JPH10219007A - 耐熱性フィルムおよびその製造法 - Google Patents

耐熱性フィルムおよびその製造法

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JPH10219007A
JPH10219007A JP3145697A JP3145697A JPH10219007A JP H10219007 A JPH10219007 A JP H10219007A JP 3145697 A JP3145697 A JP 3145697A JP 3145697 A JP3145697 A JP 3145697A JP H10219007 A JPH10219007 A JP H10219007A
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heat treatment
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啓作 長沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み斑がありながら均一に熱処理されたこと
により、加工時または使用時の加熱によってもうねりや
縮緬状の波うち(しぼ立ち)が発生しない耐熱性フィル
ムを提供する。 【解決手段】 フィルムの平均厚みが1〜150μmで
あり、厚み斑の周期が2cm以上で、20cm四方の範
囲内の厚みの変動が平均厚みの1〜20%である耐熱フ
ィルムを成形し、これを輻射熱を主とする加熱方法によ
り均一に熱処理することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱フィルムの製
造に関するものであり、さらに詳しくは厚み斑がありな
がら均一に熱処理され、加熱されても部分的な収縮斑に
よりうねりや縮緬状の波打ち(しぼ立ち)が発生しない
フィルムに関するものである。
【従来技術】ポリイミド樹脂やアラミド樹脂のフィルム
は耐熱性に優れたフィルムとして、プリント配線などの
電子部品のベースフィルム、太陽電池のベースフィル
ム、電気絶縁材料などに、また一部の優れた強度や弾性
率を示すものはそれらの特性を利用して薄手フィルムが
磁気テープのベースフィルムや熱転写型インクリボンの
ベースフィルムとして用途を広げている。これらの耐熱
フィルムは、高結晶化や残留歪みの除去により熱的特性
を高めるために、またはポリイミドにおいては閉環処理
のために、例えば300℃以上の高温での熱処理が施さ
れることが多い。これらの熱処理はフィルムを均一に加
熱することが重要であり、従来はフィルムをテンターに
てその両耳部を把持しつつ、高温の空気または不活性ガ
ス中を走行させる方法、高温のロールに接触させつつフ
ィルムを送る方法などにより処理することが行われてい
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】フィルム製造に当たっ
てはその幅方向、長さ方向の厚みは均一であることが望
ましいが、厚みを完全に均一に制御するためには、ダイ
のリップ間隙調整、樹脂溶液調整および送り出し精度、
フィルムの送り速度精度などの、フィルム製造設備各部
の精度を高める必要があるため、設備費用が高くなるな
どコストアップにつながる。ところで耐熱フィルムのほ
とんどの用途では実用上それほど高い厚み精度を要求さ
れないので厚み斑を有する。フィルムに厚み斑、特に比
較的小さな範囲、例えば数cmから10数cm程度範囲
の中で厚み斑があると、熱処理に際し厚みに応じた熱処
理の斑がフィルム面内に生じ、フィルムが高温に曝され
た時に部分的な収縮斑によりうねりやしぼ立ちが発生す
る問題がある。
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の熱処理
の斑がフィルムの厚みに対応したものであることに着目
し、加熱方式により解決できるべきことを発想し本発明
を完成するに至ったものである。
【0003】即ち本発明は、200℃での熱収縮率が2
%以下で、また、フィルムの平均厚みが1〜150μm
であり、周期が2cm以上の厚み変動を持ち20cm四
方の範囲内の厚みの変動がフィルム平均厚みの1〜20
%であり、フィルムの各部の密度の差が0.015以下
である均一に熱処理された耐熱フィルムであって、フィ
ルムの平均密度が加工時または使用時の加熱によっても
0.020以上増加しないことを特徴とする均一に熱処
理された耐熱フィルムに関する。 本発明の耐熱フィル
ムとは、200℃での熱収縮率が2%以下、好ましくは
1%以下であるようなフィルムであり、例えばアラミド
樹脂またはポリイミド樹脂等の耐熱性樹脂のフィルムが
あげられる。本発明のフィルムは、フィルムに2cm以
上の周期の厚みの変動(厚み斑)が存在し、20cm四
方の範囲の厚み斑が平均厚みの1〜20%であるものを
対象とし、特に厚み斑が2〜10%のものが対象とされ
る。厚み斑の周期が2cmに満たないものは熱処理の斑
が発生していても実用上問題となるフィルムのうねりや
しぼ立ちがないことから、本発明の対象とはならない。
【0004】ここで厚みの周期は厳密に周期性が見られ
るものでなくても、大略隣り合う極大厚みの間隔を指
し、例えば厚みを連続して測定し、それをフーリエ変換
解析してその主波長を見るなどにより特定できるものを
指す。厚み斑は、幅方向に存在する場合でも、長さ方向
に存在する場合であっても、それらが同時に存在する場
合であっても本発明の効果は期待できる。20cm四方
の範囲内の厚みの斑が1%に満たないもの、例えばフィ
ルムの幅の中央部と端部にかけての差のような極めて緩
やかな変化であるときは、本発明の課題とする熱処理斑
の影響が実用上問題ないことが多い。また厚み斑が20
%以上もあるものは、本発明の均一な熱処理がなされた
としても実用上の問題を生ずることが多いため好ましく
ない。本発明のフィルムの平均厚みは特に限定されるも
のではないが、通常1〜150μmの範囲に選ばれる
が、特に薄手のフィルム、即ち、好ましくは1から16
μm、さらに好ましくは1〜8μmのフィルムにおいて
本発明の特徴が発揮されやすい。
【0005】本発明のフィルムは、フィルムの機械特性
を発揮し、加工または使用に当たって加わる加熱による
機械特性の変化が発生しないように、フィルム製造時に
熱処理して結晶化が進められており、加工または使用時
に加熱されてもフィルムの平均密度は0.020未満、
好ましくは0.015以下、さらに好ましくは0.01
0以下程度までしか増加しない。本発明のフィルムの特
徴とするところは、フィルムの厚みに変動があるにも関
わらず、各部の結晶化度を表す密度の差がが0.015
以下、好ましくは0.012,さらに好ましくは0.0
08以下であることである。フィルムの各部の密度差が
0.020を超える場合には、例えばフィルムを実用に
供し、加熱下に使用された場合フィルム面内に部分的な
熱収縮の斑が発生し、フィルムにうねりやしぼ立ち等の
問題を発生する。
【0006】本発明のフィルムには、染料や顔料などの
着色剤や、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、その他の
改質剤についても、それが本発明の目的に反しない限り
含まれていてもよい。またフィルム同志の滑り性を良く
したり、ブロッキング現象を防ぐための滑剤として微粒
子が含まれることも許される。微粒子としては、有機化
合物、無機化合物があるが、通常は、例えばSiO2
TiO2 、ZnO、Al2 3 、CaSO4 、BaSO
4 、CaCO3 、カーボンブラック、ゼオライト、その
他金属粉末などの無機化合物が用いられる。粒子径は5
〜150nm、添加量は0.005〜2重量%に選ばれ
ることが多い。本発明に用いられるアラミド樹脂として
は、次の構成単位からなる群より選択された単位より実
質的に構成される。
【0007】 −NH−Ar1−NH− (1) −CO−Ar2−CO− (2) −NH−Ar3−CO− (3) ここでAr1 、Ar2 、Ar3 は少なくとも1個の芳香
環を含み、同一でも異なっていてもよく、これらの代表
例としては次式(1)のものが挙げられる。
【化1】 また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲン
基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基などで置換さ
れているものも含む。また、Xは−O−、−CH2−、
−SO2−、−S−、−CO−などである。
【0008】特に、全ての芳香環の80モル%以上がパ
ラ位にて結合されているアラミド樹脂は、優れた強度や
弾性率を望む場合好んで用いられる。本発明に用いられ
るポリイミド樹脂としては、ポリマーの繰り返し単位の
中に芳香環とイミド基をそれぞれ1個以上含むものであ
り、次式(2)または(3)で表されるものである。
【化2】
【化3】 ここでAr4 およびAr6 は少なくとも1個の芳香環を
含み、イミド環を形成する2個のカルボニル基は芳香環
上の隣接する炭素原子に結合している。このAr4 は、
芳香族テトラカルボン酸またはその無水物に由来する。
代表例としては次式(4)のものがある。
【0009】
【化4】 ここでYは、−O−、−CO−、−CH2−、−S−、
−SO2−などである。また、Ar6 は無水トリカルボ
ン酸、あるいはそのハライドに由来する。代表例として
は次式(5)のものがある。
【化5】 ここでAr5 、Ar7 は、少なくとも1個の芳香環を含
み、芳香族ジアミン、芳香族イソシアネートに由来す
る。Ar5 またはAr7 の代表例としては次式(6)の
ものがある。
【0010】
【化6】 ここで、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基などで置換
されているものも含む。Zは、−O−、−CH2−、−
S−、−SO2−、−CO−などである。特に、A
5 、Ar7 の80%以上がパラ位に結合された芳香環
であるポリイミド樹脂は、本発明に用いられるフィルム
を製造する上で好ましい。
【0011】また、本発明のアラミド樹脂またはポリイ
ミド樹脂には、フィルムの物性を損ねたり、本発明の目
的に反しない限り、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤
などや、他のポリマーが含まれていてもよい。本発明の
フィルムの製膜方法については、基本的には何ら限定さ
れるものではなく、それぞれの樹脂に適した製膜方法が
取られてよい。まずアラミド樹脂については、有機溶剤
可溶のものでは直接溶剤中で重合するか、一旦ポリマー
を単離した後再溶解するなどして溶液とし、ついで乾式
法または湿式法にて製膜される。また、ポリパラフェニ
レンテレフタルアミド(以下、PPTAと称する)等の
有機溶剤に難溶のものについては、濃硫酸などに溶解し
て溶液とし、ついで乾湿式法または湿式法にて製膜され
る。一方、ポリイミド樹脂については、有機溶剤中にて
テトラカルボン酸無水物と芳香族ジアミンを反応させ
て、ポリアミド酸とし、この溶液をそのまま、または一
旦閉環処理してポリイミドとした後再度溶剤に溶解して
溶液を得、それらを乾式法または湿式法にて製膜され
る。
【0012】アラミド樹脂、ポリイミド樹脂共に、その
製膜は、乾式法では、溶液はダイから押し出され、金属
ドラムやエンドレスベルトなどの支持体上にキャストさ
れ、キャストされた溶液が自己支持性あるフィルムを形
成するまで乾燥され凝固される。また湿式法では、溶液
はダイから直接凝固液中に押し出されるか、乾式と同様
に金属ドラムまたはエンドレスベルト上にキャストされ
た後、凝固液中に導かれ、凝固される。製膜に当たって
は、フィルムの幅方向の厚み斑はダイのスリット間隙を
部分的に加減して実施されるが、本発明を実施する上
で、特に厚み斑を1%未満にまで調整する必要はなく、
高精度のダイや調整機構が必要ないことが利点である。
また、長さ方向についても、樹脂溶液の吐出斑やダイか
らドラムまたはベルト間での延伸斑などによる厚み斑が
発生するが、これについても1%未満にまで減少させる
ために無用な機械精度を要求する必要はない。
【0013】次いでこれらの乾式または湿式製膜された
フィルムは、必要あれば残存する溶剤や無機塩などを洗
浄され、次いで、延伸、乾燥、熱処理などの処理を受け
る。本発明を実施する上で、延伸条件などは特に制限さ
れるものではなく、フィルムの使用目的に応じて、任意
の倍率や縦横比率に設定されてよい。延伸に次いで本発
明の特徴とする熱処理が行われる。本発明を実施する上
で用いられる加熱方法としては、輻射熱を中心とする加
熱設備によることが必要であり、従来の加熱ガスを直接
フィルムに吹き付けたり、高温ガスが循環しているオー
ブン中にフィルムを走行させることや、熱ロールにフィ
ルムを接触させつつ送ることなどは、熱処理斑が発生す
るために好ましくない。本発明の熱処理で用いられる加
熱設備としては電熱線、熱板、赤外線ランプ、遠赤外線
ヒーターなどの熱線を放射するものであって、フィルム
に直接接触することなく設置されたものが用いられる。
これらの加熱設備はフィルムにあまり近すぎると部分的
にフィルムが接触して電熱斑を生じたり、加熱設備の局
所的な発熱量の斑がそのままフィルムの熱処理斑となる
など、好ましくない問題が発生しやすいため、通常5m
m以上、好ましくは10mm以上フィルムから離して設
置されることが多い。
【0014】本発明を実施する上で、加熱設備はフィル
ムの両面に一対または複数対設置されて行われてもよ
く、またフィルムの片面にのみ設置されることによって
も十分効果を発揮できることが多い。両面に設置する場
合でも、それらが同数対をなしていても、フィルムの両
面に対する熱処理効果に差を与えるために故意に設置数
を違えて実施されてもよい。加熱設備を片面のみに設置
し、フィルムを挟んで反対側に反射板を設置すること
も、高価な加熱設備を節約し、運転に当たってはエネル
ギーを有効に利用する上で、本発明の好ましい実施態様
である。
【発明の実施の態様】次に本発明の実施態様の理解を深
めるために、実施態様を示す図および実施例により説明
するが、本発明がこれに限定されるものでないことは勿
論である。また、各例中特に断らない%は、重量%を示
す。図1は、本発明の熱処理装置および熱処理を実施し
ている概要を示す側面図である。耐熱フィルム1は図示
されていない製膜装置および洗浄装置から送り込まれ、
テンターの把持装置3によりフィルムの両耳部を把持さ
れ、乾燥機2中を走行して乾燥され、次いで本発明の特
徴とする熱処理を施されている。
【0015】図1では、熱処理設備はフィルム1を挟ん
でフィルムと接触することなく設置された一対の熱板4
aおよび4bにより構成されており、フィルム1は熱板
の間をそれらと接触することなく走行して熱処理を受け
た後、引き取りロール6により引き取られ、図示されな
い巻取機にて巻き取られる。 図2は、図1の一対の熱
板4a、4bに代えてフィルム1の片面(図2ではフィ
ルムの下方)に熱板4cを設置し、フィルム1の反対側
に反射板5を設置し、それらの間をそれらと接触するこ
となくフィルム1を走行させて熱処理を施している。こ
れらの例では、フィルムはテンターの把持装置により両
耳を把持されて乾燥および熱処理を受けているが、乾燥
または、および熱処理と同時に把持装置の間隔を広げて
延伸したり、逆に狭めて収縮処理したりすることも可能
であり、本発明の好ましい実施態様の1つである。ま
た、通常はフィルムの機械的特性を制御する上でフィル
ムの両耳を把持して処理することが好ましいが、目的に
よっては把持を省略することも行われてよく、またフィ
ルムの両耳を把持して一旦本発明の方法で熱処理した
後、把持することなく再度弛緩状態で本発明の方法によ
り熱処理することも本発明の好ましい実施態様である。
【0016】図1または図2で用いられた熱板4a、4
b、4cの構造については何ら制限されるものではな
く、熱板に設けられたジャケット中に熱媒を供給して加
熱する方法、熱板を赤外線または遠赤外線ヒーターにて
加熱する方法、熱板にヒーターを埋め込むまたは熱板に
直接電流を通じて自己発熱させるなどの各種の方法が任
意に用いられてよい。熱板の材質についても特に制限す
るものではなく、セラミックス、金属などが用いられ
る。2種以上の金属を張り合わせて、伝熱性と耐食性を
兼ね備えさせたり、金属の表面にセラミックス層を形成
して熱輻射特性を改良するなども本発明の好ましい実施
態様である。
【0017】図2で用いられた反射板は、熱板の輻射熱
がフィルムに吸収されずに透過したものを再度反射して
フィルムに吸収させるためのものであり、これによりエ
ネルギー効率を高めるものである。反射板としては表面
を研磨したステンレス鋼が簡便に用いられるが、表面に
金、クロム、ニッケルなどの耐食性に優れた金属のメッ
キ層を設けて反射率を高めた金属板なども好適に用いら
れる。また、遠赤外線を放射するセラミックスを熔射し
たものを反射板として用い、熱板からの熱線を一旦吸収
した後再放射することも可能である。反射板は、裏面、
更に必要であれば側面を断熱材や保護材にて覆われるこ
とも好ましい実施態様である。また、反射面をガラスな
どの熱線の透過がよい材料で覆われて、反射面の汚れを
防止したり、酸化などの変成を防止することも好ましく
実施されてよい。
【0018】熱板の温度分布を完全に均一に製造するこ
とは困難であるため、フィルムの熱処理が部分的に斑に
なることもあるが、本発明の反射板の表面を粗面加工し
たり、幾何学的凹凸を付与して、熱エネルギーを乱反射
することで、熱板の放射エネルギーの斑を平準化するこ
とも好ましい実施態様である。さらに、幾何学的凹凸を
つけた反射板をフィルムに対しほぼ平行な平面内で回転
させたり、揺動させることにより、フィルムに与えるエ
ネルギーの部分的斑を小さくすることも好ましい実施態
様である。この際に、反射板の回転または揺動をフィル
ムに対し平行面から一定の角度を与えて実施すること
も、またその角度を周期的に変えつつ行うことも許され
る。図2の例では、熱板をフィルムの下方に設置し、反
射板をフィルムの上方に設置しているが、この逆であっ
ても同様の効果が得られることは勿論である。乾燥方法
および条件については全く制限されるものではなく、従
来の熱風を循環またはフィルムに吹き付けて行う方法、
赤外線または遠赤外線により加熱して乾燥する方法など
が任意に用いられてよい。
【0019】本発明を実施する上で、熱処理の温度、時
間などについては、フィルム製造に用いられる樹脂の種
類によっても異なり、それぞれの樹脂および目的とする
特性に応じて選ばれてよい。 (特性の測定法)本発明の特性値の測定法は次の通りで
ある。 (1)強度、伸度、弾性率の測定法 強度、伸度、弾性率は、試料を予め23℃、55%RH
の雰囲気下に48時間以上放置した後、同雰囲気にて定
速伸長型強伸度測定機を用い、測定長100mm、引っ
張り速度50mm/分で測定したものである。 (2)熱収縮率の測定法 フィルムから2cm×5cmの試料片を切り出し、4c
mの間隔に刃物で傷をつけて標識とし、予め23℃、5
5%RHの雰囲気下に48時間放置した後、標識間の距
離を読み取り顕微鏡にて測定し、次いで200℃の熱風
式オーブンに2時間拘束することなく放置した後、再度
23℃、55%RHの雰囲気下に48時間放置した後、
標識間の距離を読み取り顕微鏡にて測定して求めた。
【0020】(3)厚みおよび厚み斑の測定法 フィルムの厚み斑は、デジタル電子マイクロメータ(ア
ンリツ株式会社製K351C型)により直径2mmの測
定子を用いて、フィルムの全幅およびそれと同じ長さの
サンプルに付き、それぞれ10等分した線分に沿ってそ
れぞれの方向に厚みを測定し、フィルムの平均厚みは測
定した全測定値の平均値で、厚み斑はそれぞれの方向で
の測定値の隣り合う極大値と極小値間の距離が20cm
以内の時はその差を、20cm以上の時は20cm内で
の最大値と最小値の差を求め、その全測定範囲での最大
値の平均厚みに対する百分率で表す。なお、参考までに
示す幅方向および長さ方向の厚み斑は、それぞれの方向
に対する上記測定法での厚み斑である。 厚み斑の周期
は、明らかに波長が長いものは大略の間隔で表し、短い
ものについては20cmの厚み測定値をフーリエ変換解
析してその主波長とした。
【0021】(4)フィルム密度の測定法 フィルムの任意の箇所からフィルムの小片を切り出し、
標準フロートにより校正された密度勾配管により測定し
た。フィルムの平均密度は、ランダムに切り出した10
点の密度の平均値で表す。
【実施例】
実施例 PPTAを、予め30nmのシリカ粒子をPPTAに対
し0.03%となるように超音波ホモジナイザにより分
散させた99.8%濃硫酸に、ポリマー濃度が12%に
なるように溶解し、ダイからエンドレスベルト上にキャ
ストした。次いで、ベルト上で加熱と同時に吸湿処理し
て、ドープを液晶相から等方相に相転換した後、10℃
の40%硫酸中にて凝固させ、中和、水洗し、縦方向に
1.1倍に延伸した後、テンターによりフィルムの両耳
部を把持し、横方向に1.1倍の延伸を施し、定長状態
を保ちつつ200℃で熱風乾燥し、次いで図1のように
20mmの間隔で設置された熱板4a、4bを430℃
として、フィルムを接触させることなくその間を走行さ
せて30秒間熱処理した後巻き上げた。
【0022】得られたPPTAフィルムは、平均厚みが
5.0μmで、幅方向に約60mm周期の厚み斑が観察
され、幅方向の厚み斑は5.5%、長さ方向の厚み斑は
1.0%であり、フィルム全体の厚み斑としては5.9
%であった。フィルムの物性は、長尺方向、幅方向にそ
れぞれ、強度が40、41kg/mm2 、伸度24、2
6%、弾性率1450、1460kg/mm2 であっ
た。また200℃熱収縮率は0.2、0.2%、フィル
ムの平均密度は1.393であり、フィルムをさらに3
50℃のエアーオーブンにて10分間加熱後の平均密度
の増加は0.006であった。このフィルムの5.17
μmの部分と4.89μmの部分を切り出して密度を測
定したら、それぞれ1.390、1.387であり、フ
ィルムの厚みに関わらず十分な熱処理効果が得られてい
ることが分かる。
【0023】比較例 実施例において本発明の熱処理方法に代えて、430℃
の加熱空気をフィルムの両面から吹き付ける方法により
熱処理を施したほかは全く同様にしてPPTAフィルム
を製造した。得られたPPTAフィルムは、平均厚みが
5.0μmで、幅方向に約60mm周期で厚み斑があ
り、幅方向の厚み斑は5.5%、長さ方向の厚み斑は
1.1%であり、フィルム全体の厚み斑としては5.9
%であった。フィルムの物性は、長尺方向、幅方向にそ
れぞれ、強度が38、40kg/mm2 、伸度26、2
6%、弾性率1410、1440kg/mm2 であっ
た。また200℃熱収縮率は0.3、0.3%であり、
フィルムの平均密度は1.386、フィルムをさらに3
50℃のエヤーオーブンにて10分間加熱後の平均密度
の増加は0.009であり、ほぼ所期の熱処理効果は見
られたものの、エヤオーブン加熱後のフィルムはうねり
が生じていた。このフィルムの5.15μmの部分と、
4.88μmの部分を切り出して密度を測定したら、そ
れぞれ1.372、1.394で、その差は0.022
もあり、フィルムの厚みによって熱処理効果が異なって
いることが分かる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、実用上問題ない程度と
は言え厚み斑がありながらフィルムは均一に熱処理さ
れ、使用に当たっての加熱などによりフィルムの歪みに
よるうねりやしぼ立ちなどの問題が発生しない耐熱フィ
ルムが提供できる。厚み斑があっても均一に熱処理でき
るため、工業的にフィルムを生産するに当たって、製造
設備の精度を過度に高める必要がないこと、生産管理面
でも厚み調整に長時間を費やすることがなく、フィルム
の生産効率が高められ、コストダウンできることなどの
利点がある。本発明の耐熱性フィルムは、電気絶縁材
料、電子回路基板、太陽電池ベースフィルム、磁気テー
プベースフィルム、熱転写インクリボンベースフィルム
などに用いられ、それらを安価に提供する上で有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理方法の実施態様を示す概念図で
ある。
【図2】本発明の熱処理方法の別の実施態様を示す概念
図である。
【符号の説明】
1 耐熱フィルム 2 乾燥機 3 テンターの把持装置 4a、4b、4c 熱板 5 反射板 6 引き取りロール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 200℃での熱収縮率が2%以下で、フ
    ィルムの平均厚みが1〜150μmであり、周期が2c
    m以上の厚み変動を持ち20cm四方の範囲内の厚み変
    動がフィルム平均厚みの1〜20%であり、フィルムの
    各部の密度の差が0.015以下である均一に熱処理さ
    れた耐熱フィルムであって、フィルムの平均密度が加工
    時または使用時の加熱によっても0.020以上増加し
    ないことを特徴とする均一に熱処理された耐熱性フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 耐熱性樹脂の溶液から乾式法、乾湿式法
    または湿式法により、平均厚みが1〜150μmであ
    り、周期が2cm以上の厚み変動を持ち20cm四方の
    範囲内の厚み変動がフィルム平均厚みの1〜20%であ
    るフィルムを成形し、次いでこれを輻射熱を主とする加
    熱方法により熱処理することを特徴とする請求項1記載
    の均一に熱処理された耐熱性フィルムの製造法。
  3. 【請求項3】 耐熱性樹脂が、ポリイミド樹脂またはア
    ラミド樹脂であることを特徴とする請求項2記載の均一
    に熱処理された耐熱性フィルムの製造法。
  4. 【請求項4】 耐熱性フィルムを、フィルムと接触する
    ことなく設置された一対の放熱板の間を走行させつつ熱
    処理することを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項
    に記載の均一に熱処理された耐熱性フィルムの製造法。
  5. 【請求項5】 耐熱性フィルムを、その片面にフィルム
    に接触することなく設置された放熱板と、フィルムの反
    対側に放熱板と対面してフィルムに接触することなく設
    置された反射板の間を走行させることにより熱処理する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の
    均一に熱処理された耐熱性フィルムの製造法。
  6. 【請求項6】 放熱板と対面して設置された反射板が光
    を乱反射する粗面または幾何学的凹凸面に形成されてい
    ることを特徴とする請求項5記載の均一に熱処理された
    耐熱性フィルムの製造法。
  7. 【請求項7】 放熱板と対面して設置された反射板が光
    を乱反射する粗面または幾何学的凹凸面に形成されてお
    り、その反射板を走行するフィルムに対し平行面内で回
    転または揺動しつつ熱処理することを特徴とする請求項
    5〜6のいずれか1項に記載の均一に熱処理された耐熱
    性フィルムの製造法。
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