JPH10193443A - 樹脂製薄膜成形装置 - Google Patents

樹脂製薄膜成形装置

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JPH10193443A
JPH10193443A JP9007010A JP701097A JPH10193443A JP H10193443 A JPH10193443 A JP H10193443A JP 9007010 A JP9007010 A JP 9007010A JP 701097 A JP701097 A JP 701097A JP H10193443 A JPH10193443 A JP H10193443A
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air
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air nozzle
width adjusting
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Junichi Yamamoto
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形条件が変わる度に人手を介在させること
なく、エアノズルの位置およびエアナイフのエア吹き出
し幅を自動的に且つ確実に調整しながら、膜厚の均一な
薄膜を成形できるようにする。 【解決手段】 一対のエア吹き出し幅調整部材16をエ
アナイフ74の長手方向へそれぞれ駆動する一対のエア
吹き出し幅調整部材用駆動機構37,38,39と、一
対のエアノズル76を薄膜1の幅方向へそれぞれ駆動す
る一対のエアノズル用駆動機構42,43,44と、薄
膜1の両端部の位置をそれぞれ検出する一対の薄膜端部
位置検出機構17,18,19と、それぞれ検出された
薄膜1の両端部の位置に応じた位置に一対のエア吹き出
し幅調整部材16および一対のエアノズル76を配置す
るように一対のエア吹き出し幅調整部材用駆動機構39
および一対のエアノズル用駆動機構44をそれぞれ制御
する制御部とをそなえて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム状または
シート状の樹脂製薄膜を成形するためのもので、例えば
二軸延伸フィルム製造装置のキャスティング機等に用い
て好適の樹脂製薄膜成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の樹脂製薄膜成形装置の全体
構成を模式的に示す側面図であり、この図5に示すよう
に、樹脂製薄膜成形装置は、Tダイ2,冷却ロール3,
エアナイフ4,エアノズル5,押出機7,スリッタ8,
スクラップワインダ10,巻取りロール11および新原
料タンク14を有して構成されている。
【0003】ここで、新原料タンク14は、合成樹脂材
料を収納するものであり、押出機7は、新原料タンク1
4から供給された合成樹脂材料を溶融してTダイ2へ押
し出すものであり、Tダイ2は、押出機7からの溶融樹
脂をフィルム状またはシート状の薄膜1として吐出する
ものである。また、冷却ロール3は、このTダイ2から
吐出された薄膜1を外周面上に引き取って冷却固化して
送り出すもので、この冷却ロール3から送り出された薄
膜1は、冷却ロール3の後段にそなえられた複数個のロ
ールを経て所定厚の製品に成形(成膜)され、巻取りロ
ール11に巻き取られるようになっている。
【0004】エアナイフ(エアチャンバ)4は、薄膜1
が冷却ロール3上に引き取られる際に、薄膜1を冷却ロ
ール3上に密着させるべく薄膜1の全幅に亘ってエアを
吹き付けるものであり、エアノズル5は、薄膜1の両端
端部の横振れを防止するためのもので、薄膜1の両側端
部にエアをスポット的に吹き付けるようになっており、
冷却ロール3に接する近辺(ネックイン部)で、エアナ
イフ4の上流両端にそなえられている。
【0005】スリッタ8は、冷却ロール3において冷却
固化された薄膜1の両端(トリム耳15)をカッティン
グするものである。一般に、Tダイ2から吐出された溶
融樹脂(薄膜1)においては、冷却ロール3に接する間
に図6に示すように生じるネックイン(幅方向の収縮現
象)によって、幅方向の薄膜1の両端が所定の厚さより
2〜3倍厚くなる。このため、薄膜1を巻取りロール1
1に巻き取る際に、薄膜1の厚み不均一による張力変動
によって皺が生じるほか、巻取ロールの両端が極端に膨
らむなど、後工程に適した巻取ロールを得ることができ
なくなる。そこで、スリッタ8によって、例えば図6に
示すように、巻取前にフィルム両端(トリム耳)15を
カッティングするようになっているのである。
【0006】巻取りロール11は、スリッタ8において
両端をカッティングされ、成形された薄膜1を巻き取る
ものであり、スクラップワインダ10は、スリッタ8に
よってカッティングされた樹脂(トリム耳15)を巻き
取るものである。なお、スリッタ8によってカッティン
グされたトリム耳15は、スクラップワインダ10に巻
き取らずに、そのまま粉砕して新原料タンク14に混入
し、押出機7へ再び投入するようにすることもできる。
【0007】上述の構成により、新原料タンク14から
押出機7へ合成樹脂材料が供給されると、その合成樹脂
材料は、押出機7によって溶融され、Tダイ2からフィ
ルム状またはシート状の薄膜1として吐出されたのち、
吐出された薄膜全幅にエアナイフ4によってエアが吹き
付けられ、冷却ロール3の外周面上に引き取られ冷却固
化されて成膜される。このとき、エアノズル5から薄膜
1の両側端部にエアがスポット的に吹き付けられて、薄
膜1の両側端部の横振れの発生が防止されている。
【0008】このようにして、エアナイフ4を用いて薄
膜1全幅にエアを吹き付けるとともに、エアノズル5を
用いて横振れを防止することによって、溶融樹脂からな
る薄膜1を冷却ロール3に安定的に密着させ、膜厚の均
一な薄膜1を形成することができるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Tダイ2か
ら吐出された直後の薄膜1は、溶融膜であるため、剛性
がなく横振れし易い。そのため、エアノズル5からスポ
ット的に吹き付けられるエアの位置が不適当であると、
薄膜1の両端部の耳立ちによる冷却不良や横振れによる
薄膜幅の安定を欠くほか、トリム耳のスリット不良を生
じて、装置の連続運転が不能になってしまうという課題
がある。
【0010】また、このような成膜運転においては、成
形速度の増減,薄膜1の厚さの変更,溶融樹脂の吐出量
の変更等を行なうとネックイン量が変わるので、薄膜幅
を安定化し薄膜両端部の横振れを防止するために、従
来、作業者が薄膜1の両端部を監視しながら手動でエア
ノズル5の位置調整を行なっている。つまり、エアノズ
ル5の位置およびエアナイフ4におけるエア吹き出し幅
(ディッケルの位置)の調整を人手により行なっている
ため、これらの位置は成形条件が変わる度に調整する必
要があった。
【0011】そこで、成形速度の高速化に伴い、手動調
整の困難さが増大してきたため、自動化のための種々の
工夫が提案されている。例えば実開平3−59822号
公報にて開示された技術においては、エアノズル位置の
自動調整を可能とすることで、薄膜両端部の横振れを防
止するエアノズル制御装置が提案されている。具体的
に、エアナイフの上流部の樹脂膜の側端部にエアセンサ
式のフィルム端位置検出器と、前記冷却ロールの軸方向
に移動可能なエアノズルとを設け、前記フィルム端位置
検出器の信号によりエアノズルを適正な位置に移動し、
フィルム両端の横振れを自動的に防止することができる
ようになっている。
【0012】しかしながら、上述の技術においては、エ
アノズル位置の自動調整は行なわれているが、エアナイ
フにおけるエア吹き出し幅の自動調整は行なわれていな
い。冷却ローラに巻き掛けられた直後のシートにエアナ
イフでエアが吹きつけられて、冷却固化されフィルムと
して成膜される際には、フィルム幅の増減や両端部の振
れに対応して、エアナイフの吹き出し口幅も調整する必
要があり、この調整についての自動化も要望されるよう
になってきている。また、上述の技術に用いられるエア
センサ式のフィルム端位置検出器は精度が良くないた
め、フィルム端部の冷却固化に影響してしまうという課
題もある。
【0013】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、成形条件が変わる度に人手を介在させること
なく、エアノズルの位置およびエアナイフのエア吹き出
し幅を自動的に且つ確実に調整しながら膜厚の均一な薄
膜を成形できるようにした樹脂製薄膜成形装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の樹脂製薄膜成形装置は、溶融樹脂を薄膜と
して吐出するダイと、このダイから吐出された薄膜を外
周面上に引き取って冷却して送り出す冷却ロールと、薄
膜をこの冷却ロール上に密着させるべく薄膜の全幅に亘
ってエアを吹き付けるエアナイフと、薄膜の両端部の横
振れを防止すべく薄膜の両端部にそれぞれエアを吹き付
ける一対のエアノズルとをそなえてなるものにおいて、
エアナイフのエア吹き出し幅を調整すべくエアナイフの
長手方向へ移動可能にエアナイフの両端部をそれぞれ覆
う一対のエア吹き出し幅調整部材と、この一対のエア吹
き出し幅調整部材をエアナイフの長手方向へそれぞれ駆
動する一対のエア吹き出し幅調整部材用駆動機構と、一
対のエアノズルを薄膜の幅方向へそれぞれ駆動する一対
のエアノズル用駆動機構と、薄膜の両端部の位置をそれ
ぞれ検出する一対の薄膜端部位置検出機構と、この一対
の薄膜端部位置検出機構によりそれぞれ検出された薄膜
の両端部の位置に応じた位置に一対のエア吹き出し幅調
整部材および一対のエアノズルを配置するように一対の
エア吹き出し幅調整部材用駆動機構および一対のエアノ
ズル用駆動機構をそれぞれ制御する制御部とをそなえた
ことを特徴としている(請求項1)。
【0015】このとき、上述の一対の薄膜端部位置検出
機構を、ぞれぞれ、薄膜の端部を撮影するカメラと、こ
のカメラにより撮影された薄膜の端部の画像を解析して
薄膜の端部の位置を検出する画像解析部から構成しても
よい(請求項2)。また、上述の制御部は、各種薄膜成
形条件での一対のエア吹き出し幅調整部材および一対の
エアノズルの適正な位置を予め定量的に記憶する記憶部
を有し、薄膜の成形開始時には薄膜の成形条件に応じた
一対のエア吹き出し幅調整部材および一対のエアノズル
の適正な位置をこの記憶部から読み出し、その適正な位
置に一対のエア吹き出し幅調整部材および一対のエアノ
ズルを配置するように一対のエア吹き出し幅調整部材用
駆動機構および一対のエアノズル用駆動機構をそれぞれ
制御してもよい(請求項3)。
【0016】上述の構成により、本発明の樹脂製薄膜成
形装置では、制御部により、一対のエア吹き出し幅調整
部材用駆動機構および一対のエアノズル用駆動機構が制
御され、一対のエア吹き出し幅調整部材および一対のエ
アノズルが、それぞれ、一対の薄膜端部位置検出機構に
より検出された薄膜の両端部の位置に応じた位置へ自動
的に配置されるので、成形条件が変わる度に人手を介在
させることなく、エアノズルの位置およびエアナイフの
エア吹き出し幅を適正な状態に調整しながら、薄膜成形
運転を行なうことができる(請求項1)。
【0017】また、上述の薄膜端部位置検出機構では、
カメラにより撮影された薄膜の端部の画像を画像解析部
により解析して薄膜の端部の位置を検出することで、薄
膜の端部の位置ずれを正確に検出することができる(請
求項2)。さらに、制御部により、薄膜の成形開始時に
は薄膜の成形条件に応じた一対のエア吹き出し幅調整部
材および一対のエアノズルの適正な位置を記憶部から読
み出し、その適正な位置に一対のエア吹き出し幅調整部
材および一対のエアノズルを配置するように一対のエア
吹き出し幅調整部材用駆動機構および一対のエアノズル
用駆動機構をそれぞれ制御することで、一対のエア吹き
出し幅調整部材および一対のエアノズルの位置制御(初
期成形条件に応じた調整)を効率良く行なうことができ
る(請求項3)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面(図1〜図4)を参照
して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図4は本発
明の一実施形態としての樹脂製薄膜成形装置を示すもの
で、図1はその要部構成を示す斜視図、図2はその一部
を破断して模式的に示す側面図、図3はその制御装置の
構成を示す機能ブロック図、図4はその映像表示部にお
ける表示例(カメラが撮影した映像の一例を含む)を示
す図である。
【0019】なお、本実施形態の樹脂製薄膜成形装置も
図5に示した樹脂製薄膜成形装置とほぼ同様に構成され
ているので、同様または類似の部分には同じ符号を付し
てその説明を省略し、異なっている部分について説明す
る。さて、本実施形態にかかる樹脂製薄膜成形装置は、
Tダイ2から下向きに押出される薄膜(溶融樹脂シー
ト)1の端縁(端部または耳部)を検出し、薄膜1の冷
却用エアナイフ4のエア吹き出し幅と薄膜1の端縁の横
振れを抑えるエアノズル5の位置とを自動的に調整する
もので、図1および図2に示すように、Tダイ2,冷却
ロール3,ディッケル16,カメラ17,光源18,黒
色板19,エアノズル支持部材21,送りねじ37,4
2,ジャッキ(スクリュージャッキ)38,43,ディ
ッケル移動用モータ39,エンコーダ41a,41b,
エアノズル移動用モータ44,エアナイフ74,エアノ
ズル76を有して構成されている。なお、図1や図2に
示す薄膜1は、軟弱なシート状溶融樹脂から冷却固化し
てフィルムとなる過程のシート状フィルムであり、以
下、フィルム1と呼ぶ場合もある。
【0020】ここで、エアナイフ74は、フィルム1を
冷却ロール3上に押しつけて密着させると同時にフィル
ム1を冷却すべく、フィルム1の全幅に亘ってエアを吹
き付けるもので、エア配管35によりブロワ(図示略)
で圧縮されたエアが送り込まれるようになっている。エ
アノズル(耳ノズル)76は、フィルム1の両端部の横
振れを防止すべくフィルム1の両端部(耳部)にそれぞ
れエアを吹き付けるもので、配管23により圧縮空気源
(エア源;図示略)からのエアが送り込まれるようにな
っており、エアノズル76から吹き出すエアの強さは、
エア圧力調整弁(CV)22(図2参照)により調整さ
れる。
【0021】ディッケル(エア吹き出し幅調整部材)1
6は、エアナイフ74のエア吹き出し幅を調整すべくエ
アナイフ74の長手方向へ移動可能にエアナイフ74の
両端部をそれぞれ覆うもので、その下部にはリニア軸受
27がそなえられている。ディケル16は、このリニア
軸受27を介して、台板31上に固設されたガイドレー
ル28にガイドされてエアナイフ74の長手方向へ移動
可能になっている。なお、この台板31は、外部固定部
材である支え梁32上に固設されている。
【0022】ジャッキ38は、ディッケル16をエアナ
イフ74の長手方向に移動させるもので、同様に台板3
1上に固設されている。また、このジャッキ38には、
エアナイフ74の側面部に取り付けられた送りねじ37
と螺合しディッケル移動用モータ39によって回転駆動
されるナット(図示略)が内蔵されている。従って、デ
ィッケル移動用モータ39によりジャッキ38内のナッ
トを介して送りねじ37を所定方向へ回転駆動すること
で、ディッケル16がエアナイフ74の長手方向に移動
し、エアナイフ74におけるエア吹き出し幅が調整され
るようになっている。
【0023】また、ディッケル移動用モータ39には、
エンコーダ41aがそなえられており、このエンコーダ
41aによりカウントされるディッケル移動用モータ3
9の回転数に基づいてディッケル16の移動距離を算出
することができるようになっている。なお、このディッ
ケル16の移動距離についての換算制御は、後述する制
御装置50によって行なわれるため、図3にて詳述する
ことにする。
【0024】上述した送りねじ37,ジャッキ38およ
びディッケル移動用モータ39により、ディッケル16
をエアナイフ74の長手方向へ駆動するエア吹き出し幅
調整部材用駆動機構が構成されている。なお、図1や図
2に示すディッケル16およびその周辺部(エア吹き出
し幅調整部材用駆動機構)は、何れもエアナイフ74の
両側に対称に一対設けられている。
【0025】また、エアノズル支持部材21は、エアノ
ズル76を支持するもので、ディッケル16上に固設さ
れた支え台16aにそなえられたガイドレール25(図
2参照)に、リニア軸受24を介してガイドされてい
る。これにより、エアノズル76はフィルム1の幅方向
へ移動可能になっている。ジャッキ43は、エアノズル
支持部材21に支持されたエアノズル76をフィルム1
の幅方向へ移動させるもので、同様に支え台16aの上
部にそなえられている。また、このジャッキ43は、エ
アノズル支持部材21の側端部に取り付けられた送りね
じ42と螺合しエアノズル移動用モータ44によって回
転駆動されるナット(図示略)が内蔵されている。従っ
て、エアノズル移動用モータ44によりジャッキ43内
のナットを介して送りねじ42を所定方向へ回転駆動す
ることで、エアノズル76がフィルム1の幅方向に移動
しその位置が調整されるようになっている。
【0026】また、このエアノズル移動用モータ44に
は、エンコーダ41bがそなえられており、このエンコ
ーダ41bによりカウントされるエアノズル移動用モー
タ44の回転数に基づいてエアノズル76のディッケル
16に対する相対的な移動距離を算出することができる
ようになっている。なお、このエアノズル76のディッ
ケル16に対する相対的な移動距離についての換算制御
も、後述する制御装置50によって行なわれるため、図
3にて詳述することにする。
【0027】上述した送りねじ42,ジャッキ43およ
びエアノズル移動用モータ44により、エアノズル76
をフィルム1の幅方向へ駆動するエアノズル用駆動機構
が構成されている。なお、図1や図2に示すエアノズル
76およびその周辺部(エアノズル用駆動機構)も、何
れもエアナイフ74の両側に対称に一対設けられてい
る。
【0028】一方、カメラ(ビデオカメラ)17は、フ
ィルム面と直交する方向からフィルム1の端縁を撮影す
るものであり、光源18は、Tダイ2から吐出されたフ
ィルム1の端縁をフィルム面に沿った横側方向(側面)
から照射するもので、フィルム1の側方に設置されてい
る。黒色板19は、フィルム1の端縁に対しカメラ17
と反対側においてカメラ17と対面するように配置され
ている。これらのカメラ17,光源18および黒色板1
9は、何れも外部固定部材(図示略)に対して固設され
ている。
【0029】具体的には、フィルム1をその真横方向か
ら光源18により照射した状態で、黒色板19をバック
にしたフィルム端縁が、カメラ17によって撮影され、
画面に縦の光線として映し出される。また、この光線
を、画面の明暗を反転することにより黒い線(例えば図
4の符号a,b参照)として映し出すこともできる。本
実施形態では、このようにして得られたフィルム1の端
部の画像を後述するCPU52で解析することにより、
フィルム1の端部位置が検出されるようになっている。
【0030】つまり、上述したカメラ17,光源18お
よび黒色板19と、後述するCPU52の機能(画像解
析部としての機能)とを組み合わせることにより、フィ
ルム1の端縁の位置を走査して検出する薄膜端部位置検
出機構が構成されている。なお、これらのカメラ17,
光源18および黒色板19も、フィルム1の両側に対称
に一対設けられている。
【0031】次に、図3を参照しながら、ディッケル1
6およびエアノズル76をそれぞれ駆動制御する制御装
置(制御部)50について説明する。図3に示すよう
に、本実施形態の制御装置50は、中央処理ユニット
(CPU)52,成形条件メモリ(記憶部)53,出力
回路54およびメモリ保持バッテリ56を有して構成さ
れ、装置外部には、操作盤51および映像表示用ディス
プレイ(CRT:映像表示部)55を有している。
【0032】ここで、操作盤51は制御装置50を操作
するためのものであり、CPU52は、操作盤51の指
示またはカメラ17が撮影したフィルム1の端縁の位置
を判断して、ディッケル移動用モータ39とエアノズル
移動用モータ44とを制御するもので、カメラ17(実
際には、光源18および黒色板19も含む)により撮影
されたフィルム1の端縁の画像を解析してフィルム1の
位置を検出する画像解析部としての機能を有している。
【0033】つまり、CPU52は、この画像解析部と
しての機能による検出結果に基づいてエアナイフ74の
開口長さ(エア吹き出し幅)とエアノズル76の位置と
を自動的に調整するディッケル/耳ノズル位置制御(後
述する追随制御)機能を有するほか、成形条件メモリ5
3に保持されたデータに基づく運転初期条件設定機能を
有している。
【0034】なお、映像表示部55は、例えば図4に示
すように、カメラ17により撮影されたフィルム1の端
縁の映像(図4の符号a,b参照)を表示するもので、
その画面には、フィルム1端縁に対するエアノズル76
の位置およびディッケル16の位置も同時に映像または
記号(それぞれ図4の符号c,d参照)で表示される。
【0035】この図4に示す“a”は最初のフィルム端
縁、“b”は移動した位置のフィルム端縁を示してお
り、CPU52は、この“a”と“b”間の距離“e”
を演算し、その演算結果により得られた距離と同じ距離
分だけディッケル16またはエアノズル76を移動させ
るようになっている。なお、図中“c”はエアノズル7
6の位置を示し、“d”はディッケル16(エアナイフ
74のエア吹き出し開口端)の位置を示している。ま
た、カメラ17および映像表示部55は、フィルム1の
端縁の位置に限らず、フィルム1の端縁の横振れ,乱れ
等をモニタすることもできる。
【0036】成形条件メモリ53は、各種フィルム1の
成形条件等を記憶するほか、本実施形態では、各種フィ
ルム1の成形条件での一対のディッケル16および一対
のエアノズル76の適正な位置を予め定量的に記憶する
もので、具体的には、Tダイ2の種類,フィルム1の材
質,温度,成形速度,フィルム厚(膜厚)および吐出量
等の成形条件に応じたディッケル16およびエアノズル
76の位置データが記憶されている。
【0037】ところで、上述のCPU52は、図3に示
すように、運転初期条件を設定する機能とディッケル1
6およびエアノズル76の位置を制御する機能とを有し
ており、そのため、運転の初期条件設定時には、操作盤
51の指示により、成形条件メモリ53からフィルム1
の成形条件に応じたディッケル16およびエアノズル7
6の適正な位置データを読み出し、その位置データに基
づいてそれらを適正な位置に位置決め制御するようにな
っている。このとき、エコーダ41a,41bによりそ
れぞれ検出されたディッケル移動用モータ39およびエ
アノズル移動用モータ44の回転数がフィードバックさ
れている。
【0038】一方、初期条件設定後の追随制御運転時
(成形開始時)には、操作盤51の指示により、フィル
ム1の端縁の横振れ等の位置ずれが生じた場合、カメラ
17にて撮影されCPU52より検出されたフィルム1
の端部の位置データ(検出位置データ)に基づいて、デ
ィッケル移動用モータ39およびエアノズル移動用モー
タ44の動作が同時または別個に制御される。つまり、
エンコーダ41a,41bによりそれぞれ検出された回
転数と、成形条件メモリ53からのディッケル16およ
びエアノズル76の適正な位置データとの差分に基づい
て、ディッケル16およびエアノズル76の移動距離が
換算され、ディッケル16およびエアノズル76が、成
形条件に応じた適正な位置に配置されるように、同時ま
たは別個に移動制御されるようになっている。
【0039】なお、CPU52によるエアノズル76の
位置調整とディッケル16の位置調整(エアナイフ74
におけるエア吹き出し幅の調整)とは、単独で行なうこ
ともできるし、同時に行なうこともできる。また、上述
のディッケル移動用モータ39およびエアノズル移動用
モータ44が直流モータまたは誘導モータのときには、
それぞれディッケル移動用モータ39およびエアノズル
移動用モータ44の回転数をカウントするために、上述
のごとくエンコーダ41a,41bが必要とされるが、
ディッケル移動用モータ39およびエアノズル移動用モ
ータ44がステッピングモータのような同期モータであ
る場合には、モータに直接回転数値が指令されるため、
エンコーダ41a,41bを必要としない。
【0040】出力回路54は、CPU52において生成
された動作指令をディッケル移動用モータ39およびエ
アノズル移動用モータ44に出力するもので、D/A変
換器,電流増幅回路等をそなえて構成されている。つま
り、この出力回路54は、初期成形条件の設定時には、
CPU52からの成形条件に応じたディッケル16およ
びエアノズル76の適正な位置データに基づく動作指令
をディッケル移動用モータ39およびエアノズル移動用
モータ44へ出力する一方、追随制御運転時には、フィ
ルム1の端縁の位置ずれが生じた場合、そのときのディ
ッケル16およびエアノズル76の位置に基づく動作指
令をディッケル移動用モータ39およびエアノズル移動
用モータ44へ出力するものである。
【0041】メモリ保持バッテリ56は、成形条件メモ
リ53およびCPU52内部の記憶保持用のバッテリを
保持するもので、バックアップバッテリとして機能して
いる。そして、初期成形条件の設定時,追随制御運転時
に関わらず、成形条件メモリ53およびCPU52に電
力を供給するようになっている。このような構成によ
り、図3により上述した制御装置50は、フィルム1の
成形開始時にはフィルム1の成形条件に応じた一対のデ
ィッケル16および一対のエアノズル76の適正な位置
を成形条件メモリ53から読み出し、その適正な位置に
一対のディッケル16および一対のエアノズル76を配
置するように一対のエア吹き出し幅調整部材用駆動機構
および一対のエアノズル用駆動機構をそれぞれ制御する
ようになっているのである。
【0042】ついで、上述のごとく構成された本実施形
態の樹脂製薄膜成形装置の動作について説明する。従来
技術においても前述した通り、Tダイ2から押し出され
たシート状の溶融樹脂が冷却ロール3に巻き付いてフィ
ルム1となり後工程に送られている状態においては、成
形速度の増減,膜厚の変更,吐出量の変更等によってフ
ィルム1のネックイン量が変化する。この変化に対応す
べく、本実施形態の樹脂製薄膜成形装置は、以下のよう
に動作する。
【0043】(1)初期成形条件の設定操作 まず、操作盤51の選択指令(初期成形条件設定指示)
により、成形条件メモリ53から成形条件に応じたディ
ッケル16およびエアノズル76の位置データがCPU
52に読み込まれ、その後、出力回路54を介してディ
ッケル移動用モータ39およびエアノズル移動用モータ
44に、ディッケル16およびエアノズル76の適正な
位置データに応じた動作指令が与えられ、エンコーダ4
1a,41bによりそれぞれ検出されるディッケル移動
用モータ39およびエアノズル移動用モータ44の回転
数を、CPU52にフィードバックしながら、ディッケ
ル16およびエアノズル76が成形条件に応じた適正な
位置に位置決め制御される。このときの制御経路が、図
3中、点線で示されている。
【0044】また、このとき、ディッケル16やエアノ
ズル76の位置は、図4に示すように、カメラ17によ
り撮影されたフィルム1の端縁とともに、映像表示部5
5の画面に表示され、その位置が所定の運転位置とされ
て成膜運転が開始される。 (2)追随制御運転時 ついで、上述のように、初期成形条件が設定されると、
操作盤51から制御運転指示が出力され、この指示によ
ってCPU52は追随制御運転状態となる。つまり、成
膜運転中にフィルム1の端縁に横振れ(位置ずれ)が生
じると、CPU52では、カメラ17によって撮影され
た映像から、フィルム1の端縁の画像が解析され、その
端縁の位置(図4の符号b参照)が検出され、成形条件
メモリ53からの成形条件に応じたディッケル16およ
びエアノズル76の適正な位置(図4の符号a参照)か
らの距離(図4の符号e参照)が演算される。
【0045】そして、その距離と同じだけディッケル1
6およびエアノズル76を移動させるべく、動作指令
が、CPU52から出力回路54を介してディッケル移
動用モータ39およびエアノズル移動用モータ44に与
えられる。こののち、エンコーダ41a,41bによっ
てそれぞれ検出されるディッケル移動用モータ39およ
びエアノズル移動用モータ44の回転数を、CPU52
にフィードバックしながら、CPU52により、ディッ
ケル16およびエアノズル76が、カメラ17,CPU
52等により検出されたフィルム1の端部位置に応じた
位置に位置決め制御される。このときの制御経路が、図
3中、実線で示されている。また、このときも、随時、
カメラ17により撮影されたフィルム1の端縁が、ディ
ッケル16やエアノズル76の位置とともに映像表示部
55の画面に表示されている。
【0046】このように、本発明の一実施形態としての
樹脂製薄膜成形装置によれば、エアノズル76の位置お
よびエアナイフ74のエア吹き出し幅を自動的に且つ確
実に調整することができるので、成形条件が変わる度に
人手(作業者)を介在させることなく、エアノズル76
およびディッケル16を適正な位置に設定することが可
能となり、自動運転によって膜厚の均一なフィルム1を
成形することができる。
【0047】また、フィルム1の端縁の位置を、カメラ
17によって撮影された画像に基づいて検出しているの
で、フィルム1の端縁の冷却固化に影響されることな
く、フィルム1の端縁の位置を正確に検出することがで
き、本装置の性能向上ひいてはフィルム1の品質向上に
大いに寄与しうる。さらに、ディッケル16およびエア
ノズル76の適正な位置を予め定量的に記憶することが
できるので、フィルム1の追随制御運転時には、ディッ
ケル16およびエアノズル76の位置の初期設定を効率
良く行なうことができ、本装置の制御処理能力を向上さ
せることができる。
【0048】なお、上述の実施形態では、ディッケル1
6やエアノズル76をすべて自動で行なっているが、作
業者の手動操作により逐一指令することも可能であり、
この場合、作業者が、映像表示部55の画面にて表示さ
れたフィルム1の端縁と、同画面に表示されたディッケ
ル16またはエアノズル76の表示位置とを見ながら、
初めにディッケル16の位置を操作して、そのディッケ
ル16の位置を決めた後に、エアノズル76を操作して
位置を決める。即ち、この場合、手動による微調整も容
易に行なうことができるので、いかなる制御処理におい
ても柔軟に対応することができ、本装置の制御処理能力
を大幅に向上させることができる。
【0049】また、上述の実施形態では、本発明を図2
に示すようなフィルム成形装置に適用した場合について
説明しているが、本発明は、これに限定されるものでな
く、フィルム状,シート状の薄膜を成形する各種キャス
ティング機に上述と同様に適用され、上述した実施形態
と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の樹脂製薄
膜成形装置によれば、エアノズルの位置およびエアナイ
フのエア吹き出し幅を自動的に且つ確実に調整すること
ができるので、成形条件が変わる度に人手(作業者)を
介在させることなく、エアノズルの位置やエアナイフの
エア吹き出し幅を適正な状態に設定することが可能とな
り、自動運転によって、膜厚の均一な薄膜を成形するこ
とができる(請求項1)。
【0051】また、薄膜の端部の位置をカメラによって
撮影された画像に基づいて薄膜の端部の位置を検出して
いるので、薄膜の端縁の冷却固化に影響されることな
く、薄膜の端部を精度良く検出することができ、本装置
の性能向上ひいては薄膜製品の品質向上に大いに寄与し
うる(請求項2)。さらに、エア吹き出し幅調整部材お
よびエアノズルの適正な位置を予め定量的に記憶するこ
とができるので、薄膜の成形開始時には、エア吹き出し
幅調整部材およびエアノズルの位置の初期設定を効率良
く行なうことができ、本装置の制御処理能力を向上させ
ることができる(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての樹脂製薄膜成形装
置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態における樹脂製薄膜成形装置を一部
破断して模式的に示す側面図である。
【図3】本実施形態における制御装置の構成を示す機能
ブロック図である。
【図4】本実施形態の映像表示部における表示例(カメ
ラが撮影した映像の一例を含む)を示す図である。
【図5】従来の樹脂製薄膜成形装置の全体構成を模式的
に示す側面図である。
【図6】従来の樹脂製薄膜成形装置における薄膜両端部
のカッティングの状態を模式的に示す要部平面図であ
る。
【符号の説明】
1 薄膜(フィルム) 2 Tダイ(ダイ) 3 冷却ロール 16 ディッケル(エア吹き出し幅調整部材) 17 カメラ(薄膜端部位置検出機構) 18 光源(薄膜端部位置検出機構) 19 黒色板(薄膜端部位置検出機構) 37 送りねじ(エア吹き出し幅調整部材用駆動機構) 38 ジャッキ(エア吹き出し幅調整部材用駆動機構) 39 ディッケル移動用モータ(エア吹き出し幅調整部
材用駆動機構) 42 送りねじ(エアノズル用駆動機構) 43 ジャッキ(エアノズル用駆動機構) 44 エアノズル移動用モータ(エアノズル用駆動機
構) 50 制御装置(制御部) 52 中央処理ユニット(CPU,画像解析部,薄膜端
部位置検出機構) 53 成形条件メモリ(記憶部) 74 エアナイフ 76 エアノズル(耳ノズル)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂を薄膜として吐出するダイと、
    該ダイから吐出された該薄膜を外周面上に引き取って冷
    却して送り出す冷却ロールと、該薄膜を該冷却ロール上
    に密着させるべく該薄膜の全幅に亘ってエアを吹き付け
    るエアナイフと、該薄膜の両端部の横振れを防止すべく
    該薄膜の両端部にそれぞれエアを吹き付ける一対のエア
    ノズルとをそなえてなる樹脂製薄膜成形装置において、 該エアナイフのエア吹き出し幅を調整すべく該エアナイ
    フの長手方向へ移動可能に該エアナイフの両端部をそれ
    ぞれ覆う一対のエア吹き出し幅調整部材と、 該一対のエア吹き出し幅調整部材を該エアナイフの長手
    方向へそれぞれ駆動する一対のエア吹き出し幅調整部材
    用駆動機構と、 該一対のエアノズルを該薄膜の幅方向へそれぞれ駆動す
    る一対のエアノズル用駆動機構と、 該薄膜の両端部の位置をそれぞれ検出する一対の薄膜端
    部位置検出機構と、 該一対の薄膜端部位置検出機構によりそれぞれ検出され
    た該薄膜の両端部の位置に応じた位置に該一対のエア吹
    き出し幅調整部材および該一対のエアノズルを配置する
    ように該一対のエア吹き出し幅調整部材用駆動機構およ
    び該一対のエアノズル用駆動機構をそれぞれ制御する制
    御部とをそなえたことを特徴とする、樹脂製薄膜成形装
    置。
  2. 【請求項2】 該一対の薄膜端部位置検出機構が、それ
    ぞれ、該薄膜の端部を撮影するカメラと、該カメラによ
    り撮影された該薄膜の端部の画像を解析して該薄膜の端
    部の位置を検出する画像解析部とを有して構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1記載の樹脂製薄膜成形装
    置。
  3. 【請求項3】 該制御部が、各種薄膜成形条件での該一
    対のエア吹き出し幅調整部材および該一対のエアノズル
    の適正な位置を予め定量的に記憶する記憶部を有し、該
    薄膜の成形開始時には該薄膜の成形条件に応じた該一対
    のエア吹き出し幅調整部材および該一対のエアノズルの
    適正な位置を該記憶部から読み出し、当該適正な位置に
    該一対のエア吹き出し幅調整部材および該一対のエアノ
    ズルを配置するように該一対のエア吹き出し幅調整部材
    用駆動機構および該一対のエアノズル用駆動機構をそれ
    ぞれ制御することを特徴とする、請求項1または請求項
    2に記載の樹脂製薄膜成形装置。
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