JPH10204085A - クマリン化合物およびその用途 - Google Patents

クマリン化合物およびその用途

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JPH10204085A
JPH10204085A JP1529797A JP1529797A JPH10204085A JP H10204085 A JPH10204085 A JP H10204085A JP 1529797 A JP1529797 A JP 1529797A JP 1529797 A JP1529797 A JP 1529797A JP H10204085 A JPH10204085 A JP H10204085A
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Application number
JP1529797A
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English (en)
Inventor
Rihoko Suzuki
理穂子 鈴木
Atsuo Otsuji
淳夫 大辻
Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記式で表されるクマリン化合物および
これを光増感剤として含有する可視光感光性樹脂組成
物。 【効果】 本発明のクマリン化合物は、可視光領域、特
にアルゴンレーザーおよびYAGレーザーの第二高調波
に対し、十分な感度を有し、樹脂に対する相溶性保存安
定性に優れており、これを光増感剤として含有する本発
明の可視光感光性樹脂組成物は、可視光レーザー用とし
て優れた感光層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なクマリン化
合物、および可視光領域の光線に対し高い感度を示す可
視光感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和二重結合を有する架橋
もしくは重合可能な化合物(モノマー、オリゴマー、ポ
リマー及びそれらの共重合体、以下、エチレン性化合物
と略す)は光重合開始剤の存在により、架橋もしくは重
合するという性質を有する。これを利用して、いわゆる
フォトポリマーやフォトレジストとして印刷版やプリン
ト基板、IC等を作製するために広く用いられている。
近年、光重合反応を用いた情報、あるいは画像記録の分
野で、従来のフィルム原稿等を用いた紫外線による記録
方法に代わり、コンピューターによって電子編集された
原稿を、そのまま、高出力レーザーを用いて直接出力
し、記録する方法が検討されている。この方法は、レー
ザーによる直接書き込みにより、記録、画像形成工程
が、大幅に簡略化できるという利点をもつ。現在、一般
的に使用されている高出力で安定なレーザー光源は、可
視領域にその出力波長を有するものが多い。具体的に
は、波長488nmおよび514.5nmに安定な発振
線を持つアルゴンレーザー、あるいは第二高調波(SH
Gと略す)として532nmに輝線を持つYAGレーザ
ー等が汎用されている。
【0003】通常、エチレン性不飽和二重結合を有する
感光性樹脂は、可視領域にはほとんど感度を有していな
いため、可視光に感度を有する光重合開始剤組成物(以
下、開始剤組成物と略す)が必要である。しかし、従来
使用されてきた紫外線用の開始剤組成物では、可視領域
での感度が低いため使用できなかった。また、ピリリウ
ム塩またはチオピリリウム塩類等の添加で、可視部での
感度の向上は可能ではあるが、得られた感光層の保存安
定性が低く、使用するのが困難であった。可視領域に感
光性を有する光増感剤として、例えば、7−ジエチルア
ミノ−3−ベンゾチアゾリルクマリン(慣用名:クマリ
ン−6)、或いは、ビス〔3−(7−ジエチルアミノク
マリル)〕ケトン(慣用名:ケトクマリン)が知られて
いるが、これらは最大吸収波長が450nm前後にある
ために、アルゴンレーザーの488nmよりは短波長で
あり、感度が不十分である。また、特開平4−1808
8号に記載の4−置換−3−ベンゾチアゾリルクマリン
化合物は、アルゴンレーザーの488nmには感光しう
るものの、514.5nmあるいはYAGレーザー(S
HG)の532nmには吸収をほとんど持たず、感度向
上の余地を残していた。
【0004】光重合反応を用いた情報、あるいは画像記
録の分野では、実用性に優れた可視光感光性樹脂組成物
の要望がある。感光性樹脂は、通常可視光には感度を有
しておらず、可視光レーザーによって直接書き込みを行
うためには、可視光に感度を有する開始剤組成物が必要
とされる。開始剤組成物に対しては、数々の特性が要求
される。該組成物に含まれる光増感剤は、適切な吸収波
長および吸光係数を有し、高感度であり、良好な溶媒溶
解性や他成分との相溶性を有し、保存安定性がよいこと
などが要求特性として挙げられる。しかしながら、光増
感剤の分子構造や、光増感剤と光重合開始剤等の開始剤
組成物に含まれる他の成分との相互作用により、各特性
の発現がどのようにして起こるのかは、現状ではまだ十
分に解明されていない。このため、前記要求特性をすべ
て満足する光増感剤を選択することは困難な作業であ
る。また、こうして選択した光増感剤と相溶性を有し、
かつ電子的またはエネルギー的に相互作用してエチレン
性化合物を架橋もしくは重合させ得る光重合開始剤を選
択することは、困難である。つまり、開始剤組成物を公
知材料から類推、選択することは容易なことではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高出力で安
定なレーザー光源であるアルゴンレーザーまたはYAG
レーザー(SHG)等の可視光領域のレーザー光に対し
て高感度な光増感剤、および可視光感光性樹脂組成物を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、アルゴンレーザーま
たはYAGレーザー(SHG)で十分使用可能な吸収波
長、高い感度および実用に十分な溶媒溶解性を有する新
規なクマリン化合物、および該化合物を光増感剤として
含む感光性樹脂組成物、また、ある種のクマリン化合物
とチタノセン化合物とを組み合わせて用いることによ
り、実用に十分な諸特性を有する感光性樹脂組成物を見
出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、 一般式(1)(化4)で表されるクマリン化合物、
【0007】
【化4】 〔式中、R1 及びR2 は各々、水素原子、置換されてい
てもよく、また酸素原子が介在してもよい、アルキル
基、アリール基またはアルケニル基を表し、R1 とR2
は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の置換し
たベンゼン核と結合して環を形成してもよく、R3 は水
素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、置換さ
れていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表し、
R4 は水酸基、アミノ基、置換されていてもよく、また
酸素原子が介在してもよい、アルキル基、アリール基ま
たはアルケニル基を有するアルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキルアミノ基、アリー
ルアミノ基またはアルケニルアミノ基を表し、Aは置換
されていてもよい2−(1、3、4−オキサジアゾリ
ル)基または2−(1、3、4−チアジアゾリル)基を
表す。 一般式(2)(化5)で表されるクマリン化合物、
【0008】
【化5】 〔式中、R3 は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スル
ホン酸基、置換されていてもよい、アルキル基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリー
ルチオ基を表し、R5 及びR6 は各々、水素原子、置換
されていてもよく、また酸素原子が介在してもよい、ア
ルキル基、アリール基またはアルケニル基を表し、R5
とR6 は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の
置換したベンゼン核と結合して環を形成してもよく、Q
1 はアミノ基、置換されていてもよい、アルキル基、ア
リール基、アルケニル基、ヘテロ環、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基またはアルケニルアミノ基を表
し、Xは酸素原子または硫黄原子を表す。ただし、R5
及びR6 が各々、水素原子、アルキル基、アリール基ま
たはアルケニル基である場合、またR5 とR6 が互いに
結合するか、または骨格内のアミノ基の置換したベンゼ
ン核と結合して環を形成している場合には、Q1 はアミ
ノ基、置換されていてもよい、アルケニル基、ヘテロ
環、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはアルケ
ニルアミノ基を表す。〕 および/またはのクマリン化合物を含有する光増
感剤、 エチレン性不飽和二重結合を有する架橋もしくは重合
可能な化合物を含有し、光照射により架橋もしくは重合
し得る感光性樹脂組成物において、光重合開始剤および
記載の光増感剤を含有する可視光感光性樹脂組成物、 エチレン性不飽和二重結合を有する架橋もしくは重合
可能な化合物を含有し、光照射により架橋もしくは重合
し得る感光性樹脂組成物において、光重合開始剤として
チタノセン化合物を、光増感剤として一般式(3)(化
6)で表されるクマリン化合物を含有することを特徴と
する可視光感光性樹脂組成物、
【0009】
【化6】 〔式中、R3 は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スル
ホン酸基、置換されていてもよい、アルキル基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリー
ルチオ基を表し、R7 及びR8 は各々、水素原子、アル
キル基、アリール基およびアルケニル基を表し、R7 と
R8 は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の置
換したベンゼン核と結合して環を形成してもよく、Q2
は置換されていてもよい、アルキル基またはアリール基
を表し、Xは酸素原子または硫黄原子を表す。〕 またはの可視光感光性樹脂組成物と溶剤とを含有
してなる可視光感光性材料用インキ、 またはの可視光感光性樹脂組成物を、基材上に有
してなる可視光感光性材料、に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明の一般式(1)または(2)で表される化
合物は、新規のクマリン化合物であり、光増感剤として
有用である。本発明の化合物は優れた諸特性を有するた
め、感光性樹脂ならびに光重合開始剤を用いる光硬化に
最適であり、極めて有用である。このため本発明の化合
物を光増感剤として含む可視光感光性樹脂組成物は、可
視光領域、特にアルゴンレーザーおよびYAGレーザー
の第二高調波に対し、十分な感度を有する組成物であ
り、優れた感光層を形成することができる。
【0011】本発明で用いる一般式(1)または(2)
で表されるクマリン化合物について説明する。一般式
(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独立または
同一に、水素原子、置換されていてもよい、アルキル
基、アリール基またはアルケニル基を表し、置換されて
いてもよい基としては、ハロゲン原子、水酸基が挙げら
れ、また、アルキル基はアリール基またはアルケニル基
で置換されていてもよく、アリール基はアルキル基また
はアルケニル基で置換されていてもよく、アルケニル基
はアルキル基またはアリール基で置換されていてもよ
く、さらに、アルキル基、アリール基またはアルケニル
基は、酸素原子が介在してもよい。酸素原子が介在した
アルキル基としては、下記一般式(4)(化7)で表さ
れる置換基を挙げることができる。
【0012】
【化7】 〔式中、Q3 は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアル
キル基、ヒドロキシアルコキシアルキル基、アルコキシ
アルキル基、シクロアルキル基を表し、mおよびnは1
〜5の整数を表す。〕
【0013】R1 及びR2 の具体例としては、水素原
子;炭素数1〜10の分岐してもよいアルキル基;フェ
ニル基等のアリール基;アリル、2−ブテニル、2−ペ
ンテニル基等のアルケニル基;クロロメチル、トリクロ
ロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル
基等のハロゲノアルキル基;ベンジル基等のアラルキル
基;フェニルオキシメチル、p-メチルフェニルオキシエ
チル、m-メチルフェニルオキシプロピル、o-メチルフェ
ニルオキシブチル、2,4-ジメチルフェニルオキシペンチ
ル基等のアリールオキシアルキル基;アリルオキシメチ
ル、2-ブテニルオキシエチル、2-ペンテニルオキシプロ
ピル基等のアルケニルオキシアルキル基;ヒドロキシメ
チル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒ
ドロキシプロピル、2-ヒドロキシブチル基等のヒドロキ
シアルキル基;および、一般式(4)で表される基、例
えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチ
ル、エトキシエチル、γ−エトキシプロピル基等の炭素
数2〜11のアルコキシアルキル基;ヒドロキシメトキ
シメチル、ヒドロキシエトキシエチル、2-ヒドロキシプ
ロポキシメチル、3-ヒドロキシプロポキシブチル基等の
ヒドロキシアルコキシアルキル基;ヒドロキシエトキシ
エトキシブチル、ヒドロキシプロポキシプロポキシメチ
ル、ヒドロキシメトキシエトキシペンチル、ヒドロキシ
プロポキシメトキシメチル、ヒドロキシエトキシエトキ
シエトキシエチル基等のヒドロキシポリエーテル基;メ
トキシメトキシメチル、メトキシエトキシエチル、エト
キシメトキプロピル、エトキシエトキシブチル、γ−エ
トキシプロポキシペンチル、メトキシエトキシエトキシ
エチル、エトキシエトキシエトキシエトキシエチル等の
ポリエーテル基等が挙げられる。また、R1 とR2 は互
いに結合して環を形成するか、骨格内のベンゼン核と環
を形成してもよく、例えば、下記一般式(5a)〜(5
e)(化8)の様な環を形成してもよい。
【0014】
【化8】 (ここで、R2 およびR3 は、一般式(1)と同じ意味
を示し、Q4 〜Q7 は水素原子または炭素数1〜6のア
ルキル基を表す。)
【0015】R1 及びR2 は、好ましくは、アルキル
基、アリール基、アルケニル基、アリールオキシアルキ
ル基、アルケニルオキシアルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基、一般式(4)および一般式(5a)〜(5e)で
表される置換基であり、より好ましくは、アルキル基、
アルケニル基、アリールオキシアルキル基、アルケニル
オキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、および一般
式(4)および一般式(5a)〜(5e)で表される置
換基である。
【0016】また、一般式(1)または(2)におい
て、R3 の例としては、水素原子;ハロゲン原子;水酸
基;スルホン酸基;炭素数1〜10のアルキル基;メト
キシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキ
シエチル、γ- エトキシプロピル基等の炭素数2〜11
のアルコキシアルキル基;ヒドロキシメチル、ヒドロキ
シエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピ
ル、2-ヒドロキシブチル基等のヒドロキシアルキル基;
クロロメチル、ジクロロメチル、フルオロメチル、トリ
フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ノナフルオロ
ブチル基等の炭素数1〜10のハロゲノアルキル基;炭
素数1〜10のアルコキシ基;フェニルオキシ、p−メ
チルフェニルオキシ、m−メチルフェニルオキシ、o−
メチルフェニルオキシ、2,4-ジメチルフェニルオキシ基
等のアリールオキシ基;メトキシメトキシ、メトキシエ
トキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシ、n−プ
ロポキシエトキシ等の炭素数2〜11のアルコキシアル
コキシ基;メチルチオ、エチルチオ、n−ブチルチオ基
等のアルキルチオ基;フェニルチオ、2−メチルフェニ
ルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−メトキシフェニ
ルチオ基等のアリールチオ基等が挙げられる。R3 は好
ましくは水素原子である。
【0017】一般式(1)において、R4 は水酸基、ア
ミノ基、酸素原子が介在してもよく、また置換されてい
てもよいアルキル基、アリール基またはアルケニル基を
有するアルコキシ基、アリールオキシ基、アルケニルオ
キシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはア
ルケニルアミノ基を表し、置換されていてもよい基とし
ては、ハロゲン原子または水酸基が挙げられ、酸素原子
が介在したアルキル基としては、下記一般式(6)(化
9)で表される置換基を挙げることができる。
【0018】
【化9】 〔式中、ここでQ3 、mおよびnは一般式(4)と同じ
意味を表す。〕 R4 の具体的な例としては、炭素数1〜10のアルコキ
シ基;フェニルオキシ、p−メチルフェニルオキシ、m
−メチルフェニルオキシ、o−メチルフェニルオキシ、
2,4-ジメチルフェニルオキシ基等のアリールオキシ基;
メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキ
シ、エトキシエトキシ、n−プロポキシエトキシ等の炭
素数2〜11のアルコキシアルコキシ基;メチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジオクチルア
ミノ等のアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニ
ルアミノ、ジトルイルアミノ等のアリールアミノ基;ア
リルアミノ、ジアリルアミノ等のアルケニルアミノ基;
また、一般式(6)で表される基、例えば、メトキシメ
トキシ、メトキシエトキシトキシ、エトキシメトキシ、
エトキシエトキシ、γ−エトキシプロポキシ基等の炭素
数2〜11のアルコキシアルコキシ基;ヒドロキシメト
キシメトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、2-ヒドロ
キシプロポキシメトキシ、3-ヒドロキシプロポキシブト
キシ基等のヒドロキシアルコキシアルコキシ基;ヒドロ
キシエトキシエトキシブトキシ、ヒドロキシプロポキシ
プロポキシメトキシ、ヒドロキシメトキシエトキシペン
トキシ、ヒドロキシプロポキシメトキシメトキシ、ヒド
ロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ基等のヒドロ
キシポリエーテルオキシ基;メトキシメトキシメトキ
シ、メトキシエトキシエトキシ、エトキシメトキプロポ
キシ、エトキシエトキシブトキシ、γ−エトキシプロポ
キシペントキシ、メトキシエトキシエトキシエトキシ、
エトキシエトキシエトキシエトキシエトキシ等のポリエ
ーテルオキシ基等が挙げられる。
【0019】一般式(1)において、Aは置換されてい
てもよい2−(1、3、4−オキサジアゾリル)基、ま
たは2−(1、3、4−チアジアゾリル)基を表し、各
々の5位に置換してもよい基としてはアミノ基、置換さ
れていてもよい、アルキル基、アリール基、アルケニル
基、ヘテロ環、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、
アルケニルアミノ基等が挙げられ、置換してもよい基と
しては、ハロゲン原子、アルキル基、水酸基、アルコキ
シ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、スルホン酸基等が挙げられ
る。
【0020】一般式(2)において、R5 及びR6 は、
それぞれ独立または同一に、水素原子、置換されていて
もよい、アルキル基、アリール基およびアルケニル基を
表し、置換されていてもよい基としては、ハロゲン原
子、水酸基が挙げられ、また、アルキル基はアリール基
およびアルケニル基で置換されていてもよく、アリール
基はアルキル基およびアルケニル基で置換されていても
よく、アルケニル基はアルキル基およびアリール基で置
換されていてもよく、さらに、アルキル基、アリール基
およびアルケニル基は、酸素原子が介在してもよい。酸
素原子が介在したアルキル基としては、下記一般式
(4)(化10)で表される置換基を挙げることができ
る。
【0021】
【化10】 〔式中、Q3 は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアル
キル基、ヒドロキシアルコキシアルキル基、アルコキシ
アルキル基、シクロアルキル基を表し、mおよびnは1
〜5の整数を表す。〕
【0022】R5 及びR6 の具体例としては、水素原
子;炭素数1〜10の分岐してもよいアルキル基;フェ
ニル基等のアリール基;アリル、2−ブテニル、2−ペ
ンテニル基等のアルケニル基;クロロメチル、トリクロ
ロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル
基等のハロゲノアルキル基;ベンジル基等のアラルキル
基;フェニルオキシメチル、p-メチルフェニルオキシエ
チル、m-メチルフェニルオキシプロピル、o-メチルフェ
ニルオキシブチル、2,4-ジメチルフェニルオキシペンチ
ル基等のアリールオキシアルキル基;アリルオキシメチ
ル、2-ブテニルオキシエチル、2-ペンテニルオキシプロ
ピル基等のアルケニルオキシアルキル基;ヒドロキシメ
チル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒ
ドロキシプロピル、2-ヒドロキシブチル基等のヒドロキ
シアルキル基;および、一般式(4)で表される基、例
えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチ
ル、エトキシエチル、γ−エトキシプロピル基等の炭素
数2〜11のアルコキシアルキル基;ヒドロキシメトキ
シメチル、ヒドロキシエトキシエチル、2-ヒドロキシプ
ロポキシメチル、3-ヒドロキシプロポキシブチル基等の
ヒドロキシアルコキシアルキル基;ヒドロキシエトキシ
エトキシブチル、ヒドロキシプロポキシプロポキシメチ
ル、ヒドロキシメトキシエトキシペンチル、ヒドロキシ
プロポキシメトキシメチル、ヒドロキシエトキシエトキ
シエトキシエチル基等のヒドロキシポリエーテル基;メ
トキシメトキシメチル、メトキシエトキシエチル、エト
キシメトキプロピル、エトキシエトキシブチル、γ−エ
トキシプロポキシペンチル基、メトキシエトキシエトキ
シエチル、エトキシエトキシエトキシエトキシエチル等
のポリエーテル基等が挙げられる。また、R5 とR6 は
互いに結合して環を形成するか、骨格内のベンゼン核と
環を形成してもよく、例えば、下記一般式(7a)〜
(7e)(化11)の様な環を形成してもよい。
【0023】
【化11】 (ここで、R3 およびR6 は、一般式(1)と同じ意味
を示し、Q4 〜Q7 は水素原子または炭素数1〜6のア
ルキル基を表す。) R5 及びR6 は、好ましくは、アルキル基、アリール
基、アルケニル基、アリールオキシアルキル基、アルケ
ニルオキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、一般式
(4)および一般式(7a)〜(7e)で表される置換
基であり、より好ましくは、アルキル基、アルケニル
基、アリールオキシアルキル基、アルケニルオキシアル
キル基、ヒドロキシアルキル基、および一般式(4)お
よび一般式(7a)〜(7e)で表される置換基であ
る。
【0024】一般式(2)において、Q1 はアミノ基、
置換されていてもよい、アルキル基、アリール基、アル
ケニル基、ヘテロ環、アルキルアミノ基、アリールアミ
ノ基またはアルケニルアミノ基を表し、置換してもよい
基としては、ハロゲン原子、アルキル基、水酸基、アル
コキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、スルホン酸基等が挙げ
られる。Q1 で表される基の具体例としては、炭素数1
〜10の分岐してもよいアルキル基;ベンジル等のアラ
ルキル基;フェニル、o−トリル、m−トリル、p−ト
リル、p−t−ブチルフェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル、1−フルオレニル、4−フルオレニル基等のア
リール基;アリル、2−ブテニル、2−ペンテニル基等
のアルケニル基;フリル、ピローリル、ピロリジニル、
ピラゾリル、ピリジル、ピペリジニル、ピリミジル、ピ
ラジル、モルフォリニル、トリアゾリル、s−トリアジ
ル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾ
イミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリ
ル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、キノリニル、
イソキノリニル、クマリル等のヘテロ環;メチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジオクチルア
ミノ等のアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニ
ルアミノ、ジトルイルアミノ等のアリールアミノ基;ア
リルアミノ、ジアリルアミノ等のアルケニルアミノ基等
が挙げられる。Q1 がヘテロ環の場合、ヘテロ原子が荷
電してもよい。
【0025】Q1 は好ましくは、置換されていてもよ
い、アルキル基、アリール基、アルケニル基、ヘテロ
環、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはアルケ
ニルアミノ基であり、さらに好ましくは、置換されてい
てもよい、アルキル基、アリール基、アルケニル基また
はヘテロ環である。ただし、R5 及びR6 が各々、水素
原子、アルキル基、アリール基またはアルケニル基であ
る場合、またR5 とR6 が互いに結合するか、または骨
格内のアミノ基の置換したベンゼン核と結合して環を形
成している場合、例えば、前記一般式(7a)〜(7
d)で表される式の場合には、Q1 はアミノ基、置換さ
れていてもよい、アルケニル基、ヘテロ環、アルキルア
ミノ基、アリールアミノ基またはアルケニルアミノ基を
表す。一般式(2)において、Xは酸素原子または硫黄
原子を表す。
【0026】本発明の一般式(1)または(2)で表さ
れるクマリン化合物は、公知の方法により製造できる。
例えば、一般式(1)において、Aがオキサジアゾリル
基の場合、また一般式(2)においてXが酸素原子の場
合には、下記の反応式(化12)に従って製造すること
ができる。
【0027】
【化12】
【0028】一般式(11)で表されるオキサジアゾー
ル化合物は、例えば、「特開昭49−20224号」記
載の方法によって、得ることができる。あるいは、次の
方法によっても得られる。一般式(8)で表されるクマ
リンアルデヒド化合物と、一般式(9)で表されるヒド
ラジド化合物とを反応させることにより、一般式(1
1)で表されるヒドラゾン化合物が得られる。一般式
(12)の化合物は、例えば、「Synthetic communicat
ion ,24(13),1879-85, (1994)」記載の方法によって得
られる。すなわち、一般式(10)の化合物をクロラミ
ンT(N−クロロ−p−トルエンスルホンアミド、ナト
リウム塩)の存在下で加熱することにより、一般式(1
1)で表されるオキサジアゾ−ル化合物が製造される。
これをシアノ化反応することによって、一般式(12)
の化合物、つまり、一般式(2)におけるXが酸素原子
の化合物を製造することができる。シアノ基の導入は、
例えば、「Dyes and Pigments , 1, 3-15 ,(1980〕」記
載の方法を参考に、DMF中でシアン化ナトリウムと反
応させた後に、臭素などによって酸化する方法で行う。
【0029】さらに、一般式(1)におけるAがオキサ
ジアゾリル基の化合物を得るためには、次の反応を行
う。一般式(12)で表される化合物を例えば、硫酸中
で反応させ、加水分解することによって、一般式(1
3)で表されるカルボン酸化合物が得られる。また、一
般式(13)で表される化合物をヒドロキシ化合物(例
えば、アルコール類、フェノ−ル類)あるいはアミノ化
合物と作用させることによって、一般式(14)で表さ
れる化合物を得ることができる。また例えば、一般式
(1)において、Aがチアジアゾリル基の場合、また一
般式(2)においてXが硫黄原子の場合には、下記の反
応式(化13)に従って製造することができる。
【0030】
【化13】
【0031】一般式(17)で表される化合物は、例え
ば、ドイツ公開特許公報2529434号記載の方法に
よって、製造することができる。また、一般式(15)
で表されるクマリンカルボン酸化合物と、一般式(9)
で表されるヒドラジド化合物とを反応させることによ
り、一般式(16)で表されるヒドラジド化合物が得ら
れる。該化合物を五硫化リンの存在下で加熱することに
より、一般式(17)で表されるチアジアゾ−ル化合物
が製造される。これをシアノ化反応することによって一
般式(18)で表される化合物、つまり一般式(2)に
おけるXが硫黄原子の化合物を製造することができる。
一般式(19)で表される化合物を前記反応式(化1
2)と同様に誘導することによって、一般式(1)にお
けるAがチアジアゾリル基の化合物、すなわち一般式
(19)で表される化合物を得ることができる。
【0032】一般式(1)または(2)で表される本発
明の化合物の合成原料である一般式(8)で表されるク
マリンアルデヒド化合物および一般式(15)で表され
るクマリンカルボン酸化合物は、公知の化合物であり、
例えば、下記の反応式(化14)に従って製造すること
ができる。
【0033】
【化14】
【0034】一般式(15)で表されるクマリンカルボ
ン酸化合物は、まず、一般式(20)で表されるサリチ
ルアルデヒド化合物とマロン酸ジエチルとを反応させ
て、一般式(21)で表されるエステル化合物を製造
し、これを苛性ソーダ水溶液中で加熱、加水分解するこ
とによって得ることができる。また一般式(8)で表さ
れるアルデヒド化合物は、まず、一般式(21)で表さ
れるエステル化合物を塩酸水溶液中で加熱して、脱炭酸
することにより、一般式(22)で表される化合物を得
て、これをDMF中でオキシ塩化リンを作用させること
によって製造できる。なお、一般式(20)で表される
サリチルアルデヒド化合物は、公知の化合物であり、ま
た例えば、m−アミノフェノール化合物を、「新実験化
学講座 14〔II〕,688〜699(1977年、日
本化学会編)」記載のVilsmeier反応によって
ホルミル化を行うことによって、N−置換アミノサリチ
ルアルデヒド化合物を得ることができる。
【0035】本発明の一般式(1)または(2)で表さ
れるクマリン化合物は、400〜700nmの可視光領
域の光、特に、400〜600nmの光を吸収すること
により励起され、光硬化性樹脂や、重合開始剤と相互作
用を有する化合物である。ここで言う「相互作用」に
は、励起された本発明の化合物から光硬化性樹脂または
重合開始剤へのエネルギー移動や電子移動が包含され
る。
【0036】本発明の一般式(1)または(2)で表さ
れるクマリン化合物は、単独で、あるいは併用して光増
感剤として使用されるが、その他に公知の光増感剤を混
合して使用してもよい。その他の光増感剤としては、一
般的に使用されている光増感剤であれば特に限定はされ
ないが、例えば、ケトクマリン、クマリン−6および特
開平4−18088号に記載されたクマリン化合物等が
挙げられる。
【0037】本発明の可視光感光性樹脂組成物は、エチ
レン性不飽和二重結合を有する架橋または重合可能な化
合物(エチレン性化合物)、光重合開始剤、および本発
明の新規化合物、すなわち一般式(1)または(2)で
表されるクマリン化合物を含む光増感剤を含有してなる
ものであり、必要であれば、溶剤やその他の感光性樹
脂、添加剤を含有してもよい。
【0038】本発明で用いるエチレン性化合物とは、そ
の化学構造中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重
結合をもつ化合物であって、モノマー、プレポリマー、
2量体、3量体等のオリゴマー、それらの混合物ならび
にそれらの共重合体などである。単官能および多官能ア
クリレート、メタクリレートが一般的であり、さらに、
不飽和カルボン酸およびその塩、不飽和カルボン酸と脂
肪族アルコール化合物または脂肪族ポリオール化合物と
のエステル等、特開昭58−15503号公報の第3頁
〜第4頁に記載のエチレン性化合物、さらには、特開平
3−223759号公報の第2頁右下欄第6行〜第6頁
左下欄第16行目に記載の感光性基として(メタ)アク
リロイル基を含むアニオン性光硬化性樹脂、感光性基と
してシンナモイル基を含む光硬化性樹脂、感光性基とし
てアリル基を含む光硬化性樹脂等が挙げられる。これら
のエチレン性化合物は、その種類により、反応性、粘度
等が異なるので、2種類以上を組合せて使用してもよ
い。
【0039】本発明の可視光感光性樹脂組成物におい
て、使用することのできる光重合開始剤は、一般に使用
されている光重合開始剤であれば特に限定されないが、
例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、キサント
ン、チオキサントン、アントラキノン等の芳香族カルボ
ニル化合物;アセトフェノン、プロピオフェノン、α−
ヒドロキシイソブチルフェノン、α,α’−ジクロル−
4−フェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−
シクロヘキシルアセトフェノン、アセトフェノン等のア
セトフェノン類;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、
3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物;ジフェニルヨ
ードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロラ
イド等のジフェニルハロニウム塩;四塩化炭素、四臭化
炭素、クロロホルム、ヨードホルム等の有機ハロゲン化
物、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2,4,6
−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジ
ンベンズアントロン,9−フェニルアクリジン等の複素
環式および多環式化合物;2,2'−アゾ(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カル
ボニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニ
トリル)等のアゾ化合物;鉄−アレン錯体( Iron −Ar
ene Complex:ヨーロッパ特許152377号公報参照);チタ
ノセン化合物(特開昭63−221110号公報参
照);ビスイミダゾール系化合物;N−アリールグリシ
ン系化合物;アクリジン系化合物;芳香族ケトン/芳香
族アミンの組み合わせ等が挙げられる。上記の重合開始
剤の中では、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレー
ト、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカ
ルボニル)ベンゾフェノン、鉄−アレン錯体、チタノセ
ン化合物は架橋もしくは重合に対して活性が高いので好
ましい化合物であり、特に好ましくは、チタノセン化合
物である。
【0040】本発明の可視光感光性樹脂組成物に用いる
チタノセン化合物とは、下記一般式(23)(化15)
で表すことができる。
【0041】
【化15】 (式中、P1 及びP2 は各々未置換または1〜2個のメ
チル基で置換されたシクロペンタジエニル基を示し、P
3 及びP8 は各々フッ素原子、−CF3 基または−CF
2 CH3 基を示し、P4 〜P7 及び P9 〜P12は各々
水素原子、フッ素原子、−CF3 基、−CF2 CH
3 基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18の
アルコキシ基または1−ピローリル基を示す。) 好ましい具体例としては、下記式(24a)〜(24
d)(化16)で表される化合物を挙げることができ
る。
【0042】
【化16】
【0043】チタノセン化合物は、可視部に吸収を有し
てはいるが、それ単独では感度が不十分であり、また、
500nm以上の吸収はわずかであるため、514.5nm の
アルゴンレーザーや532nm のYAGレーザー(SHG)
で、エチレン性化合物の架橋や重合を起こすことは困難
であり、非常に低い感度しか示さない。一方、本発明で
使用する一般式(1)または(2)で表されるクマリン
化合物は、アルゴンレーザーやYAGレーザー(SH
G)に感光し得る400〜600nmに吸収を有してお
り、光増感作用を示す。本発明で用いるクマリン化合物
は、重合開始剤であるチタノセン化合物と組み合わせる
と、特に相互作用が密におこり、可視光に対する感度が
非常に向上する。本発明は、これらを組み合わせること
により、可視光領域のレーザー光に対して高感度な開始
剤組成物が得られることを見出したことを基にするもの
である。
【0044】また、本発明の可視光感光性樹脂組成物に
は、エチレン性化合物、光重合開始剤としてチタノセン
化合物、および光増感剤として一般式(3)で表される
クマリン化合物を含有してなるものも含まれる。一般式
(3)で表されるクマリン化合物は、公知の化合物であ
るが、一般式(1)または(2)のクマリン化合物と同
様、400〜600nmに吸収を有している。それ故、
チタノセン化合物と組み合わせて使用することにより、
可視光領域のレーザー光に対して、高感度な可視光感光
性樹脂組成物とすることができる。一般式(3)におい
て、R7 及びR8 は、それぞれ独立または同一に、水素
原子、置換されていてもよい、アルキル基、アリール基
またはアルケニル基を表し、置換されていてもよい基と
しては、ハロゲン原子、水酸基が挙げられ、また、また
R7 とR8 は互いに結合するか、または骨格内のアミノ
基の置換したベンゼン核と結合して環を形成してもよい
場合、例えば、下記一般式(25a)〜(25d)(化
17)で表される。
【0045】
【化17】 (ここで、R3 、R8 、Q4 〜Q7 は、前記と同じ意味
を示す。)
【0046】一般式(3)において、Q2 は置換されて
いてもよい、アルキル基またはアリール基を表し、具体
例としては、炭素数1〜10の分岐してもよいアルキル
基;フェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、
p−t−ブチルフェニル基等のアリール基等が挙げられ
る。
【0047】本発明の可視光感光性樹脂組成物におい
て、光増感剤の使用量は、光増感剤中に含有されるクマ
リン化合物の種類や量、相互作用すべきエチレン性化合
物の種類により異なるが、通常、エチレン性化合物10
0重量部当たり、一般式(1)〜(3)で表されるクマ
リン化合物の使用量が0.1〜10重量部、好ましくは
0.3〜5重量部の範囲内が適当である。一般式(1)
〜(3)で表されるクマリン化合物の使用量が0.1重
量部より少なすぎると、形成される被膜の感光性が低下
する傾向があり、10重量部より多くなると、溶解性の
点から、組成物を均一な状態に保つことが困難になる傾
向がみられる。
【0048】また光重合開始剤の使用量は、臨界的なも
のではなく、その種類等に応じて広い範囲で変えること
ができるが、一般的には、前述したエチレン性化合物1
00重量部当たり、0.1〜25重量部、好ましくは、
0.2〜10重量部の範囲内とすることができる。25
重量部を越えて多量に用いると、得られる組成物の安定
性が低下する傾向がみられる。
【0049】本発明の可視光感光性樹脂組成物に含まれ
てもよい添加剤としては、例えば、酸化抑制剤、活性化
剤や開始補助剤が挙げられる。酸化抑制剤とは、樹脂組
成物の空気中での酸化による感度低下を抑制する働きを
持つものであって、具体的には、アクリジン化合物が例
として挙げられる。また、活性化剤や開始補助剤とは、
光重合開始剤や光増感剤に作用するものである。
【0050】従来の感光性樹脂組成物は、塗布方式の違
いによって感度が大きく変動していたが、本発明の一般
式(1)または(2)で表される化合物を光増感剤とし
て含む感光性樹脂組成物および一般式(3)で表される
クマリン化合物とチタノセン化合物とを含有する感光性
樹脂組成物は、いずれの方式においても安定した感度を
示し、市場の要望を十分に満足させるものである。
【0051】次に、本発明の可視光感光性樹脂組成物の
用途について説明する。本発明の可視光感光性樹脂組成
物は、一般に用いられている公知の感光性材料と同様に
取り扱うことができる。例えば、本発明の可視光感光性
材料インキ(感光液)は、本発明の化合物を含有する可
視光感光性樹脂組成物を溶剤に溶解(着色剤に顔料を用
いた場合は顔料を微分散)させることにより得られる。
また、本発明の可視光感光性材料は、本発明の感光性樹
脂組成物を基材上に有するものであり、種々の形態をも
つものである。例えば、前記の感光液を、基板上に、例
えば、ローラー、ロールコーター、バーコーター、ブレ
ードコーター、リバースコーター、ダイコーター、スピ
ンコーター等の塗布装置を用いて塗布あるいはスプレー
等でコーティングし、乾燥させることより、これを可視
光感光材料として用いることができる。
【0052】使用する溶剤としては、例えば、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、安息
香酸メチル、プロピオン酸メチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等)、エーテル類(テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン
等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル等)、セロソルブ
アセテート類(メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテル
アセテート等)芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素
(クロロホルム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン
等)、アルコール(メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール
等)、その他(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチル
スルホキシド等)などが挙げられる。また、支持体とし
ては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜
鉛、クロム、ニッケル、鉄等の金属またはそれらを成分
とした合金のシート又はこれらの金属で表面を処理した
プリント基板、プラスチック、ガラス又はシリコーンウ
ェハー、カーボンなどが挙げられる。
【0053】本発明の可視光感光性組成物は、オフセッ
ト印刷用PS版に用いることもできる。作製する手順と
しては、先ず前述した有機溶剤により、光硬化性樹脂、
光重合開始剤、光増感剤およびその他の添加剤を含む感
光性樹脂組成物を固形分濃度1〜40重量%、好ましく
は5〜20重量%に希釈する。この感光液をアルミニウ
ム基板上、あるいはポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に乾燥膜厚0.2〜10g/m2 ,好ま
しくは1〜4g/m2 となるように塗布し、乾燥して感
光性樹脂層とする。上記の感光性樹脂層の上には、酸素
遮断用のオーバーコート層を設けることが好ましい。オ
ーバーコート層には、ポリビニルアルコール(PVA)
を用いる事が出来、平均分子量300〜1000、ケン
化率70〜90%のものが好ましい。オーバーコート層
作製には、PVAを5〜20重量%水溶液を使用する。
このオーバーコート層は、乾燥膜厚0.5〜5μm、好
ましくは1〜2μmとなるように塗布を行う。これを乾
燥させることにより、PS版が得られる。
【0054】また、本発明の可視光感光性樹脂組成物
は、通常の電着塗装用感光性材料と同様に取り扱うこと
ができ、電着塗装用の塗料として用いることもできる。
その場合、最初に光硬化性樹脂を水分散化物とするか、
又は水溶化物とする。光硬化性樹脂の水分散化又は水溶
化は、光硬化性樹脂中にカルボキシル基等のアニオン
性基が導入されている場合にはアルカリ(中和剤)で中
和するか、又はアミノ基等のカチオン性基が導入され
ている場合には、酸(中和剤)で中和することによって
行われる。その際に使用されるアルカリ中和剤として
は、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン
類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエチルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジイ
ソブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルアミノ
エタノール等のアルキルアルカノールアミン類;シクロ
ヘキシルアミン等の脂環族アミン類;カセイソーダ、カ
セイカリ等のアルカリ金属水酸化物;アンモニアなどが
挙げられる。また、酸中和剤としては、例えば、ギ酸、
酢酸、乳酸、酪酸等のモノカルボン酸が挙げられる。こ
れらの中和剤は単独でまたは混合して使用できる。中和
剤の使用量は光硬化樹脂中に含まれるイオン性基1当量
当り、一般に、0.2〜1.0当量、特に0.3〜0.
8当量の範囲が望ましい。
【0055】水溶化または水分散化した樹脂成分の流動
性をさらに向上させるために、必要により、上記光硬化
性樹脂に親水性溶剤、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、
メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエ
タノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン等を加えることができ
る。かかる親水性溶剤の使用量は、一般には、樹脂固形
成分100重量部当り、300重量部まで、好ましくは
100重量部までとすることができる。また、被塗装物
への塗着量を多くするため、上記光硬化性樹脂に対し、
疎水性溶剤、例えば、トルエン、キシレン等の石油系溶
剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;2-
エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のア
ルコール類等も加えることができる。これらの疎水性溶
剤の配合量は、樹脂固形成分100重量部当り、通常、
200重量部まで、好ましくは、100重量部以下とす
ることができる。
【0056】電着塗料として可視光感光性組成物の調製
は、従来から公知の方法で行うことができる。例えば、
前記の中和により水溶化された光硬化性樹脂、本発明の
光増感剤、重合開始剤、さらに必要に応じ、含窒素化合
物、溶剤及びその他の成分をよく混合し、水を加えるこ
とにより調製することができる。このようにして調製さ
れた組成物は、通常の方法で、更に水で希釈し、例え
ば、pHが4〜9の範囲内、浴濃度(固形分濃度)3〜
25重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲内の電着
塗料(または電着浴)とすることができる。
【0057】上記のようにして調製された電着塗料は、
次のようにして被塗物である導体表面に塗装することが
できる。すなわち、まず、浴のpH及び浴濃度を上記の
範囲に調整し、浴温度を15〜40℃、好ましくは15
〜30℃に管理する。次いで、このように管理された電
着塗装浴に、塗装されるべき導体を電着塗料がアニオン
型の場合には陽極として、また、カチオン型の場合には
陰極として、浸漬、5〜200Vの直流電流を通電す
る。通電時間は30秒〜5分が適当であり、得られる膜
厚は乾燥膜厚で、一般に0.5〜50μm、好適には、
1〜15μmである。電着塗装後、電着浴から被塗物を
引き上げ水洗いした後、電着塗膜中に含まれる水分など
を熱風等で乾燥、除去する。導体としては、金属、カー
ボン、酸化錫等の導電性材料またはこれらを積層、メッ
キ等によりプラスチック、ガラス表面に固着させたもの
が使用できる。
【0058】上記のごとくして支持体や導体表面に形成
された可視光感光材料、或いは、電着塗装によって得ら
れた可視光感光性電着塗膜は、画像に応じて、可視光で
露光し、硬化させ、非露光部を現像処理によって除去す
ることにより、画像を形成することができる。露光のた
めの光源としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀
灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、
メタルハライド灯、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等
の各光源により得られる光源のうち、紫外線を紫外カッ
トフィルターによりカットした可視領域の光線や、可視
領域に発振線をもつ各種レーザー等が使用できる。高出
力で安定なレーザー光源として、アルゴンレーザー、あ
るいはYAGレーザーの第2高調波が好ましい。
【0059】現像処理は、非露光部膜がアニオン性の場
合にはアルカリ水溶液を用いて、また、カチオン性の場
合にはpH5以下の酸水溶液を用いて洗い流すことによ
り行われる。アルカリ水溶液は通常、カセイソーダ、炭
酸ソーダ、カセイカリ、アンモニア水など塗膜中に有す
る遊離のカルボン酸と中和して水溶性を与えることので
きるものが、また、酸水溶液は酢酸、ギ酸、乳酸などが
使用可能である。また、イオン性基をもたない光硬化性
樹脂の場合の現像処理は、1,1,1−トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン、塩化メ
チレン等の溶剤を使って未露光部を溶解することによっ
て行う。現像した後の塗膜は、水洗後、熱風等により乾
燥され、導体上に目的とする画像が形成される。また、
必要に応じて、エッチングを施し、露出した導体部を除
去した後、レジスト膜を除去し、プリント回路板の製造
を行うこともできる。本発明の組成物は、フォトレジス
トをはじめ、平板や凸版用製版材、オフセット印刷用P
S板、情報記録材料、レリーフ像作製材料等幅広い用途
への応用が可能である。
【0060】
【実施例】以下に、本発明を具体例によって説明する
が、これらは例示的なものであり、本発明は、これらに
限定されるものではない。実施例中の部は重量部、%は
重量%を示す。 実施例1 窒素雰囲気下、3−ホルミル−7−ジエチルアミノクマ
リン4.9部、ベンゾイルヒドラジン2.7部およびト
リエチルアミン0.3部をエタノール25部中で、8時
間加熱還流して反応させた。放冷後、濾過し、エタノー
ル洗浄を行い、乾燥して下記式(A)(化18)の化合
物を6.7部得た。窒素雰囲気下、式(A)の化合物を
5.5部およびクロラミンT(p−トルエンスルホンク
ロラミド ナトリウム塩)5.1部をエタノール50部
中で、3時間加熱還流して反応させた。放冷後、濾過
し、エタノール洗浄を行い、乾燥して下記式(B)(化
18)の化合物を3.4部得た。式(B)の化合物3.
3部をDMF45部中に懸濁させ、50℃に昇温、シア
ン化ナトリウム塩1.2部を水10部に溶解させたもの
を、50℃で1時間かけて滴下し、50℃で3時間加熱
して反応させた。5℃に冷却し、0〜5℃で臭素1.6
部を滴下した。5℃で2時間攪拌後、室温で2時間攪拌
した。水70部を加えて、目的化合物を析出させた。室
温で1時間攪拌後、濾過、水洗した。乾燥して下記式
(C)(化18)の化合物を2.5部得た。
【0061】
【化18】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕501nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=386(M+ ) ・元素分析値(C22H18N4 O3 ) C(%) H(%) N(%) 計算値 68.38 4.70 14.50 実測値 68.37 4.76 14.52 また、式(C)の化合物2.3部を60%硫酸25部中
で、80℃で5時間反応させた。冷却後、氷水200部
中に加えて、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。濾
過、水洗、乾燥して下記式(D)(化19)の化合物を
1.9部得た。式(D)の化合物1.5部を20部のテ
トラヒドロフラン(THF)中で、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド0.9部と室温で1時間反応させ、5℃に
冷却した。エタノ−ル1部をTHF5部で希釈したもの
を5℃で30分間で滴下し、同温度で3時間反応させ
た。水20部を加えて、室温で1時間攪拌し、濾過、水
洗した。メタノール洗浄して、乾燥して下記式(E)
(化19)の化合物を1.0部得た。
【0062】
【化19】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕453nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=433(M+ ) ・元素分析値(C24H23N3 O5 ) C(%) H(%) N(%) 計算値 66.50 5.35 9.69 実測値 66.48 5.32 9.74
【0063】実施例2 窒素雰囲気下、7−ジブチルアミノクマリン−3−カル
ボン酸15.9部をDMF60部中で攪拌し、5℃に冷
却した。塩化チオニル8.5部を5〜10℃で1時間か
けて滴下した。室温にもどし、ベンゾイルヒドラジン
7.3部を加え、室温で4時間反応させた。水60部を
加えて、析出物を濾過、水洗した。乾燥して下記式
(F)(化20)の化合物を18.7部得た。窒素雰囲
気下、式(F)の化合物を8.6部および五硫化リン1
3部をピリジン50部中で、60℃で1時間反応させ
た。さらに昇温、5時間加熱還流した後、放冷した。濾
過、水洗後、クロロホルムに溶解させて、水洗した。さ
らにクロロホルム溶液を濃縮後、シリカゲルカラムガラ
フィーによって精製した。濃縮して、下記式(G)(化
18)の化合物を3.6部得た。式(G)の化合物3.
1部をDMF62部中に懸濁させ、50℃に昇温、シア
ン化ナトリウム塩0.8部を水10部に溶解させたもの
を、50℃で1時間かけて滴下し、50℃で4時間加熱
して反応させた。5℃に冷却し、0〜5℃で臭素1.3
部を滴下した。5℃で2時間攪拌後、室温で4時間攪拌
した。氷水120部中に排出し、室温で1時間攪拌後、
濾過、水洗した。乾燥して下記式(H)(化20)の化
合物を2.3部得た。
【0064】
【化20】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕532nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=458(M+ ) ・元素分析値(C26H26N4 O2 S) C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値 68.10 5.72 12.22 6.99 実測値 68.08 5.73 12.24 6.99 また、式(H)の化合物1.8部を70%硫酸25部中
で、90℃で5時間反応させた。冷却後、氷水200部
中に加えて、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。濾
過、水洗、乾燥して下記式(I)(化21)の化合物を
1.9部得た。式(I)の化合物1.4部を20部のテ
トラヒドロフラン(THF)中で、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド0.7部と室温で1時間反応させ、5℃に
冷却した。ジエチレングリコールモノメチルエーテル
1.5部をTHF5部で希釈したものを5〜10℃で4
0分間で滴下し、同温度で2時間反応させた。水20部
を加えて、室温で1時間攪拌し、濾過、水洗した。メタ
ノール洗浄して、乾燥して下記式(J)(化21)の化
合物を0.9部得た。
【0065】
【化21】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕488nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=579(M+ ) ・元素分析値(C31H37N3 O6 S) C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値 64.23 6.43 7.25 5.53 実測値 64.22 6.46 7.24 5.57
【0066】実施例3 実施例1における3−ホルミル−7−ジエチルアミノク
マリンのかわりに、3−ホルミル−7−(N−イソブチ
ルメトキシエチルアミノ)クマリンを、またベンゾイル
ヒドラジンのかわりにテレフタル酸モノメチルエステル
ヒドラジドを用いる他は実施例1と同様に反応を行い、
式(K)、式(L)の化合物(化22)を経由して式
(M)(化22)の化合物を合成した。
【0067】
【化22】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕492nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=502(M+ )
【0068】実施例4 実施例1における式(C)の化合物のかわりに、実施例
3記載の式(M)(化22)の化合物を用いる他は実施
例1と同様に反応を行い、式(N)の化合物(化23)
を得た。また式(D)のかわりに式(N)の化合物を、
またエタノールのかわりにメトキシエチルアミンを使用
する以外は実施例1と同様に反応を行い、式(O)(化
23)の化合物を合成した。
【0069】
【化23】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕479nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=578(M+ )
【0070】実施例5 実施例2における7−ジブチルアミノクマリン−3−カ
ルボン酸のかわりに7−ジ(メトキシエトキシエチル)
アミノクマリン−3−カルボン酸を用い、また実施例2
におけるベンゾイルヒドラジンのかわりにイソニコチン
酸ヒドラジドを用いる他は合成例2と同様に反応を行
い、式(P)、式(Q)の化合物(化24)を経由して
式(R)(化24)の化合物を合成した。
【0071】
【化24】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕488nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=551(M+ ) ・元素分析値(C27H29N5 O6 S) C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値 58.79 5.30 12.70 5.81 実測値 64.82 5.29 12.66 5.80
【0072】実施例6 実施例2における式(H)の化合物のかわりに、実施例
5記載の式(R)(化24)の化合物を用いる他は実施
例2と同様に反応を行い式(S)の化合物(化25)を
得た。式(I)の化合物のかわりに式(S)の化合物
を、ジエチレングリコールモノメチルエーテルのかわり
にプロピレングリコールを用いて、実施例2と同様に反
応を行って式(T)(化25)の化合物を合成した。
【0073】
【化25】 この化合物の分析結果は以下の通りであった。 ・吸収スペクトル;吸収極大〔λmax 〕466nm(ク
ロロホルム中) ・FD−MSスペクトル;m/z=628(M+ ) ・元素分析値(C30H36N4 O9 S) C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値 57.31 5.77 8.91 5.10 実測値 57.28 5.77 8.93 5.12
【0074】実施例7 感光性樹脂(高分子バインダー)として、メチルメタク
リレート/メタクリル酸/ヒドロキシフェニルメタクリ
レート/ベンジルメタクリレート=50/20/10/
20の混合物の重合体100部、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート55部、重合開始剤として下記式
(U)(化26)のチタノセン化合物20部、光増感剤
として実施例1で得られた式(C)で表されるクマリン
化合物5部、ならびに、溶媒としてメチルセロソルブ 1
60部を用いて感光液を調製した。この感光液を、乾燥膜
厚3.5g/m2 となるように、積層銅板上に、スピン
コ−ターを用いて塗布した。乾燥後、ポリビニルアルコ
ール水溶液を塗布し、乾燥させて、オーバーコート層を
設けた。上記の感光層に、5.0mJ/cm2 強度のY
AGレーザーの第2高調波(532nm)を光照射した
ところ、速やかに樹脂が硬化することが確認された。露
光後、炭酸ナトリウムの0.5%水溶液で現像した。得
られたパターンは、現像液による膜減りや、未露光部の
レジスト残渣のない良好なものであった。
【0075】
【化26】
【0076】実施例8 YAGレーザーの第2高調波(532nm)のかわりに
アルゴンレーザー(488nm)を使用した。実施例7
で得られた感光層について、5.0mJ/cm 2 強度の
アルゴンレーザーで露光した後、炭酸ナトリウムの0.
5%水溶液で現像したところ、膜減りや、未露光部のレ
ジスト残渣のない良好なパターンが得られた。
【0077】実施例9〜15 実施例1〜6で得られたクマリン化合物を用いて、実施
例7〜8と同様に感光層を調製した。得られた感光層に
ついて、5.0mJ/cm2 強度のYAGレーザーの第
2高調波(532nm)および5.0mJ/cm2 強度の
アルゴンレーザーで走査露光し、現像した。得られたパ
ターンの状態を下記のように評価し、その結果を第1表
(表1)に示した。
【0078】
【表1】 第1表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 クマリン化合物 アルゴン YAG レーザー レーザー(SHG) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9 実施例1式(E)の化合物 A B 10 実施例2式(H)の化合物 A A 11 実施例2式(J)の化合物 A B 12 実施例3式(M)の化合物 A A 13 実施例4式(O)の化合物 A B 14 実施例5式(R)の化合物 A A 15 実施例6式(T)の化合物 A B ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0079】実施例16〜67 実施例1〜6と同様に合成したクマリン化合物を第2表
(表2〜表6)にまとめて示した。これらの化合物を用
いて実施例7〜8と同様に感光層を調製した。得られた
感光層については、実施例9と同様の方法で評価し、そ
の結果を第2表に示した。
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【表6】
【0085】比較例1〜3 実施例7における、本発明のクマリン化合物のかわり
に、市販の光増感剤を用いて感光層を調製し、実施例7
〜8と同様に評価した結果を第3表(表7)に示した。
【0086】
【表7】 第3表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例 光増感剤 λmax アルゴン YAG (nm) レーザー レーサ゛ー(SHG) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 ケトクマリン 459 B C 2 クマリン−6 462 B C 3 クマリン−7 456 C C ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ クマリン−7:7−ジエチルアミノ−3−ベンゾイミダゾリルクマリン
【0087】
【発明の効果】本発明のクマリン化合物は、光増感剤と
して極めて有用性の高い化合物である。すなわち、本発
明のクマリン化合物は、可視光感光性樹脂組成物を調製
する際に、感光性樹脂との相溶性がよく、かつ、汎用の
塗布溶液に溶解し、支持体上で均一で平滑な塗面を得る
ことができる。また、本発明のクマリン化合物は、48
8nmおよび514.5nmに安定な発振線を持つアル
ゴンレーザーや第2高調波として532nmに輝線を持
つYAGレーザー等の汎用可視レーザーに対して、非常
に高い感度を有するため、本発明の光増感剤を用いて得
られた感光性材料は、これらのレーザーにより高速走査
露光が可能である。また、高速走査露光により画像を形
成した場合、極めて微細な高解像度の画像が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 417/04 311 C07D 417/04 311 417/14 213 417/14 213 239 239 271 271 307 307 C08K 5/15 C08K 5/15 C08L 57/00 C08L 57/00 C09D 11/00 C09D 11/00 157/00 157/00 G03F 7/031 G03F 7/031 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1)で表されるクマリ
    ン化合物。 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は各々、水素原子、置換されてい
    てもよく、また酸素原子が介在してもよい、アルキル
    基、アリール基またはアルケニル基を表し、R1 とR2
    は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の置換し
    たベンゼン核と結合して環を形成してもよく、R3 は水
    素原子、ハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、置換さ
    れていてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表し、
    R4 は水酸基、アミノ基、置換されていてもよく、また
    酸素原子が介在してもよい、アルキル基、アリール基ま
    たはアルケニル基を有するアルコキシ基、アリールオキ
    シ基、アルケニルオキシ基、アルキルアミノ基、アリー
    ルアミノ基またはアルケニルアミノ基を表し、Aは置換
    されていてもよい2−(1、3、4−オキサジアゾリ
    ル)基または2−(1、3、4−チアジアゾリル)基を
    表す。
  2. 【請求項2】 一般式(2)(化2)で表されるクマリ
    ン化合物。 【化2】 〔式中、R3 は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スル
    ホン酸基、置換されていてもよい、アルキル基、アルコ
    キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリー
    ルチオ基を表し、R5 及びR6 は各々、水素原子、置換
    されていてもよく、また酸素原子が介在してもよい、ア
    ルキル基、アリール基またはアルケニル基を表し、R5
    とR6 は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の
    置換したベンゼン核と結合して環を形成してもよく、Q
    1 はアミノ基、置換されていてもよい、アルキル基、ア
    リール基、アルケニル基、ヘテロ環、アルキルアミノ
    基、アリールアミノ基またはアルケニルアミノ基を表
    し、Xは酸素原子または硫黄原子を表す。ただし、R5
    及びR6 が各々、水素原子、アルキル基、アリール基ま
    たはアルケニル基である場合、またR5 とR6 が互いに
    結合するか、または骨格内のアミノ基の置換したベンゼ
    ン核と結合して環を形成している場合には、Q1 はアミ
    ノ基、置換されていてもよい、アルケニル基、ヘテロ
    環、アルキルアミノ基、アリールアミノ基またはアルケ
    ニルアミノ基を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項1および/または請求項2記載の
    クマリン化合物を含有する光増感剤。
  4. 【請求項4】 エチレン性不飽和二重結合を有する架橋
    もしくは重合可能な化合物を含有し、光照射により架橋
    もしくは重合し得る感光性樹脂組成物において、光重合
    開始剤および請求項3記載の光増感剤を含有する可視光
    感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和二重結合を有する架橋
    もしくは重合可能な化合物を含有し、光照射により架橋
    もしくは重合し得る感光性樹脂組成物において、光重合
    開始剤としてチタノセン化合物を、光増感剤として一般
    式(3)(化3)で表されるクマリン化合物を含有する
    ことを特徴とする可視光感光性樹脂組成物。 【化3】 〔式中、R3 は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、スル
    ホン酸基、置換されていてもよい、アルキル基、アルコ
    キシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリー
    ルチオ基を表し、R7 及びR8 は各々、水素原子、アル
    キル基、アリール基およびアルケニル基を表し、R7 と
    R8 は互いに結合するか、または骨格内のアミノ基の置
    換したベンゼン核と結合して環を形成してもよく、Q2
    は置換されていてもよい、アルキル基またはアリール基
    を表し、Xは酸素原子または硫黄原子を表す。〕
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載の可視光感
    光性樹脂組成物と溶剤とを含有してなる可視光感光性材
    料用インキ。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5記載の可視光感
    光性樹脂組成物を、基材上に有してなる可視光感光性材
    料。
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