JPH10167763A - 撥水性ガラス及びその製法 - Google Patents

撥水性ガラス及びその製法

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JPH10167763A
JPH10167763A JP33332996A JP33332996A JPH10167763A JP H10167763 A JPH10167763 A JP H10167763A JP 33332996 A JP33332996 A JP 33332996A JP 33332996 A JP33332996 A JP 33332996A JP H10167763 A JPH10167763 A JP H10167763A
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glass
repellent film
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佳弘 西田
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秀樹 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡便に制御性よく安定して確実に優れた
撥水性能を量産下でもより長期的に安定維持することが
でき、耐摩耗性と耐光性が格段に優れ、自動車用窓ガラ
ス等に有用な撥水性ガラスを得る。 【解決手段】 ガラス基板の表面上に撥水液を塗布成膜
し撥水膜層を形成した撥水性ガラスにおいて、表面を研
摩処理した後酸処理することにより表面改質したガラス
基板と、該表面改質したガラス面上に、撥水膜用塗布液
を塗布成膜した撥水膜層とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用の窓材はも
ちろん、自動車用等車輌用の窓材、さらには船舶や航空
機の窓材、産業用ガラスなど種々の分野の各種ガラス物
品において有用な撥水性ガラスならびにその製法を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、より優れた耐久性と撥水性を持ち
合わせ、優れた撥水性能をより長く持続する撥水性ガラ
スが望まれてきている。
【0003】これらのニ−ズに答えるためには、例えば
高い耐トラバ−ス性能(耐摩耗性)と高い耐光性能を有
する撥水性薄膜を備える撥水性ガラスとする必要があ
る。そこで、本出願人が既に出願した特願平7-294106号
等に記載している発明は、ガラス表面に、高硬度で高機
械的強度、かつ耐久性に優れた、高い比表面積で制御し
た特異で微細な凹凸形状表層表面を有するベ−ス膜を形
成し、該ベ−ス膜を被覆する撥水膜を形成することでな
り、該撥水膜の付着効率と密着性を高め、さらに耐光性
能を向上し、しかも格段にその性能を発揮し、光学特性
を損なうことなく高透視性であって、頑丈な密着力で撥
水性能、耐摩耗性、耐久性等も長期的に優れたものとし
て維持することができる。
【0004】また、本出願人が既に出願した特願平8-13
1595号等に記載している発明は、ガラス基板の表面に撥
水膜を形成する際に、ガラス基板の温度が90〜200 ℃程
度にある状態でガラス基板表面(場合によっては方向性
をもつ筋状の疵をつけた微細な凹凸状ガラス基板表面)
に撥水膜層を形成することとし、耐候性、耐摩耗性、耐
擦傷性ならびに耐久性に格段に優れた撥水性能を発揮
し、長期にわたりその効果を持続する撥水膜を、クラッ
ク等の欠陥もなく簡便に効率よく形成することができ
る。
【0005】また、特開平3-247537号公報には、撥水性
ガラスの製造方法として、ガラス基板の表面を研磨粉を
用いて研磨洗浄をおこなう前処理工程と、ポリジアルキ
ルシロキサンのアルキル基の水素を5%以上フッ素原子
に置換したシリコ−ン系撥水剤を前処理されたガラス基
板に塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、該塗布膜を
硬化させてガラス基板に密着し膜厚が 0.1〜2μm の撥
水性硬化皮膜を形成する硬化工程と、からなる方法が記
載され、該前処理工程で、アルミナや酸化セリウム(1
μm 以下)などの微細な研磨粉を用いて研磨洗浄するこ
とにより、撥水塗膜は、まずガラス表面に存在するシラ
ノ−ル基と反応して密着皮膜を形成し、次いで表面の厚
み方向への硬化を進行させることが記載されている。
【0006】また、特開昭58-122979 号公報や特開昭58
-129082 号公報には、ガラス表面の撥水撥油剤が記載さ
れており、洗浄及びアセトンで洗浄し、1%塩酸溶液に
浸漬後乾燥したガラス板(ソ−ダ石灰ガラス)を用意し
て、表面に調整済みの撥水撥油剤溶剤溶液をアプリケ−
タ−で塗布し、100 %相対湿度中、120 ℃あるいは160
℃、20分間キュアリングを行ったことが記載されてい
る。
【0007】また、特開平5-96679 号公報には、吸着単
分子膜及びその製造方法が記載されており、撥水撥油性
を付与するために、水酸基、アミノ基、イミノ基等の活
性水素基を表面に有するか又は表面に付加した基材表面
に、フッ素基を含み分子鎖長の異なる2種類以上のハロ
ゲン化シラン系界面吸着剤又はアルコキシシラン系界面
吸着剤の非水溶液を接触させ、未反応モノマを洗浄し、
水又は空気中の水分と反応させ、次いで分子間の脱水反
応により撥水撥油防曇防汚性の吸着単分子膜を得ること
が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した例えば、本出
願人が既に出願している特願平7-294106号に記載の撥水
性のガラスは、前述したニ−ズに充分に答えうるもので
あるものの、特異なベ−ス膜と撥水膜の2層の膜構成で
あり、さらに種々の場所において使用できかつ単純で簡
便な単層膜であって、より高性能を有する撥水性ガラス
も望まれているところである。
【0009】また、本出願人が既に出願した特願平8-13
1595号等に記載の撥水性ガラスは、単層膜でその性能が
向上し前記撥水性のガラスにより近づくような性能を有
する撥水性ガラスであるものの、製造時における作業
性、特にその取り扱いが充分に簡便で高効率であるとは
言い難い場合がある。
【0010】また、特開平3-247537号に記載の撥水性ガ
ラスの製造方法におけるガラス基板表面を研磨する前処
理では、耐摩耗性については向上がみられるものの、耐
光性を含めた長期的な安定性には充分満足できるものと
は言い難いものである。
【0011】また、特開昭58-122979 号公報や特開昭58
-129082 号公報に記載のガラス表面の撥水撥油剤に開示
されている洗浄と塩酸による前処理では、耐摩耗性と耐
光性とも長期的な安定性には充分満足できるものとは言
い難いものである。
【0012】また、特開平5-96679 号公報に記載の吸着
単分子膜及びその製造方法では、撥水撥油性を付与する
ために、水酸基、アミノ基、イミノ基等の活性水素基を
表面に有するか又は表面に付加した基材表面に、含フッ
素基を導入するために、ハロゲン化シラン系又はアルコ
キシシラン系の化合物を用いることにあり、例えばフル
オロアルキルアルコキシシランの加水分解物と基板上の
シラノ−ル基との反応(シロキサン結合を形成)の効率
を向上させるという内容には全く触れられてはいない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のかかる
課題に鑑みてなしたものであって、ガラス基板の表面を
改質して整え、撥水液の加水分解反応をより完全に終結
せしめて脱水剤等を用いて含有水分量を調整し、縮重合
度を高めるとともに安定するよう制御した撥水膜用塗布
液を、制御した被膜環境下で該改質表面上に成膜するこ
とにより、得られた撥水性膜が格段に優れた耐摩耗(耐
トラバ−ス)性能と耐光性能を有する。この撥水性薄膜
は、高硬度かつ高密着性であって耐久性や耐摩耗性とを
併せ持ち、より長期的に優れた撥水性能を維持すること
がでる。
【0014】すなわち、本発明は、ガラス基板の表面上
に撥水液を塗布成膜し撥水膜層を形成した撥水性ガラス
において、表面を研摩処理した後酸処理することにより
表面改質したガラス基板と、該表面改質したガラス面上
に、撥水膜用塗布液を塗布成膜した撥水膜層とから成る
ことを特徴とする撥水性ガラス。
【0015】ならびに、前記撥水膜用塗布液が、フルオ
ロアルキル基含有シラン化合物を加水分解・縮重合し調
製してなることを特徴とする上述した撥水性ガラス。さ
らに、前記撥水膜層が、前記表面改質ガラス面にシロキ
サン結合によりフルオロアルキル基を固定化し成膜した
撥水膜層であることを特徴とする上述した撥水性ガラ
ス。
【0016】また、ガラス基板の表面上に撥水液を塗布
成膜し撥水膜層を形成する撥水性ガラスの製法におい
て、該ガラスの表面を研摩し、酸処理することにより表
面改質する工程と、次にフルオロアルキル基含有シラン
化合物を加水分解・縮重合し調製してなる撥水膜用塗布
液を塗布する塗布工程と、次にシロキサン結合によりフ
ルオロアルキル基をガラス表面に固定化し撥水膜層を形
成する硬化工程とからなることを特徴とする撥水性ガラ
スの製法。
【0017】さらに、前記研摩処理における研摩液が、
無機金属酸化物を主成分とする研摩剤を、水に対し 0.1
wt%以上10wt%以下含有させた懸濁液であることを特徴
とする上述した撥水性ガラスの製法。
【0018】さらにまた、前記酸処理液である水溶液に
おける処理温度が5℃以上70℃以下で、処理時間が10秒
以上600 秒以下であることを特徴とする上述した撥水性
ガラスの製法。
【0019】さらに、該撥水膜用塗布液を調製する際、
フルオロアルキル基含有シラン化合物の加水分解反応を
終結した後、撥水膜用塗布液中の含有水分量を調整し、
縮重合度を制御した撥水膜用塗布液を調製し、該調製済
撥水膜用塗布液をガラス基板の表面改質した面上に調温
調湿するなかで塗布し、80℃以上350 ℃以下で1分間乃
至60分間の乾燥とキュアリングを行い、撥水膜層を形成
したことを特徴とする上述した撥水性ガラスの製法。
【0020】さらに、前記フルオロアルキル基含有シラ
ン化合物が、フルオロアルキルアルコキシシラン系化合
物であることを特徴とする上述した撥水性ガラスの製
法。さらにまた、前記撥水膜用塗布液が、g表示で、フ
ルオロアルキルアルコキシシラン系化合物量:希釈溶媒
量:酸触媒による水分量=1:5〜40:0.09〜1.0で成
ることを特徴とする上述した撥水性ガラスの製法。
【0021】さらにまた、前記撥水膜用塗布液中の含有
水分量の調整が、撥水膜用塗布液中の余剰な含有水分を
脱水によって除去する調整であることを特徴とする上述
した撥水性ガラスの製法を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】前記ガラス基板としては、建築用
窓ガラスや自動車用窓ガラス等に使用されているフロ−
トガラス、特にそのトップ面、あるいはロ−ルアウトガ
ラス等各種無機質の透明性がある板ガラスが好ましいも
のであって、無色または着色、ならびにその種類あるい
は色調、他の機能性膜との別面での組み合わせ、形状等
に特に限定されるものではなく、さらに曲げ板ガラスと
してはもちろん各種強化ガラスや強度アップガラスであ
り、平板や単板で使用できるとともに、複層ガラスある
いは合せガラスとしても使用できる。
【0023】ここで、上述したような、表面を研摩処理
し、酸処理することにより表面改質したガラス基板と、
該表面改質したガラス面上に、撥水膜用塗布液を塗布成
膜した撥水膜層とから成る撥水性ガラスは次のようにし
て得る。
【0024】前記ガラス基板の表面改質のための研摩処
理は、錫の混入が少ないフロ−トガラストップ面、ロ−
ルアウトガラス面もしくはこれらの曲げまたは/および
強化ガラス面等を、酸化セリウム(セリア)または/お
よび酸化アルミニウム(アルミナ)または/および酸化
珪素等の無機金属酸化物を主成分とする微細粉体(平均
粒径が約5μm以下、好ましくは約1μm以下)である表
面研摩剤を用い、湿式あるいは乾式でブラシ、スポンジ
または布などの研摩面にて、使用する粉体の種類とその
粒径、研摩面の材質およびガラス基板との接触圧などを
適宜変えることで、前記ガラス基板面の表面疵状態や研
摩状態を制御しつつ研摩する。
【0025】好ましい条件の−例としては、約200rpmで
回転するブラシの研摩面を押圧約0.02kg/cm2 とし、研
摩剤として三井金属工業(株)製ミレ−ク(A+B)
〔酸化セリウム(セリア)、粒径が約 1.2± 0.2μm 〕
を約1wt%の濃度で水に懸濁させた研摩液を用い、前記
ガラス基板面を表面研摩した場合、該ガラス基板面には
通常の環境下で疵は見られない程度で、ガラス表面に付
着した汚れや水垢や所謂ヤケを完全に除去可能であり、
さらに表面のごく薄いガラス質層、例えば曲げまたは/
および強化ガラス面に形成した成分組成変性層(シリカ
リッチ層)をも除去可能とし、しかも後工程の酸処理の
効果を助けるようにする。
【0026】研摩液の濃度としては、水に対し前記研摩
剤を 0.1wt%以上10wt%以下含有させた懸濁濃度であ
り、0.1wt %未満の低濃度ではガラス表面に付着した汚
れや水垢や所謂ヤケを完全に除去し難く、10wt%を超え
る高濃度ではガラス表面に通常の環境下で疵の発現が見
られ、さらには研摩剤の不経済につながる。好ましくは
0.5wt%以上5wt%以下含有させた懸濁濃度である。
【0027】次いで、該研摩処理したガラス面を、塩
酸、硫酸もしくは硝酸等の無機酸あるいは酢酸、ギ酸も
しくはシュウ酸等の有機酸をpH4濃度以下になるよう添
加調製した水溶液でなる酸処理液を用い、該酸処理液の
温度が5℃以上70℃以下、処理時間が10秒以上600 秒以
下の条件下で酸処理することで、研摩処理ガラス表面の
ナトリウムイオンの抽出やシロキサン結合の切断により
シラノ−ル基を効率的に生成するようにし、該シラノ−
ル基が後工程の撥水処理において撥水性フルオロアルキ
ル(Rf)基の固定化に寄与するものとする。
【0028】酸処理液の温度が5℃以上70℃以下とした
のは、5℃未満の温度では上記シラノ−ル基の生成反応
の速度が大幅に低下し、処理時間が増大するし、この場
合、実際上の量産タクトでは実効を失うものであり、70
℃を超える温度では上記シラノ−ル基の生成反応の速度
が増大するものの、揮発成分の蒸発(特に、塩酸などの
酸成分)による処理液中の酸濃度の低下や水の蒸発によ
る酸濃度の変動および酸成分の蒸発による周辺設備の腐
食などの不都合が生じることとなる。
【0029】酸処理時間が10秒以上600 秒以下としたの
は、10秒未満の処理時間ではガラス表面のナトリウムイ
オンの抽出やシロキサン結合の切断によりシラノ−ル基
の生成を効率的に行うことができず、600 秒を超える処
理時間では実際上の量産タクトでは実効を失うものであ
る。
【0030】好ましくは酸処理液がpH3.5 濃度以下で、
該液の温度が10℃以上60℃以下、処理時間が15秒以上42
0 秒以下の条件下で酸処理する。酸処理は、酸溶液中に
浸漬して行うが、他にスプレ−法、フロ−コ−ト法等、
浸漬法と同等あるいは近似した酸処理効果が得られる方
法であれば特に限定するものではなく採用できる。
【0031】次に、撥水膜用塗布液を調製する際、フル
オロアルキル基含有シラン化合物をを用い、フルオロア
ルキル基含有シラン化合物の加水分解反応を終結した
後、撥水膜用塗布液中の含有水分量を調整し、縮重合度
を制御した撥水膜用塗布液を調製し、該調製済撥水膜用
塗布液をガラス基板の表面上に調温調湿するなかで塗布
し、80℃以上350 ℃以下で1分間乃至60分間の乾燥とキ
ュアリングを行い、撥水膜層を形成する。
【0032】前記フルオロアルキル基含有シラン化合物
としては、フルオロアルキルアルコキシシラン系化合物
(以下、FAS という。)等が挙げられる。なお、フルオ
ロアルキル基含有シラン化合物として一般的に分類され
る、フルオロイソシアネ−トシラン系化合物もしくはフ
ルオロアルキルハロゲン化シラン系化合物などの、加水
分解を必要とせずにガラス表面のシラノ−ル基と充分に
反応してシロキサン結合を形成できるものでは、加水分
解および縮重合反応の制御をしなくとも撥水膜用塗布液
として充分に使用可能である。
【0033】また、希釈溶媒としては、イソプロピルア
ルコ−ル(以下、i-PAという。)の他に、メタノ−ル、
エタノ−ルなど炭素数が5以下の低級アルコ−ル溶媒で
あってもよく、アルコ−ル以外にエ−テル類、エステル
類、炭化水素類を用いることができ、ことにイソプロピ
ルアルコールを主成分としてなるアルコールがコ−ティ
ング溶液の調製における希釈溶媒として好ましい。
【0034】また、酸触媒としては、0.01N 以上、好ま
しくは0.1N〜13N 程度の濃度の硝酸以外に、酢酸などの
有機酸、塩酸、硫酸等でもよい。肝心なことは酸触媒に
よる水分量であって、その水分量は酸触媒中の酸濃度
と、酸触媒自体の量によって決まる。
【0035】また、前記撥水膜用塗布液としては、g表
示で、FAS 〔CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3〕量:希釈溶媒
量:酸触媒による水分量=1:5〜40:0.09〜1.0 の割
合で成る組成である。
【0036】すなわち、出発原料としてFAS 、希釈溶媒
としてi-PA、酸触媒として0.1N-HNO 3 を用い、撥水膜用
塗布液がFAS :i-PA:0.1N-HNO3 による水分量=1:5
〜50:0.3 (g=表示)、脱水剤がモレキュラ−シ−ブ
4A(脱水時間:2〜24h、浸漬量:5g)、塗布環境
が室温で55%RH以下の湿度の条件下で塗布液の調製と被
膜をし、トラバ−ス摺動試験(後述する実施例1を参
照)における摺動回数3500 回での接触角(°)を求め
耐トラバ−ス性能を評価し、撥水膜用塗布液の調合にお
ける、FAS 濃度(希釈倍率)を変え耐トラバ−ス性能へ
の影響を求めた結果、撥水剤の希釈倍率(希釈溶媒量)
が出発原料量1gに対し5〜45もしくは50gでも、トラ
バ−ス摺動回数3500回後の接触角が95°程度のものもあ
るが、自動車用等車両用またはこれに属するものとして
好ましくは撥水剤の希釈倍率(希釈溶媒量)が出発原料
量1gに対し5〜40g、より好ましくは5〜35g、最適
には5〜30gである。
【0037】また、出発原料としてFAS 、希釈溶媒とし
てi-PA、酸触媒として0.1N-HNO3 を用い、撥水膜用塗布
液がFAS :i-PA:0.1N-HNO3 による水分量=1:25:0.
03〜1.0 (g=表示)、脱水剤がモレキュラ−シ−ブ4
A(脱水時間:24h)、塗布環境が室温で55%RHの湿度
の条件下で塗布液の調製と被膜をし、摺動回数3500回で
の接触角(°)を求め耐トラバ−ス性能を評価し、撥水
膜用塗布液の調合における、酸触媒による水分量(g)
を変え耐トラバ−ス性能への影響を求めた結果、酸触媒
による水分量(g)が出発原料量1gに対し0.1 gで
も、トラバ−ス摺動回数3500回後の接触角が80°以上で
106 °程度のものもあって、出発原料量1gに対し0.09
g程度であり、好ましくは撥水剤の希釈倍率(希釈溶媒
量)が出発原料量1gに対し0.1 g以上、より好ましく
は0.13g以上、最適には0.2 g以上1.0 g以下である。
なお、上限を1.0 g以下としたのは、1.0 g以上でもよ
いが増加しても次第に経済的でなくなるからである。
【0038】また、出発原料の加水分解反応の終結につ
いては、出発原料としてFAS 、希釈溶媒としてi-PA、酸
触媒として0.01N と13N のHNO3を用い、撥水膜用塗布液
がFAS :i-PA:酸触媒=1:25:1.0 (g=表示)で、
加水分解反応時間(min)と加水分解の進行程度の関係
は、酸触媒として0.01N と13N のHNO3により、初期の加
水分解反応速度には比較的大きな差異があるが、約60分
程度以上の加水分解反応時間では差異がなくなり、約90
分程度で加水分解反応がほぼ完了し、約120 分程度で完
全に加水分解反応が終了していることが確認でき、加水
分解反応(攪拌)の終結を得るには約90分程度、好まし
くは約120 分程度の時間が必要である。
【0039】さらに、撥水膜用塗布液中の含有水分量の
調整については、出発原料としてFAS 、希釈溶媒として
i-PA、酸触媒として0.1N-HNO3 を用い、撥水膜用塗布液
がFAS :i-PA:0.1N-HNO3 による水分量=1:25:0.3
(g=表示)、脱水剤としてモレキュラ−シ−ブ4Aを
5g、脱水条件が室温で約16時間浸漬後NO.7濾紙で濾過
する条件下で、脱水時間(h )と水分量(ppm )の経時
変化を求めた結果、耐トラバ−ス試験(トラバ−ス摺動
回数3500回)後の接触角が約95°以上となるものは、脱
水時間1〜2h以上で水分量が約4000ppm 、好ましくは
水分量が約3000ppm 、より好ましくは水分量が約2000pp
m である。また、脱水剤としては、例えばモレキュラ−
シ−ブ(4Aと3A)、塩化カルシウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸ナトリウム等、あるいは共沸混合物として水
分除去などである。
【0040】なお、撥水膜用塗布液中の含有水分量は、
カ−ルフィッシャ−電量滴定法を用いることによって測
定し求めた。さらに、調製済撥水膜用塗布液をガラス基
板の表面上に調温調湿するなかで塗布することとしたの
は、出発原料としてFAS 、希釈溶媒としてi-PA、酸触媒
として0.1N-HNO3 を用い、撥水膜用塗布液がFAS :i-P
A:0.1N-HNO3 による水分量=1:25:0.3 (g=表
示)、脱水剤がモレキュラ−シ−ブ4A(脱水時間:16
h、浸漬量:5 g)の条件下で塗布液の調製、塗布環境
が室温で15%RH〜>90%RHの湿度の条件下で塗布液の被
膜をし、摺動回数3500回での接触角(°)を求め耐トラ
バ−ス性能を評価し、撥水膜用塗布液の被膜時におけ
る、雰囲気湿度(%RH)と耐トラバ−ス性能への影響を
調べた結果、雰囲気湿度が約80%RH程度でも、トラバ−
ス摺動回数3,500 回後の接触角が80°以上で101 °程度
のものもあって、室温で雰囲気湿度が70〜80%RHでも場
合によってはよく約75%RH程度以下であり、好ましくは
雰囲気湿度が約60%RH程度以下、より好ましくは約60%
RH以下15%RH以上程度、最適には約55%RH以下15%RH以
上程度である。
【0041】またさらに、ガラス基板への膜付け法とし
ては、手塗り、ノズルフロ−コ−ト法、ディッピング
法、スプレー法、リバ−スコ−ト法、フレキソ法、印刷
法、フローコート法あるいはスピンコート法、ならびに
それらの併用等既知の塗布手段、さらに本出願人が出願
提案した各種塗布法等が適宜採用し得るものである。
【0042】また、80℃以上350 ℃以下で1分間乃至60
分間の乾燥とキュアリングを行い成膜することとしたの
は、キュアリング温度約80℃、約140 ℃、約250 ℃につ
いて、S-UV照射時間(h)と接触角(°)の関係を評価
した結果、いずれもS-UV照射時間が約600 時間(h )に
おいても接触角が約70°程度以上、70〜80°程度であ
り、耐光性が良好なものである。したがって乾燥とキュ
アリングとしては80℃以上350 ℃以下で1分間乃至60分
間である。好ましくは約 100℃以上300 ℃以下程度であ
る。
【0043】前述したとおり、本発明によれば、ガラス
基板表面を研摩と酸の処理で改質して整え、予め撥水膜
用塗布液の加水分解反応をより完全に終結せしめ、その
後脱水剤等を用いて含有水分量を調整し、縮重合度を高
めるとともに安定するよう制御した撥水膜用塗布液でコ
−ティング溶液とし、制御した被膜環境下で該改質面に
成膜することにより、その性能が優れるコ−ティング溶
液を簡便に得ることができるとともに、得られた撥水性
膜が格段に優れた耐摩耗性である耐トラバ−ス性能およ
び耐光性能を有する。この撥水性膜は、より長期的に優
れた撥水性能、例えば接触角が約70°〜80°程度以上、
好ましくは約80°〜90°程度以上、より好ましくは約90
°〜100 °程度以上を維持することができ、高硬度かつ
高密着性であって耐久性を併せ持ち、制御性よく極めて
安定して発現する。しかも高安全で厄介な工程もなく、
簡便に効率よく成膜することができ、かつ量産下で長期
においてもそのバラツキ幅をよりコントロ−ルよく低減
することができ、より確実でかつ安定した品質のものと
することができる等、建築用はもちろん、ことに自動車
用等の窓材、さらには船舶や航空機の窓材、電子機器な
どの種々の分野の各種ガラス物品において有用である。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0045】実施例1 撥水膜層を形成するための撥水剤溶液組成の原料とし
て、フルオロアルキルアルコキシシラン〔FAS :CF3(CF
2)7CH2CH2Si(OCH3)3、東芝シリコ−ン製;TSL8233 〕
と、イソプロピルアルコ−ル〔iPA ;キシダ化学製〕
と、0.1N- 硝酸〔キシダ化学製〕を用い、その配合割合
をFAS :iPA :0.1N-HNO3 =1:25:0.3 (単位:g)と
し、室温で約2時間攪拌し加水分解反応させた。
【0046】次いで、該加水分解反応をさせた溶液にモ
レキュラ−シ−ブ4A〔キシダ化学製〕を約5g 添加浸
漬して約16時間放置し縮重合反応させつつ脱水し完了し
た後、濾紙(NO.7)を用いて濾過しモレキュラ−シ−ブ
4Aを分離除去して塗布溶液とした。
【0047】予め、ミレ−ク(A+B)〔三井金属工業
製〕:水=1:100 (wt%)でなる懸濁液を用い、ブラ
シハンドポリッシャ−にてガラス表面を研摩処理した
後、充分水洗をし、約35℃の0.1N(約pH1)の塩酸水溶
液に約1分間ガラスを浸漬し酸処理した後、再度水洗を
した大きさ約200mm ×300mm 、厚さ約3.5mm のフロ−ト
ガラス基板のトップ面側表面に、前記塗布溶液を室温で
湿度約55%RH程度の環境において手塗りで塗布した。
【0048】続いて、塗布後風冷乾燥してから、約140
℃程度で約5分間程度キュアリングすることで成膜を行
い、フルオロアルキル基含有被膜付きガラスを得た。な
お、得られた膜厚は約5nm乃至25nm程度であった。
【0049】得られたフルオロアルキル基含有被膜付き
ガラスのフルオロアルキル基含有被膜の評価を下記のよ
うに行った。 〔耐トラバ−ス性試験〕 試験機 :トラバ−ス式摺動試験機(図2) 試料サイズ :約200mm ×300mm 摩擦布への荷重 :キャンバス布に0.1kg /cm2(JIS L 3102-1961-1206) ストロ−ク :100mm の往復摺動(摺動回数は往復の回数) 摺動速度 :30往復/分 評価 :各条件での摺動回数、例えば約3500回等に対する接触角θ (°)の挙動。 〔撥水性試験〕 測定機器 :協和界面科学製CA-A型 測定環境 :大気中(約25℃) 水 :純水(2 μl )の水滴 測定値 :接触角θ(°)〔各試験前の初期接触角θ0 °と各試験後 の接触角θ°を求めた。〕 (なお、転落角は45μl の水滴を採用。) 〔耐光性試験〕 測定機器 :スーパーUV(S-UV)耐光促進試験機〔イワキエレクトリッ ク製、EYE SUPER UV TESTER 、SVU-W11 型〕。
【0050】 条件 :約76mW/cm2 、ランプとサンプル間距離約24mm、温度約35 ℃、湿度約50%RHで、SUV 照射時間約 300時間、約600 時 間の耐久性試験を行った。
【0051】 測定値 :各SUV 照射時間に対する接触角θ(°)の挙動。 〔耐薬品性試験〕 対象物 :エンジン油、ギア油、25%硫酸、ウオッシャ液、50%CaCl 2 水溶液(pH=7)、石灰水(pH=11 )、海水、不凍液(LL C )。
【0052】 条件 :上記対象物を撥水性ガラスの撥水膜表面に滴下し、室温、 65%RHの環境内、ならびに80℃の温度内で約24時間放置し た後洗浄乾燥する。
【0053】 測定値 :該撥水膜表面の接触角θ°を測定した。 その結果、初期接触角θ0 が約111 °程度(初期転落角
は約30°程度)のものが、耐トラバ−ス性試験では約35
00回摺動後の接触角θは約104 °〜105 °程度以上にな
り、また耐光性試験においても、S-UV照射時間(hr)が
例えば約300 時間後の接触角θ300 は初期接触角θ0
111 °程度に対し約95°程度、約600 時間後の接触角θ
600 は約80°程度となる等、格段の耐トラバ−ス性(耐
摩耗性)と耐光性を示し、長期的に撥水性能を維持し耐
久性が高いものであった。
【0054】さらに、耐薬品性試験においても、初期接
触角θ0 約111 °程度に対し試験後の接触角θが約108
°〜104 °程度であり、充分接触角θを約100 °以上に
維持できるものであった。
【0055】したがって、自動車用各種窓ガラスに対し
ても極めて優れた耐摩耗性と耐光性を有する有用な撥水
性ガラスとなる。実施例2 予め、ミレ−ク(A+B)〔三井金属工業製〕:水=
1:1000(wt%)でなる懸濁液を用い、ブラシハンドポ
リッシャ−にてガラス表面を研摩処理した後、充分水洗
をし、実施例1と同様に酸処理して水洗をした大きさ約
200mm ×300mm 、厚さ約3.5mm のフロ−トガラス基板を
用いた以外は、前記した実施例1と同様にして成膜し
た。
【0056】得られたフルオロアルキル基含有被膜付き
ガラスのフルオロアルキル基含有被膜の評価を前記した
実施例1と同様に行った。その結果、例えば初期接触角
θ0 が約110 °程度(初期転落角は約30°程度)のもの
が、耐トラバ−ス性試験では約3500回摺動後の接触角θ
は約98°〜103 °程度以上になり、また耐光性試験にお
いても、S-UV照射時間(hr)が例えば約300 時間後の接
触角θ300 は初期接触角θ0 約110 °程度に対し約89°
程度、約600 時間後の接触角θ600 は約70°程度となる
等、優れた耐トラバ−ス性(耐摩耗性)と充分な耐光性
を示し、実施例1まででもないものの長期的に撥水性能
を維持し耐久性が高いものであった。
【0057】さらに、耐薬品性試験においても、実施例
1と同様に接触角θを約100 °程度以上に維持できるも
のであった。したがって、自動車用各種窓ガラスに対し
ても優れた耐摩耗性と耐光性を有する有用な撥水性ガラ
スとなる。
【0058】実施例3 予め、実施例1と同様に研摩処理した後、充分水洗を
し、約35℃の0.001N(約pH3.5 )の塩酸水溶液に約1分
間ガラスを浸漬し酸処理した後、再度水洗をした大きさ
約200mm ×300mm 、厚さ約3.5mm のフロ−トガラス基板
を用いた以外は、実施例1と同様にして成膜した。
【0059】得られたフルオロアルキル基含有被膜付き
ガラスのフルオロアルキル基含有被膜の評価を前記した
実施例1と同様に行った。その結果、例えば初期接触角
θ0 が約109 °程度(初期転落角は約31°程度)のもの
が、耐トラバ−ス性試験では約3500回摺動後の接触角θ
は約100 °〜102°程度以上になり、また耐光性試験に
おいても、S-UV照射時間(hr)が例えば約300 時間後の
接触角θ300 は初期接触角θ0 約109 °程度に対し約92
°程度、約600 時間後の接触角θ600 は約75°程度とな
る等、優れた耐トラバ−ス性(耐摩耗性)と充分な耐光
性を示し、実施例1には及ばないものの長期的に撥水性
能を維持し耐久性が高いものであった。
【0060】さらに、耐薬品性試験においても、実施例
1と同様に接触角θを約100 °程度以上に維持できるも
のであった。したがって、自動車用各種窓ガラスに対し
ても優れた耐摩耗性と耐光性を有する有用な撥水性ガラ
スとなる。
【0061】比較例1 予め、実施例1と同様に研摩処理した後、充分水洗を
し、約35℃の0.1N(約pH3.5 )の塩酸水溶液に約5秒間
ガラスを浸漬し酸処理した後、再度水洗をした大きさ約
200mm ×300mm 、厚さ約3.5mm のフロ−トガラス基板を
用いた以外は、実施例1と同様にして成膜した。
【0062】得られた被膜付きガラスの被膜の評価を前
記した実施例1と同様に行った。その結果、例えば初期
接触角θ0 が約108 °程度(初期転落角は約35°程度)
のものが、耐トラバ−ス性試験では約3500回摺動後の接
触角θは約100 °〜104°程度になり、また耐光性試験
においても、S-UV照射時間(hr)が例えば約300時間後
の接触角θ300 は初期接触角θ0 約108 °程度に対し約
82°程度、約600時間後の接触角θ600 は約64°程度と
なる等、優れた耐トラバ−ス性(耐摩耗性)を有するも
のの、耐光性が必ずしも充分であるとは言い難く、めざ
す所期の長期的な撥水性能を維持し耐久性が高いもので
あるとは言えないものであった。
【0063】したがって、自動車用各種窓ガラスに対し
て安心して長期的に使用できる有用な撥水性ガラスとは
言い難いものである。比較例2 前記した研摩処理ならびに酸処理をしない大きさ約200m
m ×300mm 、厚さ約3.5mm のフロ−トガラス基板を用い
た以外は、実施例1と同様にして成膜した。
【0064】得られた薄膜付きガラスの薄膜の評価を前
記した実施例1と同様に行った。その結果、例えば初期
接触角θ0 が約106 °程度(初期転落角は約35°程度)
のものが、耐トラバ−ス性試験では約3500回摺動後の接
触角θは約83°〜95°程度になり、また耐光性試験にお
いても、S-UV照射時間(hr)が例えば約300 時間後の接
触角θ300 は初期接触角θ0 約106 °程度に対し約70°
程度、約600 時間後の接触角θ600 は約42°程度となる
等、耐トラバ−ス性(耐摩耗性)および耐光性とも充分
ではなく、めざす所期の長期的な撥水性能を維持し耐久
性が高いものであるとは到底言えないものであった。
【0065】したがって、自動車用各種窓ガラスに対し
て安心して長期的に使用できる有用な撥水性ガラスでは
ないものである。前記した実施例および比較例における
S-UV照射試験による耐光性の状況を、S-UV照射時間/h
に対する接触角/°でもって図1にまとめて示す。
【0066】
【発明の効果】以上前述したように、本発明によれば、
極めて優れた耐トラバ−ス性(耐摩耗性)と耐光性を示
し、量産下で長期においても安定かつ確実に優れた撥水
性能を維持し耐久性が高いガラスが、簡便に効率よく得
られ、制御性よく品質の均質化を向上し得て管理でき、
光学特性を損なうことがないので、建築用はもとより自
動車用窓材に格段に安定した品質で供給でき、船舶や航
空機の窓材、ミラ−等産業用ガラス、各種ガラス物品
等、種々の分野に広く採用できる利用価値の高い、有用
な撥水性ガラスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撥水性ガラスの実施例とその比較例に
ついて、S-UV照射試験による耐光性を、S-UV照射時間/
h に対する接触角/°の変化で示す説明図である。
【図2】本発明の撥水性ガラスにおける撥水膜層の長期
的な撥水性能について評価する一つとして、耐トラバ−
ス性試験(耐摩耗性)を実施したトラバ−ス式摺動試験
機を示す図である。
【符号の説明】 トラバ−ス式摺動試験機 2 台 3 モ−タ 4 減速機 5 クランクディスク 6 摩擦布 7 荷重 8 ガラス基板 9 撥水膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜口 滋生 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板の表面上に撥水液を塗布成膜
    し撥水膜層を形成した撥水性ガラスにおいて、表面を研
    摩処理した後酸処理することにより表面改質したガラス
    基板と、該表面改質したガラス面上に、撥水膜用塗布液
    を塗布成膜した撥水膜層とから成ることを特徴とする撥
    水性ガラス。
  2. 【請求項2】 前記撥水膜用塗布液が、フルオロアルキ
    ル基含有シラン化合物を加水分解・縮重合し調製してな
    ることを特徴とする請求項1記載の撥水性ガラス。
  3. 【請求項3】 前記撥水膜層が、前記表面改質ガラス面
    にシロキサン結合によりフルオロアルキル基を固定化し
    成膜した撥水膜層であることを特徴とする請求項1乃至
    2記載の撥水性ガラス。
  4. 【請求項4】 ガラス基板の表面上に撥水液を塗布成膜
    し撥水膜層を形成する撥水性ガラスの製法において、該
    ガラスの表面を研摩し、酸処理することにより表面改質
    する工程と、次にフルオロアルキル基含有シラン化合物
    を加水分解・縮重合し調製してなる撥水膜用塗布液を塗
    布しする塗布工程と、次にシロキサン結合によりフルオ
    ロアルキル基をガラス表面に固定化し撥水膜層を形成す
    る硬化工程とからなることを特徴とする撥水性ガラスの
    製法。
  5. 【請求項5】 前記研摩処理における研摩液が、無機金
    属酸化物を主成分とする研摩剤を、水に対し 0.1wt%以
    上10wt%以下含有させた懸濁液であることを特徴とする
    請求項4記載の撥水性ガラスの製法。
  6. 【請求項6】 前記酸処理液である水溶液における処理
    温度が5℃以上70℃以下で、処理時間が10秒以上600 秒
    以下であることを特徴とする請求項4乃至5記載の撥水
    性ガラスの製法。
  7. 【請求項7】 該撥水膜用塗布液を調製する際、フルオ
    ロアルキル基含有シラン化合物の加水分解反応を終結し
    た後、撥水膜用塗布液中の含有水分量を調整し、縮重合
    度を制御した撥水膜用塗布液を調製し、該調製済撥水膜
    用塗布液をガラス基板の表面改質した面上に調温調湿す
    るなかで塗布し、80℃以上350 ℃以下で1分間乃至60分
    間の乾燥とキュアリングを行い、撥水膜層を形成したこ
    とを特徴とする請求項4乃至6記載の撥水性ガラスの製
    法。
  8. 【請求項8】 前記フルオロアルキル基含有シラン化合
    物が、フルオロアルキルアルコキシシラン系化合物であ
    ることを特徴とする請求項4乃至7記載の撥水性ガラス
    の製法。
  9. 【請求項9】 前記撥水膜用塗布液が、g表示で、フル
    オロアルキルアルコキシシラン系化合物量:希釈溶媒
    量:酸触媒による水分量=1:5〜40:0.09〜1.0 で成
    ることを特徴とする請求項4乃至8記載の撥水性ガラス
    の製法。
  10. 【請求項10】 前記撥水膜用塗布液中の含有水分量の調
    整が、撥水膜用塗布液中の余剰な含有水分を脱水によっ
    て除去する調整であることを特徴とする請求項4乃至9
    記載の撥水性ガラスの製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006245544A (ja) * 2005-01-28 2006-09-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd パターン付基板及びその形成方法、並びに半導体装置及びその作製方法
US7915058B2 (en) 2005-01-28 2011-03-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Substrate having pattern and method for manufacturing the same, and semiconductor device and method for manufacturing the same

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