JPH10193320A - 無機質硬化体の製造方法 - Google Patents

無機質硬化体の製造方法

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JPH10193320A
JPH10193320A JP461697A JP461697A JPH10193320A JP H10193320 A JPH10193320 A JP H10193320A JP 461697 A JP461697 A JP 461697A JP 461697 A JP461697 A JP 461697A JP H10193320 A JPH10193320 A JP H10193320A
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JP
Japan
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mold
inorganic
weight
cured product
alkali metal
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JP461697A
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English (en)
Inventor
Akisato Oohira
晃聡 大平
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大した生産設備を要することなく、脱型工程を
簡素化し、生産効率よく無機質硬化体を製造する方法を
提供する。 【解決手段】型枠1内に、SiO2 ─Al2 3 系粉体
とアルカリ金属珪酸塩水溶液とを主成分とするスラリー
を注入し、そのスラリーを硬化させた後脱型する無機質
硬化体の製造方法である。上記型枠1の脱型工程におい
て、型枠1を分解することなく、空気圧により、無機質
硬化体4を脱型せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅やビルディン
グ等の内外壁や間仕切り、瓦、床などの建築材料として
好適に使用される、強度、耐久性、外観等に優れた無機
質硬化体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、SiO2 ─Al2 3 系粉体とア
ルカリ金属珪酸塩水溶液とを主成分とする無機成形材料
としては、例えば、特公平3─9060号公報に記載さ
れているように、電気集塵機灰や仮焼ボーキサイトとア
ルカリ金属珪酸塩水溶液を混合したもの等が知られてい
る。
【0003】この無機成形材料を製品形状に成形する型
枠としては、例えば、図6に示すように、製品成形用の
空間を形成した分解不可能な型a、図7に示すように、
底壁部b1 と外枠部b2 間が分解可能とされた型b、図
8に示すように、外枠部c1が外側に展開することがで
きるようにされた型c等がある。
【0004】これらの型を用いて無機質成形体を製造す
る場合、最後の脱型工程において、図7又は図8に示す
ように型を分解して脱型するか、図9に示すように、型
枠を固定しておいて、吸盤等を備えた機械的動力を用い
て無機質硬化体をつかんで持ち挙げるようにして脱型す
るか、図10に示すように、型枠の開口部を裏返しにし
て、強い振動を与えて無機質硬化体を落下させるように
して脱型する方法等が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、型枠の
脱型工程において、型枠の分解を行う場合には、型枠の
分解、組立に時間がかかり、又、機械的動力を用いて型
枠の脱型を行うと、製品が大きくなるにしたがって大動
力が必要となり、開口部からの落下法も製品の大型化に
伴って振動を付与するのに大動力が必要となる等、それ
ぞれ、生産設備、生産効率上の問題点があり、脱型工程
の簡素化が省力化の課題となっている。
【0006】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、大した生産設備を要することなく、脱型工程を簡素
化し、生産効率よく無機質硬化体を製造する方法を提供
することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
本発明(以下、この発明のみを指す場合には本発明1と
いう)は、型枠内に、SiO2 ─Al2 3 系粉体とア
ルカリ金属珪酸塩水溶液とを主成分とするスラリーを注
入し、そのスラリーを硬化させた後脱型する無機質硬化
体の製造方法であって、上記型枠の脱型工程において、
型枠を分解することなく、空気圧により、無機質硬化体
を脱型せしめる無機質硬化体の製造方法である。
【0008】本願の請求項2に記載の本発明(以下、こ
の発明のみを指す場合には本発明2という)は、上記型
枠が、底面部に離型のための通気孔を有するものである
本発明1に記載の無機質硬化体の製造方法である。
【0009】本発明においてSiO2 −Al2 3 系粉
体としては、SiO2 /Al2 3が1/9〜9/1の
重量比のものが好適に用いられ、全体としては、SiO
2 とAl2 3 が合わせて50重量%以上含まれている
ものが望ましい。50重量%未満の含有量であるとアル
カリ金属珪酸塩水溶液との反応が低下し、得られる無機
質硬化体の強度が低下する。
【0010】このようなSiO2 −Al2 3 系粉体と
しては、(1)10μm以下の粒径を80重量%以上含
有するフライアッシュ、(2)400〜1,000℃で
焼成された粒径が10μm以下の粒径のものを80重量
%以上含有するフライアッシュ、(3)フライアッシ
ュ、粘土を溶融し、気体中に噴霧することにより得られ
る無機質粉体、(4)粘土に0.1〜30kwh/kg
の機械的エネルギーを作用させて得られる無機質粉体、
(5)(4)の粉体を更に100〜750℃で加熱する
ことによって得られる無機質粉体、(6)メタカオリン
に0.1〜30kwh/kgの機械的エネルギーを作用
させて得られる無機質粉体、(7)コランダム、或いは
ムライト製造時の電気集塵機の灰、(8)粉砕仮焼ボー
キサイト、(9)メタカオリンから選ばれる1種以上の
粉体が使用できる。
【0011】ここで、フライアッシュとは、JIS A
6201に規定される微粉燃焼ボイラーから集塵機器
で採取する微小な灰の粒子の、SiO2 40%以上、湿
分1%以下、比重1.95以上、比表面積2,700c
2 /g以上、44μm標準ふるいを75%以上通過す
るものである。
【0012】上記フライアッシュから、(1)の粒径が
10μm以下の粒径のものを80重量%以上含有するフ
ライアッシュを得る方法としては、従来公知の任意の方
法が採用され、例えば、湿式沈降分級、風力分級、比重
による分離等通常行われている分級機、もしくはジェッ
トミル、ロールミル、ボールミル等の微粉砕機、及び分
級機と粉砕機の連続システムを使用することにより得ら
れる。
【0013】粒径10μm以下のフライアッシュの量が
80重量%を下回るとアルカリ金属珪酸塩水溶液との反
応が低下し、得られる硬化体の強度が低下したり、硬化
不良を生じるおそれがある。
【0014】本発明において用いられるSiO2 −Al
2 3 系粉体の内、(2)のフライアッシュとしては、
(1)のフライアッシュを400〜1,000℃で焼成
したもの、或いは400〜1,000℃で焼成したフラ
イアッシュを(1)と同様の方法で10μm以下の粒径
を80重量パーセント以上含有するフライアッシュとし
たものが使用される。
【0015】フライアッシュは一般に黒色であるが、着
色を必要とする場合には焼成により脱色する。400℃
以上で脱色可能であるが、1,000℃を超える温度で
焼成するとアルカリ金属珪酸塩水溶液との反応が低下す
るので、上記温度範囲で焼成するのが望ましい。
【0016】本発明において用いられるSiO2 −Al
2 3 系粉体の内、(3)においては、フライアッシ
ュ、粘土を溶融し、気体中に噴霧することによりSiO
2 −Al2 3 系粉体を得ているが、気体中に溶融・噴
霧する方法として、セラミックコーティングに適用され
る溶射技術が応用される。
【0017】この溶射技術は、好ましくは上記フライア
ッシュ、及び粘土が2,000〜16,000℃の温度
で溶融され、30〜80m/sの速度で噴霧されるもの
であり、具体的には、プラズマ溶射法、高エネルギーガ
ス溶射法、アーク溶射法などが採用可能である。上記溶
射技術により得られる反応性無機質粉体は、一般にその
比表面積が0.1〜60m2 /gにコントロールされ
る。
【0018】本発明において用いられるSiO2 −Al
2 3 系粉体の内、(3)、(4)の粘土は、化学組成
としてSiO2 が5〜85重量%、Al2 3 が90〜
10重量%、を含有する粘土が使用され、例えば、カオ
リナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト等
のカオリン鉱物、白雲母、イライト、フェンジャイト、
海緑石、セラドナイト、パラゴナイト、ブランマライト
等の雲母粘土鉱物、モンモリロナイト、バイデライト、
ノントロライト、サボナイト、ソーコナイト等のスメク
タイト、緑泥岩、バイロフィライト、タルク、ばん土頁
岩を使用することができる。
【0019】本発明において用いられるSiO2 −Al
2 3 系粉体の内、(4)〜(6)の粘土、及びメタカ
オリンに0.1〜30kwh/kgの機械的エネルギー
を作用させて反応性無機質粉体を得ているが、本発明に
おいて、機械的エネルギーとは、圧縮力、剪断力、衝撃
力を指し、これらは単独で作用させてもよいし、2種以
上を複合させてもよい。これらを具体的に作用させる機
器としては、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミ
ル、媒体攪拌型ミル、ローラミル、乳鉢、ジェット粉砕
装置等が使用される。
【0020】(4)〜(6)の粘土、及びメタカオリン
の粒径は特に限定されないが、機械的エネルギーを有効
に作用させるには、平均粒径が0.01〜500μmが
好ましく、更に好ましくは0.1〜100μmである。
【0021】(4)及び(5)の粘土に作用させる機械
的エネルギーが0.1kwh/kg未満であると、アル
カリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低下し、30kwh
/kgを超えると、上記粉砕装置への負担が大きくな
り、装置の磨耗、損傷が増大し、粘土への不純物等の混
入の問題が発生するので、0.1〜30kwh/kgに
限定され、好ましくは1.0〜26kwh/kgであ
る。(6)のメタカオリンに作用させる機械的エネルギ
ーを0.1〜30kwh/kgに限定しているのも同様
の理由である。
【0022】本発明において機械的エネルギーを作用さ
せる際には、必要に応じて粉砕助剤が添加されてもよい
が、この粉砕助剤とは、機械的エネルギーを作用させる
際に粘土、或いはメタカオリンの粉体の装置内部への付
着、或いは著しい凝集を防ぐもので、例えば、メチルア
ルコール、エチルアルコール等のアルコール類、トリエ
タノールアミン等のアルコールアミン類、ステアリン酸
ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類、
アセトン蒸気等が挙げられる。これらは単独で使用して
もよいし、2種以上が併用されてもよい。
【0023】本発明に使用されるSiO2 −Al2 3
系粉体の内、(5)の無機質粉体は、粘土に上記機械的
エネルギーを作用させた後、更に100〜750℃に加
熱して得られるが、これは加熱により機械的強度の向上
が認められるからである。加熱温度が100℃未満であ
ると、強度の向上が認められなくなり、750℃を超え
ると無機質粉体の結晶化が生じ、アルカリ金属珪酸塩水
溶液との反応性が低下するので、100〜750℃に限
定され、好ましくは200〜600℃に限定される。
又、加熱時間が短くなると、得られる硬化体の機械的強
度の向上が少なく、加熱時間が長くなると、エネルギー
コストが増大するので1分から5時間が望ましい。
【0024】本発明に使用されるSiO2 −Al2 3
系粉体の内、(7)及び(8)の無機質粉体は、特公平
3−9060号公報や特公平4−45471号公報に記
載されているような粉体である。本発明に使用されるS
iO2 −Al2 3 系粉体の内、(9)の無機質粉体
は、市販のメタカオリンが使用できる。
【0025】本発明に用いられるアルカリ金属珪酸塩水
溶液としては、SiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属)
が0.05〜8の比率であるアルカリ金属珪酸塩水溶液
が望ましく、更に好ましくは0.5〜2.5である。ア
ルカリ金属の種類は、ナトリウム、カリウム、リチウム
等が挙げられ、これらの単独及び混合のアルカリ金属珪
酸塩が使用できる。上記においてモル比が0.05より
小さいと、硬化中の結合材成分となるSiO2 分に対す
るアルカリ金属の含有量が多くなり硬化体の耐水性が低
下する。
【0026】モル比が8よりも大きくなると、ゲル化時
間が早くなり作業性が低下するとともに、保存安定性も
低下する。濃度はアルカリ金属珪酸塩が10〜60重量
%が適当である。濃度が10重量%より低いと硬化体の
耐水性が低下し、60重量%より高いとアルカリ金属珪
酸塩水溶液の粘度が高くなり、混合・成形時の作業性が
低下する。
【0027】アルカリ金属珪酸塩水溶液を得るには、ア
ルカリ金属珪酸塩をそのまま加圧、加熱下で水に溶解し
てもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液に珪砂、珪石
粉等のSiO2 成分をnが所定の量となるように加圧、
加熱下に溶解してもよい。
【0028】アルカリ金属珪酸塩の配合量は、SiO2
−Al2 3 系粉体100重量部に対して1〜300重
量部が好ましく、より好ましくは10〜250重量部で
ある。1重量部未満であると硬化が十分になされず、3
00重量部を超えると得られる無機質硬化体の耐水性が
低下し易い。
【0029】水は、全量をアルカリ金属珪酸塩の水溶液
として添加されてもよいし、アルカリ金属珪酸塩の水溶
液と独立した水の両方の形態で添加されてもよい。水の
配合量は、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部に
対して10〜1,000重量部が好ましく、より好まし
くは10〜750重量部であり、更に好ましくは50〜
500重量部である。
【0030】その他の原料としては、必要に応じて無機
質充填剤、補強繊維、軽量骨材、顔料、発泡剤、発泡助
剤、起泡剤等を使用することができる。
【0031】無機質充填剤としては、アルカリ金属珪酸
塩水溶液に対する活性が低いものが使用でき、例えば、
岩石粉体、火山灰(シラス、坑火石等)、珪灰石、炭酸
カルシウム、珪石粉、けいそう土、雲母、マイカ、シリ
カフューム等が挙げられるが、アルカリ金属珪酸塩水溶
液に対する活性が低ければ、これらに限定されるもので
はない。
【0032】無機質充填剤がアルカリ金属珪酸塩水溶液
に対する活性が低いことが望まれる理由は、活性度が高
いとアルカリ金属珪酸塩水溶液のゲル化が急速に進み、
混合.成形が困難となるためである。配合量としては、
SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部に対して90
0重量部以下が望ましい。900重量部を超えると硬化
体の機械的強度の低下が生じる。
【0033】補強繊維としては、通常のセメント製品に
使用されるものが使用でき、ポリプロピレン、ビニロ
ン、レーヨン、耐アルカリガラス、炭素、アクリル、ア
ラミド、アクリルニトリル等の繊維を単体、又は混合し
て使用できる。繊維形状としては、繊維径が1〜500
μm、繊維長が1〜15mmが望ましい。
【0034】繊維径が1μm未満だと混合時にファイバ
ーボールを形成し、強度低下を生じやすくなり、500
μmを越えたり、繊維長が1mm未満だと硬化体の引張
強度等の補強硬化が期待できない。又繊維長が15mm
を超えると分散性が低下し、均一な強度を有する硬化体
が得られなくなる。補強繊維の配合量としては、SiO
2 −Al2 3 系粉体100重量部に対して10重量部
以下が望ましい。配合量が10重量部を超えると繊維の
分散性が低下する。
【0035】軽量骨材としては、パーライト、ガラスバ
ルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、シ
ラス発泡体等の無機質発泡体や、フェノール樹脂、ウレ
タン樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機質発
泡体が使用できる。軽量骨材の配合量としては、SiO
2 −Al2 3 系粉体100重量部に対して150重量
部以下が望ましい。配合量が150重量部を超えると硬
化体の強度低下や、表面の平滑性の低下、更には成形作
業性の低下が生じる。
【0036】顔料としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化
コバルト等の金属酸化物系顔料やカーボンブラックが望
ましい。顔料の配合量としては、SiO2 −Al2 3
系粉体100重量部に対して50重量部以下が望まし
い。5重量部を越えても、隠蔽力が向上せず不経済であ
る。
【0037】
【作用】本発明1の無機質硬化体の製造方法は、上記型
枠の脱型工程において、型枠を分解することなく、空気
圧により、無機質硬化体を脱型せしめることにより、大
した生産設備を要することなく、脱型工程を簡素化する
ことができるので、建築材料として好適に使用される強
度、耐久性、外観等に優れた無機質硬化体を生産性よく
製造することができる。
【0038】本発明2の無機質硬化体の製造方法は、本
発明1において、上記型枠が、底面部に離型のための通
気孔を有するものであることにより、通気孔より圧縮空
気を噴出させて無機質硬化体の広い面積を有する面に当
てることができるので、無機質硬化体を容易に脱型する
ことができる。
【0039】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の無機質硬化体の製造方法
に用いられる型枠の一例を示す説明図である。図1にお
いて、型枠1は、底壁部11と、底壁部11の周囲に立
先された外枠部12とからなる。
【0040】外枠部12は、底壁部11の側面に接しな
がら、上下方向に移動させることができる構造とされて
いる。外枠部12を最も上方に移動させたとき、底壁部
11の上面と外枠部12の内周面との間に、無機質硬化
体を成形する空間13が形成される。
【0041】底壁部11は、空間13の底面部に開口す
る直径1mm以下の多数の通気孔111を有しており、
図示しないコンプレーサーから通気路112を経て供給
される圧縮空気が通気孔111から噴出できるようにさ
れている。
【0042】次に、図1に示す型枠を用いた本発明の無
機質硬化体の製造方法の一例を図2を参照して説明す
る。まず、準備工程として、図2(a)に示すように、
型枠1の空間13内の底壁部11の上に、通気性を有す
る樹脂被膜3を敷く。この樹脂被膜3は、底壁部の通気
孔111内にスラリーの流入を防止する機能を果たす。
樹脂被膜3の上にゴム加飾型2を載置する。ゴム加飾型
2は、底壁部11の通気孔111に対応する部分に、直
径1mm以下の多数の通気孔21を有している。
【0043】次に、成形硬化工程として、図2(b)に
示すように、型枠1の空間13内に、SiO2 ─Al2
3 系粉体とアルカリ金属珪酸塩と水を主成分とするス
ラリーを注入する。この状態にてスラリーを加熱硬化さ
せる。
【0044】最後に、脱型工程として、図2(c)に示
すように、外枠部112を下方にわずかに移動させて無
機質成形体の側面との密着状態を解消させてから、型枠
1の底壁部11の多数の通気孔111より圧縮空気を噴
出させ、樹脂被膜3及びゴム加飾型2の多数の通気孔2
1を経て、その空気圧により、無機質硬化体4を脱型さ
せて、無機質硬化体の製造を終了する。
【0045】更に、図1に示す型枠を用いた本発明の無
機質硬化体の製造方法の別の例を図3を参照して説明す
る。まず、準備工程として、図3(a)に示すように、
型枠1の空間13内の底壁部11の上に、通気性を有す
る樹脂被膜3を敷き、その上にゴム加飾型4を載置す
る。ゴム加飾型4は、その表面が無機質成形体の表面に
賦形する凹凸面とされており、底壁部11の通気孔11
1に対応する部分に、直径1mm以下の多数の通気孔4
1を有している。
【0046】次に、成形硬化工程として、図3(b)に
示すように、型枠1の空間13内に、SiO2 ─Al2
3 系粉体とアルカリ金属珪酸塩と水を主成分とするス
ラリーを注入する。この状態にてスラリーを加熱硬化さ
せる。
【0047】最後に、脱型工程として、図3(c)に示
すように、外枠部112を下方にわずかに移動させて無
機質成形体の側面との密着状態を解消させてから、型枠
1の底壁部11の多数の通気孔111より圧縮空気を噴
出させ、樹脂被膜3及びゴム加飾型4の多数の通気孔4
1を経て、その空気圧により、無機質硬化体5を脱型さ
せて、無機質硬化体の製造を終了する。
【0048】図4は、本発明の無機質硬化体の製造方法
に用いられる型枠の別の例を示す説明図である。図4に
おいて、型枠6は、底壁部61と、底壁部61の周囲に
立先された外枠部62とからなる。
【0049】外枠部62は、底壁部61の側面に接しな
がら、上下方向に移動させることができる構造とされて
いる。外枠部62を最も上方に移動させ、底壁部61の
上面と外枠部62の内周面との間に、無機質硬化体を成
形する空間63が形成される。底壁部61は、上面に開
口する幅1mm以下の十文字状の多数の通気孔611を
有しており、通気孔611から圧縮空気が噴出できるよ
うにされている。
【0050】図4に示す型枠を用いた本発明の無機質硬
化体の製造方法の更に別の例を図5を参照して説明す
る。まず、準備工程として、図5(a)に示すように、
型枠6の空間63内の底壁部61の上に、通気性を有す
る樹脂被膜3を敷き、その上にゴム加飾型7を載置す
る。ゴム加飾型4は、その表面が、得られる無機質成形
体の表面に賦形する凹凸面とされており、底壁部61の
通気孔611に対応する部分に、幅1mm以下の十文字
状の多数の通気孔71を有している。
【0051】次に、成形硬化工程として、図5(b)に
示すように、型枠6の空間63内に、SiO2 ─Al2
3 系粉体とアルカリ金属珪酸塩と水を主成分とするス
ラリーを注入する。この状態にてスラリーを加熱硬化さ
せる。
【0052】最後に、脱型工程として、図5(c)に示
すように、外枠部612を下方にわずかに移動させて無
機質成形体の側面との密着状態を解消させてから、型枠
6の底壁部61の多数の通気孔611より圧縮空気を噴
出させ、樹脂被膜3及びゴム加飾型7の多数の通気孔7
1を経て、その空気圧により、無機質硬化体8を脱型さ
せて、無機質硬化体の製造を終了する。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 (1)SiO2 ─Al2 3 系粉体の準備 メタカオリン(エンゲルハード社製、商品名「SATI
NTONE SP 33」、平均粒径3.3μm、BE
T比表面積5.8m2 /g)100重量部と、トリエタ
ノールアミン25重量%とエタノール75重量%の混合
溶液0.5重量部とを、ウルトラファインミル(三菱重
工社製、ジルコニアボール10mm使用、ボール充填率
85体積%)に供給し、10kwh/kgの機械エネル
ギーを作用させ、SiO2 ─Al2 3 系粉体を得た。
尚、作用させた機械的エネルギーはウルトラファインミ
ルに供給した電力を処理粉体単位重量で除したものであ
る。
【0054】(2)混合粉体の準備 SiO2 ─Al2 3 系粉体100重量部と、マイカ
(レプコ社製、商品名「M−100」)20重量部と、
タルク(日本タルク社製、商品名「タルクS」)30重
量部と、ワラストナイト(土屋カオリン社製、商品名
「ケモリットA−60」)57.5重量部と、ビニロン
(クラレ社製、商品名「RM182─3」)0.5重量
部とを、アイリッヒミキサーで5分間乾式混合し、混合
粉体を得た。
【0055】(3)アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製 1K珪酸カリウム水溶液(日本化学工業社製)と水酸化
カリウム(和光純薬社製)と水を用いて、SiO2 /K
2 O=1.5、濃度42重量%の組成のアルカリ金属珪
酸塩水溶液を調製した。
【0056】(4)スラリーの調製 混合粉体100重量部とアルカリ金属珪酸塩水溶液75
重量部とを、オムニミキサー(千代田技研社製)で3分
間混合して、SiO2 ─Al2 3 系粉体とアルカリ金
属珪酸塩と水を主成分とするスラリーを得た。
【0057】実施例1 図1に示す型枠を用いて、図3を参照して説明した準備
工程、成形硬化工程、脱型工程を経て無機質硬化体の製
造を行った。型枠1として、外寸縦640mm×横64
0mm×高さ50mm、空間13の内寸が縦600mm
×横600mm高さ30mmであって、底壁部11に直
径1mmの通気孔111が20mmピッチで設けられて
いるものを用いた。
【0058】型枠1の空間13内の底壁部11の上に、
通気性を有する樹脂被膜(積水化学社製、商品名「セル
ポア」)を敷き、その上に外寸縦600mm×横600
mm×高さ10〜20mmで表面が凹凸面(最大高低差
10mm)とされたポリウレタン製のゴム成形型2を載
置した。
【0059】型枠1の空間13内に、SiO2 ─Al2
3 系粉体とアルカリ金属珪酸塩と水を主成分とするス
ラリーを注入した後、スラリーを加熱硬化させた。
【0060】外枠部112を下方にわずかに移動させて
無機質成形体の側面との密着状態を解消させてから、型
枠1の底壁部11の多数の通気孔111より空気圧力2
kg/cm2 の圧縮空気を噴出させ、樹脂被膜3及びゴ
ム加飾型4の多数の通気孔41を経て無機質硬化体5に
吹き付けて脱型した。その結果、無機質硬化体5の型枠
1からの脱型性は良好であった。
【0061】実施例2 図4に示す型枠を用いて、図5を参照して説明した準備
工程、成形硬化工程、脱型工程を経て無機質硬化体の製
造を行ったこと、型枠6の通気孔611が幅1mmの十
字状のスリットが20mmビッチで設けられたものであ
ること以外は実施例1と同様にして、無機質硬化体の製
造を行った。その結果、無機質硬化体8の型枠6からの
脱型性は良好であった。
【0062】比較例 型枠として、図6に示すような、ポリウレタン製で底板
部に通気孔が設けられておらず、外側を厚さ5mmのス
テンレス板にて補強した分解不可能なものを用いたこと
以外は実施例と同様にして、無機質硬化体の製造を行っ
た。その結果、無機質硬化体の型枠からの脱型性は悪か
った。
【0063】
【効果】本発明の無機質硬化体の製造方法は、上記のよ
うな構成とされているので、SiO2 ─Al2 3 系粉
体とアルカリ金属珪酸塩水溶液とを主成分とするスラリ
ーを用いて、生産設備を要することなく、脱型工程を簡
素化することができるので、建築材料として好適に使用
される強度、耐久性、外観等に優れた無機質硬化体を生
産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質硬化体の製造方法に用いる型枠
の一例の説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面
図、(c)は平面図である。
【図2】図1に示す型枠を用いた本発明の無機質硬化体
の製造方法の一例の、工程の説明図であり、(a)は準
備工程を示す断面図、(b)は成形硬化工程を示す断面
図、(c)は脱型工程を示す断面図である。
【図3】図1に示す型枠を用いた本発明の無機質硬化体
の製造方法の別の例の、工程の説明図であり、(a)は
準備工程を示す断面図、(b)は成形硬化工程を示す断
面図、(c)は脱型工程を示す断面図である。
【図4】本発明の無機質硬化体の製造方法に用いる型枠
の別の例の説明図であり、(a)は断面図、(b)は平
面図である。
【図5】図1に示す型枠を用いた本発明の無機質硬化体
の製造方法の更に別の例の、工程の説明図であり、
(a)は準備工程を示す断面図、(b)は成形硬化工程
を示す断面図、(c)は脱型工程を示す断面図である。
【図6】従来の無機質硬化体の製造に用いられる型枠の
一例の説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図
である。
【図7】従来の無機質硬化体の製造に用いられる型枠の
別の例の使用状態を説明する斜視図である。
【図8】従来の無機質硬化体の製造に用いられる型枠の
更に別の例の使用状態を説明する斜視図である。
【図9】従来の型枠を用いた無機質硬化体の製造の一例
を説明する斜視図である。
【図10】従来の型枠を用いた無機質硬化体の製造の別
の例を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1,6 型枠 5 無機質硬化体 11,61 底壁部 12,62 外枠部 111,611 通気孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内に、SiO2 ─Al2 3 系粉体
    とアルカリ金属珪酸塩水溶液とを主成分とするスラリー
    を注入し、そのスラリーを硬化させた後脱型する無機質
    硬化体の製造方法であって、上記型枠の脱型工程におい
    て、型枠を分解することなく、空気圧により、無機質硬
    化体を脱型せしめることを特徴とする無機質硬化体の成
    形方法。
  2. 【請求項2】 上記型枠が、底面部に離型のための通気
    孔を有するものであることを特徴とする請求項1に記載
    の無機質硬化体の製造方法。
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