が設けられている。
ィスク状であり、基板2上に第一の下地層3が設けられ
ており、その上に第二の下地層3’が設けられており、
更にその上に磁性層4及び保護層5がこの順で設けられ
た構成となっている。更に該保護層5上には潤滑剤層6
が設けられている。
【0009】上記基板2はカーボン基板であり、例えば
ガラス状カーボンやアモルファスカーボン等の炭素質材
料から形成されている。上記カーボン基板は、例えば、
フェノール樹脂等の炭素質原料を二枚のガラス板間に挟
んで硬化させた後、所定の形状、例えばディスク状に打
ち抜き、更に焼成して得られる。また、ピッチ等の炭素
質原料を熱間静水圧プレス(HIP)により炭素化した
円柱状炭素材料を所定の厚さにスライスすることによっ
ても得ることができる。
ガラス状カーボンやアモルファスカーボン等の炭素質材
料から形成されている。上記カーボン基板は、例えば、
フェノール樹脂等の炭素質原料を二枚のガラス板間に挟
んで硬化させた後、所定の形状、例えばディスク状に打
ち抜き、更に焼成して得られる。また、ピッチ等の炭素
質原料を熱間静水圧プレス(HIP)により炭素化した
円柱状炭素材料を所定の厚さにスライスすることによっ
ても得ることができる。
【0010】上記基板2の表面は、例えば鏡面加工工程
等に付すことにより平滑(例えば、中心線平均粗さRa
=0.1〜0.3nm)になっていることが好ましい
が、ある程度の数又は孔径の開孔を有していてもよい。
この理由は、後述する第1の下地層3の形成により該開
孔が被覆され、磁性層等との密着性が低下しないためで
ある。例えば、本発明においては、上記基体10が、そ
の表面に孔径10μm以下の開孔を100個/mm2 以
下程度有していても磁気記録媒体用基板として問題のな
い膜密着性のレベルで使用することが可能であるが、こ
の範囲に限られるものではない。開孔の数が100個/
mm2 を超えると、開孔を被覆するために必要な上記第
1の下地層3の厚さが過大となり、その結果、密着性の
改善効果が低下してしまう。また、開孔の孔径が10μ
mを超えても同様の結果となる。開孔が存在する場合、
その数は望ましくは1〜80個/mm2 程度であり、1
〜50個/mm2 程度ならば開孔のない場合とほとんど
変わらないレベルとなるので更に望ましい。本明細書に
おいて、「開孔」とは、基体の表面に存在する微細孔
(マイクロポア)を意味する。尚、上記開孔の数は、走
査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡観察により測定
することができる。また、本発明の磁気記録媒体をCS
S(コンタクト・スタート・アンド・ストップ)方式の
磁気記録媒体として用いる場合には、基板表面の所定の
領域に後述するようにテクスチャ(凹凸)を形成しても
よい。
等に付すことにより平滑(例えば、中心線平均粗さRa
=0.1〜0.3nm)になっていることが好ましい
が、ある程度の数又は孔径の開孔を有していてもよい。
この理由は、後述する第1の下地層3の形成により該開
孔が被覆され、磁性層等との密着性が低下しないためで
ある。例えば、本発明においては、上記基体10が、そ
の表面に孔径10μm以下の開孔を100個/mm2 以
下程度有していても磁気記録媒体用基板として問題のな
い膜密着性のレベルで使用することが可能であるが、こ
の範囲に限られるものではない。開孔の数が100個/
mm2 を超えると、開孔を被覆するために必要な上記第
1の下地層3の厚さが過大となり、その結果、密着性の
改善効果が低下してしまう。また、開孔の孔径が10μ
mを超えても同様の結果となる。開孔が存在する場合、
その数は望ましくは1〜80個/mm2 程度であり、1
〜50個/mm2 程度ならば開孔のない場合とほとんど
変わらないレベルとなるので更に望ましい。本明細書に
おいて、「開孔」とは、基体の表面に存在する微細孔
(マイクロポア)を意味する。尚、上記開孔の数は、走
査型電子顕微鏡(SEM)や光学顕微鏡観察により測定
することができる。また、本発明の磁気記録媒体をCS
S(コンタクト・スタート・アンド・ストップ)方式の
磁気記録媒体として用いる場合には、基板表面の所定の
領域に後述するようにテクスチャ(凹凸)を形成しても
よい。
【0011】図1に示すように、上記基板2上には、第
一の下地層3が直接設けられている。該第一の下地層3
はCrから形成されており、その厚さは膜密着性が十分
なレベルとなる為に1〜50nmであることが好まし
く、2〜25nmであることが更に好ましい。上記第一
の下地層3は、例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄
膜形成手段によって形成される。
一の下地層3が直接設けられている。該第一の下地層3
はCrから形成されており、その厚さは膜密着性が十分
なレベルとなる為に1〜50nmであることが好まし
く、2〜25nmであることが更に好ましい。上記第一
の下地層3は、例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄
膜形成手段によって形成される。
【0012】図1に示すように、上記第一の下地層3上
には、第二の下地層3’が直接形成されている。該第二
の下地層3’はCrから形成されているか又はCr合金
から形成されている。該第二の下地層3’がCr合金か
ら形成されている場合、該Cr合金としては、例えばC
rを主体とする二元系合金(CrTi、CrTa、Cr
V、CrMo)等を用いることができる。該Cr合金中
におけるCrの濃度は保磁力やS/N比、膜密着性の点
から50〜99原子%であることが好ましく、70〜9
0原子%であることが更に好ましい。上記第二の下地層
3’の厚さは媒体の保磁力とS/N比とのバランスの点
から1〜50nmであることが好ましく、2〜30nm
であることが更に好ましい。上記第二の下地層3’は、
例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によ
って形成される。
には、第二の下地層3’が直接形成されている。該第二
の下地層3’はCrから形成されているか又はCr合金
から形成されている。該第二の下地層3’がCr合金か
ら形成されている場合、該Cr合金としては、例えばC
rを主体とする二元系合金(CrTi、CrTa、Cr
V、CrMo)等を用いることができる。該Cr合金中
におけるCrの濃度は保磁力やS/N比、膜密着性の点
から50〜99原子%であることが好ましく、70〜9
0原子%であることが更に好ましい。上記第二の下地層
3’の厚さは媒体の保磁力とS/N比とのバランスの点
から1〜50nmであることが好ましく、2〜30nm
であることが更に好ましい。上記第二の下地層3’は、
例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によ
って形成される。
【0013】本発明の磁気記録媒体において、カーボン
基板と磁性層との間に上記第一の下地層3及び上記第二
の下地層3’を設けると、該基板と該磁性層等との膜密
着性及び磁気特性が向上する理由は必ずしも明らかでは
ないが、以下の通りであると推察される。即ち、上記カ
ーボン基板2上に直接形成されている上記第一の下地層
3はCrから形成されているので、該基板2と該第一の
下地層3との界面から該第一の下地層3の内部にかけて
カーバイド(クロムカーバイド)の層が形成され、これ
によって両者間の密着性が向上する。特に、上記基板上
の有機汚れに由来するガスが発生しても、Crは該ガス
とは反応しにくいのでカーバイドが有効に形成される。
一方、Crはその結晶系に由来して、磁性層を形成する
材料の結晶性を制御し、該磁性層の磁気特性を向上させ
る作用を有する。従って、Crからなる第一の下地層3
上に磁性層を直接形成すれば、膜密着性と磁気特性の双
方が向上すると考えられるが、本発明者らの詳細な検討
によれば磁気特性が十分に向上しないことが判明した。
この理由は、上記第一の下地層3上に直接磁性層を形成
しても、両者の界面における該第一の下地層3の結晶状
態は、純粋なCrの結晶状態ではなく、該第一の下地層
3の内部にカーバイドが形成されたことに起因して結晶
状態が乱れているので、磁性層の磁気特性を向上させる
までの十分な結晶状態になっていないからであると考え
られる(本発明者らの検討によればCr層の膜厚を30
00Å程度にしても、その表面にはカーバイドが形成さ
れたことに起因する結晶の乱れが生じていることが判明
している)。そこで、別々のCr層(即ち、本発明の磁
気記録媒体における上記第一の下地層3及び上記第二の
下地層3’)を用いると、Cr層の有する二つの作用、
即ち膜密着性の向上、及び磁性層の磁気特性の向上がそ
れぞれの層によって別個に発現するものと考えられる。
事実、後述する実施例から明らかなように、膜厚を30
00ÅのCr層を一層形成するよりも、膜厚がそれぞれ
150Å及び200Åである二つのCr層を形成した方
が膜密着性及び磁気特性が向上する。また、本実施形態
においては、上記第一の下地層3と上記磁性層4との間
にテクスチャ(凹凸)層を有していないので、該第一の
下地層3の上部から上記第二の下地層3’にかけて結晶
性及び結晶粒径が大きく乱れることがなく、これら下地
層3,3’の設計が容易になる。更に、本実施形態にお
いては、上記第一の下地層3上に、これと同質の材料で
ある上記第二の下地層3’が直接形成されているので、
該上記第二の下地層3’の結晶性が良好となり、磁性層
の磁気特性が一層向上する。
基板と磁性層との間に上記第一の下地層3及び上記第二
の下地層3’を設けると、該基板と該磁性層等との膜密
着性及び磁気特性が向上する理由は必ずしも明らかでは
ないが、以下の通りであると推察される。即ち、上記カ
ーボン基板2上に直接形成されている上記第一の下地層
3はCrから形成されているので、該基板2と該第一の
下地層3との界面から該第一の下地層3の内部にかけて
カーバイド(クロムカーバイド)の層が形成され、これ
によって両者間の密着性が向上する。特に、上記基板上
の有機汚れに由来するガスが発生しても、Crは該ガス
とは反応しにくいのでカーバイドが有効に形成される。
一方、Crはその結晶系に由来して、磁性層を形成する
材料の結晶性を制御し、該磁性層の磁気特性を向上させ
る作用を有する。従って、Crからなる第一の下地層3
上に磁性層を直接形成すれば、膜密着性と磁気特性の双
方が向上すると考えられるが、本発明者らの詳細な検討
によれば磁気特性が十分に向上しないことが判明した。
この理由は、上記第一の下地層3上に直接磁性層を形成
しても、両者の界面における該第一の下地層3の結晶状
態は、純粋なCrの結晶状態ではなく、該第一の下地層
3の内部にカーバイドが形成されたことに起因して結晶
状態が乱れているので、磁性層の磁気特性を向上させる
までの十分な結晶状態になっていないからであると考え
られる(本発明者らの検討によればCr層の膜厚を30
00Å程度にしても、その表面にはカーバイドが形成さ
れたことに起因する結晶の乱れが生じていることが判明
している)。そこで、別々のCr層(即ち、本発明の磁
気記録媒体における上記第一の下地層3及び上記第二の
下地層3’)を用いると、Cr層の有する二つの作用、
即ち膜密着性の向上、及び磁性層の磁気特性の向上がそ
れぞれの層によって別個に発現するものと考えられる。
事実、後述する実施例から明らかなように、膜厚を30
00ÅのCr層を一層形成するよりも、膜厚がそれぞれ
150Å及び200Åである二つのCr層を形成した方
が膜密着性及び磁気特性が向上する。また、本実施形態
においては、上記第一の下地層3と上記磁性層4との間
にテクスチャ(凹凸)層を有していないので、該第一の
下地層3の上部から上記第二の下地層3’にかけて結晶
性及び結晶粒径が大きく乱れることがなく、これら下地
層3,3’の設計が容易になる。更に、本実施形態にお
いては、上記第一の下地層3上に、これと同質の材料で
ある上記第二の下地層3’が直接形成されているので、
該上記第二の下地層3’の結晶性が良好となり、磁性層
の磁気特性が一層向上する。
【0014】図1に示すように、上記第二の磁性層3’
の上には磁性層4が設けられている。該磁性層4を構成
する物質としては、磁気特性、上記第二の磁性層3’と
の結晶性、及び耐食性等の点からCo合金が好ましく、
特にCoCr系合金、更にはCoCrPt系合金、とり
わけCoCrPtX(ここでXは、B、Ta、Au、T
i、C、Ni、W、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Li、Si、Ca、As、Y、Zr、Nb、
Mo、Ru、Rh、Ag、Sb及びHfより選ばれる一
種または二種以上の金属を示す)で表される合金が好ま
しい。該磁性層4の膜厚は、高保磁力と出力とのバラン
スの点から1〜100nmであることが好ましく、5〜
80nmであることが更に好ましい。上記磁性層4は、
例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によ
って形成される。
の上には磁性層4が設けられている。該磁性層4を構成
する物質としては、磁気特性、上記第二の磁性層3’と
の結晶性、及び耐食性等の点からCo合金が好ましく、
特にCoCr系合金、更にはCoCrPt系合金、とり
わけCoCrPtX(ここでXは、B、Ta、Au、T
i、C、Ni、W、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Li、Si、Ca、As、Y、Zr、Nb、
Mo、Ru、Rh、Ag、Sb及びHfより選ばれる一
種または二種以上の金属を示す)で表される合金が好ま
しい。該磁性層4の膜厚は、高保磁力と出力とのバラン
スの点から1〜100nmであることが好ましく、5〜
80nmであることが更に好ましい。上記磁性層4は、
例えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によ
って形成される。
【0015】上記磁性層4の上には保護層5が設けられ
ている。該保護層5としては通常磁気記録媒体に使用さ
れている物質から形成されたものを特段の制限なく用い
ることができる。特に、カーボン又はSiを含む物質か
ら形成された保護層が好ましく用いられる。とりわけ、
ダイヤモンドライクカーボンやアモルファスカーボン、
SiO2 やSiC等が耐久性に優れるので好ましい。該
保護層5は、例えばアルゴンガス中に水素やメタンガス
を混合させた雰囲気中でスパッタリングにより形成して
もよく、また、CVD(化学的気相重合法)を用いてカ
ーボン系材料から形成してもよい。該保護層5の膜厚
は、耐摩耗性と電磁変換特性とのバランスの点から1〜
50nmであることが好ましく、2〜25nmであるこ
とが更に好ましい。上記保護層5は、例えば真空蒸着や
スパッタリング等の薄膜形成手段によって形成される。
ている。該保護層5としては通常磁気記録媒体に使用さ
れている物質から形成されたものを特段の制限なく用い
ることができる。特に、カーボン又はSiを含む物質か
ら形成された保護層が好ましく用いられる。とりわけ、
ダイヤモンドライクカーボンやアモルファスカーボン、
SiO2 やSiC等が耐久性に優れるので好ましい。該
保護層5は、例えばアルゴンガス中に水素やメタンガス
を混合させた雰囲気中でスパッタリングにより形成して
もよく、また、CVD(化学的気相重合法)を用いてカ
ーボン系材料から形成してもよい。該保護層5の膜厚
は、耐摩耗性と電磁変換特性とのバランスの点から1〜
50nmであることが好ましく、2〜25nmであるこ
とが更に好ましい。上記保護層5は、例えば真空蒸着や
スパッタリング等の薄膜形成手段によって形成される。
【0016】上記保護層5の上には潤滑剤層6が設けら
れている。該潤滑剤層6を構成する潤滑剤としては通常
磁気記録媒体に使用されているものであれば特段制限は
なく使用でき、特にパーフルオロポリエーテルを基本骨
格とする含弗素系潤滑剤や脂肪酸骨格を有する潤滑剤が
好ましく用いられる。とりわけ、フォンブリンZ−do
lやZ−03(アウジモント社製)等の含弗素系潤滑剤
が好ましい。該潤滑剤層6の膜厚は、潤滑性能と磁気ヘ
ッドのスティクション防止とのバランスの点から1〜8
0Åであることが好ましく、5〜25Åであることが更
に好ましい。
れている。該潤滑剤層6を構成する潤滑剤としては通常
磁気記録媒体に使用されているものであれば特段制限は
なく使用でき、特にパーフルオロポリエーテルを基本骨
格とする含弗素系潤滑剤や脂肪酸骨格を有する潤滑剤が
好ましく用いられる。とりわけ、フォンブリンZ−do
lやZ−03(アウジモント社製)等の含弗素系潤滑剤
が好ましい。該潤滑剤層6の膜厚は、潤滑性能と磁気ヘ
ッドのスティクション防止とのバランスの点から1〜8
0Åであることが好ましく、5〜25Åであることが更
に好ましい。
【0017】次に、図1に示す磁気記録媒体の好ましい
製造方法を、特に上記第一の下地層3及び上記第二の下
地層3’の形成を中心に説明する。図1に示す磁気記録
媒体は、所定の表面処理(研磨、研削、洗浄等)をおこ
なった基板2上に、真空蒸着やスパッタリング等の薄膜
形成手段によって、上記第一の下地層3、上記第二の下
地層3’、上記磁性層4、及び上記保護層5をこの順に
形成・積層することによって形成される。特に、上記第
一の下地層3及び上記第二の下地層3’の形成に際して
は、まず該第一の下地層3を所定厚さで形成した後、一
旦層の形成をやめ、必要に応じて装置内を大気圧まで戻
し、次いで第二の下地層3’を形成する。斯かる方法を
用いて上記第一の下地層3及び上記第二の下地層3’を
形成することにより、それぞれの下地層に膜密着性及び
磁気特性の向上効果を別個に且つ効果的に発現させるこ
とができる。尚、斯かる方法を用いて形成された上記第
一の下地層3及び上記第二の下地層3’は、磁気記録媒
体の断面を例えば電子顕微鏡等により観察すれば、それ
ぞれ独立した別個の層として存在していることが確認さ
れる。
製造方法を、特に上記第一の下地層3及び上記第二の下
地層3’の形成を中心に説明する。図1に示す磁気記録
媒体は、所定の表面処理(研磨、研削、洗浄等)をおこ
なった基板2上に、真空蒸着やスパッタリング等の薄膜
形成手段によって、上記第一の下地層3、上記第二の下
地層3’、上記磁性層4、及び上記保護層5をこの順に
形成・積層することによって形成される。特に、上記第
一の下地層3及び上記第二の下地層3’の形成に際して
は、まず該第一の下地層3を所定厚さで形成した後、一
旦層の形成をやめ、必要に応じて装置内を大気圧まで戻
し、次いで第二の下地層3’を形成する。斯かる方法を
用いて上記第一の下地層3及び上記第二の下地層3’を
形成することにより、それぞれの下地層に膜密着性及び
磁気特性の向上効果を別個に且つ効果的に発現させるこ
とができる。尚、斯かる方法を用いて形成された上記第
一の下地層3及び上記第二の下地層3’は、磁気記録媒
体の断面を例えば電子顕微鏡等により観察すれば、それ
ぞれ独立した別個の層として存在していることが確認さ
れる。
【0018】次に、本発明の磁気記録媒体の第二、第三
及び第四の実施形態を図面を参照して説明する。ここ
で、図2、図3及び図4は、それぞれ本発明の磁気記録
媒体の第二、第三及び第四の実施形態の構造を示す模式
図(それぞれ図1相当図)である。尚、第二、第三及び
第四の実施形態においては、上記第一の実施形態と異な
る部分のみ説明し、同じ部分については特に詳述しない
が、上記第一の実施形態において詳述した説明が適宜適
用される。また、図2、図3及び図4において図1と同
じ部材については同じ符号を付した。
及び第四の実施形態を図面を参照して説明する。ここ
で、図2、図3及び図4は、それぞれ本発明の磁気記録
媒体の第二、第三及び第四の実施形態の構造を示す模式
図(それぞれ図1相当図)である。尚、第二、第三及び
第四の実施形態においては、上記第一の実施形態と異な
る部分のみ説明し、同じ部分については特に詳述しない
が、上記第一の実施形態において詳述した説明が適宜適
用される。また、図2、図3及び図4において図1と同
じ部材については同じ符号を付した。
【0019】図2に示す実施形態の磁気記録媒体1にお
いては、第一の下地層3と第二の下地層3’との間にT
i、W、Mo、Zr及びVからなる群から選択される金
属又はその合金よりなる層7が形成されている。これら
の金属及びその合金は磁性層4の磁気特性を向上させる
作用を有するので、該層7を設けることにより、第一の
下地層3と第二の下地層3’との間の密着性を損ねるこ
となく磁性層4の磁気特性を向上させることができる。
一方、これらの金属はカーバイト形成能を有している
が、下層に第1の下地層3が存在する為、カーボンが該
層7に分散(拡散)することがないので、該層7による
磁気特性向上効果は阻害されない。上記層7は、とりわ
けTiや、その合金、例えばTiCrのほか、CrV、
CrMo等から形成されていることが好ましい。また、
該層7が上記金属の合金から形成されている場合、該合
金中における上記金属の濃度は50〜99重量%程度で
あることが好ましい。上記層7の厚さは保磁力及びS/
N比の点から1〜100nmであることが好ましく、2
〜30nmであることが更に好ましい。上記層7は、例
えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によっ
て形成される。
いては、第一の下地層3と第二の下地層3’との間にT
i、W、Mo、Zr及びVからなる群から選択される金
属又はその合金よりなる層7が形成されている。これら
の金属及びその合金は磁性層4の磁気特性を向上させる
作用を有するので、該層7を設けることにより、第一の
下地層3と第二の下地層3’との間の密着性を損ねるこ
となく磁性層4の磁気特性を向上させることができる。
一方、これらの金属はカーバイト形成能を有している
が、下層に第1の下地層3が存在する為、カーボンが該
層7に分散(拡散)することがないので、該層7による
磁気特性向上効果は阻害されない。上記層7は、とりわ
けTiや、その合金、例えばTiCrのほか、CrV、
CrMo等から形成されていることが好ましい。また、
該層7が上記金属の合金から形成されている場合、該合
金中における上記金属の濃度は50〜99重量%程度で
あることが好ましい。上記層7の厚さは保磁力及びS/
N比の点から1〜100nmであることが好ましく、2
〜30nmであることが更に好ましい。上記層7は、例
えば真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成手段によっ
て形成される。
【0020】図3に示す実施形態の磁気記録媒体1は、
図2に示す磁気記録媒体と同様になされており、異なる
点は、基板2の表面に直接テクスチャ(凹凸)13が形
成されており、その上に直接第一の下地層3が形成され
ている点である。基板2の表面に直接テクスチャ13を
形成すると、その上に直接設けられた第一の下地層3が
バッファ層として働き、第二の下地層3’の結晶性が乱
れる原因を除去する。その結果、磁気記録媒体にテクス
チャを形成する場合にも、磁性層4を構成する材料の結
晶性が良好となり、磁気特性が一層向上する。
図2に示す磁気記録媒体と同様になされており、異なる
点は、基板2の表面に直接テクスチャ(凹凸)13が形
成されており、その上に直接第一の下地層3が形成され
ている点である。基板2の表面に直接テクスチャ13を
形成すると、その上に直接設けられた第一の下地層3が
バッファ層として働き、第二の下地層3’の結晶性が乱
れる原因を除去する。その結果、磁気記録媒体にテクス
チャを形成する場合にも、磁性層4を構成する材料の結
晶性が良好となり、磁気特性が一層向上する。
【0021】上記基板2の表面に直接テクスチャを形成
する方法としては、例えば特開平6−290452号公
報等に記載されているようなレーザー光を照射する方法
が加工屑の発生が少ない点から好ましいが、その他の方
法、例えば研磨テープを用いる方法や基板の表面を熱酸
化する方法等を用いることもできる。上記テクスチャが
形成された基板2の中心線平均粗さRaは8〜100Å
であることが好ましく、10〜50Åであることが一層
好ましい。
する方法としては、例えば特開平6−290452号公
報等に記載されているようなレーザー光を照射する方法
が加工屑の発生が少ない点から好ましいが、その他の方
法、例えば研磨テープを用いる方法や基板の表面を熱酸
化する方法等を用いることもできる。上記テクスチャが
形成された基板2の中心線平均粗さRaは8〜100Å
であることが好ましく、10〜50Åであることが一層
好ましい。
【0022】図4に示す実施形態の磁気記録媒体1は、
図2に示す磁気記録媒体と同様になされており、異なる
点は、磁性層4の上層にテクスチャ(凹凸)層14が形
成されている点である。テクスチャ層が磁性層4よりも
上層に形成されているので、第一及び第二の下地層3,
3’並びに磁性層4の結晶性が乱れず、磁気特性の低下
を招くことなく、且つ膜密着性を低下させることなく磁
気記録媒体にテクスチャを形成することができる。上記
テクスチャ層14は保護層の機能を兼ね備えていること
が好ましい。斯かる機能を兼ね備えた材料としては、例
えば後述する実施例において用いられているようなSi
O2 の微粒子をスピンコーティングにより磁性層4上に
コーティングした後、熱処理して形成されるシリカ含有
ポリ珪酸系被膜等を挙げることができる。上記テクスチ
ャ層14の中心線平均粗さRaは8〜100Åであるこ
とが好ましく、10〜50Åであることが一層好まし
い。
図2に示す磁気記録媒体と同様になされており、異なる
点は、磁性層4の上層にテクスチャ(凹凸)層14が形
成されている点である。テクスチャ層が磁性層4よりも
上層に形成されているので、第一及び第二の下地層3,
3’並びに磁性層4の結晶性が乱れず、磁気特性の低下
を招くことなく、且つ膜密着性を低下させることなく磁
気記録媒体にテクスチャを形成することができる。上記
テクスチャ層14は保護層の機能を兼ね備えていること
が好ましい。斯かる機能を兼ね備えた材料としては、例
えば後述する実施例において用いられているようなSi
O2 の微粒子をスピンコーティングにより磁性層4上に
コーティングした後、熱処理して形成されるシリカ含有
ポリ珪酸系被膜等を挙げることができる。上記テクスチ
ャ層14の中心線平均粗さRaは8〜100Åであるこ
とが好ましく、10〜50Åであることが一層好まし
い。
【0023】以上、本発明の磁気記録媒体をその好まし
い実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態
に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において
種々の変更形態が可能である。例えば、図1に示す実施
形態の磁気記録媒体においては、図3に示す磁気記録媒
体と同様に、基板2の表面に直接テクスチャが形成され
ていてもよい。また、図1に示す実施形態の磁気記録媒
体においては、図4に示す磁気記録媒体と同様に、磁性
層4の上層にテクスチャ層が形成されていてもよい。ま
た、図2〜図4に示す実施形態の磁気記録媒体において
は、層7を二層以上設けてもよい。また、図1〜図4に
示す実施形態の磁気記録媒体においては、本発明の磁気
記録媒体の各種性能を向上させ得る層を、必要に応じて
各層間に設けてもよい。
い実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態
に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において
種々の変更形態が可能である。例えば、図1に示す実施
形態の磁気記録媒体においては、図3に示す磁気記録媒
体と同様に、基板2の表面に直接テクスチャが形成され
ていてもよい。また、図1に示す実施形態の磁気記録媒
体においては、図4に示す磁気記録媒体と同様に、磁性
層4の上層にテクスチャ層が形成されていてもよい。ま
た、図2〜図4に示す実施形態の磁気記録媒体において
は、層7を二層以上設けてもよい。また、図1〜図4に
示す実施形態の磁気記録媒体においては、本発明の磁気
記録媒体の各種性能を向上させ得る層を、必要に応じて
各層間に設けてもよい。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明の有効性を例示す
る。しかしながら、本発明の範囲は斯かる実施例に制限
されないことは言うまでもない。
る。しかしながら、本発明の範囲は斯かる実施例に制限
されないことは言うまでもない。
【0025】〔実施例1〕ガラス状カーボン基体を、常
温純水中にて15秒間超音波洗浄し、引き続き80℃の
温純水に15秒浸漬後、1mm/sの速度で引き上げ、
次いで乾燥させた。次いで、静止対向型スパッタ装置内
に該基体を設置し、Arガス圧2mTorrの条件下で
下記手順(1)〜(5)による成膜を連続で行った。 (1)ランプヒータにより基板温度を180℃まで加熱
する。 (2)第一の下地層としてCr層をArガス圧2mTo
rrにて膜厚15nmに成膜する。 (3)第二の下地層としてCr層をArガス圧2mTo
rrにて膜厚20nmに成膜する。 (4)磁性層としてCoCrPtB層をArガス圧2m
Torrにて膜厚30nmに成膜する。 (5)保護層としてカーボン層をArと水素との混合ガ
ス圧(全圧)5mTorrにて膜厚9nmに成膜する。
尚、スパッタにおけるバイアス電圧は−100ボルトと
した。スパッタ装置より成膜した基板を取り出して、研
磨テープによるバーニッシュを行った後、上記保護層上
にフォンブリンz−dol(アウジモント社製)をディ
ップコーティングにて膜厚2nmになるよう塗布し、磁
気ディスクを得た。
温純水中にて15秒間超音波洗浄し、引き続き80℃の
温純水に15秒浸漬後、1mm/sの速度で引き上げ、
次いで乾燥させた。次いで、静止対向型スパッタ装置内
に該基体を設置し、Arガス圧2mTorrの条件下で
下記手順(1)〜(5)による成膜を連続で行った。 (1)ランプヒータにより基板温度を180℃まで加熱
する。 (2)第一の下地層としてCr層をArガス圧2mTo
rrにて膜厚15nmに成膜する。 (3)第二の下地層としてCr層をArガス圧2mTo
rrにて膜厚20nmに成膜する。 (4)磁性層としてCoCrPtB層をArガス圧2m
Torrにて膜厚30nmに成膜する。 (5)保護層としてカーボン層をArと水素との混合ガ
ス圧(全圧)5mTorrにて膜厚9nmに成膜する。
尚、スパッタにおけるバイアス電圧は−100ボルトと
した。スパッタ装置より成膜した基板を取り出して、研
磨テープによるバーニッシュを行った後、上記保護層上
にフォンブリンz−dol(アウジモント社製)をディ
ップコーティングにて膜厚2nmになるよう塗布し、磁
気ディスクを得た。
【0026】このようにして得られた磁気ディスクにつ
いて、下記に示す方法にて膜の密着性の評価を行った。
また、東英工業(株)製 VSM(振動試料型磁力計)
を用いて、磁気ディスクの磁気特性〔Hc、Brt、角
形比(S及びS* )〕を測定した。その結果を表1に示
す。 <膜密着性の評価>得られた磁気ディスク10枚を85
℃・85RH%の条件下に100日間放置した後に取り
出し、1.5cm×1.5cmのセロテープ〔No.4
05、登録商標、ニチバン(株)社製〕を上記磁気ディ
スクの4箇所に気泡が入らない様に貼りつけた。その
後、上記セロテープを垂直方向にゆっくり引き上げて、
膜剥がれを起こした面積を測定した。なお、評価は10
枚のディスクの平均値について、下記基準に基づき行っ
た。 ◎;膜剥がれ面積がセロテープ面積の5%未満 ○;膜剥がれ面積がセロテープ面積の5%以上10%未
満 △;膜剥がれ面積がセロテープ面積の10%以上
いて、下記に示す方法にて膜の密着性の評価を行った。
また、東英工業(株)製 VSM(振動試料型磁力計)
を用いて、磁気ディスクの磁気特性〔Hc、Brt、角
形比(S及びS* )〕を測定した。その結果を表1に示
す。 <膜密着性の評価>得られた磁気ディスク10枚を85
℃・85RH%の条件下に100日間放置した後に取り
出し、1.5cm×1.5cmのセロテープ〔No.4
05、登録商標、ニチバン(株)社製〕を上記磁気ディ
スクの4箇所に気泡が入らない様に貼りつけた。その
後、上記セロテープを垂直方向にゆっくり引き上げて、
膜剥がれを起こした面積を測定した。なお、評価は10
枚のディスクの平均値について、下記基準に基づき行っ
た。 ◎;膜剥がれ面積がセロテープ面積の5%未満 ○;膜剥がれ面積がセロテープ面積の5%以上10%未
満 △;膜剥がれ面積がセロテープ面積の10%以上
【0027】〔実施例2〕実施例1における第二の下地
層をCrTi(Cr:90原子%)から形成し、その膜
厚を15nmとし、且つ磁性層の膜厚を28nmとする
以外は実施例1と同様にして磁気ディスクを得た。得ら
れた磁気ディスクについて実施例1と同様の評価及び測
定を行った。その結果を表1に示す。
層をCrTi(Cr:90原子%)から形成し、その膜
厚を15nmとし、且つ磁性層の膜厚を28nmとする
以外は実施例1と同様にして磁気ディスクを得た。得ら
れた磁気ディスクについて実施例1と同様の評価及び測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0028】〔実施例3〕実施例1における第一の下地
層と第二の下地層との間にTiからなる層(膜厚:10
nm)を形成し、第二の下地層の膜厚を15nmとし、
且つ磁性層の膜厚を28nmとする以外は実施例1と同
様にして磁気ディスクを得た。得られた磁気ディスクに
ついて実施例1と同様の評価及び測定を行った。その結
果を表1に示す。
層と第二の下地層との間にTiからなる層(膜厚:10
nm)を形成し、第二の下地層の膜厚を15nmとし、
且つ磁性層の膜厚を28nmとする以外は実施例1と同
様にして磁気ディスクを得た。得られた磁気ディスクに
ついて実施例1と同様の評価及び測定を行った。その結
果を表1に示す。
【0029】〔実施例4〕実施例3における第一の下地
層の形成に先立ち、基板の表面に研磨テープを用いたテ
クスチャを施した。加工条件は以下の通りである。 ・研磨テープ;日本ミクロコーティング製 #4000
フラットタイプ ・テープ送り速度;400mm/min ・加工圧力;2.2kg/cm2 ・テープ揺動速度;460往復/分 ・ワーク回転数;50rpm ・加工時間;10秒 ・研磨液;ジョンソン製 JS602、3重量% テクスチャにより得られた基板の表面形状はRa=25
〜36nm、Rp(中心線最大高さ)=29〜52nm
であった。これ以外は実施例3と同様にして磁気ディス
クを得た。得られた磁気ディスクについて実施例1と同
様の評価及び測定を行った。その結果を表1に示す。
層の形成に先立ち、基板の表面に研磨テープを用いたテ
クスチャを施した。加工条件は以下の通りである。 ・研磨テープ;日本ミクロコーティング製 #4000
フラットタイプ ・テープ送り速度;400mm/min ・加工圧力;2.2kg/cm2 ・テープ揺動速度;460往復/分 ・ワーク回転数;50rpm ・加工時間;10秒 ・研磨液;ジョンソン製 JS602、3重量% テクスチャにより得られた基板の表面形状はRa=25
〜36nm、Rp(中心線最大高さ)=29〜52nm
であった。これ以外は実施例3と同様にして磁気ディス
クを得た。得られた磁気ディスクについて実施例1と同
様の評価及び測定を行った。その結果を表1に示す。
【0030】〔実施例5〕実施例3における保護層とし
て、カーボン層に代えて保護層の他にテクスチャ層とし
ても機能するSiO2 層を形成した以外は実施例3と同
様にして磁気ディスクを得た。尚、上記SiO2 層は、
テトラエトキシシラン、水(テトラエトキシシラン中の
SiO2 に換算した量1モルに対して4モル)、塩酸
(テトラエトキシシラン中のSiO2 に換算した量1モ
ルに対して0.1モル)、平均粒径40nmのシリカ
(テトラエトキシシラン中のSiO2 に換算した量1モ
ルに対して0.4モル)をイソプロピルアルコールに溶
解分散させた溶液を、スピンコート法により塗布し、3
00℃で1時間熱処理して形成されたものである。該S
iO2 層のRaは15Åであり、Rpは100Åであっ
た。得られた磁気ディスクについて実施例1と同様の評
価及び測定を行った。その結果を表1に示す。
て、カーボン層に代えて保護層の他にテクスチャ層とし
ても機能するSiO2 層を形成した以外は実施例3と同
様にして磁気ディスクを得た。尚、上記SiO2 層は、
テトラエトキシシラン、水(テトラエトキシシラン中の
SiO2 に換算した量1モルに対して4モル)、塩酸
(テトラエトキシシラン中のSiO2 に換算した量1モ
ルに対して0.1モル)、平均粒径40nmのシリカ
(テトラエトキシシラン中のSiO2 に換算した量1モ
ルに対して0.4モル)をイソプロピルアルコールに溶
解分散させた溶液を、スピンコート法により塗布し、3
00℃で1時間熱処理して形成されたものである。該S
iO2 層のRaは15Åであり、Rpは100Åであっ
た。得られた磁気ディスクについて実施例1と同様の評
価及び測定を行った。その結果を表1に示す。
【0031】〔比較例1〕実施例1における第一の下地
層に代えてZrからなる層(膜厚:25nm)を形成す
る以外は実施例1と同様にして磁気ディスクを得た。得
られた磁気ディスクについて実施例1と同様の評価及び
測定を行った。その結果を表1に示す。
層に代えてZrからなる層(膜厚:25nm)を形成す
る以外は実施例1と同様にして磁気ディスクを得た。得
られた磁気ディスクについて実施例1と同様の評価及び
測定を行った。その結果を表1に示す。
【0032】〔比較例2〕実施例1における第一及び第
二の下地層を代えてCrからなる層(膜厚35nm)を
1層のみ形成する以外は実施例1と同様にして磁気ディ
スクを得た。
二の下地層を代えてCrからなる層(膜厚35nm)を
1層のみ形成する以外は実施例1と同様にして磁気ディ
スクを得た。
【0033】〔比較例3〕比較例2におけるCr厚から
なる層の膜厚を300nmとする以外は比較例2と同様
にして磁気ディスクを得た。得られた磁気ディスクにつ
いて実施例1と同様の評価及び測定を行った。その結果
を表1に示す。
なる層の膜厚を300nmとする以外は比較例2と同様
にして磁気ディスクを得た。得られた磁気ディスクにつ
いて実施例1と同様の評価及び測定を行った。その結果
を表1に示す。
【0034】
【比較例4】実施例1における第一の下地層と第二の下
地層との間にAl−Si(1原子%)からなるテクスチ
ャ層を形成する以外は実施例1と同様にして磁気ディス
クを得た。尚、上記テクスチャ層はAr圧2mTorr
の条件下にてスパッタリングにより形成し、その膜厚は
10nmであり、中心線平均粗さRaは3.5nmであ
った。
地層との間にAl−Si(1原子%)からなるテクスチ
ャ層を形成する以外は実施例1と同様にして磁気ディス
クを得た。尚、上記テクスチャ層はAr圧2mTorr
の条件下にてスパッタリングにより形成し、その膜厚は
10nmであり、中心線平均粗さRaは3.5nmであ
った。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示す結果から明らかな様に、カーボ
ン基板上に特定の材質から形成された第一及び第二の下
地層が設けられてなる本発明の磁気記録媒体(実施例1
〜5)は、一方の下地層のみしか設けなかった磁気記録
媒体(比較例1)に比べて膜密着性が良好であることが
分かる。また、実施例1のCr層の全厚と同じ膜厚を有
するCr層1層のみからなる比較例2の磁気ディスク
や、Cr層の膜厚が実施例1のCr層の全厚の約10倍
である比較例2の磁気ディスクの膜密着性は、実施例の
磁気ディスクの膜密着性に及ぶものではなかった。更
に、第1及び第2の下地層の間にテクスチャ層が形成さ
れた比較例4の磁気ディスクの膜密着性も実施例の磁気
ディスクの膜密着性のに及ぶものではなかった。また、
密着性の良好さを反映して、実施例1〜5の磁気記録媒
体は、比較例1〜4の磁気記録媒体に比して、磁気特性
に優れるものであった。
ン基板上に特定の材質から形成された第一及び第二の下
地層が設けられてなる本発明の磁気記録媒体(実施例1
〜5)は、一方の下地層のみしか設けなかった磁気記録
媒体(比較例1)に比べて膜密着性が良好であることが
分かる。また、実施例1のCr層の全厚と同じ膜厚を有
するCr層1層のみからなる比較例2の磁気ディスク
や、Cr層の膜厚が実施例1のCr層の全厚の約10倍
である比較例2の磁気ディスクの膜密着性は、実施例の
磁気ディスクの膜密着性に及ぶものではなかった。更
に、第1及び第2の下地層の間にテクスチャ層が形成さ
れた比較例4の磁気ディスクの膜密着性も実施例の磁気
ディスクの膜密着性のに及ぶものではなかった。また、
密着性の良好さを反映して、実施例1〜5の磁気記録媒
体は、比較例1〜4の磁気記録媒体に比して、磁気特性
に優れるものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、基板と
磁性層等との密着性が向上し且つ磁気特性が向上する。
磁性層等との密着性が向上し且つ磁気特性が向上する。
【図1】本発明の磁気記録媒体の第一の実施形態の構造
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の第二の実施形態の構造
を示す模式図(図1相当図)である。
を示す模式図(図1相当図)である。
【図3】本発明の磁気記録媒体の第三の実施形態の構造
を示す模式図(図1相当図)である。
を示す模式図(図1相当図)である。
【図4】本発明の磁気記録媒体の第四の実施形態の構造
を示す模式図(図1相当図)である。
を示す模式図(図1相当図)である。
1 磁気記録媒体 2 基板 3 第一の下地層 3’第二の下地層 4 磁性層 5 保護層 6 潤滑剤層
Claims (6)
- 【請求項1】 カーボン基板上に少なくとも下地層及び
磁性層が設けられてなる磁気記録媒体において、 上記カーボン基板上に直接Crからなる第一の下地層が
設けられており、該第一の下地層と磁性層との間にCr
又はCr合金からなる第二の下地層が設けられており、
且つ該第一の下地層と磁性層との間にテクスチャ層を有
しないことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 上記カーボン基板が、その表面に孔径1
0μm以下の開孔を100個/mm2 以下有している、
請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 上記第一の下地層上に上記第二の下地層
が直接設けられている、請求項1又は2記載の磁気記録
媒体。 - 【請求項4】 上記第一の下地層と上記第二の下地層と
の間にTi、W、Zr、V及びMoからなる群から選択
される金属又はその合金よりなる層が一層以上設けられ
ている、請求項1又は2記載の磁気記録媒体。 - 【請求項5】 上記カーボン基板の表面に直接テクスチ
ャが形成されている、請求項1〜4の何れかに記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項6】 上記磁性層の上層にテクスチャ層が形成
されている、請求項1〜4の何れか記載の磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25720096A JPH10105954A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25720096A JPH10105954A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10105954A true JPH10105954A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17303075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25720096A Pending JPH10105954A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10105954A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2334959A (en) * | 1998-03-05 | 1999-09-08 | Secr Defence | Conducting polymers |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP25720096A patent/JPH10105954A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2334959A (en) * | 1998-03-05 | 1999-09-08 | Secr Defence | Conducting polymers |
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