JPH10195584A - 初期活性の良好な水素貯蔵合金 - Google Patents
初期活性の良好な水素貯蔵合金Info
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- JPH10195584A JPH10195584A JP9003366A JP336697A JPH10195584A JP H10195584 A JPH10195584 A JP H10195584A JP 9003366 A JP9003366 A JP 9003366A JP 336697 A JP336697 A JP 336697A JP H10195584 A JPH10195584 A JP H10195584A
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- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水素吸収放出速度が速く、かつ実用に際して
すぐれた初期活性の良好な水素貯蔵合金を提供する。 【解決手段】 本発明水素貯蔵合金が、原子%で、T
i:19〜30%、Zr:0.5〜10%、Mn:30
〜44%、Cr:4〜13%、V:7〜17%、Ni:
2〜9%、 Laおよび/またはCe:0.1〜3.5
%、水素:0.2〜7%、Ti(%)+Zr(%)+M
n(%)+Cr(%)+V(%)+Ni(%)+Laお
よび/またはCe(%)+水素(%)+不可避不純物
(%)=100%なる組成を有し、かつTi−Mn系合
金の素地相に、水素反応生成物相が分散分布し、前記水
素反応生成物相の主体が、Laおよび/またはCeの水
素化物と、Laおよび/またはCe−Ni系合金で構成
された組織を有し、さらに前記水素反応生成物相の形成
時に発生した無数の亀裂が存在すると共に、前記亀裂内
面には前記水素反応生成物相が露出した構造を有する。
すぐれた初期活性の良好な水素貯蔵合金を提供する。 【解決手段】 本発明水素貯蔵合金が、原子%で、T
i:19〜30%、Zr:0.5〜10%、Mn:30
〜44%、Cr:4〜13%、V:7〜17%、Ni:
2〜9%、 Laおよび/またはCe:0.1〜3.5
%、水素:0.2〜7%、Ti(%)+Zr(%)+M
n(%)+Cr(%)+V(%)+Ni(%)+Laお
よび/またはCe(%)+水素(%)+不可避不純物
(%)=100%なる組成を有し、かつTi−Mn系合
金の素地相に、水素反応生成物相が分散分布し、前記水
素反応生成物相の主体が、Laおよび/またはCeの水
素化物と、Laおよび/またはCe−Ni系合金で構成
された組織を有し、さらに前記水素反応生成物相の形成
時に発生した無数の亀裂が存在すると共に、前記亀裂内
面には前記水素反応生成物相が露出した構造を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばヒ−トポ
ンプの吸発熱源として組み込み、或いは、水素貯蔵、輸
送用、電池の電極などとして実用に供するに際しては、
水素吸収および放出速度がきわめて速く、優れた初期活
性化を発揮する水素貯蔵合金に関するものである。
ンプの吸発熱源として組み込み、或いは、水素貯蔵、輸
送用、電池の電極などとして実用に供するに際しては、
水素吸収および放出速度がきわめて速く、優れた初期活
性化を発揮する水素貯蔵合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒ−トポンプの吸発熱源として組
み込むことを目的とした下記の組成範囲を有するTi−
Mn系水素貯蔵合金が知られている。原子%で、 Ti:27.5〜31.5%、 Zr:1〜5%、 Mn:38.5〜44.5%、 Cr:7〜13%、 V:10〜16%、 Ni:1〜5%、 不可避不純物:残、 結晶構造当量比:[Mn(%)+Cr(%)+V(%)
+Ni(%)]/[Ti(%)+Zr(%)]=2.0
5〜2.20、 を満足する組成を有する水素貯蔵合金。
み込むことを目的とした下記の組成範囲を有するTi−
Mn系水素貯蔵合金が知られている。原子%で、 Ti:27.5〜31.5%、 Zr:1〜5%、 Mn:38.5〜44.5%、 Cr:7〜13%、 V:10〜16%、 Ni:1〜5%、 不可避不純物:残、 結晶構造当量比:[Mn(%)+Cr(%)+V(%)
+Ni(%)]/[Ti(%)+Zr(%)]=2.0
5〜2.20、 を満足する組成を有する水素貯蔵合金。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、水素貯蔵合金
が、多く適用されているヒートポンプなどの高出力化お
よび高性能化、また、電池の電極などとしての実用化に
際して、さらに省エネルギ−化に対する要求は強く、こ
れに伴ない、水素貯蔵合金に対し、大きな有効水素吸蔵
量と、更により一段と速い水素吸収放出速度と共に、よ
り短時間での初期活性化が可能であることが強く望まれ
ている。しかし上記従来の技術では、これら要求を十分
に満足させることは困難であるとの問題点があった。
が、多く適用されているヒートポンプなどの高出力化お
よび高性能化、また、電池の電極などとしての実用化に
際して、さらに省エネルギ−化に対する要求は強く、こ
れに伴ない、水素貯蔵合金に対し、大きな有効水素吸蔵
量と、更により一段と速い水素吸収放出速度と共に、よ
り短時間での初期活性化が可能であることが強く望まれ
ている。しかし上記従来の技術では、これら要求を十分
に満足させることは困難であるとの問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、水素貯蔵合金の有効水素吸蔵量
と水素吸収放出速度および初期活性化の向上をはかるべ
く研究を行なった結果、 (a)まず、原子%で、 Ti:19〜30%、 Zr:0.5〜10%、 Mn:30〜44%、 Cr:4〜13%、 V:7〜17%、 Ni:2〜9%、 Laおよび/またはCe[以下、La(Ce)と言う]:0.1〜3.5%、 水素:0.2〜7、 不可避不純物:残、 からなる組成を有するTi−Mn系合金を溶製し、鋳造
した後、この合金のインゴットに、均質化熱処理を施す
と、Ti−Mn系合金の素地相の結晶粒界にそってLa
(Ce)−Ni系合金の分散相が存在した組織を有する
ようになるが、さらに前記均質化熱処理に引き続いて水
素雰囲気中、所定温度に所定時間保持後冷却の条件で水
素化処理を施すと、図1に代表組織を例示する概略組織
拡大模写図で示される通り、前記均質化熱処理で形成さ
れたLa(Ce)−Ni系合金の分散相が雰囲気の水素
と優先的に反応して、主体がLa(Ce)の水素化物
(以下、La(Ce)の水素化物という)とLa(C
e)−Ni系合金からなる水素反応生成物となると共
に、前記水素反応生成物相はTi−Mn系合金の素地相
に比して大きな熱膨脹を示すことから、前記素地相には
前記水素反応生成物相を起点として無数の亀裂が発生
し、この亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した
状態となること。
上述のような観点から、水素貯蔵合金の有効水素吸蔵量
と水素吸収放出速度および初期活性化の向上をはかるべ
く研究を行なった結果、 (a)まず、原子%で、 Ti:19〜30%、 Zr:0.5〜10%、 Mn:30〜44%、 Cr:4〜13%、 V:7〜17%、 Ni:2〜9%、 Laおよび/またはCe[以下、La(Ce)と言う]:0.1〜3.5%、 水素:0.2〜7、 不可避不純物:残、 からなる組成を有するTi−Mn系合金を溶製し、鋳造
した後、この合金のインゴットに、均質化熱処理を施す
と、Ti−Mn系合金の素地相の結晶粒界にそってLa
(Ce)−Ni系合金の分散相が存在した組織を有する
ようになるが、さらに前記均質化熱処理に引き続いて水
素雰囲気中、所定温度に所定時間保持後冷却の条件で水
素化処理を施すと、図1に代表組織を例示する概略組織
拡大模写図で示される通り、前記均質化熱処理で形成さ
れたLa(Ce)−Ni系合金の分散相が雰囲気の水素
と優先的に反応して、主体がLa(Ce)の水素化物
(以下、La(Ce)の水素化物という)とLa(C
e)−Ni系合金からなる水素反応生成物となると共
に、前記水素反応生成物相はTi−Mn系合金の素地相
に比して大きな熱膨脹を示すことから、前記素地相には
前記水素反応生成物相を起点として無数の亀裂が発生
し、この亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した
状態となること。
【0005】(b)上記(a)のTi−Mn系合金にお
いては、これを構成する水素反応生成物相のLa(C
e)−Ni系合金が、これのもつ触媒作用で雰囲気中の
水素分子(H2 )を水素原子(H)に解離すると共に、
解離した水素原子をTi−Mn系の素地相に比して一段
と速い速度で吸収し、また放出はこの逆の機構による作
用を示すが、前記水素反応生成物相は無数の亀裂内面に
多くが露出した状態になっており、この結果作用面積の
拡大がなされることから、同じく上記La(Ce)水素
化物が吸収水素原子および放出水素原子の拡散の進行を
促進する作用をもつことと相まって、水素吸収および放
出速度に比して一段と速い速度での水素吸収および放出
となり、さらに初期活性時における上記素地相の水素原
子の吸収割合も広い作用面積で行なわれるため著しく増
大することから、初期活性化の著しい促進がはかられる
ようになること。以上(a)および(b)に示される研
究結果を得たのである。
いては、これを構成する水素反応生成物相のLa(C
e)−Ni系合金が、これのもつ触媒作用で雰囲気中の
水素分子(H2 )を水素原子(H)に解離すると共に、
解離した水素原子をTi−Mn系の素地相に比して一段
と速い速度で吸収し、また放出はこの逆の機構による作
用を示すが、前記水素反応生成物相は無数の亀裂内面に
多くが露出した状態になっており、この結果作用面積の
拡大がなされることから、同じく上記La(Ce)水素
化物が吸収水素原子および放出水素原子の拡散の進行を
促進する作用をもつことと相まって、水素吸収および放
出速度に比して一段と速い速度での水素吸収および放出
となり、さらに初期活性時における上記素地相の水素原
子の吸収割合も広い作用面積で行なわれるため著しく増
大することから、初期活性化の著しい促進がはかられる
ようになること。以上(a)および(b)に示される研
究結果を得たのである。
【0006】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、原子%で、 Ti:19〜30%、 Zr:0.5〜10%、 Mn:30〜44%、 Cr:4〜13%、 V:7〜17%、 Ni:2〜9%、 La(Ce):0.1〜3.5%、 水素:0.2〜7%、 不可避不純物:残、 なる組成を有し、かつTi−Mn系合金の素地相に水素
反応生成物相が分散分布し、前記水素反応生成物相の主
体が、La(Ce)の水素化物と、La(Ce)−Ni
系合金で構成された組織を有し、さらに前記水素反応生
成物相の形成時に発生した無数の亀裂が存在すると共
に、前記亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した
構造を有する水素貯蔵合金に特徴を有するものである。
されたものであって、原子%で、 Ti:19〜30%、 Zr:0.5〜10%、 Mn:30〜44%、 Cr:4〜13%、 V:7〜17%、 Ni:2〜9%、 La(Ce):0.1〜3.5%、 水素:0.2〜7%、 不可避不純物:残、 なる組成を有し、かつTi−Mn系合金の素地相に水素
反応生成物相が分散分布し、前記水素反応生成物相の主
体が、La(Ce)の水素化物と、La(Ce)−Ni
系合金で構成された組織を有し、さらに前記水素反応生
成物相の形成時に発生した無数の亀裂が存在すると共
に、前記亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した
構造を有する水素貯蔵合金に特徴を有するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、説明する。まず、上記せる組成を有するTi−Mn
系合金を溶製し、鋳造した後、このTi−Mn系合金の
インゴットを真空または不活性ガスの非酸化性雰囲気中
950〜1050℃の範囲内の所定温度に所定時間保持
後冷却の条件で均質化熱処理を施し、更に前記均質化熱
処理に引き続いて加圧水素雰囲気中、200〜950℃
の範囲内の所定温度に所定時間保持後冷却の条件で水素
化処理を施すと、図1に代表組織を例示する概略組織拡
大模写図で示されるTi−Mn系合金の素地相に水素反
応生成物相が分散分布し、この水素反応生成物相の主体
が、La(Ce)の水素化物と、La(Ce)−Ni系
合金で構成された組織を有し、さらに上記水素反応生成
物相の形成時に発生した無数の亀裂が存在すると共に、
前記亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した構造
を有する本発明水素貯蔵合金が得られ、この合金を例え
ばヒ−トポンプの吸発熱源として組み込み、或いは、水
素貯蔵、輸送用、電池の電極などとして実用に供するに
際しては、大きい有効水素吸蔵量を有すると共に、水素
吸収および放出速度がきわめて速く、優れた初期活性化
を発揮する水素貯蔵合金になるのである。一般に、水素
貯蔵合金を、例えばヒ−トポンプの吸発熱源として適用
する場合には、水素貯蔵合金が組込まれた前記ヒ−トポ
ンプに対して、数回の水素吸収放出を繰り返すと、水素
吸蔵量が徐々に上昇し何れ一定の値となる初期活性化が
行なわれ、この初期活性化が行なわれた状態で実用に供
されるものである。活性化に必要な繰り返し数、水素圧
等は合金組成によって異なる。
て、説明する。まず、上記せる組成を有するTi−Mn
系合金を溶製し、鋳造した後、このTi−Mn系合金の
インゴットを真空または不活性ガスの非酸化性雰囲気中
950〜1050℃の範囲内の所定温度に所定時間保持
後冷却の条件で均質化熱処理を施し、更に前記均質化熱
処理に引き続いて加圧水素雰囲気中、200〜950℃
の範囲内の所定温度に所定時間保持後冷却の条件で水素
化処理を施すと、図1に代表組織を例示する概略組織拡
大模写図で示されるTi−Mn系合金の素地相に水素反
応生成物相が分散分布し、この水素反応生成物相の主体
が、La(Ce)の水素化物と、La(Ce)−Ni系
合金で構成された組織を有し、さらに上記水素反応生成
物相の形成時に発生した無数の亀裂が存在すると共に、
前記亀裂内面には前記水素反応生成物相が露出した構造
を有する本発明水素貯蔵合金が得られ、この合金を例え
ばヒ−トポンプの吸発熱源として組み込み、或いは、水
素貯蔵、輸送用、電池の電極などとして実用に供するに
際しては、大きい有効水素吸蔵量を有すると共に、水素
吸収および放出速度がきわめて速く、優れた初期活性化
を発揮する水素貯蔵合金になるのである。一般に、水素
貯蔵合金を、例えばヒ−トポンプの吸発熱源として適用
する場合には、水素貯蔵合金が組込まれた前記ヒ−トポ
ンプに対して、数回の水素吸収放出を繰り返すと、水素
吸蔵量が徐々に上昇し何れ一定の値となる初期活性化が
行なわれ、この初期活性化が行なわれた状態で実用に供
されるものである。活性化に必要な繰り返し数、水素圧
等は合金組成によって異なる。
【0008】なお、本発明の水素貯蔵合金では、JIS
規格による有効水素吸蔵量の測定は、すなわち(50℃
での吸蔵平衡圧:11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃
での放出平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)の条件により
測定された(図4参照)。
規格による有効水素吸蔵量の測定は、すなわち(50℃
での吸蔵平衡圧:11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃
での放出平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)の条件により
測定された(図4参照)。
【0009】つぎに、この発明の水素貯蔵合金におい
て、これを構成するTi−Mn系合金の組成を上記の通
りに限定した理由を説明する。 (a) TiおよびZr 有効水素吸蔵量を増大させるには、Tiの一部をZrで
置換する必要があるが、その置換割合が、合金全体(1
00%)に占める割合で(以下、同じ)、0.5%未満
またはTiの含有割合が30%を越えて多くなった場合
では、圧力組成等温線における低温側曲線および高温側
曲線のプラト−圧が高くなり過ぎて、所望の有効水素吸
蔵量の増大が計れず、一方その置換割合が10%を越え
るか、またはTiの含有割合が19%未満となった場合
は逆に圧力組成等温線における低温側曲線および高温側
曲線のプラト−圧が著しく低下し、所望の大きな有効水
素吸蔵量を確保することが出来ないことから、その含有
割合を、それぞれTi:19〜30%、Zr:0.5〜
10%に定め、望ましくは、Ti:23〜29%、Z
r:1〜5%とした。
て、これを構成するTi−Mn系合金の組成を上記の通
りに限定した理由を説明する。 (a) TiおよびZr 有効水素吸蔵量を増大させるには、Tiの一部をZrで
置換する必要があるが、その置換割合が、合金全体(1
00%)に占める割合で(以下、同じ)、0.5%未満
またはTiの含有割合が30%を越えて多くなった場合
では、圧力組成等温線における低温側曲線および高温側
曲線のプラト−圧が高くなり過ぎて、所望の有効水素吸
蔵量の増大が計れず、一方その置換割合が10%を越え
るか、またはTiの含有割合が19%未満となった場合
は逆に圧力組成等温線における低温側曲線および高温側
曲線のプラト−圧が著しく低下し、所望の大きな有効水
素吸蔵量を確保することが出来ないことから、その含有
割合を、それぞれTi:19〜30%、Zr:0.5〜
10%に定め、望ましくは、Ti:23〜29%、Z
r:1〜5%とした。
【0010】(b) Mn、Cr、V、およびNi さらに、有効水素吸蔵量の増大には、上記の通りTiの
Zrによる一部置換に加えて 、MnのCr、Vおよび
Niによる一部置換が不可欠であり、更に言い換えれ
ば、Tiの所定量のZrによる一部置換が行なわれない
場合や、置換元素であるCr、VおよびNiのうちの少
なくともいずれかの元素が含有しない場合は勿論のこ
と、Mnのそれぞれ所定量のCr、VおよびNiによる
一部置換が行われない場合には、所望の大きな有効水素
吸蔵量を確保することが出来ないものであり、その理由
は、Mn30%、Cr4%、V7%およびNi:2%未
満であったり、またMn:45%、Cr:13%、V:
22%およびNi:10%をそれぞれ越えると、圧力組
成等温線におけるプラト−の傾きやヒステリシスが大き
くなることによる、したがって、その含有割合を、それ
ぞれMn:30〜44%、Cr:4〜13%、V:7〜
17%およびNi:2〜9%と定め、望ましくはそれぞ
れMn:33〜40%、Cr:7〜11%、V:9〜1
5%およびNi:3〜7%とした。
Zrによる一部置換に加えて 、MnのCr、Vおよび
Niによる一部置換が不可欠であり、更に言い換えれ
ば、Tiの所定量のZrによる一部置換が行なわれない
場合や、置換元素であるCr、VおよびNiのうちの少
なくともいずれかの元素が含有しない場合は勿論のこ
と、Mnのそれぞれ所定量のCr、VおよびNiによる
一部置換が行われない場合には、所望の大きな有効水素
吸蔵量を確保することが出来ないものであり、その理由
は、Mn30%、Cr4%、V7%およびNi:2%未
満であったり、またMn:45%、Cr:13%、V:
22%およびNi:10%をそれぞれ越えると、圧力組
成等温線におけるプラト−の傾きやヒステリシスが大き
くなることによる、したがって、その含有割合を、それ
ぞれMn:30〜44%、Cr:4〜13%、V:7〜
17%およびNi:2〜9%と定め、望ましくはそれぞ
れMn:33〜40%、Cr:7〜11%、V:9〜1
5%およびNi:3〜7%とした。
【0011】(c)La(Ce) これらの成分は、上記の通り雰囲気中の水素を素地相よ
り一段と速い速度で解離吸収し、一方再結合させて雰囲
気中に放出する作用を有する希土類元素−Ni系合金の
形成、並びに素地相への吸収水素の拡散および素地相か
らの放出水素の拡散を促進する作用を有するLa(C
e)水素化物の形成に不可欠な成分であるが、その割合
が0.1%未満では前記La(Ce)−Ni系合金およ
びLa(Ce)水素化物の生成割合が少なすぎて所望の
速い水素吸収放出速度を確保することができず、一方そ
の割合が3.5%を越えると、水素吸蔵量の小さい前記
分散相の割合が多くなりすぎ、合金全体の水素吸蔵量が
低下するようになることから、その割合を0.1〜3.
5%と定め、、望ましくは、1〜3%とした。
り一段と速い速度で解離吸収し、一方再結合させて雰囲
気中に放出する作用を有する希土類元素−Ni系合金の
形成、並びに素地相への吸収水素の拡散および素地相か
らの放出水素の拡散を促進する作用を有するLa(C
e)水素化物の形成に不可欠な成分であるが、その割合
が0.1%未満では前記La(Ce)−Ni系合金およ
びLa(Ce)水素化物の生成割合が少なすぎて所望の
速い水素吸収放出速度を確保することができず、一方そ
の割合が3.5%を越えると、水素吸蔵量の小さい前記
分散相の割合が多くなりすぎ、合金全体の水素吸蔵量が
低下するようになることから、その割合を0.1〜3.
5%と定め、、望ましくは、1〜3%とした。
【0012】(d)水素 水素は、主に水素反応生成物相を構成するLa(Ce)
水素化物を形成して、同じく水素反応生成物を構成する
La(Ce)−Ni系合金が解離吸収した水素を速い拡
散速度で素地相中に移動させ、一方素地相からの放出水
素をいち速く前記La(Ce)−Ni系合金に拡散させ
る作用を発揮させるが、その割合が0.2%未満では前
記作用を発揮せしめるLa(Ce)水素化物の割合が少
なすぎて前記作用を十分に発揮することができず、一方
その割合が7%を越えるとLa(Ce)−Ni系合金に
比してLa(Ce)水素化物の割合が多くなりすぎ、相
対的にLa(Ce)−Ni系合金が少なくなって水素吸
収放出速度および初期活性化が低下するようになること
から、その割合を0.2〜7%、望ましくは2〜6%と
定めた。
水素化物を形成して、同じく水素反応生成物を構成する
La(Ce)−Ni系合金が解離吸収した水素を速い拡
散速度で素地相中に移動させ、一方素地相からの放出水
素をいち速く前記La(Ce)−Ni系合金に拡散させ
る作用を発揮させるが、その割合が0.2%未満では前
記作用を発揮せしめるLa(Ce)水素化物の割合が少
なすぎて前記作用を十分に発揮することができず、一方
その割合が7%を越えるとLa(Ce)−Ni系合金に
比してLa(Ce)水素化物の割合が多くなりすぎ、相
対的にLa(Ce)−Ni系合金が少なくなって水素吸
収放出速度および初期活性化が低下するようになること
から、その割合を0.2〜7%、望ましくは2〜6%と
定めた。
【0013】なお、この発明の水素貯蔵合金は、通常の
機械的粉砕により所定粒度の粉末とすることができるほ
か、加圧水素雰囲気中、10〜200℃の範囲内の所定
温度に加熱の水素吸収と、真空排気による水素放出の水
素化粉砕によっても粉末とすることができ、この結果の
粉末は、いずれも図2に代表組織を例示する概略組織拡
大模写図で示される通りの組織を持つものとなる。
機械的粉砕により所定粒度の粉末とすることができるほ
か、加圧水素雰囲気中、10〜200℃の範囲内の所定
温度に加熱の水素吸収と、真空排気による水素放出の水
素化粉砕によっても粉末とすることができ、この結果の
粉末は、いずれも図2に代表組織を例示する概略組織拡
大模写図で示される通りの組織を持つものとなる。
【0014】
【実施例】つぎに、この発明の水素貯蔵合金の実施例に
ついて、具体的に説明する。通常の高周波誘導溶解炉に
て、原料としてそれぞれ99.9%以上の純度をもった
Ni,Zr,Ti,Mn,V,La,およびCe、さら
にミッシュメタルを用い、Ar雰囲気中で溶解して、そ
れぞれ表1に示される組成をもった合金溶湯を調製し、
水冷銅鋳型に鋳造してインゴットとし、このインゴット
に、真空雰囲気中、950〜1050℃の範囲内の所定
温度に20時間保持の条件で均質化熱処理を施し、さら
に引続いて表1に示した所定の圧力の水素雰囲気中、ま
ず室温で1時間保持した後、昇温を開始して同じく表1
に示した所定温度に加熱し、この温度に1時間保持して
から、Arガスによる強制空冷を行なう条件で水素化処
理を施すことにより本発明水素貯蔵合金1〜16(以
下、本発明合金1〜16という)をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、合金溶湯の組成を表1に示される
通りとし、かつ均質化熱処理後の水素化処理を行なわな
い以外は同一の条件で従来水素貯蔵合金(以下、従来合
金という)を製造した。この結果得られた水素貯蔵合金
について、その組織を走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、本発明合金1〜16は、いずれも図1に示される通
り無数の亀裂が存在し、この亀裂の内面には、La(C
e)−Ni系合金と、La(Ce)水素化物で構成され
た水素反応生成物相が露出し、この水素反応生成物がT
i−Mn系合金の素地相中に分散分布した組織を示し、
従来合金は、図3に示される通りTi−Mn系合金の素
地相からなる組織を示した。
ついて、具体的に説明する。通常の高周波誘導溶解炉に
て、原料としてそれぞれ99.9%以上の純度をもった
Ni,Zr,Ti,Mn,V,La,およびCe、さら
にミッシュメタルを用い、Ar雰囲気中で溶解して、そ
れぞれ表1に示される組成をもった合金溶湯を調製し、
水冷銅鋳型に鋳造してインゴットとし、このインゴット
に、真空雰囲気中、950〜1050℃の範囲内の所定
温度に20時間保持の条件で均質化熱処理を施し、さら
に引続いて表1に示した所定の圧力の水素雰囲気中、ま
ず室温で1時間保持した後、昇温を開始して同じく表1
に示した所定温度に加熱し、この温度に1時間保持して
から、Arガスによる強制空冷を行なう条件で水素化処
理を施すことにより本発明水素貯蔵合金1〜16(以
下、本発明合金1〜16という)をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、合金溶湯の組成を表1に示される
通りとし、かつ均質化熱処理後の水素化処理を行なわな
い以外は同一の条件で従来水素貯蔵合金(以下、従来合
金という)を製造した。この結果得られた水素貯蔵合金
について、その組織を走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、本発明合金1〜16は、いずれも図1に示される通
り無数の亀裂が存在し、この亀裂の内面には、La(C
e)−Ni系合金と、La(Ce)水素化物で構成され
た水素反応生成物相が露出し、この水素反応生成物がT
i−Mn系合金の素地相中に分散分布した組織を示し、
従来合金は、図3に示される通りTi−Mn系合金の素
地相からなる組織を示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】つぎに、上記の本発明合金1〜16および
従来合金について、それぞれ水素吸収速度と水素放出速
度をJIS・H7202の「水素吸蔵合金の水素化速度
試験測定法」にもとづいて測定した。なお、測定に先だ
って、本発明合金1〜16および従来合金を、圧力容器
に封入し、水素雰囲気圧力:8気圧、加熱温度:200
℃、保持時間:1時間の条件での水素吸収と、真空排気
による水素放出からなる水素化粉砕を行なって200m
esh以下の粒度をもった粉末とし、この粉末を用いて
以下に示す条件で測定を行なった。
従来合金について、それぞれ水素吸収速度と水素放出速
度をJIS・H7202の「水素吸蔵合金の水素化速度
試験測定法」にもとづいて測定した。なお、測定に先だ
って、本発明合金1〜16および従来合金を、圧力容器
に封入し、水素雰囲気圧力:8気圧、加熱温度:200
℃、保持時間:1時間の条件での水素吸収と、真空排気
による水素放出からなる水素化粉砕を行なって200m
esh以下の粒度をもった粉末とし、この粉末を用いて
以下に示す条件で測定を行なった。
【0018】まず、水素吸収速度の測定装置について
は、図5の概略説明図で示される通り (a)粉末を浴(油または水)に浸漬した容器内に封入
し、前記浴の温度を200℃に保持した状態で、弁V
b:閉、弁VaおよびVc:開として水素ボンベから加
圧水素を系内に導入し、系内を30気圧とした時点で弁
Va:閉とし、系内の圧力が一定圧力に降下する(粉末
による水素吸収完了)まで放置して粉末の初期活性化を
行ない、(b)系内の圧力が一定圧力(約20気圧程
度)に降下した時点で弁Vb:開とし、真空ポンプで系
内を10-2トルの真空雰囲気とした後、浴温を20℃と
し、弁VbおよびVc:閉、弁Va:開にして容器を除
く系内に水素を導入し、その圧力が30気圧となった時
点で弁Va:閉、弁Vc:開とし、この状態で系内の時
間に対する圧力降下を測定し、この結果の圧力降下曲線
から粉末の水素吸蔵量が80%になった時点の水素吸蔵
量とそれまでに要した時間を求め、(80%吸蔵時の水
素吸蔵量)÷(80%水素吸蔵量に要した時間)を算出
し、この値を水素吸収速度とした。
は、図5の概略説明図で示される通り (a)粉末を浴(油または水)に浸漬した容器内に封入
し、前記浴の温度を200℃に保持した状態で、弁V
b:閉、弁VaおよびVc:開として水素ボンベから加
圧水素を系内に導入し、系内を30気圧とした時点で弁
Va:閉とし、系内の圧力が一定圧力に降下する(粉末
による水素吸収完了)まで放置して粉末の初期活性化を
行ない、(b)系内の圧力が一定圧力(約20気圧程
度)に降下した時点で弁Vb:開とし、真空ポンプで系
内を10-2トルの真空雰囲気とした後、浴温を20℃と
し、弁VbおよびVc:閉、弁Va:開にして容器を除
く系内に水素を導入し、その圧力が30気圧となった時
点で弁Va:閉、弁Vc:開とし、この状態で系内の時
間に対する圧力降下を測定し、この結果の圧力降下曲線
から粉末の水素吸蔵量が80%になった時点の水素吸蔵
量とそれまでに要した時間を求め、(80%吸蔵時の水
素吸蔵量)÷(80%水素吸蔵量に要した時間)を算出
し、この値を水素吸収速度とした。
【0019】また、水素放出速度については、上記の水
素吸収速度測定後の状態、すなわち弁VaおよびVb:
閉、弁Vc:開であって系内の圧力が一定圧(通常20
気圧前後)となった状態で、浴温を100〜300℃の
範囲内の粉末の水素放出適正温度、例えば120℃とし
た後、弁Vb:開、弁Vc:閉として容器を除く系内を
10-2Torrに排気し、ついで弁Vb:閉、弁Vc:
開とした状態で、系内の時間に対する圧力上昇を測定
し、この結果の圧力上昇曲線から粉末の水素放出量が8
0%になった時点の水素放出量とそれまでに要した時間
を求め、(80%放出時の水素放出量)÷(80%水素
放出に要した時間)を算出し、この値を水素放出速度と
した。これらの結果を表3に示した。
素吸収速度測定後の状態、すなわち弁VaおよびVb:
閉、弁Vc:開であって系内の圧力が一定圧(通常20
気圧前後)となった状態で、浴温を100〜300℃の
範囲内の粉末の水素放出適正温度、例えば120℃とし
た後、弁Vb:開、弁Vc:閉として容器を除く系内を
10-2Torrに排気し、ついで弁Vb:閉、弁Vc:
開とした状態で、系内の時間に対する圧力上昇を測定
し、この結果の圧力上昇曲線から粉末の水素放出量が8
0%になった時点の水素放出量とそれまでに要した時間
を求め、(80%放出時の水素放出量)÷(80%水素
放出に要した時間)を算出し、この値を水素放出速度と
した。これらの結果を表3に示した。
【0020】次いで、上記本発明合金1〜16および従
来合金について、これをジョークラッシャにて粗粉砕し
て直径:2mm以下の粗粒とし、さらにこれをボ−ルミ
ルで微粉砕して粒度:350メッシュ以下の微粉末とし
た状態で、JIS規格にもとづいて、(50℃での吸蔵
平衡圧:11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃での放出
平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)を測定し、算出して有
効水素吸蔵量を求めた。この結果を表3に示した。
来合金について、これをジョークラッシャにて粗粉砕し
て直径:2mm以下の粗粒とし、さらにこれをボ−ルミ
ルで微粉砕して粒度:350メッシュ以下の微粉末とし
た状態で、JIS規格にもとづいて、(50℃での吸蔵
平衡圧:11気圧時の水素吸蔵量)−(−5℃での放出
平衡圧:1気圧時の水素吸蔵量)を測定し、算出して有
効水素吸蔵量を求めた。この結果を表3に示した。
【0021】さらに、上記の本発明合金1〜16および
従来合金について、初期活性化を評価する目的で、ま
ず、本発明合金1〜16と従来合金をジョークラッシャ
を用いて粗粉砕して直径:2mm以下の粗粒とし、引続い
て本発明合金1〜16および前記粗粒の従来合金をボー
ルミルを用いて微粉砕して200メッシュ以下の粒度と
し、これに結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)と増粘剤としてのカルボキシルメチルセル
ロース(CMC)を加えてペースト状とした後、95%
の気孔率を有する市販の発泡Ni板に充填し、乾燥し、
加圧して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.40
〜0.43mmの形状(前記活物質粉末充填量:約1.8
g)とし、これの一辺にリードとなるNi薄板を溶接に
より取り付けて負極を形成し、一方正極は、活物質とし
てNi(OH)2 を用い、これに結着剤としてのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)と増粘剤としてのカ
ルボキシルメチルセルロース(CMC)を加えてペース
ト状とし、これを上記発泡Ni板に充填し、乾燥し、加
圧して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.71〜
0.73mmの形状とし、同じくこれの一辺にNi薄板を
取り付けることにより形成し、ついで、上記負極の両側
に、それぞれポリプロピレンポリエチレン共重合体のセ
パレータ板を介して上記正極を配置し、さらに前記正極
のそれぞれの外面から活物質の脱落を防止する目的で塩
化ビニール製の保護板ではさんで一体化し、これを塩化
ビニール製のセルに装入し、前記セルに電解液として3
5%KOH水溶液を装入することにより電池を製造し
た。ついで、上記電池に、充電速度:0.20C、放電
速度:0.20C、充電電気量:負極容量の135%の
条件で充放電を行ない、前記充電と放電を充放電1回と
数え、前記電池が最大放電容量を示すに至るまで前記充
放電を繰り返し行なった。表3に、前記最大放電容量の
95%の放電容量を示すに要した充放電回数を示し、こ
れによって初期活性化を評価した。
従来合金について、初期活性化を評価する目的で、ま
ず、本発明合金1〜16と従来合金をジョークラッシャ
を用いて粗粉砕して直径:2mm以下の粗粒とし、引続い
て本発明合金1〜16および前記粗粒の従来合金をボー
ルミルを用いて微粉砕して200メッシュ以下の粒度と
し、これに結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)と増粘剤としてのカルボキシルメチルセル
ロース(CMC)を加えてペースト状とした後、95%
の気孔率を有する市販の発泡Ni板に充填し、乾燥し、
加圧して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.40
〜0.43mmの形状(前記活物質粉末充填量:約1.8
g)とし、これの一辺にリードとなるNi薄板を溶接に
より取り付けて負極を形成し、一方正極は、活物質とし
てNi(OH)2 を用い、これに結着剤としてのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)と増粘剤としてのカ
ルボキシルメチルセルロース(CMC)を加えてペース
ト状とし、これを上記発泡Ni板に充填し、乾燥し、加
圧して、平面寸法:30mm×40mm、厚さ:0.71〜
0.73mmの形状とし、同じくこれの一辺にNi薄板を
取り付けることにより形成し、ついで、上記負極の両側
に、それぞれポリプロピレンポリエチレン共重合体のセ
パレータ板を介して上記正極を配置し、さらに前記正極
のそれぞれの外面から活物質の脱落を防止する目的で塩
化ビニール製の保護板ではさんで一体化し、これを塩化
ビニール製のセルに装入し、前記セルに電解液として3
5%KOH水溶液を装入することにより電池を製造し
た。ついで、上記電池に、充電速度:0.20C、放電
速度:0.20C、充電電気量:負極容量の135%の
条件で充放電を行ない、前記充電と放電を充放電1回と
数え、前記電池が最大放電容量を示すに至るまで前記充
放電を繰り返し行なった。表3に、前記最大放電容量の
95%の放電容量を示すに要した充放電回数を示し、こ
れによって初期活性化を評価した。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】表3に示される結果から、本発明合金1
〜16においては、従来合金と異なり、表面および無数
の亀裂内面に露出し、これによって全体的に広い表面積
で雰囲気中に露出した状態にある水素反応生成物相のL
a(Ce)−Ni系合金を通して、雰囲気中の水素が水
素原子に解離されて吸収され、この吸収水素が直接、あ
るいはLa(Ce)水素化物を介してTi−Mn系合金
の素地相に拡散して水素吸蔵が行なわれるが、上記の通
りきわめて速い水素吸収能を有するLa(Ce)−Ni
系合金が全体的に広い表面積で分布するので、水素吸収
速度は相対的にきわめて速いものとなり、かつ初期活性
化も著しく促進されるようになり、また水素放出の逆の
機構によるものであるため速い速度での水素放出が行な
われるのである。上述のように、この発明の水素貯蔵合
金においては、大きい有効水素吸蔵量を持つと共に、水
素吸収および放出速度がきわめて速く、かつ実用に際し
てはすぐれた初期活性化を示すので、水素貯蔵合金が適
用されている各種機械装置の高出力化および高性能化、
さらに省エネルギ−化に大いに寄与するものである。
〜16においては、従来合金と異なり、表面および無数
の亀裂内面に露出し、これによって全体的に広い表面積
で雰囲気中に露出した状態にある水素反応生成物相のL
a(Ce)−Ni系合金を通して、雰囲気中の水素が水
素原子に解離されて吸収され、この吸収水素が直接、あ
るいはLa(Ce)水素化物を介してTi−Mn系合金
の素地相に拡散して水素吸蔵が行なわれるが、上記の通
りきわめて速い水素吸収能を有するLa(Ce)−Ni
系合金が全体的に広い表面積で分布するので、水素吸収
速度は相対的にきわめて速いものとなり、かつ初期活性
化も著しく促進されるようになり、また水素放出の逆の
機構によるものであるため速い速度での水素放出が行な
われるのである。上述のように、この発明の水素貯蔵合
金においては、大きい有効水素吸蔵量を持つと共に、水
素吸収および放出速度がきわめて速く、かつ実用に際し
てはすぐれた初期活性化を示すので、水素貯蔵合金が適
用されている各種機械装置の高出力化および高性能化、
さらに省エネルギ−化に大いに寄与するものである。
【図1】 本発明の水素貯蔵合金の代表組織を例示する
概略組織拡大模写図である。
概略組織拡大模写図である。
【図2】 本発明の水素貯蔵合金粉砕粉末の代表組織を
例示する概略組織拡大模写図である。
例示する概略組織拡大模写図である。
【図3】 従来水素貯蔵合金の代表組織を例示する概略
組織拡大模写図である。
組織拡大模写図である。
【図4】 本発明の水素貯蔵合金の圧力組成等温線を示
す図である。
す図である。
【図5】 水素貯蔵合金の水素吸収放出速度を測定する
のに用いた装置の概略説明図である。
のに用いた装置の概略説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 原子%で、 Ti:19〜30%、 Zr:0.5〜10%、 Mn:30〜44%、 Cr:4〜13%、 V:7〜17%、 Ni:2〜9%、 Laおよび/またはCe:0.1〜3.5%、 水素:0.2〜7%、 不可避不純物:残、なる組成を有し、 かつTi−Mn系合金の素地相に、水素反応生成物相が
分散分布し、前記水素反応生成物相の主体が、Laおよ
び/またはCeの水素化物と、Laおよび/またはCe
−Ni系合金で構成された組織を有し、 さらに前記水素反応生成物相の形成時に発生した無数の
亀裂が存在すると共に、前記亀裂内面には前記水素反応
生成物相が露出した構造を有することを特徴とする水素
貯蔵合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9003366A JPH10195584A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 初期活性の良好な水素貯蔵合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9003366A JPH10195584A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 初期活性の良好な水素貯蔵合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10195584A true JPH10195584A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11555355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9003366A Withdrawn JPH10195584A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 初期活性の良好な水素貯蔵合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10195584A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001234261A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Japan Steel Works Ltd:The | 水素吸蔵合金の製造方法 |
-
1997
- 1997-01-10 JP JP9003366A patent/JPH10195584A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001234261A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Japan Steel Works Ltd:The | 水素吸蔵合金の製造方法 |
| US6471795B2 (en) * | 2000-02-22 | 2002-10-29 | The Japan Steel Works Ltd. | Method of producing hydrogen storage alloys |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040406 |