JPH10245767A - ローラ給油装置 - Google Patents

ローラ給油装置

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JPH10245767A
JPH10245767A JP4499297A JP4499297A JPH10245767A JP H10245767 A JPH10245767 A JP H10245767A JP 4499297 A JP4499297 A JP 4499297A JP 4499297 A JP4499297 A JP 4499297A JP H10245767 A JPH10245767 A JP H10245767A
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Tadashi Kuroda
正 黒田
Bunzo Wakabayashi
文三 若林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一の給油ローラによって多糸条を同時に
給油する場合や、さらにポリアミド繊維に含水系油剤を
給油する場合であっても、付着水分や付着油分の糸条間
のばらつきを抑制することができるローラ給油装置を提
供する。 【解決手段】 略水平のローラ軸を中心に駆動回転す
る給油ローラ3と、該給油ローラの直下に配された油剤
トラフ7とからなるローラ給油装置において、油剤トラ
フには給油ローラの下部の一部が浸漬される油剤を貯留
するための矩形皿部6が設けられ、該矩形皿部へは給油
ローラのローラ軸方向に平行な辺(供給堰2)の略全面
から油剤が供給され、かつ、その油剤供給側の辺(供給
堰2)の左側及び右側の辺から油剤が排出される(排出
口5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡糸された合成繊
維、特にポリアミド繊維の多糸条に、同一の給油ローラ
によって含水系油剤を付与する際に特に有効なローラ給
油装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】略水平のローラ軸を中心に駆動回転する
給油ローラと、該給油ローラの直下に配された油剤トラ
フとからなるローラ給油装置は、紡糸された繊維糸条に
油剤を付与する装置として古くから使用されてきてい
る。
【0003】このローラ給油装置では、油剤トラフの矩
形皿部の中に油剤が貯留され、その貯留された油剤の中
に給油ローラの下部の一部が浸漬され、給油ローラの回
転とともにそのローラ表面に油剤が付着し、そのローラ
表面の油剤が次に走行糸条に接触することによって糸条
に油剤が付与される。糸条に対する油剤付着量は給油ロ
ーラの回転速度の変更等により制御される。そして、油
剤トラフの矩形皿部の中には常に新鮮な油剤が供給され
るとともに余剰油剤は排出されるので、その矩形皿部の
中の油剤は常に一定の液面で一定の方向に緩慢に流れて
いる。
【0004】従来の装置においては、その油剤供給口及
び油剤排出口は各々1箇所であって矩形皿部の一端側に
配された油剤供給口から他端側に配された油剤排出口へ
と、給油ローラのローラ軸方向に沿って油剤が流れると
いう装置構造がとられていた。
【0005】ところで、最近は、製糸工程の効率化のた
めに、4糸条以上のような多糸条を同時に溶融紡糸し、
同じ装置によって多糸条の各々を冷却し給油して引取
る、或いはさらに延伸して、巻取るという製糸方法が多
く用いられてきている。
【0006】従って、多糸条を同一の給油ローラの給油
面に並列に接触走行させて給油するという方法が採用さ
れてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、多糸条を同
一の給油ローラによって給油させる際に、従来のローラ
給油装置を用いると、付着水分や付着油分が糸条間で大
きくばらつくという問題が発生した。この問題は、特に
油剤が含水系油剤である場合に顕著であった。
【0008】この糸条付着水分や付着油分の水準は、特
にポリアミド繊維の場合、巻取りパッケージフォームや
繊維物性等に大きな影響を与えるので、付着油水分ばら
つきによってパッケージフォーム不良、延伸時糸切れ、
ウースター斑等の問題が誘発されていた。
【0009】そこで、本発明は、上記のような従来技術
の問題点を解消し、同一の給油ローラによって多糸条を
同時に給油する場合や、さらにポリアミド繊維に含水系
油剤を給油する場合であっても、付着水分や付着油分の
糸条間のばらつきを抑制することができるローラ給油装
置の提供を主な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のローラ給油装置は、略水平のローラ軸を中
心に駆動回転する給油ローラと、該給油ローラの直下に
配された油剤トラフとからなるローラ給油装置におい
て、油剤トラフには給油ローラの下部の一部が浸漬され
る油剤を貯留するための矩形皿部が設けられ、該矩形皿
部へは給油ローラのローラ軸方向に平行な辺の略全面か
ら油剤が供給され、かつ、その油剤供給側の辺の左側及
び右側の各々の辺から油剤が排出されることを特徴とす
る。
【0011】矩形皿部への油剤供給と油剤排出とを上述
のような装置構造にすると、矩形皿部内において、浸漬
されたローラ給油面にはどの位置にも、供給された新鮮
な油剤が付着可能となる。従って、同一の給油ローラに
多糸条を並列に接触させて給油させても、付着水分や付
着油分の糸条間のばらつきは抑制され、ほぼ同水準とす
ることができるのである。
【0012】即ち、矩形皿部内に貯留されて流れる油剤
は、油剤供給管で流入された供給位置から排出堰の排出
位置へと流れていくうちに、経時的に徐々に変質してい
くので、給油ローラ表面に付着する油剤が一定の品質で
あることが、付着水分や付着油分の糸条間のばらつきを
抑制する上において極めて重要である。そこで、本発明
では、浸漬されたローラ給油面にはどの位置において
も、供給された新鮮な油剤が付着可能となるような装置
構造を採用したものである。
【0013】これに対し、従来装置のように油剤がロー
ラ軸方向に沿って流れる場合には、ローラ表面に付着す
る油剤がローラ軸方向の位置によって徐々に変質してい
くので、このローラ表面の付着油剤の品質のばらつき
が、付着水分や付着油分の糸条間ばらつきを誘発してい
たのである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施態様
によって具体的に説明する。
【0015】図1、図2は本発明のローラ給油装置の一
例を示すものであり、図1はそのローラ給油装置の平面
図、図2は図1のII−II′矢視縦断面図である。
【0016】本発明のローラ給油装置の油剤トラフ7に
は油剤供給管1から新鮮な油剤が常時供給される。供給
された油剤は、給油ローラ3の下部の一部が浸漬される
油剤を貯留するための矩形皿部6の中に、給油ローラ3
のローラ軸方向に平行な辺の略全面から供給することが
必要である。そのために、油剤供給管1からの油剤は、
一旦、矩形皿部6とは供給堰2でもって区切られた供給
部8内に供給される。その供給堰2には、そのほぼ全面
にわたって矩形皿部6へと通じる油剤流通部9が存在す
るために、供給堰2の下端とトラフ底との間にはそのほ
ぼ全面にわたって隙間を存在させている。この隙間が油
剤流通部9として機能するのであり、即ち、供給堰2の
下を通って、ローラ軸方向に平行な辺の略全面から矩形
皿部の中へと新鮮な油剤が供給されるのである。
【0017】このように油剤が供給されるので、給油ロ
ーラ3の表面には全面にわたってほぼ同質の新鮮な油剤
が付着されることとなり、付着油剤の品質がローラ軸方
向にてばらつくという問題は解決できる。
【0018】さらに、油剤トラフの矩形皿部6内から排
出される油剤は、油剤供給側の辺の左側及び右側の辺の
各々に設けられた排出口5、5′から排出される。この
排出口5、5′は、供給堰2に近い位置に設けてもよい
が、図1のように供給堰2から離れた位置に設けること
が好ましい。その排出口5、5′は、その下端高さを油
剤面高さQとほぼ同一高さとしており、これによって油
剤面高さQを常に一定に保つ機能が果たされ、余剰油剤
が排出されている。
【0019】このように左右の位置(図1では上下の位
置)にそれぞれ排出口5、5′を設けることは、給油ロ
ーラ面の全面にわたって供給された油剤を滞ることなく
均一に流動させて排出するために効果的である。なお、
供給堰2に相対する辺の全面にわたって排出口を設ける
ことが理想的ではあるが、糸条走行位置があるという制
約があるので、本発明で特定した位置に排出口を設ける
ことが現実的である。
【0020】本発明で特定した装置構造の油剤トラフ7
は、樹脂の一体成形により、及び/又は、樹脂材の組合
せ接着により作ることができる。
【0021】上述した本発明のローラ給油装置では、油
剤供給管1から供給された新鮮な油剤を、供給堰2の下
方から矩形皿部6へとローラ軸方向に平行な辺の略全面
にわたって供給しているので、ローラ表面が油剤中に浸
漬する時にローラ軸方向の全面にわたって均質な油剤が
付着し、その付着油膜面が均一に形成され、同一の給油
ローラに多糸条Yを並列に接触させて給油しても、油剤
水分の付着率は糸条間で均一化されるのである。なお、
糸条への油水分付着量の水準の調整は給油ローラ3の回
転速度の変更により行なえばよい。
【0022】[実施例及び比較例]通常の方法でナイロ
ン6糸条を溶融紡糸し、冷却し、含水系油剤を給油した
後に700m/分で巻取る。次いで通常の方法により
3.5倍に延伸して20デニール13フィラメントのY
型断面ナイロン6延伸糸を製造する。
【0023】その紡糸工程における含水系油剤の給油用
に、図1及び2に示す本発明のローラ給油装置を用い、
同一の給油ローラで並列走行する4糸条に同時に給油し
た。4糸条毎の油分、水分の付着量は、表1に示すとお
り、ほぼ同一水準にあった。一方、油剤供給口が給油ロ
ーラの左側に油剤排出口が給油ローラの右側にあってロ
ーラ軸方向に沿って油剤が流れる従来のローラ給油装置
を用いたところ、4糸条毎の油分、水分の付着量は、表
1に示すとおり、大きくばらついていた。
【0024】また、延伸工程において糸切れの発生のた
めに1.5kg巻きパッケージを巻取ることができなかっ
た割合を調べたところ、本発明のローラ給油装置で給油
した場合は7%と低かったのに対し、従来のローラ給油
装置で給油した場合は45%と極めて高かった。
【0025】
【表1】本発明のローラ給油装置使用 従来のローラ給油装置使用 糸条付着水分 糸条付着油分 糸条付着水分 糸条付着油分 (%) (%) (%) (%) 5.5 1.20 6.0 1.32 5.4 1.18 5.7 1.18 5.4 1.18 5.4 1.10 5.5 1.20 5.0 1.02
【0026】
【発明の効果】本発明のローラ給油装置を用いると、同
一の給油ローラによって多糸条を同時に給油する場合
や、さらにポリアミド繊維に含水系油剤を給油する場合
であっても、付着水分や付着油分の糸条間のばらつきを
抑制することができる。従って、ポリアミド繊維の多糸
条製糸においても操業性良く、均質な繊維を製造するこ
とが可能となる。
【0027】このローラ給油装置は、紡糸速度600〜
1200m/分で巻取るポリアミド紡糸工程や、単糸繊
度3d以下、糸条繊度40d以下のような細繊度糸条や
異形断面糸を製造する製糸工程において特に有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のローラ給油装置の実施態様を示す平面
図である。
【図2】図1におけるII−II′矢視縦断面図である。
【符号の説明】
1:油剤供給管、 2:供給堰、 3:給油ローラ、
4:油剤排出管、 5、5′:排出口、 6:矩形皿
部、 7:油剤トラフ、 8:供給部、 9:油剤流通
部、 Y:糸条、 Q:油剤面高さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略水平のローラ軸を中心に駆動回転す
    る給油ローラと、該給油ローラの直下に配された油剤ト
    ラフとからなるローラ給油装置において、油剤トラフに
    は給油ローラの下部の一部が浸漬される油剤を貯留する
    ための矩形皿部が設けられ、該矩形皿部へは給油ローラ
    のローラ軸方向に平行な辺の略全面から油剤が供給さ
    れ、かつ、その油剤供給側の辺の左側及び右側の辺から
    油剤が排出されることを特徴とするローラ給油装置。
  2. 【請求項2】 同一の給油ローラのローラ表面に多糸
    条を並列に接触させて給油する多糸条給油用ローラ給油
    装置であることを特徴とする請求項1記載のローラ給油
    装置。
  3. 【請求項3】 紡糸されたポリアミド繊維に含水系油
    剤を付与するためのローラ給油装置であることを特徴と
    する請求項1又は2記載のローラ給油装置。
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