JPH10248927A - 体液浄化用吸着材 - Google Patents
体液浄化用吸着材Info
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- JPH10248927A JPH10248927A JP9369666A JP36966697A JPH10248927A JP H10248927 A JPH10248927 A JP H10248927A JP 9369666 A JP9369666 A JP 9369666A JP 36966697 A JP36966697 A JP 36966697A JP H10248927 A JPH10248927 A JP H10248927A
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Abstract
液浄化用吸着材を提供する。 【解決手段】 体液中の目的物質に親和性のある物質
を、粒子状、スラブ状又は不定形状の担体に固定化して
なる体液浄化用吸着材であって、上記担体は、その周り
に体液の流れがあるとき、上記担体内を貫通する体液流
が生じる構造を有するものである体液浄化用吸着材。
Description
疫疾患、免疫関連疾患等の治療において、体液浄化方法
を行う場合に、目的物質を高速に除去する体液浄化用吸
着材に関する。
方法として、体液中の目的物質に親和性のある物質を担
体に固定化した吸着材を充填した吸着器に、体液を通液
して目的物質を吸着除去する体液浄化方法が用いられて
いる。これには、当初、活性炭、特に被覆した活性炭の
粒子に全血を通液して目的物質を吸着除去する方法が用
いられていた。更に、血漿分離膜の発達に伴い、分離し
た血漿から目的物質を吸着除去する吸着器が種々開発さ
れてきた。患者のクオリティオブライフ(Qualit
y Of Life)の面から、治療時間は短い方が望
ましい。このためには、吸着材は同じままで、操作条件
等を工夫して治療時間を短くする方法がいくつか考えら
れる。
て、時間あたりに吸着材と接する体液量を大きくするこ
とが考えられる。しかし、患者の体内から取り出して体
外循環させる体液の流量を極端に大きくすることは患者
のクオリティオブライフを損ねてしまう。従来、体外循
環する体液の流量は0.833×10-6〜3.33×1
0-6m3 /s(50〜200ml/分)である。従っ
て、体外循環する体液の流量を大きくするには限界があ
る。
材と接する時間を長くすることが考えられる。しかし、
吸着器容積を大きくするに伴い、治療中に体外に存在す
る体液量が大きくなって患者のクオリティオブライフを
損ねてしまうため、吸着器容積を大きくするには限界が
ある。従来の体液浄化用の吸着器容積はせいぜい50×
10-6〜500×10-6m3 (50〜500ml)であ
った。
ることによって治療時間を短くすることが考えられる。
静的な吸着性能とは、飽和吸着量の大きさである。静的
な吸着性能を大きくする方法として、吸着材あたりの吸
着量を大きくすることが考えられる。吸着平衡関係に影
響を及ぼすのは、目的物質に親和性のある物質と、目的
物質を吸着するのに有効な接触面積である。しかし、目
的物質に親和性のある物質は、その目的とする物質に親
和性をもつものに限定される。しかも、体液浄化を目的
とするために、生理学的な影響の小さいものに限定され
る。また、有効な接触面積を大きくすることも考えられ
るが、この接触面は、目的物質が吸着する小孔を、最低
限、必要とする。従って、このような小孔を有する多孔
体の接触面積は、小孔の径と数によって、上限がある。
このように、上記吸着平衡関係を改良して静的な吸着性
能を大きくするには限界がある。
約のため、吸着器の容積、体液の流量、及び、静的な吸
着性能を改良して吸着量を維持しつつ治療時間を短くす
ることは困難であった。
することによって治療時間を短くすることが考えられ
る。動的な吸着性能とは吸着速度の大きさである。動的
な吸着性能を大きくする方法として、吸着材の粒子径や
目的物質の粒子内拡散係数を適正化して動的な吸着性能
を大きくすること等が考えられる。
小さくして拡散距離を小さくすることにより動的な吸着
性能を大きくする方法についてであるが、吸着材の粒子
径を小さくすると体液が流れる流路直径が小さくなり、
かつ圧力損失も大きくなるため詰まりの原因になる可能
性があり、安全な体液浄化方法を考慮すると極端に粒子
径を小さくすることはできない。実際、従来の吸着材の
粒子径は、血漿灌流用の場合50×10-6m以上100
0×10-6m未満、特に直接血液灌流用の場合100×
10-6m以上4000×10-6m未満であった。
素早く移動させるために、吸着材中における目的物質の
拡散係数を大きくし、動的な吸着性能を大きくする方法
についてであるが、次のような理由でやはりこの方法も
限界がある。拡散律速に基づく従来の体液浄化用吸着材
の場合、目的とする物質が決まってしまうと、その拡散
係数は吸着材の構造によって一定の値を有するので、吸
着材の構造に工夫を加えることが必要となる。しかし、
構造をいくら最適化しても、吸着材中における目的物質
の拡散係数は、立体障害のない体液中における拡散係数
を超えることはなく、この方法にも限界がある。
吸着材の粒子径及び目的物質の粒子内拡散係数を改良し
て動的な吸着性能を大きくするには限界があり、治療時
間を短縮することは困難であった。
難であるが、クロマトグラフィー用の担体では、目的物
質に親和性のある物質を固定化した場合、動的な吸着性
能の向上を期待できるものが存在する。
に説明する。吸着材の動的な吸着性能を示すものとし
て、一定濃度の目的物質を含む溶液を一定速度で通液し
たときの、目的物質の吸着器出口濃度の経時変化を表す
破過曲線を用いるのが一般的である。使用条件における
吸着器の動的な吸着性能を推定する場合、吸着器内の線
速度を一定にする、つまり、吸着材の周りの流れの状態
を一定にするのがよい。なお、本明細書中、吸着器内の
線速度とは、吸着器内を通過する移動相の移動速度(m
/s)をいう。
たカラム(担体充填カラム)に関する性能を示す指標と
して、理論段数が一般に用いられる。理論段数とは、目
的物質を含む溶液を担体充填カラムに通液した場合に、
この担体充填カラム内に、目的物質が吸着−脱離平衡に
達するために最低限必要なカラム高さが積み重ねられて
いるものと考えた場合における、この積み重ねの数であ
る。
線と担体充填カラムの性能を示す指標である上記理論段
数との関係は、加藤ら(加藤滋雄ら,ジャーナル オブ
ファーメンテイション アンド バイオエンジニアリ
ング,78巻,246ページ(1994年))により以
下の3つの式で対応づけられている。
的物質の吸着器出口濃度[kg/m3 ]であり、時間と
ともに変化する。C0 は、吸着器に流入する目的物質の
濃度[kg/m3 ]であり、一定である。Vは、吸着器
の容積又は担体充填カラムの容積[m3 ]であり、一定
である。q0 は、C0 に対する平衡吸着量[kg/
m 3 ]と呼ばれるもので、C0 の濃度の溶液を吸着器に
通液し、吸着量が増加しなくなった状態までに吸着して
いる量で、一定である。Fは、溶液の流量[m3 /秒]
であるが、使用時の吸着器内の線速度と同じになるよう
に設定され、一定である。Nは、理論段数であるが、担
体を充填したカラムに、吸着器に通液した時と同じ流量
Fで溶液を通液したときに目的物質に対して得た値であ
り、一定である。t- は、目的物質のカラム内における
平均滞留時間[秒]である。θは、t- に対するtの割
合である。αは、吸着材の吸着量の効率を示すパラメー
ターである。
め、上記各式に適当な数値を入れ計算したのが、図1で
ある。図1において、各時間t/t- までに吸着した吸
着器単位容積あたりの吸着量q[kg/m3 ]は、破過
曲線の上側の面積、つまり{1−(C/C0 )}をその
時間まで積分し、吸着器容積で割ると得られる。上記積
分を行い、q0 に対する吸着量qの経時変化を示したの
が図2である。図2から、担体充填カラムの理論段数が
大きいほど、一定時間に吸着できる吸着量は大きくな
り、また一定量を吸着するのに要する時間は短くてすむ
こと、つまり吸着器の動的な吸着性能が向上することが
分かる。このことから、吸着器の動的な吸着性能を向上
させるには、担体充填カラムにおいて理論段数を大きく
するとよいことが分かる。
物質が吸着−脱離平衡に達するために最低限必要なカラ
ム高さ(理論段相当高さ)と担体充填カラム高さとで決
まり、次式で表される。
HETP[m]は理論段相当高さである。カラム高さは
一定であるので、担体充填カラムの理論段数を大きくす
るということは、充填した担体の特性である理論段相当
高さを小さくすることであり、この方法により、吸着器
の動的な吸着性能を向上させることができる。理論段数
は容器の形状等の要因が入るのに対して、理論段相当高
さは担体の性質のみに依存する特性であり、言い換える
と、理論段相当高さを議論する際には、破過曲線測定の
際に用いた吸着器と異なる形状の担体充填カラムを用い
てもよい。ただし、担体充填カラム内での線速度は同一
にする必要がある。
型の担体に比べて、理論段相当高さが小さくなる担体と
して、担体粒子の周りに流れがある時にその粒子内に貫
通する流れが生じる構造を有する担体があることが知ら
れている(N.B.アフェアンら,ジャーナル オブ
クロマトグラフィー,519巻,1ページ(1990
年):加藤滋雄ら,ジャーナル オブ ファーメンテイ
ション アンド バイオエンジニアリング,78巻,2
46ページ(1994年))。つまり、担体粒子内を貫
通する流れが生じることにより、この担体について測定
される理論段相当高さが小さくなる。従って、担体粒子
の周りに流れがある時にその粒子内を貫通する流れが生
じる構造を有する担体に、目的物質に親和性のある物質
を固定化した吸着材を充填した吸着器は、動的な吸着性
能が向上する。
時にその粒子内を貫通する流れが生じる構造を有する担
体として、パーセプティブ・バイオシステムズ社のクロ
マトグラフィー用の担体として市販されているポロス
(商品名)(粒子径10×10-6m、20×10-6m、
50×10-6m)(特表平4−500726)が知られ
ている。しかし、このような担体は、クロマトグラフィ
ー用の担体であるため、充填や通液の操作上支障ない範
囲とする必要があって、その粒子径は小さい。
クロマトグラフィー用の担体を体液浄化用担体として用
いるには、体液浄化方法に基づく制約のため不都合な点
が多々あり、体液浄化方法に使用するのは困難である。
例えば、体液である全血を、クロマトグラフィー用の粒
子径の小さい担体が充填されているカラムに、従来のよ
うな体外循環体液流量で通液した場合、血球がカラム内
又はカラム入り口で詰まってしまい、溶血を引き起こし
てしまう。
れたものであって、吸着量を維持しつつ治療時間を短く
するために、高速に目的物質を除去することができる体
液浄化用吸着材を提供しようとするものである。
めに、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本
発明は、体液中の目的物質に親和性のある物質を、粒子
状、スラブ状又は不定形状の担体に固定化してなる体液
浄化用吸着材であって、上記担体は、その周りに体液の
流れがあるとき、前記担体内を貫通する体液流が生じる
構造を有する体液浄化用吸着材、この体液浄化用吸着材
を充填した体液浄化用吸着器、及び、この体液浄化用吸
着器を用いて体液を浄化する体液浄化方法である。
明する。本発明の体液浄化用吸着材は、目的物質に親和
性のある物質を担体に固定化してなるものである。本発
明の体液浄化用吸着材は、担体粒子の周りに流れがある
とき、上記粒子内を貫通する流れが生じる構造を有する
担体に、目的物質に親和性のある物質を固定化したもの
である。
子内を貫通する流れが生じる構造を有する担体とは、担
体粒子の周りに体液等の液体の流れが生じる時、その圧
力勾配により、その流れの一部が担体粒子内を貫通して
流れるような構造を有する担体を言う。上記担体は、充
分な直径を有する貫通孔が必要である。
貫通する流れを生じさせて、本明細書中の従来の技術で
説明した理論段相当高さを小さくするために、上記担体
粒子の貫通孔の平均直径に対する上記担体粒子の平均粒
子径の比は、70以下であることが好ましく、より好ま
しくは50以下である。
るため、溶液の線速度に関して、体液浄化方法に基づく
制約がある。従って、本発明における担体は、カラムに
充填して、目的物質のみを含む溶液を線速度1×10-4
m/s以上、10×10-4m/s以下の範囲で通液した
場合に、担体特性である上記の理論段相当高さが0.5
m以下であることが好ましく、より好ましくは0.1m
以下である。
通りである。担体を充填したカラムに、目的物質をパル
ス的に注入し、溶出曲線を検出する。クロマトグラフィ
ーのように理論段数が大きい場合は、溶出曲線の形状が
ガウス分布となり、理論段相当高さ(HETP)は、次
式を用いて算出する。
[秒]は保持時間、Wt[秒]は半値幅である。上記保
持時間とは、溶出曲線のピーク頂点が検出された時間、
上記半値幅とは、ピーク頂点の半分の位置の時間幅であ
る(F.ガイス,“液体クロマトグラフィーの最適
化”,講談社,18ページ,(1980年))。
り、体液浄化用吸着材の粒子径は大きく、容器の長さに
は限界があり、体液浄化用吸着材を充填した容器の条件
で得られる目的物質の溶出曲線は、その形状がガウス分
布になることは少ない。この場合、定性的に担体の性能
を示す指標として溶出曲線の形状を用いることができ
る。
場合に該当する、物質移動が不充分な場合、目的物質の
多くが担体に充分接触できないまま、容器内に充填した
溶液の流れとともに溶出する。従って、担体の粒子間の
空隙容積に相当する溶液が溶出し終わった直後にピーク
トップの位置が存在し、その後、溶出時間の増加に伴い
目的物質が徐々に溶出してくる。
大きい場合に該当する、物質移動が良好な場合、物質移
動が良好になるに従い、目的物質が担体に接触する回数
が増える。よって、容器内で目的物質が保持される時間
も長くなり、担体間の空隙容積に相当する溶液が溶出し
終わった直後のピークは小さくなり、ピークトップの位
置も後ろに移動してくる。更には、溶出曲線の形状がガ
ウス分布に近づいていく。
の形状は、容器内の流れの一部が担体粒子内を貫通して
流れさえすればよく、形、数等が限定されるものではな
い。例えば、断面の形状は、円形、多角形又は不定形で
あってよく、また、担体粒子内における貫通路は、直線
状でも、曲がりくねっていてもよい。また、複数の貫通
孔が存在するのが好ましく、これらの貫通孔は、例え
ば、同じ種類の複数の貫通孔若しくは異なる種類の複数
の貫通孔が、平行に並んだ構成、又は、平行ではなくラ
ンダムな向きである構成等であってもよい。
ときに、その担体内を貫通する体液流が生じる構造を有
するものであればよい。また、上記担体の形状は、粒子
状、スラブ状、不定形状のいずれでも良いが、通液性、
取り扱いの容易さ等の点から、粒子状のものが好まし
い。
ば、貫通孔を有する多孔質体、微小粒子を集合させて粒
子にしたもの、繊維を集合させて粒子にしたもの、粒子
に加工して貫通孔を作成したもの等がある。また、上記
微小粒子を集合させて粒子にしたもの、又は、上記繊維
を集合させて粒子にしたものに使用する微小粒子若しく
は繊維としては、目的物質を吸着できる小孔を有するも
の、即ち、吸着できる接触面が大きいものが好ましい。
上記粒子に加工して貫通孔を作成したものも、同様に、
加工する以前の粒子が目的物質を吸着できる小孔を多く
有するのが好ましい。
形して体液の通過を妨げるような圧密が生じない強度を
有するものが好ましい。
を作成するために粒子を集合させる方法、繊維を集合さ
せる方法、加工孔を作成する方法等がある。粒子及び繊
維の集合方法の例としては、粒子又は繊維を生成する重
合反応の間に集合させる方法、粒子又は繊維の構造を破
壊することなく相互に隣接する表面だけに有機溶剤、加
熱、接着剤、酸、アルカリ溶液等で処理を施すことによ
って相互に接着させる方法がある。凝集した粒子又は繊
維の空間が貫通孔である。加工孔を作成する方法の例と
しては、レーザードリリング技法、溶媒浸出等がある。
ス、キチン、キトサン、アガロース等の天然高分子化合
物;アシルセルロース、アシルキチン等の改質天然化合
物;ポリスチレン、ポリメタクリル酸及びその誘導体並
びにこれらの共重合体、更にはポリビニルアルコール、
スチレンジビニルベンゼン共重合体等の合成高分子化合
物;ガラス、アルミナ、セラミックス等の無機物等が利
用される。
ク質、超低密度リポタンパク質等の動脈硬化の原因物質
であるリポタンパク質;免疫グロブリン(A,D,E,
G,M)、抗DNA抗体、抗アセチルコリンレセプター
抗体、抗血液型抗体、抗血小板抗体等の自己抗体及び抗
原抗体複合物;エンドトキシン、リウマチ因子、マクロ
ファージ、癌組織浸潤T細胞等の目的物質が挙げられ
る。
は、目的物質を吸着するものであれば特に限定されるも
のではない。目的物質に親和性のある物質と目的物質と
の親和力は、生物学的親和力と物理化学的親和力の2つ
に分類される。上記生物学的相互作用を利用した目的物
質に親和性のある物質としては、抗原を固定した物質、
抗体を固定した物質、補体結合やFc結合等の生物学的
相互作用を利用した物質等が挙げられる。物理的相互作
用を利用した目的物質に親和性のある物質としては、静
電的相互作用や疎水的相互作用を利用した物質等があ
る。これらのうち、原料の確保、吸着材やカラムの製
造、滅菌、貯蔵、保管における活性の安定性、また、血
液と接触した場合の副作用等を考慮すると、物理的相互
作用を利用した目的物質に親和性のある物質が好まし
い。
性のある物質の具体例として、低密度リポタンパク質を
吸着しようとする場合には、陰性基を有する物質を用い
ることができる。上記陰性基を有する物質を例示する
と、デキストラン硫酸、ヘパリン、コンドロイチン硫
酸、コンドロイチンポリ硫酸、ヘパリチン硫酸、キシラ
ン硫酸、カロニン硫酸、セルロース硫酸、キチン硫酸、
キトサン硫酸、ペクチン硫酸、イヌリン硫酸、アルギン
酸硫酸、グリコーゲン硫酸、ポリラクトース硫酸、カラ
ゲニン硫酸、デンプン硫酸、ポリグルコース硫酸、ラミ
ナラン硫酸、ガラクタン硫酸、レバン硫酸、メペサルフ
ェート等の硫酸化多糖;リンタングステン酸、ポリ硫酸
化アネトール、ポリビニルアルコール硫酸、ポリリン
酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。この中で、特に硫
酸化多糖は効果が大きい。更に、臨床での実用性の点で
好ましい例として、ヘパリンやデキストラン硫酸が挙げ
られる。
タンパク質を吸着しようとする場合に用いる、物理的相
互作用を利用した目的物質に親和性のある物質の例示で
あって、目的とする物質が変われば、陽性基及び疎水基
を有して物理的相互作用を示す物質を用いることもあ
る。また、上記の目的物質に親和性のある物質を複数固
定化してもよい。なお、低密度リポタンパク質に親和性
のある物質には、アニリン等も挙げられる。
固定化する方法として、共有結合、イオン結合、物理吸
着、包理、表面への沈殿不溶化等の公知の方法があり、
目的物質に親和性のある物質と上記担体の材質により適
当な方法を選択できる。滅菌時における目的物質に親和
性のある物質の溶出性を考慮すると、共有結合による方
法が好ましい。また、必要に応じてスペーサーを担体と
目的物質に親和性のある物質との間に導入してもよい。
より担体に固定化する際に、目的物質に親和性のある物
質に対する反応性を担体にもたらす方法の例としては、
ハロゲン化シアン法、エピクロルヒドリン法、ビスエポ
キシド法、ブロモアセチルブロミド法等が知られてい
る。以上の反応に用いられる具体的な官能基としては、
アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、チオール
基、酸無水物基、サクシニルイミド基、塩素基、アルデ
ヒド基、エポキシ基、トレシル基等が挙げられる。中で
も、加熱滅菌時の安定性の観点から、エピクロルヒドリ
ン法で誘導されるエポキシ基が特に好ましい。
としては、平均粒子径が、100×10-6m以上であ
り、この体液浄化用吸着材を容器に充填して線速度3×
10-4m/s以上で通液した場合に担体粒子内を貫通す
る流れが生じるものである。
する場合、血球の詰まりや動的な吸着性能を考慮する
と、吸着材粒子の粒子径は、100×10-6m以上、4
000×10-6m未満であることが好ましく、より好ま
しくは100×10-6m以上、600×10-6m未満で
ある。
通過する流路を確保するために、血漿等の液状成分を流
す場合に比べて粒子径を大きくする必要がある。しか
し、従来型の担体を使用した場合、粒子径が増加するに
伴い拡散距離が増加してしまい、動的な吸着性能が低下
する。全血処理用に従来型の大きな粒子径の担体を用い
た場合、動的な吸着性能は特に不充分である。
は、担体が、担体粒子の周りの体液の流れに伴って担体
粒子内を貫通する体液の流れが生じるものであるため、
目的物質の物質移動が拡散のみであった従来型の担体に
比べて、物質移動が良好となる。従って、粒子径が10
0×10-6m以上、4000×10-6m未満、より好ま
しくは100×10-6m以上、600×10-6m未満で
ある本発明の体液浄化用吸着材は、全血と直接接する場
合に、動的な吸着性能が特に向上する。
に充填した体液浄化用吸着器もまた、本発明に含まれ
る。上記吸着器の使用方法は、従来の血漿灌流方式及び
直接血液灌流方式に使用されている体液浄化用吸着器と
同様である。体液が凝固しないように抗凝固剤を体液回
路に持続注入したり、詰まり等の発生を感知するための
圧力計を設けたりする等、通常の体液浄化方法に従って
用いることができる。
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
規定のNaOH水溶液とを混合して、カルボキシメチル
セルロースが2.9重量%の溶液を作製した。平均粒子
径25×10-6mの多孔質のセルロース小粒子(チッソ
社製)を、上記カルボキシメチルセルロースのNaOH
水溶液に混入し(懸濁液体積に対する懸濁液中のセルロ
ース小粒子全体積の割合:65体積%、懸濁液重さに対
するカルボキシルメチルセルロース重さの割合:1.0
重量%)、攪拌しながら5時間接触させた。その後、2
流体ノズル(同心円上に内ノズルと外ノズルを有するも
の)の外ノズルから圧縮窒素ガスを噴出すると同時に内
ノズルから上記懸濁液を凝固液である99.5%エタノ
ール溶液に吐出し、凝固液中に捕集した。窒素ガス噴出
速度は3.3×10-4m3 /s、懸濁液の吐出速度は
1.2×10-7m3 /sであった。内ノズルの直径が
2.6×10-3m、外ノズルの直径が4.4×10-3m
の2流体ノズルを使用した。吐出高さは4mであった。
得られた担体を純水で洗浄して、目開き180×10-6
m及び355×10-6mの篩いを用いて湿式分級をし、
平均粒子径256×10-6mの担体を得た。
してから、2−メチル−2−プロパノールで置換し凍結
乾燥(Eiko Eng.Co.Ltd.社製)させ、
金を蒸着させたのち走査型電子顕微鏡(トプコン社製)
で観察したところ、図3及び図5に示すように、それぞ
れ担体表面及び断面に、連結されたセルロース小粒子間
の空隙(貫通孔)があり、また、図4及び図6に示すよ
うに、それぞれ担体表面及び断面に、小孔(吸着できる
孔)も観察できた。得られた担体は、貫通孔及び吸着で
きる小孔を有する粒子であって、その周りに流れがある
とき粒子内に貫通する流れが生じる構造であった。
-6m)を内径10×10-3m、長さ110×10-3mの
カラムに充填し、クエン酸抗凝固剤を加えた牛の新鮮血
液を37℃に保温して通血した。一定の線速度で流し、
圧力損失が一定になると、更に大きい線速度に切り替え
ていくことで、一定の圧力損失を保つことができる上限
の線速度を測定した。その結果、上限線速度は7.32
×10-4m/sであった。
イオシステムズ社製、平均粒子径約50×10-6m)を
用いて参考例1と同様に、牛の新鮮血液の通血において
一定の圧力損失を保つことができる上限の線速度を測定
した。その結果、線速度は、初期値の0.75×10-4
m/sでも、圧力損失は一定の値にならず、上昇し続
け、更には充填したカラムが血液で詰まり実験を中止し
た。
×10-6m)と小孔の孔径等が同一構造であって、平均
粒子径がより大きい多孔質のセルロース担体(チッソ社
製、平均粒子径220×10-6m)を用いて参考例1と
同様に、牛の新鮮血液の通血において一定の圧力損失を
保つことができる上限の線速度を測定した。その結果、
上限線速度は5.78×10-4m/sであった。
の周りに流れがあるとき粒子内を貫通する流れが生じる
構造を有しており、クロマトグラフィー用の担体として
市販されているポロス(商品名)では、粒子径が小さく
直接血液灌流は困難であった。一方、製造例1で得られ
た担体は、参考例1から分かるように、一定の圧力損失
を保つことができる上限の線速度が大きかった。なお、
通常の体液浄化方法で使用されているカラム(体積40
0×10-6m3 、長さ110×10-3m)に、血液を
7.32×10-4m/sで流した場合の流量は、2.6
6×10-6m3 /s(159ml/min)であり、治
療条件の範囲内(0.833×10-6〜3.33×10
-6m3 /s(50〜200ml/分))に相当する。
-6m、セルロース小粒子の平均粒子径に対する担体の平
均直径の比=10)を充填したカラム(内径0.01
m、長さ0.20m)に、23.2度の生理食塩液(大
塚製薬社製)を線速度約4.6×10-4m/sで流し、
低密度リポタンパク質試薬(SIGMA社製:L213
9)を生理食塩液で5倍に希釈した溶液100×10-9
m3 をパルス的に注入した。溶出液中の低密度リポタン
パク質の濃度の経時変化を280nmの波長で吸光度計
測器(ATTO社製)を用いて測定した。図7にこの結
果を溶出曲線として示した。横軸のsitaは担体間の
空隙容積に対する溶出量の割合を示し、縦軸のEは溶出
曲線の総累積面積が1となるように変換した溶質濃度の
値を示している。図7では、ピークは二つあり、一つ目
のピークトップの位置は、担体間の空隙容積に相当する
溶液が溶出し終わった直後(sita=1)で、そのピ
ーク高さは小さかった。
考例2と同様の条件下で注入した場合、ピークトップの
位置はsita=約1.8であった。吸着の無い場合の
溶出曲線におけるピークは、分子量の大きい物質から先
にでてくることから、上の結果を考慮すると、分子量の
大きい低密度リポタンパク質(分子量300万〜500
万)は、一つ目のピークであることが分かる。
10-6m)を用いて、参考例2と同様の条件下で低密度
リポタンパク質の溶出曲線を測定した。図8にこの結果
を溶出曲線として示した。一つ目のピークトップの位置
は、担体間の空隙容積に相当する溶液が溶出し終わった
直後で、そのピーク高さは大きかった。
ーク形状は、参考例2の方が比較参考例3より、一つ目
のピーク高さが小さく且つ全体的に後ろにずれていた。
よって、製造例1の担体(平均粒子径256×10
-6m)が、比較参考例3の担体(平均粒子径220×1
0-6m)より物質移動が良好で、性能が良いことが分か
った。製造例1の担体は、平均粒子径が比較参考例3の
担体より大きいにも関わらず、貫通孔があるために、担
体粒子の周りに流れがある時にその粒子内を貫通する流
れが生じ、担体内の低密度リポタンパク質の物質移動を
速くすることができると推定できる。
線において、低密度リポタンパク質のピークが、担体間
の空隙容積に相当する溶液が溶出し終わった直後にでて
くるのは、担体内に入ることができる小孔がないためで
はなく、担体の粒子径が大きいために、物質移動する距
離が長く、低密度リポタンパク質が担体粒子に充分に接
触できないまま、カラム内に充填した担体間の空隙を流
れる流れとともにカラム出口から溶出するためである。
参考例2で使用した担体を構成するセルロース小粒子
(平均粒子径25×10-6m)及び比較参考例3の担体
(平均粒子径220×10-6m)は、小孔の孔径等が同
じ構造であり、低密度リポタンパク質が小孔内に入るこ
とができるものである。この構造の小孔内に低密度リポ
タンパク質が入ることは、製造例1の担体を用いて実施
例1及び2で低密度リポタンパク質を吸着させることに
より確認した。
ドリンと反応させ、次いで、40℃で24時間デキスト
ラン硫酸と反応させ、デキストラン硫酸を固定化した吸
着材を得た。
として1容量の割合になるように、上記吸着材を加え、
37度で10時間振盪した後、上澄液の濃度を測定して
吸着率を求めた。 吸着率[%]=(原液濃度−上澄液濃度)/原液濃度×
100 低密度リポタンパク質−コレステロール、高密度リポタ
ンパク質−コレステロール、及び、アルブミンに対する
吸着率はそれぞれ51%、0%及び0%であり、低密度
リポタンパク質に親和性があった。
ンと反応させ、次いで、50℃で6時間アニリンと反応
させ、アニリンを固定化した吸着材を得た。
ける吸着率を求めた。低密度リポタンパク質−コレステ
ロール、高密度リポタンパク質−コレステロール、及
び、アルブミンに対する吸着率はそれぞれ55%、0%
及び0%であり、低密度リポタンパク質に親和性があっ
た。
に、目的物質に親和性のある物質を固定化したものは、
吸着材として適用できることが分かった。
成からなるので、動的な吸着性能が大きく、治療時間を
短くすることにより患者のクオリティオブライフを良く
することが期待できる。
ある。
る。
た写真である。
した写真である。
た写真である。
した写真である。
曲線を示した図である。
溶出曲線を示した図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 体液中の目的物質に親和性のある物質
を、粒子状、スラブ状又は不定形状の担体に固定化して
なる体液浄化用吸着材であって、前記担体は、その周り
に体液の流れがあるとき、前記担体内を貫通する体液流
が生じる構造を有するものであることを特徴とする体液
浄化用吸着材。 - 【請求項2】 担体粒子の周りに流れがあるとき、前記
粒子内を貫通する流れが生じる構造を有する担体に、目
的物質に親和性のある物質を固定化した請求項1記載の
体液浄化用吸着材。 - 【請求項3】 平均粒子径が100×10-6m以上であ
って、容器に充填して線速度3×10-4m/s以上で通
液した場合に担体粒子内を貫通する流れが生じるもので
ある請求項1又は2記載の体液浄化用吸着材。 - 【請求項4】 粒子径が100×10-6m以上、400
0×10-6m未満であって、全血と直接接するものであ
る請求項1、2又は3記載の体液浄化用吸着材。 - 【請求項5】 担体粒子は、貫通孔を有するものであ
り、前記貫通孔の平均直径に対する前記担体粒子の平均
粒子径の比が、70以下のものである請求項1、2、3
又は4記載の体液浄化用吸着材。 - 【請求項6】 担体は、カラムに充填して、目的物質の
みを含む溶液を線速度1×10-4m/s以上、10×1
0-4m/s以下の範囲で通液した場合に、理論段相当高
さが0.5m以下のものである請求項1、2、3、4又
は5記載の体液浄化用吸着材。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
体液浄化用吸着材を充填したことを特徴とする体液浄化
用吸着器。 - 【請求項8】 請求項7記載の体液浄化用吸着器を用い
て体液を浄化することを特徴とする体液浄化方法。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9369666A JPH10248927A (ja) | 1997-01-07 | 1997-12-25 | 体液浄化用吸着材 |
| DE1998635275 DE69835275T2 (de) | 1997-01-07 | 1998-01-07 | Absorbens zum reinigen von körperflüssigkeiten |
| EP19980900162 EP0955332B1 (en) | 1997-01-07 | 1998-01-07 | Adsorbent for body fluid purification |
| EP20060113221 EP1693402A3 (en) | 1997-01-07 | 1998-01-07 | Cellulosic particles, spherical object comprising cross-linked polymer particles, and adsorbent for body fluid purification |
| PCT/JP1998/000015 WO1998030620A1 (en) | 1997-01-07 | 1998-01-07 | Cellulosic particles, spherical object comprising cross-linked polymer particles, and adsorbent for body fluid purification |
| US09/341,181 US6599620B2 (en) | 1997-01-07 | 1998-01-07 | Cellulosic particles, spherical object comprising cross-linked polymer particles, and adsorbent for body fluid purification |
| US10/421,722 US20030186041A1 (en) | 1997-01-07 | 2003-04-24 | Cellulosic particles, spherical object comprising cross-linked polymer particles, and adsorbent for body fluid purification |
| US11/938,212 US7763348B2 (en) | 1997-01-07 | 2007-11-09 | Cellulosic particles, spherical object comprising cross-linked polymer particles, and adsorbent for body fluid purification |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9-600 | 1997-01-07 | ||
| JP60097 | 1997-01-07 | ||
| JP9369666A JPH10248927A (ja) | 1997-01-07 | 1997-12-25 | 体液浄化用吸着材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10248927A true JPH10248927A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=26333613
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9369666A Pending JPH10248927A (ja) | 1997-01-07 | 1997-12-25 | 体液浄化用吸着材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10248927A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002301367A (ja) * | 2001-04-05 | 2002-10-15 | Gl Sciences Inc | クロマトグラフィー用多孔質体の製造方法 |
| WO2014038686A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-13 | 株式会社カネカ | 吸着体 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP9369666A patent/JPH10248927A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002301367A (ja) * | 2001-04-05 | 2002-10-15 | Gl Sciences Inc | クロマトグラフィー用多孔質体の製造方法 |
| WO2014038686A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-13 | 株式会社カネカ | 吸着体 |
| JPWO2014038686A1 (ja) * | 2012-09-10 | 2016-08-12 | 株式会社カネカ | 吸着体 |
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