JPH10208010A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10208010A
JPH10208010A JP9024317A JP2431797A JPH10208010A JP H10208010 A JPH10208010 A JP H10208010A JP 9024317 A JP9024317 A JP 9024317A JP 2431797 A JP2431797 A JP 2431797A JP H10208010 A JPH10208010 A JP H10208010A
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dot
magnetic layer
recording medium
layer
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JP9024317A
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Osamu Nakamura
修 中村
Hiroyuki Yamaguchi
博之 山口
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偽造防止ができることはもちろんのこと、記
録密度の向上が図られ、しかも得られる情報の精度が向
上し、真偽の判定を正確に行うことができる磁気記録媒
体を提供する。 【解決手段】 基板の上に形成された磁性層に、ドット
状凹部の集合である微細な複数の凹部、または、ドット
状凸部の集合である微細な複数の凸部を磁気ヘッドの走
査方向に沿って配列することにより固定磁気情報を記録
する。また、上記のドット状凹部およびドット状凸部
は、磁性層あるいは基板を部分的に物理的除去して形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に係
り、特に基板上に偽造防止のために形成された磁性層を
備える磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、プリペイドカード等
の磁気記録媒体の偽造防止においては、磁性層に高い記
録密度で情報を書込み、外部から簡単には記録情報を読
み出せないようにしている。
【0003】しかしながら、磁性層の特性上、記録され
た情報の書き換え、消去が自在であるため、偽造、変造
が可能であり、近年、大きな社会問題としてクローズア
ップされている。特に、現在は磁気ストライプの入手が
容易であるため、類似の磁気記録媒体を製造することも
可能であり、さらに、磁気記録媒体の表面に露出してい
る磁性層から磁気情報を読み取ったり、磁気転写技術に
より磁気情報を他の磁性層に移すことが容易にできてし
まうという問題もある。
【0004】このような問題を解決するために、磁性層
を比較的高い保磁力の磁性材料を含む層、低保磁力の磁
性材料を含む層とで構成した磁気記録媒体が開発されて
いる。この磁気記録媒体は、保磁力の比較的高い磁性材
料を含む磁性層に記録する情報と、低保磁力の磁性材料
を含む磁性層に記録する情報とを異なるものとし、通常
の読み取りでは磁気情報を正確に読み取れないようにし
たものである。
【0005】しかしながら、上記のような磁気記録媒体
は、市販されている磁気記録装置を用いることによって
通常の環境下での磁気情報の読み取りが可能である。こ
こで、通常の環境下とは、特に温度、湿度等に変化を加
えない環境を意味する。さらに、上記の保磁力が比較的
高い磁性材料を含む磁性層は、通常の環境下で磁気ヘッ
ドによる消去・書き換えが特定の装置を用いることによ
り可能であるため、この保磁力の比較的高い磁性材料を
含む磁性層に磁気情報を記録しても、偽造、変造を有効
に防止できないという問題があった。
【0006】また、残高情報等の可変磁気情報は、通常
の磁気記録が可能な低保磁力の磁性材料からなる層には
偽造防止の観点から記録することができず、一方、端末
機側に可変磁気情報を記憶させることも可能であるが、
端末機側の負担が大きく実用的ではない。
【0007】そこで、プリペイドカード等の磁気記録媒
体の偽造防止のために、磁気記録媒体上に所定の磁気パ
ターンを予め形成することが行われている。これは、予
め形成された磁気パターンを使用時に読み取り、所定の
磁気出力信号が得られるか否かを判定することにより磁
気記録媒体の真偽を決定するものである。
【0008】このような磁気パターンの読み取りには、
通常、2つのコイルを巻いた磁気ヘッドが用いられ、こ
の磁気ヘッドの一方のコイルには定電流を流し、磁気ヘ
ッドが磁気パターンを走査したときに誘起される誘導電
流または電圧を他方のコイルで検出する。誘導される電
流は、磁気ヘッドの磁束の変化に応じて発生する。
【0009】一方、磁気パターンを構成する材料として
は、例えば、強磁性体が用いられ、また、磁気パターン
の形状は種々のものが考えられるが、いわゆるバーコー
ド状のパターンが一般的に用いられる。この磁気パター
ンは、パターン要素である複数の磁気バーがその横幅方
向に配列されて構成されており、磁気パターンを構成す
る個々の磁気バーの横幅は、1種類または2種類以上か
らなる。そして、バーコード状の磁気パターンは、上述
のような磁気ヘッドを密着して一定の速度で走査するこ
とにより磁気出力信号が得られる。
【0010】上記のような磁気パターンを形成する方法
としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラ
ビア印刷法等を用いることができる。これらの印刷法
は、製造コストの面で有利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷法
によるパターン形成には印刷法の特性に起因して次のよ
うな問題がある。
【0012】例えば、スクリーン印刷法では、スクリー
ンメッシュのメッシュ数や線径が無視できないために、
印刷線幅そのものを小さくすることに物理的限界があ
り、記録密度の向上が図れないという不都合がある。ま
た、記録密度を上げようとすればする程、インキの転移
が不安定になり、さらにインキのレベリング等によって
印刷形状は不均一となり(また、横幅の増加に伴い印刷
膜厚が増加する傾向にある)、磁気出力および波形の点
でも不安定となり、正確な情報を得ることが困難になる
という不都合がある。したがって、一般的な磁気バーコ
ードの1ビットの幅は100μm程度が限界であり、通
常の磁気情報と比較して記録密度が低くならざるを得な
いという問題があった。また、印刷という手法では、印
刷版と同一のパターンを複製することになるので、磁気
記録媒体に対して一定の情報しか与えられず、磁気記録
媒体毎に異なった情報を与えることができないという問
題がある。
【0013】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、偽造防止ができることはもちろんのこ
と、記録密度の向上が図られ、しかも得られる情報の精
度が向上し、真偽の判定を正確に行うことができる磁気
記録媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、基板と、この基板の上に形成され
た磁性層とを少なくとも備える磁気記録媒体であって、
前記磁性層は、磁気ヘッドの走査方向に沿って配列され
た複数の微細な凹部または凸部からなる固定磁気情報が
記録されており、個々の前記凹部は前記磁性層に形成さ
れたドット状凹部の集合であり、また、個々の前記凸部
は前記磁性層に形成されたドット状凸部の集合であるよ
うな構成とした。
【0015】また、本発明の磁気記録媒体は、前記磁性
層が異なる磁気特性を有する少なくとも2種の磁性層を
備えた多層構造であり、磁性層を構成するいずれかの1
層に複数の微細な凹部または凸部からなる固定磁気情報
が記録されているような構成とした。
【0016】また、本発明の磁気記録媒体は、前記ドッ
ト状凹部が前記磁性層の表面を部分的に物理的除去して
形成されたものであり、前記ドット状凸部が予め部分的
に物理的除去してドット状の微小凹部を形成した前記基
板上に前記磁性層を設けることにより形成されたもので
あるような構成、あるいは、前記ドット状凸部が前記基
板上に設けた磁性層を部分的に物理的除去してドット状
の微小凹部を形成し更にこの上に磁性層を設けることに
より形成されたものであるような構成とした。
【0017】また、本発明の磁気記録媒体は、前記ドッ
ト状凹部の開口幅および前記ドット状凸部の最大幅が3
0〜1000μmの範囲であるような構成とした。
【0018】また、本発明の磁気記録媒体は、前記ドッ
ト状凹部の形成ピッチおよび前記ドット状凸部の形成ピ
ッチが1μm〜5mmの範囲であるような構成とした。
【0019】また、本発明の磁気記録媒体は、前記ドッ
ト状凹部の深さおよび前記ドット状凸部の高さが2〜3
0μmの範囲であるような構成とした。
【0020】さらに、本発明の磁気記録媒体は、前記磁
性層の上に隠蔽層が形成されているような構成とした。
【0021】上述のような本発明では、ドット状凹部の
集合である微細な複数の凹部、または、ドット状凸部の
集合である微細な複数の凸部が磁気ヘッドの走査方向に
沿って配列されることにより磁性層に固定磁気情報が記
録されているので、磁性層上に磁気ヘッドを走査したと
きに固定磁気情報からの磁気出力信号が得られ、上記の
ドット状凹部およびドット状凸部は磁性層あるいは基板
を部分的に物理的除去して形成されるので、種々のパタ
ーン形成が可能になり、また、記録密度の向上も図れ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0023】図1は本発明の一実施形態を説明するため
のカード状の磁気記録媒体の斜視図である。図1に示さ
れるように、本発明の磁気記録媒体1は、基板2と、こ
の基板2の上に形成された磁性層3とを備えている。そ
して、磁性層3には磁気ヘッドの走査方向(図示例で
は、基板2の長辺と平行(矢印a方向))に沿って記録
部4が設定されている。
【0024】図2は、図1に示される磁気記録媒体1に
おける磁性層3の記録部4の部分拡大平面図である。図
2に示されるように、磁性層3の記録部4には、磁気ヘ
ッドの走査方向(図示の矢印a方向)に沿って配列され
た複数の微細な凹部5からなる固定磁気情報が記録され
ている。この凹部5は、磁性層3を部分的に物理的除去
して形成されたドット状凹部の集合である。図3は、図
2に示される磁性層3の記録部4のA−A線における断
面矢視図であり、本発明の理解を容易にするために、断
面状態を拡大して模式的かつ簡略に描いたものである。
図3に示されるように、磁性層3の表面にはドット状凹
部6が所定のパターンで複数穿設されて凹部5を構成し
ている。図示例では、ドット状凹部6が磁気ヘッドの走
査方向(図示の矢印a方向)に3列に配列したものが狭
幅の凹部5を構成し、ドット状凹部6が磁気ヘッドの走
査方向(図示の矢印a方向)に6列に配列したものが広
幅の凹部5を構成している。
【0025】上述の磁気記録媒体1を構成する基板2
は、基板として要求される耐熱性、強度、剛性等を考慮
して、ナイロン、セルロースジアセテート、セルロース
トリアセテート、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポ
リカーボネート等の樹脂、生分解性樹脂、銅、アルミニ
ウム等の金属、紙、含浸紙等の材料の中から適宜選択し
た材料の単独あるいは組み合わせた複合体により構成す
ることができる。このような基板2の厚さは、0.00
5mm〜5mm程度とすることができる。
【0026】磁性層3は、通常、硬磁性粉末と樹脂バイ
ンダを含有する硬磁性層、あるいは、軟磁性粉末と樹脂
バインダを含有する軟磁性層とすることができる。この
場合、磁性層3の厚みは、3〜50μm、好ましくは5
〜20μm程度とすることができる。また、磁性層3は
無配向、配向処理がなされたものいずれでもよい。
【0027】このような磁性層3の形成に使用する硬磁
性粉末としては、例えば、γ−Fe23 、Co被着γ
−Fe23 、Fe34 、Fe、Fe−Cr、Fe−
Co、Co−Cr、Co−Ni、Baフェライト、Sr
フェライト、CrO2 等の磁性微粒子が挙げられる。ま
た、軟磁性粉末としては、Al、Si、Fe等からなる
磁性合金材料、パーマロイ、センダスト、Fe等の金属
高透磁率材料、Mn−Znフェライト、Co−Znフェ
ライト、Ni−Znフェライト等のフェライト、金属ア
モルファス材料等を挙げることができる。
【0028】上記の硬磁性粉末あるいは軟磁性粉末が分
散される樹脂バインダ(あるいはインキビヒクル)とし
ては、ブチラール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース
樹脂、アクリル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹
脂等が用いられ、必要に応じてニトリルゴム等のゴム系
樹脂あるいはウレタンエラストマー等が添加される。ま
た、耐熱性を考慮して、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルサルホン等のガラス転移温度(Tg)の高い樹
脂、あるいは硬化反応によりTgが上昇する系を用いる
ことができる。上記のような樹脂あるいはインキビヒク
ル中に磁性粒子が分散されてなる分散物中に、必要に応
じて界面活性剤、シランカップリング剤、可塑剤、ワッ
クス、シリコーンオイル、カーボン等の顔料を添加して
もよい。さらに、放射線硬化型、電子線硬化型の樹脂バ
インダも使用することができる。この場合、エポキシア
クリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアク
リレート、ポリエーテルアクリレート、シリコンアクリ
レート、不飽和ポリエステル、ポリエン/チオール等の
光重合性オリゴマー;スチレンや酢酸ビニル等の単官能
アクリレート、多官能アクリレート等の光重合性モノマ
ー(反応性希釈剤);ベンゾイン系、アセトフェノン
系、チオキサンソン系、パーオキサイド系等の光開始
剤;アミン系、キノン系の光開始助剤;その他、必要に
応じて熱重合禁止剤、無機あるいは有機の充填剤、接着
付与剤、チクソ付与剤、非反応性ポリマー、顔料等を用
いて放射線硬化型の樹脂バインダとすることができ、上
記成分から光開始剤を除くことによって電子線硬化型の
樹脂バインダとすることができる。
【0029】また、磁性層3は、上記の硬磁性材料、軟
磁性材料そのものを用いて、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、メッキ法等により形成することもできる。この場
合、磁性層3の厚みは、200〜1000Å、好ましく
は400〜800Å程度とすることができる。
【0030】磁性層3に記録された固定磁気情報を構成
する微細な凹部5は、図2に示されるように磁気ヘッド
走査方向とほぼ直交する方向に所定の長さをもってお
り、その横幅(磁気ヘッド走査方向の幅)の種類とし
て、少なくとも2種以上の横幅を備えて構成され、凹部
5の横幅の違いによる読み取り出力波形の差異を、
“0”,“1”のディジタル信号値にデータ判別できる
ようになっている。例えば、図4に示されるように、
“1”は1ビットの中に狭幅の凹部5(3列のドット状
凹部6からなる)と平坦部とが1組入るようにし、
“0”は1ビットの中に“1”の凹部5の2倍の幅の凹
部5(6列のドット状凹部6からなる)あるいは平坦部
が入るようにすることができ、この場合、磁気出力信号
波形は図示のようになる。このような凹部5の横幅は、
通常、30μm〜1mmの範囲で適宜設定することがで
きる。
【0031】磁性層3に形成され上記の凹部5を構成す
るドット状凹部6の配設パターンには特に制限はない。
例えば、図5(A)に示されるように、磁気ヘッドの走
査方向(図示の矢印a方向)に複数列(図示例では3
列)のドット状凹部6を配設することにより凹部5を構
成してもよく、また、図5(B)に示されるように、磁
気ヘッドの走査方向(図示の矢印a方向)に1列のドッ
ト状凹部6を配設することにより凹部5を構成してもよ
い。さらに、図5(C)に示されるように、凹部5を構
成するドット状凹部6が部分的にオーバーラップするよ
うに配設してもよい。
【0032】このようなドット状凹部6の形状は特に制
限はなく、逆円錐形状、逆角錐形状、円柱形状等いずれ
であってもよい。また、ドット状凹部6の開口幅(図5
の例にDで示す)は、30〜1000μm程度、ドット
状凹部6の形成ピッチ(図5の例にPで示す)は、1μ
m〜5mm程度、ドット状凹部6の深さは2〜30μm
程度の範囲で設定することができる。そして、本発明の
磁気記録媒体1は、凹部5からなる固定磁気情報の出力
が、凹部5を構成するドット状凹部6の密度、形状で決
まる。
【0033】このようなドット状凹部6の形成は、例え
ば、ドット状凹部6形成の対応位置にレーザー光を照射
する方法や、電子線を照射する方法、放電による破壊、
ルーチング(彫刻)加工等により行うことができる。
【0034】レーザー光を用いる場合には、形成すべき
ドット状凹部の寸法等を考慮しつつ、用いるレーザーの
種類、レーザー波長、レーザーパワー等を適宜設定すれ
ばよい。
【0035】気体レーザーとしては、He−Neレーザ
ー、He−Cdレーザー、アルゴンレーザー(0.48
8μm連続発振,0.1〜20W)等の稀ガスイオンレ
ーザー;炭酸ガスレーザー(10.6μm連続発振,1
W〜10kW);金属蒸気レーザー等を使用することが
できる。また、固体レーザーとしては、ルビーレーザー
(0.6943μmパルス発振,10〜1000J)、
Ndガラスレーザー(1.06μmパルス発振,10〜
1000J)、Nd:YAGレーザー等のパルス励起固
体レーザー;あるいはルビーレーザー、Ndガラスレー
ザー、Nd:YAGレーザー(1.06μm連続発振,
1〜200W)、Nd:YAlO3 レーザー等の連続励
起固体レーザー等を使用することができる。また、液体
レーザーとしては、色素レーザー、ラマンレーザー、キ
レートレーザー、Nd3+液体レーザー等を使用すること
ができ、半導体レーザーとしては、GaAsダイオード
レーザー等を使用することができる。
【0036】これらの中でも特に、波長10.6μmの
CO2 ガスレーザー(出力0.5W〜20W)、波長
0.488μm(または0.5145μm)のArガス
レーザー(出力0.5W〜20W)、波長1.06μm
のNd:YAGレーザー(出力0.5W〜20W)が好
適例として挙げられる。
【0037】上記のようなレーザーを使用してのドット
状凹部6の形成では、レーザーパルス周波数、または、
シャッター開閉の周波数を制御すること等により、凹部
5を構成するドット状凹部6の形成状態を変えることが
できる。
【0038】尚、レーザーの出力が大きくなり過ぎる
と、高温による磁性層3の損傷により凹部5のパターン
の精度不良がおこり、この一方で出力が小さくなり過ぎ
ると、所望のドット状凹部6の形成ができないので、磁
性層3を除去して形成すべき形状等を考慮しながら、適
宜レーザー出力を設定する必要がある。
【0039】本発明の磁気記録媒体1は、上述のように
磁性層3の所定の記録部4に、複数の微細な凹部5から
なる固定磁気情報が記録されており、各凹部5は磁性層
3に穿設されたドット状凹部6により構成されているの
で、不変記録としての固定磁気情報は、個々の磁気記録
媒体毎に個別のデータとすることができる。
【0040】尚、上述の磁気記録媒体1は、固定磁気情
報を構成する複数の微細な凹部5のパターンの認識を困
難にさせるための隠蔽層や保護・装飾効果を上げるため
の保護層(絵柄も含む)を磁性層3上に備えるものであ
ってもよい。このような隠蔽層や保護層は、エチルセル
ロース、硝酸セルロース、エチルヒドロキシエチルセル
ロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セ
ルロース等のセルロース誘導体;ポリスチレン、ポリ−
α−メチルスチレン等のスチレン樹脂、あるいはスチレ
ン共重合樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブ
チル等のアクリル樹脂またはメタクリル樹脂の単独ある
いは共重合樹脂;ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、
ロジン変性フェノール樹脂、重合ロジン等のロジンエス
テル樹脂;ポリ酢酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、ビニル
トルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ブチラール樹脂等のバインダーに、着
色すべき色に応じて各種の顔料を添加し、必要に応じて
磁気ヘッドのクリーニング効果をもたせるような酸化チ
タン、アルミナ粉末、マイクロシリカ等を添加し、さら
に必要に応じて、可塑剤、安定剤、ワックス、グリー
ス、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤、増粘剤、分散剤を添
加した後、溶剤あるいは希釈剤で充分に混練してなる着
色塗料あるいはインキを用いて、通常のグラビア法、ロ
ール法、ナイフエッジ法、オフセット法等の塗布方法あ
るいは印刷方法により形成することができる。
【0041】次に、上述の磁気記録媒体1の固定磁気情
報の信号検出の例を図6に基づいて説明する。図6
(A)は図2に示される記録部4の固定磁気情報を示し
たものであり、固定磁気情報を構成する複数の微細な凹
部5上を、読取用の磁気ヘッドが図中矢印で示されるよ
うに左から右へ等速で走査したときに生じる磁気出力信
号波形は、図6(B)のようになる。すなわち、図6
(B)に示されるように、磁気出力信号波形は、凹部5
の左端部5aに対応して正パルスPaが生じ、凹部5の
右端部5bに対応して負パルスPbが生じる。このよう
なパルスは図示のごとく各凹部5に対応して順次発生す
る。
【0042】そして、本発明における凹部5は、上述の
ように均一厚さに形成された磁性層3を部分的に物理的
除去して形成したドット状凹部6の集合で構成されてい
るので、正パルスPaと負パルスPbの振幅は等しくな
る。
【0043】尚、磁性層3が軟磁性層である場合には、
再生バイアス電流をかけながら矢印方向に読取用の磁気
ヘッドを走査させる。
【0044】上述の例では固定磁気情報を構成する凹部
5の横幅が2種類である場合を例示しているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、凹部5の横幅は3種
類以上であってもよい。
【0045】図7は、本発明の磁気記録媒体の他の実施
形態を示す図3相当の断面矢視図である。図7におい
て、本発明の磁気記録媒体11は、基板12と、この基
板12の上に形成された磁性層13とを備えている。こ
の磁気記録媒体11は、基板12に、その長辺方向(磁
気ヘッドの走査方向(矢印a方向))に沿って複数の微
小な凹部12aが基板12を部分的に物理的除去して形
成されている。このような基板12上に形成された磁性
層13の基板12との境界面側には、上記の微小な凹部
12aに対応して、ドット状凸部18が形成されてい
る。そして、このように磁性層13に形成されたドット
状凸部18の集合により凸部17が構成され、磁性層1
3の磁気ヘッドの走査方向(矢印a方向)に沿って複数
の微細な凸部17が配列されている。
【0046】このような本発明の磁気記録媒体11で
は、上述のように形成されている複数の微細な凸部17
からなる固定磁気情報が磁性層13に記録されており、
各凸部17は磁性層13に形成されたドット状凸部18
により構成されているので、不変記録としての固定磁気
情報は、個々の磁気記録媒体毎に個別のデータとするこ
とができる。
【0047】上述の磁気記録媒体11は、磁性層13上
を読取用の磁気ヘッドが図中矢印a方向に走査したとき
に、凸部17に対応した磁気出力信号波形が得られる。
尚、磁性層13が軟磁性層である場合には、再生バイア
ス電流をかけながら読取用の磁気ヘッドを走査させる。
【0048】基板12への微小な凹部12aの形成は、
上述の磁気記録媒体1の磁性層3へのドット状凹部6の
形成と同様に行うことができ、例えば、パルス励起固体
レーザー等を使用して形成することができる。また、基
板12に形成された微小な凹部12aの形状、寸法、形
成密度等は、上述の磁気記録媒体1における磁性層3に
形成されたドット状凹部6と同様に適宜設定することが
できる。したがって、磁性層13のドット状凸部18
は、最大幅30〜1000μm程度、形成ピッチ1μm
〜5mm程度、高さ2〜30μm程度の範囲で設定する
ことができる。尚、磁気記録媒体11に使用する基板1
2は、上述の磁気記録媒体1を構成する基板2として例
示したものを使用することができるので、ここでの説明
は省略する。
【0049】上記の磁気記録媒体11を構成する磁性層
13は、硬磁性層および軟磁性層のいずれでもよく、ま
た、磁気配向処理の有無は限定されない。このような磁
性層13は、上述の磁性層3と同様にして形成すること
ができるが、塗布方法により磁性層13を形成する場
合、磁性層13の表面平滑性を考慮して、磁性塗料の樹
脂バインダは電子線硬化型の樹脂バインダを使用するこ
とが好ましい。
【0050】このような磁気記録媒体11は、上述の磁
気記録媒体1と同様に、固定磁気情報を構成する複数の
微細な凸部17のパターンの認識を困難にさせるための
隠蔽層や保護・装飾効果を上げるための保護層(絵柄も
含む)を磁性層13上に備えるものであってもよい。
【0051】図8は、本発明の磁気記録媒体の他の実施
形態を示す図3相当の断面矢視図である。図8におい
て、本発明の磁気記録媒体21は、基板22と、この基
板22の上に形成された磁性層23とを備えている。こ
の磁気記録媒体21では、磁性層23は異なる磁気特性
を備える磁性層23aと磁性層23bとが積層された構
造を有している。そして、磁性層23aには、磁気ヘッ
ドの走査方向(矢印a方向)に沿って配列された複数の
微細な凹部25からなる固定磁気情報が記録されてい
る。この凹部25は、磁性層23aを部分的に物理的除
去して形成されたドット状凹部26の集合である。した
がって、不変記録としての固定磁気情報は、個々の磁気
記録媒体毎に個別のデータとすることができる。
【0052】磁気記録媒体21を構成する磁性層23
は、磁性層23aと磁性層23bがともに硬磁性層、あ
るいは、ともに軟磁性層であってもよく、また、硬磁性
層と軟磁性層の組み合わせであってもよい。但し、磁性
層23aが軟磁性層であり、磁性層23bが硬磁性層で
ある場合には、軟磁性層23aの保磁力は硬磁性層23
bの保磁力よりも小さいものとする。これは下記の理由
による。すなわち、軟磁性層は再生バイアス電流がかけ
られた読取用の磁気ヘッドに発生する磁界によって、そ
の磁化方向が反転するものであり、硬磁性層は、発生す
る磁界によって、その磁化方向が反転しないものであ
る。一般に、磁性層の磁化方向を反転させるためには、
磁性層の保磁力(抗磁力)の約3倍の外部磁界をかける
必要がある。したがって、例えば、バイアス磁界とし
て、30[Oe]の強さの磁界を発生する磁気ヘッドに
対して、磁性層23aとして保磁力10[Oe]以下の
軟磁性層、磁性層23bとして保磁力100[Oe]以
上の硬磁性層を形成することが好ましい。
【0053】このような磁性層23は、磁性層23bを
形成した後、この磁性層23b上に磁性層23aを形成
し、次いでドット状凹部26を形成することにより得ら
れ、基本的には上述の磁性層3と同様にして形成するこ
とができ、磁気配向処理の有無は限定されない。塗布方
法により磁性層23aと磁性層23bを形成する場合、
各磁性層の厚みは3〜50μm、好ましくは5〜20μ
m程度とすることができ、また、真空蒸着法、スパッタ
リング法、メッキ法等により形成する場合は、各磁性層
の厚みは200〜1000Å、好ましくは400〜80
0Å程度とすることができる。
【0054】また、磁性層23aへのドット状凹部26
の形成は、上述の磁気記録媒体1の磁性層3へのドット
状凹部6の形成と同様に行うことができ、例えば、パル
ス励起固体レーザー等を使用して形成することができ
る。また、ドット状凹部26の形状、寸法、形成密度等
は、上述の磁気記録媒体1における磁性層3に形成され
たドット状凹部6と同様に適宜設定することができる。
【0055】このような磁気記録媒体21は、上述の磁
気記録媒体1と同様に、固定磁気情報を構成する複数の
微細な凹部25のパターンの認識を困難にさせるための
隠蔽層や保護・装飾効果を上げるための保護層(絵柄も
含む)を磁性層23上に備えるものであってもよい。
尚、磁気記録媒体21を構成する基板22は、上述の磁
気記録媒体1を構成する基板2と同様とすることができ
るので、ここでの説明は省略する。
【0056】上述の磁気記録媒体21は、磁性層23上
を読取用の磁気ヘッドが図中矢印a方向に走査したとき
に、磁性層23aに形成された凹部25に対応した磁気
出力信号波形が得られる。尚、磁性層23aが軟磁性層
である場合には、再生バイアス電流をかけながら読取用
の磁気ヘッドを走査させる。
【0057】図9は、本発明の磁気記録媒体の他の実施
形態を示す図3相当の断面矢視図である。図9におい
て、本発明の磁気記録媒体31は、基板32と、この基
板32の上に形成された磁性層33とを備えている。こ
の磁気記録媒体31では、磁性層33は異なる磁気特性
を備える磁性層33aと磁性層33bとが非磁性材層3
9を介して積層された構造を有している。そして、磁性
層33bには、磁気ヘッドの走査方向(矢印a方向)に
沿って配列された複数の微細な凹部35からなる固定磁
気情報が記録されている。この凹部35は、磁性層33
bを部分的に物理的除去して形成されたドット状凹部3
6の集合である。したがって、不変記録としての固定磁
気情報は、個々の磁気記録媒体毎に個別のデータとする
ことができる。
【0058】磁気記録媒体31を構成する磁性層33
は、磁性層33aと磁性層33bがともに硬磁性層、あ
るいは、ともに軟磁性層であってもよく、また、硬磁性
層と軟磁性層の組み合わせであってもよい。但し、磁性
層33bが軟磁性層であり、磁性層33aが硬磁性層で
ある場合には、軟磁性層33bの保磁力は硬磁性層33
aの保磁力よりも小さいものとする。これは上述の軟磁
性層23aと硬磁性層23bとの関係と同様の理由によ
る。
【0059】このような磁性層33は、磁性層33bを
形成しドット状凹部36を形成した後、磁性層33b上
に非磁性材層39を形成し、さらに磁性層33aを形成
することにより得られ、基本的には上述の磁性層3と同
様にして形成することができる。また、磁性層33aと
磁性層33bの磁気配向処理の有無は限定されない。塗
布方法により磁性層33aと磁性層33bを形成する場
合、各磁性層の厚みは3〜50μm、好ましくは5〜2
0μm程度とすることができ、また、真空蒸着法、スパ
ッタリング法、メッキ法等により形成する場合は、各磁
性層の厚みは200〜1000Å、好ましくは400〜
800Å程度とすることができる。非磁性材層39は、
上述の磁性層形成用の塗料から磁性粉末を抜いた塗料を
塗布して乾燥する方法等により形成することができ、厚
みは1〜30μm、好ましくは2〜10μm程度であ
る。
【0060】また、磁性層33bへのドット状凹部36
の形成は、上述の磁気記録媒体1の磁性層3へのドット
状凹部6の形成と同様に行うことができ、例えば、パル
ス励起固体レーザー等を使用して形成することができ
る。また、ドット状凹部36の形状、寸法、形成密度等
は、上述の磁気記録媒体1における磁性層3に形成され
たドット状凹部6と同様に適宜設定することができる。
【0061】このような磁気記録媒体31は、上述の磁
気記録媒体1と同様に、固定磁気情報を構成する複数の
微細な凹部35のパターンの認識を困難にさせるための
隠蔽層や保護・装飾効果を上げるための保護層(絵柄も
含む)を磁性層33上に備えるものであってもよい。
尚、磁気記録媒体31を構成する基板32は、上述の磁
気記録媒体1を構成する基板2と同様とすることができ
るので、ここでの説明は省略する。
【0062】上述の磁気記録媒体31は、磁性層33上
を読取用の磁気ヘッドが図中矢印a方向に走査したとき
に、磁性層33bに形成された凹部35に対応した磁気
出力信号波形が得られる。尚、磁性層33bが軟磁性層
である場合には、再生バイアス電流をかけながら読取用
の磁気ヘッドを走査させる。
【0063】
【実施例】次に、具体的な実施例を示して本発明をさら
に詳細に説明する。 (実施例1)まず、下記の組成の硬磁性層用の磁性塗料
Aを準備した。
【0064】 磁性塗料Aの組成 ・Baフェライト粉体 … 41重量部 ・ポリウレタン樹脂 … 7重量部 ・メチルエチルケトン … 25重量部 ・トルエン … 25重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 2重量部 次に、基板として厚み250μmのポリエチレンテレフ
タレート製のカード基板を準備し、このカード基板上
に、グラビアコートにより上記の磁性塗料Aを塗布して
厚み10μmの硬磁性層を形成した。この硬磁性層の形
成では、対向磁石あるいはソレノイドでカード基板の長
辺方向に沿った磁気配向処理を施した。
【0065】次いで、Nd:YAGレーザー光を用いて
下記の条件でレーザーパルスによる硬磁性層へのドット
状凹部の形成を行った。
【0066】ドット状凹部の形成条件 ・レーザー出力 :15W ・レーザースポット径:10μm ・パルス周波数 :5kHz 形成したドット状凹部は、平均深さ5μm、形成ピッチ
120μmであり、このようなドット状凹部の集合によ
り凹部(磁気ヘッドの走査方向の幅は60μmと120
μmの2種)を構成し、複数の凹部を磁性層上に磁気ヘ
ッドの走査方向(カード基板の長辺方向)に配列するこ
とにより固定磁気情報(記録密度約210bpi)を記
録して、図2および図3に示されるような磁気記録媒体
を作製した。
【0067】さらに、凹部を形成した磁性層上に下記組
成の隠蔽層用の塗料をグラビアコートにより塗布して厚
み5μmの隠蔽層を形成した。
【0068】 隠蔽層用の塗料の組成 ・マイクロシリカ …10.5重量部 ・酸化チタン粉体 …10.5重量部 ・ポリウレタン樹脂 … 4重量部 ・メチルエチルケトン … 50重量部 ・トルエン … 25重量部 上記のように作製した磁気記録媒体の固定磁気情報の読
み取りをカードリーダーを用いて行った結果、図6に示
されるような、磁気出力5V(p−p)の磁気出力波形
が得られた。そして、この固定磁気情報は、従来の磁気
バーコード等と同様、磁気的に消去できない磁気情報と
して利用できるものであった。 (実施例2)基板として厚み250μmのポリエチレン
テレフタレート製のカード基板を準備し、このカード基
板の長辺方向に沿って、Nd:YAGレーザー光を用い
て下記の条件でレーザーパルスによるドット状の微小凹
部の形成を行った。形成したドット状の微小凹部は、平
均深さ5μm、形成ピッチ100μmであった。
【0069】ドット状凹部の形成条件 ・レーザー出力 :20W ・レーザースポット径:10μm ・パルス周波数 :6kHz 次に、実施例1で使用したのと同じ硬磁性層用の磁性塗
料Aを用いて、上記のドット状の微小凹部が形成された
カード基板上に、グラビアコートにより厚み10μmの
硬磁性層を形成した。これにより、硬磁性層のカード基
板側には上記のドット状の微小凹部に対応したドット状
凸部が形成され、このようなドット状凸部の集合により
凸部(磁気ヘッドの走査方向の幅は60μmと120μ
mの2種)を構成し、複数の凸部を磁気ヘッドの走査方
向(カード基板の長辺方向)に配列することにより固定
磁気情報(記録密度約210bpi)を記録して、図2
および図7に示されるような磁気記録媒体を作製した。
この硬磁性層の形成では、対向磁石あるいはソレノイド
でカード基板の長辺方向に沿った磁気配向処理を施し
た。
【0070】さらに、形成した硬磁性層上に実施例1と
同様にして厚み5μmの隠蔽層を形成した。
【0071】上記のように作製した磁気記録媒体の固定
磁気情報の読み取りをカードリーダーを用いて行った結
果、図6に示されるような、磁気出力3V(p−p)の
磁気出力波形が得られた。そして、この固定磁気情報
は、従来の磁気バーコード等と同様、磁気的に消去でき
ない磁気情報として利用できるものであった。 (実施例3)まず、実施例1と同様にしてカード基板上
に厚み15μmの硬磁性層を形成した。この硬磁性層の
形成では、対向磁石あるいはソレノイドでカード基板の
長辺方向に沿った磁気配向処理を施した。
【0072】次いで、下記組成の軟磁性層用の磁性塗料
Bを硬磁性層上にグラビアコートにより塗布して厚み1
0μmの軟磁性層を形成した。この軟磁性層の形成で
は、磁気配向処理は施さなかった。
【0073】 磁性塗料Bの組成 ・パーマロイ粉体 … 41重量部 ・ポリウレタン樹脂 … 7重量部 ・メチルエチルケトン … 25重量部 ・トルエン … 25重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 2重量部 次いで、Nd:YAGレーザー光を用いて下記の条件で
レーザーパルスによる軟磁性層へのドット状凹部の形成
を行った。
【0074】ドット状凹部の形成条件 ・レーザー出力 :15W ・レーザースポット径:10μm ・パルス周波数 :5kHz 形成したドット状凹部は、平均深さ5μm、形成ピッチ
120μmであり、このようなドット状凹部の集合によ
り凹部(磁気ヘッドの走査方向の幅は60μmと120
μmの2種)を構成し、複数の凹部を磁性層上に磁気ヘ
ッドの走査方向(カード基板の長辺方向)に配列するこ
とにより固定磁気情報(記録密度約210bpi)を記
録して、図2および図8に示されるような磁気記録媒体
を作製した。
【0075】さらに、形成した軟磁性層上に実施例1と
同様にして厚み5μmの隠蔽層を形成した。
【0076】上記のように作製した磁気記録媒体の固定
磁気情報の読み取りをカードリーダー(再生バイアス電
流=DC100mA)を用いて行った結果、図6に示さ
れるような、磁気出力6V(p−p)の磁気出力波形が
得られた。そして、この固定磁気情報は、従来の磁気バ
ーコード等と同様、磁気的に消去できない磁気情報とし
て利用できるものであった。 (実施例4)まず、実施例1と同様にしてカード基板上
に厚み15μmの硬磁性層を形成した。この硬磁性層の
形成では、対向磁石あるいはソレノイドでカード基板の
長辺方向に沿った磁気配向処理を施した。
【0077】次いで、Nd:YAGレーザー光を用いて
実施例1と同様にして硬磁性層へのドット状凹部(平均
深さ5μm、形成ピッチ120μm)の形成を行った。
【0078】次に、下記の組成の非磁性材層用の塗料を
準備した。
【0079】 非磁性材層用塗料の組成 ・ポリウレタン樹脂 … 16重量部 ・メチルエチルケトン … 40重量部 ・トルエン … 40重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 4重量部 この塗料をドット状凹部が形成された硬磁性層上にグラ
ビアコートにより塗布して厚み5μmの非磁性材層を形
成した。
【0080】次いで、上記の非磁性材層上に実施例3で
使用した軟磁性層用の磁性塗料Bを用いてグラビアコー
トにより厚み10μmの軟磁性層を形成した。これによ
り、硬磁性層の非磁性材層側に、上記のドット状凹部の
集合により凹部(磁気ヘッドの走査方向の幅は60μm
と120μmの2種)を構成し、複数の凹部を磁気ヘッ
ドの走査方向(カード基板の長辺方向)に配列すること
により固定磁気情報(記録密度約210bpi)を記録
して、図2および図9に示されるような磁気記録媒体を
作製した。尚、上記の軟磁性層の形成では、磁気配向処
理は施さなかった。
【0081】さらに、形成した軟磁性層上に実施例1と
同様にして厚み5μmの隠蔽層を形成した。
【0082】上記のように作製した磁気記録媒体の固定
磁気情報の読み取りをカードリーダーを用いて行った結
果、図6に示されるような、磁気出力2V(p−p)の
磁気出力波形が得られた。そして、この固定磁気情報
は、従来の磁気バーコード等と同様、磁気的に消去でき
ない磁気情報として利用できるものであった。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の磁気記録
媒体は、基板の上に形成された磁性層に、ドット状凹部
の集合である微細な複数の凹部、または、ドット状凸部
の集合である微細な複数の凸部を磁気ヘッドの走査方向
に沿って配列することにより固定磁気情報が記録されて
いるので、磁性層上に磁気ヘッドを走査したときに固定
磁気情報からの所定の磁気出力信号が得られるか否かに
より磁気記録媒体の真偽判定が確実に行うことができ、
また、上記のドット状凹部およびドット状凸部を磁性層
あるいは基板を部分的に物理的除去して形成することに
より、ドット状凹部やドット状凸部の形状、密度等を変
えて磁気出力波形の制御を行うことが容易であり、ま
た、種々のパターン形成が可能になり磁気記録媒体毎に
異なった固定磁気情報を記録することができ、さらに、
高記録密度としても安定した磁気出力波形が得られ記録
密度の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための、カード
状の磁気記録媒体の斜視図である。
【図2】図1に示される磁気記録媒体における磁性層の
記録部の部分拡大平面図である。
【図3】図2に示される磁性層の記録部のA−A線にお
ける拡大断面矢視図である。
【図4】1,0のディジタル信号のフォーマット例を示
す図である。
【図5】本発明の磁気記録媒体を構成するドット状凹部
の配設例を示す平面図である。
【図6】具体的に信号を検出するための一例を示した図
である。
【図7】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1,11,21,31…磁気記録媒体 2,12,22,32…基板 3,13,23,33…磁性層 5,25,35…凹部 6,26,36…ドット状凹部 17…凸部 18…ドット状凸部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板の上に形成された磁性
    層とを少なくとも備える磁気記録媒体であって、 前記磁性層は、磁気ヘッドの走査方向に沿って配列され
    た複数の微細な凹部または凸部からなる固定磁気情報が
    記録されており、個々の前記凹部は前記磁性層に形成さ
    れたドット状凹部の集合であり、また、個々の前記凸部
    は前記磁性層に形成されたドット状凸部の集合であるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記磁性層は異なる磁気特性を有する少
    なくとも2種の磁性層を備えた多層構造であり、磁性層
    を構成するいずれかの1層に複数の微細な凹部または凸
    部からなる固定磁気情報が記録されていることを特徴と
    する請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記ドット状凹部は前記磁性層の表面を
    部分的に物理的除去して形成されたものであり、前記ド
    ット状凸部は予め部分的に物理的除去してドット状の微
    小凹部を形成した前記基板上に前記磁性層を設けること
    により形成されたものであることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ドット状凸部は前記基板上に設けた
    磁性層を部分的に物理的除去してドット状の微小凹部を
    形成し更にこの上に磁性層を設けることにより形成され
    たものであることを特徴とする請求項2に記載の磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】 前記ドット状凹部の開口幅および前記ド
    ット状凸部の最大幅は30〜1000μmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記ドット状凹部の形成ピッチおよび前
    記ドット状凸部の形成ピッチは1μm〜5mmの範囲で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか
    に記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記ドット状凹部の深さおよび前記ドッ
    ト状凸部の高さは2〜30μmの範囲であることを特徴
    とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の磁気記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 前記磁性層の上には、隠蔽層が形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれ
    かに記載の磁気記録媒体。
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