JPH10130813A - 耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法 - Google Patents
耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法Info
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- JPH10130813A JPH10130813A JP28214796A JP28214796A JPH10130813A JP H10130813 A JPH10130813 A JP H10130813A JP 28214796 A JP28214796 A JP 28214796A JP 28214796 A JP28214796 A JP 28214796A JP H10130813 A JPH10130813 A JP H10130813A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】1150℃以上の超高温域にて繰り返し使用可
能な加熱炉管と製造法の提供。 【解決手段】(1)重量%で、Fe:15%以下および
下記の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分
とする合金管であって、SiおよびAlの含有率がとも
に表層部において内部より高い加熱炉管。 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計
が0〜5%、B群:(C,N)の1種以上の合計が0〜0.5%、C群:
(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計が0〜0.1%。 (2)上記(1)の化学組成の加熱炉管に対して下記
の拡散浸透処理剤中で、1000℃以上の温度域で拡散
浸透処理する加熱炉管の製造方法。拡散浸透処理剤:
浸透剤(10%以下のAlを含む塊状Si基合金):50
〜90%、反応促進剤:0.5〜5%、焼結防止剤。
能な加熱炉管と製造法の提供。 【解決手段】(1)重量%で、Fe:15%以下および
下記の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分
とする合金管であって、SiおよびAlの含有率がとも
に表層部において内部より高い加熱炉管。 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計
が0〜5%、B群:(C,N)の1種以上の合計が0〜0.5%、C群:
(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計が0〜0.1%。 (2)上記(1)の化学組成の加熱炉管に対して下記
の拡散浸透処理剤中で、1000℃以上の温度域で拡散
浸透処理する加熱炉管の製造方法。拡散浸透処理剤:
浸透剤(10%以下のAlを含む塊状Si基合金):50
〜90%、反応促進剤:0.5〜5%、焼結防止剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1150℃以上16
00℃にも及ぶ超高温域において使用可能な耐熱性に優
れた加熱炉管およびその製造方法に関する。
00℃にも及ぶ超高温域において使用可能な耐熱性に優
れた加熱炉管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化スケ−ルを生成させずに鋼材を加熱
する炉として、光輝焼鈍炉が知られている。この炉は燃
焼ガスをラジアントチュ−ブとよばれる加熱炉管内部に
流し管内部で燃焼させつつ炉内を間接的に加熱する一
方、炉雰囲気は人工的に合成された還元性ガスとして鋼
材の酸化を防止するタイプの炉である。鋼材に酸化スケ
−ルが生成しないため、スケ−ルロス分の歩留まり向
上、酸洗もしくは脱スケ−ル工程省略、又は製品の表面
品質劣化防止などが可能となるため、炭素鋼、低合金鋼
等の熱処理に広く用いられている。以後の説明において
接頭語“光輝”がついた各種の炉は、“酸化スケールが
発生しない”各種の炉を意味する。
する炉として、光輝焼鈍炉が知られている。この炉は燃
焼ガスをラジアントチュ−ブとよばれる加熱炉管内部に
流し管内部で燃焼させつつ炉内を間接的に加熱する一
方、炉雰囲気は人工的に合成された還元性ガスとして鋼
材の酸化を防止するタイプの炉である。鋼材に酸化スケ
−ルが生成しないため、スケ−ルロス分の歩留まり向
上、酸洗もしくは脱スケ−ル工程省略、又は製品の表面
品質劣化防止などが可能となるため、炭素鋼、低合金鋼
等の熱処理に広く用いられている。以後の説明において
接頭語“光輝”がついた各種の炉は、“酸化スケールが
発生しない”各種の炉を意味する。
【0003】このタイプの光輝熱処理炉は、用いられる
ラジアントチュ−ブ用材料の耐熱温度がせいぜい115
0℃程度までのため、鋼材の加熱温度は1000℃程度
が上限となる。このため光輝炉は炭素鋼や低合金鋼の製
品の熱処理には適用できても、下記の場合には適用が不
可能であった。
ラジアントチュ−ブ用材料の耐熱温度がせいぜい115
0℃程度までのため、鋼材の加熱温度は1000℃程度
が上限となる。このため光輝炉は炭素鋼や低合金鋼の製
品の熱処理には適用できても、下記の場合には適用が不
可能であった。
【0004】(a)炭素鋼、低合金鋼、ステンレス鋼等
のスラブ、ビレット等を熱間圧延前に1200〜130
0℃にまで加熱する場合。
のスラブ、ビレット等を熱間圧延前に1200〜130
0℃にまで加熱する場合。
【0005】(b)ステンレス鋼、高Cr高Ni合金等
の溶体化熱処理のように加熱温度が1000℃を超える
場合。
の溶体化熱処理のように加熱温度が1000℃を超える
場合。
【0006】1150℃以上の温度域(以後、超高温域
という)において使用可能な耐熱性にすぐれたラジアン
トチュ−ブ材が得られれば、上記(a)および(b)の
場合にも光輝炉が適用できる。その結果、上記のスケー
ルロスの減少等の諸効果が超高温加熱の場合にもそのま
ま得られるほかに、下記する品質向上に対する大きな効
果をあげることができる。
という)において使用可能な耐熱性にすぐれたラジアン
トチュ−ブ材が得られれば、上記(a)および(b)の
場合にも光輝炉が適用できる。その結果、上記のスケー
ルロスの減少等の諸効果が超高温加熱の場合にもそのま
ま得られるほかに、下記する品質向上に対する大きな効
果をあげることができる。
【0007】(イ)従来技術では不可能であったビレッ
ト又はスラブの脱炭を完全に防止できるため、最終製品
の表面品質を著しく向上できる。1300℃程度まで加
熱能力のある光輝炉は、ステンレス鋼のスラブ又はビレ
ット加熱にも適用でき、熱間圧延時の表面疵の主な原因
である鋼の異常酸化を抑制できるため、画期的な表面品
質の向上が計れる。
ト又はスラブの脱炭を完全に防止できるため、最終製品
の表面品質を著しく向上できる。1300℃程度まで加
熱能力のある光輝炉は、ステンレス鋼のスラブ又はビレ
ット加熱にも適用でき、熱間圧延時の表面疵の主な原因
である鋼の異常酸化を抑制できるため、画期的な表面品
質の向上が計れる。
【0008】(ロ)ステンレス鋼又は高Cr高Ni合金
等の光輝熱処理炉に適用する場合には従来の酸洗や脱ス
ケ−ル工程を省略できるのみにとどまらず、とくにオ−
ステナイト系高Cr合金で従来技術では合金表面に不可
避的に生成する脱Cr層の形成を防止できるため、製品
の耐食性が従来法に比し飛躍的に向上する利点を有す
る。
等の光輝熱処理炉に適用する場合には従来の酸洗や脱ス
ケ−ル工程を省略できるのみにとどまらず、とくにオ−
ステナイト系高Cr合金で従来技術では合金表面に不可
避的に生成する脱Cr層の形成を防止できるため、製品
の耐食性が従来法に比し飛躍的に向上する利点を有す
る。
【0009】このような大きな効果を得ることを目的に
従来より超高温域の使用に耐えるラジアントチューブ用
材料の提案がなされてきた。
従来より超高温域の使用に耐えるラジアントチューブ用
材料の提案がなされてきた。
【0010】1150℃以上の超高温において耐熱性に
優れる材料として、従来からMo等の耐火金属(refrac
tory metal)の珪化物MoSi2 等が知られている。そ
の一例として、MoSi2 を構成するMoおよびSiか
らなる溶湯を特定の鋳型回転数で遠心鋳造することによ
り空孔比率を2体積%以下としたMoSi2 の加熱炉管
の提案がなされている(特開平07−331377号公
報)。
優れる材料として、従来からMo等の耐火金属(refrac
tory metal)の珪化物MoSi2 等が知られている。そ
の一例として、MoSi2 を構成するMoおよびSiか
らなる溶湯を特定の鋳型回転数で遠心鋳造することによ
り空孔比率を2体積%以下としたMoSi2 の加熱炉管
の提案がなされている(特開平07−331377号公
報)。
【0011】また、Si:35〜45%、Co:25%
以下、Ni:25%以下、Fe:10%以下を含む耐熱
性に優れたMo−Si系合金も開示されている(特願平
07−78747号公報)。
以下、Ni:25%以下、Fe:10%以下を含む耐熱
性に優れたMo−Si系合金も開示されている(特願平
07−78747号公報)。
【0012】これら特開平07−331377号公報や
特願平07−78747号公報で示されている技術は、
Moの珪化物を主体とする一種のセラミックスを加熱炉
管として適用しようというものである。
特願平07−78747号公報で示されている技術は、
Moの珪化物を主体とする一種のセラミックスを加熱炉
管として適用しようというものである。
【0013】しかしながら、これらの遠心鋳造管は熱間
又は冷間で曲げ加工を加えると破損してしまうため、パ
ネル等などに成形することは困難である。またセラミッ
クスであるが故に、溶接しようにもTIG溶接法など既
存の溶接法では溶接できない問題点も有している。
又は冷間で曲げ加工を加えると破損してしまうため、パ
ネル等などに成形することは困難である。またセラミッ
クスであるが故に、溶接しようにもTIG溶接法など既
存の溶接法では溶接できない問題点も有している。
【0014】また、Si:0.3%以上20%未満、残
部はMoからなる1300〜2000℃の温度域で大き
な耐クリ−プ性を示すモリブデン合金が開示されている
(国際公開番号:WO85/03953)。
部はMoからなる1300〜2000℃の温度域で大き
な耐クリ−プ性を示すモリブデン合金が開示されている
(国際公開番号:WO85/03953)。
【0015】しかし、この合金は、耐クリ−プ性は優れ
るものの、燃焼ガスのような酸化性の厳しい高温酸化環
境下では容易に焼損してしまい、本発明が目的とする環
境には適用できない問題点がある。
るものの、燃焼ガスのような酸化性の厳しい高温酸化環
境下では容易に焼損してしまい、本発明が目的とする環
境には適用できない問題点がある。
【0016】さらに、スラリ−を用いてNbにMoSi
2 をコ−ティングして耐熱性を高める技術が開示されて
いる(T.A.Kircher et.al:Materials Science and Engi
neering,A155(1992)p.67)。
2 をコ−ティングして耐熱性を高める技術が開示されて
いる(T.A.Kircher et.al:Materials Science and Engi
neering,A155(1992)p.67)。
【0017】しかし、スラリーを用いてMoSi2 をコ
ーティングしたNb管は、同文献にも示されるように処
理被膜が加熱冷却過程で容易に割れて剥離してしまい、
きわめて短時間に焼損してしまう欠点を有している。
ーティングしたNb管は、同文献にも示されるように処
理被膜が加熱冷却過程で容易に割れて剥離してしまい、
きわめて短時間に焼損してしまう欠点を有している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱間
又は冷間で曲げ加工でき、しかも従来の溶接法により溶
接可能な、1150℃以上の超高温域にて繰り返し使用
可能な耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法を提
供することにある。
又は冷間で曲げ加工でき、しかも従来の溶接法により溶
接可能な、1150℃以上の超高温域にて繰り返し使用
可能な耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法を提
供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種材料
について、超高温域での強度、常温又は熱間での曲げ加
工、および溶接性を検討した結果、つぎの事項を確認す
ることができた。
について、超高温域での強度、常温又は熱間での曲げ加
工、および溶接性を検討した結果、つぎの事項を確認す
ることができた。
【0020】(a)耐熱金属のうち、Mo基合金は加工
ができ、かつ溶接も通常のTIG溶接が可能なので、加
熱炉管のベースとなる合金はMoを主成分とする合金、
すなわちMo基合金が最有力である。
ができ、かつ溶接も通常のTIG溶接が可能なので、加
熱炉管のベースとなる合金はMoを主成分とする合金、
すなわちMo基合金が最有力である。
【0021】(b)しかしながらMo基合金は燃焼ガス
環境下では容易に酸化焼損してしまうため、加熱炉管表
面に耐酸化性の被膜を施す必要がある。
環境下では容易に酸化焼損してしまうため、加熱炉管表
面に耐酸化性の被膜を施す必要がある。
【0022】(c)本発明が目的とする加熱炉又は熱処
理炉では、1月〜3月おきに定期点検がなされるため、
加熱炉管には加熱と冷却が繰り返される。したがってM
o基合金に施す被膜は、耐高温酸化性のみならず、加熱
と冷却の繰り返しで剥離や割れが生じない強固な性質を
有する必要がある。このような目的を達成する方法とし
て、拡散浸透処理によって表層部の一定範囲にSi又は
Alの含有率を高めた被膜を形成することが有効であ
る。
理炉では、1月〜3月おきに定期点検がなされるため、
加熱炉管には加熱と冷却が繰り返される。したがってM
o基合金に施す被膜は、耐高温酸化性のみならず、加熱
と冷却の繰り返しで剥離や割れが生じない強固な性質を
有する必要がある。このような目的を達成する方法とし
て、拡散浸透処理によって表層部の一定範囲にSi又は
Alの含有率を高めた被膜を形成することが有効であ
る。
【0023】本発明は上記の事項を組み合わせ、実際に
超高温への加熱と冷却を繰り返しその効果を確認し改良
を重ねて完成されたものである。
超高温への加熱と冷却を繰り返しその効果を確認し改良
を重ねて完成されたものである。
【0024】本発明は、下記の加熱炉管およびその製造
方法を要旨とする。
方法を要旨とする。
【0025】(1)重量%で、Fe:15%以下および
下記の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分
とする合金管であって、SiおよびAlの含有率がとも
に表層部において内部より高い耐熱性に優れた加熱炉管
(〔発明1〕とする)。
下記の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分
とする合金管であって、SiおよびAlの含有率がとも
に表層部において内部より高い耐熱性に優れた加熱炉管
(〔発明1〕とする)。
【0026】合金元素 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計が
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計が0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計が0〜0.1% (2)重量%で、Fe:15%以下および下記の合金
元素A群、B群、C群を含むMoを主成分とする合金管
に対して、下記の成分組成の拡散浸透処理剤中で、1
000℃以上の温度域で拡散浸透処理する耐熱性に優れ
た加熱炉管の製造方法(〔発明2〕とする)。
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計が0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計が0〜0.1% (2)重量%で、Fe:15%以下および下記の合金
元素A群、B群、C群を含むMoを主成分とする合金管
に対して、下記の成分組成の拡散浸透処理剤中で、1
000℃以上の温度域で拡散浸透処理する耐熱性に優れ
た加熱炉管の製造方法(〔発明2〕とする)。
【0027】合金元素 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計で
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計で0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計で0〜0.1% 拡散浸透処理剤 10%以下のAlを含む塊状Si基合金である浸透剤:
50〜90%、反応促進剤:0.5〜5%、および焼結
防止剤を含む拡散浸透処理剤。
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計で0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計で0〜0.1% 拡散浸透処理剤 10%以下のAlを含む塊状Si基合金である浸透剤:
50〜90%、反応促進剤:0.5〜5%、および焼結
防止剤を含む拡散浸透処理剤。
【0028】上記においてFeを15%以下含むMoを
主成分とする合金は、A群、B群、C群のうちの1種以
上を含むMo基合金であるが、各群はいずれも0%の場
合も含むので、A群、B群、C群のいずれの合金元素も
含まない場合、すなわち実質Mo−Fe合金および実質
Moも該当する。
主成分とする合金は、A群、B群、C群のうちの1種以
上を含むMo基合金であるが、各群はいずれも0%の場
合も含むので、A群、B群、C群のいずれの合金元素も
含まない場合、すなわち実質Mo−Fe合金および実質
Moも該当する。
【0029】〔発明1〕において、「表層部」とは、S
iおよびAlの含有率が表面から内部にかけて減少する
分布になっていることを前提として、“表面から少なく
とも表層部の深さ0.1mmの位置まで”をさし、通常
は0.1mm以上内部に入った位置までをさす。
iおよびAlの含有率が表面から内部にかけて減少する
分布になっていることを前提として、“表面から少なく
とも表層部の深さ0.1mmの位置まで”をさし、通常
は0.1mm以上内部に入った位置までをさす。
【0030】「SiおよびAlの含有率がともに表層部
において内部より高い」とは、表面から深さ0.1mm
の位置でのSiおよびAlの含有率がそれぞれ内部より
0.1%以上高いことをさす。表層部の各位置における
Si又はAlの含有率の測定は、EPMA(Electron P
robe Micro-Analyser)等により行うことができる。
において内部より高い」とは、表面から深さ0.1mm
の位置でのSiおよびAlの含有率がそれぞれ内部より
0.1%以上高いことをさす。表層部の各位置における
Si又はAlの含有率の測定は、EPMA(Electron P
robe Micro-Analyser)等により行うことができる。
【0031】以後の説明において、拡散浸透処理により
加熱炉管の表層部に形成されるSi又はAlの含有率の
高い部分を単に“被膜”という場合がある。したがっ
て、“拡散浸透処理を施された表層部の深さ”と“被膜
厚さ”とは同じものを指している。
加熱炉管の表層部に形成されるSi又はAlの含有率の
高い部分を単に“被膜”という場合がある。したがっ
て、“拡散浸透処理を施された表層部の深さ”と“被膜
厚さ”とは同じものを指している。
【0032】上記〔発明2〕において「塊状Si基合
金」とは比較的小サイズの“塊状”のものを指し、“粉
状”の範疇に入るものも一部に含む。「塊」とは、針
状、平面的な形状、偏平体等でないことをさし、たとえ
ば、立方体、長辺と短辺の長さの比が2以内程度の直方
体、長径と短径の比が2以内程度の回転楕円体等が該当
する。「塊の粒径」は塊の長径をさす。
金」とは比較的小サイズの“塊状”のものを指し、“粉
状”の範疇に入るものも一部に含む。「塊」とは、針
状、平面的な形状、偏平体等でないことをさし、たとえ
ば、立方体、長辺と短辺の長さの比が2以内程度の直方
体、長径と短径の比が2以内程度の回転楕円体等が該当
する。「塊の粒径」は塊の長径をさす。
【0033】本明細書において「耐熱性」とは、“高温
強度およびクリープ性能”、“耐高温酸化性”および
“耐剥離性”のいずれをも備えた性質を意味する。
強度およびクリープ性能”、“耐高温酸化性”および
“耐剥離性”のいずれをも備えた性質を意味する。
【0034】
【発明の実施の形態】つぎに本発明を上記のように限定
した理由について説明する。下記の説明において、とく
にことわらないかぎり、「%」は「重量%」を表示する
ものとする。
した理由について説明する。下記の説明において、とく
にことわらないかぎり、「%」は「重量%」を表示する
ものとする。
【0035】1.加熱炉管の材質 加熱炉管の材質は、下記の合金を含むMoを主成分とす
る合金とする。
る合金とする。
【0036】Fe:15%以下 本発明の加熱炉管は、Feを15%以下含むものとす
る。Feは合金管のコストを下げるために、10%以上
とすることが望ましい。しかし、15%を超えると合金
の融点が低下し、使用温度域である超高温で溶融してし
まうので、15%以下とする。
る。Feは合金管のコストを下げるために、10%以上
とすることが望ましい。しかし、15%を超えると合金
の融点が低下し、使用温度域である超高温で溶融してし
まうので、15%以下とする。
【0037】上記のFeに加えて、本発明に係る被処理
管の合金成分として、前記の合金元素のA群、B群、
C群を含むものとする。
管の合金成分として、前記の合金元素のA群、B群、
C群を含むものとする。
【0038】つぎに各群の範囲を限定した理由について
説明する。
説明する。
【0039】A群:A群の元素は含まれていなくてもよ
い。A群の元素はいずれも超高温域での高温強度を改善
する作用を有する。すなわち、これらの合金元素はマト
リックス中に固溶し、加熱炉管の高温強度の向上に寄与
する。使用温度が高く、その効果を積極的に得たい場合
には含ませるが、0.1%未満では効果が明確に現れな
いので、含ませる場合には0.1%以上とするのが望ま
しい。一方、それらの合計が5%を超えると、金属組織
中に脆い第二相( たとえば、Cr2Moなど)が析出
し、加熱炉管の靱性の低下を招くため、その上限を5%
とする。
い。A群の元素はいずれも超高温域での高温強度を改善
する作用を有する。すなわち、これらの合金元素はマト
リックス中に固溶し、加熱炉管の高温強度の向上に寄与
する。使用温度が高く、その効果を積極的に得たい場合
には含ませるが、0.1%未満では効果が明確に現れな
いので、含ませる場合には0.1%以上とするのが望ま
しい。一方、それらの合計が5%を超えると、金属組織
中に脆い第二相( たとえば、Cr2Moなど)が析出
し、加熱炉管の靱性の低下を招くため、その上限を5%
とする。
【0040】B群:B群の元素は含まれていなくてもよ
い。B群の元素もA群の元素と同様いずれも超高温域で
の高温強度を改善する作用を有する。すなわち、これら
の合金元素はマトリックス中に固溶し、加熱炉管の高温
強度の向上に寄与する。低合金鋼スラブの圧延前の加熱
等に使用される場合で、高温強度を一層高めたい場合に
は、必要に応じて含ませる。しかし、0.01%未満で
は高温強度の向上が不十分なので含ませる場合には0.
01%以上とするのが望ましい。一方、それらの合計が
0.5%を超えると、金属組織中にMoの炭化物や窒化
物が過剰に析出し靱性の低下を招くため、その上限を
0.5%とする。
い。B群の元素もA群の元素と同様いずれも超高温域で
の高温強度を改善する作用を有する。すなわち、これら
の合金元素はマトリックス中に固溶し、加熱炉管の高温
強度の向上に寄与する。低合金鋼スラブの圧延前の加熱
等に使用される場合で、高温強度を一層高めたい場合に
は、必要に応じて含ませる。しかし、0.01%未満で
は高温強度の向上が不十分なので含ませる場合には0.
01%以上とするのが望ましい。一方、それらの合計が
0.5%を超えると、金属組織中にMoの炭化物や窒化
物が過剰に析出し靱性の低下を招くため、その上限を
0.5%とする。
【0041】C群:C群の元素は含まれていなくてもよ
い。C群の元素はいずれも合金の加工性を改善する。す
なわちこれらの元素は合金中のO(酸素)と反応し、合
金の加工性を損ねる作用を有する固溶酸素量を低減さ
せ、加熱炉管の加工性改善に寄与する。このため、大き
な加工を必要とする部材に使用される場合には含ませ
る。しかし、0.001%未満では加工性の向上は不十
分なので含ませる場合には0.001%以上とすること
が望ましい。一方、それらの合計含有率が0.1%を超
えるとかえって加工性が低下するので、その上限を0.
1%とする。
い。C群の元素はいずれも合金の加工性を改善する。す
なわちこれらの元素は合金中のO(酸素)と反応し、合
金の加工性を損ねる作用を有する固溶酸素量を低減さ
せ、加熱炉管の加工性改善に寄与する。このため、大き
な加工を必要とする部材に使用される場合には含ませ
る。しかし、0.001%未満では加工性の向上は不十
分なので含ませる場合には0.001%以上とすること
が望ましい。一方、それらの合計含有率が0.1%を超
えるとかえって加工性が低下するので、その上限を0.
1%とする。
【0042】上記のMo基合金は、通常の製造方法によ
って除けないP、S、O等の不可避的不純物を含む。
って除けないP、S、O等の不可避的不純物を含む。
【0043】2.表層部 表面から内部にかけてSiおよびAlの含有率が減少す
る分布になっていることを前提として、少なくとも表面
から0.1mmの位置では、SiおよびAlの含有率は
ともに内部のそれより高くなければならない。少なくと
も深さ0.1mmの位置でSiおよびAlの含有率がそ
れぞれ内部より高くないと耐熱性を確保できない。上記
したように深さ0.1mmで内部より高いとは、0.1
%以上高いことを意味する。
る分布になっていることを前提として、少なくとも表面
から0.1mmの位置では、SiおよびAlの含有率は
ともに内部のそれより高くなければならない。少なくと
も深さ0.1mmの位置でSiおよびAlの含有率がそ
れぞれ内部より高くないと耐熱性を確保できない。上記
したように深さ0.1mmで内部より高いとは、0.1
%以上高いことを意味する。
【0044】さらに、超高温域での耐酸化性を確保する
ためには、表層部の深さ0.1mmの位置にてSiおよ
びAlの合計で35%以上含んでいることが望ましい。
この位置にてSiおよびAlの合計が35%未満である
と、つぎの問題を生じ、本発明の目的を達成することが
できない場合がある。
ためには、表層部の深さ0.1mmの位置にてSiおよ
びAlの合計で35%以上含んでいることが望ましい。
この位置にてSiおよびAlの合計が35%未満である
と、つぎの問題を生じ、本発明の目的を達成することが
できない場合がある。
【0045】(a)超高温域での耐酸化性に優れるAl
2O3、SiO2 等の被膜が合金表面に均一に生成しな
い。
2O3、SiO2 等の被膜が合金表面に均一に生成しな
い。
【0046】(b)SiおよびAlの合計で35%以上
となる被膜厚さが0.1mm未満の場合、超高温域で長
時間(たとえば1万時間程度)使用中に、表層部中のS
iおよびAlが基質であるMo基合金中に拡散し、被膜
中のSiおよびAlの含有率が低下してしまい、被膜の
耐酸化性が劣化してしまう。
となる被膜厚さが0.1mm未満の場合、超高温域で長
時間(たとえば1万時間程度)使用中に、表層部中のS
iおよびAlが基質であるMo基合金中に拡散し、被膜
中のSiおよびAlの含有率が低下してしまい、被膜の
耐酸化性が劣化してしまう。
【0047】したがって、表層部の深さ0.1mmの位
置において、SiおよびAlの合計を35%以上含有さ
せることが望ましい。このとき、前記したようにSiお
よびAlの濃度分布は表面から内部にかけて減少する分
布になっていることを前提としており、この前提は常に
満たされている。
置において、SiおよびAlの合計を35%以上含有さ
せることが望ましい。このとき、前記したようにSiお
よびAlの濃度分布は表面から内部にかけて減少する分
布になっていることを前提としており、この前提は常に
満たされている。
【0048】一方、表層部の深さ0.1mmの地点でS
iおよびAlの合計が45%を超えると、耐剥離性が劣
化する場合があるので45%以下とすることが望まし
い。また、この被膜厚さは耐酸化性の点から厚いほど良
好だが、SiおよびAlの合計が35%となる被膜厚さ
が0.3mmを超えると耐熱衝撃性が劣化する場合があ
り、また、コストがかさむことからも、被膜厚さは0.
3mm程度以下が好ましい。
iおよびAlの合計が45%を超えると、耐剥離性が劣
化する場合があるので45%以下とすることが望まし
い。また、この被膜厚さは耐酸化性の点から厚いほど良
好だが、SiおよびAlの合計が35%となる被膜厚さ
が0.3mmを超えると耐熱衝撃性が劣化する場合があ
り、また、コストがかさむことからも、被膜厚さは0.
3mm程度以下が好ましい。
【0049】3.拡散浸透処理 次いで拡散浸透処理条件の限定理由について述べる。
【0050】3−1.拡散浸透処理剤 拡散浸透処理は前記の拡散浸透処理剤の中で行われ
る。なお、「拡散浸透処理剤」のことを、単に“処理
剤”という場合がある。
る。なお、「拡散浸透処理剤」のことを、単に“処理
剤”という場合がある。
【0051】処理材を上記の成分組成に限定した理由は
下記のとおりである。
下記のとおりである。
【0052】浸透剤:Alを10%以下含むSi基合金
を浸透剤として用いる理由は、拡散浸透処理によって生
じる被膜の密着性、すなわち耐剥離性を向上させるため
である。Alが10%を超えると材料表面にSiO2 の
被膜が生成しなくなり耐酸化性が劣化するため10%以
下とする。一方、Alの含有率が0.1%未満のときに
は、耐剥離性に優れた被膜が得られない場合があるの
で、0.1%以上とすることが望ましい。
を浸透剤として用いる理由は、拡散浸透処理によって生
じる被膜の密着性、すなわち耐剥離性を向上させるため
である。Alが10%を超えると材料表面にSiO2 の
被膜が生成しなくなり耐酸化性が劣化するため10%以
下とする。一方、Alの含有率が0.1%未満のときに
は、耐剥離性に優れた被膜が得られない場合があるの
で、0.1%以上とすることが望ましい。
【0053】Alを含むSi基合金の塊はそれぞれ粒径
が0.1〜3mm程度であることが望ましい。0.1〜
3mmの粒径のSi基合金の塊を浸透剤に用いるとS
i、AlのキャリアーガスであるSiCl4、AlCl4
が被処理材表面の一部に偏らずに全体に接触し表面全体
から均一にAl、Siが拡散できる。この結果、被処理
材には均一な被膜が得られる。
が0.1〜3mm程度であることが望ましい。0.1〜
3mmの粒径のSi基合金の塊を浸透剤に用いるとS
i、AlのキャリアーガスであるSiCl4、AlCl4
が被処理材表面の一部に偏らずに全体に接触し表面全体
から均一にAl、Siが拡散できる。この結果、被処理
材には均一な被膜が得られる。
【0054】Si基合金は浸透剤中で90%を超えて含
有されると拡散浸透処理後に浸透剤が加熱炉管に焼結し
てしまい、加熱炉管と浸透剤とを分離できなくなるの
で、90%以下とする。一方、Si基合金の含有率が5
0%未満のとき、加熱炉管の表層部に耐酸化性と耐剥離
性に優れた被膜が生成しないため50%以上とする。
有されると拡散浸透処理後に浸透剤が加熱炉管に焼結し
てしまい、加熱炉管と浸透剤とを分離できなくなるの
で、90%以下とする。一方、Si基合金の含有率が5
0%未満のとき、加熱炉管の表層部に耐酸化性と耐剥離
性に優れた被膜が生成しないため50%以上とする。
【0055】反応促進剤:反応促進剤としてはNH4C
lやNaCl、NH4Brなどの塩化物、臭化物を用い
ることができる。これら反応促進剤の合計が0.5%未
満では耐酸化性と耐剥離性に富んだ被膜が均一に加熱炉
管の表層部に生成されないので、浸透剤の含有率は0.
5%以上が必要である。しかし、5%を超えて含有させ
ると拡散浸透処理時に塩酸や臭酸ガスが発生し、作業上
好ましくないことから、上限を5%とする。
lやNaCl、NH4Brなどの塩化物、臭化物を用い
ることができる。これら反応促進剤の合計が0.5%未
満では耐酸化性と耐剥離性に富んだ被膜が均一に加熱炉
管の表層部に生成されないので、浸透剤の含有率は0.
5%以上が必要である。しかし、5%を超えて含有させ
ると拡散浸透処理時に塩酸や臭酸ガスが発生し、作業上
好ましくないことから、上限を5%とする。
【0056】焼結防止剤:焼結防止剤としてはAl2O3
やムライトなど化学的に安定で安価な化合物を用いるこ
とができる。焼結防止剤は、拡散浸透処理剤中で5〜5
0%の範囲にあることが望ましい。拡散浸透処理剤中で
5%未満では焼結防止が十分ではなく、一方、50%を
超えると、被膜が生成しない。
やムライトなど化学的に安定で安価な化合物を用いるこ
とができる。焼結防止剤は、拡散浸透処理剤中で5〜5
0%の範囲にあることが望ましい。拡散浸透処理剤中で
5%未満では焼結防止が十分ではなく、一方、50%を
超えると、被膜が生成しない。
【0057】3−2.拡散浸透処理 拡散浸透処理温度:拡散浸透処理温度が1000℃未満
のとき、拡散反応が遅くなり処理時間が長時間必要とな
り処理コストが上昇することから、1000℃以上とす
る。一方、実用上は拡散浸透処理炉の寿命を考慮して1
200℃程度以下とすることが望ましい。
のとき、拡散反応が遅くなり処理時間が長時間必要とな
り処理コストが上昇することから、1000℃以上とす
る。一方、実用上は拡散浸透処理炉の寿命を考慮して1
200℃程度以下とすることが望ましい。
【0058】拡散浸透処理時間:拡散浸透処理時間は1
時間以上とすることが望ましい。拡散浸透処理時間が1
時間未満のとき、十分な耐酸化性と耐剥離性を備えた被
膜が得られない場合がある。一方、あまり長時間になる
と、不必要に厚くかつAlおよびSiの含有率の高い被
膜が生成し耐剥離性が劣化する場合があり、また拡散浸
透処理に要する費用もかさむので50時間程度未満が望
ましい。
時間以上とすることが望ましい。拡散浸透処理時間が1
時間未満のとき、十分な耐酸化性と耐剥離性を備えた被
膜が得られない場合がある。一方、あまり長時間になる
と、不必要に厚くかつAlおよびSiの含有率の高い被
膜が生成し耐剥離性が劣化する場合があり、また拡散浸
透処理に要する費用もかさむので50時間程度未満が望
ましい。
【0059】雰囲気:拡散浸透処理は非酸化性の雰囲気
でおこなうことが望ましい。通常は、水素雰囲気中で行
うが、酸化が防止できれば必ずしも水素を用いなくても
よい。
でおこなうことが望ましい。通常は、水素雰囲気中で行
うが、酸化が防止できれば必ずしも水素を用いなくても
よい。
【0060】
【実施例】つぎに実施例により本発明の効果を説明す
る。
る。
【0061】表1は加熱炉管を製作するために電気アー
ク炉で溶製したMo基合金の化学組成を示す。
ク炉で溶製したMo基合金の化学組成を示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示すMo基合金のインゴットから外
径50mm、肉厚5mm、長さ100mmのリングをく
り抜いて加熱炉管の模型とした。表1に示す合金は合金
の曲げ加工やTIG法による溶接が可能なことをあらか
じめ確認済みのものである。
径50mm、肉厚5mm、長さ100mmのリングをく
り抜いて加熱炉管の模型とした。表1に示す合金は合金
の曲げ加工やTIG法による溶接が可能なことをあらか
じめ確認済みのものである。
【0064】表2は実験に用いた拡散浸透処理剤の組成
を示す。Si基合金は粒径0.3mmの塊(粉)状のも
のを用いた。また、表3は拡散浸透処理の条件を示す。
を示す。Si基合金は粒径0.3mmの塊(粉)状のも
のを用いた。また、表3は拡散浸透処理の条件を示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】上記のリングを表2に示す処理剤を用いて
表3に示す条件で粉末パック法により H2ガス通気中で
拡散浸透処理したのち、得られた表層部の被膜の厚さお
よび被膜中のSiとAlの含有率を分析した。表3中で
被膜厚さは、表面からAlとSiの和が内部より高い位
置までの距離をあらわす。また、被膜のSiまたはAl
の含有率は最表面から0.1mmの位置でのSiまたは
Alの含有率をあらわす。
表3に示す条件で粉末パック法により H2ガス通気中で
拡散浸透処理したのち、得られた表層部の被膜の厚さお
よび被膜中のSiとAlの含有率を分析した。表3中で
被膜厚さは、表面からAlとSiの和が内部より高い位
置までの距離をあらわす。また、被膜のSiまたはAl
の含有率は最表面から0.1mmの位置でのSiまたは
Alの含有率をあらわす。
【0068】被膜の厚さおよび被膜中のSiとAlの含
有率をあわせて表3に示す。
有率をあわせて表3に示す。
【0069】上記拡散浸透処理を施されたリングを、空
気中1450℃で100h加熱後室温まで冷却する加熱
と冷却の熱サイクルを10回施す熱サイクル試験を行
い、被膜の耐酸化性と耐剥離性を評価した。耐酸化性は
酸化増量により、また、耐剥離性は被膜の剥離の有無に
より評価した。
気中1450℃で100h加熱後室温まで冷却する加熱
と冷却の熱サイクルを10回施す熱サイクル試験を行
い、被膜の耐酸化性と耐剥離性を評価した。耐酸化性は
酸化増量により、また、耐剥離性は被膜の剥離の有無に
より評価した。
【0070】表4はこれらの試験結果を示す。
【0071】
【表4】
【0072】比較例である試験番号33は表層部のAl
が内部よりも0.1%以上高くないために被膜が剥離し
てしまい、耐高温酸化性がいちじるしく低くなった。同
じく比較例である試験番号34は、拡散浸透処理剤に本
発明の範囲外の処理剤Hを用いたために表層部にAlと
Si含有率の高い被膜が形成されず熱サイクル試験後に
焼損を生じた。また、比較例の試験番号36は母合金が
Feを20.6%含有しているため、合金の融点が下が
り、耐酸化性の試験温度1450℃で一部溶融してしま
い耐酸化性の評価を行うことができなかった。
が内部よりも0.1%以上高くないために被膜が剥離し
てしまい、耐高温酸化性がいちじるしく低くなった。同
じく比較例である試験番号34は、拡散浸透処理剤に本
発明の範囲外の処理剤Hを用いたために表層部にAlと
Si含有率の高い被膜が形成されず熱サイクル試験後に
焼損を生じた。また、比較例の試験番号36は母合金が
Feを20.6%含有しているため、合金の融点が下が
り、耐酸化性の試験温度1450℃で一部溶融してしま
い耐酸化性の評価を行うことができなかった。
【0073】これに対して、本発明に係るリングは、過
酷な加熱と冷却の熱サイクルにも耐え、1450℃とい
う超高温度においても良好な耐酸化性をしめすことが確
認できた。
酷な加熱と冷却の熱サイクルにも耐え、1450℃とい
う超高温度においても良好な耐酸化性をしめすことが確
認できた。
【0074】
【発明の効果】本発明は1150℃を超える超高温酸化
性ガス雰囲気においてきわめて優れた耐高温酸化性を有
する加熱炉管およびその製造方法を提供する。本発明に
係るMo基合金は加熱炉管として必要な曲げ加工や溶接
が従来設備で容易に可能なだけでなく、拡散浸透処理に
よる被膜を有するため超高温域での高温強度や熱衝撃に
対しても十分な耐剥離性を備えている。
性ガス雰囲気においてきわめて優れた耐高温酸化性を有
する加熱炉管およびその製造方法を提供する。本発明に
係るMo基合金は加熱炉管として必要な曲げ加工や溶接
が従来設備で容易に可能なだけでなく、拡散浸透処理に
よる被膜を有するため超高温域での高温強度や熱衝撃に
対しても十分な耐剥離性を備えている。
【0075】本発明をラジアントチュ−ブに用いること
により、被加熱材の加熱温度が1300℃程度の光輝炉
の製造が可能となり、鉄鋼製造過程で生じるスケ−ルロ
スをはじめとする種々のスケ−ル問題を一挙に解決で
き、画期的な表面品質向上等を得ることができる。
により、被加熱材の加熱温度が1300℃程度の光輝炉
の製造が可能となり、鉄鋼製造過程で生じるスケ−ルロ
スをはじめとする種々のスケ−ル問題を一挙に解決で
き、画期的な表面品質向上等を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%で、Fe:15%以下および下記
の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分とする
合金管であって、SiおよびAlの含有率がともに表層
部において内部より高いことを特徴とする耐熱性に優れ
た加熱炉管。 合金元素 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計が
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計が0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計が0〜0.1% - 【請求項2】重量%で、Fe:15%以下および下記
の合金元素A群、B群、C群を含むMoを主成分とする
合金管に対して、下記の成分組成の拡散浸透処理剤中
で、1000℃以上の温度域で拡散浸透処理することを
特徴とする耐熱性に優れた加熱炉管の製造方法。 合金元素 A群:(Cr,W,Ti,Nb,Ta,Co,Ni,Mn,Cu)の1種以上の合計で
0〜5% B群:(C,N)の1種以上の合計で0〜0.5% C群:(Ca,Mg,B,REM)の1種以上の合計で0〜0.1% 拡散浸透処理剤 10%以下のAlを含む塊状Si基合金である浸透剤:
50〜90%、反応促進剤:0.5〜5%、および焼結
防止剤を含む拡散浸透処理剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28214796A JPH10130813A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28214796A JPH10130813A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10130813A true JPH10130813A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17648722
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28214796A Pending JPH10130813A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 耐熱性に優れた加熱炉管およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10130813A (ja) |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP28214796A patent/JPH10130813A/ja active Pending
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