JPH10226655A - シクロヘキセンの分離方法 - Google Patents

シクロヘキセンの分離方法

Info

Publication number
JPH10226655A
JPH10226655A JP4689597A JP4689597A JPH10226655A JP H10226655 A JPH10226655 A JP H10226655A JP 4689597 A JP4689597 A JP 4689597A JP 4689597 A JP4689597 A JP 4689597A JP H10226655 A JPH10226655 A JP H10226655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclohexene
benzene
cyclohexane
column
methyl acetate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4689597A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyo Ishikawa
矯 石川
Tamotsu Kanda
有 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP4689597A priority Critical patent/JPH10226655A/ja
Publication of JPH10226655A publication Critical patent/JPH10226655A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シクロヘキセンの分離、特にシクロヘキセンと
ベンゼン及び/又はシクロヘキサンとの分離を特定のエ
ントレーナーに用いた共沸蒸留法により効率良く分離す
る。 【解決手段】 シクロヘキセンとベンゼン及び/又はシ
クロヘキサンを含む混合物から共沸蒸留によってシクロ
ヘキセンに富む留分を得るシクロヘキセンの分離方法に
おいて、メチルアセテートをエントレーナーとして共沸
蒸留を行い、塔頂よりシクロヘキセン、場合によりシク
ロヘキサンと共にメチルアセテートを留出させ、塔底よ
りベンゼン或いはシクロヘキサンとメチルアセテート含
有混合物を抜き出すことよりなるシクロヘキセンの分離
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロヘキセンと
ベンゼン及び/又はシクロヘキサンを含む混合物からシ
クロヘキセンを分離する方法、分離したシクロヘキセン
又はベンゼンを夫々水和反応或いは部分水素化反応に供
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ベンゼンの部分水素化反応により
得られるシクロヘキセンを水和してシクロヘキサノ−ル
を製造する方法が注目されている。ベンゼンの部分水素
化反応は、通常、ルテニウム触媒と水の存在下で行わ
れ、その反応生成物は通常、シクロヘキセン、未反応の
ベンゼン及び副生するシクロヘキサンを含む反応混合物
として得られる(特公平3−5370、特公平2−19
098、特開平4−074141など)。
【0003】上記ベンゼンの部分水素化反応混合物より
純度の高いシクロヘキセンを取得するためには、該混合
物からのシクロヘキセンの分離方法が問題となる。しか
しながら、シクロヘキセン、ベンゼン及びシクロヘキサ
ンの3成分の沸点は極めて近接しているため通常の蒸留
によって分離することは困難である。このため、これら
の混合物の分離方法として、一般に抽出蒸留法が採用さ
れる。この抽出蒸留では、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、アジポニトリル、スルホラン、マロン酸ジメチル、
コハク酸ジメチルなど各種の抽剤を用いた方法が提案さ
れている(特開昭58−164524、特開昭58−1
64525、特開昭58−172323、特開昭62−
295311、特開平4−41441など)。また、他
にシクロヘキセン、ベンゼン及びシクロヘキサンの混合
物に対し、ベンゼン又はシクロヘキサンの所定量を添加
して成分比を調整し、これを共沸蒸留することにより塔
底よりシクロヘキセンを分離する方法も知られているが
(特開昭62−292374)、該方法は添加するベン
ゼン又はシクロヘキサンの量や蒸留塔での添加位置によ
り分離性能が著しく変化するため、工業的に十分な方法
とは言いがたい。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】従来の各種の抽剤を用
いた抽出蒸留において、その分離効率が必ずしも十分で
なかったり、高価な抽剤を使用する場合は経済的に不利
な方法であったりする。また、前記の特開平4−414
41号公報にあるように、抽剤の分解物が、蒸留装置の
腐食をもたらしたり、あるいはシクロヘキセン中の不純
物として各種の反応における触媒毒となることがある。
特に、抽出蒸留に用いる抽剤は、一般に極性の高いもの
が多く、分子中に窒素や硫黄を含むものも多いので、抽
剤の分解によって各種の触媒毒となる可能性が高い。特
に、抽出蒸留においては、通常ベンゼンは抽剤との混合
物として回収されるので、ベンゼンを部分水素化反応系
に戻す場合には、抽剤との分離に加えて触媒毒となる抽
剤中の分解物も分離しておくことが望ましく、結果とし
て、必要以上の分離コストがかかることになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はシクロヘキ
センの分離方法、特にシクロヘキセンとベンゼン及び/
又はシクロヘキサンとの分離について鋭意検討した結
果、メチルアセテートをエントレーナーに用いた共沸蒸
留法によれば上記課題が解決できることを見いだし本発
明に到達した。即ち、本発明の要旨は、シクロヘキセン
とベンゼン及び/又はシクロヘキサンを含む混合物から
共沸蒸留によってシクロヘキセンに富む留分を得るシク
ロヘキセンの分離方法において、メチルアセテートをエ
ントレーナーとして共沸蒸留を行い、塔頂よりシクロヘ
キセンを場合によりシクロヘキセンと共にメチルアセテ
ートと留出させ、塔底よりベンゼンを抜き出すことを特
徴とするシクロヘキセンの分離方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、共沸蒸留に供する混合物は、シクロヘ
キセンとベンゼン及び/又はシクロヘキサンを少なくと
も含むものである。該混合物としては、具体的にはベン
ゼンの部分水素化反応によって得られるベンゼン、シク
ロヘキセン及びシクロヘキサンからなる混合物が挙げら
れる。これらの混合物において、ベンゼンは該混合物中
のシクロヘキセンとベンゼンの総量(モル)に対して、
多くとも通常80%以下、好ましくは75%以下、特に
好ましくは60%以下含まれ、一方少なくとも、通常1
%以上、好ましくは10%以上含まれるものが用いられ
る。また、シクロヘキサンは該混合物中のシクロヘキセ
ンとシクロヘキサンの総量(モル)に対して、多くとも
通常50%以下、好ましくは30%以下、特に好ましく
は20%以下含まれ、一方少なくとも、通常1%以上、
好ましくは10%以上含まれるものが用いられる。
【0007】上記混合物のうち、シクロヘキセンとベン
ゼンとの混合物を、本発明によりメチルアセテートをエ
ントレーナーとして共沸蒸留を行う。この場合、通常シ
クロヘキセンとメチルアセテートが共沸物を形成し、該
共沸物が塔頂からの留出分として得られ、塔底よりベン
ゼンを抜き出し回収することができる。この共沸蒸留に
おいては、蒸留塔の理論段数が通常10〜100段、好
ましくは15〜60段の蒸留塔を使用する。また、還流
比は通常0.5〜60、好ましくは2〜50である。以
上の理論段数や還流比の値を大きくするほど分離度が向
上するが、大きくしすぎても設備が必要以上に大型化す
ることになるので好ましくない。蒸留塔への混合物或い
はメチルアセテートのフィード段数(供給段数)は、上
段から通常1/4〜3/4、好ましくは1/3であり、
また、塔頂圧は通常0.01〜1MPa、好ましくは
0.02〜0.3MPaである。
【0008】シクロヘキセンとベンゼンに加えてシクロ
ヘキサンを含有する混合物を、メチルアセテートをエン
トレーナーとして共沸蒸留する場合、シクロヘキセンと
メチルアセテート、及びシクロヘキサンとメチルアセテ
ートが共沸物を形成するため、該共沸物が塔頂からの留
出分として得られ、塔底よりベンゼンを抜き出し回収す
ることができる。この場合分離方法は、2種類に分ける
ことができる。すなわち第1の方法は、第1塔でシクロ
ヘキサン、シクロヘキセン及びメチルアセテートを塔頂
より留出させてベンゼンは塔底より抜き出し、第2塔
で、第1塔の塔頂より留出したシクロヘキサン、シクロ
ヘキセン及びメチルアセテートの混合物を蒸留分離し、
第2塔の塔頂よりシクロヘキサンとメチルアセテートを
留出させ、塔底よりシクロヘキセンとメチルアセテート
を抜き出すことにより、シクロヘキサンとシクロヘキセ
ンを分離する方法である。
【0009】第2の方法は、第1塔でシクロヘキサン及
びメチルアセテートを塔頂より留出させ、シクロヘキセ
ン、ベンゼン及びメチルアセテートを塔底より抜き出
し、第2塔で、第1塔の塔底より抜き出したシクロヘキ
セン、ベンゼン及びメチルアセテートの混合物を蒸留分
離し、塔頂よりシクロヘキセンとメチルアセテートを留
出させ、塔底より、ベンゼンを抜き出すことにより、シ
クロヘキセンとベンゼンを分離する方法である。
【0010】この共沸蒸留においては、シクロヘキサン
とシクロヘキセン及びベンゼンの少なくとも一方を含む
混合物から、シクロヘキサンを分離する場合(例えば、
第1方法の第2塔、第2方法の第1塔)、蒸留塔の理論
段数が通常10〜100段、好ましくは15〜80段の
蒸留塔を使用する。また、還流比は通常0.5〜10
0、好ましくは2〜60である。以上の理論段数や還流
比の値を大きくするほど分離度が向上するが、大きくし
すぎても設備が必要以上に大型化することになるので好
ましくない。蒸留塔への混合物あるいメチルアセテート
のフィード段数(供給段数)は、上段から通常1/4〜
3/4、好ましくは1/3であり、また、塔頂圧は通常
0.01〜1MPa、好ましくは0.02〜0.3MP
aである。
【0011】シクロヘキサン、シクロヘキセン及びベン
ゼンの混合物よりシクロヘキサン及び/又はシクロヘキ
センをベンゼンと分離する場合(例えば、第1方法の第
1塔、第2方法の第2塔)、蒸留塔の理論段数が通常1
0〜100段、好ましくは15〜60段の蒸留塔を使用
する。また、還流比は通常0.5〜60、好ましくは2
〜50である。以上の理論段数や還流比の値を大きくす
るほど分離度が向上するが、大きくしすぎても設備が必
要以上に大型化することになるので好ましくない。蒸留
塔への混合物或いはメチルアセテートのフィード段数
(供給段数)は、上段から通常1/4〜3/4、好まし
くは1/3であり、また、塔頂圧は通常0.01〜1M
Pa、好ましくは0.02〜0.3MPaである。
【0012】エントレーナーであるメチルアセテート
は、ベンゼン及び/又はシクロヘキサンとシクロヘキセ
ンを含む混合物と共に蒸留塔に供給してもよく、またこ
れとは別途に供給してもよい。メチルアセテートの使用
量は、対象となる混合物を効果的に分離できる量であれ
ば特に制限はないが、例えばシクロヘキセンとベンゼン
を含む混合物として、シクロヘキセンとベンゼンの総量
に対してベンゼンを1〜80(モル)%含む混合物を用
いる場合には、該混合物に対して通常1〜10モル倍、
好ましくは2〜6モル倍のメチルアセテートを供給する
とよい。
【0013】本発明方法は、対象となるベンゼン及び/
又はシクロヘキサンとシクロヘキセンを含む混合物とし
て、前記のようにベンゼンの部分水素化反応によって得
られるベンゼン、シクロヘキセン及びシクロヘキサンか
らなる混合物にも適用できる。ベンゼンの部分水素化反
応は公知の方法を実施すればよく、通常ルテニウム触媒
と水の存在下で行われる。触媒としては、ルテニウム単
独、あるいは、ルテニウムに鉄、コバルト、マンガン、
亜鉛、金など加えたものが使用される。該触媒は粒子状
でもよいし、シリカあるいはアルミナ、ジルコニアなど
の金属酸化物などに担持して用いてもよい。水はベンゼ
ンに対する容量比で0.1〜5倍の範囲で使用するのが
好ましい。また、選択率向上のため、マンガン、亜鉛、
コバルト、リチウムなどの金属塩を水中に共存させても
よい。反応時の水素圧力は、通常0.5〜10MPa、
また、反応温度は、通常100〜220℃で実施され
る。
【0014】ベンゼンの部分水素化反応によって得られ
た反応液から水相及び触媒等を分離した油相として得ら
れるシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンの混
合物から、シクロヘキセンを分離、取得する方法として
は、該混合物を直接前記の共沸蒸留に供してもよいが、
抽出蒸留と共沸蒸留を組み合わせた以下のような方法を
採用することもできる。
【0015】第1の方法としては、第1に蒸留塔(1)
においてシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼン
の混合物につき、メチルアセテートをエントレーナーと
した共沸蒸留を行い、塔頂よりシクロヘキサン、シクロ
ヘキセン及びメチルアセテートを留出させ、塔底よりベ
ンゼンを抜き出す、第2に蒸留塔(2)で、蒸留塔
(1)から得られたシクロヘキサン、シクロヘキセン及
びメチルアセテートの混合物を蒸留して、塔頂よりシク
ロヘキサン及びメチルアセテートを留出させ、塔底より
シクロヘキセン及びメチルアセテートを抜き出す、第3
に蒸留塔(2)で塔頂から得られたシクロヘキサンとメ
チルアセテートの混合物、或いは缶出液として得られた
シクロヘキセンとメチルアセテートの混合物を、夫々抽
出蒸留あるいは共沸蒸留等の方法で各成分に分離するこ
とにより、シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼ
ンの混合物を効率よく各成分に分離することができる。
【0016】第2の方法としては、第1に蒸留塔(1)
でシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンの混合
物につき、メチルアセテートをエントレーナーとした共
沸蒸留を行い、塔頂からシクロヘキサン及びメチルアセ
テートを留出させ、塔底からシクロヘキセン、ベンゼン
及びメチルアセテートを抜き出し、第2に蒸留塔(2)
で、蒸留塔(1)で塔底から得られたシクロヘキセン、
ベンゼン及びメチルアセテートの混合物を蒸留し、塔頂
よりシクロヘキセンとメチルアセテートを留出させ、塔
底よりベンゼンを抜き出す、第3に蒸留塔(1)で塔頂
から得られたシクロヘキサンとメチルアセテートの混合
物、及び蒸留塔(2)で塔頂から得られたシクロヘキセ
ンとメチルアセテートの混合物は、夫々抽出蒸留あるい
は共沸蒸留等によって各成分に分離し、シクロヘキサン
及びシクロヘキセンを取得する。この方法により、シク
ロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンの混合物を効
率よく各成分に分離することができる。
【0017】上記の第1の方法と第2の方法とを比較す
ると、第2の方法では蒸留塔(1)で、シクロヘキサン
とシクロヘキセンとを分離するのに対して、第1の方法
では、蒸留塔(1)でベンゼンを分離する。シクロヘキ
サンとシクロヘキセンの分離とシクロヘキセンとベンゼ
ンの分離を比較した場合、シクロヘキセンとベンゼンの
分離が容易であるため、蒸留条件を同じにした場合、第
1の方法で得られた、シクロヘキセン及びシクロヘキサ
ンの方がベンゼンの含有率が低く、より純度が高い。
【0018】なお、上記の抽出蒸留の抽剤としては、各
成分を効率よく分離できるものであれば特に制限はない
が、例えば好ましい抽剤として、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ブテ
ンニトリル、ペンテンニトリル、ヘキセンニトリル、2
−メチル−3−ブテンニトリル、シス及びトランス−ペ
ンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、4−ペンテン
ニトリル、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン、
ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、ジシクロヘキ
シルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホラン、2−
スルホレン、2−メチルスルホラン、2,4−ジメチル
スルホラン、マロンニトリル、スクシノニトリル、グル
タロニトリル、メチルグルタルニトリル、アジポニトリ
ル、ピペロニトリル、スベロニトリル、リン酸トリメチ
ル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ
フェニル、ジプロピレングリコール、マロン酸ジメチ
ル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、コハク酸ジ
メチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、N,N
−ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコール、N,
N−ジメチルホルムアミド、フルフラール、2−メチレ
ングルタロニトリル、ベンゾニトリル、m−クレゾー
ル、ニトロベンゼン、ニトロメタン、メチルイソブチル
ケトン、エチレングリコール、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン等が挙げられる。また、これらの抽剤
としては20℃における誘電率が10〜60の範囲が好
ましい。更に、以上のような抽剤は水と併用することで
分離性能を高めることもできる。
【0019】抽出蒸留を行う場合、理論段数が通常10
以上、好ましくは20以上の蒸留塔を使用する。通常、
蒸留塔の上段側に抽剤を供給し、混合物は蒸留塔の中段
より下側に供給する。抽剤の使用量は混合物に対して通
常は等量以上であり、また、塔頂圧は通常0.02〜
0.3MPaである。更に、抽出蒸留の還流比は、通常
1〜20程度である。
【0020】以上の方法により分離回収したシクロヘキ
サンは、そのまま工業的用途に利用してもよいが,脱水
素化反応によりベンゼンに変換した後、シクロヘキセン
の原料として再利用することも可能である。シクロヘキ
サンの脱水素化反応は、通常、白金、パラジウム、ロジ
ウム等の白金族系金属をアルミナ等の無機酸化物に担持
させた触媒を用い、気相流通反応として行う。反応条件
としては、通常、温度が150〜600℃、圧力が0.
01〜5MPa、LHSVが1〜40Hr-1程度の範囲
に設定する。
【0021】また、以上の方法で分離回収したシクロヘ
キセンは、アジピン酸やε−カプロラクタムの製造原料
として有用なシクロヘキサノールとするために水和反応
に供することができる。該水和反応の触媒としては、通
常、固体酸触媒が用いられる。固体酸触媒としては、通
常、ゼオライトやイオン交換樹脂などが挙げられる。ゼ
オライトとしては、結晶性のアルミノシリケートやアル
ミノメタロシリケート、メタロシリケート等の種々のゼ
オライトが利用でき、特にペンタシル型のアルミノシリ
ケートまたはメタロシリケートが好ましい。メタロシリ
ケートに含まれる金属としては、チタン、ガリウム、
鉄、クロム、ジルコニウム、ハフニウム等の金属元素が
例示できる。
【0022】水和反応としては、流動床式、撹拌回分方
式、連続方式等、一般的に用いられる方法で行われる。
連続方式の場合は、触媒充填連続流通式、及び撹拌槽流
通式のいずれも可能である。反応の温度は、シクロヘキ
センの水和反応の平衡の見地や副反応の増大の面からは
低温が、また反応速度の面からは高温が有利である。最
適温度は、触媒の性質によっても異なるが、通常50〜
250℃の範囲から選択される。
【0023】このような水和反応で得られた反応生成物
は、通常、生成物であるシクロヘキサノールと反応原料
であるシクロヘキセンとの混合物であるので、該混合物
を蒸留分離してシクロヘキセンを回収する。回収したシ
クロヘキセンは、シクロヘキセンの水和工程に循環する
ことも出来るが、別途設置されている前述の如きシクロ
ヘキセンを分離する為の抽出蒸留工程、或いは共沸蒸留
工程などに供給して処理させることもできる。抽出蒸留
工程に供給した場合、回収シクロヘキセンに付随する水
和反応の副生成物であるメチルシクロペンテン等が抽出
蒸留によってシクロヘキサンと共にシクロヘキセンから
分離されるという効果を奏する。また、回収シクロヘキ
センを共沸蒸留工程に供給した場合、水和反応の副生成
物であるメチルシクロペンテンが共沸蒸留時にベンゼン
及びメチルアセテートと共に留出するので、分離したベ
ンゼンを部分水素化反応の原料としてそのまま用いる場
合には、部分水素化反応系内へのメチルシクロペンテン
の影響を考慮する必要がある。一般に、循環するシクロ
ヘキセン中にはベンゼンも含有されているので、これの
少なくとも一部を共沸蒸留に供するのが好ましい。
【0024】以下、本発明を具体的なケースに沿ってさ
らに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
りこれらの具体例によって制限されるものではない。以
下のケース例は、ASPENTEC社製静的シミュレー
タソフトASPEN(商品名)を用いた蒸留シミュレー
ションの結果であり、その物性モデルにはNRTLを用
い、シクロヘキセンとメチルアセテートのバイナリーパ
ラメーターのみは、修正UNIFACで計算したものを
使用し、均一系として計算したものである。なお、以下
で「部」とは「重量部」の意味である。
【0025】ケース1:シクロヘキサン、シクロヘキセ
ン及びベンゼンの混合物からシクロヘキセンの分離 [例1]図−1に示す工程図において、第1塔(D−
1)で、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルアセ
テートを塔頂より留出させ、塔底よりベンゼンを抜き出
し、第1塔の塔頂留出液を第2塔(D−2)に供給し、
シクロヘキサンとメチルアセテートを塔頂より留出さ
せ、塔底よりシクロヘキセンとメチルアセテートを抜き
出すことよりなるシクロヘキセンの分離
【0026】図−1に示す理論段数50段(塔頂の凝縮
器と塔底のリボイラーもそれぞれ1段とする)の第1蒸
留塔(D−1)の上から25段目に、シクロヘキサン5
000部/Hr、シクロヘキセン12000部/Hrと
ベンゼン12000部/Hrとメチルアセテート100
000部/Hrとをラインにより供給し、塔頂圧0.
1MPa、還流比を48.79、塔底缶出量1200部
/Hrで蒸留を行う。ベンゼンをラインより缶出液と
して抜き出すと共に、塔頂よりラインによりシクロヘ
キサン、シクロヘキセン及びメチルアセテートを留出さ
せる。該留出液は理論段数50段(塔頂の凝縮器塔底の
りボイラーもそれぞれ1段とする)の第2蒸留塔(D−
2)の上から25段目に供給し、塔頂圧0.1MPa、
還流比14.47、塔頂抜き出し量を31097部/H
rで蒸留を行う。結果を表−1に示す。シクロヘキサ
ン、シクロヘキセン、及びベンゼンの回収率はそれぞれ
85%、85%、99%である。
【0027】
【表1】
【0028】[例2]図−2に示す工程図において、第
1塔(D−1)で、シクロヘキサン及びメチルアセテー
トを塔頂より留出させ、塔底よりシクロヘキセン、ベン
ゼン及びメチルアセテートを抜き出し、第1塔の塔底缶
出液を第2塔(D−2)に供給し、シクロヘキセンとメ
チルアセテートを塔頂より留出させ、塔底よりベンゼン
を抜き出すことよりなるシクロヘキセンの分離
【0029】図−2に示す理論段数50段(塔頂の凝縮
器と塔底のリボイラーもそれぞれ1段とする)の第1蒸
留塔(D−1)の上から25段目に、シクロヘキサン5
000部/Hr、シクロヘキセン12000部/Hrと
ベンゼン12000部/Hrとメチルアセテート100
000部/Hrとをラインにより供給し、塔頂圧0.
1MPa、還流比を48.79、塔頂留出量3122
0.51部/Hrで蒸留を行う。シクロヘキサン及びメ
チルアセテートを塔頂よりラインにより抜き出すと共
に、ラインよりシクロヘキセン、ベンゼン及びメチル
アセテートを缶出液として抜き出し、理論段数50段
(塔頂の凝縮器塔底のリボイラーもそれぞれ1段とす
る)の第2蒸留塔(D−2)の上から25段目に、供給
し塔頂圧0.1MPa、環流比14.47、塔頂抜き出
し量を12000部/Hrで蒸留を行う。結果を表−2
に示す。シクロヘキサン、シクロヘキセン、及びベンゼ
ンの回収率はそれぞれ85%、85%、99%である。
【0030】
【表2】
【0031】ケース2 シクロヘキセン及びベンゼンの混合物からシクロヘキセ
ンを分離するケース 図−3に示すフローシートに於いて、理論段数50段
(塔頂の凝縮器と塔底のリボイラーもそれぞれ1段とす
る)の蒸留塔(D−1)の上から25段目に、シクロヘ
キセン15000部/Hr、ベンゼン14000部/H
r及びメチルアセテート140000部/Hrをライン
及びにより供給し、塔頂圧0.1MPa、還流比を
8.13、塔頂留出量13860部/Hrで蒸留を行
い、ベンゼンを缶出液として回収する。結果を表−3に
示す。シクロヘキセン、ベンゼンの回収率は、99%以
上である。
【0032】
【表3】
【0033】ケース3 シクロヘキセン及びシクロヘキサンの混合物からシクロ
ヘキセンを分離するケース 図−4に示すフローシートにおいて、理論段数50段
(塔頂の凝縮器と塔底のリボイラーもそれぞれ1段とす
る)の蒸留塔(D−1)の上から25段目に、シクロヘ
キセン12000部/Hr、シクロヘキサン5000部
/Hr及びメチルアセテート100000部/Hrをラ
インにより供給し、塔頂圧0.1MPa、還流比を5
1.38、塔頂留出量31178.47部/Hrで蒸留
を行い、シクロヘキセンを缶出液として得る。結果を表
−4に示す。シクロヘキセン、シクロヘキサンの回収率
は、85%である。
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、シクロヘキセンとベン
ゼン及び/又はシクロヘキサンを含む混合物から、効率
よく高純度のシクロヘキセンを得ることができる。本発
明の共沸蒸留で用いるエントレーナーのメチルアセテー
トは化学的に安定な化合物であり、また、比較的安価で
もあるので、高純度のシクロヘキセンを工業的に長期に
生産する際には、本発明は極めて有利な方法として期待
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図−1は本発明の例1に示す具体的態様の概略
フローシートである。
【図2】図−2は本発明の例2に示す具体的態様の概略
フローシートである。
【図3】図−3は本発明のケース2に示す具体的態様の
概略フローシートである。
【図4】図−4は本発明のケース3に示す具体的態様の
概略フローシートである。
【符号の説明】
D−1 第1蒸留塔 D−2 第2蒸留塔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロヘキセンとベンゼン及びシクロヘ
    キサンの少なくとも1種を含む混合物から共沸蒸留によ
    ってシクロヘキセンに富む留分を得るシクロヘキセンの
    分離方法において、メチルアセテートをエントレーナー
    として共沸蒸留を行うことを特徴とするシクロヘキセン
    の分離方法。
  2. 【請求項2】 シクロヘキセンとベンゼンを含む混合物
    から共沸蒸留によってシクロヘキセンに富む留分を得る
    シクロヘキセンの分離方法において、メチルアセテート
    をエントレーナーとして共沸蒸留を行い、塔頂よりシク
    ロヘキセンとメチルアセテートを留出させ、塔底よりベ
    ンゼンを抜き出すことを特徴とするシクロヘキセンの分
    離方法。
  3. 【請求項3】 シクロヘキセンとシクロヘキサンを含む
    混合物から共沸蒸留によってシクロヘキセンに富む留分
    を得るシクロヘキセンの分離方法において、メチルアセ
    テートをエントレーナーとして共沸蒸留を行い、塔頂よ
    りシクロヘキサンとメチルアセテートを留出させ、塔底
    よりシクロヘキセンとメチルアセテートを抜き出すこと
    を特徴とするシクロヘキセンの分離方法。
  4. 【請求項4】 下記工程(1)及び(2)を含むことを
    特徴とするシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼ
    ンの混合物からシクロヘキセンの分離方法。 工程(1):シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベン
    ゼンを含む混合物を、メチルアセテートをエントレーナ
    ーとして共沸蒸留を行い、塔頂からシクロヘキセン、シ
    クロヘキサン及びメチルアセテートを含む混合物を留出
    させ、塔底からベンゼンを缶出液として抜き出すこと、
    及び 工程(2):工程(1)で塔頂より得られたシクロヘキ
    セン、シクロヘキサン及びメチルアセテートの混合物を
    蒸留し、塔頂から、シクロヘキサン及びメチルアセテー
    トを留出させ、塔底からシクロヘキセン及びメチルアセ
    テートを抜き出すこと。
  5. 【請求項5】 下記工程(1)及び(2)を含むことを
    特徴とするシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼ
    ンの混合物からシクロヘキセンの分離方法。 工程(1):シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベン
    ゼンを含む混合物を、メチルアセテートをエントレーナ
    ーとして共沸蒸留を行い、塔頂からシクロヘキサン及び
    メチルアセテートを留出させ、塔底からシクロヘキセ
    ン、ベンゼン及びメチルアセテートの混合物を抜き出す
    こと、及び 工程(2):工程(1)で塔底より得られたシクロヘキ
    セン、ベンゼン及びメチルアセテートを含む混合物を蒸
    留し、塔頂からシクロヘキセン及びメチルアセテートを
    留出させ、塔底からベンゼンを缶出液として抜き出すこ
    と。
  6. 【請求項6】 シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベ
    ンゼンを含む混合物として、ベンゼンの部分水素化反応
    生成物を用いることを特徴とする請求項4又は5に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載の方法によって、
    缶出液として留出させたベンゼンを部分水素化反応に供
    し、該水素化反応生成物をシクロヘキセン、シクロヘキ
    サン及びベンゼンを含む混合物として用いることを特徴
    とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかの方法で分離
    したシクロヘキセンを水和反応に供することを特徴とす
    るシクロヘキサノールの製造方法。
  9. 【請求項9】 水和反応で得られた反応生成物を蒸留
    し、塔底よりシクロヘキサノール留分、塔頂よりシクロ
    ヘキセン留分をそれぞれ取得し、該シクロヘキセン留分
    を水和反応工程、或いは請求項1乃至7のいずれかのシ
    クロヘキセンの分離工程に循環させることを特徴とする
    請求項8に記載の方法。
JP4689597A 1997-02-17 1997-02-17 シクロヘキセンの分離方法 Pending JPH10226655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4689597A JPH10226655A (ja) 1997-02-17 1997-02-17 シクロヘキセンの分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4689597A JPH10226655A (ja) 1997-02-17 1997-02-17 シクロヘキセンの分離方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10226655A true JPH10226655A (ja) 1998-08-25

Family

ID=12760108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4689597A Pending JPH10226655A (ja) 1997-02-17 1997-02-17 シクロヘキセンの分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10226655A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1078904A1 (de) * 1999-08-20 2001-02-28 Haarmann & Reimer Gmbh Verfahren zur schonenden Entfernung von Lösungsmittelresten aus Riech-und/oder Aromastoffen
JP2010138169A (ja) * 2008-11-14 2010-06-24 Asahi Kasei Chemicals Corp シクロヘキセンの精製及び製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1078904A1 (de) * 1999-08-20 2001-02-28 Haarmann & Reimer Gmbh Verfahren zur schonenden Entfernung von Lösungsmittelresten aus Riech-und/oder Aromastoffen
JP2010138169A (ja) * 2008-11-14 2010-06-24 Asahi Kasei Chemicals Corp シクロヘキセンの精製及び製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101093958B1 (ko) 시클로헥센의 분리 및 제조 방법
JP3202150B2 (ja) 酢酸の精製方法
US5662780A (en) Process for purifying acetic acid
JP2012254967A (ja) 装置、方法および一段階気相プロセス
JPH0665139A (ja) 酢酸の回収方法
CA2802927A1 (en) Process for preparing formic acid by reaction of carbon dioxide with hydrogen
JPH09151158A (ja) 酢酸の精製方法
WO1984000364A1 (fr) Procede de recuperation d'acide acetique
JP5147138B2 (ja) シクロヘキセンの精製及び製造方法
JPH11228486A (ja) 酢酸含有廃水からの酢酸回収方法
CN1054366C (zh) 异丙胺的生产方法
JP3803771B2 (ja) エチルアミン類の製造方法
JPH09165348A (ja) シクロヘキセンの分離方法
JP2001002638A (ja) 高純度ピロリドン類の製造方法
JP3608927B2 (ja) 飽和脂肪族カルボン酸アミドの製造方法
JPH10259144A (ja) シクロヘキセンの製造方法
JPH03181440A (ja) アクリル酸の蒸留精製方法
JPS6310691B2 (ja)
CA2070560A1 (en) Process for removing acetone from a mixture comprising acetone, methyl acetate and methyl iodide
JP2873864B2 (ja) 高純度シクロヘキサノールの製造方法
JP3572636B2 (ja) ブタンジオールの製造方法
JP2916953B2 (ja) 高純度トリオキサンの精製方法
JPH11228472A (ja) 高純度シクロヘキサノールの製造方法
CN119751211A (zh) 一种1,3-丁二醇的纯化工艺方法
JPH0931001A (ja) シクロヘキサノールの製造方法