JPH10152585A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JPH10152585A
JPH10152585A JP8327949A JP32794996A JPH10152585A JP H10152585 A JPH10152585 A JP H10152585A JP 8327949 A JP8327949 A JP 8327949A JP 32794996 A JP32794996 A JP 32794996A JP H10152585 A JPH10152585 A JP H10152585A
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JP
Japan
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weight
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thermoplastic elastomer
polymer
elastomer composition
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JP8327949A
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English (en)
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Kazuhisa Kodama
和寿 小玉
Tsutomu Isobe
力 磯部
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 水添ジエン系重合体、ポリオレフィン系樹
脂、無機系充填剤および水分を反応消費または水分を吸
着可能な無機物を主体とする、柔軟性および耐ブロッキ
ング性に優れ且つ無機充填剤に含まれる水分による成型
時の発泡を防止できる熱可塑性エラストマー組成物であ
り、文具製品、自動車内外装材、化粧フィルム、プロテ
クトフィルム、土木用防水シートなどの土木建築用材
料、などの種々の用途に好適な熱可塑性エラストマー組
成物。 【解決手段】 (イ)ポリオレフィン系樹脂1〜99重
量部および(ロ)共役ジエン系重合体の共役ジエン部分
の二重結合が80%以上飽和された、数平均分子量が5
万〜70万である水添ジエン系共重合体99〜1重量部
から成る混合物100重量部に対して、(ハ)無機充填
剤0.1〜200重量部および(ニ)水分を反応消費ま
たは水分を吸着可能な無機物0.01〜5重量部を含有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のポリオレフ
ィン系樹脂、水添ジエン系重合体、無機系充填剤および
水分と反応または水分を吸着可能な無機物を主体とす
る、柔軟性および耐ブロッキング性に優れ且つ無機充填
剤に含まれる水分による成型時の発泡を防止できる熱可
塑性エラストマー組成物に関し、より詳しくはデスクマ
ットやカッティングマット等の文具製品、インパネ表皮
材やバンパー材などの自動車内外装材、化粧フィルム、
プロテクトフィルム、土木用防水シートなどの土木建築
用材料、ビル蓄熱槽用防水シート、OA機器関連部品、
掃除機バンパー材などAV・家電関連部品、事務機器部
品、および雑貨などの種々の用途に好適な熱可塑性エラ
ストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、柔軟性が要求されるシート、フィ
ルム、チューブなどの押し出し成形品には、軟質ポリ塩
化ビニル樹脂が汎用されていた。軟質ポリ塩化ビニル樹
脂を基材とする組成物を用いた成形品は、柔軟性、耐熱
性に優れ、かつ外観や風合いにも優れるため各種用途に
広く用いられている。しかしながらこのポリ塩化ビニル
樹脂は、通常可塑材を多量に含有しているため、可塑剤
の移行、可塑剤による特有の臭気、その他の使用上の問
題を生じるおそれがある。また、軟質ポリ塩化ビニル樹
脂を基材とする組成物は、低温特性が十分ではなく、0
℃以下の温度において柔軟性が著しく低下する。更に最
近では、焼却処理時に有害なガスが発生するという観点
から、代替材料の出現が強く望まれている。これに対し
てポリオレフィン系樹脂は、軟質ポリ塩化ビニル特有の
問題点を有しない優れた素材として注目されている。し
かしながら、硬くて柔軟性が劣ることから、シートやフ
ィルムとして一部使用されてはいるが、軟質ポリ塩化ビ
ニル樹脂の代替材料とはなり得ない。ポリオレフィン系
樹脂の特徴を生かすため、種々のエラストマー配合が試
みられており、柔軟でエラストマー弾性に優れた素材
が、熱可塑性オレフィン(TPO)という一般名称で市
販されている。ポリオレフィン系樹脂と水素添加された
スチレン−ブタジエンブロック共重合体や水素添加され
たスチレン−ブタジエンランダム共重合体からなる熱可
塑性エラストマー組成物は、柔軟でエラストマー弾性を
有する素材であり、軟質ポリ塩化ビニル樹脂の代替材料
として注目されている。しかしこれらの熱可塑性エラス
トマー組成物は柔軟であればあるほど耐ブロッキング性
が悪化する。このため耐ブロッキング性が要求される用
途においてはタルクや炭酸カルシウムなどの無機充填剤
を添加して耐ブロッキング性を付与している。しかしこ
れらの無機充填剤は表面及び内部に水分を吸着しやす
く、無機充填剤を含む熱可塑性エラストマー組成物を成
形する際に発泡し、力学物性や製品外観不良を引き起こ
す場合が多く問題である。従来、発泡を防止するために
成形直前の乾燥や、吸水を防止するためのアルミ袋の使
用が行われているがいずれもコストアップの原因となり
好ましくない。さらに無機充填剤としてタルクを多量に
使用した場合には成形直前の乾燥だけでは乾燥が不可能
であることが多く、技術的にも問題であった。特に、上
記水添スチレン−ブタジエンブロック、又はランダム共
重合体を多量配合した軟質な熱可塑性エラストマー組成
物に於いては含有水分が0.1%以下の微量であっても
発泡が起こる場合があり、完全に発泡を防止することは
困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされた物で、柔軟性および耐ブロッ
キング性に優れ且つ無機充填剤に含まれる水分による成
型時の発泡を防止できる熱可塑性エラストマー組成物を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(イ)ポ
リオレフィン系樹脂1〜99重量%および(ロ)共役ジ
エン系重合体の共役ジエン部分の二重結合が80%以上
飽和された、数平均分子量が5万〜70万である水添ジ
エン系共重合体99〜1重量%から成る混合物((イ)
ポリオレフィン系樹脂+(ロ)水添ジエン系共重合体=
100重量%)100重量部に対して、(ハ)無機充填
剤0.1〜200重量部および(ニ)水分を反応消費ま
たは水分を吸着可能な無機物0.01〜5重量部を含有
することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物を提
供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で(イ)成分として使用されるポリオレフ
ィン系樹脂は、1種または2種以上のモノオレフィンを
高圧法または低圧法のいずれかによる重合から得られる
樹脂であり、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテンー1であ
り、より好ましくはポリプロピレンである。該ポリオレ
フィン樹脂は単独重合体であってもよく、次に示すよう
な他のモノマーを共重合してある共重合体であってもよ
い。(イ)成分において、好ましい共重合成分として
は、例えばエチレン(主たる重合体がポリエチレンの場
合は除く)をはじめ、プロピレン(主たる重合体がポリ
プロピレンの場合は除く)、ブテン−1(主たる重合体
がポリブテン−1である場合は除く)、ペンテン−1、
ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの直鎖
状α−オレフィン、4−メチルペンテン−1(主たる重
合体が4−メチルペンテン−1の場合は除く)、2−メ
チルプロペン−1、3−メチルペンテン−1、5−メチ
ルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジ
メチルペンテン−1などの分岐状α−オレフィン、アク
リル酸、メタクリル酸、などのモノカルボン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、などのジカルボン酸やそのモノエステ
ル、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エ
ステル、酢酸ビニルなどの飽和カルボン酸のビニルエス
テル、スチレン、αメチル−スチレン、などの芳香族ビ
ニル化合物、無水マレイン酸などの酸無水物、アクリロ
ニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル、ジシクロペン
タジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマ
ーさらにアクリルアミド、メタクリルアミドなどが用い
られる。これら共重合可能なモノマーの内、ポリプロピ
レン共重合体におけるより好ましいモノマーとしてはエ
チレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘ
プテン−1、オクテン−1等の直鎖状α−オレフィンで
あり、特に好ましくは、エチレン、ブテン−1である。
これらの共重合可能なモノマーは単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これら共重合成分の
量としては好ましくは20重量%以下、より好ましくは
10重量%以下である。これらを共重合した場合の共重
合体の様式については特に制限はなく、例えばランダム
型、ブロック型、グラフト型、これらの混合型などいず
れであってもよい。
【0006】本発明の(イ)ポリオレフィン系樹脂は、
単独で用いても良く、また2種以上を組み合わせて用い
ても良い。ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート
(MFR:230℃、2.16kg荷重)は、成形可能
である限り特に制限無く使用可能であり、成形法に応じ
たMFRのものが適宜選択される。(イ)ポリオレフィ
ン系樹脂および(ロ)水添ジエン系共重合体から成る混
合物中の(イ)ポリオレフィン系樹脂の割合は、1〜9
9重量%、好ましくは10〜90重量%、より好ましく
は20〜90重量%である。この場合、ポリオレフィン
系樹脂の配合量が1重量%未満では、得られる熱可塑性
エラストマー組成物の強度、耐ブロッキング性および成
形性が低下し、99重量%を越える場合には柔軟性が低
下するので好ましくない。
【0007】次に、本発明で(ロ)成分として使用され
る水添ジエン系共重合体は、共役ジエン系重合体の共役
ジエン部分の二重結合の水素添加率が80%以上、好ま
しくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、かつ
数平均分子量が5万〜70万、好ましくは10万〜60
万である水添ジエン系重合体である。水素添加率が80
%未満であると機械的強度、耐熱性、耐候性、が劣る。
数平均分子量が5万未満では得られる水添ジエン系共重
合体をペレット化した場合ブロッキングしやすくなるほ
か、他の樹脂とブレンドした場合、機械的強度、成形外
観が劣り、70万を越えると加工性が劣る。(ロ)成分
としては、例えば共役ジエンの単独重合体、共役ジエン
とビニル芳香族化合物のランダム共重合体、ビニル芳香
族化合物の重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロッ
クからなるブロック共重合体、ビニル芳香族化合物の重
合体ブロックとビニル芳香族化合物/共役ジエンの共重
合体ブロックからなるブロック共重合体などのジエン系
重合体の水素添加物もしくはこれらの官能基変性体があ
げられる。(ロ)成分としては、共役ジエン化合物と芳
香族ビニル化合物とのランダム共重合部分を主体とする
重合体の共役ジエン部分の二重結合が80%以上飽和さ
れた数平均分子量が5万〜70万である水添ジエン系重
合体(ロ−a)が好ましく、これを用いると柔軟性など
により優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
本発明で(ロ−a)成分として好ましく使用される水添
ジエン系共重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル
化合物とのランダム共重合部分を主体とする重合体(以
下、「水添前重合体」ともいう)を水素添加したもので
ある。ランダム共重合部分の水添前重合体中での割合
は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重
量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。該
ランダム共重合部分の割合が50重量%未満の場合、得
られる多層積層体の透明性、柔軟性、耐寒性等が低下す
る。また上記ランダム共重合部分において、ランダム共
重合部分中の全共役ジエンに対する1、2および3、4
結合を有する共役ジエン含有量(以下、「ビニル結合等
含有量」ともいう)は、好ましくは60%以上、より好
ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上であ
る。この共役ジエンの割合が60%未満の場合、(イ)
ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂の場合に
柔軟性の改良効果が不十分となる。
【0008】本発明に使用される(ロ−a)水添ジエン
系共重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物
により構成される。ここで用いられる共役ジエン化合物
としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキ
サジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、
3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなど
が挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優れた
水添ジエン系重合体を得るには、1,3−ブタジエン、
イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3
−ブタジエン、イソプレンが特に好ましく、また芳香族
ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレ
ン、p―メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチ
レン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、
ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレン、α−メチル
スチレンが好ましい。
【0009】水添前重合体を構成する共役ジエン化合物
/芳香族ビニル化合物の割合は、本発明においては特に
限定されるものではないが、重量比で好ましくは95/
5〜40/60、さらに好ましくは93/7〜50/5
0である。芳香族ビニル化合物の割合が60%より多い
と得られた熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が劣
り、また5%より少ないと得られた熱可塑性エラストマ
ー組成物の強度が劣る。
【0010】本発明の(ロ−a)成分は、上述のように
ランダム共重合部分を主体とする重合体を水添すること
によって得られるが、この水添前重合体の分子鎖中に
は、下記のごとき重合体ブロックが含まれていてもよ
い。水添前重合体に含まれてもよい重合体ブロックとし
ては、芳香族ビニル化合物重合体、1,4−結合を主体
とするポリブタジエン重合体、および芳香族ビニル化合
物と共役ジエンからなり芳香族ビニル化合物が漸増する
テーパー状重合体などがあげられる。これらの重合体ブ
ロックが存在すると、(ロ−a)成分の物性上の特徴は
若干損なわれるものの、材料のブロッキング性が低下す
ることにより取扱い性が向上するため、工業的に有用な
場合がある。水添前重合体における前記重合体ブロック
の全分子鎖中の割合は、特に限定されるものではない
が、50重量%以下が好ましく、40%重量以下がより
好ましく、30重量%以下がさらに好ましい。重合体ブ
ロックの割合が50重量%を越える場合、得られる熱可
塑性エラストマー組成物の、柔軟性、耐寒性等が低下す
る。
【0011】前記水添前重合体は、カップリング剤の使
用により重合体分子鎖がカップリング剤残基を介して延
長または分岐された重合体であってもよい。この際用い
られるカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエ
チル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩
化ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロ錫、
ブチルトリクロロ錫、ジメチルジクロロケイ素、テトラ
クロロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、1,4
−クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エ
タン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネー
ト、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙
げられる。なお本発明の(ロ−a)成分としては、2種
またはそれ以上の水添前重合体のブレンド物を水添した
ものも好適に用いられる。さらに、2種またはそれ以上
の水添ジエン系重合体同士のブレンド物も、本発明の
(ロ−a)成分として好適である。
【0012】本発明の(ロ−a)水添ジエン系重合体に
おいて、分子鎖中の共役ジエン部分の二重結合の水素添
加率は、80%、好ましくは85%以上、さらに好まし
くは90%以上である。80%未満では、機械的強度、
耐熱性、耐候性等が低下する。さらに、本発明の(ロ)
水添ジエン系重合体は、ポリスチレン換算の数平均分子
量(以下単に「数平均分子量」という)は5万〜70万
であり、好ましくは10万〜60万である。5万未満で
は水添ジエン系共重合体をペレット化した場合ブロッキ
ングしやすくなり、かつ(イ)ポリオレフィン系樹脂と
ブレンドした場合機械的強度が低下し、また70万を越
えると、流動性、加工性等が低下する。
【0013】前記水添ジエン系共重合体は、例えば特開
平3―72512号公報に開示されている方法によって
製造することができる。さらに本発明の(ロ)成分とし
て使用される水添ジエン系共重合体は、前記水添ジエン
系共重合体に1種以上の官能基を導入した変性体であっ
てもよい。前記官能基としては、例えばカルボキシル
基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、アン
モニウム塩基、ハロゲン原子含有基、スルホン酸基等
や、これらの官能基から誘導される基、例えばエステル
基等が挙げられる。このような官能基は、それらの種類
に応じて、水添ジエン系共重合体(ロ)の水素添加の前
または後に導入される。本発明に於いて(イ)ポリオレ
フィン系樹脂および(ロ)水添ジエン系共重合体から成
る混合物中の(ロ)水添ジエン系共重合体の割合は、9
9〜1重量%、好ましくは90〜10重量%、より好ま
しくは80〜10重量%である。この場合、(ロ)水添
ジエン系共重合体の配合量が99重量%より多いと、得
られる熱可塑性エラストマー組成物の強度、耐ブロッキ
ング性および成形性が低下し、1重量%未満の場合には
柔軟性が低下するので好ましくない。
【0014】次に本発明で(ハ)成分として使用される
無機充填材は、本発明の主旨を逸脱しない無機充填剤で
あれば何でも良く軽質炭酸カルシウム、重質ないし炭酸
カルシウム、その他のカルシウム系充填材、ハードクレー、
ソフトクレー、カオリンクレー、タルク、湿式シリカ、乾
式シリカ、無定形シリカ、ウォラスナイト、合成ないし
天然ゼオライト、ケイソウ土、ケイ砂、軽石粉、スレー
ト粉、アルミナ、硫酸アルミニウム、硫酸ハ゛リウム、リト
ポン、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、水酸化マグネシ
ウムやこれら充填材をシラン処理したもの等、(イ)ポ
リオレフィン系樹脂および(ロ)水添ジエン系共重合体
から成る混合物に配合可能なもので有れば何れも使用可
能である。これらの(ニ)無機充填材の内でシリカ類、
タルク、水酸化マグネシウムがブロッキング防止性能に優
れるため好ましい。これらの(ニ)無機充填材は2種以
上を組み合わせて使用することができる。これらの
(ハ)無機充填材の(イ)ポリオレフィン系樹脂および
(ロ)水添ジエン系共重合体から成る混合物100重量
部に対する配合量は、0.1から200重量部であれば
良く、配合する無機充填剤種、要求される柔軟性、耐ブ
ロッキング性などの物性に応じて適宜選択される。好ま
しくは2から50重量部である。(ハ)を2種以上配合
する場合には、その合計配合量が0.1〜200重量部
の範囲で有ればよい。(ハ)の配合量が0.1重量部未
満では耐ブロッキング性に劣り、200重量部を越える
場合には本組成物の柔軟性が劣るために好ましくない。
【0015】次に本発明の(ニ)成分は水分を反応消費
または水分を吸着可能な無機物であれば何でも良いが、
生石灰が好ましい。(ニ)成分として使用される生石灰
は酸化カルシウムを50重量%以上含有しているもので
あれば何でも良いが、純度、活性、安定性、(ニ)成分
への分散性が優れておりその結果脱水効果が大きいこと
より湿式で合成された酸化カルシウムを使用することが
好ましい。湿式合成酸化カルシウムとしては井上石灰工
業の「VESTA−PP」などが挙げられる。(ニ)成
分は熱可塑性樹脂をバインダーとするマスターバッチを
使用することもできる。この様なマスターバッチを使用
することは粉塵の飛散を防止し、自動計量が可能となる
ことなどにより好ましい場合がある。この様なマスター
バッチは近江化学工業(株)などにより市販されてい
る。本発明の(ニ)成分の配合量は、本発明の(イ)成
分と(ロ)成分の混合物100重量部に対して0.01
から5重量部であれば発明の主旨を逸脱しない熱可塑性
エラストマー組成物が得られるが、(ニ)成分の種類、
配合量、コンパウンドの含水率などにより適宜選択され
る。好ましくは0.1から3重量部である。マスターバ
ッチを使用する場合には(ニ)成分として上記範囲で添
加されていればよい。また本発明の組成物には、本発明
の趣旨を損なわない範囲で公知のカップリング剤、難燃
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、HALS、可塑剤、着
色剤、無機ないし有機抗菌剤、滑剤、シリコンオイルな
どの添加物を配合することができる。たとえば、(ハ)
成分として水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を使
用した場合には、難燃剤を併用することで優れた難燃性
を付与できる場合がある。
【0016】また本発明の組成物には本発明の趣旨を損
なわない範囲でエチレン−プロピレン共重合ゴム(EP
M)、エチレン−フ゜ロヒ゜レン−ジエン三元共重合ゴム(E
PDM)、エチレン−フ゛テン共重合ゴム(EBM)、アモ
ルファスポリαオレフィン(APAO)、エチレン−オク
テン共重合体などの柔軟なオレフィン系ポリマーを併用し
ても良い。これらを併用することで(ロ)成分の添加量
を減らせる場合があり、その場合、コスト面で有利とな
る場合がある。
【0017】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールな
どを用い、各成分を混練りすることによって得られる。
好ましい製造方法は、ニ軸押出機を用いる方法である。
また、各成分を混練りするに際して、各成分を一括して
混練りしても良く、多段添加方式で混練りしてもよい。
また、マスターハ゛ッチ方式で成形機に供しても良い。特に成分
(ハ)および、または(ニ)をマスターハ゛ッチとして使用する
ことは他品種少量生産が可能となるなどの点で好まし
い。さらに成分(ニ)以外の成文を混練りして得られた
組成物と成分(ニ)をヘンシェルミキサーなどを用いて
混合した後、成形機に供しても良く、また成分(ニ)の
みを成形機中に定量フィーダーにより供給しても良い。
このようにして得られる本発明の熱可塑性エラストマー
組成物は、射出成形、シートやフィルム押し出し、真空
成形、異形成形、発泡成形、インジェクションプレス、
プレス成形、ブロー成形などによって各種成形品に成形
することができる。上記成形法によって得られる各種成
形品は、その優れた性質を利用して、デスクマットやカ
ッティングマット等の文具製品、インパネ表皮材やバン
パー材などの自動車内外装材、化粧フィルムや土木用防
水シートなどの土木建築用材料、台所や風呂場周りなど
のサニタリー分野、OA機器関連部品、掃除機バンパー
材などAV・家電関連部品、事務機器部品、および雑貨
などの種々の用途に使用することができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。尚、実施例中、部および%は、特に断らな
い限り重量基準である。また、実施例中の各種評価は、
次のようにして測定した値および評価である。結合ビニル芳香族化合物含量 679cm-1のフェニル基の吸収をもとに、赤外分析法に
より測定した。共役ジエンのビニル結合含量 赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。水添率 四塩化エチレンを溶媒に用い、100MHz、1H―N
MRスペクトルから算出した。水添ジエン系共重合体の数平均分子量 トリクロルベンゼンを溶媒に用い、135℃におけるゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用
いてポリスチレン換算で求めた。含水率 組成物ペレットの含水率をカールフィッシャー法で測定
した。柔軟性 以下の基準で判断した 柔軟性がある:○ 柔軟性がない:×耐ブロッキング性 所定条件で作製した1mm厚シートに1kg/4cm2
の荷重をかけ、40℃、24時間放置した後、剪断剥離
に必要な力を測定した。 2kg/4cm2以下 :○ 2kg/4cm2を上回る:×発泡性 耐ブロッキング性の測定と同じ条件で1mmシートを作
製し発泡の有無を確認した。 発泡あり:× 発泡無し:○表面外観 以下の基準で判定した
【0019】実施例、比較例、および評価の配合処方に
用いられる各種の成分は、以下の通りである。 (イ)成分 イ−1 ポリプロピレン(三菱化学製(株)、BC5
C) イ−2 ポリプロピレン(東ソ−(株)製、E6021
A) イ−3 ポリプロピレン(チッソ石化(株)製、HT6
004) (ロ)成分 (1)水添ジエン系共重合体(ロ−1、2)を製造し
た。これらT−1、2のミクロ構造、数平均分子量、水
添率は、表1に示すとおりである。 (2)ロ−3 水添 スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体(SEBS) シェル(株)社製
クレイトンG−1657X ロ−4 水添 スチレン−イソプレン−スチレン ブロ
ック共重合体(SEPS) クラレ(株)製 セプトン
2043 ロ−5 水添 スチレン−ビニルイソプレン−スチレン
ブロック共重合体 クラレ(株)製 ハイブラーHV
S−3 (ハ)成分 ハ−1 タルク(日本タルク製、JR37) ハ−2 タルク(竹原化学製、ハイトロン) ハ−3 タルク(竹原化学製、ハイトロンA) (ニ)成分 ニ−1 生石灰(井上石灰工業(株)製、VESTA−
PP) ニ−2 生石灰マスターバッチ(近江化学工業(株)製
Bell-CML-EO)(生石灰含有量=50重量%)
【0020】
【表1】 *1)BD:ブタジエン *2)St:スチレン
【0021】実施例1 上記各(イ)、(ロ)、(ハ)成分を表2に示す配合処
方で混合し、ベント付き2軸押出機を用いてベントを行
いながら溶融混練りし、ペレット化した。得られたペレ
ットの含水率は0.05%であった。つぎに(ニ)成分
として(ニ−1)を0.5重量部ドライブレンドした
後、日本プラコン(株)製DMG−50押出機と400
mmTダイを使用して、押出し温度=230℃、吐出量
=20kg/hで押出し、1mm厚のシートを得た。得
られたシートは柔軟性、耐ブロッキング性に優れてお
り、発泡の無い、美麗なシートであった。結果を表2に
示した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2 (ニ)成分として(ニ−2)を1重量部使用した以外は
実施例1と同様に評価を行った。得られたシートは実施
例1と同様に柔軟性、耐ブロッキング性に優れており、
発泡の無い、美麗なシートであった。結果を表2に示し
た。 実施例3 (イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)成分を表2に示す配合
処方で混合し、ベント付き2軸押出機を用いてベントを
行いながら溶融混練りし、ペレット化した。得られたペ
レットを日本プラコン(株)製DMG−50押出機と4
00mmTダイを使用して、実施例1と同条件で押出
し、1mm厚のシートを得た。得られたシートは実施例
1と同様に柔軟性、耐ブロッキング性に優れており、発
泡の無い、美麗なシートであった。結果を表2に示し
た。 実施例4〜8 (イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)成分の配合量を表2の
通りとした以外は実施例1と同様に評価した。結果を表
2に示した。
【0024】比較例1 (ニ)成分を添加しなかった以外は実施例1と同様に評
価した。得られたシートには多数の発泡が見られ、外観
に劣った。結果を表3に示した。 比較例2〜4 (イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)成分の配合量を表2の
通りとした以外は実施例1と同様に評価した。結果を表
3に示した。比較例2は(ハ)成分の使用量が本発明の
範囲外であり、耐ブロッキング性が劣る。比較例3は
(ニ)成分の使用量が本発明の範囲外であり、成形品表
面外観が劣る。比較例4は(イ)および(ロ)成分の比
が本発明の範囲外であり、柔軟性が劣る。
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は
柔軟性、耐ブロッキング性および成型時の非発泡性に優
れ、広範囲の用途、例えば文具製品、自動車内外装材、
土木建築用材料、サニタリー分野、AV・家電関連部
品、事務機器部品、および雑貨などの種々の用途に有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:30 3:22)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)ポリオレフィン系樹脂1〜99重
    量%および(ロ)共役ジエン系重合体の共役ジエン部分
    の二重結合が80%以上飽和された数平均分子量が5万
    〜70万である水添ジエン系共重合体99〜1重量%か
    ら成る混合物((イ)ポリオレフィン系樹脂+(ロ)水
    添ジエン系共重合体=100重量%)100重量部に対
    して、(ハ)無機充填剤0.1〜200重量部および
    (ニ)水分を反応消費または水分を吸着可能な無機物
    0.01〜5重量部を含有することを特徴とする熱可塑
    性エラストマー組成物
JP8327949A 1996-11-22 1996-11-22 熱可塑性エラストマー組成物 Pending JPH10152585A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232251A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2018111798A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 Jsr株式会社 粘着剤用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005232251A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2018111798A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 Jsr株式会社 粘着剤用組成物

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